JPH06220220A - 易引裂き性フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

易引裂き性フィルムおよびその製造方法

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JPH06220220A
JPH06220220A JP5300894A JP30089493A JPH06220220A JP H06220220 A JPH06220220 A JP H06220220A JP 5300894 A JP5300894 A JP 5300894A JP 30089493 A JP30089493 A JP 30089493A JP H06220220 A JPH06220220 A JP H06220220A
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JP
Japan
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film
styrene
polymer
easily tearable
copolymer
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Application number
JP5300894A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Imanishi
慎一郎 今西
Kenji Ueda
賢司 上田
Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06220220A publication Critical patent/JPH06220220A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汎用性のある熱可塑性樹脂を用い、実用的強
度を有すると共に引裂き性の高いフィルムを得る。 【構成】 スチレン系重合体とオレフィン系重合体のよ
うに繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂
を、延伸することなくTダイ法やインフレーション法に
よりフィルムを得る。フィルムの連続相には、平均アス
ペクト比が3以上、厚さ1μm以下の分散相が層状に分
散している。連続相と分散相との割合は35〜98:2
〜65(重量%)である。フィルムの引裂最大トルクは
60g・cm/μm以下、引裂最大引張り力は10g/
μm以下であり、フィルムは少なくとも一方向に向かっ
てほぼ直線的に裂ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装用材料として有用
な易引裂き性フィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】包装材料として、二軸延伸されたフィル
ム、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムなどが繁用されている。しかし、
これらのフィルムは、引裂き性が殆どない。
【0003】フィルムの引裂き性を高めるため、ミシン
目を形成したフィルムが知られている。しかし、ミシン
目を施したフィルムで包装すると、内容物の種類によっ
ては、外部雰囲気の影響を受けたり、外部雰囲気に悪影
響を及ぼす場合がある。
【0004】一方、易開封性の包装袋を得るため、一方
の方向に延伸処理を施して易引裂性を付与したフィルム
が知られている。例えば、特開昭61−125844号
公報、特開昭62−208349号公報、特開平2−2
42746号公報および特開平2−258342号公報
には、基材としての紙やフィルムに、一方の方向に高度
に延伸した延伸フィルムを積層した包装材料が開示され
ている。
【0005】特開昭64−22537号公報には、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのオレフィン
系樹脂を特定の割合で混合して押出し成形し、径方向に
延伸して海島構造を有する柔軟性のある易引裂き性フィ
ルムの製造方法が開示されている。しかし、このフィル
ムは、耐熱性および機械的強度が小さいだけでなく、手
で裂いたときの抵抗が大きい。
【0006】特開平2−180976号公報にも易引裂
き性フィルムが開示されているが、このフィルムを得る
には、エチレン成分と特定の構造の環状オレフィンとの
共重合体を用いる必要があり、耐熱性も低い。
【0007】また、特公昭53−17632号公報及び
特公昭53−35832号公報には、ポリプロピレンお
よびエチレン−α−オレフィン共重合体などを含む引裂
き方向性を有するフィルムが開示されている。
【0008】このように、延伸処理により引裂性を付与
する場合には、一方の方向にフィルムを延伸する延伸工
程が必要となり、コストが高くなるだけでなく、得られ
たフィルムは一方の方向にしか引裂けない。また、前記
延伸処理を施しても、ノッチを形成しないと引裂き難い
場合があると共に、フィルムが分岐して引裂かれてひげ
が生成し、一方向にきれいに引裂くことができない場合
がある。さらに、延伸処理が施されているため、ヒート
シールにより皺が発生する。
【0009】特開平1−93351号公報、特開平2−
43047号公報および特開平2−47038号公報に
は、一方向の引裂き伝播抵抗が300g/mm以下の易
切断性ポリエステルフィルムが開示されている。しか
し、このフィルムでも、特定の構造の共重合ポリエステ
ルを用いる必要がある。
【0010】特開平1−299831号公報には、炭素
数4以下のオレフィンを主成分とするポリオレフィンと
ポリメチルペンテンとを含む引裂き方向性を有する無延
伸又は一軸延伸フィルムが開示されている。しかし、無
延伸フィルムは引裂き性が十分でなく、引裂き性を高め
るためには、延伸処理を施す必要がある。また、引裂き
性を高めるには、前記特定のポリマーを用いる必要があ
るだけでなく、前記ポリマーがいずれもオレフィン系ポ
リマーであるため、耐熱性などを高めることができな
い。
【0011】特開平4−19137号公報には、互いに
貧相溶でかつ融点差が大きな二種以上の異種の樹脂組成
物を押出し成形し、前記異種の樹脂が一定方向に無数の
相を形成した易引裂き性の複層フィルムの製造方法が開
示されている。この文献には、複層フィルムとする理由
について、ナイロンなどの高融点樹脂と低融点のオレフ
ィン樹脂とを組合せて単層フィルムとすると、異種の樹
脂が引取り方向に束状に配向し、引裂き強度が極めて弱
く、実用的でないと記載されている。この方法により得
られたフィルムは、使用可能な樹脂が、融点差などが大
きな樹脂に限定されるとともに、引裂き方向が一方の方
向に限定され、透明性も十分でない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、延伸処理を施さなくても少なくとも一方向に容易に
引裂くことができる易引裂き性フィルムおよびその製造
方法を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、一方の方向には極め
て裂け易く、前記方向と直交する方向に対しては引張強
度及び引裂き強度の高い異方性の易引裂き性フィルムお
よびその製造方法を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、実用的な強度
を有すると共に、いずれの方向にも引裂くことができる
易引裂き性フィルムおよびその製造方法を提供すること
にある。
【0015】本発明の他の目的は、特殊なポリマーによ
らず汎用性のある熱可塑性樹脂を用いて形成できる易引
裂き性フィルムおよびその製造方法を提供することにあ
る。
【0016】本発明のさらに他の目的は、易引裂き性の
みならず透明性に優れる易引裂き性フィルムおよびその
製造方法を提供することにある。
【0017】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討の結果、フィルムが特定の微細構造を有する場
合には、高度に延伸処理しなくても、広範な熱可塑性樹
脂を用いて、引裂き性に優れるフィルムが得られことを
見いだし、本発明を完成した。
【0018】すなわち、本発明の易引裂き性フィルム
は、繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を
主成分として含む樹脂組成物で形成され、連続相中に分
散相が分散している。前記分散相は、(1)平均アスペ
クト比が3以上、(2)厚さ1μm以下の層状に分散し
ているか、または(3)平均アスペクト比が3以上であ
り、かつ厚さ1μm以下の層状に分散している。
【0019】なお、分散相の「アスペクト比」は、フィ
ルム表面側から観察したとき連続相中に分散した分散相
のアスペクト比を意味し、分散相の厚みは、フィルムの
エッジ面、すなわち側部端面側から観察したときの厚み
を意味する。
【0020】また、「分散相」には、海島構造を有する
共重合体における分散相(例えば、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体、耐衝撃性ポリスチレン
などの分散ゴム相)、充填剤などの添加剤による分散相
は含まれない。
【0021】さらに、「引裂最大トルク」及び「引裂最
大ノーマルフォース」は、フィルムに捩り力を作用させ
たときの最大トルクおよび最大引張り張力を意味し、後
述する回転型引裂試験法により測定できる。
【0022】本発明の他の態様において、易引裂き性フ
ィルムには、(I) スチレン系重合体とポリエステルとを
特定の割合で含むフィルム、ゴム強化耐衝撃性ポリスチ
レンとポリエステルとを特定の割合で含むフィルム、(I
I)スチレン系重合体とオレフィン系重合体と、必要に応
じて水素添加されたスチレン系モノマー−共役ジエン系
共重合体などの相溶化剤とを特定の割合で含むフィル
ム、および(III) オレフィン系重合体とポリアミドとを
特定の割合で含むフィルムが含まれる。
【0023】前記易引裂き性フィルムは、易破断性基材
層と積層した易引裂き性積層体を構成してもよい。
【0024】さらに、本発明の製造方法では、繰り返し
単位の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を主成分として
含む樹脂組成物を、(4)延伸処理することなくTダイ
から押出したり、(5)ブロー比Dに対するドロー比V
の割合V/D=0.5〜8で、インフレーション成形法
によりフィルム成形する。
【0025】以下、必要に応じて添付図面を参照しつ
つ、本発明をより詳細に説明する。
【0026】本発明の易引裂き性フィルムは、フィルム
の構成成分により、連続相と分散相とで構成された海島
構造を有している。
【0027】前記連続相および分散相は、繰り返し単位
の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を主成分として含む
樹脂組成物をフィルム化することにより形成できる。
【0028】前記熱可塑性樹脂としては、例えば、下記
(1)〜(14)のポリマーが例示される。
【0029】(1)オレフィン系重合体 この重合体には、オレフィンの単独又は共重合体が含ま
れる。オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペン
テン、3ーメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1
−オクタデセンおよび1−エイコセンなどのα−オレフ
ィン:イソブテンなどの他のオレフィンが挙げられる。
【0030】オレフィン系重合体は、オレフィンと共重
合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。共重合
可能なモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メサコン酸、アン
ゲリカ酸などのエチレン系不飽和カルボン酸;無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸などのエチ
レン系不飽和多価カルボン酸とその酸無水物;アクリル
酸エステル及びメタクリル酸エステル;カルボン酸のビ
ニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ルなど)などのエチレン性不飽和カルボン酸エステル;
ノルボルネン、エチリデンノルボルネンおよびシクロペ
ンタジエンなどの環状オレフィン;およびジエンなどが
例示される。共重合可能なモノマーは、1種または2種
以上使用できる。
【0031】ジエン成分としては、1,3−ブタジエ
ン、イソプレンなどの鎖状共役ジエン;1,4−ヘキサ
ジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−
ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7
−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエ
ン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチ
ルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−
ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネ
ン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノル
ボルネンなどの環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロ
ピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イ
ソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−
2,2−ノルボルナジエンなどの環状共役ジエンが挙げ
られる。
【0032】好ましい重合体には、次のようなオレフィ
ン系重合体が含まれる。
【0033】(1a)ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン及び/又はプ
ロピレンと他のモノマーとの共重合体(例えば、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、プ
ロピレン−(メタ)アクリル酸共重合体など) (1b)少なくとも2種のα−オレフィンからなる非晶
性ないし低結晶性の軟質共重合体(例えば、エチレンと
炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体、プロピ
レンと炭素数4〜20のα−オレフィンとの共重合体な
ど) (1c)軟質重合体としてのα−オレフィン−ジエン系
共重合体(例えば、エチレン−炭素数3〜20のα−オ
レフィン−ジエン共重合体ゴム、プロピレン−炭素数4
〜20のα−オレフィン−ジエン系共重合体ゴムなど) (1d)ゴム質軟質重合体(例えば、ポリイソブチレン
ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、イソ
プレン−イソブチレン共重合体ゴムなど) (1e)環状オレフィン単位を有する軟質重合体(例え
ば、環状オレフィン又は環状ジエンとα−オレフィンと
の共重合体など)。
【0034】さらに好ましいオレフィン系重合体には、
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレ
ン;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体;エチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体;ポリプロピレン;プロピレン−(メタ)アクリ
ル酸共重合体;エポキシ変性ポリオレフィン(例えば、
エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合
体)、カルボキシル変性ポリオレフィン(例えば、エチ
レン−無水マレイン酸共重合体)、エポキシ及びカルボ
キシ変性ポリオレフィン(例えば、エチレン−(メタ)
アクリル酸−無水マレイン酸共重合体)などの変性ポリ
オレフィン;エチレン−プロピレン共重合体;オレフィ
ン系エラストマー;エチレンプロピレンゴムなどが含ま
れる。
【0035】特に好ましい前記オレフィン系重合体に
は、前記(1a)に属するポリマーのうち、エチレン、
プロピレンを主成分とする単独又は共重合体が含まれ
る。このようなオレフィン系重合体としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン及び/又はプロピレンと、炭素数1〜6程
度の直鎖状又は分岐鎖状α−オレフィンとの共重合体が
含まれる。前記オレフィン系共重合体においてエチレン
及び/又はプロピレンの含有量は、65重量%以上であ
る。より具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンお
よびエチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
【0036】共重合体は、通常、ランタム共重合体であ
る場合が多い。前記単独重合体及び/又は共重合体は、
2種以上の混合物として使用することもできる。
【0037】(2)ハロゲン含有ビニル重合体 ハロゲン含有ビニル重合体には、例えば、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル(例えば、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロプロピ
レンなど)、ポリクロロプレンなどのハロゲン含有モノ
マーの単独重合体;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体などのハロゲン含有モノマー
と他のモノマーとの共重合体;塩素化ポリプロピレン、
塩素化ゴムなどのハロゲン化ポリマーが例示される。
【0038】(3)アクリル系重合体 この重合体には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル
アミド、アクリロニトリルなどのアクリル系モノマーの
単独重合体又は共重合体;アクリル系モノマーと他のモ
ノマーと共重合体などが含まれる。
【0039】前記アクリル系単独重合体又は共重合体と
しては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アク
リル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリロニトリルなどが挙げられ
る。アクリル系モノマーとの共重合体としては、(メ
タ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体、(メタ)
アクリル酸−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチ
レン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−(メタ)
アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。これら
のアクリル系重合体は単独で又は混合して使用できる。
【0040】好ましいアクリル系重合体には、ポリメタ
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合
体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体な
どが含まれる。
【0041】(4)ビニル系重合体 ビニル系重合体には、ビニル系モノマーの単独又は共重
合体およびこれらの重合体から誘導される重合体が含ま
れる。前記ビニル系モノマーとしては、例えば、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、クロトン酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル、オレイン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、
マレイン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステ
ル;メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン
などのビニルケトン類;ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニ
ルエーテル類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピ
ロリドンなどのビニルアミン類などが例示される。ビニ
ル系モノマーは、他の共重合可能なモノマーとの共重合
体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)であ
ってもよい。
【0042】前記ビニル系単独重合体から誘導される重
合体としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルホル
マールやポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタ
ールなどが例示される。前記ビニル系共重合体から誘導
される重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体
から誘導されるエチレン−ビニルアルコール共重合体な
どが例示される。
【0043】好ましいビニル系共重合体には、ポリビニ
ルエステル(例えば、ポリ酢酸ビニル)、ポリビニルケ
トン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−ビニルアルコール共重合体などが含まれる。
【0044】(5)芳香族ビニル系重合体 芳香族ビニル系重合体には、(5a)スチレン系重合体
と(5b)スチレン系モノマー−共役ジエン系共重合体
が含まれる。
【0045】(5a)スチレン系重合体 スチレン系重合体には、スチレン、α−メチルスチレ
ン、クロロスチレンなどのスチレン系モノマーの単独重
合体又は共重合体、スチレン系モノマーと、ビニルモノ
マー(例えば、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリ
ル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、無水マレイン酸などのα,β−モノオレフィン性不
飽和カルボン酸又は酸無水物あるいはそのエステルな
ど)との共重合体、耐衝撃性ポリスチレン(ハイインパ
クトポリスチレンHIPS)や、耐衝撃性スチレン系樹
脂などが挙げられる。
【0046】耐衝撃性ポリスチレンは、ジエン系ゴムエ
ラストマーに、ポリスチレンを混合したり、ジエン系ゴ
ムエラストマーに、スチレン系モノマーをグラフト重合
することにより得られる。また、耐衝撃性スチレン系樹
脂は、ポリブタジエンなどのジエン系ゴムエラストマ
ー、不飽和基を含むアクリルゴム、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピ
レンゴムなどのポリマーに、ビニルモノマー(例えば、
アクリロニトリルやメタクリル酸メチルなど)ととも
に、スチレン系モノマーをグラフト共重合することによ
っても得られる。
【0047】好ましいスチレン系重合体には、例えば、
ポリスチレン(GPPS)、スチレン−(メタ)アクリ
ル酸共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体
(MAS樹脂)などのスチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、耐
衝撃性ポリスチレン、耐衝撃性スチレン系樹脂(例え
ば、ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリルを
グラフト重合したABS樹脂、アクリルゴムにスチレン
及びアクリロニトリルをグラフト重合したAAS樹脂、
塩素化ポリエチレンにスチレン及びアクリロニトリルを
グラフト重合したACS樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体にスチレン及びアクリロニトリルをグラフト重合
した重合体、エチレン−プロピレンゴムにスチレン及び
アクリロニトリルをグラフト重合した重合体、ポリブタ
ジエンにスチレンとメタクリル酸メチルをグラフト重合
したMBS樹脂など)が含まれる。これらのスチレン系
重合体は、一種又は二種以上混合して使用できる。
【0048】特に好ましいスチレン系重合体には、透明
性の高いスチレン系重合体(例えば、ポリスチレン、ス
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メ
チル−スチレン共重合体などのスチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体など)、耐衝撃性ポリスチレン、耐衝撃性スチ
レン系樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが
含まれる。
【0049】なお、以下、特に断りがない限り、耐衝撃
性ポリスチレンと耐衝撃性スチレン系樹脂を総称して、
単に「ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン」と称する。
【0050】透明性の高いスチレン系重合体を、例え
ば、ポリエステルと組合せて用いると、透明性が高く、
引裂き性に優れるフィルムが得られる。また、スチレン
系重合体をポリエステルと組合せると、フィルムの引取
り方向のみならず、引取り方向と直交する方向に対して
も引裂き性の高いフィルムが得られる。
【0051】なお、ポリエステルと組合せて用いる場
合、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンが、(メタ)アクリ
ル酸などのα,β−不飽和脂肪族カルボン酸、無水マレ
イン酸などのα,β−不飽和脂肪族多価カルボン酸又は
その酸無水物あるいはそのエステルにより変性されてい
ると、ポリエステルとの親和性が大きくなり、フィルム
の引裂き性が低下する場合がある。そのため、ポリエス
テルと組合せるゴム変性耐衝撃性ポリスチレンは、α,
β−不飽和脂肪族カルボン酸、α,β−不飽和脂肪族多
価カルボン酸又はその酸無水物或いはそのエステルを除
くモノマーとの共重合体であるのが好ましい。
【0052】(5b)スチレン系モノマー−共役ジエン
系共重合体 この共重合体には、スチレン系モノマーと、共役ジエン
とのランダム共重合体、ブロック共重合体またはこれら
の水素添加共重合体が含まれる。前記共重合体は、通
常、軟質重合体を構成する。
【0053】このような共重合体としては、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン
(SBS)ブロック共重合体、スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン(S
IS)ブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエ
ン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体、水素添加
スチレン−イソプレン−スチレン(SEPS)ブロック
共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体など
が挙げられる。
【0054】水素添加共重合体は、上記共重合体中に存
在する二重結合の一部または全部を水素化した共重合体
である。水素添加によりベンゼン環も水素添加されてシ
クロヘキサン環を生成してもよいが、通常、共役ジエン
に由来する二重結合が水素添加される場合が多い。水素
添加率は、通常、50%以上、好ましくは70%以上で
ある。好ましい水素添加共重合体には、SEBSブロッ
ク共重合体、SEPSブロック共重合体などが含まれ
る。
【0055】共重合体は、無水マレイン酸、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル
(メタ)アクリレートなどにより変性されていてもよ
い。
【0056】(6)ポリカーボネート ポリカーボネートには、ジヒドロキシ化合物と、ホスゲ
ン又はジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとの
反応により得られる重合体が含まれる。ジヒドロキシ化
合物は、脂環族化合物などであってもよいが、好ましく
はビスフェノール化合物である。
【0057】ビスフェノール化合物としては、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−isoプロピルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−secブ
チルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ジベンジルメタン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルフィドなどが挙げられる。
【0058】好ましいポリカーボネートには、ビスフェ
ノールA型ポリカーボネートが含まれる。
【0059】(7)ポリエステル ポリエステルには、ジカルボン酸又はその低級アルキル
エステルとグリコールとから誘導されるポリエステル;
オキシカルボン酸、必要に応じてジカルボン酸又はその
低級アルキルエステル及び/又はグリコールを併用して
得れるポリエステル;ラクトンから誘導されたポリエス
テルが含まれる。
【0060】ジカルボン酸成分としては、例えば、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロ
ヘキサン−1,4−ジカルボン酸などの脂環族ジカルボ
ン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フ
タル酸、p−β−エトキシ安息香酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、ジ(p−カルボキシフェニル)ケト
ン、ジ(p−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4
−カルボキシフェノール)エタン、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げら
れる。
【0061】グリコール成分としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ブタンジオール、ポリテト
ラメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジ
オールなどの脂環族ジオール;ビスフェノールAなどの
芳香族ジオール;ビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド(例えばエチレンオキサイド)付加物などが挙げら
れる。
【0062】オキシカルボン酸成分としては、p−オキ
シ安息香酸などが挙げられる。
【0063】ラクトンとしては、プロピオラクトン、ブ
チロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、ラウ
ロラクトン、パルミトラクトン、ステアロラクトンなど
が例示される。
【0064】ポリエステルには、ポリエステルエラスト
マーも含まれる。このエラストマーは、ポリエステルを
主成分とし、ポリテトラメチレングリコールなどのセグ
メントを有していてもよい。
【0065】ポリエステルは、アミド結合、ウレタン結
合、エーテル結合、カーボネート結合を含有する少量の
共重合成分の単位を含んでいてもよい。
【0066】好ましいポリエステルには、テレフタル酸
単位を含むポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4
−ジメチロール−シクロヘキサンテレフタレートなどが
含まれる。これらのポリエステルは、通常、結晶性を有
している。なお、結晶性ポリエステルは、構成成分以外
のジカルボン酸成分及び/又はグリコール成分により変
性されていてもよい。
【0067】(8)ポリアミド ポリアミドには、ジアミンとジカルボン酸とから誘導さ
れるポリアミド;アミノカルボン酸、必要に応じてジア
ミン及び/又はジカルボン酸を併用して得れるポリアミ
ド;ラクタムから誘導されたポリアミドが含まれる。ポ
リアミドにはコポリアミドも含まれる。
【0068】ジアミンとしては、一般式H2 N−L−N
2 (式中、Lは二価の脂肪族基、二価の脂環式基また
は二価の芳香族基であって、これらの基は置換基を有し
ていてもよい)で示される化合物が用いられる。
【0069】ジアミンとしては、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンなどの脂
肪族ジアミン;フェニレンジアミン、メタキシリレンジ
アミンなどの芳香族ジアミン;ビス(4−アミノ−3−
メチルシクロヘキシル)メタンなどの脂環族ジアミンが
挙げられる。これらのジアミンは1種又は2種以上使用
できる。
【0070】ジカルボン酸としては、一般式HOOC−
M−COOH(式中、Mは二価の脂肪族基、二価の脂環
式基または二価の芳香族基であって、これらの基は置換
基を有していてもよい)で示される化合物とその酸無水
物が用いられる。
【0071】ジカルボン酸としては、フタル酸、無水フ
タル酸、イソフタル酸やテレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸やシ
クロヘキサン−1,3−ジカルボン酸などの脂環式ジカ
ルボン酸;グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、オクタデカン二酸
などの脂肪族ジカルボン酸;二量体化脂肪酸などが挙げ
られる。二量体化脂肪酸は、脂肪酸、例えば炭素原子数
8〜24の不飽和の天然または合成塩基性脂肪酸を重合
して得た重合脂肪酸である。このような二量体化脂肪酸
としては、リノレン酸の二量体などが挙げられる。
【0072】アミノカルボン酸としては、アミノヘプタ
ン酸、アミノノナン酸、アミノウンデカン酸などが例示
される。アミノカルボン酸も一種又は二種以上使用でき
る。
【0073】ラクタムとしては、例えば、ブチロラクタ
ム、ビバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラクタ
ム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカラ
クタムなどが挙げられる。これらのラクタムも1種又は
2種以上組み合せて使用できる。
【0074】ポリアミドとしては、ナイロン46、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン61
2、ナイロン11、ナイロン12、テレフタル酸および
/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから得
られるポリアミド、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンとから得られるポリアミド、テレフタル酸とアジピン
酸とヘキサメチレンジアミンとから得られるポリアミ
ド、共重合成分として二量体化脂肪酸を含む共重合ポリ
アミド、及びこれらのうち少なくとも2種の異なったポ
リアミド形成成分により形成されるコポリアミドなどが
挙げられる。これらのポリアミドは単独で又は混合して
使用できる。なお、ポリアミドには、ポリアミドエラス
トマーも含まれる。
【0075】好ましいポリアミドには、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロ
ン11、ナイロン12などが含まれる。なお、ポリアミ
ドとして、ナイロン11やナイロン12を用いると、オ
レフィン系重合体と組合せても、透明性の高い易引裂き
性フィルムが得られる。
【0076】(9)エポキシドから誘導される重合体 この重合体には、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイドなどのアルキレンオキサイドの単独又は共重合体
が含まれる。前記重合体としては、例えば、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体などが挙
げられる。
【0077】(10)ポリアセタール ポリアセタールには、ホルムアルデヒド、トリオキサン
などのアルデヒド類の単独重合体又は前記モノマーを主
成分とする共重合体が含まれる。共重合体としては、ホ
ルムアルデヒド又はトリオキサンと、他のモノマー(例
えば、アセトアルデヒドなどの他のアルデヒド、エチレ
ンオキサイド、1,3−ジオキソランなどの環状エーテ
ル、環状カーボネート、エポキシド、イソシアネート、
ビニル化合物など)との共重合体が挙げられる。ポリア
セタールの末端は、酢酸などの有機酸によりエステル化
されていてもよい。
【0078】(11)ポリフェニレンオキシド ポリフェニレンオキシドには単独重合体および共重合体
が含まれる。単独重合体としては、ポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレン)オキシド、ポリ(2−メチ
ル−6−エチル−1,4−フェニレン)オキシド、ポリ
(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)オキシド、
ポリ(2−メチル−6−n−プロピル−1,4−フェニ
レン)オキシド、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−
1,4−フェニレン)オキシド、ポリ(2−メチル−6
−n−ブチル−1,4−フェニレン)オキシド、ポリ
(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレ
ン)オキシド、ポリ(2−メチル−6−クロロ−1,4
−フェニレン)オキシド、ポリ(2−メチル−6−ヒド
ロキシエチル−1,4−フェニレン)オキシド、ポリ
(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレ
ン)オキシドなどが挙げられる。
【0079】ポリフェニレンオキシドの共重合体として
は、ベンゼンホルムアルデヒド樹脂やアルキルベンゼン
ホルムアルデヒド樹脂に、クレゾール、p−tert−
ブチルフェノールなどのアルキルフェノールを反応させ
て得られるアルキルフェノール変性ベンゼンホルムアル
デヒド樹脂ブロックと、主体構造としてのポリフェニレ
ンオキシドブロックとで構成された変性ポリフェニレン
オキシド共重合体、ポリフェニレンオキシド又はその共
重合体にスチレン系重合体がグラフトしている変性グラ
フト共重合体などが挙げられる。
【0080】(12)ポリスルホン ポリスルホンには、下記一般式で表される構造単位を有
する熱可塑性ポリスルホンが含まれる。
【0081】−(Ar2 −B−Ar2 −SO2 )−又は
−(Ar2 −SO2 )− (式中、Ar2 はアリーレン基(例えば、フェニレン
基)を示し、Bは酸素原子、硫黄原子または芳香族ジオ
ール残基を示す) ポリスルホンとしては、ポリ(エーテルスルホン)、ポ
リ(4,4′−ビスフェノールエーテルスルホン)など
が挙げられる。
【0082】(13)ポリウレタン ポリウレタンには、トリレンジイソシアネートなどのジ
イソシアネート化合物と、前記グリコール及び/又は前
記ジアミンとの反応により得られる重合体が含まれる。
また、ポリウレタンには、ポリウレタンを主成分とし、
ポリテトラメチレングリコールなどのセグメントを有し
ていてもよいポリウレタンエラストマーも含まれる。
【0083】(14)その他の熱可塑性樹脂 その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、(14a)ポ
リアリレート、(14b)ポリフェニレンスルフィド、
(14c)ポリエーテルサルホン、(14d)ポリエー
テルエーテルケトン、(14e)ポリオキシベンジレン
などが例示される。
【0084】本発明では、これらの熱可塑性樹脂のう
ち、繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を
適当に組合せて使用する。好ましくは、連続相と分散相
とが互いに非相溶となる複数の熱可塑性樹脂、特に異種
の熱可塑性樹脂が組合せられる。
【0085】なお、海島構造が形成される限り、同系列
の2種以上の熱可塑性樹脂を用いてもよい。すなわち、
2種以上の熱可塑性樹脂は、例えば、ポリブチレンテレ
フタレートとポリエチレンテレフタレートとの組合せの
ように、一部の繰返し単位が同一又は類似していてもよ
い。また、2種以上の熱可塑性樹脂は、部分的に相溶し
てもよい。好ましくは、相溶性の尺度となる溶解度パラ
メータSPが0.2〜7、好ましくは0.5〜5程度異
なる熱可塑性樹脂を主成分として含んでいる場合が多
い。
【0086】熱可塑性樹脂の溶解度パラメータは、繰返
し単位だけでなく変性の有無などにより変動するととも
に、市販の熱可塑性樹脂の繰返し単位が明確でない場合
が多い。そのため、熱可塑性樹脂の溶解度パラメータは
一概に断定できないが、一般的な熱可塑性樹脂の溶解度
パラメータを参考までに記載する。
【0087】好ましい熱可塑性樹脂組成物は、(a)オ
レフィン系重合体(SP=7.5〜8.5)、(b)ア
クリル系重合体(SP=9〜10)、(c)スチレン系
重合体(SP=8〜10.5)、(d)ポリカーボネー
ト、(e)ポリエステル(SP=10〜12)、(f)
ポリアミド(SP=12.5〜14.5)を適当に組合
せて構成できる。
【0088】連続相を構成する好ましい熱可塑性樹脂
は、フィルム形成能に優れる重合体、例えば、オレフィ
ン系重合体(特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン共重合体など)、スチレン系重合体
(特に、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン
など)、ポリカーボネート(特に、ビスフェノールA型
ポリカーボネートなど)、ポリエステル(特にポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リ−1,4−ジメチロール−シクロヘキサンテレフタレ
ートなど)およびポリアミド(特に、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン
11、ナイロン12など)から選択される。より好まし
くは、フィルムの連続相は、オレフィン系重合体、スチ
レン系重合体およびポリエステルで構成できる。
【0089】より具体的には、(a)オレフィン系重合
体で形成された連続相に分散する分散相は、(b)アク
リル系重合体、(c)スチレン系重合体、(d)ポリカ
ーボネート、(e)ポリエステルおよび(f)ポリアミ
ドで形成できる。好ましい分散相は、(c)スチレン系
重合体、(d)ポリカーボネート、(e)ポリエステル
および(f)ポリアミドの少なくとも一種の熱可塑性樹
脂で構成できる。
【0090】(c)スチレン系重合体で形成された連続
相に分散する分散相は、(a)オレフィン系重合体、
(b)アクリル系重合体、(d)ポリカーボネート、
(e)ポリエステル、および(f)ポリアミドで形成で
きる。好ましい分散相は、(a)オレフィン系重合体、
(e)ポリエステルおよび(f)ポリアミドから選ばれ
た少なくとも一種の熱可塑性樹脂で構成できる。
【0091】さらに、連続相を形成する(e)ポリエス
テルと好ましく組合せられ、かつ分散相を形成する熱可
塑性樹脂は、(a)オレフィン系重合体、(b)アクリ
ル系重合体、(c)スチレン系重合体、(d)ポリカー
ボネート、および(f)ポリアミドから選択された少な
くとも一種の熱可塑性樹脂である。
【0092】さらに、連続相を形成する(f)ポリアミ
ドと好ましく組合せられ、かつ分散相を形成する熱可塑
性樹脂は、(a)オレフィン系重合体、(c)スチレン
系重合体、(d)ポリカーボネートおよび(e)ポリエ
ステルから選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂であ
る。
【0093】連続相を構成する熱可塑性樹脂と分散相を
構成する熱可塑性樹脂との割合は、通常、連続相/分散
相=35〜98/2〜65(重量%)、好ましくは50
〜95/5〜50(重量%)、さらに好ましくは60〜
90/10〜40(重量%)程度である。上記範囲を外
れると、フィルムの引裂き性が低下する。
【0094】これらの樹脂組成物には、前記連続相及び
/又は分散相に対して親和性ないし相溶性を有する相溶
化剤、界面活性剤などの分散剤からなる成分を添加して
もよい。このような成分を添加すると、分散樹脂粒子を
微細にし、フィルムの引裂強度などを調整でき、フィル
ムの特性を改善できる利点がある。
【0095】なお、相溶化剤としては、連続相を構成す
る熱可塑性樹脂の構成単位および分散相を構成する熱可
塑性樹脂の構成単位と同一又は近似する単位を有するポ
リマーが通常使用される。また、相溶化剤の溶解度パラ
メータは、連続相を構成する熱可塑性樹脂と分散相を構
成する熱可塑性樹脂の溶解度パラメータの中間又は一部
重複する場合が多い。そのため、相溶化剤は、前記二種
以上の熱可塑性樹脂の種類に応じて適当に選択できる。
【0096】以下に、連続相を構成する熱可塑性樹脂お
よび分散相を構成する熱可塑性樹脂と組合せて使用でき
る相溶化剤について記載する。
【0097】(a)オレフィン系重合体と(b)アクリ
ル系重合体及び/又は(e)ポリエステルとを組合せる
場合、相溶化剤としては、変性ポリオレフィン(例え
ば、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、(メタ)アク
リル酸エステル−オレフィン共重合体、グリシジル(メ
タ)アクリレート−オレフィン共重合体)などが挙げら
れる。
【0098】(a)オレフィン系重合体と(c)スチレ
ン系重合体とを組合せる場合、相溶化剤としては、例え
ば、水添又は変性されていてもよいスチレン系モノマー
−共役ジエン系共重合体(例えば、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体、スチレン−ジエン−スチレンブロ
ック共重合体、スチレン−オレフィン−(スチレン)ブ
ロック共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−ジエン
−スチレンブロック共重合体、グリシジル(メタ)アク
リレート変性スチレン−ジエン−スチレンブロック共重
合体など)、オレフィン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、環状オレフィン単位を有するオレフィン系重
合体、塩素化ポリオレフィンなどが例示される。
【0099】(a)オレフィン系重合体と(d)ポリカ
ーボネートとを組合せる場合、相溶化剤としては、変性
ポリオレフィン(例えば、無水マレイン酸−オレフィン
共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート−オレフィ
ン共重合体)、環状オレフィン単位を有するオレフィン
系重合体、オレフィン系エラストマー、水添又は変性さ
れていてもよいスチレン系モノマー−共役ジエン系軟質
共重合体などが例示される。
【0100】(a)オレフィン系重合体と(f)ポリア
ミドとを組合せる場合、相溶化剤としては、変性ポリオ
レフィン(例えば、(メタ)アクリル酸−オレフィン共
重合体、無水マレイン酸−オレフィン共重合体、グリシ
ジル(メタ)アクリレート−オレフィン共重合体)、環
状オレフィン単位を有するオレフィン系重合体などが例
示される。
【0101】また、相溶化剤には、前記オレフィンとス
チレン系モノマーとの共重合体(例えば、積水化学
(株)製の「ダイラーク」、大日本インキ化学工業
(株)製の「リューレックス」など);オレフィンとス
チレン系モノマーとα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸及び/又はα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸
又はその酸無水物との共重合体(例えば、三菱化成
(株)製の「ノバテックAP」、三菱油化(株)製の
「モディーク」など)も含まれる。
【0102】(b)アクリル系重合体と(c)スチレン
系重合体とを組合せる場合、相溶化剤としては、スチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、無水マレイン酸−スチレ
ン共重合体、水添又は変性されていてもよいスチレン系
モノマー−共役ジエン系軟質共重合体などが挙げられ
る。
【0103】(b)アクリル系重合体と(d)ポリカー
ボネートとを組合せる場合、相溶化剤としては、スチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、水添又は変
性されていてもよいスチレン系モノマー−共役ジエン系
軟質共重合体などが挙げられる。
【0104】(b)アクリル系重合体と(e)ポリエス
テルとを組合せる場合、相溶化剤には、変性ポリ(メ
タ)アクリル酸エステル(例えば、オキサゾリン変性ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、グリシジル(メタ)
アクリレート−(メタ)アクリル酸エステル共重合体な
ど)、ポリエステル系エラストマーなどが含まれる。
【0105】(b)アクリル系重合体と(e)ポリアミ
ドとを組合せる場合、相溶化剤としては、カルボキシル
変性アクリル系重合体、無水マレイン酸変性アクリル系
重合体などが挙げられる。
【0106】(c)スチレン系重合体と(d)ポリカー
ボネートとを組合せる場合、相溶化剤としては、例え
ば、ビニルオキサゾリン−スチレン共重合体、エポキシ
変性ポリスチレン(例えば、グリシジル(メタ)アクリ
レート−スチレン共重合体)などが例示される。
【0107】(c)スチレン系重合体と(e)ポリエス
テルとを組合せる場合、相溶化剤としては、変性ポリス
チレン(例えば、オキサゾリン変性ポリスチレン、無水
マレイン酸−スチレン(アクリロニトリル)共重合体、
(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、グリシジル
(メタ)アクリレート−スチレン(アクリロニトリル)
共重合体)などが含まれる。
【0108】(c)スチレン系重合体と(f)ポリアミ
ドとを組合せる場合、相溶化剤としては、変性ポリスチ
レン、変性アクリロニトリル−スチレン共重合体、(メ
タ)アクリル酸−スチレン共重合体、無水マレイン酸−
スチレン共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート−
スチレン共重合体などが挙げられる。
【0109】(d)ポリカーボネートと(e)ポリエス
テルとを組合せる場合、相溶化剤としては、カルボキシ
ル変性ポリエステル、エポキシ変性ポリエステルなどが
挙げられる。
【0110】(d)ポリカーボネートと(f)ポリアミ
ドとを組合せる場合、相溶化剤には、変性ポリアミド、
変性スチレン系重合体などが含まれる。
【0111】(e)ポリエステルと(f)ポリアミドと
を組合せる場合、相溶化剤には、カルボキシル変性ポリ
エステル、エポキシ変性ポリエステルなどが含まれる。
【0112】相溶化剤は、連続相を構成する熱可塑性樹
脂と分散相を構成する熱可塑性樹脂の種類に応じて、単
独で使用してもよく、複数組合せて使用してもよい。
【0113】相溶化剤の添加量は、連続相を構成する熱
可塑性樹脂と分散相を構成する熱可塑性樹脂との総量1
00重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましくは
1〜25重量部、さらに好ましくは2.5〜20重量部
程度である。相溶化剤の添加量が0.5重量部未満であ
ると、添加効果が少なく、30重量部を越えると、海島
構造が消失する場合がある。
【0114】そして、フィルムの連続相中に微細に分散
している分散相は、フィルムの引取り方向に沿って平均
アスペクト比3以上でロッド状ないし繊維状に配向して
いる。ロッド状に分散している場合、分散相のアスペク
ト比は3以上、好ましくは3〜50程度(例えば、4〜
40程度)であり、繊維状に分散している場合、分散相
のアスペクト比は50以上あってもよい。分散相のアス
ペクト比が3未満であると、フィルムの引裂き性が低下
する。なお、分散相のアスペクト比が3以上である場
合、分散相の形状は特に制限されない。すなわち、分散
相のアスペクト比が3以上であれば、フィルムの引取り
方向の断面において、分散相が層状に限らず島状などで
あっても、フィルムは引裂き性に優れる。
【0115】また、分散相の形状がフィルムの引取り方
向の断面において層状構造であるフィルムも引裂き性に
優れる。分散相の1つの層の厚みは1μm以下、好まし
くは0.01〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.
8μm程度である。分散相が、層状でなく球状などの場
合には、引裂に大きな力を要する。また、フィルムが裂
けたとしても、斜め方向に裂けたり、ヒゲが生じたりす
る。なお、層状の分散相の厚みは、フィルムの厚みの5
%以下、好ましくは0.1〜3%、さらに好ましくは
0.25〜2.5%程度である。
【0116】好ましい分散相は、通常、アスペクト比が
3以上(好ましくは3〜50程度)のロッド状又は繊維
状であり、かつフィルムの引取り方向の断面において層
状又は島状に分散している場合が多い。
【0117】このような微細構造を有するフィルムは、
非相溶性の樹脂を組合せても透明性が高いとともに、初
期の引裂き抵抗および引裂き伝播抵抗が極めて小さく、
直線的に容易に引裂くことができる。
【0118】フィルム表面からみたときの分散粒子のア
スペクト比は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電
子顕微鏡(SEM)、共焦点レーザー顕微鏡、光学顕微
鏡を用いて撮影した写真に基づいて算出できる。また、
適当な有機溶剤などを用いて分散成分をエッチングする
ことにより、分散粒子の構造をさらに鮮明に観察するこ
とも可能である。
【0119】平均アスペクト比とは、下記式に示すよう
に、分散粒子の最小幅Wに対する分散粒子の長手方向の
長さLの比の数平均値である。
【0120】 フィルム中の分散粒子の形状および分散状態は、フィル
ムの側部端面と平行にスライスした超薄切片の断面を、
TEMで観察することにより調べることができる。ま
た、適当な有機溶剤などで、切断した端面の分散成分を
エッチングし、SEMや共焦点レーザー顕微鏡で観察す
ることによっても調べることができる。フィルムの側部
端面から観察した場合の分散粒子の形状およびその厚み
は、顕微鏡写真に基づいて求めることができる。
【0121】このような微細構造を有する未延伸フィル
ムは、フィルムの引取り方向、および引取り方向に対し
て直交する方向に対して十分な実用強度を備えているだ
けでなく、少なくとも前記いずれかの方向に、ヒゲを伴
なうことなく、略直線的に容易に手で裂け易いという特
色がある。
【0122】本発明の他の態様において、下記の組成物
で形成されたフィルムは、海島構造の分散相が前記アス
ペクト比や厚みを有していなくても高い易引裂き性を示
すという特色がある。なお、通常、このフィルムにおい
て、分散相はフィルムの引取り方向に配向している。ま
た、分散相は、前記アスペクト比及び/又は厚みや形状
を有する場合が多い。すなわち、分散相は、(1)平均
アスペクト比は3以上(例えば、3〜50程度)のロッ
ド状又は繊維状、(2)島状又は厚さ1μm以下(例え
ば、0.01〜1μm程度)の層状に分散しているか、
または(3)平均アスペクト比が3以上であり、かつ島
状又は厚さ1μm以下の層状に分散している場合が多
い。
【0123】繰返し単位の異なる複数の熱可塑性樹脂を
含む好ましい組成物には、次のような組合せが含まれ
る。
【0124】(I) (c)スチレン系重合体と(e)ポリ
エステルとの組合せ、(II)(c)スチレン系重合体と
(a)オレフィン系重合体との組合せ、および(III)
(a)オレフィン系重合体と(f)ポリアミドとの組合
せ。
【0125】前記組合せ(I)において、スチレン系重
合体として透明性を有するスチレン系重合体やゴム変性
耐衝撃性ポリスチレンを用いるのが好ましい。(I)ス
チレン系重合体とポリエステルとを組合せて用いる場
合、両者の割合は、例えば、スチレン系重合体/ポリエ
ステル=15〜98/85〜2(重量%)、好ましくは
15〜85/85〜15(重量%)程度である。このよ
うな組成物において、透明性を有するスチレン系重合体
を用いたフィルムは透明性が高く、しかも高い易引裂き
性を示し、耐熱性も高い。
【0126】また、前記組合せ(I)において、ゴム変
性耐衝撃性ポリスチレンとポリエステルとを組合せる場
合、両者の割合は、例えば、ゴム変性耐衝撃性ポリスチ
レン/ポリエステル=50〜98/2〜50(重量
%)、好ましくは60〜90/10〜40(重量%)程
度である。
【0127】前記(II)の組合せにおいて、スチレン系
重合体としては、前記種々のポリマーが使用できるが、
好ましいスチレン系重合体には、例えば、ポリスチレ
ン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンおよびこれらの混合
物が含まれる。
【0128】スチレン系重合体とオレフィン系重合体と
の割合は、例えば、スチレン系重合体/オレフィン系重
合体=40〜90/10〜60(重量%)、好ましくは
50〜90/10〜50(重量%)、さらに好ましくは
50〜80/20〜50(重量%)程度である。
【0129】前記スチレン系重合体およびオレフィン系
重合体に、例えば、水素添加されたスチレン系モノマー
−共役ジエン系共重合体を添加すると、フィルムの易引
裂き性がさらに向上する。水素添加された共重合体は、
相溶化剤として機能するようである。
【0130】前記水素添加された共重合体の割合は、例
えば、スチレン系重合体およびオレフィン系重合体の樹
脂組成物100重量部に対して0.5〜25重量部、好
ましくは2〜20重量部、さらに好ましくは5〜20重
量部程度である。
【0131】さらに、前記(III)の組合せにおいて、オ
レフィン系重合体とポリアミドとの割合は、適当に選択
できるが、フィルムの透明性を高めるためには、オレフ
ィン系重合体/ポリアミド=65〜95/35〜5(重
量%)、好ましくは70〜92/30〜8(重量%)、
さらに好ましくは73〜87/27〜13(重量%)程
度である。
【0132】前記(I) 〜(III)の組成物で形成されたフ
ィルムは、フィルムの引取り方向(MD方向)及び引取
方向と直交する方向(TD方向)のうち少なくともいず
れか一方の方向に容易に引裂くことができる。フィルム
の一方向におけるJIS K6732−1953に規定
されている直角型引裂き強度は150kg/cm以下、
好ましくは5〜120kg/cm、さらに好ましくは3
0〜100kg/cm程度、JIS Z 1702に規
定されているエレメンドルフ引裂き強度は10kg/c
m以下、好ましくは0.2〜7.5kg/cm、さらに
好ましくは0.5〜7kg/cm程度である。なお、直
角型引裂き強度が30kg/cm以上であれば、通常、
引裂き性に優れるとともに、実用的な強度を確保でき
る。
【0133】特に前記組成物(I) および(II)で形成さ
れたフィルムは、フィルムのMD方向およびTD方向の
いずれにも容易に引裂くことができる。このフィルム
は、MD方向およびTD方向のいずれの方向においても
直角型引裂き強度が150kg/cm以下、好ましくは
5〜120kg/cm程度、エレメンドルフ引裂き強度
が10kg/cm以下、好ましくは1〜10kg/cm
程度である。
【0134】なお、プラスチックフィルム及びシートの
引裂き試験に関し、前記のように、JIS Z 170
2にはエレメンドルフ引裂き抵抗試験法、JIS K
6732には直角型引裂き抵抗試験法、およびJIS
C 2318には端裂抵抗試験法が規定されている。
【0135】しかし、前記エレメンドルフ引裂き抵抗試
験法および直角型引裂き抵抗試験法は、フィルムにノッ
チを形成して試験するため、ノッチのないフィルムを手
で引裂くときの抵抗値と対応しない場合がある。また、
端裂抵抗試験法は、角度150゜で形成された治具の挿
通部に短冊状フィルムを通して、引張るので、実際に手
でフィルムを引裂くときの感覚とかけ離れたデータが得
られる場合がある。
【0136】一方、フィルムを指などで抓んで実際に引
裂く際には、試験片に捩り力と引張り力が作用する。実
際の引裂きと対応させて引裂き特性を測定するため、本
発明における引裂最大トルクおよび引裂最大ノーマルフ
ォース(引張り張力)は、回転型引裂き試験法により測
定できる。
【0137】海島構造の分散相が前記アスペクト比及び
/又は厚みを有する本発明の易引裂き性フィルムは、少
なくとも一方向の引裂最大トルクが60g・cm/μm
以下(通常、5〜60g・cm/μm、好ましくは10
〜50g・cm/μm程度)、または引裂最大ノーマル
フォースが10g/μm以下(通常、0.5〜10g/
μm程度)である。
【0138】図1は回転型引裂き試験装置の概略斜視
図、図2は図1に示す装置の要部分解斜視図である。
【0139】前記装置は、取付部材1により交換可能に
取付けられ、かつ固定されたモータ2により回転可能な
回転ロッド3、この回転ロッド3と所定距離隔てて、取
付部材4により交換可能に取付けられたロッド5とを備
えている。この例では、上部のロッド5は、トルクの検
出及び張力の検出に利用される。
【0140】互いに対向する前記ロッド3,5の端部に
は、平坦な取付部7a,7bが形成され、この取付部に
おいて、保持手段としてのチャッキング部材8a,8b
により、フィルム6が挾圧して保持される。すなわち、
チャッキング部材8a,8bは、ネジ9により、フィル
ム6を挾圧した状態で、前記取付部7a,7bに取付け
られる。
【0141】なお、フィルム6の測定点は、ロッド3,
5の軸芯を外れた位置に位置する。また、一対のチャッ
キング部材8a,8bは、取付部7a,7b間の距離に
対応して、0.5〜2mm程度離れて対向している。
【0142】このような装置において、モータ2を回転
させると、フィルム6にはトルクおよびノーマルフォー
ス(張力)が作用する。フィルム6に作用するトルク
は、前記ロッド5に取付けられた力計10の歪ゲージ1
0aにより検出され、張力は、前記力計10の歪ゲージ
10bにより検出される。歪ゲージ10a,10bによ
り検出された検出値は、それぞれ、レコーダ11に与え
られ記録される。
【0143】そのため、フィルム6の引裂きに伴なって
生じる最大トルクおよび最大ノーマルフォースをレコー
ダ11のチャートから読取ることができる。なお、本発
明における引裂最大トルクおよび引裂最大ノーマルフォ
ースは、上下一対のチャックの間隔1mm、ロッドの回
転速度0.1rpmで室温下で測定した値である。
【0144】図3に、前記装置を用いて、ポリスチレン
を連続相とし、ポリエチレンを分散相としたフィルムの
引裂トルクおよび引裂ノーマルフォースを測定したチャ
ートの一例を示す。なお、図3において、横軸の1目盛
は回転角6deg/cmである。
【0145】引裂最大トルクは、フィルムの引裂きに際
して生じる最大トルク(g・cm)をフィルムの厚さ
(μm)で除した値であり、引裂最大ノーマルフォース
は、フィルムの引裂きに際して生じる最大引張り力
(g)をフィルムの厚さ(μm)で除した値である。
【0146】前記装置を用いて測定した引裂最大トルク
(g・cm/μm)および引裂最大ノーマルフォース
(g/μm)は、バラツキが少なく、実際にノッチが形
成されていないフィルムを手で引裂くときの抵抗感とよ
く対応する。また、引裂最大トルクが60g・cm/μ
m以下のフィルムや、引裂最大ノーマルフォースが10
g/μm以下のフィルムは、手裂きが容易であり、引裂
き時の初期抵抗感が小さい。
【0147】また、海島構造の分散相が前記アスペクト
比及び/又は厚みを有する本発明の易引裂き性フィルム
は、フィルムの引取り方向の破断伸度Emdと、引取り方
向に対して直交する方向の破断伸度Etdとの比Etd/E
mdが、50%以下、好ましくは40%以下、さらに好ま
しくは5〜40%程度である。前記比Etd/Emdが50
%以下であると、フィルムを一方向に引裂き易く、50
%を越えると、フィルムの引裂き性が低下し易い。な
お、破断伸度が20%以上であるフィルムは、通常、実
用的な強度を備えている。
【0148】本発明のフィルムは、未延伸であっても、
フィルムの引取り方向およびこれに対して直交する方向
のいずれの方向にも実用的強度を有しながら、フィルム
の引取り方向に対して直交する方向に極めて裂け易いと
いう特色がある。従って、本発明のフィルムは、従来の
フィルムのようにミシン目やノッチを形成したり、高度
に延伸処理することなく、極めて簡単に直線的に引裂く
ことができる。また、切口にひげなどが生じることもな
い。また、ミシン目などを形成する必要がないので、フ
ィルムで包装して外部雰囲気と内容物とを遮断すると、
内容物を初期の包装状態に長時間安定して保持させるこ
とができる。しかも、延伸する必要がないため、ヒート
シールなどによりシールしても、皺が発生しない。
【0149】本発明のフィルムは、必要に応じて、一軸
または二軸延伸処理により、引裂強度、破断強度などの
特性を調整してもよい。少なくとも一方の方向の延伸倍
率は、例えば、1.1〜2.5倍程度の範囲内で適当に
選択できる。
【0150】易引裂性フィルムの厚みは、例えば、5〜
100μm、好ましくは8〜50μm程度である。
【0151】本発明の易引裂き性フィルムは、引裂き性
が損われない範囲で、滑性層やガスバリア層などのコー
ティング層やラミネート層で被覆されていてもよい。ま
た、フィルムには、コロナ放電処理、火炎処理、超音波
処理、プラズマ処理などの表面処理が施されていてもよ
い。さらにフィルムは、酸化防止剤、紫外線吸収剤など
の耐熱・耐光安定剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、染顔
料、充填剤などの種々の添加剤を含んでいてもよい。
【0152】本発明の易引裂き性フィルムは、Tダイを
用いた押出し成形法、インフレーション成形法などの慣
用の方法で製造できる。
【0153】Tダイ成形法においては、繰り返し単位の
異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を主成分として含む樹
脂組成物を、押出し成形機により溶融してTダイから押
出し、延伸処理することなくフィルム成形すればよい。
【0154】また、インフレーション成形法において
は、溶融した前記樹脂組成物を、サーキュラーダイから
押出す際、ブロー比(膨比)Dに対するドロー比(溶融
延伸比)Vの割合(変形比)V/D=0.5〜8、好ま
しくは0.5〜5、さらに好ましくは0.5〜3程度で
フィルム成形すればよい。変形比が0.5未満では、引
取り方向に対して直交する方向の引裂抵抗が高くなり、
一方向に高い引裂き性を有するフィルムを得るのが困難
である。また、変形比が8を越えると、成膜時のバブル
の安定性が著しく低下し、成膜が困難となり易い。
【0155】なお、前記「ドロー比」Vとは、環状ダイ
リップから溶融した樹脂が吐出される速度V1 と、成形
されたフィルムが巻き取られる速度V2 との比V2 /V
1 である。「ブロー比」Dとは、環状ダイリップの径d
1 と巻き取られるフィルムの径d2 との比2 /d1 であ
る。ドロー比及びブロー比は、フィルムの引裂き性が損
われない範囲、例えば、ドロー比1〜20、ブロー比1
〜10程度の範囲内で適当に選択できる。
【0156】インフレーション成形法においては、小さ
な変形比で易引裂性フィルムが得られるので、いずれの
変形比においても成膜時のバブルの安定性が高く、皺、
弛み、折巾の変動の少ない高品質のフィルムが得られ
る。
【0157】また、前記の方法によれば、延伸処理を施
さなくても、易引裂き性が発現するので、延伸処理に要
する時間やコストを節約できるだけでなく、フィルムの
生産性を著しく高めることができる。
【0158】なお、二種以上の熱可塑性樹脂は、混合し
て押出機に供給し、押出機内で溶融混練して熱可塑性樹
脂を分散させてもよく、二種以上の熱可塑性樹脂を主成
分として含む組成物を予め溶融混練して得られるペレッ
トを、押出機に供給してもよい。二種以上の熱可塑性樹
脂を主成分として含む混合物は、慣用の方法、例えば、
リボンブレンダー、タンブルミキサー、ヘンシェルミキ
サーなどの混合機を用いて調製できる。また、前記ペレ
ットは、オープンロール、バンバリミキサー、単軸スク
リュー押出機、2軸押出機、単軸往復動スクリュー混練
機などを用いて調製できる。
【0159】本発明の易引裂き性フィルムは、単層フィ
ルムとして利用できるだけでなく、基材層と積層し易引
裂き性積層体としても使用できる。すなわち、PTP
(Press Through Pack)包装などにおいて蓋材として使
用されるアルミニウム箔などに易引裂き性フィルムを積
層すると、蓋材の破裂強度をさほど大きくすることな
く、容器底部を押圧することにより、簡単に蓋材又はフ
ィルムを破裂させて、錠剤などの内容物を容易に取出す
ことができる。また、クラフト紙などの紙に易引裂き性
フィルムを積層して、シールした包装体とすると、紙の
引裂き抵抗をさほど高めることなく、紙の引裂き方向に
沿って容易に引裂くことができる。さらに、ブリック包
装などの液体の取出し口の封緘フィルムとして用いる
と、ストローなどで容易に突破ることができる。
【0160】前記基材層としては、易破断性基材、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系
ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
トなどのポリエステル、スチレン系ポリマーなどのポリ
マーからなる一軸又は二軸延伸フィルム;グラシン紙、
模造紙、白ボール紙などの紙;アルミニウムなどの金属
箔などが挙げられる。
【0161】このような積層体は、例えば、前記易破断
性基材層に易引裂き性フィルムを接着剤を用いてラミネ
ートする方法、ダイから溶融押出したフィルム状の前記
樹脂組成物を基材層にラミネートする方法などの慣用の
方法が採用できる。また、基材層がオレフィン系ポリマ
ーやスチレン系ポリマーなどの熱接着性フィルムである
場合には、このような基材層に対して、易引裂き性フィ
ルムを加熱圧着させて融着する方法も採用できる。
【0162】本発明の易引裂き性フィルムは、包装用
袋、粘着テープ用基材、ブリック包装用基材、錠剤など
の個装包装に用いられるPTP(Press Through Pack)
包装用基材などの種々の用途に利用できる。
【0163】
【発明の効果】本発明によれば少なくとも一方向に容易
に引裂くことができるフィルムが得られる。また、機械
的異方性が大きく、一方の方向には極めて裂け易く、前
記方向と直交する方向に対しては実用的な強度を有する
フィルムを得ることもできる。さらに、特殊なポリマー
を用いたり、延伸処理することなく、引裂き性の高いフ
ィルムを得ることができる。また、本発明のフィルムは
透明性にも優れている。
【0164】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0165】なお、回転型引裂き抵抗、フィルムの易引
裂き性、引張破断伸度、分散粒子のアスペクト比は、次
のようにして測定した。また、分散粒子の形状は、次の
ようにして観察した。
【0166】1.回転型引裂き抵抗 幅14mmの試験片を図1に示すチャック部に取り付
け、0.1rpmの速度でロッドを回転させた。上下の
チャック間のギャップは1mmである。ロッドを180
°回転させ、回転に伴なって試験片に作用するトルクと
ノーマルフォース(引張力)との最大値を測定チャート
から求めた。最大トルクおよび最大ノーマルフォースを
試験片の厚みで除し、最大引裂トルク(g・cm/μ
m)および最大引裂ノーマルフォース(g/μm)を算
出した。
【0167】2.易引裂き性 厚さ40μmのフィルムの試験片を両手で端部から切断
し、次の基準で評価した。
【0168】優:セロハンと同等以上に簡単に切断で
き、切り口は直線的で、ヒゲの発生が殆ど認められない 良:セロハンと同等以上に簡単に切断できるが、切り口
が斜めになったり、切り口にヒゲが発生する 可:切断できるが、セロハンよりも切断性が劣る 不可:切断が困難であり、切断面の形状が乱れる 3.引張破断伸度 JIS−Z1702−1976に準じて、短冊型の試験
片(幅10mm、長さ100mm)を用い、引張り速度
300mm/分で測定した。単位は%である。
【0169】4.分散粒子のアスペクト比 光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子
顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡により、フィルム中の分
散粒子をフィルム表面から観察すると共に、写真撮影し
た。得られた写真に基づいて平均アスペクト比を算出し
た。
【0170】5.分散粒子の形状 フィルムのエッジ面から切片を切り出し、オスミウム
酸、ルテニウム酸、ヨウ素などによって染色した後、透
過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。なお、層状の分
散粒子の厚みは、前記と同様にして、数平均厚み(μ
m)を測定した。
【0171】前記染色およびTEMにより、分散粒子の
構造が鮮明に観察できなかったサンプルについては、フ
ィルムを引取り方向に沿って破断し、破断面を走査型電
子顕微鏡または共焦点レーザー顕微鏡で観察した。
【0172】実施例1〜28および比較例1 ヘンシェルミキサーを用いて、下記の熱可塑性樹脂を表
1ないし表8に示す割合で撹拌混合した。得られた樹脂
組成物を押出機(65mmφ)を用いて加熱混練し、ペ
レットを得た。ペレットを用いて、下記の条件でインフ
レーション成形法によりフィルム(厚み40μm)を作
製した。
【0173】 成膜装置の口径 40mmφ 押出機の口径 40mmφ ダイ 口径 50mmφ ギャップ 1mm 成膜条件 温度 170〜280℃ 吐出量 40kg/hr 変形比 1.5 なお、成膜温度は、熱可塑性樹脂の種類に応じて、前記
温度範囲内から選択した。結果を表1ないし表8に示
す。なお、表中、「MD」はフィルムの引取り方向を示
し、「TD」はフィルムの引取り方向と直交する方向を
示す。これらの表に示されるように、実施例1〜28の
フィルムは引裂き性に優れている。
【0174】実施例および比較例で用いたポリマーとそ
の略号は次の通りである。
【0175】a.オレフィン系重合体 低密度ポリエチレン(LDPE): 住友化学工業(株)製 スミカセンL FA101−1 線状低密度ポリエチレン(LLDPE): 日本ユニカー(株)製 TUF2030 ポリプロピレン(PP):ユニオンポリマー(株)製
ユニポリYK−121 エチレンプロピレンラバー(EPR):日本合成ゴム
(株)製 EP07P b.アクリル系重合体 ポリメチルメタクリレート(PMMA): 住友化学工業(株)製 スミペックBL06 c.スチレン系重合体 ポリスチレン(GPPS):住友化学工業(株)製 ス
ミブライトM140 ゴム変性耐衝撃ポリスチレン(HIPS): 住友化学工業(株)製 スミブライトM584 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(A
BS): ダイセル化学工業(株)製 セビアン660SF メタクリル酸変性ポリスチレン(St−MAA): 大日本インキ化学工業(株)製 リューレックスA15 水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
(SEBS): シェル化学(株)製 クレイトンG1652 無水マレイン酸変性SEBS(SEBS−Mah): 旭化成(株)製 タフテックM1913 無水マレイン酸変性ポリスチレン(St−Mah): 積水化成品工業(株)製 ダイラーク332 スチレン−メタクリル酸メチル共重合体(St−MM
A): 新日鉄化学(株)製 MS300 スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共
重合体(SEPS): クラレ(株)製 セプトン2002 スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SB): 日本合成ゴム(株)製 TR2400 d.ポリカーボネート ポリカーボネート(PC):三菱瓦斯化学(株)製 ユ
ーピロンS−3000 e.ポリエステル ポリエチレンテレフタレート(PET): 三井石油化学工業(株)製 J005 ポリブチレンテレフタレート(PBT): ポリプラスチックス(株)製 ジュラネックス600F
P f.ポリアミド ナイロン6(Ny6):宇部興産(株)製 ウベナイロ
ン6 1013B ナイロン12(Ny12): ダイセル−ヒュルス(株)製 ダイアミドL2106F ポリアミドエラストマー(ポリテトラヒドロフランとナ
イロン12との共重合体):ダイセル−ヒュルス(株)
製 DH E40
【0176】
【表1】
【0177】
【表2】
【0178】
【表3】
【0179】
【表4】
【0180】
【表5】
【0181】
【表6】
【0182】
【表7】
【0183】
【表8】 実施例29〜33 熱可塑性樹脂を表9に示す割合で混合し、Tダイ押出し
成形法によりフィルム(厚み40μm)を作製した。な
お、これらの実施例においては、前記実施例1〜28の
熱可塑性樹脂以外に、下記の熱可塑性樹脂を用いた。
【0184】ゴム変性耐衝撃ポリスチレン(HIP
S): 住友化学工業(株)製 スミブライトM584 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(A
BS): ダイセル化学工業(株)製 セビアンV660SF ポリエステルエラストマー: 東レデュポン(株)製 ハイトレル674 そして、フィルムのMD方向及びTD方向の直角型引裂
き強度(JIS K−6732−1953)、エレメン
ドルフ引裂き強度(JIS Z−1702)を測定する
と共に、易切断性を前記と同様にして評価した。結果を
表9に示す。表9に示されるように、実施例29〜33
のフィルムは引裂き性に優れ、MD方向及びTD方向の
双方に容易に引裂くことができる。
【0185】
【表9】 実施例34〜42および比較例2 熱可塑性樹脂を表10に示す割合で混合し、Tダイ押出
し成形法によりフィルム(厚み40μm)を作製した。
なお、これらの実施例においては、前記実施例1〜28
の熱可塑性樹脂以外に、下記の熱可塑性樹脂を用いた。
【0186】ポリスチレン(GPPS): 住友化学工業(株)製 スミブライト4 スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS): ポリエステルエラストマー: 東レデュポン(株)製 ハイトレル6747 そして、フィルムのMD方向及びTD方向の直角型引裂
き強度およびエレメンドルフ引裂き強度を測定すると共
に、易切断性を前記と同様にして評価した。また、フィ
ルムの光線透過率をJIS K 7105に規定する方
法に準じて測定した。
【0187】結果を表10に示す。表10に示されるよ
うに、実施例34〜42のフィルムはMD方向及びTD
方向に対して引裂き性が高く、透明性にも優れている。
【0188】
【表10】 実施例43〜48および比較例3 ヘンシェルミキサーを用いて、熱可塑性樹脂を表11に
示す割合で混合し、得られた樹脂組成物を押出機(65
mmφ)を用いて加熱混練し、ペレットを得た。ペレッ
トを用いて、実施例45および48を除き、前記と同様
にして、Tダイ押出し成形法によりフィルム(厚み40
μm)を作製した。実施例45では、ブロー比3.2、
実施例48ではブロー比4.8でインフレーション成形
法によりフィルムを作製した。
【0189】なお、これらの実施例においては、前記実
施例1〜28の熱可塑性樹脂以外に、下記の熱可塑性樹
脂を用いた。
【0190】ポリスチレン(GPPS): 住友化学工業(株)製 スミブライト4 低密度ポリエチレン(LDPE): 日本石油化学(株)製 レクスロンF12S 高密度ポリエチレン(HDPE): 日本石油化学(株)製 タフプレンE707 スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共
重合体(SEPS): クラレ(株)製 セプトン2104 そして、フィルムの試験片(76mm×63mm)に切
れ目を入れることなく直角型引裂き強度を測定するとと
もに、試験片(76mm×63mm)に切れ目を入れて
エレメンドルフ引裂き強度を測定した。また、試験片
(幅10mm×長さ100mm)の引張り破断伸度を、
JIS Z 1702−1976に準じて、引張り速度
300mm/分の条件で測定し、測定値を、試験前の試
験片の断面積で除し、単位kg/mm2 で示した。
【0191】結果を表11に示す。表11に示されるよ
うに、実施例43〜48のフィルムは、MD方向および
TD方向に対する引裂き性が優れている。
【0192】
【表11】 実施例49〜59および比較例4〜6 熱可塑性樹脂を表12及び表13に示す割合で混合し、
前記と同様にして、Tダイ押出し成形法によりフィルム
(厚み40μm)を作製した。
【0193】なお、これらの実施例においては、前記実
施例1〜28の熱可塑性樹脂以外に、下記の熱可塑性樹
脂を用いた。
【0194】ポリプロピレン(PP):宇部興産(株)
製 ウベポリプロFM101A 高密度ポリエチレン(HDPE): 三井石油化学(株)製 ハイゼックス3300F 線状低密度密度ポリエチレン(LLDPE): 住友化学工業(株)製 スミカセンFA203−1 ナイロン6(Ny6):宇部興産(株)製 ウベナイロ
ン 1030B ナイロン66(Ny66):宇部興産(株)製 ウベナ
イロン 2026B そして、フィルムの直角型引裂き強度、エレメンドルフ
引裂き強度、光線透過率およびヘイズ(%)を測定し
た。
【0195】結果を表12及び表13に示す。表12お
よび表13に示されるように、実施例49〜59のフィ
ルムは引裂き性に優れている。また、実施例49〜57
のフィルム、特に実施例49〜53のフィルムは透明性
も高い。
【0196】
【表12】
【0197】
【表13】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は回転型引裂き試験装置の概略斜視図であ
る。
【図2】図2は図1に示す装置の要部分解斜視図であ
る。
【図3】図3はフィルムの引裂トルクおよび引裂ノーマ
ルフォースの測定結果を示すチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/02 LCK 7107−4J LCV 7107−4J 25/04 LDV 9166−4J LEB 9166−4J LEC 9166−4J LEE 9166−4J 33/08 LJB 7921−4J LJE 7921−4J 101/00 LSY 7242−4J

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可
    塑性樹脂を主成分として含む樹脂組成物で形成され、連
    続相中に分散相が分散したフィルムであって、前記分散
    相の平均アスペクト比が3以上である易引裂き性フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可
    塑性樹脂を主成分として含む樹脂組成物で形成され、連
    続相中に分散相が分散したフィルムであって、前記分散
    相が、島状又は厚さ1μm以下の層状に分散している易
    引裂き性フィルム。
  3. 【請求項3】 繰り返し単位の異なる2種類以上の熱可
    塑性樹脂を主成分として含む樹脂組成物で形成され、連
    続相中に分散相が分散したフィルムであって、前記分散
    相の平均アスペクト比が3以上であり、かつ島状又は厚
    さ1μm以下の層状に分散している易引裂き性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 分散相が、平均アスペクト比3〜50で
    あり、島状又は厚さ0.01〜1μmの層状に分散して
    いる請求項3記載の易引裂き性フィルム。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方向の引裂最大トルクが6
    0g・cm/μm以下、または引裂最大ノーマルフォー
    スが10g/μm以下である請求項1〜3のいずれかの
    項に記載の易引裂き性フィルム。
  6. 【請求項6】 フィルムの引取り方向の破断伸度Emd
    と、引取り方向に対して直交する方向の破断伸度Etdと
    の比Etd/Emdが、50%以下である請求項1〜3のい
    ずれかの項に記載の易引裂き性フィルム。
  7. 【請求項7】 連続相と分散相との割合が、連続相/分
    散相=35〜98/2〜65(重量%)である請求項1
    〜3のいずれかの項に記載の易引裂き性フィルム。
  8. 【請求項8】 連続相を構成する熱可塑性樹脂と分散相
    を構成する熱可塑性樹脂との総量100重量部に対し
    て、相溶化剤0.5〜30重量部を含む請求項7記載の
    易引裂き性フィルム。
  9. 【請求項9】 連続相を構成する熱可塑性樹脂が、オレ
    フィン系重合体、スチレン系重合体、ポリエステルおよ
    びポリアミドから選択されたポリマーである請求項1〜
    3のいずれかの項に記載の易引裂き性フィルム。
  10. 【請求項10】 連続相を構成する熱可塑性樹脂が、ポ
    リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
    重合体、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレ
    ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
    タレート、ポリ−1,4−ジメチロール−シクロヘキサ
    ンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
    ン610、ナイロン612、ナイロン11およびナイロ
    ン12からなる群から選択された少なくとも一種のポリ
    マーである請求項9記載の易引裂き性フィルム。
  11. 【請求項11】 連続相がオレフィン系重合体で構成さ
    れ、分散相が、スチレン系重合体、ポリエステル、ポリ
    カーボネートおよびポリアミドからなる群から選択され
    た少なくとも一種のポリマーで構成されている請求項9
    記載の易引裂き性フィルム。
  12. 【請求項12】 連続相がスチレン系重合体で構成さ
    れ、分散相がオレフィン系重合体、ポリエステルおよび
    ポリアミドからなる群から選択された少なくとも一種の
    ポリマーで構成されている請求項9記載の易引裂き性フ
    ィルム。
  13. 【請求項13】 水素添加又は変性されていてもよいス
    チレン系モノマー−共役ジエン系共重合体を含む請求項
    12記載の易引裂き性フィルム。
  14. 【請求項14】 連続相がポリエステルで構成され、分
    散相がオレフィン系重合体、ポリカーボネート、スチレ
    ン系重合体、アクリル系重合体およびポリアミドからな
    る群から選択された少なくとも一種のポリマーで構成さ
    れている請求項9記載の易引裂き性フィルム。
  15. 【請求項15】 下記のいずれかの樹脂組成物で形成さ
    れた易引裂き性フィルム。 (Ia)スチレン系重合体15〜98重量%およびポリエ
    ステル85〜2重量%の樹脂組成物、 (Ib)ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン50〜98重量%
    およびポリエステル2〜50重量%の樹脂組成物、 (II)スチレン系重合体40〜90重量%およびオレフィ
    ン系重合体10〜60重量%の樹脂組成物、または (III) オレフィン系重合体65〜95重量%およびポリ
    アミド35〜5重量%の樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 (Ia)スチレン系重合体が、ポリスチ
    レン、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレ
    ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびスチレ
    ン−アクリロニトリル共重合体からなる群から選択され
    た少なくとも一種のポリマーである請求項15記載の易
    引裂き性フィルム。
  17. 【請求項17】 (II)スチレン系重合体40〜90重量
    %およびオレフィン系重合体10〜60重量%の樹脂組
    成物100重量部に対して水素添加されたスチレン系モ
    ノマー−共役ジエン系共重合体0.5〜25重量部の割
    合で含む樹脂組成物で形成された請求項15記載の易引
    裂き性フィルム。
  18. 【請求項18】 (Ia)(Ib)又は(II)の樹脂組成物で形成
    され、フィルムの引取り方向、および引取り方向と直交
    する方向の双方向に引裂き可能である請求項15記載の
    易引裂き性フィルム。
  19. 【請求項19】 分散相が下記のいずれかである請求項
    15記載の易引裂き性フィルム。 (a) 平均アスペクト比3以上の分散相、 (b) 島状又は厚さ1μm以下の層状の分散相、または (c) 平均アスペクト比3以上であり、かつ島状又は厚さ
    1μm以下の層状の分散相。
  20. 【請求項20】 易破断性基材層に、請求項1〜3およ
    び15のいずれかの項に記載の易引裂き性フィルムが積
    層されている易引裂き性積層体。
  21. 【請求項21】 繰り返し単位の異なる2種類以上の熱
    可塑性樹脂を主成分として含む樹脂組成物を、延伸処理
    することなくTダイから押出してフィルム成形する易引
    裂き性フィルムの製造方法。
  22. 【請求項22】 繰り返し単位の異なる2種類以上の熱
    可塑性樹脂を主成分として含む樹脂組成物を、ブロー比
    Dに対するドロー比Vの割合V/D=0.5〜8で、イ
    ンフレーション成形法によりフィルム成形する易引裂き
    性フィルムの製造方法。
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