JPH0622320Y2 - 衛生設備への蓋要素固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、便器又はビデ等の一般的衛生設備に蓋要素を
固定するための装置に関する。

特に本考案は、対応する便座／カバー組立体を便器に固
定するのに適する。

従来の技術 公知の如く、前記２つの付属品は対応する設備の後部で
軸支され、それぞれ上昇位置と下降位置の２つの対向す
る位置をとるように垂直対象平面内で回動する。

前記便座及びカバーの支持及び回動軸のため、従来略ク
ランプの形状を有し、２つの対向する装置からなる固定
システムが知られている。

より詳細には、前記クランプ装置は、対応する便器の後
部面に設けられた孔に挿入される螺刻付心棒からなり、
前記後部面の上方及び下方のそれぞれで、対応する便座
／カバー組立体を軸支する座台と、クランプを後部面に
締着するちょうナット等の雄ネジ要素とを有する。

考案が解決しようとする問題点 しかしかかる公知のシステムは、前記クランプ装置の設
置，除去及び必要ならば調整を行なうのに、隠れた，時
には接近が困難な領域で作業しなければならず、前記の
操作が特に不快で比較的時間がかかり複雑であるという
欠点を有する。特に前記クランプを締め又は緩めるため
には、前記後部面下方で作業しなければならないが、こ
れは例えば対応する便器の洗浄に用いられる通常の洗浄
剤によりクランプの下端に堆積物及び／又は水垢が形成
されている場合には特に不都合である。

本考案の主たる目的は、単純で合理的な設計上の解決に
より前記の欠点を解決する取付け装置を提供するにあ
る。

問題点を解決するための手段 本考案によれば、上方の円盤と下方の変形リングとの間
に挟持される弾性材製のブッシュと、ブッシュに挿入さ
れて変形リングに螺合する螺刻部を一端側に有し、他端
側に螺刻部より大なる直径を有して円盤上に載置される
拡大部を有し、拡大部の側面にテーパの付いた溝が凹設
されたロッドと、ロッドの拡大部の頂部が挿入されるブ
ラケットと、ブラケットに設けられ、拡大部のテーパの
付いた溝内に先端が収納される固定止めネジとよりなる
少なくとも２つの固定要素よりなる便器又はビデ等の衛
生設備への蓋要素固定装置が提供される。

前記変形リングはブッシュに没入されていて、螺刻付部
がリング内に螺合するとブッシュは横断方向に拡がり、
同時に前記ロッドが前記孔内で固定するのが好ましい。

上記の手段により、装置の設置及び／又は除去に必要な
全ての操作は、便器上方での快適な位置で行なわれる。

実施例 第１図乃至第４図（特に第１図を参照）は便器１を示
す。ただし、本考案の特徴的要素は異なる形状及び寸法
の便器にも良好に適合するから便器の一部分のみが示さ
れている。

前記便座１に付随して、便座２及びカバー３が設けられ
ているがこれについては詳述しない。便座２及びカバー
３は次に説明する如く便器に固定される。便器１は後部
に略水平な後部面４を有し、後部面４には、便器１の垂
直対象平面に関し対称に配置された２つの直交方向貫通
孔５が設けられる。

個々の孔５内には、頂部に周囲フランジ７が設けられ
た、例えばゴム製の、弾性的に変形可能なブッシュ６が
略厳密に嵌合するよう挿入される。前記ブッシュ６（第
１図を参照）は、後部面４の厚さより大なる長さを有
し、下端に内側螺刻付同軸金属変形リング８が埋め込ま
れている。このことは第３図からも容易にわかる。フラ
ンジ７は、中心孔を有する円盤１０に凹設され、前記フ
ランジの厚さより深さが浅い円形凹部９（第１図及び第
３図）内に収容される。円盤１０は後部面４上に載置さ
れ、前記フランジ７は円盤１０に圧接される。これは、
リング８に螺合する螺刻部１２と、円盤１０上に載置さ
れる肩を形成する大径上方部１３とからなる固定ロッド
１１により行なわれる。参照番号６６（第１図中に一定
鎖線で図示）は、ロッド１１が螺着された後のブッシュ
６の変形位置を示す。このためにロッド１１の頭部に
は、例えば図示の如くネジ回し用の直径方向駆動スロッ
トからなる駆動ソケット１４が設けられる。

さらに、大径上方部１３の上端周囲には断面が３角形状
で、ヘッドレスネジ１６又は止めネジ（第４図参照）の
尖った先端のための結合座台として働く周回溝１５が刻
設される。図示された例（第３図参照）では、前記止め
ネジ１６は、ブラケット１７中の対応する横断方向貫通
孔に螺着される。ブラケット１７は、円盤１０及びロッ
ド１１の大径上方部１３を収容し従って隠すよう段付き
の断面を有する凹部３３を有する。

特に、隣接するブラケット１７，１７の向い合う部分に
は、前記止めネジ１６用の螺刻付孔が設けられる（第２
図参照）。さらに前記２つのブラケット１７，１７は便
器１の前方へ屈曲し、そこで前記便座２及びカバー３の
回動軸をなす中空円筒形軸支ピン１９を支持する座台１
８をそれぞれ有する。

軸支ピン１９の両端は各ブラケット１７，１７を越えて
延在し、各々座台２０及びキャップ２１を有する。座台
２０及びキャップ２１には、後部でタッピンネジ２４に
よりカバー３及び便座２の後縁のそれぞれに固定される
取付板２２及び２３が付随する。

以上を要約するに、本明細書に開示されているのは、螺
刻付ロッド１１が螺合される螺刻付金属変形リング８を
収容する弾性的変形可能ブッシュ６により衛生設備に固
定される蓋要素を固定するためのヒンジである。ロッド
１１の拡大部の側面には、横断方向止めネジ１６により
ヒンジの固定要素を固定するよう溝が設けられている。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図のＩ−Ｉ線に沿う拡大断面図、第２図は
第１図に対応する平面図、第３図は第１図に示された取
付け組立体の分解断面図、第４図は第１図のIV−IV線に
沿う断面図である。 １……便器、２……便座、３……カバー、４……後部
面、５……貫通孔、６……ブッシュ、７……フランジ、
８……リング、９，３３……凹部、１０……円盤、１１
……ロッド、１２……心棒、１３……上方部、１４……
駆動ソケット、１５……周回溝、１６……止めネジ、１
７……ブラケット、１８，２０……座台、１９……軸支
ピン、２１……キャップ、２２，２３……取付板、２４
……タッピンネジ。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上方の円盤（１０）と下方の変形リング
   （８）との間に挟持される弾性材製のブッシュ（６）
   と、 該ブッシュ（６）に挿入されて該変形リング（８）に螺
   合する螺刻部（１２）を一端側に有し、他端側に該螺刻
   部（１２）より大なる直径を有して該円盤（１０）上に
   載置される拡大部（１３）を有し、該拡大部（１３）の
   側面にテーパの付いた溝（１５）が凹設されたロッド
   （１１）と、 該ロッド（１１）の該拡大部（１３）の頂部が挿入され
   るブラケット（１７）と、 該ブラケット（１７）に設けられ、該拡大部（１３）の
   該テーパの付いた溝（１５）内に先端が収納される固定
   止めネジ（１６）と よりなる少なくとも２つの固定要素よりなることを特徴
   とする便器又はビデ等の衛生設備への蓋要素固定装置。
2. 【請求項２】該変形リング（８）は該ブッシュ（６）の
   下端に埋め込まれることを特徴とする請求項１記載の衛
   生設備への蓋要素固定装置。
3. 【請求項３】該ロッド（１１）の頭部に駆動用ソケット
   （１４）が設けられることを特徴とする請求項１又は２
   記載の衛生設備への蓋要素固定装置。
4. 【請求項４】該ブラケット（１７）は、一端にロッド
   （１１）の拡大部（１３）及び付随する円盤（１０）を
   収容する凹部（３３）を有し、他端（１８）に衛生設備
   用の少なくとも１つの蓋要素の軸支ピン（１９）を収容
   する座台（１８）が設けられることを特徴とする請求項
   １乃至３のいずれか一項記載の衛生設備への蓋要素固定
   装置。
5. 【請求項５】該止めネジ（１６）は隣接する２つのブラ
   ケット（１７，１７）の互いに向い合う領域に配置され
   ることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一項記載
   の衛生設備への蓋要素固定装置。