JP2738214B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2738214B2
JP2738214B2 JP4098700A JP9870092A JP2738214B2 JP 2738214 B2 JP2738214 B2 JP 2738214B2 JP 4098700 A JP4098700 A JP 4098700A JP 9870092 A JP9870092 A JP 9870092A JP 2738214 B2 JP2738214 B2 JP 2738214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の変速制御
装置に関し、特に走行レンジの切換えおよび変速を電気
信号に基づいて動作するソレノイドバルブによって実行
するよう構成した自動変速機の変速制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機における走行レンジ
の選択や変速は、要は、油圧を供給するべき摩擦係合装
置を変えることによって行うから、変速のみならず、走
行レンジの切換えをもソレノイドバルブを電気的に制御
して所定のバルブを切換え動作させることによって実行
することができる。その例を本出願人は特願平4−54
310号によって既に提案した。これは、オン・オフ制
御されるソレノイドバルブによって動作する第1および
第2のレンジ切換弁を設けてR(リバース)レンジ、N
(ニュートラル)およびP(パーキング)レンジ、D
(ドライブ)レンジ、E(エンジンブレーキ)レンジの
4つのレンジ用油圧を出力するよう構成し、さらにフェ
イルセーフのために、Rレンジ油路とN(P)レンジ油
路とを切換え、かつDレンジ油圧とEレンジ油圧とを切
換える切換弁を設けたものである。またこの特願平4−
54310号の装置では、3本のシフト弁を設けて前進
4段・後進1段の変速段を設定するようになっている。
これらのシフト弁のうち第2速と第3速との間の変速を
行う 2-3シフト弁には、Eレンジ油路が接続されてお
り、Eレンジが選択された場合には、この 2-3シフト弁
を介してエンジンブレーキを効かせるべく係合させる所
定の摩擦係合装置に油圧を供給するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した本出願人の提
案による装置においては、各シフト弁をもソレノイトバ
ルブで制御しており、 2-3シフト弁はソレノイドバルブ
を介して供給される信号圧を、スプールの一端側に作用
させて、例えば第3速および第4速を達成する状態と
し、またその信号圧を排圧することにより、スプールを
スプリングによって押圧して、例えば第1速と第2速と
を達成する状態としている。このような構成では、 2-3
シフト弁の動作を1つのソレノイドバルブのみによって
制御するから、例えばソレノイドバルブから 2-3シフト
弁に対して信号圧が供給されたままとなってしまうと、
たとえEレンジを選択してもエンジンブレーキの効く第
1速もしくは第2速を設定するよう 2-3シフト弁が切替
わらないから、エンジンブレーキを効かせることができ
なくなってしまう。
【0004】このような不都合を解消するために、Eレ
ンジを選択した際に生じる油圧を、前記信号圧に対抗さ
せるよう 2-3シフト弁に作用させることが可能である。
このように構成した場合、信号圧に対してスプリング力
とEレンジ圧とが対抗するから、Eレンジを選択すれ
ば、 2-3シフト弁は必ずエンジンブレーキの効く変速段
を設定する状態に切替わる。したがって 2-3シフト弁を
制御するソレノイドバルブがフェイルしてもエンジンブ
レーキの効く変速段に変速してエンジンブレーキを効か
せることができる。しかしその反面、エンジンブレーキ
を効かせる状態を1個のソレノイドバルブのみによって
制御することになるから、このソレノイドバルブがEレ
ンジを選択した状態でフェイルすると、他の変速段を設
定できなくなってしまう。
【0005】このように上記の装置では、レンジ切換の
ためのソレノイドバルブもしくは 2-3シフト弁の制御の
ためのソレノイドバルブのいずれかがフェイルすると、
エンジンブレーキが効かなくなり、あるいは反対にエン
ジンブレーキ状態を解除できなくなる不都合があった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、エンジンブレーキレンジ油圧によってエンジ
ンブレーキを効かせる変速段とそれ以外の変速段との間
の変速を行うシフト弁を制御するソレノイドバルブがフ
ェイルしてもエンジンブレーキ状態の達成および解除を
行うことのできる変速制御装置を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、図1の示す
ように構成することにより、上記の目的を達成するもの
である。すなわちこの発明は、ソレノイドバルブV1 に
よって動作させられて複数の走行レンジを設定するよう
油圧の供給状態を切換えるレンジ切換弁V2 と、エンジ
ンブレーキレンジを選択した際に生じる油圧によってエ
ンジブレーキを効かせる変速段とそれ以外の変速段との
間の変速を実行するよう他のソレノイドバルブV3 によ
って切換え動作させられるシフト弁V4 とを備えている
自動変速機の変速制御装置において、前記他のソレノイ
ドバルブV3 のフェイルを検出するフェイル検出手段M
1 と、前記他のソレノイドバルブV3 がフェイルしてい
ることにより動作しているシフト弁V4 を他の状態に切
換え動作させることによって設定される変速段が選択さ
れたことを検出するシフト検出手段M2 と、前記フェイ
ル検出手段M1 が前記他のソレノイドバルブV3 のフェ
イルを検出しかつ前記シフト検出手段M2 が前記シフト
弁V4 を切換え動作させて設定される変速段が選択され
たことを検出した場合に前記シフト弁V4 に対して前記
他のソレノイドバルブV3 のフェイルによって設定され
ている状態から他の状態に強制的に切換え動作させる油
圧を前記レンジ切換弁V2 を経ずに供給する非常用ソレ
ノイドバルブV5 とを備えていることを特徴とするもの
である。
【0008】
【作用】この発明の変速制御装置においては、前記レン
ジ切換弁V2 をソレノイドバルブV1 によって動作させ
ることによりエンジンブレーキレンジを含む複数の走行
レンジに切換える。またエンジンブレーキレンジ油圧に
よってエンジンブレーキを効かせる変速段とそれ以外の
変速段との間に変速は、前記他のソレノイドバルブV3
によりシフト弁V4 を切換え動作させることによって実
行する。そのシフト弁V4 には、非常用ソレノイドバル
ブV5 が接続されており、その非常用ソレノイドバルブ
V5 はフェイル検出手段M1 およびシフト検出手段M2
の検出結果に基づいて動作させられる。すなわちフェイ
ル検出手段M1 が前記他のソレノイドバルブV3 のフェ
イルを検出し、かつシフト検出手段M2 が、前記他のソ
レノイドバルブV3 からシフト弁V4 への油圧の供給を
解除して設定される変速段が選択されていることを検出
した場合に、非常用ソレノイドバルブV5 からシフト弁
V4 に油圧が送られてシフト弁V4 が切替わる。したが
って前記他のソレノイドバルブV3 のフェイルに基づく
状態が解消される。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図2はこの発明の一実施例を示す模式的なブロ
ック図であって、その自動変速機Aは、変速機構とし
て、ロックアップクラッチ1を有するトルクコンバータ
2と、一組の遊星歯車機構を有する第2変速部3と、二
組の遊星歯車機構によって複数の前進段および後進段を
設定する第1変速部4とを備えている。
【0010】第2変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0011】第1変速部4の各遊星歯車機構におけるサ
ンギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この第1変速部4の図における左側(フロント側)
の遊星歯車機構におけるリングギヤ11と第2変速部3
におけるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設
けられ、また前記サンギヤ軸10と第2変速部3のリン
グギヤ12との間に第2クラッチC2 が設けられてい
る。第1変速部4における図の左側の遊星歯車機構のキ
ャリヤ13と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギ
ヤ14とが一体的に連結されるとともに、これらのキャ
リヤ13とリングギヤ14とに出力軸15が連結されて
いる。
【0012】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレー
キB2 とが直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯
車機構におけるキャリヤ16とハウジングHu との間に
第2一方向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に
配置されている。
【0013】上記の各クラッチC0 ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧制御装置17は、第1速ないし第4速の変速を主
に実行するための第1および第2のソレノイドバルブS
1 ,S2 と、主にロックアップクラッチ1を制御するた
めのリニアソレノイドバルブSLUと、走行レンジを切換
えるための第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,S
4 ,S5 とを備えている。これらのソレノイドバルブS
1 ,S2 ,SLU,S3 ,S4 ,S5 のうち、第1および
第2のソレノイドバルブS1 ,S2 とリニアソレノイド
バルブSLUとを制御するために変速用電子制御装置(以
下、仮に変速用ECUと記す)18と、走行レンジを切
換えるために第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,
S4 ,S5 を制御する走行レンジ切換用電子制御装置
(以下、仮にレンジ切換用ECUと記す)19とが設け
られている。これらの各EUC18,19は中央演算処
理素子および記憶素子ならびに入出力インータフェース
を主体とするものであって、変速用ECU18には従来
のものと同様に、スロットル開度信号、車速信号、パタ
ーンセレクト信号、エンジン水温信号、ブレーキ信号等
の信号が入力されており、この変速用ECU18はこれ
らの入力された信号と予め記憶している変速マップとに
基づいて、設定するべき変速段を演算して求め、その変
速段を設定するよう第1および第2のソレノイドバルブ
S1 ,S2 に信号を出力し、またリニアソレノイドバル
ブSLUに信号を出力するようになっている。
【0014】また一方、レンジ切換用ECU19には、
パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュ
ートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジ、Sレン
ジ、Lレンジをそれぞれ選択するレンジ選択スイッチ2
0が接続されており、レンジ切換用ECU19は、レン
ジ選択スイッチ20で選択した走行レンジを設定するよ
う第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,S4 ,S5
をオン・オフ制御し、同時にレンジ位置信号を、変速用
ECU18およびレンジ表示器(図示せず)に出力する
ようになっている。またこのレンジ切換用ECU19に
は変速用ECU18から変速段を示す変速信号およびパ
ーキング検出スイッチ(図示せず)からの信号が入力さ
れている。
【0015】前記油圧制御装置17は、図3ないし図5
に示す油圧回路を備えている。なお、これら図3ないし
図5において丸で囲んだ数字は、同一の数字を付した線
同士が接続されていることを示している。図3に示すよ
うに、走行レンジを切換えるための2本のレンジ切換バ
ルブ200,300と切換バルブ400とが設けられて
いる。
【0016】第1レンジ切換バルブ200は、四つのラ
ンドを設けたスプール201とその一端部(図では下端
部)に設けたスプリング202とを備えており、そのス
プリング202を設けた端部とは反対側の端部の制御ポ
ート203に第3ソレノイドバルブS3 が接続されてい
る。この第3ソレノイドバルブS3 は、油圧ポンプ10
0で加圧したオイルをプライマリーレギュレータバルブ
101で調圧して得たライン圧PL を制御ポート203
に対して供給・排出するためのものであって、オフ状態
でドレンポートを閉じて制御ポート203にライン圧P
L を生じさせ、またオン状態でドレンポートを開いて制
御ポート203から排圧するようになっている。そして
この第1レンジ切換バルブ200は、第3ソレノイドバ
ルブS3がオン状態であることにより、スプール201
がスプリング202に押されて図3の右半分に示す位置
にあるときに、ライン圧油路102を接続してある入力
ポート204を第1出力ポート205に連通させると同
時に第2出力ポート206をドレンポート207に連通
させ、また第3ソレノイドバルブS3 がオフ状態である
ことにより、スプール201がスプリング202の弾性
力に抗して図3の左半分に示す位置にあるときに、入力
ポート204を第2出力ポート206に連通させると同
時に第1出力ポート205をドレンポート208に連通
させるようになっている。
【0017】また第2レンジ切換バルブ300は、六つ
のランドを形成したスプール301とスプール301の
一端部側に配置したスプリング302とを有し、このス
プリング302とは反対側の端部に形成した制御ポート
303に第4ソレノイドバルブS4 が接続されている。
第4ソレノイドバルブS4 は制御ポート303にライン
圧PL を供給・排出するためのものであって、前述した
第3ソレノイドバルブS3 と同様に、オフ状態でドレン
ポートを閉じて制御ポート303にライン圧PL を生じ
させ、またオン状態でドレンポートを開いて制御ポート
303から排圧するようになっている。さらにこの第2
レンジ切換バルブ300は、第1レンジ切換バルブ20
0における第1出力ポート205に接続した第1入力ポ
ート304と、第1レンジ切換バルブ200における第
2出力ポート206に接続した第2入力ポート305と
の二つの入力ポート、およびパーキングポート306、
Dレンジポート307、エンジンブレーキポート30
8、Rレンジポート311の四つの出力ポートを有して
いる。
【0018】そしてこの第2レンジ切換バルブ300
は、第4ソレノイドバルブS4 がオン状態であることに
伴ってスプール301が図3の右半分に示す位置にある
ときに、第1入力ポート304とパーキングポート30
6、第2入力ポート305とエンジンブレーキポート3
08、Dレンジポート307とドレンポート309、R
レンジポート311とドレンポート312とをそれぞれ
連通させる。また第4ソレノイドバルブS4 がオフ状態
であることに伴ってスプール301が図3の左半分に示
す位置にあるときに、第1入力ポート304とDレンジ
ポート307、パーキングポート306とドレンポート
310、エンジンブレーキポート308とドレンポート
309、第2入力ポート305とRレンジポート311
とをそれぞれ連通させる。
【0019】第2レンジ切換バルブ300の各出力ポー
トのうちDポート307にDレンジ用油路112が接続
され、このDレンジ用油路112は、二つ入力ポートと
一つの出力ポートとを備えたチェックボールバルブ10
4の一方の入力ポートに接続されている。またエンジン
ブレーキポート308には、エンジンブレーキレンジ用
油路113が接続されており、このエンジンブレーキレ
ンジ用油路113は、前記チェックボールバルブ104
の他方の入力ポートに接続されており、このチェックボ
ールバルブ104の出力ポートが第1クラッチC1 に接
続されている。さらに残る二つのパーキングポート30
6とRレンジポート311とは、切換バルブ400にお
けるそれぞれに対応する入力ポートに接続されている。
【0020】この切換バルブ400は、所定の二つの入
力ポートに対して出力側の油路を反転して接続するため
のものであって、四つのランドを有するスプール401
を、その一端部側に配置したスプリング402によって
軸線方向に押圧し、かつスプリング402とは反対側の
端部に形成した制御ポート403に第5ソレノイドバル
ブS5 が接続されている。この第5ソレノイドバルブS
5 はフェイル時に動作させる非常用ソレノイドバルブで
あって、オン状態でドレンポートを閉じて制御ポート4
03にライン圧PL を生じさせ、またオフ状態でドレン
ポートを開いて制御ポート403から排圧するよう構成
され、第5ソレノイドバルブS5 がオン状態であれば、
スプール401が図3の左半分に示す位置に下がった第
1の状態となり、また反対に第5ソレノイドバルブS5
がオフ状態であればスプール401が図3の右半分に示
す位置に押し上げられた第2の状態となる。
【0021】また切換バルブ400には、入力ポートと
して図3の左側の上から順に第1および第2の入力ポー
ト405,406が形成されており、第1入力ポート4
05に第2レンジ切換バルブ300のパーンキングポー
ト306が接続され、第2入力ポート406に第2切換
バルブ300のRレンジポート311が接続されてい
る。さらに切換バルブ400には、出力ポートとして図
3の右側の上から順に、第1パーキングポート409、
Rポート410、第2パーキングポート411の三つの
ポートが形成されている。そしてスプール401が図3
の左半分に示す位置に下がった第1の状態では、第1入
力ポート405が第1パーキングポート409に連通
し、かつ第2入力ポート406がRポート410に連通
する。またスプール401が図3の右半分に示す位置に
押し上げられている状態では、第1入力ポート405が
Rポート410に連通し、第2入力ポート406が第2
パーキングポート411に連通する。
【0022】そしてRポート410にRレンジ用油路1
10が接続され、また第1および第2のパーキングポー
ト409,411にパーキングレンジ用油路111が接
続されている。すなわち切換バルブ400は、Rレンジ
用油路110とパーキングレンジ用油路111とを、第
2レンジ切換バルブ300のRレンジポート311とパ
ーキングポート306とに、それぞれそのまま、あるい
は反転して接続するようになっている。
【0023】前記Rレンジ用油路110は、二つの入力
ポートと一つの出力ポートとを有するチェックボールバ
ルブ103を介して第3ブレーキB3 に接続されてお
り、またこのRレンジ用油路110は、図5に示す二つ
の入力ポートと一つの出力ポートとを有する他のチェッ
クボールバルブ105における一つの入力ポートに接続
されている。
【0024】さらに 1-2シフトバルブ500、 2-3シフ
トバルブ600、 3-4シフトバルブ700、カットオフ
バルブ800が設けられている。これらのバルブは前進
段での第1速ないし第4速の間で変速を実行するための
ものであって、基本的には従来知られているものと同様
に構成されている。
【0025】すなわち 1-2シフトバルブ500は、四つ
のランドを形成したスプール501の一端側にスプリン
グ502を配置するとともに、このスプリング502を
配置した端部にホールドポート503を形成し、かつホ
ールドポート503とは反対側の端部に制御ポート50
4を形成したものであり、この制御ポート504に第2
ソレノイドバルブS2 が接続されている。この第2ソレ
ノイドバルブS2 はライン圧油路102からのライン圧
PL を供給・排出するためのものであって、オン状態で
はドレンポートを開いて排圧し、オフ状態ではドレンポ
ートを閉じて、1-2シフトバルブ500の制御ポート5
04にライン圧PL を生じさせるようになっている。
【0026】そして第2ソレノイドバルブS2 がオン状
態となることにより、あるいはホールドポート503に
ライン圧PL が作用することによって 1-2シフトバルブ
500のスプール501が図4の左半分に示すように位
置し、その結果、第1入力ポート505が第1ブレーキ
ポート506に連通し、また前記チェックボールバルブ
104の出力ポートに接続してある第2入力ポート50
7が第2ブレーキポート508に連通し、さらに第3入
力ポート509が閉じられ、かつ第3ブレーキポート5
10がドレンポートに連通する。またホールドポート5
03から排圧されかつ第2ソレノイドバルブS2 がオフ
状態となることにより、 1-2シフトバルブ500のスプ
ール501が図4の右半分に示すように位置し、その結
果、第1入力ポート505および第2入力ポート507
が閉じられ、かつ第3入力ポート509が第3ブレーキ
ポート510に連通する。そして第1ブレーキポート5
06がカットオフバルブ800にモジュレータバルブ1
07を介して接続され、また第2ブレーキポート508
が第2ブレーキB2 に接続され、さらに第3ブレーキポ
ート510が前記チェックボールバルブ103を介して
第3ブレーキB3 に接続されている。
【0027】2-3シフトバルブ600は、第1ソレノイ
ドバルブS1 によって切換動作させられるものであっ
て、六つのランドを有するスプール601の一端部側に
スプリング602が配置されるとともに、ここにホール
ドポート611が形成され、このホールドポート611
に前記第5ソレノイドバルブS5 が接続されており、第
5ソレノイドバルブS5 がオンのときにこのホールドポ
ート611にライン圧PL が作用するようになってい
る。またスプリング602とは反対側の端部に制御ポー
ト603が形成されており、この制御ポート603に第
1ソレノイドバルブS1 が接続されている。この第1ソ
レノイドバルブS1 は、前述したDレンジ用油路112
あるいはエンジンブレーキレンジ用油路113からチェ
ックボールバルブ104を介して送られる油圧を、制御
ポート603に供給・排出するためのものであって、オ
フ状態でドレンポートを閉じることにより、制御ポート
603にライン圧PL を生じさせ、またオン状態でドレ
ンポートを開いて制御ポート603から排圧するように
なっている。
【0028】そして 2-3シフトバルブ600の制御ポー
ト603にライン圧PL が作用しかつホールドポート6
11から排圧され、その結果、スプール601が図5の
左半分に示す位置に押し下げられることによって、ライ
ン圧油路102を接続してある第1入力ポート604と
クラッチポート605とが連通し、かつ前記エンジンブ
レーキレンジ用油路113を接続してある第2入力ポー
ト606がホールド出力ポート607に連通し、また前
記エンジンブレーキレンジ用油路113を接続してある
第3入力ポート608が閉じられる。また制御ポート6
03から排圧され、あるいはホールドポート611にラ
イン圧PL が作用することによってスプール601が図
5の右半分に示す位置に押し上げられると、第1入力ポ
ート604がホールド出力ポート607に連通し、かつ
第2入力ポート606が第1ブレーキポート609に連
通し、さらに第3入力ポート608が第2ブレーキポー
ト610に連通する。これらのポートのうち第1ブレー
キポート609が 1-2シフトバルブ500の第1入力ポ
ート505に接続され、クラッチポート605が、二つ
の入力ポートと一つの出力ポートとを有するチェックボ
ールバルブ105を介して第2クラッチC2 および 1-2
シフトバルブ500のホールドポート503に接続され
ており、さらに第2ブレーキポート610がモジュレー
タバルブ106を介して 1-2シフトバルブ500の第3
入力ポート509に接続されている。なお、チェックボ
ールバルブ105の他方の入力ポートは前記Rレンジ用
油路110に接続されている。
【0029】3-4シフトバルブ700は四つのランドを
有するスプール701とその一端部側に配置したスプリ
ング702とを有しており、そのスプリング702を配
置した端部に、前記 2-3シフトバルブ600におけるホ
ールド出力ポート607に接続したホールドポート70
3が形成されるとともに、これとは反対側の端部に、前
記第2ソレノイドバルブS2 を接続した制御ポート70
4が形成されている。そしてホールドポート703から
排圧されかつ制御ポート704にライン圧PLが生じて
いるときにスプール701が図4の左半分に示す位置に
押し下げられて、ライン圧油路102を接続した入力ポ
ート705が、ブレーキB0 を接続してあるブレーキポ
ート706に連通し、また制御ポート704から排圧し
たときにスプール701が図4の右半分に示す位置に押
し上げられて入力ポート705が、クラッチC0 を接続
してあるクラッチポート707に連通する。
【0030】カットオフバルブ800はスロットル開度
に応じてスロットル圧が増大することによってスプール
801を図4の右半分に示す位置に押し下げ、これによ
り入力ポート802から出力ポート803に至る流路面
積を減じるバルブであって、その入力ポート802がモ
ジュレータバルブ107を介して 1-2シフトバルブ50
0の第1ブレーキポート506に接続されている。また
出力ポート803が第1ブレーキB1 に接続されてい
る。
【0031】パーキングロック機構は、二本のバルブす
なわち制御バルブ900および切換バルブ910と、油
圧サーボ920とを備えている。その制御バルブ900
はパーキングレンジを選択した際に供給される油圧を二
つの出力ポートのいずれかから出力するバルブであっ
て、四つのランドを有するスプール901と、このスプ
ール901の一端部側に配置したスプリング902とを
有し、そのスプリング902とは反対側に形成した制御
ポート903が、前記第2ソレノイドバルブS2に接続
されている。またこの制御バルブ900は、一つの入力
ポート904と二つの出力ポート905,906ならび
に二つのドレンポート907,908を有しており、そ
の入力ポート904がパーキングレンジ用油路111に
接続されている。そして制御ポート903から排圧され
てスプール901が図5の右半分に示す位置に押し上げ
られている場合に、入力ポート904が一方の出力ポー
ト(仮に第1出力ポートとする)905に連通し、かつ
他方の出力ポート(仮に第2出力ポートとする)906
がドレンポート908に連通する。また制御ポート90
3に加えられる油圧が高いことによりスプール901が
図5の左半分に示す位置に押し下げられている場合は、
入力ポート904が第2出力ポート906に連通し、か
つ第1出力ポート905がドレンポート907に連通す
る。
【0032】また切換バルブ910は入力される油圧を
ロック用ポートと非ロック用ポートとに切換えて出力す
るバルブであって、四つのランドを有するスプール91
1とこれを一端部側に押圧するスプリング912とを備
えており、そのスプリング912を圧縮する方向に油圧
を作用させる制御ポート913がスプリング912を設
けた端部とは反対側の端部に形成され、この制御ポート
913が前記ロックアップクラッチ1を制御するリニア
ソレノイドバルブSLUに接続されている。さらにこの切
換バルブ910は、二つの入力ポート914,915と
二つの非ロック用ポート916,917と、一つのロッ
ク用ポート918とを備えており、一方の入力ポート
(仮に第1入力ポートとする)914が前記第1出力ポ
ート905に接続され、また他方の入力ポート(仮に第
2入力ポートとする)915が前記第2出力ポート90
6に接続されている。
【0033】そしてリニアソレノイドバルブSLUによっ
て制御ポート913から排圧されると、スプール912
が図5の左半分に示す位置に押し上げられて、第1入力
ポート914がロック用ポート918に連通し、かつ第
2入力ポート915が一方の非ロック用ポート(仮に第
2非ロック用ポートとする)917に連通する。またリ
ニアソレノイドバルブSLUによって制御ポート912の
油圧が高くなると、スプール911が図5の右半分に示
す位置に押し下げられて、第1入力ポート914が他方
の非ロック用ポート(仮に第1非ロック用ポートとす
る)916に連通し、かつ第2入力ポート915がロッ
ク用ポート918に連通する。
【0034】油圧サーボ920は所謂複動形シリンダと
して構成したものであって、ピストン921を前進(図
5の右方向への移動)させるよう油圧を作用させるフォ
ワードポート922が前記ロック用ポート918に接続
されており、ピストン921を後退(図5の左方向への
移動)させるよう油圧を作用させるリターンポート92
3が、互いに連通している前記二つの非ロック用ポート
916,917に接続されている。またピストン921
と一体となったロッド924に、円錐形状のカム925
が一定範囲で前後動するよう嵌合され、かつこのカム9
25はスプリング926によって前方(図5の右方向)
に押圧されている。またロッド924の基端部には凹部
が形成され、ここに嵌り込むボール927がスプリング
928によってロッド924の軸心に向けて押圧されて
いる。すなわちここにディテント機構が形成されてい
る。そしてピストン921が前進することによってカム
925がパーキングロックポール929を回動させて出
力軸15の回転を阻止するようになっている。より具体
的には、パーキングロックポール929が図2における
リヤ側のリングギヤ14に係合して、その回転を阻止す
ることにより、出力軸15を固定する。
【0035】そしてまたDレンジ用油路112とエンジ
ンブレーキレンジ用油路113とを接続してあるチェッ
クボールバルブ104の出力側に油圧スイッチPS1が接
続され、また第3ブレーキB3 の油圧を検出する油圧ス
イッチPS2が設けられている。さらに前記Rレンジ油路
110とDレンジ油路112とが、チェックボールバル
ブ114を介して油圧スイッチPS3に接続されている。
なお、これらの油圧スイッチPs1,〜Ps3はレンジ切換
用ECU19に電気的に接続されている。
【0036】上述した変速制御装置を備えた自動変速機
では、第1ないし第5のソレノイドバルブS1 ,〜S5
およびリニアソレノイドバルブSLUを図6の作動表に示
すようにオン・オフ制御することによって、各摩擦係合
装置が図6の作動表に示すように係合もしくは解放して
各変速段が設定される。なお、図6において、ソレノイ
ドバルブについて○印はオン、×印はオフ、その他の印
はオン・オフいずれでもよいことをそれぞれ示し、摩擦
係合装置について○印は係合、×印は解放、その他の印
は係合・解放のいずれでもよいことをそれぞれ示す。
【0037】PレンジおよびNレンジは前述したパーキ
ングレンジ用油路111を介して所定箇所に油圧を供給
することにより設定され、これと同様にRレンジはRレ
ンジ用油路110を介して、DレンジはDレンジ用油路
112を介して、エンジンブレーキレンジはエンジンブ
レーキレンジ用油路113を介してそれぞれ所定箇所に
油圧を供給することにより設定される。これらの各レン
ジを設定するための油圧の給排状態は、第3ないし第5
のソレノイドバルブS3 ,〜S5 により各レンジ切換バ
ルブ200,300および切換バルブ400を制御する
ことによって達成されるが、そのための第3ないし第5
のソレノイドバルブS3 〜S5 のオン・オフ状態は、フ
ェイルの有無によって異なっている。
【0038】すなわち図7の(A)ないし(F)は、第
3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,〜S5 のオン・
オフ作動表であって、図7の(A)はフェイルのない通
常状態もしくは第5ソレノイドバルブS5 がオフ状態の
ままとなるフェイルが生じた場合の作動表である。な
お、これは図6に示すものと同様である。この場合、い
ずれのレンジを設定する場合にも第5ソレノイドバルブ
S5 はオフであり、これに対して第3ソレノイドバルブ
S3 および第4ソレノイドバルブS4 は、Rレンジを設
定する際に共にオンとされる。したがって第1レンジ切
換バルブ200では、スプール201が図3の右半分に
示すように押し上げられるので、その第1出力ポート2
05から第2レンジ切換バルブ300の第1入力ポート
304に油圧が供給される。またこの第2レンジ切換バ
ルブ300においても、その制御ポート303から排圧
されてそのスプール301が図3の右半分に示す位置に
押し上げられているので、第1入力ポート304にパー
キングポート306が連通し、ここから切換バルブ40
0の第1入力ポート405に油圧が出力される。さらに
切換バルブ400においてはスプール401が図3の右
半分に示す位置に押し上げられているから、第1入力ポ
ート405がRポート410に連通し、したがってここ
に接続してあるRレンジ用油路110を介して各チェッ
クボールバルブ103,105に油圧が送られる。
【0039】またN(もしくはP)レンジを選択した場
合には、第3ソレノイドバルブS3および第4ソレノイ
ドバルブS4 は共にオフとされる。したがって第1レン
ジ切換バルブ200においては第2出力ポート206か
ら油圧が出力され、これが第2レンジ切換バルブ300
の第2入力ポート305に送られる。また第2レンジ切
換バルブ300ではスプール301が図3の左半分に示
す位置に下がっているから、第2入力ポート305がR
レンジポート311に連通し、ここから切換バルブ40
0の第2入力ポート406に油圧が送られる。この切換
バルブ400のスプール401は上記の場合と同様に図
3の右半分に示す位置にあるから、第2入力ポート40
6が第2パーキングポート411に連通しており、した
がってパーキングレンジ用油路111に油圧が出力され
る。
【0040】さらにDレンジを選択した場合は、第3ソ
レノイドバルブS3 がオン、第4ソレノイドバルブS4
がオフとされる。したがって第1レンジ切換バルブ20
0は、上記のRレンジの場合と同様な状態となるので、
その第1出力ポート205から第2レンジ切換バルブ3
00の第1入力ポート304に油圧が供給されるが、第
2レンジ切換バルブ300では、その制御ポート303
にライン圧PL が供給されていることによってスプール
301が図3の左半分に示す位置に押し下げられてお
り、したがって第1入力ポート304がDレンジポート
307に連通し、ここからDレンジ用油路112を介し
てチェックボールバルブ104から第1クラッチC1 に
油圧が送られる。
【0041】これに対してエンジンブレーキレンジを選
択した場合には、第3ソレノイドバルブS3 がオフ、第
4ソレノイドバルブS4 がオンとなる。したがって第1
レンジ切換バルブ200では、スプール201が図3の
左半分に示す位置に押し下げられることによって第2出
力ポート206から第2レンジ切換バルブ300の第2
入力ポート305に油圧が送られる。第2レンジ切換バ
ルブ300は前述したRレンジの場合と同様にスプール
301が図3の右半分に示す位置に押し上げられている
から、第2入力ポート305がエンジンブレーキポート
308に連通し、ここからエンジンブレーキレンジ用油
路113に油圧が送られ、ここからチェックボールバル
ブ104を介して第1クラッチC1 に油圧が送られる一
方、 2-3シフトバルブ600に油圧が送られる。
【0042】図7の(B)は第3ソレノイドバルブS3
がオフ状態のままとなるフェイルが生じた場合の作動表
である。この場合、第1レンジ切換バルブ200では、
そのスプール201が図3の左半分に示す位置に押し下
げられたままとなるので、第2出力ポート206から常
時、油圧が出力されることになる。したがってRレンジ
を選択した場合には、第4ソレノイドバルドS4 をオフ
とし、かつ第5ソレノイドバルブS5 をオンにする。そ
の結果、第2レンジ切換バルブ300のRレンジポート
311から油圧が出力され、このRレンジポート311
が接続されている切換バルブ400の第2入力ポート4
06は、第5ソレノイドバルブS5 がオンであることに
よってスプール401が図3の左半分に示す位置に下が
っているので、Rポート410に連通し、したがってR
レンジ用油路110に油圧が出力される。
【0043】またNレンジを選択した場合は、第4ソレ
ノイドバルブS4 および第5ソレノイドバルブS5 を共
にオフとする。これは、上述した通常時のNレンジと同
様である。
【0044】Dレンジを選択した場合は、第4ソレノイ
ドバルブS4 をオン、第5ソレノイドバルブS5 をオフ
にする。これは上述した通常状態でのエンジンブレーキ
レンジと同じであり、したがって前進4段を設定するこ
とができ、かつ第1速および第2速でエンジンブレーキ
が効くことになる。
【0045】エンジンブレーキレンジを選択した場合に
は、第4ソレノイドバルブS4 をオンにするものの、第
5ソレノイドバルブS5 はオンあるいはオフのいずれに
設定してもよい。すなわち第5ソレノイドバルブS5 を
オンにすれば、 2-3シフトバルア600のホールドポー
ト611に油圧が供給されてそのスプール601が図5
の右半分に示す位置に押し上げられたままとなるので、
第3速および第4速を設定することができなくなるが、
通常、エンジンブレーキレンジでは第1速および第2速
を使用するので、第5ソレノイドバルブS5 がオンであ
っても支障はない。
【0046】図7の(C)は第3ソレノイドバルブS3
がオン状態のままとなるフェイルが生じた場合の作動表
であって、Rレンジを選択した場合には、第4ソレノイ
ドバルブS4 をオン、第5ソレノイドバルブS5 をオフ
にする。これは通常状態でのRレンジと同様である。
【0047】またNレンジが選択された場合には、第4
および第5のソレノイドバルブS4,S5 を共にオンに
する。すなわち第3ソレノイドバルブS3 と第4ソレノ
イドバルブS4 とが共にオンであれば、第2レンジ切換
バルブ300のパーキングポート306から油圧が出力
され、これが切換バルブ400の第1入力ポート405
に送られる。そしてその切換バルブ400は、第5ソレ
ノイドバルブS5 がオンであってスプール401が図3
の右半分に示す位置に押し下げられていることにより、
第1パーキングポート410に連通し、したがってパー
キングレンジ用油路111に油圧が出力される。
【0048】Dレンジおよびエンジンブレーキレンジが
選択された場合には、いずれの場合も第4ソレノイドバ
ルブS4 および第5ソレノイドバルブS5 をオフにす
る。これは通常状態でDレンジを選択した場合と同様で
あり、前進4段を設定することができる。なおこの場
合、エンジンブレーキレンジ用油路113に油圧を出力
することができないので、第1速および第2速でエンジ
ンブレーキが効かない。
【0049】図7の(D)は第4ソレノイドバルブS4
がオフ状態のままとなるフェイルが生じた場合の作動表
であって、この場合は、第2レンジ切換バルブ300の
制御ポート303に油圧が常時作用してそのスプール3
01が図3の左半分に示す位置に押し下げられたままと
なる。したがってRレンジが選択された場合には、第3
ソレノイドバルブS3 をオフ、第5ソレノイドバルブS
5 をオンにする。これは図7の(B)に示すRレンジの
場合と同様である。
【0050】またNレンジが選択された場合には、第3
ソレノイドバルブS3 および第5ソレノイドバルブS5
を共にオフとする。これは図7の(B)に示すフェイル
時のNレンジと同様である。
【0051】さらにDレンジが選択された場合およびエ
ンジンブレーキレンジが選択された場合のいずれであっ
ても、図7の(C)に示すフェイル時と同様に第3ソレ
ノイドバルブS3 をオン、第5ソレノイドバルブS5 を
オフにする。したがってこの場合も、エンジンブレーキ
レンジにおける第1速および第2速でエンジンブレーキ
が効かない。
【0052】図7の(E)は第4ソレノイドバルブS4
がオン状態のままとなるフェイルが生じた場合の作動表
であって、この場合は、第2レンジ切換バルブ300の
制御ポート303から油圧が排圧されたままとなり、そ
のスプール301が図3の右半分に示す位置に押し上げ
られたままとなる。したがってRレンジが選択された場
合には、第3ソレノイドバルブS3 をオン、第5ソレノ
イドバルブS5 をオフにする。これは通常状態でのRレ
ンジと同様である。
【0053】またNレンジが選択された場合には、第3
ソレノイドバルブS3 および第5ソレノイドバルブS5
を共にオンにする。これは図7の(C)に示すフェイル
時のNレンジと同様である。
【0054】さらにDレンジが選択された場合およびエ
ンジンブレーキレンジが選択された場合のいずれであっ
ても、第3ソレノイドバルブS3 および第5ソレノイド
バルブS5 をオフにする。これは図7の(B)に示すフ
ェイル時のDレンジと同様である。
【0055】図7の(F)は第5ソレノイドバルブS5
がオン状態のままとなるフェイルが生じた場合の作動表
であって、この場合は、切換バルブ400の制御ポート
403に常時油圧が作用してそのスプール401が図3
の左半分に示す位置に押し下げられたままとなる。また
2-3シフトバルブ600のホールドポート611に油圧
が供給されたままとなるので、 2-3シフトバルブ600
のスプール601は第1ソレノイドバルブS1 のオン・
オフの状態に拘らず図5の右半分に示す位置に押し上げ
られたままとなる。すなわち第1速もしくは第2速を設
定する状態を維持する。したがってこの場合、Rレンジ
が選択されれば、第3ソレノイドバルブS3 および第4
ソレノイドバルブS4 を共にオフにする。これは図7の
(B)に示すフェイル時と同様である。またNレンジが
選択された場合には図7の(C)に示すフェイル時のN
レンジと同様に第3ソレノイドバルブS3 およひ第4ソ
レノイドバルブS4 を共にオンとする。さらにDレンジ
が選択された場合には、第3ソレノイドバルブS3 をオ
ンにし、かつ第4ソレノイドバルブS4 をオフにする。
したがって第2レンジ切換バルブ300のDレンジポー
ト307からDレンジ油路112に油圧が出力される。
なおこの場合、 2-3シフトバルブ600のホールドポー
ト611に第5ソレノイドバルブS5 から油圧が供給さ
れているから、前進段では第1速と第2速のみが設定可
能である。
【0056】そしてエンジンブレーキレンジが選択され
た場合、第3ソレノイドバルブS3をオフにし、かつ第
4ソレノイドバルブS4 をオンにすれば、図7の(A)
に示す通常時と同様に、第2レンジ切換バルブ300の
エンジンブレーキポート308からエンジンブレーキレ
ンジ用油路113に油圧が出力される。したがってこの
場合には、第1速と第2速とでエンジンブレーキを効か
せることができる。
【0057】上述した制御装置では第5ソレノイドバル
ブS5 によって 2-3シフトバルブ600を制御すること
ができるので、第1ソレノイドバルブS1 にオフ状態を
維持するフェイルが生じても第1速ないし第4速の前進
走行を行うことができる。図8はそのための作動表であ
る。すなわちこの場合は、第1ソレノイドバルブS1が
オフのままとなって 2-3シフトバルブ600の制御ポー
ト603に常時油圧が作用することになる。したがって
Dレンジでの第1速および第2速の場合には、第3ソレ
ノイドバルブS3 をオン、第4ソレノイドバルブS4 を
オフ、第5ソレノイドバルブS5 をオンにそれぞれ設定
する。それに伴い第1レンジ切換バルブ200ではその
制御ポート203から排圧されることにより第1出力ポ
ート205から油圧が出力され、また第2レンジ切換バ
ルブ300では、制御ポート303に油圧が作用するこ
とにより、油圧の供給されている第1入力ポート304
がDレンジポート307に連通し、ここからDレンジ用
油路112に油圧が出力される。一方、第5ソレノイド
バルブS5 がオンであることにより、 2-3シフトバルブ
600のホールドポート611に油圧が供給されてその
スプール601が図5の右半分に示す位置に押し上げら
れ、したがって第2ソレノイトバルブS2 が図6に示す
ようにオン・オフ動作することにより第1もしくは第2
速が設定される。
【0058】この状態から第5ソレノイドバルブS5 を
オフに切換えれば、 2-3シフトバルブ600のホールド
ポート611から排圧されるので、そのスプール601
が図5の左半分に示す位置に押し下げられ、その結果、
第2ソレノイドバルブS2 が図6に示すようにオン・オ
フ動作することにより、第3速もしくは第4速が設定さ
れる。
【0059】また一方、エンジンブレーキレンジを選択
した状態での第1速もしくは第2速の際には、第3ソレ
ノイドバルブS3 をオフ、第4および第5のソレノイド
バルブS4 ,S5 を共にオンにそれぞれ設定する。これ
は図7の(F)に示すエンジンブレーキレンジと同様で
あるから、エンジンブレーキレンジ用油路113に油圧
が供給される。また 2-3シフトバルブ600のホールド
ポート611に第5ソレノイドバルブS5 から油圧が供
給されることにより、そのスプール601が図5の右半
分に示す位置に押し上げられて第1速もしくは第2速を
設定することのできる状態となる。この状態から第5ソ
レノイドバルブS5 がオフに切替われば、 2-3シフトバ
ルブ600のスプール601が制御ポート603に作用
する油圧によって図5の左半分に示す位置に押し下げら
れて第3速もしくは第4速を設定することのできる状態
となる。
【0060】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、図2に示す歯車列以外の歯車列を備え
た自動変速機を対象とするものであってもよく、したが
ってシフトバルブおよびその油圧回路も図3ないし図5
に示す構成に限定されない。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の変速制御装置によれば、エンジンブレーキレンジでエ
ンジンブレーキを効かせることのできる変速段とそれ以
外の変速段との間で変速を行うシフト弁を、そのシフト
弁に対して本来設けてあるソレノイドバルブとそれ以外
の非常用のソレノイドバルブとで制御するよう構成した
から、ソレノイドバルブやその制御系統にフェイルが生
じても、エンジンブレーキの効く前進走行や前進走行で
のエンジンブレーキの解除を行うことができ、フェイル
時の安定した走行を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】この発明の一実施例における油圧回路の一部を
示す部分油圧回路図である。
【図4】この発明の一実施例における油圧回路の他の部
分を示す部分油圧回路図である。
【図5】この発明の一実施例における油圧回路の更に他
の部分を示す部分油圧回路図である。
【図6】各変速段を設定するための各ソレノイドバルブ
および各摩擦係合装置の作動表である。
【図7】通常時およびフェイル時での第3ないし第5ソ
レノイドバルブのオン・オフ作動表である。
【図8】第1ソレノイドバルブがオフ側にフェイルした
場合の第3ないし第5ソレノイドバルブのオン・オフ作
動表である。
【符号の説明】
V1 ソレノイドバルブ V2 レンジ切換弁 V3 他のソレノイドバルブ V4 シフト弁 M1 フェイル検出手段 M2 シフト検出手段 V5 非常用ソレノイドバルブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドバルブによって動作させられ
    て複数の走行レンジを設定するよう油圧の供給状態を切
    換えるレンジ切換弁と、エンジンブレーキレンジを選択
    した際に生じる油圧によってエンジブレーキを効かせる
    変速段とそれ以外の変速段との間の変速を実行するよう
    他のソレノイドバルブによって切換え動作させられるシ
    フト弁とを備えている自動変速機の変速制御装置におい
    て、 前記他のソレノイドバルブのフェイルを検出するフェイ
    ル検出手段と、前記他のソレノイドバルブがフェイルし
    ていることにより動作しているシフト弁を他の状態に切
    換え動作させることによって設定される変速段が選択さ
    れたことを検出するシフト検出手段と、前記フェイル検
    出手段が前記他のソレノイドバルブのフェイルを検出し
    かつ前記シフト検出手段が前記シフト弁を切換え動作さ
    せて設定される変速段が選択されたことを検出した場合
    に前記シフト弁に対して前記他のソレノイドバルブのフ
    ェイルによって設定されている状態から他の状態に強制
    的に切換え動作させる油圧を前記レンジ切換弁を経ずに
    供給する非常用ソレノイドバルブとを備えていることを
    特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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