JP3047811B2 - 自動変速機の油圧制御回路 - Google Patents

自動変速機の油圧制御回路

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JP3047811B2
JP3047811B2 JP8099067A JP9906796A JP3047811B2 JP 3047811 B2 JP3047811 B2 JP 3047811B2 JP 8099067 A JP8099067 A JP 8099067A JP 9906796 A JP9906796 A JP 9906796A JP 3047811 B2 JP3047811 B2 JP 3047811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の油圧
制御装置に関し、特に変速機構中の摩擦要素をエンジン
ブレーキ効果を生じさせるために係合させる油圧制御回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載される従来の通常の自動変速
機では、通常走行のための最高速段から最低速段までの
全ての変速段が達成される“D”(ドライブ)レンジ又
はエンジンブレーキ効果を得るための最高速段未満の変
速段が達成される“2”(セカンド)レンジでは、最低
速段すなわち第1速への変速時にエンジンブレーキ効果
を得ることができず、第1速でエンジンブレーキ効果を
得るには、低速段が達成される“L”(ロー)(機種に
よってはこれを“1”(ファースト)という)レンジへ
のシフト操作を行わなければならない。
【0003】ところで、近時、自動変速機において、選
択された走行レンジ内での自動的な複数段変速が行われ
る自動変速モードと、運転操作により直接特定の変速段
を選択できるようにした手動変速モードの切り換えが可
能なものが開発されており、こうした自動変速機に係る
提案として、特開平5−302670号公報に開示の技
術がある。この技術では、エンジンと変速機に運転者の
操作をダイレクトに伝えるため、手動変速時の低速段で
エンジンブレーキ効果が得られるような構成が採られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の技術では、手動変速時に、油圧制御回路中のマニュ
アルバルブの“D”レンジ位置のままで、ソレノイド弁
をオンオフ操作で各変速段を達成可能としているため、
エンジンブレーキを効かせるのに、従来の油圧制御回路
中のマニュアルバルブと第1速エンジンブレーキ用摩擦
要素の油圧サーボとの間に新たな制御弁(コーストブレ
ーキカットオフバルブ)を配設し、更に該制御弁を制御
する専用のソレノイド弁を追加することになり、回路を
大幅に変更することになるため、油圧制御回路の大形化
とコストアップは避けられない。
【0005】また、このこととは別に、自動変速機にお
ける手動変速モード時には、許容される係合ショックと
振動の範囲内で、可能な限り低速段からロックアップク
ラッチを係合させることでトルクコンバータ内でのスリ
ップをなくし、運転者の操作に対するダイレクト感を一
層向上させたい要請がある。
【0006】そこで、本発明は、コンパクトな回路構成
で、手動変速操作のダイレクト感を向上させることので
きるエンジンブレーキ効果が得られ、しかも低速段から
のロックアップ制御が可能となる自動変速機の油圧制御
回路を提供することを第1の目的とする。
【0007】次に、本発明は、手動変速操作によりエン
ジンブレーキ効果を得るための摩擦要素の係合ショック
を低減することを第2の目的とする。
【0008】更に、本発明は、自動変速及び手動変速を
通じて、エンジンブレーキ効果を得るための摩擦要素の
係合ショックを低減することを第3の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するため、本発明は、選択されたレンジ内で自動的に複
数の変速段が達成される自動変速モードと、任意の変速
段の手動選択が可能な手動変速モードを備える自動変速
機であって、第1速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧
サーボと、エンジンブレーキ制御回路と、ロックアップ
回路と、ロックアップ制御用ソレノイド弁と、前記変速
段中の第1速と第2速との間の変速時に切り換わるシフ
ト弁と、を備える自動変速機の油圧制御回路において、
前記ロックアップ制御用ソレノイド弁が出力する制御圧
を、前記シフト弁を介して、該シフト弁の第1速位置で
前記エンジンブレーキ制御回路に連通し、第2速以上の
位置で前記ロックアップ回路に連通する油路を設けたこ
とを特徴とする。
【0010】次に、上記第2の目的を達成するため、前
記エンジンブレーキ制御回路は、前記第1速エンジンブ
レーキ用摩擦要素の油圧サーボへ油圧を供給する調圧弁
を備え、該調圧弁は、前記シフト弁の第1速位置で、前
記ロックアップ制御用ソレノイド弁が出力する制御圧に
より調圧動作する、構成とされる。
【0011】そして、上記第3の目的を達成するため、
前記調圧弁は、入力ポート、出力ポート及び制御圧ポー
トを有し、前記入力ポートは“D”レンジ圧油路と
“1”レンジ圧油路に第1の三方弁を介して連通し、前
記制御圧ポートは制御圧油路と“1”レンジ圧油路に第
2の三方弁を介して連通し、前記出力ポートは前記第1
速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボに通じる油
路に連通する、構成とされる。
【0012】
【発明の作用及び効果】上記請求項1記載の構成では、
ロックアップ制御用ソレノイド弁が出力する制御圧を前
記シフト弁を介して、該シフト弁の第1速位置で前記エ
ンジンブレーキ制御回路に連通して前記第1速エンジン
ブレーキ用摩擦要素を制御し、第2速以上の位置で前記
ロックアップ回路に連通するので、マニュアルバルブが
Dレンジ位置でも手動変速モード時には第1速エンジン
ブレーキ用摩擦要素を係合させることができ、第1速で
エンジンブレーキを効かせることができる。更に、シフ
ト弁の切り換わりによりロックアップクラッチを制御可
能となり、第2速以上でロックアップを可能とすること
ができる。よって、コンパクトな回路構成で手動変速モ
ード時の運転者の操作に対するダイレクト感を向上させ
ることができる。
【0013】更に、請求項2記載の構成では、第1速エ
ンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボへの供給圧をロ
ックアップ制御用ソレノイド弁により直接制御すること
ができ、それにより、上記供給圧の制御で、第1速エン
ジンブレーキ用摩擦要素の係合ショックを低減すること
ができる。
【0014】また、請求項3記載の構成では、“1”レ
ンジでは、調圧弁を従来と同じく“1”レンジ圧自体で
切り換わるモジュレータ弁として作用させ、“D”レン
ジでは、ロックアップ制御用ソレノイド弁の制御圧によ
り第1速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボへ
“D”レンジ圧を調圧して供給する調圧弁として作用さ
せることができる。また、ロックアップ制御用ソレノイ
ド弁のフェイル時にも“1”レンジを選択することで、
上記のように“1”レンジ圧自体でモジュレータ弁の切
り換えが行われるので、第1速のエンジンブレーキ効果
を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態を示す図
面を参照しながら説明する。まず、本発明が適用される
自動変速機全体のシステム構成から説明すると、図2に
示すように、この形態における自動変速機は、フロント
エンジンフロントドライブ車用の横置き形の前進4速後
進1速の変速機構Uを備えるものとされている。自動変
速機の機構部8は、ロックアップクラッチ(L/C)付
のトルクコンバータ81と、変速機構Uと、カウンタギ
ヤ84と、差動装置85と、上記変速機構Uとロックア
ップクラッチ(L/C)を制御する制御手段としての油
圧制御装置10と、油圧制御装置10を制御する電子制
御装置(ECU)9とから構成されている。
【0016】そして、電子制御装置9は、制御コンピュ
ータとされ、エンジン(E/G)のスロットル開度を検
出するスロットルセンサ91、車速センサ92、シフト
ポジションを検出するニュートラルスタートスイッチ9
3を含む、各種センサからの情報に基づき、主として車
速と車両走行負荷(本形態では、エンジンのスロットル
開度)に応じて、組込まれたプログラムに従い、油圧制
御装置10の各オンオフソレノイド弁及び各リニアソレ
ノイド弁に制御信号を発し、油圧制御装置を作動させ
て、摩擦要素の係脱による変速制御とロックアップ制御
とを行うものとされている。
【0017】自動変速機の変速機構Uは、サンギヤS1
と、リングギヤR1と、それらに噛み合うピニオンギヤ
P1とからなるシングルピニオン構成のプラネタリギヤ
ユニットU1と、相互に噛み合う対をなすピニオンギヤ
P2,P3と、ピニオンギヤP2が噛み合うサンギヤS
2と、ピニオンギヤP3が噛み合うリングギヤR2とか
らなるダブルピニオン構成のプラネタリギヤユニットU
2と、4つの多板クラッチC0〜C3と、バンドブレー
キB1と、本発明の主題に係る第1速エンジンブレーキ
用摩擦要素を構成する多板ブレーキB2と、2つのワン
ウェイクラッチF0,F1とから構成されている。
【0018】両ギヤユニットU1,U2は、サンギヤS
1及びサンギヤS2を相互に直結し、各ピニオンギヤP
1,P2,P3を共通のキャリアCRに支持した連結関
係とされている。そして、ギヤユニットU1のリングギ
ヤR1は、フォワードクラッチクラッチC1及びこれに
直列するクラッチC3を介してトルクコンバータ81の
タービン出力軸に連結する入力軸82に連結可能とさ
れ、ギヤユニットU2のリングギヤR2は、クラッチC
0及びそれと直列の上記フォワードクラッチC1を介し
て入力軸82に連結可能とされるとともにブレーキB2
で変速機ケース80に固定可能とされている。また、直
結の両サンギヤS1,S2は、リバースクラッチC2を
介して入力軸82に連結可能とされるとともにブレーキ
B1でケース80に固定可能とされている。そして、ク
ラッチC3とブレーキB2とには、それらと並列にワン
ウェイクラッチF0とワンウェイクラッチF1が配設さ
れている。そして、各ピニオンギヤP1,P2,P3に
共通のキャリアCRは、出力手段として出力ギヤ83に
連結されている。なお、出力ギヤ83は、入力軸82に
対して並行配置の減速ギヤを兼ねるカウンタギヤ84を
介して差動装置85に連結され、差動装置85は車両の
左右ホイールに連結されている。
【0019】上記構成より成る変速機構Uでは、フォワ
ードクラッチC1 及びクラッチC3係合のリングギヤR
1入力で、ワンウェイクラッチF1係合によるリングギ
ヤR2固定の反力支持により、最も減速されたキャリア
CR出力が第1速となる。また、第2速は、同じ入力状
態で、ブレーキB1係合によるサンギヤS1固定の反力
支持で、ピニオンギヤP1の公転によるキャリアCR回
転により得られる。そして、第3速は、フォワードクラ
ッチC1、クラッチC3及びクラッチC0を全て係合さ
せ、両リングギヤR1,R2からの同時入力により両ギ
ヤユニットU1,U2の一体回転状態で得られる。更
に、第4速は、クラッチC1及びクラッチC0の係合に
よるリングギヤR2入力で、ブレーキB1の係合による
サンギヤS2の反力支持により得られる。
【0020】そして、本発明の主題に係る第1速状態で
の出力ギヤ83側からの逆駆動時は、上記第1速の駆動
連結状態でワンウェイクラッチF1が解放されてリング
ギヤR2の反力支持がなくなるので、本発明に従い、ブ
レーキB2を係合させることで、クラッチC3、フォワ
ードクラッチC1、入力軸82及びトルクコンバータ8
1経由の逆駆動力がエンジン(E/G)に戻り、エンジ
ンコーストによる制動効果が得られるようにするわけで
ある。
【0021】図3及び図4は、上記4速構成の自動変速
機を自動変速モードと手動変速モードで操作するシフト
操作部のシフトパターンの例を示しており、図3に示す
例では、従来の自動変速の全てのレンジポジションをI
字形に配置して選択可能としたうえで、手動変速の
“1”(第1速)〜“4”(第4速)の変速段をH字状
に配置して選択可能としている。こうしたポジション設
定とした場合、“D”レンジにマニュアルバルブを固定
した状態で手動変速モードに移行するため、レンジポジ
ションの検出はニュートラルスタートスイッチ93(図
2参照)で行い、変速段ポジションの検出は、別途のポ
ジションセンサで行う。そして、手動変速の“1”(第
1速)〜“4”(第4速)の変速段位置を検出するポジ
ションセンサの信号に基づき電子制御装置により油圧制
御装置のソレノイド弁が制御され、各変速段が達成され
る。なお、この例のポジション配列では、第1速のエン
ジンブレーキ効果は、図に“1”で示すレンジポジショ
ンと変速段位置の両方で得ることができる。
【0022】これに対して、図4に示す例では、自動変
速のエンジンブレーキを得るための2つのポジションを
なくし、配列を簡単にしている。こうしたポジション設
定とした場合も、“D”レンジにマニュアルバルブを固
定した状態で手動変速モードに移行するため、変速段ポ
ジションの検出は、別途のポジションセンサで行う。そ
して、同様に手動変速の“1”(第1速)〜“4”(第
4速)の変速段位置を検出するポジションセンサの信号
に基づき電子制御装置により油圧制御装置のソレノイド
弁が制御され、各変速段が達成される。なお、この例の
ポジション配列では、第1速のエンジンブレーキ効果
は、手動変速の“1”で示す第1速でのみ得られる。
【0023】図5に各レンジポジションにおける上記各
クラッチ及びブレーキ並びにワンウェイクラッチ(O.
W.C)の作動と、それにより達成される各変速段すな
わち第1速(1ST)〜第4速(4TH)の関係を纏め
て図表化して示す。ここに“P”はパーキング、“R”
はリバース、“N”はニュートラル、の各レンジを表
す。
【0024】図1は、本発明を適用した自動変速機の油
圧制御装置10の第1速エンジンブレーキ効果を得るた
めの制御及びロックアップ制御に係わる部分的な油圧制
御回路を示す。この回路には、第1速エンジンブレーキ
達成用に係合される摩擦要素すなわちブレーキB2の油
圧サーボB−2と、第1速エンジンブレーキ達成用の調
圧弁を構成するローコーストモジュレータ弁3を含むエ
ンジンブレーキ制御回路、更に、ロックアップモジュレ
ータ弁71、ロックアップコントロール弁72、ロック
アップリレー弁73等を配したロックアップ回路、その
制御のためのリニアソレノド弁からなるロックアップ制
御用ソレノイド弁7、そして、これらに関連する要素と
して、マニュアルバルブ1、1−2シフト弁2、その切
り換え制御のためのオンオフソレノイド弁SL2、を備
えている。
【0025】マニュアルバルブ1は、車速、スロットル
開度、変速段及び各シフトレンジ等に応じてスロットル
信号圧を出力する図示しないスロットル圧コントロール
弁による制御下でプライマリレギュレータ弁により調圧
されたライン圧(PL )をインポート11に供給され、
レンジ位置に応じたスプールの変位(各レンジのポジシ
ョンをスプール端部位置で対応させて示す。)で“D”
レンジポート12、“2”レンジポート14、“1”レ
ンジポート15及び“R”レンジポート16から各レン
ジ圧として順次出力する切換弁とされている。なお、こ
の形態では、“3”レンジポート13はブロックして不
使用とされている。
【0026】1−2シフト弁2は、電子制御されるオン
オフソレノイド弁SL2の信号圧をスプール端に受けて
(この状態でのスプール位置を図の上半分に示す)、第
1速と第2速(第2〜4速位置を図の下半分に示す)と
の間で切り換えられるバネ復帰式の切換弁とされてお
り、第1速位置において、マニュアルバルブ1からの
“D”レンジ圧の供給ポート21をポート23に連通さ
せるとともにブレーキB1サーボへのポート22への連
通を遮断し、リニアソレノイド弁7の出力する制御圧
(PS L U )の供給ポート24をポート26に連通させ
るとともにロックアップ制御回路へのポート25をドレ
ーン接続し、ブレーキサーボB−2へのポート28のド
レーン接続を遮断するとともにポート27をブレーキサ
ーボB−2へのポート28に連通させる。一方、第2速
以上の位置において、ポート21をポート22に連通す
るとともにポート23をドレーン接続し、ポート24を
ポート25に連通するとともにポート26をドレーン接
続し、ポート28をドレーン接続するとともにポート2
7を遮断する。
【0027】ローコーストモジュレータ弁3は、ランド
径差を設けたスプール弁とされ、ランドの径差部の小径
側につながる入力ポート31は、油路cで第1の三方弁
4のアウトポート43に接続され、大径側につながる出
力ポート32は、油路dで第3の三方弁6の一方のイン
ポート62に接続され、大径のランド端につながる制御
圧ポート33は、油路bで第2の三方弁5のアウトポー
ト53に接続されている。
【0028】第1の三方弁4は、弁体をボールとするシ
ャトル弁とされ、一方のインポート41を油路hを介し
て1−2シフト弁2のポート23に接続され、他方のイ
ンポート42を油路aを介してマニュアルバルブ1の
“1”レンジポート15と第2の三方弁5の一方のイン
ポート51に接続され、アウトポート43を上記のよう
にローコーストモジュレータ弁3の入力ポート31に接
続されている。
【0029】第2の三方弁5も、弁体をボールとするシ
ャトル弁とされ、一方のインポート51を上記のように
第1の三方弁4のポート42とマニュアルバルブ1の
“1”レンジポート15に接続され、他方のインポート
52を油路jを介して1−2シフト弁2のポート26に
接続され、アウトポート53を上記のようにローコース
トモジュレータ弁3の制御圧ポート33に接続されてい
る。
【0030】第3の三方弁6も、同様に弁体をボールと
するシャトル弁とされ、一方のインポート61をマニュ
アルバルブ1の“R”レンジポート16に接続され、他
方のインポート62を上記のようにローコーストモジュ
レータ弁3の出力ポート32に接続され、アウトポート
63を油路eで1−2シフト弁2のポート27に接続さ
れている。
【0031】このように構成された油圧制御回路では、
マニュアルバルブ1が“1”ポジションに切り換えられ
た第1速、すなわち自動変速モードで“1”レンジにお
ける第1速においては、ポート11に供給されるライン
圧(PL )が“1”レンジ圧としてポート15から油路
aに出力され、それが第2の三方弁5のポート51,5
3を経て油路bに入り、ポート33経由でローコースト
モジュレータ弁3のスプールの大径ランド端に印加され
る一方、第1の三方弁4のポート42,43を経て油路
cに入り、ポート31経由でスプールの小径側径差部に
入る。この場合、等しい“1”レンジ圧がスプールの径
差分の受圧面に、図において上向きにかかることになる
ので、スプールは図の左半分に示す位置に移動し、ロー
コーストモジュレータ弁3は所定絞りのモジュレータ弁
として作用し、“1”レンジ圧が調圧されて、油路d、
第3の三方弁6のポート62,63を経て油路eに入
り、更に1−2シフト弁2のポート27,28経由で油
圧サーボB−2に供給され、ブレーキB2が係合状態と
なる。また、1レンジ圧(ライン圧)は、前述のスロッ
トル圧コントロール弁により調圧されるので、ローコー
ストモジュレータ弁の絞りを可変とし、車速及びスロッ
トル開度等に応じた圧とすることができる。このように
モジュレータ弁を介在させて調圧するのは、ブレーキ係
合ショックを低減するためであり、これは、“1”レン
ジ圧が本来他の摩擦要素の係合を維持するに必要なライ
ン圧とされているのに対して、逆駆動による反力を吸収
するに必要なブレーキトルクは、はるかに小さいことに
よる。
【0032】これに対して、“D”レンジの第1速にお
いては、マニュアルバルブ1は“D”ポジションにある
ため、ポート11に供給されるライン圧(PL )が
“D”レンジ圧としてポート12から油路gに出力さ
れ、それが1−2シフト弁2のポート21,23を経て
油路hに入り、第1の三方弁4のポート41,43、油
路c、ローコーストモジュレータ弁3の入力ポート31
経由でスプールの小径側径差部に入る。この場合、本発
明に従い、デューティ制御下のリニアソレノイド弁7か
ら油路iに制御圧(PS L U )が出力され、これが1−
2シフト弁2のポート24,26、油路j、第2の三方
弁3のポート52,53を経て油路b経由でローコース
トモジュレータ弁3の制御圧ポート33からスプールの
大径ランド端に印加される。この場合、手動変速モード
では、ライン圧(PL )は、リニアソレノイド弁7のデ
ューティ制御により調圧された制御圧(PS L U )で、
スプールを調圧作用し、調圧された油圧が出力ポート3
2から出力され、以下同様に、油路d、第3の三方弁6
のポート62,63を経て油路eに入り、更に1−2シ
フト弁2のポート27,28経由で油圧サーボB−2に
供給され、ブレーキB2が係合状態となる。また、自動
変速モードでは、リニアソレノイド弁7から制御圧(P
S L U )が出力されないため、ローコーストモジュレー
タ弁3の制御圧ポート33に制御圧(PS L U )印加さ
れず、ローコーストモジュレータ弁のスプールは、ライ
ン圧(PL )が入力ポート31に入力されるが大径ラン
ドと小径ランドの受圧面積差により図の右半分に示す位
置に移動して入力ポートと出力ポートを遮断する。よっ
て油圧サーボB−2には油圧が供給されないため、ブレ
ーキB2が解放状態となる。
【0033】“D”レンジの第2速以上の場合は、ソレ
ノイド弁S2の信号圧が解放されるため、1−2シフト
弁2は、スプリングの戻し力で図示下半分の位置に切り
換わる。この状態になると、ポート23はドレーン接続
となり、ポート24はポート25に連通されるととも
に、ポート26がドレーン接続とされ、ポート27は遮
断され、ポート28はドレーン接続とされる。この結
果、リニアソレノイド弁7の制御圧油路iはポート24
とポート25の連通で、油路kを経てロックアップ制御
回路に制御圧を供給可能な状態に切り換えられる一方、
油圧サーボB−2の油圧はポート28経由でドレーンさ
れ、ブレーキB2は解放される。
【0034】このようにして、上記実施形態では、従来
から他の用途のために配設されている1−2シフト弁2
及びリニアソレノイド弁7を用い、通常、第1速におい
てはロックアップを行わないため使用されないロックア
ップ制御のためのリニアソレノイド弁7を制御圧の印加
手段とし、該制御圧の印加タイミングを1−2シフト弁
2を利用して切り換え、エンジンブレーキ制御用の本来
のローコーストモジュレータ弁3に印加することで、切
り換えのために1−2シフト弁2の軸長が若干長くな
り、油路中に三方弁を配設する等の改変の必要はあるも
のの、新たな主たる回路要素を付加することなく、第1
速エンジンブレーキ効果を生じさせるためのブレーキB
2の係合、解放の制御が小規模な回路変更で得られ、手
動変速モード時の運転者の操作に対するダイレクト感を
向上させることができる。
【0035】更に、上記のように1−2シフト弁2を切
換手段とすることで、ロックアップを行う第2速以上で
は、自動的にリニアソレノイド弁7をロックアップ回路
側につなぎ換えることができるようにして、リニアソレ
ノイド弁7を他の用途、すなわち第1速エンジンブレー
キ達成のために流用することによるロックアップ制御へ
の影響をなくし、第2速からロックアップを可能とし、
手動変速モード時の運転者の操作に対するダイレクト感
を向上させることができる。
【0036】以上、本発明を一実施形態に基づき詳説し
たが、本発明は、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内
で種々に細部の具体的な構成を変更して実施することが
できる。特に、上記実施形態では、第1速エンジンブレ
ーキ効果が、手動変速モード時のみ“1”レンジ以外の
レンジでも得られようにしたが、自動変速モード時の
“1”レンジ以外でもこの効果が得られるようにするこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る自動変速機の油圧制御
装置の部分回路図である。
【図2】上記自動変速機の全体構成を機構部のみスケル
トンで示すブロック図である。
【図3】上記自動変速機のシフトターンの一例を示す図
である。
【図4】上記自動変速機のシフトターンの他の例を示す
図である。
【図5】上記自動変速機の作動図表である。
【符号の説明】
B2 ブレーキ(第1速エンジンブレーキ用摩擦要素) 2 1−2シフト弁(シフト弁) 3 ローコーストモジュレータ弁(調圧弁) 4 第1の三方弁 5 第2の三方弁 7 リニアソレノイド弁(ロックアップ制御用ソレノイ
ド弁) 31 入力ポート 32 出力ポート 33 制御圧ポート a “L”レンジ圧油路 g “D”レンジ圧油路 d,e,f,i 油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−41454(JP,A) 特開 平8−105536(JP,A) 特開 平6−341541(JP,A) 特開 平8−105535(JP,A) 特開 平1−164848(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択されたレンジ内で自動的に複数の変
    速段が達成される自動変速モードと、任意の変速段の手
    動選択が可能な手動変速モードを備える自動変速機であ
    って、第1速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボ
    と、エンジンブレーキ制御回路と、ロックアップ回路
    と、ロックアップ制御用ソレノイド弁と、前記変速段中
    の第1速と第2速との間の変速時に切り換わるシフト弁
    と、を備える自動変速機の油圧制御回路において、 前記ロックアップ制御用ソレノイド弁が出力する制御圧
    を、前記シフト弁を介して、該シフト弁の第1速位置で
    前記エンジンブレーキ制御回路に連通し、第2速以上の
    位置で前記ロックアップ回路に連通する油路を設けたこ
    とを特徴とする、自動変速機の油圧制御回路。
  2. 【請求項2】 前記エンジンブレーキ制御回路は、前記
    第1速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボへ油圧
    を供給する調圧弁を備え、該調圧弁は、前記シフト弁の
    第1速位置で、前記ロックアップ制御用ソレノイド弁が
    出力する制御圧により調圧動作する、請求項1記載の自
    動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記調圧弁は、入力ポート、出力ポート
    及び制御圧ポートを有し、前記入力ポートは“D”レン
    ジ圧油路と“1”レンジ圧油路に第1の三方弁を介して
    連通し、前記制御圧ポートは制御圧油路と“1”レンジ
    圧油路に第2の三方弁を介して連通し、前記出力ポート
    は前記第1速エンジンブレーキ用摩擦要素の油圧サーボ
    に通じる油路に連通する、請求項2記載の自動変速機の
    油圧制御回路。
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