JPH06228148A - 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 - Google Patents

新規なオキサゾピロロキノリン化合物

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JPH06228148A
JPH06228148A JP1629293A JP1629293A JPH06228148A JP H06228148 A JPH06228148 A JP H06228148A JP 1629293 A JP1629293 A JP 1629293A JP 1629293 A JP1629293 A JP 1629293A JP H06228148 A JPH06228148 A JP H06228148A
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JP
Japan
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pyrrolo
quinoline
oxazo
methoxycarbonyl
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JP1629293A
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Akinori Oda
晃規 小田
Ryuichiro Narita
隆一郎 成田
Akinobu Tanaka
昭宣 田中
Hiroyuki Yasaka
博幸 家坂
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なオキサゾピロロキノリンの誘導体であ
るため種々の生理活性が期待され、医薬品としても開発
しうる化合物を得る。 【構成】 式 〔ただし、R1 、R2 およびR3 のうち少なくとも一つ
が水素で、他がアルキル基、アリル基またはベンジル基
を示し、全て水素の場合を除く〕で示されるオキサゾピ
ロロキノリン化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオキサゾピロロ
キノリン化合物に関し、さらに詳細には、2,8,10
−トリカルボキシ−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロ
ロ[2,3−f]キノリンのモノないしジエステル化合
物に関する。本化合物は、ピロロキノリンキノンの誘導
体であり、アルドース還元酵素活性を有し、糖尿病合併
症治療薬として開発しうる重要な物質である。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】2,7,
9−トリカルボキシ−4,5−ジヒドロ−4,5−ジオ
キソ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン(以下PQ
Qと記す)は、細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母に
存在し、補酵素として重要な働きをになっている。さら
に、補酵素以外の生理活性として、細胞の増殖促進作用
(特開昭61−58584号公報,同63−23378
3号公報)、抗白内障作用(特開昭63−41421号
公報,同63−48215号公報,同64−29313
号公報)、肝臓疾患予防治療作用(特開昭63−192
717号公報)、創傷治癒作用(特開昭63−1523
09号公報)、抗アレルギー作用(特開昭63−174
93号公報)、逆転写酵素阻害作用(特開昭63−15
6724号公報,特開平1−29313号公報)および
グリオキサラーゼI阻害作用−制癌作用(特開昭63−
215628号公報,特開平1−29313号公報)な
どが明らかにされている。
【0003】しかしながら、PQQは,腎毒性を有する
ことが明らかにされたことから(渡辺ら、Hiroshima J.
Med. Sci., 第38巻, 1号, 頁49〜51 (1989年) )、腎
毒性が低くいPQQ誘導体の開発が行われるに至り、そ
のひとつとしてオキサゾピロロキノリン(以下OPQと
記す)が見いだされている。しかしながら、これまでに
開示されているOPQ化合物としては,前記のOPQ以
外に5位置換化合物(例えば,特開平3−12378
2,3−170484〜6,3−1880881〜2,
3−190881〜2)と3つのカルボン酸のが全て等
価なエステルとなった化合物(特願平2−30385
2)が知られているに過ぎない。したがってより有効な
薬剤の開発には新規な誘導体が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段、作用】本発明者らは、生
理活性の高いPQQ誘導体、特にOPQ化合物、につい
て鋭意研究を重ねた過程において、OPQの3つのカル
ボン酸のうち1つないしは2つだけがエステル化された
化合物が得られることを見いだし、本発明を完成させ
た。すなわち、本発明は下記の化2で示される、2,
8,10−トリカルボキシ−1H−オキサゾ[5,4−
h]ピロロ[2,3−f]キノリンのモノならびにジエ
ステル化合物に関する。
【0005】
【化2】 [ただし、化2においてR1 、R2 およびR3 のうち少
なくとも一つが水素で、他がアルキル基、アリル基また
はベンジル基を示し、全て水素の場合を除く]
【0006】本発明に係わるのOPQモノおよびジエス
テル化合物具体例としては以下化合物を挙げることだで
きる。 化合物1:8,10−ジカルボキシ−2−メトキシカル
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物2:2,10−ジカルボキシ−8−メトキシカル
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物3:10−カルボキシ−2,8−ジメトキシカル
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物4:8−カルボキシ−2,10−ジメトキシカル
ボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物5:2−カルボキシ−8,10−ジイソプロポキ
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリン
【0007】上記化合物の製造法について以下に詳しく
述べる。化合物1,2,3,ないし4のOPQエステル
は、対応するPQQのエステル化合物をホルマリン/塩
化アンモニウムで処理することによって合成することが
できる。それらPQQエステルの合成は化3に示すごと
く、PQQまたはPQQのトリメチルエステルから選択
的なエステル化または加水分解、さらにはそれらの適宜
な組み合わせによって得ることができる。
【0008】上記のエステル化にはアルコールを用いた
酸触媒による反応、アルキルハライドと塩基を用いる反
応、さらに、アルコールまたはアルコキシドと2−ハロ
ピリジニューム塩、ジカルボニルイミダゾール、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等の反応助剤を用いる反応な
どによって行うことができる。また、加水分解反応に
は、塩基または酸性条件下の反応以外に、ヨウ化トリメ
チルシリル、ヨウ化リチウム、ハロゲン化アルミニウム
/アルキルチオール、臭化ほう素、青酸カリウム等の反
応試薬を用いることができる。
【0009】また、化合物1は化4に示したようにOP
Qトリメチルエステルからその選択的な加水分解によっ
て合成することもできる。化合物5は化合物1から導か
れるOPQモノメチルジイソプロピルエステルを選択的
に加水分解して合成することができる(化4)。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】OPQモノおよびジエステル化合物の精製
は,適宜抽出,再結晶,シリカゲルクロマトグラフィ
ー,逆相クロマトグラフィー,ゲル濾過,濃縮,遠心,
乾燥等の操作を行うことによってこれを行うことが可能
である。OPQモノおよびジエステル化合物の同定に
は、元素分析、核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペク
トルおよび紫外・可視吸収スペクトルなどの手段が用い
られる。また、OPQモノおよびジエステル化合物の定
量は、高速液体クロマトグラフィーにより行なうことが
出来る。化合物の物性を以下の表1に示した。
【0013】
【表1】 表1 化合物番号 融点a) 1H−NMRスペクトル(δ ppm値)b) 1 > 300℃ 3.91(s, 3H), 7.37(d, J=2Hz, 1H), 8.62(s, 1H), 9.68(s, 1H), 13.89(br, 1H) 2 > 280℃ 4.06(s, 3H), 7.28(d, J=2Hz, 1H), 8.33(s, 1H), 9.23(s, 1H), 13.19(br, 1H) 3 > 250℃ 3.95(s, 3H), 4.14(s, 3H), 7.41(d, J=2Hz, 1H), 8.62(s, 1H), 9.29(s, 1H), 12.75(br, 1H) 4 > 300℃ 3.99(s, 3H), 4.20(s, 3H), 7.43(d, J=2Hz, 1H), 8.41(s, 1H), 9.57(s, 1H), 13.53(br, 1H) 5 > 300℃ 1.46(d, J=6Hz, 6H), 1.47(d, J=6Hz, 6H), 5.36(m, 2H), 6.79(s, 1H), 8.29(s, 1H), 9.18(s, 1H) a)全ての化合物において測定中に分解が見られた。 b)重ジメチルスルホキシドまたは重ジメチルホルムアミ
ド中テトラメチルシランを内部標準とした。
【0014】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0015】実施例18,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニル−1
H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノ
リン(化合物1)の製造 2,8,10−トリメトキシカルボニル−1H−オキサ
ゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン(OP
Qトリメチルエステル)76.6mg(0.200mm
ol)を300mlのアセトニトリルに懸濁させ,25
℃にて攪拌しながらこれに180mlの0.1M炭酸カ
リウム水溶液を加えた。28分間激しく攪拌した後,3
0mlの1N塩酸を加えて反応を停止した。反応混合物
を120mlにまで濃縮した後,析出した固体を濾別
し,ジメチルホルムアミド−イソプロピルエーテルから
再結晶し,61.2mg(収率 86.2%)の標題化
合物を橙色結晶として得た。
【0016】実施例22,10−ジカルボキシ−8−メトキシカルボニル−1
H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノ
リン(化合物2)の製造 以下のようにPQQから出発して2段階で合成した。 1)2,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ−7−メ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 PQQ二ナトリウム塩201mg(0.537mmo
l)を150mlのメタノ−ルに溶解させ,これに濃硫
酸1.5mlを滴加した。この溶液を35℃に3時間攪
拌した後350mlの蒸留水に注ぎ,20%水酸化ナト
リウム水溶液にてpH1とし,酢酸エチル(200ml
×1,100ml×4)にて抽出した。有機層を100
mlに濃縮後,アセトニトリル300mlにて希釈し,
次いて200gの無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濃
縮後,固体をエ−テルで洗浄し,粗生成物201mgを
得た。このものを25mlのジメチルホルムアミドに懸
濁させ,濾過して不溶物を除去した。濾液に200ml
のエーテルを加えて析出する赤色結晶を濾別し,クロロ
ロホルムにて洗浄し,165mg(収率 89.3%)
の2,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ −7−メ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリンを得た。
【0017】融点 >250℃(分解)1 H−NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド溶
媒,テトラメチルフラン内部標準);δ=3.95(s, 3H),
7.19(d, J=2.0Hz, 1H), 8.61(s, 1H),13.77(br, 1H)pp
m IRスペクトル(KBr法);νmax 3417 br,w, 3128
w , 1734 s, 1701 m,1678 s , 1294m cm-1
【0018】2)2,10−ジカルボキシ−8−メトキ
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 2,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ−7−メトキ
シカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン141mg(0.41mM)を60m
lもメタノ−ルに溶かし、これに37%ホルマリン25
mlと20%塩化アンモニウム16mlを加えて、50
℃に10.5時間加熱した。氷冷して固体を濾別し、ジ
メチルホルムアミドから再結晶し標題化合物79.3m
g(収率54.9%)を橙色固体として得た。
【0019】実施例310−カルボキシ−2,8−ジメトキシカルボニル−1
H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノ
リン(化合物3)の製造 以下のようにPQQトリメチルエステルから3段階で合
成した。 1)7,9−ジカルボキシ−4,5−ジヒドロ−2−メ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
〔2,3−f]キノリンの合成 PQQトリメチルエステル150mg(0.403mm
ol)を75mlのアセトニトリルと75mLの0.1
M炭酸カリウム水溶液との混合溶媒に溶かし、これを2
5℃にて4時間攪拌した。反応混合物を濃塩酸にてpH
1に調整し、酢酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウム
にて乾燥後、溶媒を留去し得られた橙色固体をエーテル
にて良く洗浄した。減圧乾燥後、98mg(収率 64
%)の標題化合物を赤色結晶として得た。この化合物の
物性は以下のごとくであった。
【0020】融点 >300℃(分解)1 H−NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド溶
媒,テトラメチルシラン内部標準);δ= 3.87(s, 3
H), 7.27(s, 1H), 8.61(s, 1H), 13.49(s, 1H)ppm.
【0021】2)2,7−ジメトキシカルボニル−9−
カルボキシ−4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1
H−ピロロ[2,3−f]キノリンの合成 2−メトキシカルボニル−7,9−ジカルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン85mg(0.0.247mol)を
15ml のメタノ−ルに溶かし、これに濃硫酸0.3
mlを滴加し、この混合物を60℃にて4時間加熱し
た。反応終了後0.1M炭酸カリウムにてpHを5に調
整し、酢酸エチルにて抽出した。硫酸ナトリウムにて乾
燥後、溶媒を留去し得られた赤色固体をシリカゲルクロ
マトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル/酢酸=1/
2)にて精製したのち、酢酸エチルから再結晶して 3
6mg(収率 41%)の標題化合物を赤色結晶として
得た。この化合物の物性は以下のごとくであった。
【0022】融点 243〜244℃1 H−NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド溶
媒,テトラメチルシラン内部標準); δ=3.87(s, 3
H), 3.95(s, 3H), 7.27(s, 1H), 8.63(s, 1H),14.52(s,
1H)ppm.
【0023】3)10−カルボキシ−2,8−ジメトキ
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 2,7−ジメトキシカルボニル−9−カルボキシ−4,
5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン362mg(1.01mmol)を9
0mlのジメチルホリムアミドと200mlのメタノー
ルに溶解し、これに37%ホルマリン66mlと20%
塩化アンモニウム40mlを加えた。60℃に19時間
加熱した後、氷冷して析出する固体を濾別し、0.1N
塩酸で洗浄し減圧下乾燥し280mgの粗固体を得た。
また、濾液から濃縮後酸性沈澱させ27mgの粗固体を
得た。固体を合わせてジメチルスルホキシドから再結晶
し標題化合物221mg(収率 71.8%)の橙色固
体として得た。
【0024】実施例48−カルボキシ−2,10−ジメトキシカルボニル−1
H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノ
リン(化合物4)の製造 以下のようにPQQトリメチルエステルから2段階で合
成した。 1)7−カルボキシ−4,5−ジヒドロ−2,9−ジメ
トキシカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 PQQトリメチルエステル100mg(0.269mm
ol)を5mlのトリフロロ酢酸−水の混合溶媒(トリ
フルオロ酢酸/水=3/1)に溶かし、これを60℃に
て12時間加熱した。冷却後、15mlの水を加えてク
ロロホルムにて抽出した。硫酸ナトリウムにて乾燥後、
溶媒を留去し得られた橙色固体をエーテルにて良く洗浄
した。減圧乾燥後、64mg(収率 67%)の標題化
合物を橙赤色結晶として得た。この化合物の物性は以下
のごとくであった。融点 219〜221℃
【0025】1H−NMRスペクトル(重ジメチルスル
ホキシド溶媒,テトラメチルシラン内部標準);δ=
3.89(s, 3H), 4.05(s, 3H), 7.28(s, 1H), 8.56(s, 1
H),12.52(s, 1H)ppm.
【0026】2)8−カルボキシ−2,10−ジメトキ
シカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 7−カルボキシ−4,5−ジヒドロ−2,9−ジメトキ
シカルボニル−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,
3−f]キノリン35.8mg(0.100mmol)
を15mlのメタノールに溶かし、これに37%ホルマ
リン5mlと20%塩化アンモニウム3mlを加えた。
反応混合物を室温にて攪拌しながら反応溶液のpHを4
N水酸化ナトリムにて5〜6として5時間攪拌した。2
N塩酸にて反応溶液のpHを1.5にしてから、エバポ
レ−タ−を用いて溶液を半分の用量にまで濃縮した。析
出した固体を濾別し、0.1N塩酸、エタノール、エー
テルにて洗浄した。減圧下乾燥して標題化合物30.1
mg(収率 81.6%)を橙色固体として得た。
【0027】実施例52−カルボキシ−8,10−ジイソプロポキシカルボニ
ル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−
f]キノリン(化合物5)の製造 以下のように化合物1から出発して2段階で合成した。 1)8,10−ジイソプロポキシカルボニル−2−メト
キシカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリンの合成 8,10−ジカルボキシ−2−メトキシカルボニル−1
H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ[2,3−f]キノ
リン(化合物1)10mg(0.028mmol)を5
mlのアセトニトリルに懸濁させ、これにイソプロパノ
ール300μ1とエチルジイソプロピルアミン90μl
を添加した後、ヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニ
ウム77.0mg(0.300mmol)を加えた。窒
素気流下室温にて2時間攪拌し、混合物を50mlの
0.1N塩酸に注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を
乾燥後溶媒を留去し、残さをシリカゲル分取薄層クロマ
トグラフィ−(展開剤;クロロホルム:メタノ−ル=
9:1)で精製し、8,10−ジイソプロポキシカルボ
ニル−2−メトキシカルボニル−1H−オキサゾ[5,
4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン11.4mg
(収率92.0%)を橙色固体として得た。
【0028】融点 266−267℃1 H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒,テトラ
メチルシラン内部標準);δ= 1.46(d, J=6Hz, 12H),
3.91(s, 3H), 5.39(m, 2H), 7.52(d, J=2Hz,1H), 8.34
(s, 1H), 9.24(s, 1H), 12.70(br, 1H)ppm
【0029】2)2−カルボキシ−8,10−ジイソプ
ロポキシカルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピ
ロロ[2,3−f]キノリンの合成 8,10−ジイソプロポキシカルボニル−2−メトキシ
カルボニル−1H−オキサゾ[5,4−h]ピロロ
[2,3−f]キノリン154mg(0.35mmo
l)を50mlのジメチルホルムアミドに溶かし、これ
に1.41g(10.5mmol)のヨウ化リチウムを
加え、窒素気流下140℃に6時間加熱した。冷却後、
反応混合物を200mlの0.1N塩酸に注ぎクロロホ
ルムで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
下留去し残さ固体を30mlのアセトニトリルに懸濁さ
せた。これを超音波処理して部分的に溶解させ、さらに
濾別して不溶固体を除いた。濾液を濃縮してからシリカ
ゲル分取薄層クロマトグラフィー(展開剤;クロロホル
ム:メタノール=4:1)で精製した後、ジメチルホル
ムアミドから再結晶して33.1mg(収率 22.1
%)の標題化合物を橙色固体として得た。
【0030】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、オキサゾピロロ
キノリンの新規な誘導体であり、生理活性物質として医
薬としての用途が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 221:00 263:00) (72)発明者 家坂 博幸 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示されるオキサゾピロロキノリン
    化合物。 【化1】 [ただし、化1においてR1 、R2 およびR3 のうち少
    なくとも一つが水素で、他がアルキル基、アリル基また
    はベンジル基を示し、全て水素の場合を除く]。
JP1629293A 1993-02-03 1993-02-03 新規なオキサゾピロロキノリン化合物 Pending JPH06228148A (ja)

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