JP3847709B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP3847709B2
JP3847709B2 JP2002382330A JP2002382330A JP3847709B2 JP 3847709 B2 JP3847709 B2 JP 3847709B2 JP 2002382330 A JP2002382330 A JP 2002382330A JP 2002382330 A JP2002382330 A JP 2002382330A JP 3847709 B2 JP3847709 B2 JP 3847709B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
game
passage
foul ball
foul
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002382330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004208958A (ja
Inventor
恒吉 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sammy Corp
Original Assignee
Sammy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sammy Corp filed Critical Sammy Corp
Priority to JP2002382330A priority Critical patent/JP3847709B2/ja
Publication of JP2004208958A publication Critical patent/JP2004208958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3847709B2 publication Critical patent/JP3847709B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立設保持された遊技盤の前面遊技領域内に遊技球発射装置から遊技球を打ち出し、この遊技球を遊技領域内で落下移動させて遊技を行うように構成される弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような遊技機として、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等が一般的に知られているが、この種の遊技機の代表としてパチンコ機を例に挙げて説明する。パチンコ機は、前面側にガラス扉が開閉自在に装着される前枠、この前枠が開閉着脱可能に取り付けられる方形枠状の外枠、前枠(もしくは前枠と一体に構成された収容枠)に着脱自在に取り付けられるとともに閉止状態のガラス扉に近接して対向する遊技盤、前枠の後面側に取り付けられる裏機構盤等から構成される。一般的に、遊技盤は前枠(もしくは収容枠)に立設状態で保持され、遊技盤の下方に位置して前枠内に配設された遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤前面の遊技領域の周縁に沿って上方に移動させて上部から遊技領域内に導き、ガラス扉との間における遊技領域内で落下移動する遊技球を遊技領域内の入賞具(遊技構成部品)に入賞させる遊技を行うように構成されている。
【0003】
このように遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技領域の周縁に沿って上方に移動させるために、従来のパチンコ機のレール構成を図48に略示するように、遊技盤910の遊技領域911を囲んで内ガイドレール912が設けられるとともに内ガイドレールの片側側方に所定間隔を有して略平行に延びて外ガイドレール913が設けられ、内ガイドレール912と外ガイドレール913とに挟まれて発射通路915が形成され、遊技球発射装置920から発射された遊技球を、外ガイドレール913の上を移動させながら発射通路915を通して遊技領域911の上部に導くように構成されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
このような構成の弾球遊技機においては、遊技球発射装置920から発射されて発射通路915を通って上方に移動する遊技球のうち、遊技領域911に届かなかったり、発射通路の上端に一般的に設けられる球戻り規制片に弾き返されたりした遊技球は、発射通路915内を逆流するように落下移動する。このような遊技球は一般的に「ファール球」と称されるが、ファール球が発射通路を通って遊技球発射装置920側に戻されるようにしたのでは、遊技球発射装置920において次に発射される遊技球とファール球が重なり、遊技球発射装置による遊技球の発射を邪魔するという問題が発生する。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−68010号公報
【特許文献2】
特開平9−308730号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このため従来では、遊技球発射装置920が設けられる前枠902に、遊技球発射装置から発射された遊技球を外ガイドレール913の下端近傍までガイドする発射レール916を設け、発射レール916の先端と外ガイドレール913の下端とを所定距離だけ離してファール球戻り開口917を形成し、ファール球をこのファール球戻り開口917に導入して、遊技球発射装置の方に戻らないようしている。しかしながら、このような構成では、前枠902に所要広さのファール球戻り開口を設ける必要があり、この領域が占有されて前枠内部構造が複雑化するという問題や、ファール球戻り開口917から遊技領域911までの通路長さが長いためファール球が発射通路915からファール球戻り開口917に待避されるまでの時間が長くなり、発射通路915上でファール球と後続の発射球とが衝突する確率も高くなるという問題がある。さらに、遊技球発射装置920を外ガイドレール下端の近傍に設けて、遊技球を外ガイドレール913と内ガイドレール912とに囲まれた発射通路内に直接発射するような構成(例えば、遊技球を垂直上方に向けて発射通路内に直接発射する構成)の遊技機の場合には、上記のようなファール球戻り開口917を設けることが難しいという問題がある。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、前枠の内部構造を簡明化しつつ、ファール球をできるだけ速やかに且つ確実に発射通路から排出させることができるような構成の弾球遊技機を提供することを目的とする。本発明はさらに、遊技球を外ガイドレールと内ガイドレールとに囲まれた発射通路内に直接発射する場合でも、ファール球が遊技球発射装置側に戻ることが極めて少なくなるような構成の弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明においては、枠部材に着脱自在に立設保持された遊技盤の前面に、上向きに開く円弧状の内レール面と当該内レール面の上方を覆って下向きに開く円弧状の外レール面とに囲まれて遊技領域が形成されるとともに、外レール面と滑らかに繋がって下方に延びる第1部材(例えば、実施形態における上側のレール飾り12′)の内壁面及び第1部材よりも遊技領域側に位置して内壁面と略平行に下方に延びる第2部材(例えば、実施形態における下側のレール飾り13′)の外壁面に囲まれて遊技盤の上部において遊技領域に繋がり遊技盤の下部において略鉛直に延びる発射通路が形成され、遊技盤の下側に位置する枠部材の下部領域(例えば、実施形態における遊技補助盤20)に設けられた遊技球発射装置から発射通路に打ち出された遊技球を内壁面に沿って遊技領域に導いて遊技を行うように弾球遊技機が構成される。この弾球遊技機において、発射通路の第1部材側に、発射通路と隣接して上下に延びるファール球通路(例えば、実施形態における第1ファール球通路210)が形成されるとともに、当該ファール球通路の上部において発射通路と連通する連通開口が内壁面に開口形成され、さらに、発射通路を挟んで連通開口と対向する第2部材側に、外壁面から発射通路に突出して遊技球発射装置から発射通路に発射された遊技球を通過させるが、発射された遊技球のうちで遊技領域内に到達せずに発射通路を戻って落下するファール球に当接してファール球を連通開口からファール球通路に導く内側誘導部材(例えば、実施形態における第1誘導突起203,30,403、揺動誘導部材405)を設けるとともに、第1部材側に、発射された遊技球が発射通路を上動するときに当該遊技球の押圧力により連通開口を塞いで当該遊技球を通過させ、押圧力が解放されたときに連通開口を開放してファール球を連通開口からファール球通路に導く外側誘導部材(例えば、実施形態における弾性誘導部材302)を設け、ファール球通路の内部に導かれたファール球を、ファール球通路を通して枠部材に設けられる球皿側(例えば、実施形態における球皿6や従来のパチンコ機における下球皿等)に戻すように構成している。
【0009】
なお、枠部材の下部領域に、発射通路の下方に位置して上向きに開口する遊技球発射装置の発射口と、ファール球通路の下側に位置して上方に開口し球皿に繋がる第1のファール球回収口(例えば、実施形態におけるファール球回収口22L)と、発射口を挟んで第1のファール球回収口と反対側に位置して上方に開口し球皿に繋がる第2のファール球回収口(例えば、実施形態におけるファール球回収口22R)とを左右方向に並べて設け、内側誘導部材よりも下方に位置する発射通路の下部に、遊技球発射装置から発射通路に発射された遊技球を通過させるが、発射通路を落下してきた遊技球に当接して第1のファール球回収口または第2のファール球回収口に導く誘導突起(例えば、実施形態における第2誘導突起205)を設けることが好ましい。
また、ガラス部材(例えば、実施形態におけるガラスアッセンブリ52)とガラス部材を保持する枠状の扉部材(例えば、実施形態における扉枠51)とを有し遊技盤の前方に開閉可能に取り付けられたガラス扉を備え、ガラス扉を閉鎖したときに、扉部材が発射通路の前方を覆って連通開口の近傍領域が弾球遊技機の前方から視認されないように構成することが好ましい。
【0010】
このような構成の弾球遊技機では、遊技盤の前面にファール球通路が形成されるとともにこのファール球通路と発射通路とを連通開口により連通させているため、遊技盤上においてファール球を発射通路からファール球通路に導くことができるが、このとき遊技盤に設けられた内側誘導部材及び外側誘導部材によってファール球が確実に連通開口を通ってファール球通路に導かれる。このため、まず、従来のように遊技盤の下方に位置する前枠内にファール球を捕捉するための構造を設ける必要がなく、この部分における前枠内部構造を簡単にすることができる。また、ファール球が遊技盤側で速やかに発射通路からファール球通路に導かれるため、発射通路上でファール球と後続の発射球とが衝突する確率を大幅に低減させることができる。さらに、発射通路の途中に対向して設けられた内側誘導部材及び外側誘導部材によってファール球が確実にファール球通路に導かれ、発射通路の下端までファール球が戻ることが極めて少ないため、いわゆる垂直発射と称されるような発射装置を用いて、遊技球を発射通路内に直接発射する構成を問題なく採用することができる。加えて、発射通路の下部に誘導突起を併設した構成によれば、ファール球が遊技球発射装置側に戻る確率をさらに低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお実施例では、前枠の正面奥部に遊技盤が収容保持された形態のパチンコ機に本発明を適用した場合を主として説明する。
【0012】
まず、パチンコ機PMの概要構成を図1〜図6の各図を参照して要約説明する。ここで、図1はパチンコ機PMの正面図、図2はパチンコ機PMの背面図、図3はガラス扉5および球皿6を開放した状態におけるパチンコ機PMの正面図、図4はガラス扉5および球皿6を開放して遊技盤10を取り外した状態におけるパチンコ機PMの正面図、図5および図6は前枠2からガラス扉5、球皿6、遊技盤10、裏セット盤30などを取り外した分解状態における各部の正面図および背面図である。
【0013】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設されたヒンジ機構3a,3bで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
【0014】
前枠2の前面側には、前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿6が正面左側に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4および球皿施錠装置9を利用して前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。球皿6の右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が取り付けられている。前枠2の上部には方形枠状の収容枠2aが前枠2と一体に成型されており、この収容枠2aに設けられた遊技盤固定保持装置100を利用して遊技盤10が着脱可能に立設保持される。
【0015】
遊技盤10は、所定板厚の積層合板を切断およびルーター加工して、表面にセルを貼り付けた化粧板(「ベニヤ」とも称される)11を基板として構成される。化粧板11の前面には、上下2分割のレール飾り12,13がビス止めされてその内側に略円形の遊技領域PAが区画形成され、この遊技領域PAに多数本の遊技釘とともに風車や各種入賞具14、遊技の進行状況に応じて所定の図柄を表示させる図柄表示装置15などの遊技構成部品が取り付けられている。
【0016】
遊技領域PAの入口部には遊技領域PAに発射された遊技球が再び遊技球発射装置21側に戻ることを防止する球戻り規制片16が取り付けられ、遊技領域PAの下端部には入賞具14に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤10の裏面側に排出させるアウト口17が設けられている。化粧板11の裏面側には、各入賞具14に入賞した遊技球(「セーフ球」という)を検出する入賞球検出器、セーフ球を集合させ化粧板11の裏面に沿って落下させる球寄せカバー18、図柄表示装置15の作動制御を行う画像制御基板95などが取り付けられている。
【0017】
収容枠2aの下側に位置する前枠2の下部領域には遊技補助盤と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤20の各部に、遊技盤10に向けて遊技球を打ち出す遊技球発射装置21、所定容積の収容空間を有して球皿6の充満時に排出しきれない遊技球を一時貯留する貯留ケース25、貯留ケース25の出口開口に設けられ球皿6の開閉操作に連動して出口開口を開閉する枠側シャッタ28、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させる音響装置29などが設けられている。また遊技補助盤20の上部には、遊技盤10のアウト口17と位置整合してアウト球受容口37aが設けられており、アウト口17から遊技盤の裏面側に排出された遊技球(「アウト球」という)を後方のアウト球通路37に導くようになっている。
【0018】
常には遊技盤10の前面を覆って閉鎖位置に保持されるガラス扉5の背面側には、前後2枚のガラス板がその周縁を支持する保護フレームに収容されて一体のガラスアッセンブリ52が形成され、このガラスアッセンブリ52がガラス扉の裏面右側に設けられたヒンジ機構53a,53bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、裏面左側に設けられたガラス施錠機構54によってガラス扉5の窓口開口を覆う閉止位置に係止保持されている。
【0019】
また常には遊技補助盤20の前面を覆って閉鎖位置に保持される球皿6の背面側には、遊技補助盤20に設けられた各機器に対応した機構装置が装備されている。すなわち、遊技球発射装置21に対応して遊技球発射装置21に遊技球を送り出す球送りカセット61が、貯留ケース25に対応して貯留ケース内部の状態をパチンコ機正面側から視認可能な貯留ケース透視窓65が、枠側シャッタ28に対応して球皿6の開閉に連動昇降する皿側シャッタ68が、それぞれの対応位置に設けられている。
【0020】
前枠2の裏面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりもやや小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が、前枠2の裏側に設けられた裏セット盤固定レバー39,39…を利用して着脱可能にセット保持される。裏セット盤30の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンク31、球貯留タンク31から供給された遊技球を流下させる過程で前後2列に整列させるタンクレール32、所定数量の遊技球を整列状態で待機させる待機通路33、遊技盤10における入賞状態等に基づいて遊技球を払い出す球払出装置34、球払出装置34から払い出された遊技球を貯留ケース25に導く球払出通路35などの賞球装置が装備されている。
【0021】
また裏セット盤30には、遊技補助盤20に設けられたアウト球受容口37aから受容したアウト球を裏セット盤下端のアウト球排出口37bに導くアウト球通路37、遊技盤10における各入賞具14に入賞し球寄せカバー18に沿って落下しセーフ球集合樋38aで集められたセーフ球を裏セット盤下端のセーフ球排出口38bに導く排出させるセーフ球通路38が形成されている。裏セット盤30の裏面側には、電源基盤91や主基板92などの各種回路基盤および電子部品等が取り付けられ、これらの各機器および遊技盤10の裏面に取り付けられた画像制御基板95が図示省略するワイヤーハーネスで接続されてパチンコ機PMが遊技可能に構成される。
【0022】
パチンコ機PMは、前枠2、ガラス扉5および球皿6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、球皿6に貯留された遊技球が球送りカセット61により1球ずつ遊技球発射装置21に送り出され、遊技球発射装置21のハンマにより遊技盤10の遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
【0023】
以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、遊技盤10は遊技盤固定保持装置100を利用して前枠2の前方から収容枠2aに着脱可能に固定保持される。以下、図7から図16の各図を参照して遊技盤固定保持装置100について説明する。
【0024】
ここで、図7は遊技盤10の正面図、図8は遊技盤10を構成する上下のレール飾り12,13の背面図、図9は遊技盤固定保持装置100の要部を示す正面図、図10は遊技盤固定保持装置の固定レバーとガラス窓側の規制突起部の形態を略示する斜視図、図11は遊技盤固定保持装置100の構成部材を分解状態で示す正面図、図12は図11に示した各部材の組み付け状態を示す平断面図、図13は遊技盤固定保持装置100による遊技盤の固定状態を示す側断面図、図14および図15は遊技盤固定保持装置100に設けられた固定忘れ防止機構の作用を示す側断面図及び平断面図であって各々図(A)は遊技盤固定保持装置が未固定状態、図(B)は遊技盤固定保持装置が固定状態、図16は固定忘れ防止機構の作用を示す平面図である。なお、図12〜図15の各断面図は、遊技盤側の固定保持構造の差異を表すため、平断面図については正面右上部の固定保持構造の断面を、側断面図については正面左上部の固定保持構造の断面をそれぞれ示している。
【0025】
遊技盤固定保持装置100は、その構成を配設部位に基づいて分類すると、収容枠2aに設けられた枠側固定保持構造110、遊技盤10に設けられた盤側固定保持構造120、およびガラス扉5に設けられた固定忘れ防止機構130に大別される。このうち、枠側固定保持構造110と盤側固定保持構造120とは収容枠2aに遊技盤10を固定保持させるための構造であり、固定忘れ防止機構130はこれらの固定保持構造が未固定状態であるときに、これを明確にして固定忘れを未然に防止するための機構である。以下各構造について順に分説する。
【0026】
枠側固定保持構造110は、収容枠2aに前方に向けて膨出成型された有底円筒状のレバー収容部111と、収容枠2aの裏面側にこのレバー収容部111の左右に位置して後方に突出成型された保持部材係止部112と、保持部材係止部112に係止固定されるレバー保持部材113と、レバー収容部111に収容されて前方に突出しレバー保持部材113に回動可能に支持される固定レバー115などからなり、遊技盤10の内外レールの形成位置等を考慮して遊技補助盤2aの適切な位置に4カ所設けられている。
【0027】
レバー収容部111の前方の支持部(有底円筒における底部)111aには、固定レバー115のレバー部115cの形状に合わせて、これよりもわずかに大きめに開口された菱形のレバー部挿通孔111cが形成されている。また保持部材係止部112は、背面視において相互に内向きに対向するU字枠状をなし、後方に突出成型されてレバー保持部材113の左右の係止部113cを裏面側から枠内に受容して係止固定し得るようになっている
【0028】
固定レバー115は、円盤状の回動フランジ部115aと、この回動フランジ部から前方に突出する回動軸部115b、回動軸部115bから外方に張り出された正面視菱形のレバー部115c、レバー部115cの基部裏側に設けられた押圧突起115dなどからなり、例えばナイロン(PA)やABS樹脂などの樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段で一体成型される。
【0029】
回動フランジ部115aの背面側には、このフランジ部115aを貫通して回動軸部が突設され、レバー部115cの延びる方向と斜め45度の相対角度方向に向けて回動軸部から外方に突出する回動規制突起115fが設けられている。また、回動フランジ部115aの背面側には上記回動規制突起115fと同様に斜め45度方向に向けてフランジ面から後方に突出する細リブ状の係合突起115gが一体成型されている。
【0030】
レバー保持部材113は、円環状の支持フランジ部113aと、この支持フランジ部から後方に延びる支持板部113b、支持板部113bから左右外方に張り出して形成された係止部113cなどからなり、例えばポリアセタール樹脂(POM)やABS樹脂などの樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段で一体成型される。
【0031】
支持フランジ部113aは、円環状に形成されており、その中心に回動フランジ部115aから後方に突出する回動軸部を回動可能に支持する軸受容穴113eが形成されている。支持フランジ部113aの前面側には、支持板部113bの一部が延設されて固定レバー115の回動規制突起115fと係合可能な回動規制辺113fが形成されており、固定レバー115を所定の角度範囲を超えて回動させようとしたときに回動規制突起115fが回動規制辺113fに当接してそれ以上固定レバー115が回動しないように規制する。本実施例においては、上記所定の角度範囲として、レバー部115cの方位角が鉛直方向から反時計回りに水平になるまでの90度の角度範囲に設定している。
【0032】
また支持フランジ部113aの円環部には、ラジアル方向に傾斜する案内斜面とフランジ面に直交する係止面とを有してかみ合いクラッチ状に成型された係止突起113gが4カ所形成されており、固定レバー115を回動させたときに回動フランジ部の2カ所の係合突起115gが各々対角線上にある係止突起113gの案内斜面と係合して円環部を後方に弾性変形させ、さらに固定レバー115を回動させたときに係合突起115gが案内斜面を乗り越えて係止面と係合するように構成されている。
【0033】
この係止突起113gの係止面の形成角度位置は、上述した固定レバーの回動規制による回動角度範囲と整合して設定されており、固定レバー115を回動角度範囲内で回動させたときに、一定の弾性抵抗とクリック感をもって固定レバー115が係止され、当該係止位置が上記回動規制のかかる回動角度位置、すなわち、固定レバー115が鉛直になる角度位置と水平になる角度位置に係止されるように設定されている。
【0034】
左右の係止部113cは、前後に延びるU字枠状に成型された保持部材係止部112の枠内に嵌合し得るように成型されるとともに、左右の係止部の外側面が上下でスリット状に切り離されて左右に弾性変形可能に形成され、その後部に楔状の固定突起113dが成型されている。左右の係止部113c,113cは、これらの係止部と支持フランジ部113aとの間を繋いで前後に延びる支持板部113bで連結されている。
【0035】
これらの各構成部材は、収容枠2aの裏面側からレバー収容部111に固定レバー115を挿入して、レバー部115cをレバー部挿通孔111cに挿通させて前方に突出させ、回動フランジ部115aの背後からレバー保持部材113を挿入して左右の係止部113cを保持部材係止部112に嵌合させて固定突起113dを係止させることで収容枠2aに取り付けられ、枠側固定保持構造110が形成される。
【0036】
このように各部材が取り付けられると、固定レバーの回動フランジ部115aがレバー収容部の支持部111aとレバー保持部材の支持フランジ部113aとの間に挟持され、回動フランジ部115aと支持フランジ部113aとが相対峙して係合状態で配設される。すなわち、回動フランジ部115aから後方に突設された回動軸部が支持フランジ部113aの中心に形成された軸受容穴部113eに係合して回動可能に受容支持され、回動フランジ部の係合突起115gが支持フランジ部の円環状のフランジ面と係合した状態で配設される。
【0037】
固定レバーのレバー部115cは、レバー収容部111における支持部111aよりも前方に突出して回動操作可能に配設され、前述した回動フランジ部の係合突起115gと支持フランジ部の係止突起113gとの係合関係により、レバー部115cが鉛直上下に延びる鉛直角度位置(以下、「解放位置」という)とこの解放位置から反時計回りに90度回動させた水平角度位置(以下、「係止位置」という)との間で、一定の弾性抵抗とクリック感をもって回動可能に支持される。
【0038】
盤側固定保持構造120は、収容枠2aに設けられた枠側固定保持構造110の配設位置と整合して4カ所設けられている。盤側固定保持構造120は、化粧板11に形成された係止受容部121と、化粧板11にビス固定される上下のレール飾り12,13に一体成型された係止受け部125とを主体として構成される。
【0039】
係止受容部121は、収容枠側のレバー収容部111の配設位置および形状に合わせて、長孔状ないしU字切込み状に化粧板11の板面を前後貫通してルータ加工することによって形成され、収容枠2aの背面から前方に突出するレバー収容部111を受容可能に形成されている。
【0040】
係止受け部125は、レバー収容部111の円筒外径と略同一外径の外周リブを有して前方に突出する円形フランジ状に形成され、その前方の係止受け面125aには、解放位置にあるレバー部115cを前後に挿通させ、挿通されたレバー部115cを係止位置にしたときにレバー部115cと係合して遊技盤10を係止し得る係止開口125cが形成されるとともに、この係止開口125cの背面側に開口形状に合わせた縦リブが形成されている。
【0041】
係止受け面125aの前面位置は、レバー収容部111の支持部111aに係止受け部125の背面を当接させて支持させたときのレバー部115cの背面位置よりもわずかに前方に位置するように(すなわちレバー部115cで係止受け面125aをわずかに締め込むように)設定されており、遊技盤10における支持基準面になっている。
【0042】
また係止開口125cの開口形状は、全体としては、解放位置にあるレバー部115cの形状に類した縦長の菱形形状であるが、詳細には、正面左側の開口側面は折れ線状に屈曲して係止壁125dが形成され、正面右側の開口側面は屈曲交点の近傍領域が略円形に外方に逃げて逃げ面125eが形成されている。これは、レバー部115cを係止開口125cから前方に突出させて固定レバー115を係止位置に回動させたときに、レバー部基端側の押圧突起115dが係止開口125cの左側の係止壁125dと係脱可能に係合する一方、右側の側壁面とは係合しないように設定しているためであり、これにより遊技盤10が4カ所全ての係止部で正面左方向に押圧され、詳細図示省略するが収容枠2aの左側部に形成された支持基準面に当接されて位置決め支持されるように構成している。
【0043】
なお、遊技盤10の下方に位置する2カ所の係止受け部125には、係止受け部125の前方を覆う係止受けカバー127,128がレール飾り13に横開き開閉可能に取り付けられており、常には閉鎖状態に保持されてガラス扉5の正面側から遊技盤固定保持装置100が視認されないようにするとともに、型式シールや著作権シールの貼り付け面を形成している。
【0044】
このような遊技盤固定保持装置100を利用して遊技盤10を収容枠2aに装着固定するには、まず、ガラス扉5を開放して枠側固定保持構造110における4カ所の固定レバー115をレバー部115cが鉛直上下に延びる解放位置に設定しておき、遊技盤10を前枠2の前方から収容枠2aに収容する。このとき、係止受容部121がレバー収容部111を受容して収容枠内に進入し、係止受け面125aがレバー収容部の支持部111aに当接支持される。また、係止開口125cが固定レバーのレバー部115cを挿通させて係止受け面125aの前方に突出させる。
【0045】
次いで、係止開口125cを通って係止受け面125aの前方に突出したレバー部115cを摘んで反時計回りに回動させる。
【0046】
このとき、係止受け部125では、固定レバー115の回動操作によりレバー部115cが係止受け面125aに乗り上げるように係合して係止受け面125aを後方に押圧し、レバー部115aの背面とレバー収容部の支持部111aとの間に係止受け部125を挟み込むように挟持して、遊技盤10を前後方向に位置決めして固定保持する。またレバー部115cの基端側に突出成型された押圧突起115dが係止開口125cの係止壁125dと係合して遊技盤10を左方に押圧し、固定レバーの係止位置においては係止壁125dの屈曲部に安定係合して遊技盤10を押圧固定する。これにより、遊技盤10がガタなく収容枠2aに位置決めされ固定保持される。
【0047】
またこのとき、レバー収容部111の内部では、固定レバー115における回動フランジ部の上下の係合突起115g,115gが、レバー保持部材113における円環状の支持フランジ部113aを弾性変形させながら正面右上及び左下の係止突起113g,113gを乗り越え(解放位置から離脱するクリック)、支持フランジ部113aの前面を反時計回りに摺動する。固定レバー115がさらに回動されると、上下の係合突起115g,115gが今度は正面左上及び右下の係止突起113g,113gの案内斜面に乗り上げ、支持フランジ部113aを再び弾性変形させながらこの係止突起を乗り越えて係止位置に到達する(係止位置に到達したクリック)。固定レバーの前端では回動規制突起115fがレバー支持部材の回動規制辺113fに当接して過度の回動が規制される。これにより、明確な操作感と確実な係止保持をもって固定レバー115が係止位置に係止され遊技盤10が固定保持される。
【0048】
ところで、以上説明したような枠側および盤側固定保持構造によれば、遊技盤10の係止操作がクリック感を伴って明確に認識でき、また遊技盤10が固定状態にあるか解放状態にあるかも固定レバー115の角度位置で明らかに認識できる。しかしながら、開閉操作すべき固定レバー115が複数カ所に点在しており、また着脱作業を急ぐあまり2〜3カ所を固定した段階で固定完了と誤認する場合も生じ得る。このため、本パチンコ機PMにおいては、このような誤認によって遊技盤10が未固定状態のまま遊技に供されることを未然に防止するため、固定忘れ防止機構130を設けている。
【0049】
各図には固定忘れ防止機構130における干渉部材として、干渉突起135をガラス扉5に設けた例を示している。干渉突起135は、ガラス扉5の裏面側にガラス扉5から後方に突出して設けられており、段付き円柱状の突起部がガラス扉5と一体に成型されている。なお、図10では干渉突起135の構成例として2種類の形態を例示している。
【0050】
干渉突起135は、ガラス扉5を閉止させたときにガラス扉の背後に位置して対峙する固定保持構造110,120の位置に合わせて設けられており、ガラス扉5が閉止方向に揺動されときに、係止位置に位置する固定レバー115とは干渉しないが、解放位置に位置する固定レバー115のレバー部115cと干渉するように設定されている。
【0051】
このため、図14および図15における各(B)図に、固定レバー115を係止位置に位置させて、ガラス扉5を閉止させた状態を示すように、干渉突起135は固定レバー115と干渉することなくレバー部材115の上方(正面左上の固定保持構造)または下方(正面右上の固定保持構造)に位置して収容され、ガラス扉5が完全に閉止施錠される。
【0052】
一方、固定レバー115が解放位置にあるときには、この状態を図14および図15の各(A)図に示すように、干渉突起135の先端部が固定レバーのレバー部115cと干渉してガラス扉5を閉止させることができない。さらに、このときのガラス扉5の開き角は、図16(A)(B)に解放位置にある固定レバー115の場所とガラス扉5の開き角との関係を示すように、正面左側の固定レバー115(L)が解放位置にある場合((A)図)と、正面左側の固定レバー115(L)は係止状態にあるが正面右側の固定レバー115(R)が解放位置にある場合((B)図)とで異なり、(A)図に示す正面左側の固定レバー115(L)が解放位置にある場合の方が開き角が大きい。
【0053】
このため、遊技盤10の装着作業を行った作業者は、ガラス扉5が閉止できないことで遊技盤10が完全には固定されていないことを直ちに理解できるとともに、当該未固定の固定レバー115が左右いずれの固定レバー115(L),115(R)であるかをも察知することができる。従って、遊技盤の固定忘れを未然に防止して遊技盤10が不完全な固定状態で遊技に供されることを防止することができる。
【0054】
なお、上記実施例では、ガラス扉5の背面に干渉突起135を設け、固定レバー115が解放位置にある状態でガラス扉5を閉止させようとしたときに、干渉突起135がレバー部115cと当接してガラス扉5が閉止できないように構成した例を示したが、固定レバー115の前方に係止受けカバー127,128が設けられているような場合には、例えば、当該係止受けカバーのカバー面に干渉突起135が通過可能な突起挿通孔を設けることで上記実施例と同様に構成することができる。また、上記干渉突起135と同様の突起部を係止受けカバー127,128の背面に設け、固定レバー115が解放位置にある時には係止受けカバーの突起部が固定レバーのレバー部115cと当接して閉止されず、これに伴ってガラス扉5が閉止できないように構成してもよい。
【0055】
さて、上述した遊技盤10の着脱作業はガラス扉5を開放させた状態で行われるが、この着脱作業中にガラス扉5が自由に開閉揺動するとすれば、ガラス扉5を手で押さえて開放位置に保持しながら作業を行う必要があり作業が繁雑に耐えない。そこで、本パチンコ機PMには、ガラス扉5を遊技盤着脱作業の邪魔にならない所定の開放角度位置(例えば、110度程度の開放角度位置)で保持する扉開放保持機構が設けられている。以下、図17〜図19の各図を参照しながら扉開放保持機構150について説明する。
【0056】
ここで、図17は扉開放保持機構150によりガラス扉5を開放保持させた状態を示す側断面図(ガラス扉5の背面図)、図18は扉開放保持機構150の分解斜視図、そして図19は扉開放保持機構150の作用を示す平面図である。なお、本機構の説明にあたっては、扉開放保持機構150の主要部がガラス扉5の背面側に配設されていることから、図17および図18に示すガラス扉5を背面側から見た姿勢における左右方向を左・右と称して説明する。
【0057】
開放保持機構150は、図18に示すように、ガラス扉5を前枠2に対して開放支持する開放支持部材151と、開放支持部材151の一端をスライドおよび揺動可能に支持する収容部材152と、開放支持部材151の他端を係脱可能に係止する係止部材153とを主体に構成される。
【0058】
開放支持部材151は、所定板厚の金属板材を用い、切断、折り曲げ、孔あけ等の成形手段により各図に示す形状に形成され、上記所定の開放保持角度においてガラス扉5を前枠2に対して開放支持可能に構成される。開放支持部材151の一端には、段付き円柱状の収容部材係合軸部151bが下方へ突出して固着されており、収容部材152のスライド係合孔152bとスライド移動可能に係合するように構成されている。
【0059】
開放支持部材151の他端には、フック状のピン係止孔151pが形成されており、収容部材152の収容係止ピン152pおよび係止部材153の開放保持係止ピン153pに係止可能に構成されている。開放支持部材151の側部には、操作部151mが直角に折り曲げられて形成されており、操作部151mを把持して開放支持部材151をスライドおよび揺動させやすいようになっている。
【0060】
収容部材152は、ガラス扉5の上部裏面側に固定される収容部材基部と、この収容部材基部から直角に折り曲げられて後方に水平に突出する収容部材板状部152aとを有してU字状に折り曲げ成形されており、所定板厚の金属板材を切断、孔開けおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。収容部材152は、リベットやネジ等の締結手段によりガラス扉5の裏面側上部に固定される。これにより収容部材152は扉開放保持機構の収容部材として機能するほか、ガラス扉5を補強する補強部材としても機能する。
【0061】
また、収容部材152は、後方に水平に突出する収容部材板状部152aを備えてガラス扉5の裏面側上部に固設されており、セルやピアノ線等の異物が遊技盤10の表面側に入り込みにくくなり、パチンコ機PMにおける遊技盤10への不正行為を防止する不正防止部材としても機能する。
【0062】
収容部材板状部152aの中間領域には、収容部材係合軸部151bの下段の軸外径よりも幾分広い溝幅のスライド係合孔152bが左右に延びて形成されており、開放支持部材151の収容部材係合軸部151bを受容してスライド移動可能に係合するようになっている。スライド係合孔152bの右端側には、この係合孔152bと繋がって前方に延びる開放保持係止孔152cが形成されており、収容部材係合軸部151bを係止可能に構成されている。
【0063】
収容部材板状部152aの右端側には、開放支持部材151のピン係止孔151pと係脱可能な収容係止ピン152pが固着されている。そして、開放支持部材151の収容部材係合軸部151bをスライド係合孔152bの左端までスライド移動させた状態で、開放支持部材151をガラス扉5の方に揺動させてピン係止孔151pを収容係止ピン152pに係止させると、開放支持部材151が収容部材板状部152aの上部に平行に位置し、これにより開放支持部材151が収容部材152に収容保持されるようになっている。
【0064】
接続部材154は、例えば、樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段により円筒状に一体的に形成される。接続部材154の中央部には嵌合孔が形成されており、開放支持部材151の収容部材係合軸部151bと嵌合するようになっている。
【0065】
そして、開放支持部材の収容部材係合軸部151bを収容部材板状部のスライド係合孔152bに上方から通過させた状態で、接続部材154の嵌合孔に収容部材係合軸部151bを圧入して嵌合させることで、接続部材154に開放支持部材151の上方への移動が規制されて、収容部材係合軸部151bがスライド係合孔152bとスライド移動可能に係合する。これにより、収容部材係合軸部151bを揺動軸として開放支持部材151が収容部材152に揺動自在に且つスライド移動自在に連結される。なお、接続部材154を金属材料で形成し、収容部材係合軸部151bをスライド係合孔152bに係合させた状態で下方に突出した軸端にカシメ圧着するように構成してもよい。
【0066】
係止部材153は、前枠2の上部裏面側に固定される係止部材基部153aと、この係止部材基部153aから直角に折り曲げられて前方に水平に突出する係止部材板状部153b、および係止部材板状部153bから下方に突出して固着された開放保持係止ピン153pを主体に構成される。係止部材基部153aには複数の固定孔153h,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔153h,…に通過させて前枠2へ締結固定させることで、係止部材基部153aすなわち係止部材153が、前枠2の上部正面側に固設される。なお、係止部材153は収容枠2aよりも上方の前枠上部に設けられており、遊技盤10の着脱作業の妨げにならないようになっている。
【0067】
係止部材板状部153bに固着された開放保持係止ピン153pは、開放支持部材151のピン係止孔151pを係止可能に構成されている。そして、ガラス扉5が前枠2に対して開放保持角度まで揺動させた状態で、開放支持部材151のピン係止孔151pを開放保持係止ピン153pに係止させるとともに、開放支持部材151の収容部材係合軸部151bをスライド移動させて収容部材板状部152aの開放保持係止孔152cに係止させると、図17および図19に示すように、開放支持部材151によりガラス扉5が開放保持角度において前枠2に対して開放支持されるようになっている。
【0068】
また、ガラス扉5を開閉揺動可能に支持するヒンジ機構7a,7b、およびガラスアッセンブリ52を開閉揺動可能に支持するヒンジ機構53a,53bの両ヒンジ機構の基板を兼ねる扉枠51は、前枠側の側縁が直角に折り曲げられてガラス扉の裏面方向に延びるリブ51rが形成される一方、上方のヒンジ機構7aには下方に突出して揺動規制ピン155が固着されており、ガラス扉5が開放保持角度を超えて揺動されたときにリブ51rが揺動規制ピン155に当接して、ガラス扉5の開放方向への揺動を規制するようになっている。
【0069】
このように構成される開放保持機構150において、開放支持部材151を収容部材152に収容するには、開放支持部材151の収容部材係合軸部151bをスライド係合孔152bの左端までスライド移動させ、この状態で開放支持部材151をガラス扉5の方に揺動させてピン係止孔151pを収容部材152の収容係止ピン152pに係止させる。これにより、開放支持部材151が収容部材板状部152aの上部に平行に位置して収容部材152に収容保持され、常にはこの状態でパチンコ機PMが使用に供される。
【0070】
一方、開放保持角度においてガラス扉5を前枠2に対して開放保持させるには、まず、ガラス扉5を前枠2に対して横開き開放させた状態で、操作部151mを利用して開放支持部材151を引き出し、ピン係止孔151pと収容係止ピン152pとの係止状態を解除させる。次いで開放支持部材151を揺動およびスライド移動させてスライド係合孔右端の開放保持係止孔152cに係止させ、ガラス扉の開き角を調整してピン係止孔151pを係止部材153の開放保持係止ピン153pに係止させる。
【0071】
これにより、開放支持部材151が、ガラス扉側の開放保持係止孔152cと前枠側の開放保持係止ピン153pとの間に張り渡され、図17および図19に示すように、ガラス扉5が開放保持角度に保持される。
【0072】
上述したように、この開放保持角度は遊技盤10着脱作業を行う際に作業の邪魔にならない開放角度位置(例えば、110度程度の開放角度位置)に設定されているため、遊技盤10の着脱作業や遊技盤面の保守作業等を容易かつスムーズに行うことができ、またこの開放保持角度にガラス扉5が係止保持されるため、ガラスアッセンブリ52の着脱作業も容易に行うことができる(図6を併せて参照)。ガラス扉5が前枠2に対して開放保持された状態から、開放支持部材151を収容部材152に収容するには、開放保持と逆の手順で作業を行えばよい。
【0073】
なお、ピン係止孔151pに代えてローレットネジを回動自在に装着し、係止部材153の開放保持係止ピン153pに代えてローレットネジと螺合する雌ネジ部を設けて、これらを螺合締結させるように構成してもよい。このような構成によれば、開放保持角度での開放保持をより強固にすることができるほか、ガラス扉5を開放保持させる際に適当な開放角度位置でローレットネジを係止部材153に螺合させ、あとは開放保持角度をわずかに超える角度位置までガラス扉5を開放させるだけで、ガラス扉5を開放保持角度に係止保持させることができるため、開放保持操作をさらに容易化することも可能である。
【0074】
さて、前示説明したように、本パチンコ機PMでは、化粧盤11の前面にビス止めされる上下のレール飾り12,13に、遊技盤固定保持機構100における係止受け部125を一体成型により形成して盤側固定保持構造120の簡明化を図っているが、本パチンコ機PMでは、この上下のレール飾り12,13にさらに多くの機能を持たせて部材コストや組み立てコストの低減を図っている。以下、既に参照した図7、図8、および図20〜図27の各図を参照しながらレール飾りについて説明する。
【0075】
ここで、図20はアウト口17の近傍領域を主として示すレール飾りの正面図、図21は同領域のレール飾りの背面図、図22および図23はアウト口から排出されたアウト球の流れを示す平断面図および側断面図、図24および図25はアウト口の他の構成例を示すレール飾りの背面図および平断面図、図26はさらに異なるアウト口の構成例を示すレール飾りの背面図(A)ならびに側断面図(B)、図27はこれらのレール飾りが取り付けられる化粧板の構成形態を略示する説明図である。
【0076】
レール飾りは、化粧盤11の前面にビス止めされる上レール飾り12と下レール飾り13とからなり、これら上下のレール飾12,13で遊技盤の中央部を取り囲んで遊技領域PAを区画形成するとともに、遊技領域を取り囲む内周壁面を略半円形に成型することにより遊技球の移動範囲を設定するガイドレール面161,162を形成している。さらに、下レール飾り13には、遊技領域内で入賞具14に入らずに遊技領域の下部に落下移動してきた遊技球を導入して遊技盤10の後面側に排出させるアウト口17が形成されている。
【0077】
まず、化粧盤11の上部に取り付けられる上レール飾り12は、正面視において遊技盤10の左下部から右中央部にかけて設けられており、全体としては外郭方形で内周が下向き凹状の半円形に成型されている。上レール飾り12の内周壁面は、遊技盤10の正面左下部から左斜め上方に延び、その後滑らかに円弧状に湾曲して返しゴム19の外側に至り、さらに返しゴム19の内側から再び円弧状に湾曲して右中央部に至るように形成されている。
【0078】
このうち、遊技盤10の正面左下部から左斜め上方に延び、その後滑らかに円弧状に湾曲して返しゴム19の外側に至る内周壁面161は、遊技球発射装置21から打ち出された遊技球を滑らかに遊技領域PAに導く「外ガイドレール」ないし「飛送レール」と称されるガイドレールのレール面の形状に成型されており、このレール面(以下、便宜的に「外レール面」という)161に沿ってレール面の摩滅を防止する帯板状のレール面保護部材167が嵌着されている。
【0079】
このため、遊技球発射装置21から打ち出された遊技球は、一定程度上昇したところでレール面保護部材167に滑らかに接触し、上方で湾曲する外レール面161に沿って遊技領域PAに向かう。そして、通常では、薄片板バネ状の球戻り規制片16を弾性変形させて外レール面161との間隔を拡大させ、この規制片16を乗り越えるようにして遊技領域PAに到達する。
【0080】
また、返しゴム19の内側から円弧状に湾曲して下方に延び右中央部に至る内周壁面は、次述する下レール飾り13の内周壁面と滑らかに繋がる内レール面162を形成し、略円形の遊技領域PAを区画して遊技領域内の遊技釘や風車に弾かれてランダムに転動落下する遊技球が遊技領域PAの外方に飛散しないように遊技領域内に閉じこめるとともに、下方のアウト口17に向けて案内する。
【0081】
一方、化粧盤11の下部に取り付けられた下レール飾り13は、正面視において遊技盤10の左上部から右中央部にかけて設けられており、全体としては外郭方形で内周が上向き凹状の半円形に成型されている。下レール飾り13の内周壁面は、遊技盤10の正面右中央部で上レール飾り12の内レール面162と滑らかに繋がり、この右中央部から滑らかに円弧状に湾曲してアウト口17を通り、さらに円弧状に湾曲して外レール面161の内側を左上方に至るように形成されている。
【0082】
この円弧状の内周壁面163は、従来では「内ガイドレール」と称されるガイドレールのレール面形状に成型されており、このレール面(「内レール面」という)163と、上述した上レール飾り12に形成された内・外レール面162,161とによって略円形の遊技領域PAを形成する。
【0083】
また、外レール面161に沿って左上方に湾曲して延びる上腕部164の外側壁面は、外レール面161との間に下部で広く上部で略平行に延びる先細状の発射通路165を形成するとともに、上腕部164の上端には球戻り規制片16を支持する規制片支持部166が一体成型されている。
【0084】
このため、遊技球発射装置21から打ち出された遊技球が確実に発射通路165に進入し、一定程度上昇したところでレール面保護部材167に滑らかに接触して外レール面161に沿って遊技領域PAに向かい、球戻り規制片16を弾性変形させて遊技領域PAに到達する。遊技領域PAに到達した遊技球は、多数の遊技釘や風車に弾かれてランダムに転動落下するが、その飛翔範囲は上述した外ガイドレール面161、内ガイドレール面162,163に囲まれた遊技領域内に制限され、この領域を越えて外方に飛散したり発射通路165側に戻ったりすることがなく、確実に遊技領域内で遊技を展開させる。そして入賞具14に落入せずに落下したアウト球は、下レール飾り13の内レール面163上を転動し、このレール面に案内されてアウト口17に導かれる。
【0085】
アウト口17は、左右の内レール面163,163の間を繋いで凹状に成型されたアウト球導出面171と、アウト球導出面171をまたいでアーチ状に立設されたアウト口飾り部172と、アウト口飾り部172の裏面側に後方に延びて突出成型されたアウト口周壁部173等からなり、下レール飾り13の下部に一体成型されて前後連通するアウト口開口を有したアウト口17が形成される。一方、この下レール飾り13が取り付けられる化粧板11の下端には、アウト口17の形成位置および形状寸法に合わせて、図27(B)に略示するような下方に開くU字状の下部切り欠き11aがルータ加工により形成されている。
【0086】
アウト球導出面171は、左右の内レール面163,163の間を繋いで一定の段差を有する凹状に形成されるとともに、その通路面が後方に傾斜して成型されており、右または左側の内レール面163を転動流下してきたアウト球がアウト口17を通過して左右に往復揺動を繰り返すことなく、アウト球導出面171から速やかに後方に導出されるようになっている。
【0087】
アウト口飾り部172は、左右の内レール面163,163の後縁部を繋いでアウト球導出面171をまたぐ薄板アーチ状に立設成型され、その前面側には所要の意匠が施されて、下部切り欠き11aの加工端面をカバーして見栄えよく装飾している。本実施例に示すアウト口飾り部172は、下レール飾り13に一体成型により設けられているため、部品点数や組み立て工数を削減することができ、さらに、平面視において左右の内レール面163と滑らかなテーパ面で段差なく繋がって良好な球流れを実現している。
【0088】
アウト口周壁部173は、背面視においてアウト球導出面171の上方を囲む逆U字状の囲壁形態をなし、アウト口飾り部172の裏面側に後方に延びて一体成型されている。上述したように本実施例ではアウト口背後の化粧板を下端開放の下部切り欠き11a形態としており、アウト口周壁部173はこの下部切り欠き11aの形状に合わせて加工端面をカバーするようになっている。
【0089】
一方、遊技盤10が固定保持される収容枠2aには、アウト口17の配設位置に整合してアウト口17から遊技盤10の裏面側に排出されたアウト球Bを受容するアウト球受容口37aが設けられ、その背後の裏セット盤30にはアウト球受容口37aから導かれたアウト球Bを裏セット盤下端のアウト球排出口37bから排出させるアウト球通路37が形成されている。また収容枠2aには、入賞具14に落入して球寄せカバー18に沿って落下したセーフ球Bを集合させるセーフ球集合樋38aが形成され、裏セット盤30には集合されたセーフ球Bを裏セット盤下端のセーフ球排出口38bから排出させるセーフ球通路38が形成されている(図5、図6を併せて参照)。
【0090】
このため、遊技球発射装置21により打ち出されて遊技領域PAに到達した遊技球のうち、入賞具14に落入せずに遊技領域PAを落下したアウト球Bは、下レール飾り13に形成された内レール面163を転動流下して下端のアウト口17に導かれ、ここで凹状のアウト球導出面171に転入して往復揺動を繰り返すことなく速やかに後方に導出される。アウト球導出面171で後方に導かれたアウト球は、アウト球導出面171の後端縁部から落下して直ちにアウト球受容口37aに受容され、アウト球通路37を流下して裏セット盤下端のアウト球排出口37bから排出される。
【0091】
一方、遊技領域内を落下する過程で入賞具14に落入したセーフ球Bは、化粧板11の裏面にビス止めされた球寄せカバー18に沿って落下し、セーフ球集合樋38aおよびセーフ球通路38を流下して裏セット盤下端のセーフ球排出口38bから排出される。
【0092】
従って、以上のように構成されるパチンコ機PMによれば、レール飾り12,13にレール面161,162,163やアウト口17が(さらには遊技盤固定保持構造100の係止受け部125や球戻り規制片16を支持する規制片支持部166までもが)一体成型によって形成されるため、従来多数の部品を組み付けていた遊技盤10の構成を簡明化して、部品点数や組み立て工数を大幅に削減することができる。
【0093】
また、下レール飾り13に形成されたアウト口17では、化粧板11に下端開放形態の下部切り欠き11aが形成され、この下部切り欠きの形状に合わせて加工端面をカバーするアウト口周壁部173が設けられている。このため、アウト球導出面171により後方に導かれたアウト球Bが、化粧板11の加工端面上を転動したり加工端面に衝突したりすることがなく、一般に積層合板が用いられる化粧板から破断片が発生したり、積層間に段差が生じてアウト球の流下を妨げたりするようなことがない。
【0094】
なお、アウト球が垂直に近い角度で衝突してくるアウト口近傍の内レール面163の外周側には、外側に向けて補強用のリブ177が複数成形されてレール面の強度を向上させている。また、内レール面163とアウト球導出面171には、これらのレール面形状に合わせて形成されたレール面保護部材168が着脱可能になっている。レール面保護部材168は、例えば板厚0.5mm程度のステンレス鋼板や冷間圧延鋼板等をアウト球導出面171および左右の内レール面の形状に合わせて曲げ成型して形成され、その前後の縁部には下方に突出して係止クリップ168c,168dが形成されている。下レール飾り13にはこれら前後の係止クリップを受容して嵌合支持可能なクリップ受容溝178c,178dが成型されており、遊技盤10のゲージ設定によってアウト球の落下速度が大きいような場合には、必要に応じてレール面保護部材168を嵌着して使用できるようになっている。
【0095】
次に、図24および図25には、アウト口近傍部の構成のみが上述した下レール飾り13と異なる形態の下レール飾り13′を例示しており、以下、このアウト口17′の構成について説明する。なお、上述した実施例と同様の構成部分には同一番号を付して重複説明を省略する。
【0096】
本実施例のアウト口17′は、上述した実施例のアウト口17におけるアウト口飾り部172と、アウト口飾り部172の裏面側に後方に延びて成型されたアウト口周壁部173とが、下レール飾り本体から分離されて別体のアウト口形成部材180として成型されており、このアウト口形成部材180が下レール飾り13′の下部に着脱可能に取り付けられて構成される。
【0097】
アウト口形成部材180は、前面に所要意匠が施されてアウト球導出面171をまたぐアーチ状に形成されたアウト口飾り部182と、アウト口飾り部182の裏面側に化粧板11の下部切り欠き11aの位置形状に合わせて後方に延びて形成されたアウト口周壁部183、アウト口飾り部182の下部左右に形成されたサラコネジ受容孔184などから構成される。
【0098】
下レール飾り13′には、左右の内レール面163,163の間を凹状に繋いでアウト球導出面171が成型される一方、アウト口形成部材180が取着される領域がアウト口飾り部182の厚さ分だけ座ぐり成型されてアウト口形成部材取着部185が形成され、下レール飾り13′の前面側からサラコネジ受容孔184の形成位置と整合して円筒状のネジボス186が成型されている。
【0099】
アウト口形成部材180は、下レール飾り13′の背面側からアウト口形成部材取着部185に装着され、左右のサラコネジ受容孔184に図示省略するサラコネジを挿通させてネジボス186に螺合締結することで下レール飾り13′に固定され(図26を参照)、下レール飾り13′の下部に前述したアウト口17と同様に前後連通するアウト口開口を有したアウト口17′が形成される。
【0100】
このため、このようなアウト口17′を備えたパチンコ機にあっても、前述したアウト口17を備えたパチンコ機と同様に、アウト球導出面171に転入したアウト球Bを速やかに後方に導出させることができ、アウト球導出面171の後端縁部から直ちにアウト球受容口37aに落入させてアウト球通路37を流下させ裏セット盤下端のアウト球排出口37bから排出させることができる。
【0101】
一方、図26に示すアウト口17″は、前記同様の下レール飾り13′に上述したアウト口形成部材180と異なる形態のアウト口形成部材190を取着した構成例を示している。
【0102】
アウト口形成部材190は、前面に所要意匠が施されてフランジ状に形成されたアウト口飾り部192と、アウト口飾り部192の裏面側にやや丸みを帯びた角筒状に後方に突出成型されたアウト口周壁部193、アウト口飾り部192の下部左右に形成されたサラコネジ受容孔などから構成される。
【0103】
アウト口周壁部193は、化粧板の下部に図27(A)に示すようなアウト球を挿通させるための貫通孔11bが形成された形態の遊技盤に対応して、化粧板11′の貫通孔11bの位置形状に合わせて成型されており、ルータ加工された貫通孔11bの加工端面をカバーするように形成されている。
【0104】
アウト口形成部材190は、下レール飾り13′の背面側からアウト口形成部材取着部185に装着され、左右のサラコネジ受容孔にサラコネジ187を挿通させてネジボス186に螺合締結することで下レール飾り13′に固定され、下レール飾り13′の下部に、化粧板11を前後に貫通するアウト口開口を有したアウト口17″が形成される。
【0105】
従って、以上説明したようなアウト口形成部材180,190を用いたパチンコ機においても、前述したパチンコ機と同様に部材コストや組み立てコストを低減させることができるほか、化粧板に形成された貫通孔11aもしくは下部切り欠き11bのいずれに対してもこれに対応するアウト口を形成することができ、アウト口周辺を補強したり遊技盤の意匠に合わせてアウト口周辺の外観デザインを変更したりすることを簡単に行うことができる。また、下レール飾り13′ではアウト口周壁部(173)が後方に突出成型されないため、下レール飾り13′の厚さを略一定厚さにすることができ、部材の加工成型や取り扱いを容易化することができる。
【0106】
ところで、以上のように構成されるパチンコ機PMにおいて、遊技球発射装置21は操作ハンドル8の操作量(回動操作角)に応じて遊技球の打ち出し強度が変化するように構成されており、出荷時には遊技領域PAの全域に遊技球を打ち出せるように調整されている。しかしパチンコ機PMに供給される電力変動が所定範囲を超えるようなると、操作ハンドル8の操作量と遊技球の打ち出し強度との関係が必ずしも一定にならず、遊技領域PAに到達できずに発射通路165を遊技球発射装置21側に戻ってくる遊技球(いわゆるファール球)が生じる。
【0107】
このため、パチンコ機PMには、このように落下して戻ってくるファール球を受容して回収するファール球回収構造が遊技球発射装置21の上方に設けられている(図3を参照)。
【0108】
遊技球発射装置21の上方には、球皿側の球送りカセット61から送り出された遊技球をハンマ21hの揺動軌跡上に保持する発射球ホルダ21fが設けられ、この発射球ホルダ21fから左斜め上方に延びて平断面視凹状の発射ガイド21gが設けられている。発射ガイド21gの上部は遊技補助盤20の左上部に取り付けられたファール球回収部材22に形成されており、その上端に発射口22hが開口している。ファール球回収部材22には、発射口22hを挟むように左右に位置して前方に突出し、上方に開口するバスケット状のファール球回収口22L,22Rが形成されている。
【0109】
ファール球回収口22Rの右側では、遊技補助盤20が後方に膨出されて貯留ケース25を収容保持する貯留ケース収容部24が形成されており(図23を参照)、ここに底面傾斜形態で横長箱状の貯留ケース25が収容保持される。貯留ケース25の左側壁には壁面を貫通してファール球導入口が形成され、このファール球導入口とファール球回収口22L,22Rとの間がファール球回収通路で繋がっている。また貯留ケース25の右端前面にはケース出口が設けられ、常には閉鎖状態にある球皿6の球貯留皿に連通している。
【0110】
遊技盤10側では、外レール面161が遊技盤10の下部で正面左側に待避して成型され、外レール面161と上腕部164の外側面との間の発射通路165が遊技球発射装置21側で広く球戻り規制片16側で狭い先細上に形成されている。
【0111】
このため、遊技球発射装置21のハンマ21hに打ち出され発射ガイド21gに沿って打ち上げられた遊技球(「発射球」という)は、遊技盤の発射通路165を一定程度上昇したところで外レール面161に滑らかに接触して遊技領域PAに向かう。一方、球戻り規制片16を超えることができずに戻ってくるファール球は、一般的に上腕部外側の上向き面に沿って転動流下した後、この面を離れてほぼ垂直に落下し、左側に待避成型された外レール面161のレール面に沿うようにして遊技補助盤20側に戻ってくる。
【0112】
ここには、上述した左側のファール球回収口22Lが上方に開口して設けられており、このように落下してくる大多数のファール球が左側のファール球回収口22Lに落入する。そして後方のファール球回収通路を通って貯留ケース25に入り、このケース内を流下して球皿6に排出され、ここで整列されて球送りカセット61を介して再び遊技球発射装置21に送り出される。このため、遊技者は、従来のように下球皿に排出されたファール球を逐一手ですくいあげて上球皿に戻す煩雑な作業を行う必要がなく、またこの作業によって手が汚れることを気にすることもなく安心して遊技を楽しむことができる。
【0113】
一方、打ち出された発射球が上腕部164の上方で一旦停止し、ファール球がゆっくりと戻ってくるような場合には、落下するファール球と後続の発射球とが発射通路165で衝突する状況が希に発生する。このような状況下でも、通常では、衝突した2球が一緒になって外レール面161に沿って落下するが、衝突位置によってはファール球の落下ルートが右方向にずれてくることも考えられる。このため発射口22hの右側にもファール球回収口22Rが設けられており、右方向に落下してきたファール球を受容してファール球回収通路に導き以下同様にして遊技球発射装置21に循環させるようになっている。
【0114】
ただし、このように落下ルートが変化したファール球の中には、希ではあるが発射ガイド21g内に直接落下するものがあり、またファール球回収口22Lの側縁に衝突して発射口22h内に転入してくるものや、ファール球回収口22Lに向かう途中で発射球に接触し発射球の飛翔ルートを変化させるものなどもあり、できるだけ速やかに且つ確実にファール球を発射通路165から排出させる構造が好ましい。そこで、次にこのような機能を有するファール球誘導構造を遊技盤に備えたパチンコ機PM2について、図28〜35の各図を参照しながら説明する。
【0115】
ここで、図28は既に参照した図4に対応する図面であってガラス扉5および球皿6を開放して遊技盤10を取り外した状態におけるパチンコ機PM2の正面図、図29は遊技球発射装置21から遊技領域PAまでの発射通路を主として示す正面図、図30は第1のファール球誘導構造200の構成を示す正断面図、図31はこの誘導構造に用いられる固定誘導部材202の斜視図、図32は図30中のF32−F32矢視断面図、図33は図30中のF33−F33矢視断面図、図34は図30中のF34−F34矢視断面図、図35はこのファール球誘導構造の作用を示す説明図(正断面図)、図36は図28中の矢印F36〜方向に見たファール球の流れを主として示す平断面図である。
【0116】
なお、このパチンコ機PM2は、既述したパチンコ機PMと、遊技盤10における発射通路165の部分の構成だけが異なり、遊技盤10における他の部分の構成や、遊技補助盤20、裏セット盤30等のパチンコ機の本体構造は同様である。そこで、以下では同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、第1のファール球誘導構造200について詳細に説明する。
【0117】
第1のファール球誘導構造200では、上レール飾り12′の左下部が下方に延設され、化粧板11の左下端部まで覆って一体成型されている。この延設部の発射通路165側には、遊技補助盤側の発射ガイド21gの延長線上に位置して左斜め上方に延びるガイド壁201が立設され、その壁面の左側に第1ファール球通路210が形成される。第1ファール球通路210の上部は連通開口211で発射通路165と連通し、第1ファール球通路210の下端部では導出開口212が左側のファール球回収口22Lの上方に位置して開口している。
【0118】
上レール飾り12′には、第1ファール球通路210の内側に向けて突出する緩衝突起204a,204b,204cが設けられるとともに、通路壁201の下端には緩衝突起の機能と下レール飾り13′の取付ビス挿通孔とを兼ね備えたネジカラー204dが上記緩衝突起204a〜204cとともに一体成型で形成されている。
【0119】
ガイド壁201には、発射通路側のガイド壁の摩滅やガイド壁201の上端部を保護する固定誘導部材202が取り付けられている。固定誘導部材202は、発射通路側の壁面を構成するレール面202a、落下してくるファール球を受けてガイド壁201の上端部を保護する誘導突部202b、レール面をガイド壁に密着支持させる嵌合支持部202c、および固定誘導部材202を固定するための固定フランジ部202d等からなり、例えば0.5〜1mm程度のステンレス鋼板や冷間圧延鋼板等を用いて、ガイド壁201の壁面形状に合わせた図示形状に加工成形して構成される。固定誘導部材202は、上レール飾り12′の裏面側からガイド壁に嵌着され、固定フランジ202dと位置整合するネジカラー204dをビス止めすることで上レール飾り12′とともに化粧板11に固定される。
【0120】
一方、下レール飾り13′には、上腕部164から発射通路165に向けて突出する第1誘導突起203が一体成型されている。第1誘導突起203の形成位置は、発射通路165を挟んで対峙する外レール面161の下端位置と、ほぼ同程度の高さ位置、若しくはこれよりも低めに設定され、その上面が連通開口211に向けて傾斜して形成されている。
【0121】
ここで、図30中にW,W,Wを付記して示す各部の寸法関係は、遊技球の直径をDとしたときに、Wすなわち遊技球発射装置21から発射された発射球の飛翔ルート上の通過幅がW>Dであり、発射球が誘導突起203に当接することなく通過するようになっている。また、図30中のF32−F32視断面図を示す図32にWとWとの関係を併記するように、W>W、W>Dであり、かつW−W<(1/2)Dとなるように設定している。なお、各図に示す実施例では、具体的には、W=D程度の寸法に設定している。
【0122】
また、Hは、発射ガイド22gおよびガイド壁201の設定傾斜角においてW−Wが上式を満足するように設定され、具体的には、発射通路165の上方から落下してきたファール球のうち、第1誘導突起203の上面に衝突しあるいは上端角部に接触したファール球が、連通開口211を通って第1ファール球通路210に落入するように(H≒2D程度に)設定されている。
【0123】
このため、発射通路165の上方から落下してきたファール球のうち、第1誘導突起203に当接して落下方向が左方向に屈折されたファール球は、連通開口211を通って第1ファール球通路210に落入し、また第1誘導突起203に接触することなく発射通路165を鉛直に落下してきたファール球は、たとえガイド壁上端の誘導突部202bに衝突したとしても、その衝突位置が正面視において遊技球の球心よりも右側となり、このため誘導突部202bに左斜め下方に弾かれて第1ファール球通路210側に転落し、いずれも発射通路側に落下することがない。
【0124】
第1ファール球通路210には、ガイド壁201および上レール飾り12′の左側壁からファール球通路の内側に向けて複数の緩衝突起204a,204b,204cおよびネジカラー204dが突出成形されており、ファール球が導出開口212に直接落下しないようになっている。このため、図32〜図35の各図に発射球Bを実線で、ファール球Bを点線で示すように、連通開口を通って第1ファール球通路210に落入したファール球Bは、第1ファール球通路210を落下する途中で緩衝突起等204a〜204dに当接して多段に折り返され、落下速度が緩和された状態で下端の導出開口212から左側のファール球回収口22Lに落入する。
【0125】
一方、下レール飾り13′の下端部には、遊技補助盤20側の発射口22hの直上に位置して第2誘導突起205が前方に突出成形されている。この第2誘導突起205によって、第2誘導突起205の左側に発射球が誘導突起203に当接することなく通過する発射通路165が形成される一方、第2誘導突起205の左右に発射通路165から斜め下方に分岐する第2ファール球通路215,225が形成される。このうち右側の第2ファール球通路215は右側のファール球回収口22Rに向けて形成され、左側の第2ファール球通路225は発射通路165を横切って左側のファール球回収口22Lに向けて形成される。
【0126】
発射通路165を上方から落下してきたファール球Bのうち、第1誘導突起203に接触することなく、かつ外レール面161の下端部に接触等して落下方向が右方向に屈折されたようなファール球は、まずガイド壁201の上端の誘導突部202bに当接する。そして、このときファール球の落下方向は、当接位置が遊技球の球芯よりも正面視右側の時には左斜め下方に屈折されて前述同様に第1ファール球通路210を落下し、当接位置が遊技球の球芯よりも正面視左側の時には右斜め下方に屈折されて発射通路165を斜めに落下し第2誘導突起205に衝突する。
【0127】
そして、第2誘導突起205に衝突したときの当接位置が遊技球の球芯よりも正面視右側の時には左斜め下方に屈折されて左側の第2ファール球通路225を通って左側のファール球回収口22Lに落入し、当接位置が遊技球の球芯よりも正面視左側の時には右斜め下方に屈折されて右側の第2ファール球通路215を通って右側のファール球回収口22Rに落入する。
【0128】
こうして左右のファール球回収口22L,22Rに落入したファールB球は、ファール球回収口22L,22R内の傾斜する受容壁面で後方に案内され、ファール球回収口22L,22Rと貯留カセット25のファール球受容口25fとの間を繋いで遊技補助盤20に形成されたファール球回収通路23に流入する。
【0129】
ファール球回収通路23の通路面は、ファール球受容口25fに向けて緩く下傾して成型されるとともに、大多数のファール球が落入する左側のファール球回収口22Lと対向する立設壁面は、ファール球受容口25fの方向に向けて平面視斜め45度に成型されており、ファール球受容口22Lの受容壁面で反射されて飛び込んでくるファール球Bをこの立設壁面でもファール球受容口25fの方向に誘導し、効率よくファール球受容口25fに流入させ得るようになっている。
【0130】
このため、左右のファール球回収口22L,22Rに落入したファール球Bは、ファール球回収通路23を通ってファール球受容口25fから貯留ケース25に流入し、この貯留ケース内を転動流下してケース出口から球皿6に流出し、再び遊技球発射装置21に導かれる。
【0131】
従って、このような第1のファール球誘導構造200を備えたパチンコ機PM2によれば、発射通路165を落下してきたファール球Bが、ガイド壁201で発射通路165と仕切られた第1ファール球通路210に直接落入し、また発射通路165に突出成形された第1誘導突起203に当接したファール球が第1ファール球通路210に誘導されて落入し、さらに誘導突部202bに当接したファール球が第1ファール球通路210に誘導されて落入し、いずれも発射口22hの遙か上方で発射通路165から速やかに第1ファール球通路210に待避され、後続の発射球Bの飛翔を妨げるようなことがない。
【0132】
さらに、第1ファール球通路210に落入せずに戻ってきたファール球Bも、第2誘導突起205によって左側の第2ファール球通路225または右側の第2ファール球通路215を介して左右のファール球回収口22L,22Rに誘導され、ファール球が2段階の誘導突起でファール球回収口に導かれ、遊技球発射装置21側にファール球が戻ることが極めて少ないようになっている。
【0133】
このため、図示するようないわゆる垂直発射と称されるような発射装置を用いて、遊技球を発射通路165に直接打ち出す構成を問題なく採用することができる。また、このような構成によって遊技領域PAに到達するまでの通路長を短縮し、発射球Bの飛送時間を短縮して、発射通路165上での遊技球同士の衝突を低減させることができる。
【0134】
なお、第1誘導突起203の構成は図35中に二点鎖線で付記するように、適宜変更することができ、例えば、第1誘導突起203の上面の傾斜角度をより鋭角に形成してこの面に衝突するファール球Bの第1ファール球通路210への案内効果を高め、あるいは第1誘導突起203の形成長さ下方に延長して外レール面161に接触して落下方向が右方向に屈折されたファール球を第1ファール球通路210に跳ね返す効果を高めるなど、第1ファール球通路210への誘導効果を高めた構成にすることも可能である。また、これらのような突起に代えて、遊技領域側の側壁面からD/2以内の配設ピッチで化粧板に遊技釘等を植設して第1誘導部材を構成することで同様の効果を持たせることも可能である。
【0135】
次に、第2のファール球誘導構造300について図37〜図43の各図を参照しながら説明する。ここで、図37は図30に対応して第2のファール球誘導構造300の構成を示す正断面図、図38はこの誘導構造に用いられる弾性誘導部材302の斜視図、図39は図37中のF39−F39矢視断面図、図40は図37中のF40−F40矢視断面図、図41は図37中のF41−F41矢視断面図、図42および図43はこのファール球誘導構造の作用を示す説明図(正断面図)である。
【0136】
なお、この第2のファール球誘導構造300は、発射通路165を落下してくるファール球Bを、第1ファール球通路210に誘導する機能を強化した構造であり、上レール飾り12′における外レール面161の下端形状、下レール飾り13′における第1誘導突起303の形成位置、ガイド壁201に取着される弾性誘導部材302の構成を除き、パチンコ機の本体構造や、上下のレール飾り12′,13′における他の部分の構造などは上述した第1のファール球誘導構造200と略同一である。そこで、同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、ここでは第1ファール球誘導構造200と相違する部分を中心に説明する。
【0137】
第2のファール球誘導構造300では、上レール飾り12′における外レール面161の下部が既述した各外レール面161よりも右方(発射通路165側)に張り出され、発射ガイド21gおよびガイド壁201の延長線上に一致して形成され、その下端部には弾性誘導部材の板厚に合わせた受容切り欠き部206が形成されている。また下レール飾り13′における第1誘導突起303は、少なくともその上面の形成位置が外レール面161の下端部よりも上方に位置し連通開口311に向けて傾斜して形成されている。
【0138】
ガイド壁201には、発射通路165に発射された発射球Bを通過させるが、発射通路165を上方から落下してくるファール球Bを連通開口311から第1ファール球通路210に導く弾性誘導部材302が取り付けられている。
【0139】
弾性誘導部材302は、発射通路165側の壁面を構成するレール面302a、このレール面302aから上方に延びて正面右側に湾曲しレール面302aと直交する左右方向に弾性変形可能な誘導片部302b、レール面302aをガイド壁に密着支持させる嵌合支持部302c、および弾性誘導部材302を固定するための固定フランジ部302dなどからなり、例えば、上腕部164の上端に取り付けられた球戻り規制片16と同様に0.1〜0.3mm程度のステンレス鋼板やバネ鋼板等を用いて、図示形状に加工成形して構成される。弾性誘導部材302は、レール飾り12′の裏面側からガイド壁に嵌着され、固定フランジ302dと位置整合するネジカラー204dをビス止めすることでレール飾り12′とともに化粧板11に固定される。
【0140】
また、図37中にW11,W12,W13を付記して示す各部の寸法関係は、遊技球の直径をDとしたときに、W11すなわち第1誘導突起303の突出部分での発射通路幅がW11>Dであり、発射球が第1誘導突起303に当接することなく通過するようになっている。また、W11≧W12>W13、(W11−W12)<(1/2)Dのように設定されており、落下してきたファール球が確実に連通開口311側に落下するようになっている。
【0141】
なお、弾性誘導部材302の材質、板厚および図中の寸法H 1の設定にあっては、図42に示すように、発射口22hから打ち出された発射球Bが下方から弾性誘導部材302上を移動するときに、誘導片部302bが発射球Bに左方に押圧されて図中二点鎖線で示すように弾性変形してW12≒0となり、平坦なレール面を形成して発射球Bを遊技領域PAに向けて通過させる一方、発射球Bの通過後には速やかに元の姿勢に自己復帰し、発射通路165を落下してきたファール球Bが上方から誘導片部302bに当接したときに、誘導片部302bがファール球Bに右方に押圧されて図中点線で示すように弾性変形してW11≒W12となり、連通開口311を通して第1ファール球通路210に誘導するように設定される。
【0142】
換言すれば、弾性誘導部材302は遊技球から受ける押圧力によって柔軟に弾性変形し、連通開口311を開閉する弁体として機能するに適した材質および形状寸法に設定されており、各図に示す実施例では、具体的には、板厚0.2mm程度のステンレス鋼板を用い、寸法H 1は3D程度に設定している。
【0143】
このため、弾性誘導部材302よりも上方から落下してくるファール球Bは、どのような落下角度で落下してくるものであっても、必ず誘導片部302bの上部に当接してこれを右傾方向に弾性変形させ、連通開口311を通って第1ファール球通路210に落下し、発射口22h側の発射通路に落下することがない。
【0144】
第1ファール球通路210には、前述した緩衝突起204a,204b,204cおよびネジカラー204dが突出成形されており、第1ファール球通路210に落入したファール球Bは、この第1ファール球通路210を落下する途中で緩衝突起等204a〜204dに当接して多段に折り返され、落下速度が緩和された状態で導出開口212から左側のファール球回収口22Lに落入する。
【0145】
そして左側のファール球回収口22Lに落入したファールB球は、ファール球回収通路23を通ってファール球受容口25fから貯留ケース25に流入し、この貯留ケース内を転動流下してケース出口から球皿6に流出し、再び遊技球発射装置21に導かれる。
【0146】
なお、各図に示す実施例では、下レール飾り13′の下端部に前述同様の第2誘導突起205を設けている。上述したように、本ファール球誘導構造では、発射通路165を連通状態と第1ファール球通路210への誘導状態とに切り替え弁機能を有した弾性誘導部材302を備えており、誘導片部302bよりも上方から落下してくるファール球はいかなる落下角度を有していても必ず第1ファール球通路210に誘導される。これは、たとえ発射通路165を落下してくるファール球Bと後続の発射球Bとが発射通路の上方で衝突し、2球がほぼ同時に落下してきた場合であっても同じである。
【0147】
また、弾性誘導部材302は薄肉弾性体からなり、発射球が通過した後に速やかに自己復帰する。このため、弾性片部302の直上部で発射球Bとファール球Bとが衝突したとしても、これら2球の衝突姿勢や相互の衝突角度に拘わらず、ともに第1ファール球通路210に誘導される。しかしながら、発射球Bが誘導片部302bのレール面を通過中に上方からファール球Bが落下してきた場合には、第1誘導突起303よりも下方の発射通路内で発射球Bとファール球Bとが衝突する状況も可能性としては考えられる。第2誘導突起205は、このような見地から念のため設けられたものであり、その作用は前述したとおりである。
【0148】
従って、このような第2のファール球誘導構造200を備えたパチンコ機PM2によれば、発射通路165を落下してきたファール球Bが、その落下位置や落下方向に拘わらず、ガイド壁201に設けられた弾性誘導部材302に誘導されて確実に第1ファール球通路210に落入し、発射口22hの遙か上方で発射通路165から速やかに第1ファール球通路210に待避される。
【0149】
また、極めて希な可能性として考えられる弾性誘導部材302を通過中の衝突が生じたとしても、ファール球Bは第2誘導突起205の作用によって左側の第2ファール球通路225を介して左側のファール球回収口22Lまたは右側の第2ファール球通路215を介して右側のファール球回収口22Rに誘導されるため、ファール球がこれら2段階の誘導突起で第1もしくは第2ファール球通路に確実に導かれる。
【0150】
このため、垂直発射と称されるような発射装置を用いて、遊技球を発射通路165に直接打ち出す構成を問題なく採用することができ、また、このような構成によって遊技領域PAに到達するまでの通路長を短縮し、発射球Bの飛送時間を短縮して、発射通路165上での遊技球同士の衝突を低減させることができる。
【0151】
次に、第3のファール球誘導構造400について、図44および図45を参照して説明する。ここで、図44は発射通路165を落下してきたファール球Bを第1ファール球通路210に誘導する第1誘導突起403の近傍部を示す第3のファール球誘導構造400の正断面図、図45は図44中の矢印F45−F45に沿った平断面図である。
【0152】
なお、この第3のファール球誘導構造400は、前述した第1のファール球誘導構造200における第1誘導突起203の近傍部分の構成が異なっており、ガイド壁201や固定誘導部材202、第1ファール球通路210、緩衝突起204〜204d等の構成は第1のファール球誘導構造200と略同一である。そこで、同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、ここでは第1のファール球誘導構造200と相違する部分を中心に説明する。
【0153】
第3のファール球誘導構造400では、上レール飾り12′に成形されたガイド壁201の上端部と近接して、下レール飾り13′から発射通路165の内側に向けて第1誘導突起403が緩やかな山形に突出形成され、その上面には連通開口411に向けて傾斜する支持面が形成されている。第1誘導突起403の下方には下レール飾り13′の後方から円筒状の支軸404が前方に向けて突出成形されており、この支軸404に揺動誘導部材405が支持されている。
【0154】
揺動誘導部材405は、板バネ状に斜めに延びるアーム部405a、アーム部の先端側に曲げ成型されて第1誘導突起403の支持面上をスライド移動可能な誘導辺部405b、アーム部405aの基端側に円筒状にカーリング成形されて支軸404に係止される支持部405cなどからなり、板厚0.2〜0.3mm程度の薄肉弾性材料を用いて図示する形状に加工成形される。揺動誘導部材405は、下レール飾り13′の前面側から支軸404に支持部を係合させてネジ固定することにより取り付けられ、アーム部405aの弾性変形を利用して、誘導辺部405bが第1誘導突起403とスライド係合しながら左右に揺動変位可能に支持される。
【0155】
ここで、このように取り付けられた揺動誘導部材405と誘導突部202b(ガイド壁201の上端部)との関係、揺動誘導部材405と外レール面161下端部との関係は、図中にW21,W22を付記して示す寸法関係が、遊技球の直径Dに対してW21<D<W22となるように設定されている。また第1誘導突起403の先端部とガイド壁201の先端部との間隔は遊技球の直径Dよりも大きく設定されている。
【0156】
なお、揺動誘導部材405の材質、板厚やアーム部405aの長さ寸法等の詳細設定にあっては、発射口22hから打ち出された発射球Bが下方から揺動誘導部材に当接したときに、発射球Bの球速を殆ど変化させることなくアーム部405aが弾性変形して誘導辺部405bを右方に揺動変移し、W21=Dとさせて発射球Bを遊技領域PAに向けて通過させる一方、発射球Bの通過後には速やかに元の姿勢(W21<D)に自己復帰し、発射通路165を落下してきたファール球Bが上方から誘導辺部405bに当接したときに、ファール球Bを連通開口411を通して第1ファール球通路210に誘導し得るように設定される。
【0157】
このため、発射通路165を落下してきたファール球Bは、一部は誘導突起403の上部に形成された誘導面に直接弾かれて連通開口411から第1ファール球通路210に落下し、他は誘導辺部405bの上面に当接して連通開口411に誘導され、この開口から第1ファール球通路210に落下する。ここで、誘導辺部405bは先端側が第1誘導突起403に支持されているため、このように落下してくるファール球の衝撃で変形するようなことがない。
【0158】
従って、このような第3のファール球誘導構造300を備えたパチンコ機PM2においても、発射通路165を落下してきたファール球Bが、下レール飾り13′に設けられた第1誘導突起403および揺動誘導部材405に誘導されて発射通路と仕切られた第1ファール球通路210に落入し、発射口22hの遙か上方で発射通路165から速やかに第1ファール球通路210に待避される。
【0159】
なお、上述した実施例では、揺動誘導部材405としてアーム部405aの弾性変形を利用した形態を例示したが、揺動誘導部材405を固定誘導部材202と同程度の板厚の部材で成形し、これを支軸404に所定角度範囲で揺動可能に支持させたうえ、捻りバネやコイルバネなどの付勢手段を用いて反時計回りに付勢支持させるように構成してもよく、また、外ガイドレール161の下端部を第1のファール球誘導構造200と同様に左側壁方向に逃がしてW22をより拡大した構成としてもよい。
【0160】
次に、第4のファール球誘導構造500について、図46および図47を参照して説明する。ここで、図46は発射口22hの直上に設けられた第2誘導突起の近傍部を示す第4のファール球誘導構造500の正断面図、図47は図46中の矢印F47−F47に沿った平断面図である。
【0161】
なお、この第4のファール球誘導構造500は、既述した第1または第2のファール球誘導構造200,300における第2誘導突起205の近傍部分の構成のみが異なっており、ガイド壁201や第1ファール球通路210等の構成は第1または第2のファール球誘導構造と略同一である。そこで、同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、既述したファール球誘導構造と相違する部分を中心に説明する。
【0162】
このファール球誘導構造500では、発射口22hの直上に位置する発射通路の下端部に、下レール飾り13′から発射通路165の内側に向けて第2誘導突起503が突出形成され、その上面に左側のファール球回収口22Lに向けて傾斜する支持面が形成されている。第2誘導突起503の下方には揺動誘導部材を収容支持する収容部504が成形されており、この収容部504に揺動誘導部材505が上下揺動可能に収容支持されている。
【0163】
揺動誘導部材505は、板バネ状のアーム部505a、アーム部の先端側に曲げ成型されて第2誘導突起503の支持面と係合可能な誘導辺部505b、アーム部505aの基端側に円筒状に成形された支持部505cなどからなり、既述した弾性誘導部材302や揺動誘導部材503と同様の薄肉弾性材料を用いて図示する形状に加工成形される。揺動誘導部材505は、下レール飾り13′の裏面側から収容部504に収容され、その前方壁面に突出成型された枢支ピンに支持部505cを係止させて下レール飾り13′を化粧板11にネジ固定することで、アーム部505aの先端側が上下に揺動可能に取り付けられる。こうして揺動誘導部材が取り付けられると、その先端側に発射通路165を横切り左側のファール球回収口22Lに向けて左斜め下方に延びる第2ファール球通路525が形成される。
【0164】
揺動誘導部材505と各部の位置関係では、ガイド壁201(固定誘導部材202)の下端部とアーム部505aの先端部との位置関係において、通常時では発射ルートの開口幅W31が遊技球の直径Dに対してW31<D、第2ファール球通路の開口幅W32が遊技球の直径Dに対してW32>Dとなるように設定されている。
【0165】
また、揺動誘導部材505の上方への揺動角度(すなわち収容部504の開口幅)は、発射口22hから打ち出された発射球Bが揺動誘導部材505に当接してこの揺動誘導部材505を上方に押圧したときに、発射球Bの球速を殆ど変化させることなく揺動誘導部材505が支持部505cを中心として上方に揺動し、上記発射ルートの開口幅W31がW31=Dとなる角度以上揺動できるように設定されている。
【0166】
このため、遊技球発射装置21から発射された発射球Bは、この揺動誘導部材505を上方に揺動させて通過し発射通路165を上昇して遊技領域PAに向かうことができる。一方、発射通路165を落下してきたファール球Bは、誘導辺部505bの上面に当接して左斜め下方に誘導され、第2ファール球通路525を通って左側のファール球回収口22Lに落入する。このとき、誘導辺部505bは先端側が第2誘導突起503に支持されているため、衝突してくるファール球の衝撃で変形するようなことがない。
【0167】
従って、このような第4のファール球誘導構造500を備えたパチンコ機PM2においても、発射通路165を落下してきたファール球Bが、下レール飾り13′に設けられた揺動誘導部材505によって第2ファール球通路525に誘導され、この通路を通って左側のファール球回収通路22Lに落入して回収されるため、発射口22hから遊技球発射装置21に戻るファール球を大幅に削減させることができる。
【0168】
なお、上述した実施例では、揺動誘導部材505が自由に上下揺動しうる形態を例示したが、例えば前述した揺動誘導部材と同様に、揺動誘導部材505を緩く下方に付勢して弾性支持させ発射球の通過後に弾性力で自己復帰するように構成してもよい。
【0169】
また、以上説明したファール球誘導構造200,300,400,500では発射通路の上方に第1の誘導部材を設けその下方に第2の誘導部材を設けた例を開示したが、第1誘導部材と第2誘導部材のいずれか一方を設ける構成としてもよく、また各実施例の第1誘導部材と第2誘導部材との組み合わせを適宜変更して構成することも可能である。そして、これらのようなファール球誘導構造によれば、パチンコ機本体側の構成を何ら変更することなく、遊技盤10における上下のレール飾り12,13をわずかに変更するだけで、ファール球の発生確率を低減させ且つ発生したファール球の回収率を高め、安定して稼働可能なパチンコ機を提供することができる。なお、このようなファール球誘導構造を従来のレール構成のパチンコ機に適用することも可能である。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、枠部材に着脱自在に立設保持された遊技盤の前面に、内外のレール面に囲まれて遊技領域が形成されるとともに、外レール面と滑らかに繋がって下方に延びる第1部材の内壁面及びこの内壁面と略平行に下方に延びる第2部材の外壁面に囲まれて遊技盤の上部において遊技領域に繋がり遊技盤の下部において略鉛直に延びる発射通路が形成され、遊技盤の下側に位置する枠部材の下部領域に設けられた遊技球発射装置から発射通路に打ち出された遊技球を内壁面に沿って遊技領域に導いて遊技を行う弾球遊技機において、発射通路の第1部材側に、発射通路と隣接して上下に延びるファール球通路が形成されるとともに、当該ファール球通路の上部において発射通路と連通する連通開口が内壁面に開口形成され、さらに発射通路を挟んで連通開口と対向する第2部材側に、外壁面から発射通路に突出して、遊技球発射装置から発射通路に発射された遊技球を通過させるが、発射された遊技球のうちで遊技領域内に到達せずに発射通路を戻って落下するファール球に当接してファール球を連通開口からファール球通路に導く内側誘導部材を設けるとともに、第1部材側に、発射された遊技球が発射通路を上動するときに当該遊技球の押圧力により連通開口を塞いで当該遊技球を通過させ、押圧力が解放されたときに連通開口を開放してファール球を連通開口からファール球通路に導く外側誘導部材を設け、ファール球通路の内部に導かれたファール球を、ファール球通路を通って枠部材に設けられる球皿側に戻すように構成している。
【0171】
また、枠部材の下部領域に、発射通路の下方に位置して上向きに開口する遊技球発射装置の発射口と、ファール球通路の下側に位置して上方に開口し球皿に繋がる第1のファール球回収口と、発射口を挟んで第1のファール球回収口と反対側に位置して上方に開口し球皿に繋がる第2のファール球回収口とを左右方向に並べて設け、内側誘導部材よりも下方に位置する発射通路の下部に、遊技球発射装置から発射通路に発射された遊技球を通過させるが、発射通路を落下してきた遊技球に当接して第1のファール球回収口または第2のファール球回収口に導く誘導突起を設けて弾球遊技機を構成する。
【0172】
このような構成の弾球遊技機では、遊技盤の前面にファール球通路が形成されるとともにこのファール球通路と発射通路とを連通開口により連通させているため、遊技盤側においてファール球を発射通路からファール球通路に導くことができ、しかも遊技盤に設けられた内側誘導部材及び外側誘導部材によってファール球が確実に連通開口を通ってファール球通路に導かれる。このため、遊技盤の下方に位置する前枠側にファール球を捕捉するための構造を設ける必要がなくなり前枠内部構造を簡単にすることができる。また、ファール球が遊技盤側で速やかに発射通路からファール球通路に導かれるため、発射通路上でファール球と後続の発射球とが衝突する確率を低減させることができる。さらに、発射通路の途中に対向して設けられた内側誘導部材及び外側誘導部材によってファール球が確実にファール球通路に導かれ、発射通路の下端までファール球が戻ることが極めて少ないため、いわゆる垂直発射と称されるような発射装置を用いて、遊技球を発射通路内に直接発射する構成を問題なく採用することができる。加えて、発射通路の下部に誘導突起を併設した構成によれば、ファール球が遊技球発射装置側に戻る確率をさらに低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾球遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】上記パチンコ機の背面図である。
【図3】ガラス扉および球皿を開放した状態における上記パチンコ機の正面図である。
【図4】ガラス扉および球皿を開放し遊技盤を取り外した状態における上記パチンコ機の正面図である。
【図5】前枠からガラス扉、球皿、遊技盤、裏セット盤などを取り外した分解状態における各部の正面図である。
【図6】前枠からガラス扉、球皿、遊技盤、裏セット盤などを取り外した分解状態における各部の背面図である。
【図7】上記パチンコ機における遊技盤の正面図である。
【図8】遊技盤を構成する上下のレール飾りの背面図である。
【図9】上記パチンコ機に設けられた遊技盤固定保持装置の要部を示す正面図である。
【図10】遊技盤固定保持装置の固定レバーとガラス窓側の規制突起部の形態を略示する斜視図である。
【図11】遊技盤固定保持装置の構成部材を分解状態で示す正面図である。
【図12】図11に示した各部材の組み付け状態を示す平断面図である。
【図13】遊技盤固定保持装置による遊技盤の固定状態を示す側断面図である。
【図14】遊技盤固定保持装置に設けられた固定忘れ防止機構の作用を示す側断面図であって、このうち図(A)は遊技盤固定保持装置が未固定状態、図(B)は遊技盤固定保持装置が固定状態を示す。
【図15】遊技盤固定保持装置に設けられた固定忘れ防止機構の作用を示す平断面図であって、このうち図(A)は遊技盤固定保持装置が未固定状態、図(B)は遊技盤固定保持装置が固定状態を示す。
【図16】固定忘れ防止機構の作用を示す平面図である。
【図17】上記パチンコ機に設けられた扉開放保持機構によりガラス扉を開放保持させた状態を示す側断面図(ガラス扉5の背面図)である。
【図18】扉開放保持機構の分解斜視図である。
【図19】扉開放保持機構の作用を示す平面図である。
【図20】上記遊技盤に形成されたアウト口の近傍領域を主として示すレール飾りの正面図である。
【図21】図20と同一領域のレール飾りの背面図である。
【図22】アウト口から排出されたアウト球の流れを示す平断面図である。
【図23】アウト口から排出されたアウト球の流れを示す側断面図である。
【図24】アウト口の他の構成例を示すレール飾りの背面図である。
【図25】アウト口の他の構成例を示すレール飾りの平断面図である。
【図26】さらに異なるアウト口の構成例を示すレール飾りの背面図(A)および側断面図(B)である。
【図27】レール飾りが取り付けられる化粧板の構成形態を略示する説明図である。
【図28】本発明に係る弾球遊技機の他の例として示すパチンコ機の正面図であって、図4に対応してガラス扉および球皿を開放して遊技盤を取り外した状態で示す正面図である。
【図29】遊技球発射装置から遊技領域までの発射通路を主として示す正面図である。
【図30】第1のファール球誘導構造の構成を示す正断面図である。
【図31】第1のファール球誘導構造に用いられる固定誘導部材の斜視図である。
【図32】図30中のF32−F32矢視断面図である。
【図33】図30中のF33−F33矢視断面図である。
【図34】図30中のF34−F34矢視断面図である。
【図35】第1のファール球誘導構造の作用を示す説明図(正断面図)である。
【図36】図28中の矢印F36〜方向に見たファール球の流れを主として示す平断面図である。
【図37】第2のファール球誘導構造の構成を示す正断面図である。
【図38】第2のファール球誘導構造に用いられる弾性誘導部材の斜視図である。
【図39】図37中のF39−F39矢視断面図である。
【図40】図37中のF40−F40矢視断面図である。
【図41】図37中のF41−F41矢視断面図である。
【図42】第2のファール球誘導構造の作用を示す説明図(正断面図)である。
【図43】第2のファール球誘導構造の作用を示す説明図(正断面図)である。
【図44】第3のファール球誘導構造の構成を示す正断面図である。
【図45】図44中の矢印F45−F45に沿った平断面図である。
【図46】第4のファール球誘導構造の構成を示す正断面図である。
【図47】図46中の矢印F47−F47に沿った平断面図である。
【図48】従来のパチンコ機におけるレール構成を説明するための説明図である。
【符号の説明】
ファール球
発射球
アウト球
セーフ球
S 収容空間
PA 遊技領域
PM パチンコ機
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠)
3a,3b ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 球皿
7a,7b,7c ヒンジ機構
8 操作ハンドル
9 球皿施錠装置
10 遊技盤
11 化粧板
(11a 下部切り欠き、11b 貫通孔)
12,12′ 上レール飾り
13,13′ 下レール飾り
14 入賞具
15 図柄表示装置
16 球戻り規制片
17,17′,17″ アウト口
18 球寄せカバー
19 返しゴム
20 遊技補助盤
21 遊技球発射装置
(21f 遊技球ホルダ、21g 発射ガイド、21h ハンマ)
22 ファール球回収部材
(22h 発射口、22L 左側のファール球回収口、
22R 右側のファール球回収口)
23 ファール球回収通路
24 貯留ケース収容部
25 貯留ケース
(25f ファール球受容口)
28 枠側シャッタ
29 音響装置
30 裏セット盤
31 球貯留タンク
32 タンクレール
33 待機通路
34 球払出装置
35 球払出通路
37 アウト球通路
(37a アウト球受容口、37b アウト球排出口)
38 セーフ球通路
(38a セーフ球集合樋、38b セーフ球排出口)
39 裏セット盤固定レバー
51 扉枠(51r リブ)
52 ガラスアッセンブリ
53a,53b ヒンジ機構
54 ガラス施錠機構
61 球送りカセット
65 貯留ケース透視窓
68 皿側シャッタ
91 電源基板
92 主基板
95 画像制御基板
100 遊技盤固定保持装置
110 枠側固定保持構造
111 レバー収容部
(111a 支持部、111c レバー部挿通孔)
112 保持部材係止部
113 レバー保持部材
(113a 支持フランジ部、113b 支持板部、113c 係止部、
113d 固定突起、113e 軸受容穴、113f 回動規制辺、
113g 係止突起)
115 固定レバー
(115a 回動フランジ部、115b 回動軸部、115c レバー部、
115d 押圧突起、115f 回動規制突起、
115g 係合突起
120 盤側固定保持構造
121 係止受容部
125 係止受け部
(125a 係止受け面、125c 係止開口、125d 係止壁、
125e 逃げ面)
127 係止受けカバー
128 係止受けカバー
130 固定忘れ防止機構
135 干渉突起
150 扉開放保持機構
151 開放支持部材
(151b 収容部材係合軸部、151p ピン係止孔、
151m 操作部)
152 収容部材
(152a 収容部材板状部、152b スライド係合孔
152c 開放保持係止孔、152p 収容係止ピン)
153 係止部材
(153a 係止部材基部、153b 係止部材板状部 153h 固定孔、
153p 開放保持係止ピン)
154 接続部材
155 揺動規制ピン
161 外レール面
162 内レール面
163 内レール面
164 上腕部
165 発射通路
166 規制片支持部
167 レール面保護部材
168 レール面保護部材
(168c,168d 係止クリップ)
171 アウト球導出面
172 アウト口飾り部
173 アウト口周壁部
177 リブ
178c,178d クリップ受容溝
180 アウト口形成部材
182 アウト口飾り部
183 アウト口周壁部
184 サラコネジ受容孔
185 アウト口形成部材取着部
186 ネジボス
187 サラコネジ
190 アウト口形成部材
192 アウト口飾り部
193 アウト口周壁部
200 第1のファール球誘導構造
201 ガイド壁201
202 固定誘導部材
(202a レール面、202b 誘導突部、202c 嵌合支持部、
202d 固定フランジ部)
203 第1誘導突起
204a,204b,204c 緩衝突起
204d ネジカラー
205 第2誘導突起
206 受容切り欠き部
210 第1ファール球通路
211 連通開口
212 導出開口
215 第2ファール球通路
225 第2ファール球通路
300 第2のファール球誘導構造
302 弾性誘導部材
(302a レール面、302b 誘導片部、302c 嵌合支持部、
302d 固定フランジ部)
303 第1誘導突起
311 連通開口
400 第3のファール球誘導構造
403 第1誘導突起
404 支軸
405 揺動誘導部材
(405a アーム部、405b 誘導辺部、405c 支持部)
411 連通開口
500 第4のファール球誘導構造
503 第2誘導突起
504 収容部
505 揺動誘導部材
(505a アーム部、505b 誘導辺部、505c 支持部)
525 第2ファール球通路
902 前枠
910 遊技盤
911 遊技領域
912 内ガイドレール
913 外ガイドレール
915 発射通路
916 発射レール
917 ファール球戻り開口
920 遊技球発射装置

Claims (3)

  1. 枠部材に着脱自在に立設保持された遊技盤の前面に、上向きに開く円弧状の内レール面と当該内レール面の上方を覆って下向きに開く円弧状の外レール面とに囲まれて遊技領域が形成されるとともに、前記外レール面と滑らかに繋がって下方に延びる第1部材の内壁面及び前記第1部材よりも前記遊技領域側に位置して前記内壁面と略平行に下方に延びる第2部材の外壁面に囲まれて前記遊技盤の上部において前記遊技領域に繋がり前記遊技盤の下部において略鉛直に延びる発射通路が形成され、前記遊技盤の下側に位置する前記枠部材の下部領域に設けられた遊技球発射装置から前記発射通路に打ち出された遊技球を前記内壁面に沿って前記遊技領域に導いて遊技を行うように構成される弾球遊技機において、
    前記発射通路の前記第1部材側に、前記発射通路と隣接して上下に延びるファール球通路が形成されるとともに、当該ファール球通路の上部において前記発射通路と連通する連通開口が前記内壁面に開口形成され
    前記発射通路を挟んで前記連通開口と対向する第2部材側に、前記外壁面から前記発射通路に突出して、前記遊技球発射装置から前記発射通路に発射された遊技球を通過させるが、前記発射された遊技球のうちで前記遊技領域内に到達せずに前記発射通路を戻って落下するファール球に当接して前記ファール球を前記連通開口から前記ファール球通路に導く内側誘導部材を設けるとともに、
    前記第1部材側に、前記発射された遊技球が前記発射通路を上動するときに当該遊技球の押圧力により前記連通開口を塞いで当該遊技球を通過させ、前記押圧力が解放されたときに前記連通開口を開放して前記ファール球を前記連通開口から前記ファール球通路に導く外側誘導部材を設け
    前記ファール球通路の内部に導かれたファール球を、前記ファール球通路を通して前記枠部材に設けられる球皿側に戻すように構成したことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記枠部材の下部領域に、前記発射通路の下方に位置して上向きに開口する前記遊技球発射装置の発射口と、前記ファール球通路の下側に位置して上方に開口し前記球皿に繋がる第1のファール球回収口と、前記発射口を挟んで前記第1のファール球回収口と反対側に位置して上方に開口し前記球皿に繋がる第2のファール球回収口とが左右方向に並んで設けられ、
    前記内側誘導部材よりも下方に位置する前記発射通路の下部に、前記遊技球発射装置から前記発射通路に発射された遊技球を通過させるが、前記発射通路を落下してきた遊技球に当接して前記第1のファール球回収口または前記第2のファール球回収口に導く誘導突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. ガラス部材と前記ガラス部材を保持する枠状の扉部材とを有し前記遊技盤の前方に開閉可能に取り付けられたガラス扉を備え、
    前記ガラス扉を閉鎖したときに、前記扉部材が前記発射通路の前方を覆って前記連通開口の近傍領域が前記弾球遊技機の前方から視認されないように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弾球遊技機。
JP2002382330A 2002-12-27 2002-12-27 弾球遊技機 Expired - Fee Related JP3847709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002382330A JP3847709B2 (ja) 2002-12-27 2002-12-27 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002382330A JP3847709B2 (ja) 2002-12-27 2002-12-27 弾球遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004208958A JP2004208958A (ja) 2004-07-29
JP3847709B2 true JP3847709B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=32817923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002382330A Expired - Fee Related JP3847709B2 (ja) 2002-12-27 2002-12-27 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3847709B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4889291B2 (ja) * 2005-12-01 2012-03-07 株式会社平和 パチンコ遊技機の戻り球回収装置
JP5771844B2 (ja) * 2010-08-20 2015-09-02 株式会社浅間製作所 遊技機の戻り球回収構造
JP6395463B2 (ja) * 2014-06-16 2018-09-26 株式会社三共 遊技機
JP6550770B2 (ja) * 2015-01-31 2019-07-31 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021037395A (ja) * 2020-12-09 2021-03-11 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004208958A (ja) 2004-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3847710B2 (ja) 弾球遊技機
JP4119240B2 (ja) 弾球遊技機
JP3847709B2 (ja) 弾球遊技機
JP4300026B2 (ja) 弾球遊技機
JP4010939B2 (ja) 弾球遊技機
JP4589260B2 (ja) 遊技機
JP2004208948A (ja) 弾球遊技機
JP4116496B2 (ja) 弾球遊技機
JP2747274B2 (ja) 遊技機
JP2756109B2 (ja) 遊技機
JP2004208956A (ja) 弾球遊技機
JP2559015B2 (ja) 遊技機
JP4318176B2 (ja) 弾球遊技機の球皿
JPH04166176A (ja) 弾球遊技機
JPH0429644Y2 (ja)
JP2005185673A (ja) 弾球遊技機の球皿
JP4094541B2 (ja) 弾球遊技機の球皿
JP4280465B2 (ja) 弾球遊技機
JP2005177109A (ja) 弾球遊技機の球皿
JP3999577B2 (ja) 弾球遊技機
JP2989458B2 (ja) 遊技機
JP4497282B2 (ja) 弾球遊技機の球払出制御機構
JPH07323137A (ja) 弾球遊技機
JP4497281B2 (ja) 弾球遊技機の球払出制御機構
JPH11128500A (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130901

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130901

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130901

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees