JP2559015B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2559015B2
JP2559015B2 JP5292074A JP29207493A JP2559015B2 JP 2559015 B2 JP2559015 B2 JP 2559015B2 JP 5292074 A JP5292074 A JP 5292074A JP 29207493 A JP29207493 A JP 29207493A JP 2559015 B2 JP2559015 B2 JP 2559015B2
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JP
Japan
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game
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ball
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英理子 佐藤
稔 三輪
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AIWA RAITO JUGEN
TAIYOO ERETSUKU KK
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AIWA RAITO JUGEN
TAIYOO ERETSUKU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機等、遊技球
の入賞に応じて賞球を機外に排出する遊技機に関する。
【0002】
【発明の背景と発明の概要】 従来、例えばパチンコ機や
アレンジボール式遊技機(アレパチ)等の鋼製の遊技球
を使用する遊技機は、ほぼ矩形の遊技盤を備えており、
これも矩形のガラス枠を透して遊技盤を望ませていた。
また、遊技球が遊動、落下する遊技領域はほぼ円形であ
った。つまり、遊技者には、遊技領域外になる遊技盤の
隅部分も見えていた。このような隅部分は、遊技自体に
は関係ない領域であることから、ラン プ類を装着したり
装飾部品を取り付けたりしていた。
【0003】請求項1記載の遊技機は、略長方形の本体
枠と該本体枠の内側に配される略矩形の遊技盤とを備
え、該遊技盤の前面側に形成された遊技領域に発射され
た遊技球の挙動により所定の入賞状態が発生した際に設
定数の遊技球を賞球として排出する遊技機において、前
記本体枠および遊技盤を含む本体側に開閉自在に軸支さ
れ閉鎖された際には前記遊技盤の前面に配置される前面
枠と該前面枠に装着されてガラス板を保持するガラス枠
とを含み、前記本体側に揺動可能に対向する前面枠側
が、前記遊技領域の内外を仕切る境界に沿う形状の内縁
を持ち前記遊技盤の少なくとも上隅を覆う上隅被覆部を
も含んでいる。このため、遊技領域外になる遊技盤の上
隅部分は遊技者には見えなくなる。従って、この上隅部
分にランプ類や装飾部品を装着する必要はなくなり、遊
技盤に取り付けられる部品点数を削減できる。
【0004】さらに、この遊技機は上隅被覆部をはじめ
から備えており、そのため、上隅被覆部は、製造時に遊
技機の外観との調和を取ることができるから、たとえば
遊技店に設置後に後付けする場合と比べて装飾効果は高
く、取り付けのための特別な手間はいらない。
【0005】
【実施例】次に、本発明の好適な一実施例を説明する。
図1は本発明の遊技機としてのパチンコ機10の正面図
であり、周知の遊技盤12を備えている。遊技盤12の
前面側は、装飾部13aを備えるほぼ全体がプラスチッ
ク製のガラス枠13を介してほぼ全体がプラスチック製
の前面枠14に装着された二重のガラス16a、16b
で覆われており、遊技盤12と内側のガラス16aおよ
び装飾部13aとの間に遊技領域18が形成されてい
る。前面枠14の上部にはいわゆる大当り状態が発生し
た際に点灯する大当りランプ20が組み付けられてい
る。また、前面枠14は、右側部22に設けられた錠2
4を操作することにより、左側部26の裏面側に装着さ
れている迫出しヒンジ176a、176b(詳細は後
述)を軸として開閉可能である。
【0006】前面枠14の下方には、プラスチック製
で、上受け皿28および下受け皿30が一体的に設けら
れた皿部材32が配されている。上受け皿28および下
受け皿30には、それぞれにパチンコ機10内部からの
遊技球を排出するための上皿排出口34および下皿排出
口36が開口している。また、皿部材32には複数の小
孔からなるスピーカ面38が設けられており、スピーカ
面38の裏側には遊技状態に応じて音声を発するスピー
カ(図示略)が装着されている。さらに皿部材32に
は、上受け皿28から供給される遊技球を遊技領域18
に発射するためのモータ(図示略)を操作する発射ハン
ドル40および遊技球の発射を一時的に停止するための
ストップスイッチ42が設置されている。さらに皿部材
32の下方には、裾板43が設置されている。
【0007】この皿部材32は左裏側に装着された迫出
しヒンジ176c、176d(詳細は後述)を軸として
開閉可能であるが、通常の使用時には右裏側にてロック
されて閉状態に保持されている。また通常の使用時に
は、皿部材32は前面枠14によって上辺部分を押さえ
られ開放を防止されている。したがって、皿部材32を
開くには、前面枠14を開放し右裏側のロックを解除す
る必要がある。
【0008】図2に示すようにパチンコ機10の裏面側
には、パチンコ機10の各部材を支持すると共に遊技機
設置島(以下、単に島という)に装着するための部材で
もあるプラスチック製の本体枠44が配されており、上
述の前面枠14および皿部材32は迫出しヒンジ176
a、176b、176c、176d(迫出しヒンジ17
6cは図2には示さない)を介して本体枠44と連結さ
れている。この本体枠44には、遊技盤12を支承する
裏盤48が組み付けられている。
【0009】図2、図3および図4に示すように、裏盤
48は中央部に略5角形状の窓48aを備える略長方形
で、裏盤48の上端部には島の上部に設置された球供給
路(図示略)から供給される遊技球を貯留するプラスチ
ック製の賞球タンク50が設置されている。賞球タンク
50には、中央やや左寄りに遊技球の荷重の有無によっ
て遊技球の有無を検知する荷重センサ52が設置されて
おり、賞球タンク50の下部には遊技球が流出可能な賞
球流出口54が設けられている。賞球流出口54は、遊
技球を整列させながら流下させる透明プラスチック製の
賞球誘導樋56を介して、賞球払出装置58に接続され
ている。また賞球誘導樋56の中間部には荷重センサ6
0a、60bが設置されており、遊技球の誘導状況を検
出可能である。
【0010】賞球払出装置58は、例えば特開平5−4
2248号公報に記載されているように、ステッピング
モータ(図示略)にて駆動されるフライトスクリュ(図
示略)を備え、ステッピングモータの回転に応じて賞球
誘導樋56から遊技球を導入し排出口62から排出す
る。
【0011】さらに、図2および図3に示すように、賞
球誘導樋56には、遊技球を整列させるための整列板5
9が内挿されており、賞球払出装置58の上方には、賞
球タンク50に隣接してヒューズボックス61が設置さ
れている。図2、図3および図4に示すように、賞球払
出装置58の排出口62の下方には、賞球払出装置58
から排出される遊技球を導く賞球導入樋64を備えるプ
ラスチック製の賞球受部材66が接続されている。この
賞球受部材66の内部には、遊技球の落下速度を規制す
るための屈曲部(図示略)が設けられており、賞球導入
樋64を経て落下した遊技球は屈曲部で落下速度を調節
されて落下口68から排出される。
【0012】図3に示すように、この落下口68は、裏
盤48に設けられている壁状の樋部70と透明プラスチ
ック製のカバー部材72とで形成される賞球樋74に連
通している。この賞球樋74は下部中央に縦壁76を備
える箱状の賞球振り分け機構78に連通している。
【0013】図3および図6に示すように、賞球振り分
け機構78は、賞球として排出される遊技球を上受け皿
28と下受け皿30とに振り分けて排出するため機構
で、上受け皿28へ連通する上皿導入口80および下受
け皿30に連通する下皿導入口82とが、縦壁76を介
して互いに隣接して開口している。また上皿導入口80
の底部および側壁部は、落下する遊技球の衝撃からこれ
らを保護するための金属製のカバー84で被覆されてい
る。この構成により、賞球樋74から落下した遊技球
は、通常は縦壁76によって上皿導入口80側から下皿
導入口82側への水平方向の移動を阻まれて上受け皿2
8へと導かれることになる。ところが、入賞の連続等が
あり上受け皿28に多量の遊技球が蓄積されると上皿導
入口80付近まで遊技球によって満たされて、上皿導入
口80へ遊技球が進入できなくなることがある。このよ
うな状態で賞球樋74から排出された遊技球は、上皿導
入口80付近に滞留する遊技球によって通路を遮られる
ので、縦壁76の上方の空間を通過して下皿導入口82
側へ溢流し、下受け皿30へと導かれることになる。し
たがって、上受け皿28への遊技球の受け入れに余裕が
あるにもかかわらず、賞球としての遊技球が下受け皿3
0へと排出されることは回避される。
【0014】また図3に示すように、賞球樋74には、
図示しないソレノイドで駆動されるダンパ86介して玉
抜樋88が接続されている。この玉抜樋88は、例えば
パチンコ機10を島から撤去する場合等に、賞球タンク
50、賞球誘導樋56等に貯留されている遊技球を機外
へ排出するための経路であり、玉抜スイッチ(図示略)
をオンするとダンパ86が駆動されて、賞球樋74と賞
球振り分け機構78との連通を遮断すると共に賞球樋7
4と玉抜樋88とを連通させる。併せて賞球払出装置5
8が稼動して賞球タンク50からの遊技球を排出する。
排出された遊技球は賞球導入樋64、賞球受部材66、
賞球樋74および玉抜樋88を経て機外へ排出される。
【0015】従来の遊技機においては、賞球払出装置の
上流側に設置されたダンパを操作ピンによって機械的に
操作して玉抜き作業を実施する構成であったため、ダン
パ操作のために操作ピンを挿通させる操作穴をダンパ近
傍に設ける必要があった。このためダンパの設置位置や
操作穴の設置位置の自由度は低く、遊技機全体の構成を
制限することもあった。
【0016】ところが本実施例のパチンコ機10では、
上述のようにダンパ86および賞球払出装置58が電気
的に操作されるので、ダンパ86や玉抜スイッチの設置
位置は事実上制限されず、機構配置上の自由度が高まっ
ている。賞球振り分け機構78に隣接して、遊技盤12
から入賞球を集中して導く入賞球集合樋90が設置され
ている。この入賞球集合樋90には入賞した遊技球を入
口92から導入し、1球毎に賞球通過信号を出力して出
口94から排出する入賞球排出装置96が設置されてい
る。この賞球通過信号は、例えば賞球払出装置58のス
テッピングモータを稼動させるための信号として使用さ
れる。
【0017】入賞球排出装置96の出口94には入賞球
排出装置96から排出された遊技球の通路としての入賞
球排出樋98が設けられている。また入賞球排出装置9
6の左方には、遊技盤12の下部に開口するアウト穴
(図示略)に接続されているアウト球排出樋100が設
置されている。図示のように、入賞球排出樋98とアウ
ト球排出樋100とは合流して合流樋102に接続され
ており、この合流樋102には玉抜樋88も合流してい
る。さらに合流樋102の出口102aには島に設置さ
れている回収路(図示略)が接続されている。
【0018】こうした構成により、パチンコ機10が稼
動しているとき(遊技中)には、入賞球は入賞球排出装
置96および入賞球排出樋98を経て合流樋102に導
かれ、アウト球はアウト球排出樋100を経て合流樋1
02に導かれ、いずれも回収路へと排出される。また上
述した玉抜き作業の実施に当たって玉抜樋88へと導か
れた遊技球は、合流樋102を経て回収路へと排出され
る。
【0019】このように、入賞球、アウト球および玉抜
き作業によって排出される遊技球のいずれもが、合流樋
102から排出される。したがって、回収路は合流樋1
02の出口102aのみに接続されればよく、パチンコ
機10と島との接続を簡略化できる。
【0020】また、裏盤48の窓48aの下辺、賞球受
部材66と対向する側辺に沿った部分および上辺に沿っ
て賞球誘導樋56に覆われている部分には、各種の配線
(図示略)を収納する配線ピット106が設けられてい
る。この配線ピット106の側辺部106aは、窓48
aに揺動自在に設けられているピットカバー106bを
矢印K方向に揺動させることで、閉鎖状態および開放状
態とできる。図示は開放状態であるが、閉鎖状態とした
際には、ピットカバー106bの3箇所に設けられてい
る突起106cで配線ピット106の壁面との摩擦力に
よりピットカバー106bを閉鎖状態に保持できる。こ
の裏盤48に形成されている配線ピット106は、少な
くとも3面(側辺部106aは4面とも)が導電性プラ
スチック製となるので、この配線ピット106内に収容
される電気配線は電磁的にシールドされることになる。
したがって、これらの電気配線へのパチンコ機10の内
外からの電磁波の侵入は防止される。このため、例えば
電気配線を介して侵入したノイズによって制御装置が誤
作動する等の事故は防止できると共に電波発信機等を使
用する不正行為に対する防御性能が向上する。
【0021】図2および図3に示すように、裏盤48の
窓48aの下方に端子板108が装着されており、端子
板108と裏盤48との間には端子板108に接続され
ている配線(図示略)を収容する配線ピット106の一
部が形成されている。また端子板108の下方には副制
御基盤110が装着されている。
【0022】図2、図3、図4、図5および図6に示す
ように、裏盤48の下縁隅には、図5および図6に示さ
れる発射装置112のモータ112aを収容するための
モータ収容室114が設けられている。またモータ収容
室114に隣接して設けられている調節器収容室116
には、図5および図6に示される調節器118が収容さ
れている。この調節器118は、発射ハンドル40とモ
ータ112aとの間に介装されており、発射ハンドル4
0の操作に応じてモータ112aに供給される電力等を
調節するためのものである。
【0023】図2、図4および図5に示すように、裏盤
48の樋部70と共に賞球樋74を構成しているカバー
部材72には、カバー部材72に設けられている一対の
軸ピン120a、120bに回動可能に軸支されて、カ
バー部材72の外面側を通過して副制御基盤110に接
続される配線(図示略)を保護するための透明プラスチ
ック製の配線カバー122が装着されている。
【0024】図2および図3に示すように、裏盤48に
は、端子板108と副制御基盤110との間およびモー
タ収容室114に隣接する部分に、一対の軸ピン124
a、124bが設けられている。図4、図5および図6
に示すように、これらの軸ピン124a、124bに
は、主制御基盤126を保持する基盤保持部材128が
軸支されている。主制御基盤126は、基盤保持部材1
28にビス止めされると共に基盤カバー130にて覆わ
れている。また、基盤保持部材128の軸ピン124
a、124bと対向する辺には一対の連結ピン132
a、132bが取り付けられている。これら連結ピン1
32a、132bは、図2および図3に示されるカバー
部材72の一対の連結穴134a、134bと係合し
て、基盤保持部材128の回動を規制している。
【0025】図7に示すように、連結ピン132a、1
32bは先端側に設けられた割ピン部136a、後端に
設けられたフランジ136bおよび割ピン部136aと
フランジ136bとの中間に設けられた嵌合部136c
を備える筒体136と、この筒体136に進退可能に挿
通された軸部138aと軸部138aに固着されたつま
み138bとを備えるピン体138とから構成されてい
る。これらの連結ピン132a、132bは、筒体13
6の嵌合部136cを基盤保持部材128の嵌合穴12
8aに嵌合させることで、基盤保持部材128に装着さ
れている。
【0026】このような連結ピン132a、132bで
は、ピン体138の軸部138aを矢印M方向に沿って
相対移動させると、筒体136の割ピン部136aは外
径を拡大する方向に弾性変形させられる。また軸部13
8aを矢印N方向に沿って相対移動させると、割ピン部
136aは上記弾性変形を回復する方向に変形し外径が
縮小される。このため、割ピン部136aの外径を縮小
状態としてこれをカバー部材72の連結穴134a、1
34bに挿通させ(図8(a)参照)、つまみ138b
を押し込むようにして軸部138aを矢印M方向に移動
させれば、割ピン部136aと連結穴134a、134
bとが強固に嵌合された状態となる(図8(b)参
照)。また図8(b)の状態から、つまみ138bを引
っ張るようにして軸部138aを矢印N方向に移動させ
れば、割ピン部136aの外径は縮小されて、割ピン部
136aと連結穴134a、134bとは上述の嵌合状
態から解放される。
【0027】したがって、このように割ピン部136a
と連結穴134a、134bとを嵌合状態とすれば、基
盤保持部材128を連結ピン132a、132bでカバ
ー部材72に固定し、軸ピン124a、124bで裏盤
48に固定することになる。既に述べたようにカバー部
材72もまた裏盤48に固定されているので、上記の場
合、基盤保持部材128は裏盤48に対して固定される
ことになる。一方、割ピン部136aと連結穴134
a、134bとの該嵌合を解除すれば、軸ピン124
a、124bを軸として基盤保持部材128を裏盤48
に対して開閉、揺動させることができる。
【0028】なお図4に示すように、裏盤48には賞球
受部材66に設けられている軸ピン140aおよびカバ
ー部材72に設けられている軸ピン140bに軸支され
た遊技盤カバー142が装着されているが、この遊技盤
カバー142も上記基盤保持部材128の連結ピン13
2a、132bと同様の連結ピン144を備えており、
この連結ピン144を操作することによって裏盤48に
対して閉鎖、固定された状態および揺動可能な開放状態
とできる。
【0029】パチンコ機10から前面枠14および皿部
材32を取り去った状態の正面図である図8に示すよう
に、裏盤48は、2個のヒンジ148、148を介して
本体枠44の第1側壁44aに軸支され、また図2およ
び図8に示すように、一対の係止機構150、150を
介して第2側壁44bに係脱可能に係止されている。
【0030】図9に示すように、この係止機構150
は、ピン152に軸支されて矢印Cに沿って揺動可能に
裏盤48に装着された係止部材154と本体枠44の第
2側壁44bに固着された係止バー156とから構成さ
れている。係止部材154には、係止バー156と係止
可能な係止鈎154aおよびハンドル154bとが設け
られており、ハンドル154bを矢印Cに沿って揺動さ
せることによって係止鈎154aを係止バー156に係
脱させることができ、この操作によって裏盤48を本体
枠44に係止させ、その係止を解除できる。
【0031】図8に示すように、裏盤48には4箇所の
圧締機構158を介して遊技盤12が保持されている。
図10に示すように、圧締機構158には一対の板状の
突起160a、160bを備えた圧締部材160、半月
状の横断面形状を有し圧締部材160を貫通する軸16
2および軸162を回転操作するノブ164が設けられ
ている。圧締機構158は圧締部材160とノブ164
との間の軸162を裏盤48の軸穴166に回動自在に
保持されており、圧締部材160は裏盤48に形成され
た挿通部168に収容されている。このような構成によ
り、ノブ164を介して圧締部材160を約90度の範
囲で回動させれば、遊技盤12と裏盤48の圧締縁部1
70とを密接、圧締状態(図10(a)、(c)参照)
とし、この状態から解放(図10(b)、(d)参照)
することができる。
【0032】図8に示すように、裏盤48に装着された
遊技盤12は、上述の圧締機構158によって水平方向
の移動を規制され、裏盤48のサポート部48cによっ
て支承されて重力方向の移動を規制されているが、圧締
機構158による圧締を解除すれば、遊技盤12を図8
における紙面垂直方向に移動させて裏盤48から離脱さ
せることができる。またこれと逆に作業すれば遊技盤1
2を裏盤48に装着できる。このように遊技盤12の裏
盤48への着脱が裏盤48の前面側から可能であり、し
かも容易である。したがって、例えば遊技盤12のみを
新規な遊技盤と交換する作業は、きわめて容易となる。
【0033】このように、本体枠44に保持される裏盤
48にて直接に遊技盤12を支えるので、従来のパチン
コ機等では本体枠に軸支されて遊技盤を保持すると共に
発射ハンドル40等を固定していた木製の前枠が不要と
なっている。また前枠に固定されて遊技盤を支承するプ
ラスチック製の中枠も不要となっている。すなわち、本
実施例の裏盤48は、従来のプラスチック製のいわゆる
裏パックと遊技盤を保持する前枠および中枠との機能を
備えており、このように構成することで部品点数を削減
できる。
【0034】この図8と図1とから明らかなように、前
面枠14を閉鎖位置とした際には、遊技盤12の遊技領
域18の外側となる上下の四隅が装飾部13aによって
覆われる。したがって、遊技者は、装飾部13aによっ
て形成される円形の窓を透して遊技盤12を見ることに
なる。つまり、遊技者は、遊技のために必要な遊技領域
18だけを見ることになる。よって、遊技盤12の四隅
すべてにおいて、ランプ類や装飾部品を装着する必要は
なくなり、遊技盤に取り付けられる部品点数を削減でき
る。
【0035】図5、図6および図8に示すように、裏盤
48の下部には上述の発射装置112が装着されてい
る。この発射装置112はモータ112aにて駆動され
る打球槌112bにて、発射装置112の斜め上方に配
されている発射レール171の後端部171aに置かれ
た遊技球を打撃することで、遊技球を発射することがで
きる。発射された遊技球は、発射レール171を経て、
遊技盤12に固着されているガイドレール172に沿っ
て誘導されて遊技領域18へ放出される。なお、発射レ
ール171とガイドレール172との間には、例えば打
球槌112bによる付勢が不足して、遊技領域18に到
達できなかった遊技球を回収して下受け皿30へと導く
ためのファール球誘導路174が設けられている。
【0036】本体枠44の第1側壁44aの内面側に
は、4箇所の迫出しヒンジ176a、176b、176
c、176dが設置されており、迫出しヒンジ176
a、176bには前面枠14が取り付けられ、迫出しヒ
ンジ176c、176dには皿部材32が取り付けられ
ている。
【0037】図11および図12に示すように、迫出し
ヒンジ176a〜176dは、固定部材178を介して
第1側壁44aに固定されている。この固定部材178
には、ピン180を中心として揺動自在に板状片182
が連結され、ピン184を中心として揺動自在に三角片
186が連結されている。また板状片182の他端はピ
ン188を介して相互に揺動自在にL字板190の後端
部に連結されており、三角片186の中央頂点部はピン
192を介して相互に揺動自在にL字板190の中央部
に連結されている。このL字板190の先端側は略コの
字状となっており、その突端は、前面枠14(皿部材3
2)に固着された凹部材194に、ピン196を介して
相互に揺動自在に連結されている。さらに、この凹部材
194に、ピン198を介して連結されたS字片200
の他端は、ピン202を介して三角片186に連結され
ている。
【0038】このような迫出しヒンジ176a〜176
dでは、閉鎖状態(図11参照)から開放状態(図12
参照)へ移行する際には、L字板190およびS字片2
00が矢印E方向に沿って引き出されるように変位す
る。しかし、三角片186の中央付近に連結されている
L字板190の変位量よりも三角片186の先端部に連
結されているS字片200の変位量が大きくなるので、
前面枠14(皿部材32)は矢印E方向に沿って迫出す
と共に矢印F方向に沿って揺動することになる。このよ
うに、前面枠14(皿部材32)は本体枠44から離脱
しつつ扇形に移動するので、開放状態では前面枠14
(皿部材32)と本体枠44との間に空隙Kが形成され
る。したがって、例えば隣接する他のパチンコ機やパチ
ンコ機の間に設置されている玉貸機と開放された前面枠
14(皿部材32)との間にも空隙Kに応じた距離的な
ゆとりが確保できる。従って、例えば前面枠14を従来
よりも大きな角度で開くことが可能となり、パチンコ機
10内部のメンテナンス等が一層容易となる。また、例
えば空隙Kに見合っただけ上下の受け皿を張り出すこと
も可能となり、上下の受け皿の容積を増加することがで
きる。
【0039】図13に示すように、これらの迫出しヒン
ジ176a〜176dを介して本体枠44に取り付けら
れている前面枠14および皿部材32の裏面側には、各
種の部材が設置されている。なお、図13にては前面枠
14と皿部材32とを明瞭に区別するために、実際以上
に両者を離隔させて表示している。
【0040】先ず前面枠14について説明すると、上辺
206に沿って大当りランプ20への配線を保護するた
めの保護板208が設置されている。また迫出しヒンジ
176a、176bと対向する側辺に沿って、本体枠4
4の第2側壁44bに固着されたL部材(図示略)と係
止して前面枠14を閉鎖状態に維持するための前面枠係
止機構210が配されている。この前面枠係止機構21
0は、所定の範囲で上下動可能な係止板212、係止板
212を上方向に付勢するばね214および錠24を介
して回動操作され係止板212を下方へ押し下げ可能な
押部材216を備えている。前面枠14が閉じられた状
態では係止板212とL部材とが相互に係止し、ばね2
14はこの状態を保持すべく係止板212を付勢してい
るが、錠24を介して押部材216を回動させ、係止板
212をばね214の付勢力に抗して押し下げると、係
止板212とL部材との係止は解除され、前面枠14を
開放可能となる。
【0041】また、前面枠14には迫出しヒンジ176
a、176bとの間に配された一対の軸ピン218、2
18に軸支されて、ガラス枠13が装着されている。図
14に示すように、ガラス枠13は矩形でガラス16
a、16bを保持する一対のガラス溝220a、220
bを備える外周部材222と外周部材222の内部に配
されて中央に略円形の空間を形成している装飾部13a
とで構成されており、図示左側には軸ピン218、21
8と係合可能な穴を備えた係合部224a、224bを
有する金属製の係合支持金具226が固着されている。
また、係合支持金具226と対向する辺には、ガラス1
6a、16bをガラス溝220a、220b内に保持す
ると共に、蝶番部228a、228bを軸として開閉し
ガラス16a、16bの挿入、取出しを可能とする金属
製のガラス押え板230が装着されている。ガラス押え
板230の中央付近には、鋼製の弾性板232が配され
ている。この弾性板232は矢印G方向に沿って弾性変
形可能である。また、ガラス押え板230の上端とガラ
ス枠13の上辺13bとの間にはガラス押え板230を
上辺13b側(ガラス押え板230を閉じる方向)に付
勢する弦巻ばね233が介装されており、この弦巻ばね
233の付勢力でガラス押え板230は閉鎖状態に保持
されている。
【0042】図13に示すように、ガラス枠13を前面
枠14に密接させた際には、弾性板232は押部材21
6の後端部234に当接している。このためガラス枠1
3は、後端部234によって前面枠14からの離脱を規
制されている。一方、弾性板232をガラス枠13の中
心方向に向かって弾性変形させた際には、弾性板232
は後端部234との当接状態から解放され、ガラス枠1
3は軸ピン218、218を軸として揺動可能となる。
したがって、弾性板232を操作することによってガラ
ス枠13を前面枠14に密接する状態から離脱させるこ
とができる。なお、弾性板232は、後端部234から
の押圧力によって、上記弦巻ばね233と共にガラス押
え板230を閉鎖状態に保持する機能も有しており、上
記のようにしてガラス枠13を前面枠14から離脱させ
た時には、弦巻ばね233の付勢力に抗してガラス押え
板230を開放可能である。
【0043】次に、皿部材32の裏面側について説明す
ると、皿部材32の裏面はプラスチック製の裏板236
で覆われており、裏板236を貫通して上受け皿28の
上皿排出口34に通ずる通路238が開口している。こ
の通路238の下方に配された略平行四辺形の部材は、
下皿導入口82からの遊技球を下受け皿30の下皿排出
口36へと導くためのバイパス部材240であり、上辺
部に遊技球口242が設けられている。またバイパス部
材240下部の凸状部244に対応して、裏板236に
は下受け皿30に通ずる開口が設けられている。さら
に、バイパス部材240の凸状部244の斜め上方に
は、発射装置112から発射されて遊技領域18に到達
できなかった遊技球が回収されるファール球誘導路17
4からの遊技球を受け入れるためのファール球受口24
6が設けられている。
【0044】バイパス部材240の図示左側は裏板23
6が一部削除されており、この内部には、上受け皿28
から供給される遊技球を1球ずつ発射レール171内に
供給する発射球供給装置248が設置されている。また
裏板236には、発射球供給装置248の下方に、発射
ハンドル40と発射装置112とを接続するリード線
(図示略)の通路としてのリード線穴250が設けられ
ている。
【0045】さらに、皿部材32の迫出しヒンジ176
c、176dと対向する辺に沿って、本体枠44に設置
された下係止部材(図示略)と係止可能な係止部252
a、252bを有する鋼製の係止金具252が取り付け
られている。したがって、本体枠44の下係止部材と係
止部252a、252bとの係止を解除すれば皿部材3
2を迫出しヒンジ176c、176dを軸として開放で
きる。また開放した皿部材32を本体枠44に押し付け
るように閉じれば、係止部252a、252bを本体枠
44の係止部材と係止させることができ皿部材32と本
体枠44とを接合状態に保持できる。
【0046】以上の構成になるパチンコ機10を使用し
て遊技時における裏盤48の静電気の帯電量を測定した
ところ、従来の遊技機の遊技時における裏パックの静電
気の帯電量(約10KVA)の約1/4であった。上述
のように、本実施例のパチンコ機10は、裏盤48のほ
ぼ全体を導電性プラスチック製としているので、裏盤4
8に発生した静電気は裏盤48のほぼ全表面から速やか
に空気中に放出される。このため裏盤48の帯電量はき
わめて低いものとなり、静電気が主制御基盤126等に
悪影響を及ぼすことは防止される。また特別な放電手段
を装着する必要もなくなる。
【0047】さらに、裏盤48の一部に設けられた配線
ピット106は少なくとも3面が導電性であるから、こ
の配線ピット106内に収容される電気配線は電磁的に
シールドされることになる。したがって、これらの電気
配線へのパチンコ機10内外からの電磁波の侵入は防止
される。このため、例えば電気配線を介して侵入したノ
イズによって主制御基盤126が誤作動する等の事故は
防止できると共に電波発信機等を使用する不正行為に対
する防御性能が向上する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の遊
技機では、前面枠側に含まれている上隅被覆部が遊技盤
の遊技領域外の上隅を覆うので、遊技領域外になる遊技
盤の上隅部分は遊技者には見えなくなる。従って、この
上隅部分にランプ類や装飾部品を装着する必要はなくな
り、遊技盤に取り付けられる部品点数を削減できる。
【0049】しかも、この遊技機は上隅被覆部をはじめ
から備えており、そのため、上隅被覆部は、製造時に遊
技機の外観との調和を取ることができるから、たとえば
遊技店に設置後に後付けする場合と比べて装飾効果は高
く、取り付けのための特別な手間はいらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のパチンコ機の正面図である。
【図2】 実施例のパチンコ機の背面図である。
【図3】 実施例のパチンコ機の裏盤および裏盤に装着
される部品の分解斜視図である。
【図4】 実施例のパチンコ機の裏盤および裏盤に装着
される部品の一部分解斜視図である。
【図5】 実施例のパチンコ機の下受け皿付近における
横断面図である。
【図6】 実施例のパチンコ機の上受け皿付近における
横断面図である。
【図7】 実施例のパチンコ機の連結ピンの拡大図であ
り、図7(a)は軸部を引き出した状態の平面図、図7
(b)は軸部を押し込んだ状態の平面図である。
【図8】 実施例のパチンコ機において前面枠および皿
部材を撤去した状態の正面図である。
【図9】 実施例のパチンコ機の係止機構付近の拡大断
面図である。
【図10】 実施例のパチンコ機の圧締機構の説明図で
あり、図10(a)、(b)は一部縦断面図、図10
(c)は圧締状態の正面図、図10(d)は解除状態の
正面図である。実施例のパチンコ機の迫出しヒンジ付近
の斜視図である。
【図11】 実施例のパチンコ機の迫出しヒンジの平面
図である。
【図12】 実施例のパチンコ機の迫出しヒンジを開い
た状態の平面図である。
【図13】 実施例のパチンコ機の前面枠および皿部材
の背面図である。
【図14】 実施例のパチンコ機のガラス枠の斜視図で
ある。
【符号の説明】
10・・・パチンコ機、12・・・遊技盤、13・・・
ガラス枠、13a・・・装飾部(上隅被覆部、下隅被覆
部)、14・・・前面枠、16a・・・ガラス(ガラス
板)、18・・・遊技領域、28・・・上受け皿、30
・・・下受け皿、32・・・皿部材、44・・・本体
枠、48・・・裏盤、106・・・配線ピット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−180283(JP,U) 実開 昭60−195080(JP,U) 実開 昭48−58889(JP,U) 実開 昭61−18184(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略長方形の本体枠と該本体枠の内側に配
    される略矩形の遊技盤とを備え、該遊技盤の前面側に形
    成された遊技領域に発射された遊技球の挙動により所定
    の入賞状態が発生した際に設定数の遊技球を賞球として
    排出する遊技機において、 前記本体枠および遊技盤を含む本体側に開閉自在に軸支
    され閉鎖された際には前記遊技盤の前面に配置される前
    面枠と該前面枠に装着されてガラス板を保持するガラス
    枠とを含み、前記本体側に揺動可能に対向する前面枠側
    が、 前記遊技領域の内外を仕切る境界に沿う形状の内縁を持
    ち前記遊技盤の少なくとも上隅を覆う上隅被覆部をも含
    んでいることを特徴とする遊技機。
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