JPH06220063A - 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 - Google Patents
新規なオキサゾピロロキノリン化合物Info
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- JPH06220063A JPH06220063A JP1151293A JP1151293A JPH06220063A JP H06220063 A JPH06220063 A JP H06220063A JP 1151293 A JP1151293 A JP 1151293A JP 1151293 A JP1151293 A JP 1151293A JP H06220063 A JPH06220063 A JP H06220063A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規なピロロキノリンキノンの誘導体である
ため、種々の生理活性が期待され、医薬品としても開発
しうる化合物を得る。 【構成】 式 〔ただし、Y1 、Y2 はNH−R(Rはアルキル基、ア
リル基またはベンジル基を示す)、OHまたはOR(R
はアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す)を示
す〕で示されるオキサゾピロロキノリン化合物。
ため、種々の生理活性が期待され、医薬品としても開発
しうる化合物を得る。 【構成】 式 〔ただし、Y1 、Y2 はNH−R(Rはアルキル基、ア
リル基またはベンジル基を示す)、OHまたはOR(R
はアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す)を示
す〕で示されるオキサゾピロロキノリン化合物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオキサゾピロロ
キノリン化合物に関し、さらに詳細には、2,10−ジ
カルボキシ−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンのアミドないしエステル化合物
に関する。本化合物は、ピロロキノリンキノンの誘導体
であり、アルドース還元酵素活性を有し、糖尿病合併症
治療薬として開発しうる重要な物質である。
キノリン化合物に関し、さらに詳細には、2,10−ジ
カルボキシ−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンのアミドないしエステル化合物
に関する。本化合物は、ピロロキノリンキノンの誘導体
であり、アルドース還元酵素活性を有し、糖尿病合併症
治療薬として開発しうる重要な物質である。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】化2で示
される2,7,9−トリカルボキシ−4,5−ジヒドロ
−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−f]キノ
リン(以下PQQと記す)は、細菌に限らず、真核生物
のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きをにな
っている。
される2,7,9−トリカルボキシ−4,5−ジヒドロ
−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−f]キノ
リン(以下PQQと記す)は、細菌に限らず、真核生物
のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きをにな
っている。
【0003】
【化2】
【0004】さらに、補酵素以外の生理活性として、細
胞の増殖促進作用(特開昭61−58584号公報,同
63−233783号公報)、抗白内障作用(特開昭6
3−41421号公報,同63−48215号公報,同
64−29313号公報)、肝臓疾患予防治療作用(特
開昭63−192717号公報)、創傷治癒作用(特開
昭63−152309号公報)、抗アレルギー作用(特
開昭63−17493号公報)、逆転写酵素阻害作用
(特開昭63−156724号公報,特開平1−293
13号公報)およびグリオキサラーゼI阻害作用−制癌
作用(特開昭63−215628号公報,特開平1−2
9313号公報)などが明らかにされている。 しかし
ながら、PQQは,腎毒性を有することが明らかにされ
たことから(渡辺ら、Hiroshima J. Med. Sci., 38, 1,
49〜51,1989)、腎毒性が低くいPQQ誘導体の開発
が行われるに至り、そのひとつとして化3で示されるオ
キサゾピロロキノリン(以下OPQと記す)が見いださ
れている。
胞の増殖促進作用(特開昭61−58584号公報,同
63−233783号公報)、抗白内障作用(特開昭6
3−41421号公報,同63−48215号公報,同
64−29313号公報)、肝臓疾患予防治療作用(特
開昭63−192717号公報)、創傷治癒作用(特開
昭63−152309号公報)、抗アレルギー作用(特
開昭63−17493号公報)、逆転写酵素阻害作用
(特開昭63−156724号公報,特開平1−293
13号公報)およびグリオキサラーゼI阻害作用−制癌
作用(特開昭63−215628号公報,特開平1−2
9313号公報)などが明らかにされている。 しかし
ながら、PQQは,腎毒性を有することが明らかにされ
たことから(渡辺ら、Hiroshima J. Med. Sci., 38, 1,
49〜51,1989)、腎毒性が低くいPQQ誘導体の開発
が行われるに至り、そのひとつとして化3で示されるオ
キサゾピロロキノリン(以下OPQと記す)が見いださ
れている。
【0005】
【化3】
【0006】しかしながら、これまでに開示されている
OPQ関連化合物としては,化4で示される5位置換化
合物(例えば,特開平3−123782,3−1704
84〜6,3−1880881〜2,3−190881
〜2)と3つのカルボン酸のが全て等価なエステルとな
った化合物(特願平2−303852)が知られている
に過ぎない。
OPQ関連化合物としては,化4で示される5位置換化
合物(例えば,特開平3−123782,3−1704
84〜6,3−1880881〜2,3−190881
〜2)と3つのカルボン酸のが全て等価なエステルとな
った化合物(特願平2−303852)が知られている
に過ぎない。
【0007】
【化4】
【0008】また、これら化合物はPQQに関連して研
究されていることからオキサゾピロロキノリンの基本骨
格に3つカルボキル基またはこれと類似な置換基(例え
ばエステル)を有しているものがほとんどである。数少
ない例としてブル−ス等が化5で示されるオキサゾピロ
ロキノリンの基本骨格の8,10位(対応するPQQの
7,9位)にあった2つのカルボキシル基を除去した化
合物を報告しているがその生理活性については触れてい
ない(T. C. Brucice et al., J. Am. Chem. Soc. 198
5, 107, 3328-3338)。
究されていることからオキサゾピロロキノリンの基本骨
格に3つカルボキル基またはこれと類似な置換基(例え
ばエステル)を有しているものがほとんどである。数少
ない例としてブル−ス等が化5で示されるオキサゾピロ
ロキノリンの基本骨格の8,10位(対応するPQQの
7,9位)にあった2つのカルボキシル基を除去した化
合物を報告しているがその生理活性については触れてい
ない(T. C. Brucice et al., J. Am. Chem. Soc. 198
5, 107, 3328-3338)。
【0009】
【化5】 以上のような状況下、OPQの誘導体において有効な薬
剤の開発するためにはその多種、多様な新規な誘導体の
合成が望まれていた。
剤の開発するためにはその多種、多様な新規な誘導体の
合成が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用】本発明者らは上述
の事情に鑑み、生理活性の高いPQQ誘導体、特にOP
Q化合物について鋭意研究を重ねた過程において、OP
Qの3つのカルボン酸のうち1つを除去した化合物が得
られることを見いだし、本発明を完成させた。すなわ
ち、本発明は下記の化6で示される、2,10−ジカル
ボキシ−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリンに関する。
の事情に鑑み、生理活性の高いPQQ誘導体、特にOP
Q化合物について鋭意研究を重ねた過程において、OP
Qの3つのカルボン酸のうち1つを除去した化合物が得
られることを見いだし、本発明を完成させた。すなわ
ち、本発明は下記の化6で示される、2,10−ジカル
ボキシ−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリンに関する。
【0011】
【化6】 [ただし、化1においてY1 ,Y2 はNH−R(Rはア
ルキル基、アリル基またはベンジル基を示す)、OHま
たはOR(Rはアルキル基、アリル基またはベンジル基
を示す)を示す]
ルキル基、アリル基またはベンジル基を示す)、OHま
たはOR(Rはアルキル基、アリル基またはベンジル基
を示す)を示す]
【0012】本発明に係わるのOPQ化合物具体例とし
ては化7、8に示した化合物を挙げることだできる。 化合物1:10−カルボキシ−2−メトキシカルボニル
−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]
キノリン 化合物2:2−カルボキシ−10−N−n−アミルカル
バモイル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,
3−f]キノリン
ては化7、8に示した化合物を挙げることだできる。 化合物1:10−カルボキシ−2−メトキシカルボニル
−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]
キノリン 化合物2:2−カルボキシ−10−N−n−アミルカル
バモイル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,
3−f]キノリン
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】上記化合物の製造法について以下に詳しく
述べる。化合物1は化9に示したようにOPQトリメチ
ルエステルからその選択的な加水分解によってモノエス
テルに変換した後、加熱脱炭酸によって合成することが
できる。
述べる。化合物1は化9に示したようにOPQトリメチ
ルエステルからその選択的な加水分解によってモノエス
テルに変換した後、加熱脱炭酸によって合成することが
できる。
【0016】
【化9】 化合物2は化10に示したようにPQQのトリメチルエ
ステルから2段階で得られるPQQのジエステル化合物
をOPQへ変換した後、化11に示したようにホルマリ
ン/塩化アンモニウムで処理してOPQへ誘導し、アミ
ド化、8位エステルの選択的加水分解、加熱脱炭酸、ヨ
ウ化リチウムによる2位の加水分解によって得ることが
できる。
ステルから2段階で得られるPQQのジエステル化合物
をOPQへ変換した後、化11に示したようにホルマリ
ン/塩化アンモニウムで処理してOPQへ誘導し、アミ
ド化、8位エステルの選択的加水分解、加熱脱炭酸、ヨ
ウ化リチウムによる2位の加水分解によって得ることが
できる。
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】PQQからOPQへの変換はグリシンと反
応させることによってもこれを行うことができる。ま
た、アミド化の際の縮合剤としては、2−ハロピリジニ
ューム塩、ジカルボニルイミダゾール、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、シ
アノ燐酸ジエチルエステル、ジフェニルホスホリルアジ
ド、1−ヒドロキシベンズトリアゾ−ル、2−メシチル
スルホニルクロライド、4−ピロリジンピリジン、N−
トリフロロアセチルイミダゾ−ル、トリイソプロピルス
ルホニルクロライド、2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムクロライドなどを用いることができる。
加水分解反応には、塩基またはヨウ化リチウムによつ分
解の他にヨウ化トリメチルシリル、ハロゲン化アルミニ
ウム/アルキルチオ−ル、臭化ほう素、青酸カリウム等
の反応試薬を用いることができる。
応させることによってもこれを行うことができる。ま
た、アミド化の際の縮合剤としては、2−ハロピリジニ
ューム塩、ジカルボニルイミダゾール、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、シ
アノ燐酸ジエチルエステル、ジフェニルホスホリルアジ
ド、1−ヒドロキシベンズトリアゾ−ル、2−メシチル
スルホニルクロライド、4−ピロリジンピリジン、N−
トリフロロアセチルイミダゾ−ル、トリイソプロピルス
ルホニルクロライド、2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムクロライドなどを用いることができる。
加水分解反応には、塩基またはヨウ化リチウムによつ分
解の他にヨウ化トリメチルシリル、ハロゲン化アルミニ
ウム/アルキルチオ−ル、臭化ほう素、青酸カリウム等
の反応試薬を用いることができる。
【0020】OPQ化合物の精製は、適宜抽出、再結
晶、シリカゲルクロマトグラフィ−、逆相クロマトグラ
フィー、ゲル濾過、濃縮、遠心、乾燥等の操作を行うこ
とによってこれを行うことが可能である。
晶、シリカゲルクロマトグラフィ−、逆相クロマトグラ
フィー、ゲル濾過、濃縮、遠心、乾燥等の操作を行うこ
とによってこれを行うことが可能である。
【0021】OPQ化合物の同定には、元素分析、核磁
気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルおよび紫外・可
視吸収スペクトルなどの手段が用いられる。また、OP
Q化合物の定量は、高速液体クロマトグラフィーにより
行なうことが出来る。化合物の物性を以下の表1に示し
た。
気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルおよび紫外・可
視吸収スペクトルなどの手段が用いられる。また、OP
Q化合物の定量は、高速液体クロマトグラフィーにより
行なうことが出来る。化合物の物性を以下の表1に示し
た。
【0022】
【表1】 表1 化合物番号 融点 1H−NMRスペクトル(δ ppm値)b) 1 > 300 ℃ a) 3.87(s, 3H), 7.31(d, J=2.3Hz, 1H), 7.65(d, J=7.3Hz, 1H), 8.79(s, 1H), 8.75(d, J=7.3Hz, 1H), 12.95(br, 1H) 2 > 300 ℃ a) 0.99(t-like, 3H), 1.3-1.5(m, 6H), 3.53(q, J=6.0Hz, 2H), 7.40(d, J=2.7 Hz, 1H), 7.64(d, J=7.3Hz, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.96(d, J=7.3Hz, 1H), 9.41 (br, 1h), 12.85(br, 1H) a) 測定中に分解が見られた。 b) 重ジメチルスルホキシドを溶媒にテトラメチルシラ
ンを内部標準とした。
ンを内部標準とした。
【0023】本発明の化合物は、ピロロキノリンキノン
の誘導体であり、アルドース還元酵素活性を有し、糖尿
病合併症治療薬として開発しうる重要な物質である。
の誘導体であり、アルドース還元酵素活性を有し、糖尿
病合併症治療薬として開発しうる重要な物質である。
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0024】実施例110−カルボキシ−2−メトキシカルボニル−1H−オ
キサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン
(化合物1)の製造 以下のように2段階で合成した。 1)2,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニル
−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]
キノリンの合成 2,8,10−トリメトキシカルボニル−1H−オキサ
ゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン(OP
Qトリメチルエステル)76.6mg(0.200mm
ol)を300mlのアセトニトリルに懸濁させ,25
℃にて攪拌しながらこれに180mlの0.1M炭酸カ
リウム水溶液を加えた。28分間激しく攪拌した後、3
0mlの1N塩酸を加えて反応を停止した。反応混合物
を120mlにまで濃縮した後,析出した固体を濾別
し、ジメチルホルムアミド−イソプロピルエ−テルから
再結晶し、61.2mg(収率 86.2%)の標題化
合物を橙色結晶として得た。
キサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン
(化合物1)の製造 以下のように2段階で合成した。 1)2,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニル
−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]
キノリンの合成 2,8,10−トリメトキシカルボニル−1H−オキサ
ゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン(OP
Qトリメチルエステル)76.6mg(0.200mm
ol)を300mlのアセトニトリルに懸濁させ,25
℃にて攪拌しながらこれに180mlの0.1M炭酸カ
リウム水溶液を加えた。28分間激しく攪拌した後、3
0mlの1N塩酸を加えて反応を停止した。反応混合物
を120mlにまで濃縮した後,析出した固体を濾別
し、ジメチルホルムアミド−イソプロピルエ−テルから
再結晶し、61.2mg(収率 86.2%)の標題化
合物を橙色結晶として得た。
【0025】2)10−カルボキシ−2−メトキシカル
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリンの合成 202mg(0.570mmo
l)の2,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニ
ル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−
f]キノリンを100mlのジメチルホルムアミド(D
MF)に溶かし、窒素気流下160℃に3時間加熱し
た。溶媒を減圧下留去して得られる固体をDMF/メタ
ノ−ル(=1/3)から繰り返し再結晶して、66.1
mg(収率 37%)の標題化合物を褐橙色固体として
得た。
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリンの合成 202mg(0.570mmo
l)の2,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニ
ル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−
f]キノリンを100mlのジメチルホルムアミド(D
MF)に溶かし、窒素気流下160℃に3時間加熱し
た。溶媒を減圧下留去して得られる固体をDMF/メタ
ノ−ル(=1/3)から繰り返し再結晶して、66.1
mg(収率 37%)の標題化合物を褐橙色固体として
得た。
【0026】実施例22−カルボキシ−10−N−n−アミルカルバモイル−
1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キ
ノリン(化合物2)の製造 以下のようにPQQトリメチルエステルから6段階で合
成した。 1)7,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ−2−メ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 PQQトリメチルエステル150mg(0.403mm
ol)を75mlのアセトニトリルと75mLの0.1
M炭酸カリウム水溶液との混合溶媒に溶かし、これを2
5℃にて4時間攪拌した。反応混合物を濃塩酸にてpH
1に調整し、酢酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウム
にて乾燥後、溶媒を留去し得られた橙色固体をエ−テル
にて良く洗浄した。減圧乾燥後、98mg(収率 64
%)の標題化合物を赤色結晶として得た。この化合物の
物性は以下のごとくであった。
1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キ
ノリン(化合物2)の製造 以下のようにPQQトリメチルエステルから6段階で合
成した。 1)7,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ−2−メ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 PQQトリメチルエステル150mg(0.403mm
ol)を75mlのアセトニトリルと75mLの0.1
M炭酸カリウム水溶液との混合溶媒に溶かし、これを2
5℃にて4時間攪拌した。反応混合物を濃塩酸にてpH
1に調整し、酢酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウム
にて乾燥後、溶媒を留去し得られた橙色固体をエ−テル
にて良く洗浄した。減圧乾燥後、98mg(収率 64
%)の標題化合物を赤色結晶として得た。この化合物の
物性は以下のごとくであった。
【0027】融点 >300℃(分解)1 H−NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド溶
媒,テトラメチルシラン内部標準);δ= 3.87(s, 3
H), 7.27(s, 1H), 8.61(s, 1H), 13.49(s, 1H)ppm.
媒,テトラメチルシラン内部標準);δ= 3.87(s, 3
H), 7.27(s, 1H), 8.61(s, 1H), 13.49(s, 1H)ppm.
【0028】2)2,7−ジメトキシカルボニル−9−
カルボキシ−4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1
H−ピロロ[2,3−f]キノリンの合成 2−メトキシカルボニル−7,9−ジカルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン85mg(0.247mol)を15
mlのメタノ−ルに溶かし、これに濃硫酸0.3mlを
滴加し、この混合物を60℃にて4時間加熱した。反応
終了後0.1M炭酸カリウムにてpHを5に調整し、酢
酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶
媒を留去し得られた赤色固体をシリカゲルクロマトグラ
フィー(展開溶媒、酢酸エチル/酢酸=1/2)にて精
製したのち、酢酸エチルから再結晶して36mg(収率
41%)の標題化合物を赤色結晶として得た。この化合
物の物性は以下のごとくであった。
カルボキシ−4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1
H−ピロロ[2,3−f]キノリンの合成 2−メトキシカルボニル−7,9−ジカルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン85mg(0.247mol)を15
mlのメタノ−ルに溶かし、これに濃硫酸0.3mlを
滴加し、この混合物を60℃にて4時間加熱した。反応
終了後0.1M炭酸カリウムにてpHを5に調整し、酢
酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶
媒を留去し得られた赤色固体をシリカゲルクロマトグラ
フィー(展開溶媒、酢酸エチル/酢酸=1/2)にて精
製したのち、酢酸エチルから再結晶して36mg(収率
41%)の標題化合物を赤色結晶として得た。この化合
物の物性は以下のごとくであった。
【0029】融点 243〜244℃1 H−NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド溶
媒,テトラメチルシラン内部標準);δ= 3.87(s, 3
H), 3.95(s, 3H), 7.27(s, 1H), 8.63(s, 1H), 14.52
(s,1H)ppm.
媒,テトラメチルシラン内部標準);δ= 3.87(s, 3
H), 3.95(s, 3H), 7.27(s, 1H), 8.63(s, 1H), 14.52
(s,1H)ppm.
【0030】3)10−カルボキシ−2,8−ジメトキ
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 2,7−ジメトキシカルボニル−9−カルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン362mg(1.01mmol)を9
0mlのジメチルホリムアミドと200mlのメタノ−
ルに溶解し、これに37%ホルマリン66mlと20%
塩化アンモニウム40mlを加えた。60℃に19時間
加熱した後、氷冷して析出する固体を濾別し、0.1N
塩酸で洗浄し減圧下乾燥し280mgの粗固体を得た。
また、濾液から濃縮後酸性沈澱させ27mgの粗固体を
得た。固体を合わせてジメチルスルホキシドから再結晶
し10−カルボキシ−2,8−ジメトキシカルボニル−
1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キ
ノリン221mg(収率 71.8%)の橙色固体とし
て得た。
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 2,7−ジメトキシカルボニル−9−カルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン362mg(1.01mmol)を9
0mlのジメチルホリムアミドと200mlのメタノ−
ルに溶解し、これに37%ホルマリン66mlと20%
塩化アンモニウム40mlを加えた。60℃に19時間
加熱した後、氷冷して析出する固体を濾別し、0.1N
塩酸で洗浄し減圧下乾燥し280mgの粗固体を得た。
また、濾液から濃縮後酸性沈澱させ27mgの粗固体を
得た。固体を合わせてジメチルスルホキシドから再結晶
し10−カルボキシ−2,8−ジメトキシカルボニル−
1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キ
ノリン221mg(収率 71.8%)の橙色固体とし
て得た。
【0031】4)10−N−n−アミルカルバモイル−
2,8−ジメトキシカルボニル−1H−オキサゾ[5,
4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンの合成 3)で得たOPQジメチルエステル100mg(0.2
72mmol)とカルボニルジイミダゾ−ル442mg
(2.72mmol)を10mlのの乾燥ジメチルホル
ムアミドに溶解させ、この溶液を65℃に20時間加熱
した。次に、この反応溶液を氷冷しながら、475mg
(5.45mmol)のn−アミルアミンを1mlの乾
燥ジメチルホルムアミドで希釈した溶液を滴下した。氷
冷下2時間攪拌した後、反応混合物を100mlの1N
塩酸に注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を1N塩
酸、水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶
媒を留去し、残さをシリカゲルクロマトグラフィ−(展
開剤;クロロホルム/メタノ−ル=95/5)で精製
後、クロロホルム/メタノ−ルから再結晶して88.8
mg(収率 84.7%)の10−N−n−アミルカル
バモイル−2,8−ジメトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンを橙
色結晶として得た。
2,8−ジメトキシカルボニル−1H−オキサゾ[5,
4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンの合成 3)で得たOPQジメチルエステル100mg(0.2
72mmol)とカルボニルジイミダゾ−ル442mg
(2.72mmol)を10mlのの乾燥ジメチルホル
ムアミドに溶解させ、この溶液を65℃に20時間加熱
した。次に、この反応溶液を氷冷しながら、475mg
(5.45mmol)のn−アミルアミンを1mlの乾
燥ジメチルホルムアミドで希釈した溶液を滴下した。氷
冷下2時間攪拌した後、反応混合物を100mlの1N
塩酸に注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を1N塩
酸、水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶
媒を留去し、残さをシリカゲルクロマトグラフィ−(展
開剤;クロロホルム/メタノ−ル=95/5)で精製
後、クロロホルム/メタノ−ルから再結晶して88.8
mg(収率 84.7%)の10−N−n−アミルカル
バモイル−2,8−ジメトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンを橙
色結晶として得た。
【0032】5)8−カルボキシ−10−N−n−アミ
ルカルバモイル−2−メトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンの合
成 4)で得たOPQジエステルアミド79.3mg(0.
182mmol)を30mlのジメチルホルムアミドに
溶解させ、これに19mlの0.1M炭酸カリウム水溶
液を加えた。この溶液を60℃にて1時間攪拌した後、
1N塩酸20mlを加えた。析出する結晶を濾別し、蒸
留水でよく洗浄後、減圧下乾燥し、73.6mg(収率
99.0%)の8−カルボキシ−10−N−n−アミ
ルカルバモイル−2−メトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンを橙
色結晶として得た。
ルカルバモイル−2−メトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンの合
成 4)で得たOPQジエステルアミド79.3mg(0.
182mmol)を30mlのジメチルホルムアミドに
溶解させ、これに19mlの0.1M炭酸カリウム水溶
液を加えた。この溶液を60℃にて1時間攪拌した後、
1N塩酸20mlを加えた。析出する結晶を濾別し、蒸
留水でよく洗浄後、減圧下乾燥し、73.6mg(収率
99.0%)の8−カルボキシ−10−N−n−アミ
ルカルバモイル−2−メトキシカルボニル−1H−オキ
サゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリンを橙
色結晶として得た。
【0033】6)2−カルボキシ−10−N−n−アミ
ルカルバモイル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリン(化合物2)の合成 5)で得た化合物54.6mg(0.129mmol)
とヨウ化リチウム1.05g(7.85mmol)を2
6mlの乾燥ジメチルホルムアミドに溶解せしめ、この
溶液を160℃にて7時間加熱還流した。氷冷して析出
する固体を濾別し、0.1N塩酸、蒸留水にて洗浄後、
減圧下乾燥子31.0mg(収率 62.7%)の標題
化合物を橙色結晶として得た。
ルカルバモイル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリン(化合物2)の合成 5)で得た化合物54.6mg(0.129mmol)
とヨウ化リチウム1.05g(7.85mmol)を2
6mlの乾燥ジメチルホルムアミドに溶解せしめ、この
溶液を160℃にて7時間加熱還流した。氷冷して析出
する固体を濾別し、0.1N塩酸、蒸留水にて洗浄後、
減圧下乾燥子31.0mg(収率 62.7%)の標題
化合物を橙色結晶として得た。
【0034】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、オキサゾピロリ
キノリンの新規な誘導体であり、生理活性物質として医
薬としての用途が期待される。
キノリンの新規な誘導体であり、生理活性物質として医
薬としての用途が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 家坂 博幸 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 化1で示されるオキサゾピロロキノリン
化合物。 【化1】 [ただし、化1においてY1 ,Y2 はNH−R(Rはア
ルキル基、アリル基またはベンジル基を示す)、OHま
たはOR(Rはアルキル基、アリル基またはベンジル基
を示す)を示す]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1151293A JPH06220063A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1151293A JPH06220063A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220063A true JPH06220063A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=11780070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1151293A Pending JPH06220063A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06220063A (ja) |
-
1993
- 1993-01-27 JP JP1151293A patent/JPH06220063A/ja active Pending
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