JP4029244B2 - パチンコ遊技機の球処理不正防止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ遊技機の球処理不正防止構造に係り、更に詳細には、機内にセットされた遊技盤内でパチンコゲームを展開し得る遊技機において、ファール球の処理を図ると共に、遊技盤内への異物の不正侵入を防止するようにした球処理不正防止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように従来から実施されているパチンコ機では、球送り装置と打球発射装置の協働により、上球皿内の遊技球を機内の発射レールの発射部位に1球ずつ送込んで同部位から遊技盤の案内レール内の遊技領域に打出してゲームを行ない得るようになっている。また、ゲーム中に遊技領域で発生した入賞球(セーフ球)に対する賞球は、上球皿側ヘ優先的に排出され、同皿側が満杯状態になった以後は、余剰分の賞球を下球皿側へ排出して貯留させ得るようになっている。
【0003】
そしてこのようなパチンコゲーム中においては、多かれ少なかれ一般にファール球または戻り球とも呼ばれている非遊技球、つまり発射部位から1球ずつ打出されたものの、打球力(発射飛走力)不足等に起因して遊技領域内に適正に到達し得ないまま案内レールに沿って降下して発射レール側へ逆戻りしようとする非遊技球が、不定期ではあるが必ずといって発生している。このため何れのパチンコ機においても、発射レールの上端と案内レールの下端との間に、前述したファール球用のファール球口(戻し口ともいう)が適宜離隔開口広さで形成されており、このファール球口に落下した全てのファール球をこのファール球口に受入れ、発射部位側への逆戻りや、ひいては次に発射される遊技球との干渉を回避し得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来のパチンコ機におけるファール球の処理技術については、一般的に実施されている例として、遊技盤を収容セットする収容保持枠における遊技補助盤の前面に、該遊技補助盤の下部中央に形成した回収口と前記ファール球口との間を連通するファール球回収樋を形成または配置し、ファール球口に受入れた全てのファール球を回収口を介して一旦裏側へ通出し、最終的には球出口を介して下球皿側へ排出して回収処理するようになっている。しかるに前記ファール球回収樋は、遊技機の前面側へ全面的に開口した状態に形成されており、遊技補助盤に対して上球皿を閉成した際に、該上球皿の背面側の開閉板が前記ファール球回収樋の開口部位を前側から覆蓋することで、ファール球の通出案内を図り得るようになっている。このため、例えば前記ファール球口や球回収口付近にファール球が停留した状態で前記上球皿を開放した場合には、これらのファール球が機前側に零れてしまう不都合があった。
【0005】
また、何れのパチンコ機においても、前記ファール球口の略真下に回収口が位置しているので、前記ファール球回収樋も略垂直にかつ直線状に形成されている。しかも、前記球出口が前記回収口の真下に位置しているので、前記ファール球口,回収口および球出口は、略上下の直線状に位置している。このため遊技機前面側において、遊技盤の遊技領域に対する不正行為が行われ易い問題があった。すなわち不正者は、棒線状の異物(ワイヤ等)を使用する異物不正侵入操作として、異物を巧みに操りながら、該異物を下球皿の皿内から前記球出口および回収口を介して遊技補助盤の前面に通出させた後、ファール球回収樋を介して前記ファール球口内へ延出させる。そして、ファール球口内に延出させた異物を遊技盤の案内レールとガラス扉の内側ガラス板との間を通して遊技領域内に到達させ、目標とする遊技部品(例えばチューリップタイプの開閉入賞装置)の羽根等を異物で不正に開放させることで、不正なゲームによる利益を得ようとするのである。従って、このような不正行為を好適に阻止する技術が希求されていた。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく新規に提案されたもので、パチンコゲーム中に発生したファール球の好適な処理を図ると共に、機前側での不正操作による棒線状異物の遊技盤内への侵入を防止し得るようにしたパチンコ遊技機の球処理不正防止構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係るパチンコ遊技機の球処理不正防止構造は、
外枠に組付けられる前枠の前側に、窓枠と上球皿および下球皿が装備されると共に、前枠の開口領域裏側に位置するセット枠に、パチンコゲームを展開し得る遊技盤がセットされ、セット枠下部の遊技補助盤前面に取着された発射レール上端と遊技盤前面に取着された案内レール下端との間にファール球口が開口された遊技機において、
前記遊技補助盤に形成され、前記ファール球口内に落ちたファール球を受入れ得る受け口と、
前記遊技補助盤における受け口の下方に形成され、前記受け口からのファール球を回収して前記下球皿側へ排出し得る球回収口と、
前記遊技補助盤の前側に取着され、前記受け口および前記球回収口を覆蓋し得るカバー部材と、
前記遊技補助盤とカバー部材との間に形成され、球案内および異物侵入防止を図る案内防止壁とを備え、
前記受け口は、前記遊技補助盤の前面上部において該補助盤に成形されて正面L形の第1案内壁と、前記発射レールの上端に配設した当受片とにより、前記ファール球口に連通して上方に開口したコ字形状に画成され、
前記案内防止壁は、前記受け口を形成する前記第1案内壁と、この第1案内壁における通出口の一端部から前記球回収口の上方へ形成された正面L形状の第2案内壁と、前記第1案内壁における通出口の他端部から遊技補助盤の下端部まで形成されたLクランク形状の第3案内壁とから構成され、第2案内壁および第3案内壁により前記カバー部材に覆蓋されるL形のファール球案内路が形成されると共に、第1案内壁、第2案内壁および第3案内壁の前端部が、カバー部材の裏面に密着されることを特徴とする。
【0008】
【作用】
ファール球口に連通する受け口と、ファール球を下球皿側へ通出する球回収口と、これら受け口と球回収口との間に形成された案内防止壁とを覆蓋した状態で、カバー部材を遊技補助盤に取着する。これにより、受け口や球回収口付近に一時的に停留しているファール球がある状態で上球皿を開放したとしても、これらのファール球はカバー部材で機前側に落下することが防止される。また、下球皿から球回収口を介して遊技補助盤の前面側に侵入させた異物は、前記案内防止壁によりファール球口側への侵入が完全に阻止され、該異物をファール球口を介して遊技盤の遊技領域へ侵入させる不正行為が不可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るパチンコ遊技機の球処理不正防止構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお本実施例では、縦型遊技機として、遊技店内の設置枠台(島)に所定の縦向き後傾姿勢に固定保持されて遊技に供されるパチンコ機を主に示す。
【0010】
(パチンコ機の概略説明)
本実施例のパチンコ機Pは、その基本的構成の概要として図1に略示するように、外郭保持枠をなす縦長矩形状の外枠Aの開口前面側に、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の前枠Bが、所要の開閉連結支持部および施錠手段を利用して横開き形態で開閉および着脱が可能に組付けられている。そしてこの前枠Bの前面側に、遊技盤Dの透視保護窓である後述のガラス扉(窓枠)Cと、上球皿Eを固定装備した開閉板とが、所要の開閉連結支持部を利用して共に横開き形態で開閉可能に組付け整合される。また、前枠Bの下部に下球皿Fおよび打球発射装置Gにおける打球操作部G1等が装着セットされ、更に前枠Bの裏側に各種の球経路および球処理・払出部等を備えた機構セット盤I(図7参照)がセットされ、これにより一台のパチンコ機が形成される。
【0011】
(前枠)
前記前枠Bは、図2〜図4に示すように、全体が合成樹脂成形されたものが例示され、前記外枠Aの開口前面域に整合する外形サイズに成形されて内側に正面縦長方形の窓枠口(開口領域)11を開口した枠体10と、この枠体10の裏側に一体成形されて前記窓枠口11の正面内部に臨む遊技盤用のセット口13を開口したセット保持枠(セット枠)12とが、前後に一体的に連設された内外二重枠形態とされている。そして前記枠体10においては、窓枠口11の下部に下球皿Fや前記打球発射装置Gの打球発射部G2等を設置するための設置盤14が成形される一方、その中央部に賞球用の給出口15が開口され、また窓枠口11の上縁部および右縁部に亘り電光装飾部16を設置するための設置部17が成形されている。また前記窓枠口11は、前面側から出入れ(着脱)される遊技盤Dのセット面域および出入れ口ともされ、その下部開口面域内に上球皿E(開閉板)を開閉可能に組付けセットし得るようになっている。そして、窓枠口11の開口前面の3周縁(上縁および左右の側縁)を凹設して、ガラス扉Cを整合収容し得るセット面域18が画成されている。
【0012】
一方、前記セット保持枠12においては、図2〜図4に示すように、窓枠口11の下部内側において前記上球皿Eに整合する位置に遊技補助盤(「遊技補助枠部」とも云う)20が一体成形されており、この遊技補助盤20の上端縁を基準にして前記セット口13が開口されている。このセット口13における内周4ヶ所の隅部には、略45度に形成された斜状壁部27がセット保持枠12に一体的に形成されており、これら各斜状壁部27には、遊技盤D固定用の取付装置Hが設置される。なお、このセット口13の内周端面に、遊技盤Dに対する位置決め用の突座19,19が形成されている。ちなみに前枠Bは、枠体10で構成されるタイプのものとして、窓枠口11の裏側に別成形されたセット保持枠12を整合固定するものであってもよい。
【0013】
前記遊技補助盤20では、その裏側にアウト路21が形成される他に、正面左側上部に賞球用の給出口22が開口され、また正面左側には、スピーカ25を収容したケース体24からなり、遊技内容に応じた効果音を発生する効果音発生装置23が設置されている。また正面右側には、遊技盤Dの案内レール28に飛翔連絡される発射レール26が適宜傾斜で設置され、その下端(右端)の発射位置に上球皿Eからの遊技球を着座させ得ると共に、前記打球発射装置Gにおける打球発射部G2の打球杆29を臨ませ得るようになっている。そして、双方のレール26,28について観ると、図3に示すように、発射レール26の上端と案内レール28の下端が、遊技補助盤20の上面に近い下方位置と上方位置にあって、互いに適宜高低差および離隔空間広さを以って対向しており、この開口域をファール球用のファール球口(「戻し口」とも云う)31として構成している。ちなみに発射レール26に沿った軌跡を基準に観ると案内レール28の下端は下位にあり、両レール26,28の上,下端が略球1個分の高低差に設定されている。
【0014】
(球処理不正防止構造)
次に、本実施例に係る球処理不正防止構造につき、各図を参照しながら説明する。この球処理不正防止構造Jは、前記ファール球口31から落下したファール球を下球皿Fへ通出案内する「ファール球処理経路」を構成すると同時に、遊技補助盤20前面から前記遊技盤Dの遊技領域9内への異物の不正侵入を阻止する「不正防止構造」としても機能し得るようになっている。すなわち球処理不正防止構造Jは、前記遊技補助盤20の前面中央において、前記ファール球口31内に落ちたファール球を受入れ得る受け口32と、この受け口32からのファール球を回収して前記下球皿F側へ排出し得る球回収口33と、前記受け口32および球回収口33を覆蓋した状態で遊技補助盤20の前面に着脱可能に取着するカバー部材34と、遊技補助盤20とカバー部材34との間に形成されて球案内および異物侵入防止を図る案内防止壁35とから構成されている。
【0015】
前記受け口32は、図3に示すように、前記遊技補助盤20の前面上部において該補助盤20に一体的に成形されて案内防止壁35の一部を構成する正面L形の第1案内壁55と、前記発射レール26の上端に配設した当受片30とにより、前記ファール球口31に連通して上方に開口したコ字形状に画成されている。そして第1案内壁55においては、左側の垂直部55aが前記遊技盤Dにおける案内レール28の下端部に臨んでいると共に、下側の水平部55bが前記当受片30の下端部に臨んでいる。従って、打球力不足等によりファール球口31へ落下した全てのファール球は、この受け口32内に受け止められて一時的に停留されるようになっている。なお受け口32は、複数個のファール球を収容し得る広さに設定されている。
【0016】
前記球回収口33は、図3に示すように、遊技補助盤20の中央下部において略矩形状に開口され、回収されたファール球を該遊技補助盤20の裏側へ通出させるようになっている。そして球回収口33の裏側には、図7に示すように、前枠Bと該前枠Bの裏側に装着された前記機構セット盤Iとにより、該球回収口33と前記給出口15とを連通する回収路36が形成されており、球回収口33から裏側へ通出されたファール球は、この回収路36および給出口15を介して下球皿Fへ排出される。なお回収路36は、図7に示すように、枠体10の庇片部37と機構セット盤Iの庇片部38とにより側面屈曲状態に延在しており、通出されるファール球の勢いが減勢されるようになっている。
【0017】
前記カバー部材34は、図5および図6に示すように、略正方形の所要サイズに樹脂成形された本体42からなり、前記第1案内壁55を含む案内防止壁35の形状に合致する形状に形成された壁43を境界として、この壁43の下方手前側に形成された第1蓋壁44と、該壁43の上方奥側に形成された第2蓋壁45とが、前後段差状態となっている。また、前記本体42の略中央における第1蓋壁44には、前方へ開口したスイッチ装着部46が一体成形されており、ファール球の通過を検出する検出部60aを備えたスイッチ60を着脱可能に装着し得るよう構成されている。なおスイッチ装着部46の右側には、弾性変形可能な係止片47が設けられており、該スイッチ装着部46にセットしたスイッチ60を係止保持するようになっている。そして、前記本体42の下部両側には、前記遊技補助盤20の前側に形成された係止部39,39に対して係脱可能に係合し得る係合部48,48が形成され、また本体42の左側上部の裏面には、前記第1案内壁55の垂直部55aに形成された係合孔51に嵌合する係合ボス49が形成されると共に、第2蓋壁45には、前記第1案内壁55の水平部55bに形成されたビス孔52に整合する通孔50が形成されている。このように形成されたカバー部材34は、遊技補助盤20の前側操作において、前記係止部39,39と係合部48,48との係合と、前記係合孔51と係合ボス49との係脱を利用して遊技補助盤20に位置決めセットされると共に、通孔50を介してビス孔52に締付けられるビス53により確実に固定化保持される。
【0018】
前記案内防止壁35は、前記受け口32に入ったファール球を前記球回収口33に向けて案内すると共に、遊技補助盤20前面から前記遊技盤D内への異物の不正侵入を阻止するよう機能する。すなわち案内防止壁35は、図3に示すように、受け口32を形成する前記第1案内壁55と、この第1案内壁55の水平部55bの略中央から前記球回収口33の上方へ形成された正面略L形状の第2案内壁56と、前記水平部55bの右端部から遊技補助盤20の下端部まで形成されたLクランク形状の第3案内壁57とから構成されている。そして、第2案内壁56と第3案内壁57とは、パチンコ球の直径よりも適宜大きい間隔を以って形成されており、これら両案内壁56,57によりL形のファール球案内樋58が形成されている。すなわち前記受け口32内に受け止められたファール球は、水平部55bの通出口59を介してファール球案内樋58へ通出され、球回収口33の右側に落下した後に該球回収口33へ通出されるようになっている。なお前記ファール球案内樋58には、前記カバー部材34に形成したスイッチ装着部46に整合する部位に、スイッチ60が嵌合される溝部58aが形成される。
【0019】
このように構成された本実施例の球処理不正防止構造Jでは、前記受け口32と球回収口33および案内防止壁35を覆蓋するようにカバー部材34を取着すると、図7および図8に示すように、前記案内防止壁35の各案内壁55,56,57の端部と、カバー部材34の本体42における第2蓋壁45の裏面とが密着する。これにより本実施例のパチンコ機Pでは、下球皿Fから給出口15,回収路36,球回収口33を介して遊技補助盤20の前面に異物Wを侵入させることはできるとしても、前記案内防止壁35およびカバー部材34により、ファール球口31側への該異物Wの侵入を完全に阻止するようになっており、該ファール球口31から遊技領域9内へ異物Wを侵入させようとする不正行為を好適に防止することができる。
【0020】
なお、遊技補助盤20の正面左側に装着された前記効果音発生装置23は、前記賞球用の給出口22の下方に設置されているため、該給出口22から落下した零れ球をケース体24の球受け案内部24aで当て受け、前記球回収口33側へ通出するようになっている。すなわち、前記球回収口33の左側に形成された隔壁40の上端部と前記第1案内壁55との間が所要の大きさに開口しており、例えば上球皿Eの開放により前記給出口22内に貯留されていた賞球が前方へ落下した際には、前記球受け案内部24aで当て受けた後に、ファール球と同様に球回収口33および回収路36を介して下球皿Fへ通出する。
【0021】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係るパチンコ遊技機の球処理不正防止構造の作用につき説明する。
【0022】
本実施例のパチンコ機における球処理不正防止構造Jでは、パチンコ機Pの製造段階において、セット保持枠12における遊技補助盤20の前面所要位置に、案内防止壁35の各案内壁55,56,57が一体成形される。そして、別途成形されたカバー部材34は、下部に形成された各係合部48,48を遊技補助盤20に形成された対応の係止部39,39に係合させた後、左側上部の係合ボス49を係合孔51に嵌挿させることで、受け口32,球回収口33,ファール球案内樋58を覆蓋した状態で遊技補助盤20にセットされる。なお、通孔50を介してビス孔52にビス53を締め込むことにより、カバー部材34は、遊技補助盤20に固定化保持される。また、カバー部材34のスイッチ装着部46に所定のスイッチ60を装着し、該スイッチ60の検出部60aを前記ファール球案内樋58へ臨ませる。
【0023】
本実施例のパチンコ機Pにおいては、上球皿Eを閉鎖セット状態に保持したもとで遊技に供される。そして、通常のパチンコゲームとして、上球皿E内に遊技用のパチンコ球が投入(貯留)された前提において、該上球皿E側に装着された球送り装置の球送り作動と、前記打球発射装置Gにおける打球発射部G2の打球作動との協働により、遊技球が1球ずつ発射レール26の発射部位に送り込まれて着座後に打球杆29で打出される。そして発射された遊技球は、発射レール26からファール球口31を飛び越えて遊技盤Dの案内レール28に沿って飛走して遊技領域9内へ打込まれ、各方向へ移動,落下しながら入賞口へ入ったものがセーフ球、入賞口へ入らずに最終的にアウト口に回収されたものがアウト球として区分通出される。
【0024】
このようなパチンコゲームにあって、発射部位から1球ずつ適正に打出された遊技球は、その打球力(発射力)を以って発射レール26に延長する軌跡上に沿って上端からファール球用のファール球口31を飛び越えて案内レール28の下部に到達し、そのまま同レール28に沿って上昇飛走しながら遊技領域9内へ正常に打込まれる。しかしながら発射部位から発射されたものの、打球力不足等に起因して遊技領域9内へ到達し得なかった遊技球については、ファール球(戻り球)としてファール球口31に転落することになり、このファール球はゲーム中に不定期ながら案外多く発生することがある。なおファール球については、案内レール28の途中まで上昇飛走した後に戻るもの、案内レール28の下部に到達したものの下端から転落するもの、案内レール28に到達しないまま発射レール26の上端から転落するものがある。
【0025】
そして本実施例のパチンコ機Pでは、前述のように発生したファール球を、次のようにして好適に回収処理し得る。すなわち、案内レール28の下端からのファール球は前記当受片30で一旦当て受け、また発射レール26の上端からのファール球を第1案内壁55における垂直部55aで一旦当て受け、全てのファール球を受け口32内に一旦受け入れる。そして、受け口32内に回収されたファール球は、その勢いが適宜減勢された後、通出口59からファール球案内樋58を通って球回収口33の右側に落下した後、この球回収口33から裏側の回収路36および給出口15を介して下球皿Fの皿部内に回収される。なおファール球は、ファール球案内樋58を移動するに際し、前記スイッチ60の検出部60aを通過して検出される。
【0026】
ところで本実施例のパチンコ機Pでは、前記球処理不正防止構造Jにより、遊技機前側の下球皿Fに臨む球回収口33を利用して、針金状や帯状材等の異物Wを遊技盤Dの遊技領域9に侵入させる不正行為を好適に阻止し得る。すなわち不正者が、下球皿Fの皿部内から給出口15を介して侵入させた異物Wを、回収路36,球回収口33を介して遊技補助盤20の前面側に侵入させ、前記ファール球口31を介して遊技盤Dの遊技領域9へ侵入させようとした場合には、前述すると共に図7に示すように、案内防止壁35における前記各案内壁55,56,57がファール球口31側を完全に隔離していると共に、各案内壁55,56,57の端部と前記カバー部材34の第2蓋壁45とが完全に密着しているので、前記異物Wをファール球口31側へ侵入させることは全く不可能である。従って、本実施例の球処理不正防止構造Jによれば、下球皿Fから侵入させた異物Wをファール球口31を介して遊技盤Dの遊技領域9へ侵入させることを完全に阻止し得る。
【0027】
なお前記実施例では、案内防止壁35の各案内壁55,56,57を遊技補助盤20に一体成形する形態を例示したが、これら各案内壁55,56,57により形成される受け口32やファール球案内樋58を別部材からなる一体成形部品とすると共に、この部品を遊技補助盤20の前面にビス等により取着する形態としてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るパチンコ遊技機の球処理不正防止構造によれば、ファール球に連通する受け口と球回収口および案内防止壁を覆蓋するようにカバー部材を遊技補助盤に取着したので、受け口や球回収口付近に一時的に停留していたファール球が、上球皿の開放により機前側へ落下することを好適に防止し得る利点がある。また、ファール球口と球回収口との間に案内防止壁を形成すると共に、この案内防止壁と前記カバー部材とを密着させたことにより、遊技機前面側において、下球皿から球回収口を介して遊技補助盤の前側に侵入させた異物を、ファール球口を介して遊技盤の遊技領域に侵入させる不正行為を完全に阻止し得る等の極めて有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のパチンコ機を概略で示す正面図である。
【図2】本実施例のパチンコ機における前枠を概略で示す正面図である。
【図3】枠体の設置盤およびセット保持枠の遊技補助盤を示す正面図である。
【図4】本実施例の球処理不正防止構造におけるカバー部材および効果音発生装置を遊技補助盤に組付ける形態を概略で示す斜視図である。
【図5】本実施例の球処理不正防止構造におけるカバー部材を、スイッチ装着部にスイッチを装置する状態で示す概略斜視図である。
【図6】本実施例の球処理不正防止構造におけるカバー部材を概略的に示す正面図である。
【図7】本実施例の球処理不正防止構造により、下球皿側から球回収口を介して遊技補助盤の前面に侵入させた異物のファール球口側への侵入が阻止されている状態で示す縦断側面図である。
【図8】本実施例の球処理不正防止構造を示す横断平面図である。
【符号の説明】
11 窓枠口(開口領域)
12 セット保持枠(セット枠)
20 遊技補助盤
26 発射レール
28 案内レール
31 ファール球口
32 受け口
33 球回収口
34 カバー部材
35 案内防止壁
39 係止部
42 本体
48 係合部
A 外枠
B 前枠
C ガラス扉(窓枠)
D 遊技盤
E 上球皿
F 下球皿
Claims (3)
- 外枠(A)に組付けられる前枠(B)の前側に、窓枠(C)と上球皿(E)および下球皿(F) が装備されると共に、前枠(B)の開口領域(11)裏側に位置するセット枠(12)に、パチンコゲームを展開し得る遊技盤(D)がセットされ、セット枠(12)下部の遊技補助盤(20)前面に取着された発射レール(26)上端と遊技盤(D)前面に取着された案内レール(28)下端との間にファール球口(31)が開口された遊技機において、
前記遊技補助盤(20)に形成され、前記ファール球口(31)内に落ちたファール球を受入れ得る受け口(32)と、
前記遊技補助盤 (20) における受け口 (32) の下方に形成され、前記受け口(32)からのファール球を回収して前記下球皿(F)側へ排出し得る球回収口(33)と、
前記遊技補助盤(20)の前側に取着され、前記受け口(32)および前記球回収口(33)を覆蓋し得るカバー部材(34)と、
前記遊技補助盤(20)とカバー部材(34)との間に形成され、球案内および異物侵入防止を図る案内防止壁(35)とを備え、
前記受け口 (32) は、前記遊技補助盤 (20) の前面上部において該補助盤 (20) に成形されて正面L形の第1案内壁 (55) と、前記発射レール (26) の上端に配設した当受片 (30) とにより、前記ファール球口 (31) に連通して上方に開口したコ字形状に画成され、
前記案内防止壁 (35) は、前記受け口 (32) を形成する前記第1案内壁 (55) と、この第1案内壁 (55) における通出口 (59) の一端部から前記球回収口 (33) の上方へ形成された正面L形状の第2案内壁 (56) と、前記第1案内壁 (55) における通出口 (59) の他端部から遊技補助盤 (20) の下端部まで形成されたLクランク形状の第3案内壁 (57) とから構成され、第2案内壁 (56) および第3案内壁 (57) により前記カバー部材 (34) に覆蓋されるL形のファール球案内路 (58) が形成されると共に、第1案内壁 (55) 、第2案内壁 (56) および第3案内壁 (57) の前端部が、カバー部材 (34) の裏面に密着される
ことを特徴とするパチンコ遊技機の球処理不正防止構造。 - 前記カバー部材(34)は、前記案内防止壁 (35) の形状に合致する形状に形成された壁 (43) を境界として、この壁 (43) の下方手前側に形成された第1蓋壁 (44) と、この第1蓋壁 (44) と前後段差状態に該壁 (43) の上方奥側に形成された第2蓋壁 (45) とからなる樹脂成形された本体(42)の一部に、前記遊技補助盤(20)の前側に形成された係止部(39)に対して係脱可能に係合し得る係合部(48)を形成し、
前記遊技補助盤(20)の前側操作において、前記係止部(39)と係合部(48)との係脱を利用してカバー部材(34)が着脱可能にセットし得るようにした請求項1記載のパチンコ遊技機の球処理不正防止構造。 - 前記球回収口 (33) の裏側には、前記前枠 (B) と該前枠 (B) の裏側に装着された機構セット盤 (I) とにより、該球回収口 (33) と前記下球皿 (F) に開口する給出口 (15) とを連通する回収路 (36) が形成され、
前記回収路 (36) は、前記前枠 (B) から後側へ突出した庇片部 (37) と前記機構セット盤 (I) から前側へ突出した庇片部 (38) とにより側面屈曲状態に延在している請求項1または2記載のパチンコ遊技機の球処理不正防止構造。
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