JPH06218096A - パチンコ遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、正規のパチンコ球よりも小さな小
径球を用いた不正遊技を防止し、正規の遊技者に不正遊
技の疑いを掛けることなく、小径球を簡単に除去するこ
とができるパチンコ遊技機を提供することを目的として
いる。 【構成】 パチンコ球１の発射位置近傍に配置された小
径球選別手段３により小径球５を選別し、選別された小
径球５を、発射杵７と、この発射杵７の前後に相対向し
て設けられた固定パネル８及び対向パネル１０とからな
る小径球誘導路によりパチンコ遊技機の裏側に設けられ
た貯留箱６まで誘導し、不正な小径球を貯留箱６に貯留
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、正規のパチンコ球より
も小さな小径球を用いた不正遊技を防止したパチンコ遊
技機に関する。

【０００２】

【従来の技術】正規のパチンコ球よりも小さな小径球を
用いた不正遊技を防止したパチンコ遊技機として、例え
ば、実公平３−１４２０７号公報若しくは実公平４−３
３８８６号公報に記載のパチンコ遊技機が知られてい
る。実公平３−１４２０７号公報に記載されたパチンコ
遊技機においては、パチンコ球が発射される発射レール
下端の発射位置近傍に小径球選別手段が設けられてい
る。小径球選別手段は正規のパチンコ球を発射位置に保
持すると共に、正規のパチンコ球よりも小さな小径球に
ついては発射位置を素通りさせるもので、小径球は発射
位置を通り過ぎ発射レールの下端から下方に落下するの
で、小径球が発射杵により打出されることがないように
なっている。

【０００３】また、実公平４−３３８８６号公報に記載
されたパチンコ遊技機においては、上部景品球受皿から
パチンコ球を発射位置に供給する供給通路の途中に小径
球の選別手段を設け、ここで選別された小径球をパチン
コ遊技機の前面下方部に設けられた貯留箱に貯留するこ
ととしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
実公平３−１４２０７号公報記載のパチンコ遊技機にお
いては、発射位置を素通りして発射レール下端から落下
した小径球は発射杵の側面で打発されることになる。そ
して、小径球はパチンコ遊技機の内部や裏側に散乱し、
島設備内に入り込み、島設備内を循環して他のパチンコ
遊技機に還元されることになる。このため、正規に遊技
している他の遊技客に不正遊技の疑いが掛かってしまう
という問題があった。

【０００５】そして、小径球の島設備内への侵入を防止
するため、選別された小径球が落下する空間を単に閉じ
た空間とした場合には、この空間に落下した小径球を除
去する作業が手間の掛かるものとなってしまう問題を生
じる。また、上述の実公平４−３３８８６号公報記載の
パチンコ遊技機においては、小径球の貯留箱がパチンコ
遊技機の前面部に設けられているため、遊技機のデザイ
ンがこれにより制約を受けるという問題がある。また、
不正遊技客が貯留箱から小径球を抜き取りその不正遊技
の証拠隠滅を防止する必要上、貯留箱から小径球を抜き
取るための蓋に施錠する必要があり、構造が複雑化する
という問題があった。

【０００６】本発明は、正規のパチンコ球よりも小さな
小径球を用いた不正遊技を防止し、正規の遊技者に不正
遊技の疑いを掛けることなく、小径球を簡単に除去する
ことができるパチンコ遊技機を提供することを目的とし
ている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によるパチンコ遊
技機は、正規のパチンコ球よりも小さな小径球を用いた
不正遊技を防止するパチンコ遊技機において、パチンコ
球が打出される発射レール下端の発射位置近傍に配置さ
れ、正規のパチンコ球を発射位置に保持すると共に小径
球を発射位置を素通りさせる小径球選別手段と、パチン
コ遊技機の裏側に設けられ、小径球選別手段により選別
された小径球を貯留する貯留箱と、小径球選別手段によ
り選別された小径球を貯留箱まで誘導する小径球誘導路
とを備えたことを特徴とする。

【０００８】また、本発明によるパチンコ遊技機は、発
射レールが前面に固定されているレール基板とレール基
板の前方にレール基板から離間して設けられた前面枠下
辺部との相互間に形成され、小径球誘導路に連通する隙
間を覆う掩蓋部材を備えることが望ましい。

【０００９】

【作用】本発明によれば、パチンコ球が打出される発射
レール下端の発射位置近傍に配置され、正規のパチンコ
球を発射位置に保持すると共に小径球を発射位置を素通
りさせる小径球選別手段と、パチンコ遊技機の裏側に設
けられ、小径球選別手段により選別された小径球を貯留
する貯留箱と、小径球選別手段により選別された小径球
を貯留箱まで誘導する小径球誘導路とを設けたので、小
径球選別手段により選別された小径球は小径球誘導路に
より貯留箱まで誘導され、貯留箱内に貯留され、小径球
が島設備内に入り込むことがなくなる。

【００１０】また、小径球は貯留箱内にまとめて貯留さ
れているので、貯留箱に貯留されたる小径球を除去する
場合、小径球をまとめて扱うことが可能である。また、
貯留箱はパチンコ遊技機の裏側に設けられているので、
遊技機のデザインを制約することがなく、貯留箱に施錠
する必要も無くなる。さらに、発射レールが前面に固定
されているレール基板とレール基板の前方にレール基板
から離間して設けられた前面枠下辺部との相互間に形成
され、小径球誘導路に連通する隙間を覆う掩蓋部材を設
けることにより、正規のパチンコ球が貯留箱に紛れ込む
ことを確実に防止することができる。

【００１１】

【実施例】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機を図
１乃至図８を用いて説明する。図１は本発明の一実施例
によるパチンコ遊技機の背面図、図２は本実施例による
パチンコ遊技機の特徴部分を裏側から見た拡大斜視図、
図３は本実施例によるパチンコ遊技機の特徴部分の分解
斜視図、図４は本実施例によるパチンコ遊技機における
貯留箱を示す斜視図、図５は本実施例によるパチンコ遊
技機における対向パネルを示す斜視図、図６は本実施例
によるパチンコ遊技機において小径球が回収される様子
を示す斜視図、図７は本実施例によるパチンコ遊技機に
おけるパチンコ球の発射位置付近を示した正面図、図８
は本実施例によるパチンコ遊技機におけるパチンコ球の
発射位置近傍及び掩蓋部材を示す分解斜視図である。

【００１２】本実施例によるパチンコ遊技機において
は、図７に示したように、パチンコ球１が打出される発
射レール２下端の発射位置近傍に小径球選別手段３が配
置されている。小径球選別手段３は、正規のパチンコ球
（以下、正規球とも称する。）１は素通りできないが正
規球１よりも小さな小径球５は素通りできる間隔を発射
レール２との間に開けて配置されている。

【００１３】従って、上部景品球受皿からパチンコ球が
１個ずつ球供給手段により発射位置に供給されると、正
規球１は小径球選別手段３により発射位置に保持される
が、小径球５は発射位置に保持されず発射位置を素通り
する。こうして、小径球５は正規球１と選別される。選
別された小径球５は、発射レール２の下端から下方に落
下する。

【００１４】落下した小径球５は、図６に示したよう
に、貯留箱６まで誘導され、貯留箱６内に貯留される。
貯留箱６は、図１にも示したように、パチンコ遊技機の
裏側で発射杵７の下方に設けられている。したがって、
貯留箱６に施錠する必要が無くなる。貯留箱６から小径
球を取り出すには、前面枠を開く必要があるが、この前
面枠は通常施錠されているからである。

【００１５】発射レール２の下端から落下した小径球５
を貯留箱６まで誘導するのは、小径球誘導路であり、こ
の小径球誘導路は、発射杵７と、この発射杵７の枢支軸
を支持する固定パネル８と、発射杵７を間にして固定パ
ネル８に対向して設けられた対向パネル１０により形成
されている。発射杵７は枢支軸１１によって揺動自在に
枢支され、パチンコ球の発射位置の下方に配置されてい
る。そして、その先端部にて発射位置に保持された正規
球１を打発する。固定パネル８は、発射杵７の前方に発
射杵７の揺動方向と平行に延在して前面枠に固定されて
いる。対向パネル１０は、図５にも示したように、発射
杵７を間にして固定パネル８と対向する板状部１０ａ及
び発射杵７の後端部との間に小径球５が通る間隔を開け
て発射杵７の後端部の揺動領域を囲繞する囲繞部１０ｂ
を有している。囲繞部１０ｂは枢支軸１１の側方部から
下方部に亘って設けられ、小径球５を枢支軸１１の下
方、すなわち発射杵７の下方に設けられた貯留箱６の受
入口まで導き得るようになっている。

【００１６】これら、発射杵７、固定パネル８、対向パ
ネル１０により形成される小径球誘導路によって、小径
球５は次のようにして貯留箱６に誘導される。すなわ
ち、図６に示したように、まず、発射レール２の下端か
ら落下した小径球５は発射杵７の上側面にて受け止めら
れる。そして、小径球５は固定パネル８及び対向パネル
１０の板状部１０ａによって発射杵７の上側面からこぼ
れ落ちるのを防止されつつ、発射杵７の上側面に沿って
発射杵７の後端部まで導かれる。このとき、発射杵７の
揺動により小径球５が発射杵の上側面上で踊ることとな
っても、最終的には発射杵後端部まで小径球は誘導され
る。小径球は発射杵後端部からさらに下方へ落下する。
落下した小径球は囲繞部１０ｂにより案内され貯留箱６
の受入口に誘導される。そして、小径球５は受入口から
貯留箱６内に受け入れられそこに貯留される。

【００１７】貯留箱６は、固定枠１３に固定されたガイ
ドパネル１５の下面に設けられた突起部１５ａに係合す
る係合部６ａを有しており、この係合部６ａを突起部１
５ａに係合させることにより、着脱自在に取り付けられ
る。このように、貯留箱６を着脱自在に取り付けたこと
により、貯留箱６内に回収された小径球を除去する作業
が簡単に行える。すなわち、小径球が入った貯留箱６を
取り外し、貯留箱６から小径球を除去し、空になった貯
留箱６を再び取り付ければよいのである。

【００１８】ガイドパネル１５は、固定枠１３に対して
前面枠を円滑に開閉し得るように固定枠１３に固定され
るパネルである。本実施例においては、図２又は図３に
示したように、発射杵７の動作を制御する発射制御回路
１６の固定用グロメット１７を利用して対向パネル１０
が着脱自在に取り付けられている。すなわち、対向パネ
ル１０には、グロメット１７が係合する係合部１８に嵌
合する嵌合部１０ｃが設けられ、この嵌合部１０ｃを係
合部１８にそれぞれ嵌合させ発射制御回路１６をグロメ
ット１７により取り付けることにより、対向パネル１０
も同時に取り付けられる。このようにすることにより、
対向パネル１０の取り付け作業を簡便化することができ
る。

【００１９】なお、貯留箱６には、図２又は図４に示し
たように、着脱自在な蓋６ｂがされることが好ましい。
蓋をすることにより、貯留箱６内に埃が溜まり難くなる
と共に、パチンコ遊技機の裏側でなんらかの要因で正規
球が散乱した場合に、正規球が直接に貯留箱６内に入り
込むことを防止できるからである。さらに、本実施例に
よるパチンコ遊技機においては、図７及び図８に示した
ように、発射レール２が前面に固定されているレール基
板１９とこのレール基板１９の前方にレール基板１９か
ら離間して設けられた前面枠下辺部２０との相互間に形
成される隙間であって、小径球誘導路に連通し正規球が
通過し得る隙間２２を覆う掩蓋部材２１が設けられてい
る。図８においては、対向パネル１０の図示を省略して
いる。

【００２０】このように、掩蓋部材２１を設ければ、球
詰まり等の修理のためパネル板を開けた場合にこぼれた
正規球が隙間２２から小径球誘導路に入り込み貯留箱６
に紛れ込むことを防止できる。そればかりか、小径球誘
導路内で小径球が発射杵７の上側面で打発され、小径球
誘導路内から外に飛び出してしまうことをも防止でき
る。

【００２１】本発明は上記実施例に限らず種々の変形が
可能である。例えば、上記実施例のパチンコ遊技機に対
して貯留箱６に小径球が入ったことを検知するセンサを
取り付けることとすれば、そのセンサの出力信号に基づ
きパチンコ店の管理装置に報知すると共に、発射杵７の
動作を停止させるなどしてパチンコ球の発射を停止さ
せ、不正遊技者に遊技を行わせないようにすることも可
能である。

【００２２】

【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、パチンコ
球が打出される発射レール下端の発射位置近傍に配置さ
れ、正規のパチンコ球を発射位置に保持すると共に小径
球を発射位置を素通りさせる小径球選別手段と、パチン
コ遊技機の裏側に設けられ、小径球選別手段により選別
された小径球を貯留する貯留箱と、小径球選別手段によ
り選別された小径球を貯留箱まで誘導する小径球誘導路
とを設けたので、小径球選別手段により選別された小径
球は小径球誘導路により貯留箱まで誘導され、貯留箱内
に貯留され、小径球が島設備内に入り込むことがなくな
る。したがって、小径球が島設備内を循環して他のパチ
ンコ遊技機に還元されることも無くなり、正規に遊技し
ている他の遊技客に不正遊技の疑いが掛かってしまうと
いうことも無くなる。

【００２３】また、小径球は貯留箱内にまとめて貯留さ
れているので、貯留箱に貯留されたる小径球を除去する
場合、小径球をまとめて扱うことが可能であり、小径球
の除去作業が容易となる。また、貯留箱はパチンコ遊技
機の裏側に設けられているので、遊技機のデザインを制
約することが無いし、貯留箱に施錠する必要も無くな
る。

【００２４】さらに、発射レールが前面に固定されてい
るレール基板とこのレール基板の前方にレール基板から
離間して設けられた前面枠下辺部との相互間に形成され
る隙間であって、小径球誘導路に連通し正規のパチンコ
球が通過し得る隙間を覆う掩蓋部材を設けることによ
り、正規のパチンコ球が貯留箱に紛れ込むことを防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機の背面
図である。

【図２】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機の特徴
部分を裏側から見た拡大斜視図である。

【図３】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機の特徴
部分の分解斜視図である。

【図４】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機におけ
る貯留箱を示す斜視図である。

【図５】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機におけ
る対向パネルを示す斜視図である。

【図６】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機におい
て小径球が回収される様子を示す斜視図である。

【図７】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機におけ
るパチンコ球の発射位置近傍を示した正面図である。

【図８】本発明の一実施例によるパチンコ遊技機におけ
るパチンコ球の発射位置近傍及び掩蓋部材を示す分解斜
視図である。

【符号の説明】

１…パチンコ球（正規球） ２…発射レール ３…小径球選別手段 ５…小径球 ６…貯留箱 ６ａ…係合部 ７…発射杵 ８…固定パネル １０…対向パネル １０ａ…板状部 １０ｂ…囲繞部 １０ｃ…嵌合部 １１…枢支軸 １３…固定枠 １５…ガイドパネル １５ａ…突起部 １６…発射制御回路 １７…固定用グロメット １８…係合部 １９…レール基板 ２０…前面枠下辺部 ２１…掩蓋部材 ２２…隙間

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 正規のパチンコ球よりも小さな小径球を
   用いた不正遊技を防止するパチンコ遊技機において、 パチンコ球が打出される発射レール下端の発射位置近傍
   に配置され、正規のパチンコ球を前記発射位置に保持す
   ると共に前記小径球を前記発射位置を素通りさせる小径
   球選別手段と、 パチンコ遊技機の裏側に設けられ、前記小径球選別手段
   により選別された小径球を貯留する貯留箱と、 前記小径球選別手段により選別された小径球を前記貯留
   箱まで誘導する小径球誘導路とを備えたことを特徴とす
   るパチンコ遊技機。
2. 【請求項２】 請求項１記載のパチンコ遊技機におい
   て、 前記発射レールが前面に固定されているレール基板と前
   記レール基板の前方に前記レール基板から離間して設け
   られた前面枠下辺部との相互間に形成され、前記小径球
   誘導路に連通する隙間を覆う掩蓋部材を備えたことを特
   徴とするパチンコ遊技機。