JPH048962A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH048962A
JPH048962A JP2108148A JP10814890A JPH048962A JP H048962 A JPH048962 A JP H048962A JP 2108148 A JP2108148 A JP 2108148A JP 10814890 A JP10814890 A JP 10814890A JP H048962 A JPH048962 A JP H048962A
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壽幸 浅田
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秀夫 友松
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はクラッチやブレーキなどの係合手段の係合・
解放の組合せに応じて複数の変速段に設定することので
きる自動変速機における変速のための制御装置に関し、
特にいずれかの変速段を設定するための係合手段の係合
・解放の組合せのパターンが複数種類ある自動変速機に
おける変速を制御するための制御装置に関するものであ
る。
従来の技術 自動車などの車両に搭載される自動変速機には、小型で
軽量であること、変速のための制御が容易なこと、変速
ショックが少ないことなどの特性の他に、適当な値の変
速比の変速段を多数設定できることが望まれる。設定可
能な変速段の数を多くするには、歯車列を構成する遊星
歯車機構の数を多くシ、あるいはクラッチやブレーキな
どの摩擦係合手段の数を多くして歯車列を構成している
回転要素の連結関係や固定状態を多様に変えるよう構成
すればよい。本出願人はその一例として、三組の遊星歯
車機構を主体として歯車列を構成し、変速比が等比級数
に近い関係となる前進第1速ないし第5速と後進段とを
主要な変速段とし、その他に第2速と第3速との間の中
間段や、第3速と第42!Iとの間の中間段を設定でき
る自動変速機を既に提案した。その自動変速機では、歯
車列を構成している遊星歯車機構の要素同士の連結関係
や固定状態を多様に変えることができるため、設定可能
な変速段数が多くなることに加え、所定の変速段を設定
するための摩擦係合手段の係合・解放の組合せのパター
ン(すなわち係合・解放パターン)が複数種類ある。そ
の係合・解放パターンには、回転部材の回転数に変化が
ないもの、およびいずれかの回転部材の回転数が変わる
ものがあり、したがって所定の変速段を設定するための
摩擦係合手段の選択の仕方によっては、変速ショックや
変速制御性、さらには摩擦係合手段の耐久性に大きな影
響が出る。そこで本出願人は、複数の変速段が中間に介
在する所謂飛び越し変速を行なうにあたって、歯車列に
おける回転部材の累積変動回転数が少なく、かっ係合・
解放の状態を切換えるべき係合手段の数が少なくなるよ
う中間の変速段を選択しかつ経由して変速を行なう変速
制御方法を特願平1−295823号によって既に提案
した。
発明が解決しようとする課題 上述した制御方法によれば、回転部材の累積変動回転数
が少なくなることにより、変速の際の慣性力が小さくな
るために変速ショックを低減でき、あるいは変速シジッ
クの悪化を防止することができ、また変速を実行するた
めに係合・解放の状態を切換えるべき係合手段の数が少
なくなるから、変速制御が容易になる。しかしながら変
速の際に問題となる慣性力あるいはそれに起因する変速
ショックは、自動変速機に入力される回転数にょっても
影響を受けるのであって、人力回転数が小さければ、回
転部材の回転数の変化率が大きくても、実際に生じる慣
性力が特には問題とならない場合もある。したがって前
述した制御方法を入力回転数等の車両の運転情況に拘ら
ずに一律に行なうとすれば、飛び越し変速の際に経由す
べき中間変速段の選択などの判断を、変速ショックが過
大となるおそれがない場合にも行なうことになり、その
結果、不必要な制御が増えて制御が複雑になる問題があ
る。
この発明は上記の事情を背景としてなされたもので、車
両の走行情況に応じた変速制御を行なうことにより制御
を容易ならしめることのできる変速制御装置を提供する
ことを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、以下に示す
構成としたものである。すなわち第1図において、自動
変速機Aは、クラッチやブレーキなどの複数の保合手段
と、これらの係合手段の係合・解放の状態に応じて複数
の変速段に設定され、しかも所定の変速段を設定するた
めの係合手段の係合・解放の組合わせパターンが、回転
部材の回転数の相違する複数パターンあるよう構成され
た歯車列を含んでおり、その変速段を設定するための係
合手段の係合・解放は、油圧制御装置Cによって油圧を
供給もしくは排出することによって行なわれる。そして
この油圧制御装置Cに対する指令信号を処理する装置と
して、設定すべき変速段を走行条件に基づいて決定する
変速段決定手段10と、走行モード切換手段11から入
力される信号に基づいて走行モードを判定する走行モー
ド判定手段12と、前記変速段決定手段1oで決定され
た変速段を設定するための係合手段の係合・解放の組合
せパターンとして前記走行モード切換手段11で指示さ
れた第1走行モードのためのパターンを選択して出力す
る第1モード用係合解放パターン選択手段13と、前記
変速段決定手段1゜で決定された変速段を設定するため
の係合手段の保合・解放の組合せパターンとして前記走
行モ−ド切換手段11で指示された第1走行モード以外
の走行モードのためのパターンを選択して出力する非第
1モード用係合解放パターン選択手段14とを備えた装
置が設けられている。
作     用 車速やスロットル開度等の走行条件が変速段決定手段1
0に入力されており、それらの走行条件に基づいて変速
段決定手段10が設定すべき変速段を決定する。一方、
パワーモードやエコノミーモード等の走行モードが走行
モード切換手段11から走行モード判定手段12に入力
されており、その入力信号に基づいて走行モードが判定
される。
前記変速段決定手段10で決定された変速段を設定する
ための係合手段の係合・解放の組合せパターンは、第1
モード用係合解放パターン選択手段13もしくは非第1
モード用係合解放パターン選択手段14によって選択さ
れて出力される。すなわち、例えば比較的高速域におい
ても低速段を使用するパワーモードが選択されていた場
合には第1モード用係合解放パターン選択手段13が作
用し、回転部材の変動回転数が小さくなる係合・解放の
組合せパターンを選択して出力し、また反対にパワーモ
ードが選択されていない場合には、非第1モード用係合
解放パターン選択手段14が作用し、回転部材の変動回
転数が大きくなっても変速制御性を優先した係合・解放
の組合せパターンを選択して出力する。そしてこれらの
選択された係合・解放の組合せパターンを設定するため
の指令信号が変速段設定手段15から油圧制御装置Cに
出力される。したがって変速段を設定するための係合手
段の係合・解放の組合せパターンを、車両の走行情況に
応じて選択かつ設定することになるので、不必要な制御
が省かれて変速制御が容易になる。
実  施  例 つぎにこの発明を実施例に基づいて説明する。
第2図はこの発明の一例を示すブロック図であって、エ
ンジン(図示せず)に連結された自動変速機Aは、後述
する複数組の遊星歯車機構を主体とし、複数の摩擦係合
手段の係合・解放の組合せによって複数の変速段に設定
するよう構成された歯車列を備えている。また各変速段
を設定するべく摩擦係合手段に油圧を供給し、あるいは
排出する油圧制御装置Cが設けられており、この油圧制
御装置Cとしては油圧ポンプ、調圧弁、シフトノくルブ
、電磁弁等を含む従来一般の自動変速機で採用されてい
るものを使用することができる。また各変速段を設定す
るべく油圧制御装置Cを制御する電子コントロールユニ
ット20が設けられている。この電子コントロールユニ
ット20の入出力装置21には、エンジンにおけるスロ
ットル開度θを検出して出力するスロットル開度センサ
ー22と、自動変速機Aにおけるタービン回転数や出力
軸回転数を検出して車速Vとして出力する車速センサー
23と、パワーモードやエコノミーモードなどの走行モ
ードを選択する走行モードセレクトスイッチ24とが接
続されている。なお、走行モードセレクトスイッチ24
としては、手動操作によって切換える構成のもの、ある
いはアクセルペダルの踏込み速度に応じて自動的に切換
える構成のもの等を必要に応じて採用することができる
一方、電子コントロールユニット20は、変速段を設定
するための情報を記憶させたメモリー25と、演算装置
(CPU)26とを含んでいる。
メモリー25は、車速Vとスロットル開度θとをパラメ
ータとして変速段を定める変速線図およびそれぞれの変
速段を設定するための摩擦係合手段の係合・解放の組合
せパターン(係合・解放パターン)を記憶しており、前
記各センサー22.23および走行モードセレクトスイ
ッチ24から入出力装置21に信号が入力されると、こ
れらの信号とメモリー25に記憶させた情報とに基づい
て演算装置26で演算が行なわれ、設定すべき変速段が
決定されるとともにその変速段を設定するための係合・
解放パターンが選択されるようになっている。その場合
、決定された変速段を設定するための係合・解放パター
ンとして、歯車列におけるいずれかの回転部材(サンギ
ヤ、リングギヤ、キャリヤなど)の回転数が互いに異な
る複数の係合・解放パターンがあれば、走行モードセレ
クトスイッチ24で選択した走行モードに応じて異なる
係合・解放パターンが選択される。すなわちノ々ワーモ
ードなどの比較的高速域まで低速段を使用する走行モー
ドでは、歯車列における前記回転部材の変動回転数が小
さくなる係合・解放ノ寸ターンが選択され、またエコノ
ミーモードなどの低速域で比較的高速段を使用する走行
モードでは、歯車列における前記回転部材の変動回転数
が大きくなっても変速制御性が優先される係合・解放、
(ターンが選択される。具体的には後述する。
前記の選択された係合・解放パターンは、入出力装置2
1から油圧制御装置Cに指令信号を出力し、その結果、
所定の摩擦係合手段に対して油圧が給排されることによ
り設定される。
ここで上記の自動変速機Aにおける歯車列の一例を示す
と第3図のとおりであり、ここに示す例は、三組のシン
グルピニオン型遊星歯車機構1゜2.3を主体として構
成され、それらの遊星歯車機構1.2.3における各要
素が次のように連結されている。すなわち第1遊星歯車
機構1のキャリヤICと第3遊星歯車機構3のリングギ
ヤ3Rとが一体となって回転するよう連結されるととも
に、第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯
車機構3のキャリヤ3Cとが一体となって回転するよう
連結されている。また第1遊星歯車機構1のサンギヤI
Sは第2クラッチ手段に2を介して第2遊星歯車機構2
のキャリヤ2Cに連結される一方、第4クラッチ手段に
4を介して第2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sに連結さ
れ、さらに第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cは第5ク
ラッチ手段に5を介して第3遊星歯車機構3のサンギヤ
3Sに連結されている。
なお、上記の各要素の連結構造としては、中空軸や中実
軸もしくは適宜のコネクティングドラムなどの一般の自
動変速機で採用されている連結構造などを採用すること
ができる。
入力軸4は、トルクコンバータや流体継手などの動力伝
達手段(図示せず)を介してエンジン(図示せず)に連
結されており、この入力軸4と第1遊星歯車機構1のリ
ングギヤIRとの間には、両者を選択的に連結する第1
クラッチ手段に1が設けられ、また入力軸4と第1遊星
歯車機構1のサンギヤISとの間には、両者を選択的に
連結する第3クラッチ手段に3が設けられている。
上記の第1ないし第5のクラッチ手段Kl、〜に5のう
ち第4クラッチ手段に4は、互いに並列の関係にある一
方向クラッチ20と多板クラッチ22とによって構成さ
れており、他のクラッチ手段は多板クラッチによって構
成されている。なお、実用にあたっては、各構成部材の
配置上の制約があるから、各クラッチ手段Kl、に2.
に3.に4、に5に対する連結部材としてコネクティン
グドラムなどの適宜の中間部材を介在させ得ることは勿
論である。
また上記の遊星歯車機構1.2.3における回転部材の
回転を阻止するブレーキ手段として、第3遊星歯車機構
3のサンギヤ3Sの回転を選択的に阻止する第1ブレー
キ手段Blと、第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cの回
転を選択的に阻止する第2ブレーキ手段B2と、第2遊
星歯車機構2のサンギヤ2Sの回転を選択的に阻止する
第3ブレーキ手段B3とが設けられている。これらのブ
レーキ手段のうち第1ブレーキ手段B1は、第3遊星歯
車機構3のサンギヤ3Sとトランスミランランケース(
以下、単にケースと記す)6との間に設けられた一方向
クラッチ40とこの一方向クラッチ40と並列の関係に
あるバンドブレーキ42とによって構成されており、ま
た第2ブレーキ手段B2は第2遊星歯車機構2のキャリ
ヤ2Cとケース6もしくはこれと一体の部分との間に設
けた一方向クラッチ60とこの一方向クラッチ60に対
して並列の関係に配置された多板ブレーキ61とで構成
され、さらに第3ブレーキ手段B3はバンドブレーキに
よって構成されている。なお、実用にあたっては、これ
らのブレーキ手段Bl。
B2.B3とこれらのブレーキ手段Bl、B2゜B3に
よって固定すべき各要素との間もしくはケース6との間
に適宜の連結部材を介在させ得ることは勿論である。
そしてプロペラシャフトやカウンタギヤ(それぞれ図示
せず)に回転を伝達する出力軸5が、互いに連結された
第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車機
構3のキャリヤ3Cに対して連結されている。
上記の自動変速機Aでは、前進5段・後進1段を主たる
変速段とし、これに前進第2速と第3速との間に所謂第
22速、第2,5速、第2.7速の変速段を付加し、か
つ前進第3速と第4速との間に所謂第3.2速と第3.
5速とを付加した前進10段・後進1段の変速段を設定
することが原理的には可能であり、また第2.2速、第
2.7速、第3.2速および第3.5速を除いた他の変
速段では、当該変速段を設定するためのクラッチ手段お
よびブレーキ手段の係合・解放の組合せ(所謂係合・解
放パターン)は複数組あり、これを作動表として示せば
第1表のとおりである。またそれぞれの係合・解放パタ
ーンにおける各遊星歯車機構1,2.3の回転要素の回
転数を、入力軸4の回転数を“1”とした場合の比率で
第2表に示す。なお、第1表において、O印は係合する
ことを示し、空欄は解放することを示し、また*印は係
合させてもよいことを示し、さらにこの*印には第1速
の第5クラッチ手段に5や第1ブレーキ手段Blなどの
ように解放しても変速比や回転状態に変化が生じないも
の、第4速のb欄のパターンにおける第1ブレーキ手段
B1のように解放すれば変速比は変化しないが回転状態
が変化するもの、第2速のb欄のパータンにおける第4
クラッチ手段に4や第3ブレーキ手段B3のように他の
*印の手段を係合させていれば解放しても変速比および
回転状態に変化が生じないものを含む。また第1表およ
び第2表において第2速、第3速、第4速、第5速およ
び後進段でのa、b、c・・・の符号を付した欄は、当
該変速段を設定するための係合・解放パターンのうち遊
星歯車機構の回転要素の回転数が異なるものの係合・解
放パターンであることを示し、さらに■、■、■・・・
の符号は遊星歯車機構の回転要素の回転数が異ならない
ものの係合・解放パターン同士の種別を示す。さらに第
2表に示す数値は、各遊星歯車機構1.2.3のギヤ比
(サンギヤの歯数とリングギヤの歯数との比)を、ρI
=[1,450、ρ2=ρ3=11.405とした場合
の値である。
第  1  表 第 表 第1表に示す変速段の選択は、主として、車速Vやスロ
ットル開度θなどの走行条件に基づいて電子コントロー
ルユニット20によって行なわれ、また選択された変速
段への変速は、電子コントロールユニット20から油圧
制御装置Cに信号を出力し、それに基づいて油圧制御装
置Cが自動変速機Aにおける摩擦係合手段に対して油圧
を給排することによって実行される。その場合、上述し
た自動変速機Aにおいては、係合・解放/々ターンカ(
複数種類ある変速段を設定するにあたって、前記走行モ
ードセレクトスイッチ24から入力される信号に応じて
異なる係合・解放パターンが選択される。具体的には、
第3速が第1表のd欄の係合・解放パターンで設定され
ていた状態で第5速へ変速する走行条件となった場合、
走行モードセレクトスイッチ24で選択された走行モー
ドが 、<ワーモードでない場合、すなわち車速が比較
的遅い状態で第3速から第5速へのアップシフトを行な
う走行情況の場合には、第5速を設定するための係合・
解放パターンとして第1表における第5速のb欄もしく
はC欄の係合・解放1<ターンが選択される。この変速
は、第1表から明らかなように、第1ブレーキ手段B1
を解放するとともに第3ブレーキ手段B3を係合するこ
とにより達成され、あるいは第1クラッチ手段に1を解
放するとともに第3ブレーキ手段B3を係合することに
より達成されるので、所謂同時変速とならず、油圧の制
御が容易になる半面、第3遊星歯車機構3のサンギヤ3
Sの回転数が、第2表に示すように、“1.00”から
“2,40“になり、あるいは第1遊星歯車機構1のリ
ングギヤIRの回転数が、“0.00″から“2,41
”になり、回転数の変化率が大きくなる。このように変
速に伴う回転部材の回転数の変化率が大きいが、歯車列
に入力される回転数が小さいので、変速に伴う慣性力が
小さく、変速ショックに大きな影響を及ぼすことはない
また反対に走行モードセレクトスイッチ24で選択され
た走行モードがパワーモードの場合、すなわち低速段を
比較的高速域まで維持する走行情況の場合には、第5速
を設定するための係合・解放パターンとして第1表にお
ける第5速のa欄の係合・解放パターンが選択される。
この変速は、第1表から明らかなように、第1クラッチ
手段Klおよび第1ブレーキ手段Blを解放するととも
に、第3ブレーキ手段B3を係合させることにより達成
されるので、所謂同時変速となるが、回転部材の変動回
転数は、第2表から知られるように、最大でも、第1遊
星歯車機構1のリングギヤIRの回転数が“1.00”
から“1.83”になる程度であって、変速に伴う変動
回転数を小さく抑えることができる。その結果、歯車列
に対する入力回転数が大きい状態での変速であっても変
速ショックの悪化が防止される。
上述した第3速から第5速への変速制御を、第4図のフ
ローチャートに従って説明すれば以下のとおりである。
まずステップ1においてスロットル開度θや車速Vなど
の走行条件に基づいて第3速から第5速への変速が判断
されると、これに続くステップ2において選択されてい
る゛走行モードがパワーモード(Pモード)か否かの判
断が行なわれる。その判断結果が“ノー”の場合には、
第5速を設定するための係合・解放パターンとして前述
した第1表のb欄もしくはC欄の係合・解放パターン(
5−bもしくは5−C)を選択し、第3速を設定してい
たd欄の保合・解放パターン(3−d)を(5−b)も
しくは(5−C)の係合・解放パターンに変更するよう
出力する(ステップ3)。ついで入力軸4や出力軸5も
しくは所定の回転部材の回転数などに基づいて変速の終
了を判断しくステップ4)、その判断結果が“イエス“
となった後、すなわち第5速への変速が完了した後に、
第5速を第1表のa欄の係合・解放パターン(,5−a
)に変更する(ステップ5)。これは、第2表から知ら
れるように、第1遊星歯車機構1のリングギヤIRもし
くは第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転数を下げ
るためである。
したがって非パワーモードの際には同時変速や中間段を
経由する変速が避けられるので変速制御が容易になり、
また第1遊星歯車機構1のリングギヤIRや第3遊星歯
車機構3のサンギヤ3Sの回転変化率が大きくなるが、
非パワーモードであって入力軸回転数が小さいから変速
ショックは悪化しない。
またステップ2の判断結果が“イエス”の場合には、走
行モードがパワーモードであるので、第5速を設定する
係合・解放パターンとして、前述した第1表のa欄の係
合・解放パターン(5−a)を選択し、第3速を設定し
ていたd欄の係合・解放パターン(3−d)を(5−a
)の係合・解放パターンに変更するよう出力する(ステ
ップ6)。
もしくは第4速を設定する係合・解放パターンに変更し
た後に(5−a)パターンに切換える。この場合は、同
時変速となったり、中間段を経由するので、変速制御が
若干複雑化するが、回転部材の回転変化率が前述したよ
うに小さいので、入力軸回転数が大きくなるパワーモー
ドであっても変速シラツクが特には悪化しない。
したがって以上述べた@御装置においては、同時変速や
中間段を経由する変速を、パワーモード等の特別な場合
においてのみ行ない、それ以外では行なわないので、全
体としての変速制御は容易になり、また変速シタツクに
対する大きな影響は生じない。
なお、上記の実施例では、第3速から第5速へ変速する
場合を例に採って説明したが、この発明は歯車列の回転
部材の回転数が異なる複数の係合・解放パターンを選択
して変速を行なう場合に適用できるのであって、上述し
た実施例で示した変速段の間での変速以外にも有効に適
用できる。またこの発明で対象とされる自動変速機は、
所定の変速段を設定する係合・解放パターンとして回転
部材の回転数が異なる複数の係合・解放パターンのある
歯車列を備えた自動変速機であり、したがって上述した
第3図に示すものには限られない。
この種の自動変速機の他の例としては、例えば本出願人
が既に提案した特願平1−185151号、特願平1−
185152号、特願平1−186991号、特願平1
−186992号、特願平l−205478号、特願平
1−280957号などの明細書および図面に記載した
各構成のものを挙げることができる。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明によれば、選択
された走行モードに応じて係合・解放パターンの選択を
行ない、常には同時変速あるいは中間段経由の変速を行
なわないので、変速ショックを悪化させることなく、変
速制御を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の基本構成を示すブロック図、第2図
はこの発明の一実施例の構成を示すブロック図、第3図
は歯車列の一例を示すスケルトン図、第4図はこの発明
における制御ルーチンを示すフローチャートである。 1.2,3.−・遊星歯車機構、 15.2g、3S・
・・サンギヤ、  IC,2C,3C・・・キャリヤ、
IR,2R,3R・・・リングギヤ、 4・・・入力軸
、5・・・出力軸、 10・・・変速段決定手段、 1
1・・・走行モード切換手段、 12・・・走行モード
判定手段、 13・・・第1モード用係合解放パターン
選択手段、 14・・・非第1モード用係合解放パター
ン選択手段、 15・・・変速段設定手段、 20・・
・電子コントロールユニット、 22・・・スロットル
開度センサー  23・・車速センサー  24・・・
走行モードセレクトスイッチ、  25・・・メモリー
26・・・演算装置、 A・・・自動変速機、 C・・
・油圧制御装置。 出願人  トヨタ自動車株式会社 代理人  弁理士 渡 辺 丈 夫 第 図 第2図 第3図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 複数の係合手段と、これらの係合手段の係合・解放の状
    態に応じて複数の変速段に設定されるとともに所定の変
    速段を設定するための前記係合手段の係合・解放の組合
    せパターンが回転部材の回転数の相違する複数パターン
    あるよう構成された歯車列とを有する自動変速機におい
    て、 設定すべき変速段を走行条件に基づいて決定する変速段
    決定手段と、走行モード切換手段から入力される信号に
    基づいて走行モードを判定する走行モード判定手段と、
    前記変速段決定手段で決定された変速段を設定するため
    の係合手段の係合・解放の組合せパターンとして前記走
    行モード切換手段で指示された第1走行モードのための
    パターンを選択して出力する第1モード用係合解放パタ
    ーン選択手段と、前記変速段決定手段で決定された変速
    段を設定するための係合手段の係合・解放の組合せパタ
    ーンとして前記走行モード切換手段で指示された第1走
    行モード以外の走行モードのためのパターンを選択して
    出力する非第1モード用係合解放パターン選択手段とを
    備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
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