JPH06221422A - シフトバイワイヤ自動変速機用油圧制御装置 - Google Patents

シフトバイワイヤ自動変速機用油圧制御装置

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Publication number
JPH06221422A
JPH06221422A JP4809792A JP4809792A JPH06221422A JP H06221422 A JPH06221422 A JP H06221422A JP 4809792 A JP4809792 A JP 4809792A JP 4809792 A JP4809792 A JP 4809792A JP H06221422 A JPH06221422 A JP H06221422A
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JP
Japan
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port
output
valve
range
hydraulic pressure
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Application number
JP4809792A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Furukawa
俊治 古川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェイル時のパーキングロック機構の動作を
確保する。 【構成】 切換動作する都度、油圧を出力するポートを
第1出力ポート905と第2出力ポート906との間で
変更する制御バルブ900と、第1の状態では第1出力
ポート905をロック用ポート918に、かつ第2出力
ポート906を非ロック用ポート917にそれぞれ連通
させ、また第2の状態では第1出力ポート905を非ロ
ック用ポート916に、かつ第2出力ポート906をロ
ック用ポート918にそれぞれ連通させる切換バルブ9
10を設けて、いずれかのバルブが動作しなくなっても
他方のバルブで油圧サーボ920に対する油圧の給排状
態を切換えるよう構成した装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の油圧制御
装置に関し、特に走行レンジの切換えを電気信号に基づ
いて行うよう構成したシフトバイワイヤ自動変速機の油
圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機は、ク
ラッチやブレーキなどの摩擦係合装置の係合・解放の状
態を油圧によって変えて変速を実行するよう構成されて
いる。その変速の判断は一般には、スロットル開度で代
表されるエンジン負荷と車速とに基づいて行っている。
このような走行状態に基づく変速は、複数の前進段につ
いて行っているが、中低速段でエンジンブレーキを効か
せる走行レンジやリバースレンジあるいはニュートラル
レンジなどの走行レンジの選択は、従来一般にはシフト
レバーをマニュアル操作することによって行うようにな
っていた。
【0003】これに対して最近では、走行レンジの選択
を、スイッチ操作することによって電気的に行うよう構
成した自動変速機が提案されている。これは基本的に
は、スイッチ操作によって所定のアクチュエータを動作
させることより、走行レンジを切換えるバルブを駆動す
るように構成したものである。この種の装置では、電気
系統やバルブ機構の異常に対処するための手段、すなわ
ちフェイルセーフの手段が一般に設けられている。例え
ば特開昭62−184249号公報には、イマージェン
シーバルブを設けた装置が記載されている。この公報に
記載された装置は、ロータリーバルブをモータによって
動作させて変速を実行するよう構成したものであって、
そのロータリーバルブとは並列にイマージェンシーバル
ブを設けておき、ロータリーバルブに異常があったとき
には、ロータリーバルブへの油圧の供給を遮断するとと
もに、イマージェンシーバルブを介して特定の摩擦係合
装置に油圧を供給するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したイマージェン
シーバルブを設けた従来の装置では、変速を実行するた
めのロータリーバルブが正常に動作しなくなった場合で
あっても、イマージェンシーバルブを介して油圧が供給
される特定の摩擦係合装置が係合することによって所定
の変速段を設定することができる。しかしながらこのよ
うにして設定することのできる変速段は、前進段のうち
の特定の1つの変速段であるから、前進走行を行い得る
としても、道路状況などの多様に変化する状況に合せた
走行を必ずしも行えないので、実用性に劣るなどの問題
があった。
【0005】また一般の自動変速機ではパーキングレン
ジにおいて出力軸の回転を阻止するパーキングロック機
構を備えており、走行レンジを電気信号に基づいて選択
あるいは切換える上述した装置では、このパーキングロ
ック機構を動作させる油圧の供給・排出を電気信号に基
づいて制御することになる。しかしながらその場合にも
パーキングロック機構を動作させる油圧および電気的手
段のフェイルが生じると、パーキングロックを実施でき
ず、もしくはその解除が不能になるおそれがある。そこ
で前述したイマージェンシーバルブに相当するフェイル
時用のバルブを設けるとすれば、そのバルブのフェイル
対策も必要となり、パーキングロック機構の動作を確保
できないおそれがある。
【0006】この発明は、シフトバイワイヤ自動変速機
に特有の上述した課題に着目し、特にフェイル時のパー
キングロック機構の動作を確保することのできる油圧制
御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、電気信号に基づいて制御されてパー
キングレンジを含む複数のレンジを設定するための油圧
を選択的に出力するレンジ切換機構と、油圧によって動
作させられて出力軸の回転を阻止するパーキングロック
機構とを備えたシフトバイワイヤ自動変速機用油圧制御
装置であって、レンジ切換機構がパーキングレンジを設
定する状態になった際に入力ポートに供給される油圧を
少なくとも二つの出力ポートに切換えて出力する制御弁
と、この制御弁の一方の出力ポートを接続した第1の入
力ポートをロック用出力ポートに連通させると同時に前
記制御弁の他方の出力ポートを接続した第2の入力ポー
トを非ロック用出力ポートに連通させる第1の状態と前
記第1の入力ポートを実質的に前記非ロック用出力ポー
トに連通させると同時に第2の入力ポートを実質的に前
記ロック用出力ポートに連通させる第2の状態とに切換
えられる切換弁と、前記制御弁と切換弁とを互いに独立
して個別に制御する制御機構とを有し、前記ロック用出
力ポートから油圧が出力されることに基づいて前記パー
キングロック機構が出力軸の回転を阻止しかつ前記非ロ
ック用出力ポートから油圧が出力されることに基づいて
前記パーキングロック機構が出力軸の回転を許容するよ
う構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明の油圧制御装置においては、スイッチ
操作などに伴う電気信号に基づいてレンジ切換機構が動
作し、パーキングレンジを含む各走行レンジのための油
圧を出力する。レンジ切換機構がパーキングレンジを設
定する状態になると、制御弁はその二つの出力ポートの
うちいずれか一方の出力ポートから油圧を出力する。そ
の場合、切換弁が第1の状態にあれば、この切換弁のロ
ック用出力ポートからパーキングロック機構に油圧が送
られ、パーキングロック機構が出力軸の回転を阻止する
よう動作する。また切換弁が第2の状態にあれば、切換
弁における非ロック用出力ポートからパーキングロック
機構に油圧が送られてパーキングロック機構が上記の場
合とは反対に動作し、出力軸の回転が許容される。また
制御弁の他方の出力ポートからパーキングレンジのため
の油圧が出力された場合、切換弁が第1の状態にあれ
ば、非ロック用出力ポートからパーキングロック機構に
油圧が送られ、また第2の状態にあればロック用出力ポ
ートからパーキングロック機構に油圧が送られる。すな
わち切換弁は制御弁の各出力ポートから出力される油圧
をロック用出力ポートと非ロック用出力ポートとに切換
えて出力し、かつその第1の状態と第2の状態とでは、
出力するポートが反転するので、制御弁と切換弁とのい
ずれか一方の弁のみを切換動作させることにより、パー
キングロック機構に対する油圧の供給状態を反転させ
て、パーキングロック機構による出力軸の回転の阻止お
よびその解除を行うことができる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図3はこの発明に係る油圧制御装置
の主な部分を示す油圧回路図であって、ここに示す油圧
制御装置は例えば図4に示すシフトバイワイヤ自動変速
機を対象とするものである。図4に示す自動変速機Aに
は、変速機構として、ロックアップクラッチ1を有する
トルクコンバータ2と、一組の遊星歯車機構を有する第
2変速部3と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進
段および後進段を設定する第1変速部4とが設けられて
いる。
【0010】第2変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0011】第1変速部4の各遊星歯車機構におけるサ
ンギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この第1変速部4の図における左側(フロント側)
の遊星歯車機構におけるリングギヤ11と第2変速部3
におけるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設
けられ、また前記サンギヤ軸10と第2変速部3のリン
グギヤ12との間に第2クラッチC2 が設けられてい
る。第1変速部4における図の左側の遊星歯車機構のキ
ャリヤ13と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギ
ヤ14とが一体的に連結されるとともに、これらのキャ
リヤ13とリングギヤ14とに出力軸15が連結されて
いる。
【0012】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレー
キB2 とが直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯
車機構におけるキャリヤ16とハウジングHu との間に
第2一方向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に
配置されている。
【0013】上記の各クラッチC0 ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧制御装置17は、第1速ないし第4速の変速を主
に実行するための第1および第2のソレノイドバルブS
1 ,S2 と、主にロックアップクラッチ1を制御するた
めのリニアソレノイドバルブSLUと、走行レンジを切換
えるための第3および第4のソレノイドバルブS3 ,S
4 とを備えている。これらのソレノイドバルブS1 ,S
2 ,SLU,S3 ,S4 のうち、第1および第2のソレノ
イドバルブS1 ,S2 とリニアソレノイドバルブSLUと
を制御するために変速用電子制御装置(以下、仮に変速
用ECUと記す)18と、走行レンジを切換えるために
第3および第4のソレノイドバルブS3 ,S4 を制御す
る走行レンジ切換用電子制御装置(以下、仮にレンジ切
換用ECUと記す)19とが設けられている。これらの
各EUC18,19は中央演算処理素子および記憶素子
ならびに入出力インータフェースを主体とするものであ
って、変速用ECU18には従来のものと同様に、スロ
ットル開度信号、車速信号、パターンセレクト信号、エ
ンジン水温信号、ブレーキ信号等の信号が入力されてお
り、この変速用ECU18はこれらの入力された信号と
予め記憶している変速マップとに基づいて、設定するべ
き変速段を演算して求め、その変速段を設定するよう第
1および第2のソレノイドバルブS1 ,S2 に信号を出
力し、またリニアソレノイドバルブSLUに信号を出力す
るようになっている。
【0014】また一方、レンジ切換用ECU19には、
パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュ
ートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジ、Sレン
ジ、Lレンジをそれぞれ選択するレンジ選択スイッチ2
0が接続されており、レンジ切換用ECU19は、レン
ジ選択スイッチ20で選択した走行レンジを設定するよ
う第3および第4のソレノイドバルブS3 ,S4 をオン
・オフ制御し、同時にレンジ位置信号を変速用ECU1
8およびレンジ表示器(図示せず)に出力するようにな
っている。またこのレンジ切換用ECU19には変速用
ECU18から変速段を示す変速信号およびパーキング
検出スイッチ(図示せず)からの信号が入力されてい
る。
【0015】前記油圧制御装置17は、図1ないし図3
に示す油圧回路を備えている。なお、これら図1ないし
図3において丸で囲んだ数字は、同一の数字を付した線
同士が接続されていることを示している。図1に示すよ
うに、走行レンジを切換えるための2本のレンジ切換バ
ルブ200,300が設けられている。第1レンジ切換
バルブ200は、四つのランドを設けたスプール201
とその一端部(図では下端部)に設けたスプリング20
2とを備えており、そのスプリング202を設けた端部
とは反対側の端部の制御ポート203に第3ソレノイド
バルブS3 が接続されている。この第3ソレノイドバル
ブS3 は、油圧ポンプ100で加圧したオイルをプライ
マリーレギュレータバルブ101で調圧して得たライン
圧PL を制御ポート203に対して供給・排出するため
のものであって、オフ状態でドレンポートを閉じて制御
ポート203にライン圧PL を生じさせ、またオン状態
でドレンポートを開いて制御ポート203から排圧する
ようになっている。そしてこの第1レンジ切換バルブ2
00は、第3ソレノイドバルブS3 がオン状態であるこ
とにより、スプール201がスプリング202に押され
て図1の右半分に示す位置にあるときに、ライン圧油路
102を接続してある入力ポート204を第1出力ポー
ト205に連通させると同時に第2出力ポート206を
ドレンポート207に連通させ、また第3ソレノイドバ
ルブS3 がオフ状態であることにより、スプール201
がスプリング202の弾性力に抗して図1の左半分に示
す位置にあるときに、入力ポート204を第2出力ポー
ト206に連通させると同時に第1出力ポート205を
ドレンポート208に連通させるようになっている。
【0016】また第2レンジ切換バルブ300は、六つ
のランドを形成したスプール301とスプール301の
一端部側に配置したスプリング302とを有し、このス
プリング302とは反対側の端部に形成した制御ポート
303に第4ソレノイドバルブS4 が接続されている。
第4ソレノイドバルブS4 は制御ポート303にライン
圧PL を供給・排出するためのものであって、前述した
第3ソレノイドバルブS3 と同様に、オフ状態でドレン
ポートを閉じて制御ポート303にライン圧PL を生じ
させ、またオン状態でドレンポートを開いて制御ポート
303から排圧するようになっている。さらにこの第2
レンジ切換バルブ300は、第1レンジ切換バルブ20
0における第1出力ポート205に接続した第1入力ポ
ート304と、第1レンジ切換バルブ200における第
2出力ポート206に接続した第2入力ポート305と
の二つの入力ポート、およびRレンジポート306、D
レンジポート307、エンジンブレーキポート308、
パーキングポート311の四つの出力ポートを有してい
る。そしてこの第2レンジ切換バルブ300は、第4ソ
レノイドバルブS4 がオン状態であることに伴ってスプ
ール301が図1の右半分に示す位置にあるときに、第
1入力ポート304とRレンジポート306、第2入力
ポート305とエンジンブレーキポート308、Dレン
ジポート307とドレンポート309、パーキングポー
ト311とドレンポート312とをそれぞれ連通させ
る。また第4ソレノイドバルブS4 がオフ状態であるこ
とに伴ってスプール301が図1の左半分に示す位置に
あるときに、第1入力ポート304とDレンジポート3
07、Rレンジポート306とドレンポート310、エ
ンジンブレーキポート308とドレンポート309、第
2入力ポート305とパーキングポート311とをそれ
ぞれ連通させる。
【0017】前述したRレンジポート306が後進段制
御バルブ400に接続されている。この後進段制御バル
ブ400は、後進段を設定するために係合させる第3ブ
レーキB3 に対する油圧を選択的に遮断して後進段を選
択的に禁止するバルブであって、スプール401の一端
部にスプリング402を配置し、またスプリング402
を配置した端部にホールドポート403を形成するとと
もに、スプール401をホールドポート403側に押す
よう油圧を作用させる制御ポート404を形成したもの
である。そして前記Rレンジポート306はその制御ポ
ート404と入力ポート405とに接続され、またホー
ルドポート403に第2ソレノイドバルブS2 が接続さ
れ、さらに入力ポート405とドレンポート406とに
切換えて連通される出力ポート407が、二つの入力ポ
ートと一つの出力ポートとを有するチェックボールバル
ブ103を介して第3ブレーキB3 に接続されている。
【0018】また第2レンジ切換バルブ300における
Dレンジポート307とエンジンブレーキポート308
とが、二つの入力ポートと一つの出力ポートとを有する
チェックボールバルブ104の各入力ポートにそれぞれ
接続されている。そしてこのチェックボールバルブ10
4の出力ポートが第1クラッチC1 に接続されている。
【0019】さらに 1-2シフトバルブ500、 2-3シフ
トバルブ600、 3-4シフトバルブ700、カットオフ
バルブ800が設けられている。これらのバルブは前進
段での第1速ないし第4速の間で変速を実行するための
ものであって、基本的には従来知られているものと同様
に構成されている。すなわち 1-2シフトバルブ500
は、四つのランドを形成したスプール501の一端側に
スプリング502を配置するとともに、このスプリング
502を配置した端部にホールドポート503を形成
し、かつホールドポート503とは反対側の端部に制御
ポート504を形成したものであり、この制御ポート5
04に第2ソレノイドバルブS2 が接続されている。こ
の第2ソレノイドバルブS2 はライン圧油路102から
のライン圧PL を供給・排出するためのものであって、
オン状態ではドレンポートを開いて排圧し、オフ状態で
はドレンポートを閉じて、 1-2シフトバルブ500の制
御ポート504と前記後進段制御バルブ400のホール
ドポート403とにライン圧PL を生じさせるようにな
っている。
【0020】そして第2ソレノイドバルブS2 がオン状
態となることにより、あるいはホールドポート503に
ライン圧PL が作用することによって 1-2シフトバルブ
500のスプール501が図2の左半分に示すように位
置し、その結果、第1入力ポート505が第1ブレーキ
ポート506に連通し、また前記チェックボールバルブ
104の出力ポートに接続してある第2入力ポート50
7が第2ブレーキポート508に連通し、さらに第3入
力ポート509が閉じられ、かつ第3ブレーキポート5
10がドレンポートに連通する。またホールドポート5
03から排圧されかつ第2ソレノイドバルブS2 がオフ
状態となることにより、 1-2シフトバルブ500のスプ
ール501が図2の右半分に示すように位置し、その結
果、第1入力ポート505および第2入力ポート507
が閉じられ、かつ第3入力ポート509が第3ブレーキ
ポート510に連通する。そして第1ブレーキポート5
06がカットオフバルブ800に接続され、また第2ブ
レーキポート508が第2ブレーキB2 に接続され、さ
らに第3ブレーキポート510が前記チェックボールバ
ルブ103を介して第3ブレーキB3 に接続されてい
る。なお、図2中、符号Ps は圧力スイッチであって、
1-2シフトバルブ500の制御ポート503および後進
段制御バルブ400のホールドポート403にライン圧
が生じたときにオンとなる。
【0021】2-3シフトバルブ600は、第1ソレノイ
ドバルブS1 によって切換動作させられるものであっ
て、六つのランドを有するスプール601の一端部側に
スプリング602が配置されるとともに、スプリング6
02とは反対側の端部に制御ポート603が形成されて
おり、この制御ポート603に第1ソレノイドバルブS
1 が接続されている。この第1ソレノイドバルブS1
は、前述した第2レンジ切換バルブ300のDレンジポ
ート307あるいはエンジンブレーキポート308から
チェックボールバルブ104を介して送られる油圧を、
制御ポート603に供給・排出するためのものであっ
て、オフ状態でドレンポートを閉じることにより、制御
ポート603にライン圧PL を生じさせ、またオン状態
でドレンポートを開いて制御ポート603から排圧する
ようになっている。
【0022】そして 2-3シフトバルブ600の制御ポー
ト603にライン圧PL が作用してスプール601が図
3の左半分に示す位置に押し下げられることによってラ
イン圧油路102を接続してある第1入力ポート604
とクラッチポート605とが連通し、かつ前記第2レン
ジ切換バルブ300のエンジンブレーキポート308に
接続してある第2入力ポート606がホールド出力ポー
ト607に連通し、また前記エンジンブレーキポート3
08に接続してある第3入力ポート608が閉じられ
る。また制御ポート603から排圧されてスプール60
1が図3の右半分に示す位置に押し上げられると、第1
入力ポート604がホールド出力ポート607に連通
し、かつ第2入力ポート606が第1ブレーキポート6
09に連通し、さらに第3入力ポート608が第2ブレ
ーキポート610に連通する。これらのポートのうち第
1ブレーキポート609が 1-2シフトバルブ500の第
1入力ポート505に接続され、クラッチポート605
が、二つの入力ポートと一つの出力ポートとを有するチ
ェックボールバルブ105を介して第2クラッチC2 お
よび 1-2シフトバルブ500のホールドポート503に
接続されており、さらに第2ブレーキポート610がモ
ジュレータバルブ106を介して 1-2シフトバルブ50
0の第3入力ポート509に接続されている。なお、チ
ェックボールバルブ105の他方の入力ポートは後進段
制御バルブ400の出力ポート407に接続されてい
る。
【0023】3-4シフトバルブ700は四つのランドを
有するスプール701とその一端部側に配置したスプリ
ング702とを有しており、そのスプリング702を配
置した端部に、前記 2-3シフトバルブ600におけるホ
ールド出力ポート607に接続したホールドポート70
3が形成されるとともに、これとは反対側の端部に、前
記第2ソレノイドバルブS2 を接続した制御ポート70
4が形成されている。そしてホールドポート703から
排圧されかつ制御ポート704にライン圧PLが生じて
いるときにスプール701が図2の左半分に示す位置に
押し下げられて、ライン圧油路102を接続した入力ポ
ート705が、ブレーキB0 を接続してあるブレーキポ
ート706に連通し、また制御ポート704から排圧し
たときにスプール701が図2の右半分に示す位置に押
し上げられて入力ポート705が、クラッチC0 を接続
してあるクラッチポート707に連通する。
【0024】カットオフバルブ800はスロットル開度
に応じたスロットル圧が増大することによってスプール
801を図2の右半分に示す位置に押し下げることによ
って入力ポート802から出力ポート803に至る流路
面積を減じるバルブであって、その入力ポート802が
モジュレータバルブ107を介して 1-2シフトバルブ5
00の第1ブレーキポート506に接続されている。ま
た出力ポート803が第1ブレーキB1 に接続されてい
る。
【0025】パーキングロック機構は、二本のバルブす
なわち制御バルブ900および切換バルブ910と、油
圧サーボ920とを備えている。その制御バルブ900
はパーキングレンジを選択した際に供給される油圧を二
つの出力ポートのいずれかから出力するバルブであっ
て、四つのランドを有するスプール901と、このスプ
ール901の一端部側に配置したスプリング902とを
有し、そのスプリング902とは反対側に形成した制御
ポート903が、第2ソレノイドバルブS2 に接続され
ている。またこの制御バルブ900は、一つの入力ポー
ト904と二つの出力ポート905,906ならびに二
つのドレンポート907,908を有しており、その入
力ポート904が前記第2レンジ切換バルブ300のパ
ーキングポート311に接続されている。そして第2ソ
レノイドバルブS2 がオンであることにより制御ポート
903から排圧されてスプール901が図3の右半分に
示す位置に押し上げられている場合に、入力ポート90
4が一方の出力ポート(仮に第1出力ポートとする)9
05に連通し、かつ他方の出力ポート(仮に第2出力ポ
ートとする)906がドレンポート908に連通する。
また第2ソレノイドバルブS2 がオフであって、制御ポ
ート903にライン圧PL が高いことによりスプール9
01が図3の左半分に示す位置に押し下げられている場
合は、入力ポート904が第2出力ポート906に連通
し、かつ第1出力ポート905がドレンポート907に
連通する。
【0026】また切換バルブ910は入力される油圧を
ロック用ポートと非ロック用ポートとに切換えて出力す
るバルブであって、四つのランドを有するスプール91
1とこれを一端部側に押圧するスプリング912とを備
えており、そのスプリング912を圧縮する方向に油圧
を作用させる制御ポート913がスプリング912を設
けた端部とは反対側の端部に形成され、この制御ポート
913がロックアップクラッチ1を制御するリニアソレ
ノイドバルブSLUに接続されている。さらにこの切換バ
ルブ910は、二つの入力ポート914,915と二つ
の非ロック用ポート916,917と、一つのロック用
ポート918とを備えており、一方の入力ポート(仮に
第1入力ポートとする)914が前記第1出力ポート9
05に接続され、また他方の入力ポート(仮に第2入力
ポートとする)915が前記第2出力ポート906に接
続されている。
【0027】そして制御ポート913から排圧される
と、スプール912が図3の左半分に示す位置に押し上
げられて、第1入力ポート914がロック用ポート91
8に連通し、かつ第2入力ポート915が一方の非ロッ
ク用ポート(仮に第2非ロック用ポートとする)917
に連通する。また制御ポート913に加えられる油圧が
高いことによりスプール911が図3の右半分に示す位
置に押し下げられると、第1入力ポート914が他方の
非ロック用ポート(仮に第1非ロック用ポートとする)
916に連通し、かつ第2入力ポート915がロック用
ポート918に連通する。
【0028】油圧サーボ920は所謂複動形シリンダと
して構成したものであって、ピストン921を前進(図
3の右方向への移動)させるよう油圧を作用させるフォ
ワードポート922が前記ロック用ポート918に接続
されており、ピストン921を後退(図3の左方向への
移動)させるよう油圧を作用させるリターンポート92
3が、互いに連通している前記二つの非ロック用ポート
916,917に接続されている。またピストン921
と一体となったロッド924に、円錐形状のカム925
が一定範囲で前後動するよう嵌合され、かつこのカム9
25はスプリング926によって前方(図3の右方向)
に押圧されている。またロッド924の基端部には凹部
が形成され、ここに嵌り込むボール927がスプリング
928によってロッド924の軸心に向けて押圧されて
いる。すなわちここにディテント機構が形成されてい
る。そしてピストン921が前進することによってカム
925がパーキングロックポール929を回動させて出
力軸15の回転を阻止するようになっている。より具体
的には、パーキングロックポール929が図4における
リヤ側のリングギヤ14に係合して、その回転を阻止す
ることにより、出力軸15を固定する。
【0029】上述した油圧制御装置を備えた自動変速機
では、第1ないし第4のソレノイドバルブS1 〜S4 、
およびリニアソレノイドバルブSLUを図5の作動表に示
すようにオン・オフ制御することによって、各摩擦係合
装置が図5の作動表に示すように係合もしくは解放して
各変速段が設定される。なお、図5において、ソレノイ
ドバルブについて○印はオン、×印はオフ、その他の印
はオン・オフいずれでもよいことをそれぞれ示し、摩擦
係合装置について○印は係合、×印は解放、その他の印
は係合・解放のいずれでもよいことをそれぞれ示す。
【0030】図5から明らかなように上述した油圧制御
装置では、第3ソレノイドバルブS3 および第4ソレノ
イドバルブS4 のオン・オフの組合せによって走行レン
ジが決まり、またRレンジでは第2ソレノイドバルブS
2 によって強制的にNレンジに変えることができる。
【0031】前述したレンジ選択スイッチ20でPレン
ジを選択すると、第3ソレノイドバルブS3 と第4ソレ
ノイドバルブS4 とが、共にオフとされる。したがって
第1レンジ切換バルブ200では、その制御ポート20
3にライン圧PL が作用することにより、スプール20
1が図1の左半分に示す位置に押し下げられ、その結
果、第2出力ポート206から油圧が出力される。また
第2レンジ切換バルブ300では、制御ポート303に
ライン圧PL が作用することにより、スプール301が
図1の左半分に示す位置に押し下げられる。したがって
第1レンジ切換バルブ200から油圧の供給される第2
入力ポート305がパーキングポート311に連通し、
このパーキングポート311から前記制御バルブ900
の入力ポート904に油圧が供給される。
【0032】またPレンジを選択しているときには、通
常、第2ソレノイドバルブS2 はオンでかつリニアソレ
ノイドバルブSLUはオフ状態であり、したがって制御バ
ルブ900の制御ポート903には油圧が作用しない。
そのためPレンジを選択しているときには、制御バルブ
900のスプール901が図3の右半分に示すように押
し上げられており、したがって入力ポート904から供
給された油圧は第1出力ポート905から出力されて切
換バルブ910の第1入力ポート914に供給される。
また切換バルブ910の制御ポート913から排圧され
るので、そのスプール911は図3の左半分に示す位置
に押し上げられる。そのため第1入力ポート914に供
給された油圧は、ロック用ポート918から油圧サーボ
920のフォワードポート922に供給され、それに伴
ってピストン921およびロッド924が前進動作する
ことにより、パーキングロックポール929が出力軸1
5の回転を阻止する。この状態は前記ディテント機構に
よって維持される。
【0033】これに対して第2ソレノイドバルブS2 が
オフに切替わると(すなわちNレンジでは)、制御バル
ブ900の制御ポート903にライン圧PL が作用して
スプール901が図3の左半分に示す位置に押し下げら
れるので、油圧の供給される第1入力ポート904が第
2出力ポート906に連通し、ここから切換バルブ91
0の第2入力ポート915に油圧が供給される。この第
2入力ポート915は第2非ロック用ポート917に連
通しているから、油圧サーボ920のリターンポート9
23に油圧が供給される。そのためピストン921およ
びロッド924が後退して出力軸15の回転を阻止して
いるパーキングロック状態を解除する。このようにして
行うパーキングロックの解除は、フェイル時のNレンジ
と同様である。
【0034】なお、制御バルブ900のスプール901
が何らかの異常で図3の左半分に示す位置に固定された
場合、切換バルブ910を上述した場合とは反対に動作
させることにより、パーキングロック機構による出力軸
15のロックとその解除とを行うことができる。すなわ
ちこの場合には、制御バルブ900の第2出力ポート9
06から油圧が出力されて切換バルブ910の第2入力
ポート915に供給されるので、リニアソレノイドバル
ブSLUをオンにして切換バルブ910のスプール911
を図3の右半分に示す位置に押し下げれば、ロック用ポ
ート918から油圧が出力され、またこれとは反対にリ
ニアソレノイドバルブSLUをオフにして切換バルブ91
0のスプール911を図3の左半分に示す位置に押し上
げれば、第2非ロック用ポート917から油圧が出力さ
れて、出力軸15のロックが解除される。
【0035】上述したように、切換バルブ910は、第
1入力ポート914をロック用ポート918に連通させ
ているときには、第2入力ポート915を第2非ロック
用ポート917に連通させ、また第1入力ポート914
を第1非ロック用ポート916に連通させているときに
は、第2入力ポート915をロック用ポート918に連
通させるから、切換バルブ910のスプール911が図
3の左右いずれか半分に示す位置に固定されてしまった
場合には、制御バルブ900からの油圧の出力を、第1
出力ポート905と第2出力ポート906とに切換えれ
ば、パーキングロック機構による出力軸15のロックと
その解除とを行うことができる。すなわち切換バルブ9
10のスプール911が図3の左半分に示す位置に固定
された場合は、第1出力ポート905から油圧を出力す
ることにより、パーキングロックを行い、また第2出力
ポート906から油圧を出力することによりパーキング
ロックの解除を行う。切換バルブ910のスプール91
1が図3の右半分に示す位置に固定された場合には、第
1出力ポート905から油圧を出力することにより、パ
ーキングロックを解除し、また第2出力ポート906か
ら油圧を出力することによりパーキングロックを行う。
【0036】このように図3に示す構成では、制御バル
ブ900と切換バルブ910のいずれか一方が動作しな
いフェイルが生じても、パーキングロック機構を通常ど
おりに切換動作させることができる。
【0037】前述したレンジ選択スイッチ20でRレン
ジを選択すると第3ソレノイドバルブS3 と第4ソレノ
イドバルブS4 とが共にオンとされ、また特に異常がな
ければ第2ソレノイドバルブS2 がオフとされる。した
がって第1レンジ切換バルブ200では制御ポート20
3から排圧されてスプール201が図1の右半分に示す
位置に押し上げられるので、第1出力ポート205から
油圧が出力される。また第2レンジ切換バルブ300で
は制御ポート303から排圧されてスプール301が図
1の右半分に示す位置に押し上げられるから、第1レン
ジ切換バルブ200の第1出力ポート205から油圧が
供給される第1入力ポート304がRレンジポート30
6に連通され、ここから後進段制御バルブ400の制御
ポート404と入力ポート405とに油圧が供給され
る。その場合、特に異常がないことにより第2ソレノイ
ドバルブS2 がオフとなっていれば、後進段制御バルブ
400のホールドポート403にライン圧PL が作用す
るから、後進段制御バルブ400のスプール401が図
1の右半分に示す位置に押し上げられ、その結果、入力
ポート405が出力ポート407に連通し、ここからチ
ェックボールバルブ103を介して第3ブレーキB3 に
油圧が供給されて第3ブレーキB3 が係合する。また後
進段制御バルブ400の出力ポート407は他のチェッ
クボールバルブ105を介して第2クラッチC2 に接続
されているから、この第2クラッチC2にも油圧が供給
されてこれが係合する。すなわち第2クラッチC2 、第
3ブレーキB3 、クラッチC0 の三者が係合して後進段
が設定される。
【0038】この後進段を設定する状態において、第3
ソレノイドバルブS3 もしくは第4ソレノイドバルブS
4 あるいはいずかのレンジ切換バルブ200,300に
異常があると、第2ソレノイドバルブS2 がオン状態に
切換えられる。その結果、後進段制御バルブ400のホ
ールドポート403から排圧されるので、そのスプール
401が制御ポート404に作用する油圧によって図1
の左半分に示す位置に押し下げられる。それに伴って入
力ポート405が閉じられるとともに出力ポート407
がドレンポート406に連通するので、第2クラッチC
2 および第3ブレーキB3 から排圧され、これらが解放
状態となる。すなわちニュートラル状態となり、換言す
れば後進段が禁止される。
【0039】またレンジ選択スイッチ20によってNレ
ンジを選択すると、第3および第4のソレノイドバルブ
S3 ,S4 が、Pレンジと同様に、共にオフ状態とな
る。したがって第1レンジ切換バルブ200では制御ポ
ート203にライン油圧PL が作用してスプール201
が図1の左半分に示す位置に押し下げられるので、入力
ポート204が第2出力ポート206に連通してここか
ら油圧が出力されるが、第2レンジ切換バルブ300の
スプール301が制御ポート303に作用する油圧によ
って図1の左半分に示す位置に押し下げられるので、第
1レンジ切換バルブ200から油圧の供給される第2入
力ポート305がパーキングポート311に連通し、こ
こから出力される。そのため第1クラッチC1 と第3ブ
レーキB3とが係合することがないので、出力軸15に
トルクが伝達されず、ニュートラルとなる。
【0040】レンジ選択スイッチ20によってDレンジ
を選択すると、第3ソレノイドバルブS3 がオンとさ
れ、かつ第4ソレノイドバルブS4 がオフとされる。し
たがって第1レンジ切換バルブ200においては、前述
したRレンジの場合と同様に第1出力ポート205から
油圧が出力されるが、第2レンジ切換バルブ300で
は、前述したNレンジの場合のようにスプール301が
図1の左半分に示すように押し下げられているので、第
1レンジ切換バルブ300から油圧の供給される第1入
力ポート304がDレンジポート307に連通し、ここ
から油圧が出力される。したがってチェックボールバル
ブ104を介して第1クラッチC1 に油圧が供給されて
これが係合するので、各シフトバルブ500,600,
700の状態に応じて第1速ないし第4速が設定され
る。その場合、第1速および第2速ではエンジンブレー
キが効かない。すなわち第1一方向クラッチF1 と並列
の関係にある第1ブレーキB1 と第2一方向クラッチF
2 と並列の関係にある第3ブレーキB3 とは、図1ない
し図3に示すように、 1-2シフトバルブ500および 2
-3シフトバルブ600を介して第2レンジ切換バルブ3
00のエンジンブレーキポート308に連通されるもの
であるから、Dレンジを選択しているときには、このエ
ンジンブレーキポート308がドレンポート309に連
通することにより、第1ブレーキB1 と第3ブレーキB
3 とは係合せず、エンジンブレーキが効かない状態とな
る。
【0041】これに対してレンジ選択スイッチ20によ
ってLレンジを選択すると、第3ソレノイドバルブS3
がオフ、第4ソレノイドバルブS4 がオンとなる。した
がって第1レンジ切換バルブ200においては、Nレン
ジの場合と同様に第2出力ポート206から油圧が出力
され、また第2レンジ切換バルブ300においては、R
レンジの場合と同様にスプール301が図1の左半分に
示す位置に下がっているから、第1レンジ切換バルブ2
00から油圧が供給される第2入力ポート305がエン
ジンブレーキポート308に連通して、ここから油圧が
出力される。このエンジンブレーキポート308はチェ
ックボールバルブ104を介して第1クラッチC1 に接
続されているのでこれが係合し、またエンジンブレーキ
ポート308は前述したように第1ブレーキB1 および
第3ブレーキB3 に 1-2シフトバルブ500および 2-3
シフトバルブ600を介して連通されるので、第1速を
設定するべく第1ソレノイドバルブS1 がオン、第2ソ
レノイドバルブS2 がオフとなると、 1-2シフトバルブ
500が図2の右半分に示す状態となり、かつ 2-3シフ
トバルブ600が図3の右半分に示す状態になるので、
第3ブレーキB3 に油圧が供給されてこれが係合する。
すなわち第1速を設定するにあたって第1変速部4のリ
ヤ側のキャリヤ16に対して第2一方向クラッチF2 の
みならず第3ブレーキB3 が反力を与えるので、第1速
でエンジンブレーキを効かせることができる。
【0042】またレンジ選択スイッチ20によってSレ
ンジを選択すると、第2速および第3速で第3ソレノイ
ドバルブS3 がオフ、第4ソレノイドバルブS4 がオン
となる。したがってSレンジの第2速ではLレンジを選
択したときと同様に、エンジンブレーキポート308か
ら油圧が出力されるので、第2速を設定するべく第1ソ
レノイドバルブS1 および第2ソレノイドバルブS2 を
オンとした場合に、第1ブレーキB1 に油圧が供給され
てこれが係合する。すなわち第2速を設定するにあたっ
て前記サンギヤ軸10に対して第1一方向クラッチF1
のみならず第1ブレーキB1 が反力を与えるのでエンジ
ンブレーキを効かせることができる。
【0043】上述したように図1に示すレンジ切換機構
では、2本のレンジ切換バルブ200,300を動作さ
せてレンジを選択するので、いずれかのレンジ切換バル
ブ200,300もしくはこれらを動作させるいずれか
のソレノイドバルブS3 ,S4 がフェイルしても複数の
変速段とニュートラル状態とを設定でき、所謂退避走行
(リンプホーム走行)が可能である。すなわち第1レン
ジ切換バルブ200を切換動作させ得ないフェイルの場
合、第1出力ポート205もしくは第2出力ポート20
6のいずれかのみから油圧を出力することになるが、第
1出力ポート205のみから油圧を出力する場合には、
第2レンジ切換バルブ300によってRレンジポート3
06およびDレンジポート307に切換えて油圧を出力
でき、かつ後進段は後進段制御バルブ400によって禁
止される。また第2出力ポート206のみから油圧を出
力する場合には、第2レンジ切換バルブ300によって
エンジンブレーキポート308から油圧を出力し、ある
いは油圧の出力を止めることができる。したがってDレ
ンジあるいはSレンジもしくはLレンジならびにNレン
ジのいずか二つのレンジを設定できるので、複数の前進
段で走行することができる。
【0044】また第2レンジ切換バルブ300もしくは
これを動作させる第4ソレノイドバルブS4 がフェイル
してそのスプール301が図1の左右いずれか半分に示
す状態に固定された場合、Rレンジとエンジンブレーキ
レンジ、もしくはDレンジとNレンジとが設定可能であ
る。すなわちスプール301が図1の右半分に示す位置
に固定された場合には、第1レンジ切換バルブ200を
動作させて油圧を供給できるので、Rレンジポート30
6とエンジンブレーキポート308とから油圧を出力で
きる。その場合、後進段は後進段制御バルブ400によ
って禁止される。またスプール301が図1の左半分に
示す位置に固定された場合は、第1レンジ切換バルブ2
00を切換動作させることにより、Dレンジポート30
7から油圧を出力し、あるいは油圧を全く出力させない
のでNレンジとすることができる。したがって上記の装
置においてはレンジ切換機構にフェイルが生じても各種
の条件に合った前進走行が可能である。
【0045】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、図4に示す歯車列以外の歯車列を備え
た自動変速機を対象とするものであってもよく、したが
ってシフトバルブおよびその油圧回路も図1ないし図3
に示す構成に限定されない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の油圧制御
装置によれば、パーキングロック機構を制御する2本の
バルブが相互に補完するよう作用するから、いずれか一
方のバルブが動作しないフェイルが生じても、パーキン
グロック機構を動作させて出力軸のロックとその解除と
を行うことができ、車両の走行および駐車を可能ならし
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における油圧回路の一部を
示す部分油圧回路図である。
【図2】この発明の一実施例における油圧回路の他の部
分を示す部分油圧回路図である。
【図3】この発明の一実施例における油圧回路の更に他
の部分を示す部分油圧回路図である。
【図4】この発明の一実施例を示す歯車列を含む概略的
なブロック図である。
【図5】各変速段を設定するための各ソレノイドバルブ
および各摩擦係合装置の作動表である。
【符号簡単な説明】
15 出力軸 200 第1レンジ切換バルブ 300 第2レンジ切換バルブ 900 制御バルブ 910 切換バルブ 920 油圧サーボ S2 第2ソレノイドバルブ SLU リニアソレノイドバルブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における油圧回路の一部を
示す部分油圧回路図である。
【図2】この発明の一実施例における油圧回路の他の部
分を示す部分油圧回路図である。
【図3】この発明の一実施例における油圧回路の更に他
の部分を示す部分油圧回路図である。
【図4】この発明の一実施例を示す歯車列を含む概略的
なブロック図である。
【図5】各変速段を設定するための各ソレノイドバルブ
および各摩擦係合装置の作動表を示す図表である。
【符号の説明】 15 出力軸 200 第1レンジ切換バルブ 300 第2レンジ切換バルブ 900 制御バルブ 910 切換バルブ 920 油圧サーボ S2 第2ソレノイドバルブ SLU リニアソレノイドバルブ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号に基づいて制御されてパーキン
    グレンジを含む複数のレンジを設定するための油圧を選
    択的に出力するレンジ切換機構と、油圧によって動作さ
    せられて出力軸の回転を阻止するパーキングロック機構
    とを備えたシフトバイワイヤ自動変速機用油圧制御装置
    において、 レンジ切換機構がパーキングレンジを設定する状態にな
    った際に入力ポートに供給される油圧を少なくとも二つ
    の出力ポートに切換えて出力する制御弁と、この制御弁
    の一方の出力ポートを接続した第1の入力ポートをロッ
    ク用出力ポートに連通させると同時に前記制御弁の他方
    の出力ポートを接続した第2の入力ポートを非ロック用
    出力ポートに連通させる第1の状態と前記第1の入力ポ
    ートを実質的に前記非ロック用出力ポートに連通させる
    と同時に第2の入力ポートを実質的に前記ロック用出力
    ポートに連通させる第2の状態とに切換えられる切換弁
    と、前記制御弁と切換弁とを互いに独立して個別に制御
    する制御機構とを有し、前記ロック用出力ポートから油
    圧が出力されることに基づいて前記パーキングロック機
    構が出力軸の回転を阻止しかつ前記非ロック用出力ポー
    トから油圧が出力されることに基づいて前記パーキング
    ロック機構が出力軸の回転を許容するよう構成されてい
    ることを特徴とするシフトバイワイヤ自動変速機用油圧
    制御装置。
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