JPH06211756A - 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法 - Google Patents

2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法

Info

Publication number
JPH06211756A
JPH06211756A JP5008564A JP856493A JPH06211756A JP H06211756 A JPH06211756 A JP H06211756A JP 5008564 A JP5008564 A JP 5008564A JP 856493 A JP856493 A JP 856493A JP H06211756 A JPH06211756 A JP H06211756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
tetrafluoroaniline
layer
ammonia
yield
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5008564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3334206B2 (ja
Inventor
Osamu Kaieda
修 海江田
Yasunori Okumura
康則 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP00856493A priority Critical patent/JP3334206B2/ja
Publication of JPH06211756A publication Critical patent/JPH06211756A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3334206B2 publication Critical patent/JP3334206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ペンタフルオロ安息香酸とアンモニアを水性
媒体中で反応させ、反応終了後の反応溶液を油層と水層
とに分離し、次いで油層から2,3,5,6−テトラフ
ルオロアニリンを得、水層を再び反応に使用するところ
に要旨を有する2,3,5,6−テトラフルオロアニリ
ンの製造方法。 【効果】 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンを
出発原料であるペンタフルオロ安息香酸に対して77.
9〜92.8モル%もの高収率で得ることができた。ま
た、ペンタフルオロ安息香酸の製造から2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンの製造までを簡単な工程で行
なうことができ、工業的に非常に有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品および農薬の製造
のための中間原料や、情報記録材料の中間原料として有
用な2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの新規な
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2,3,5,6−テトラフルオロアニリ
ンの合成方法としては、ペンタフルオロベンゾニトリル
とアンモニアを水媒体で反応させてアミノテトラフルオ
ロベンゾニトリルを得て、次いで加水分解および脱炭酸
する方法が知られている[J.M.Birchall et al., J. Che
m. Soc.(C), p.1345(1971)] 。すなわち、まずペンタフ
ルオロベンゾニトリルとアンモニア水を封管中で60℃
に加熱して反応させ、70%の収率でアミノテトラフル
オロベンゾニトリルを得、次にこのアミノテトラフルオ
ロベンゾニトリルを80%の硫酸水溶液中で還流下に加
熱して、目的生成物である2,3,5,6−テトラフル
オロアニリンを60%の収率で得るものである。
【0003】しかし、上記収率を原料のペンタフルオロ
ベンゾニトリル基準として換算すると、目的生成物収率
は42%(70%×60%)という低いものとなり、工
業的に満足できる収率とは言えない。また、アミノテト
ラフルオロベンゾニトリルを80%硫酸水溶液中で加水
分解および脱炭酸させる工程は、目的生成物を分離させ
るために反応溶液を氷水中に入れた後エーテルで抽出
し、次に昇華させるという複雑な工程となっており、大
量生産を求められる工業的製造方法としては利用しにく
い方法であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来法の
問題に着目してなされたものであって、その目的は、
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンを高収率に、
かつ簡単に分離し得る製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンの製造方法とは、ペンタフル
オロ安息香酸をアンモニアと水性媒体中で反応させると
ころに要旨を有する。また、(1) ペンタフルオロベンゾ
ニトリルを硫酸水溶液中で加水分解して、ペンタフルオ
ロ安息香酸、硫酸および硫酸アンモニウムの混合物を
得、(2) 次いでこれに水酸化アルカリ土類金属および/
またはアンモニアを加え、(3) さらに硫酸アルカリ土類
金属および/または硫酸アンモニウムの存在下にペンタ
フルオロ安息香酸とアンモニアを水性媒体中で反応させ
る2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法
は第二発明である。さらに、反応終了後の反応溶液を油
層と水層に分離し、次いで油層から2,3,5,6−テ
トラフルオロアニリンを回収し、水層を再び反応に使用
することは本発明の製造方法の好ましい態様である。
【0006】
【作用】本発明は上記したような製造方法であり、ペン
タフルオロベンゾニトリルを硫酸水溶液中で加水分解し
て得ることのできるペンタフルオロ安息香酸を出発原料
として、過剰量のアンモニアが含まれる水性媒体中で反
応に供することによって、高収率で2,3,5,6−テ
トラフルオロアニリンを得るものである。以下、本発明
を詳細に説明する。
【0007】本発明の製造方法では、40〜230℃、
好ましくは80〜180℃の温度範囲で反応を行なうの
がよい。反応温度が40℃より低いと反応速度が著しく
低下してしまい、逆に反応温度が230℃より高い場合
には、アンモニアの求核置換反応が進んでポリ置換した
もの、あるいは重合物ができるので好ましくない。ま
た、二段階あるいは段階的に反応温度をあげて反応する
こともでき、この場合は主に中間体の4−アミノテトラ
フルオロ安息香酸あるいはペンタフルオロベンゼンを一
旦経由させることもできる。本発明の反応時間は、反応
温度などによって異なるが、通常2〜30時間の範囲で
行なうのが望ましい。
【0008】本発明では、出発原料であるペンタフルオ
ロ安息香酸はアンモニアを含む水性媒体中で5〜60重
量%の濃度で反応させることが好ましい。より好ましく
は10〜40重量%である。ペンタフルオロ安息香酸の
濃度が5重量%より低いと生産効率が低下し、また60
重量%より高濃度で反応を行なうと、必要なアンモニア
濃度も同時に高くなって、反応系における自然発生下の
圧力が高くなるため、耐圧性の高い反応容器が必要とな
り設備費が高価になるので好ましくない。
【0009】本発明では、ペンタフルオロ安息香酸1モ
ルに対してアンモニアは、2〜60モル倍用いるのが好
ましい。特に10〜40モル倍用いるのが好ましい。ア
ンモニア比率が2モル倍より低いと、反応速度が低下す
るので生産性が悪くなる。またアンモニアを60モル倍
を超えて使用すると、反応系における自然発生下の圧力
が高くなって上記の理由で好ましくない。
【0010】アンモニアの反応系への添加方法として
は、一般に市販されている例えば28%のアンモニア水
を用いてもよいし、あるいは加圧容器に仕込まれた水性
媒体中に所定のアンモニアガスを吹き込むなど適宜選択
される。また反応中に随時アンモニアガスを導入しなが
ら反応を行なうこともできる。
【0011】本発明の製造方法を採用して反応を行なう
と、反応終了後の反応溶液は室温で通常油層と水層の二
液に分離した状態となっている。本発明ではこれらの油
層と水層をそれぞれ分液して、油層からは目的生成物で
ある2,3,5,6−テトラフルオロアニリンを製品と
して回収する。一方、水層には4−アミノテトラフルオ
ロ安息香酸等の中間体化合物、一部の2,3,5,6−
テトラフルオロアニリンおよびアンモニアが含まれてお
り、反応用の水性媒体として再び反応に供与するのが好
ましい実施態様である。
【0012】油層からの2,3,5,6−テトラフルオ
ロアニリンの分離方法としては、通常の手法を使うこと
ができるが特に蒸留によって行なうのが好ましい。な
お、油層に中間体のペンタフルオロベンゼンが含まれて
いる可能性もあるが、これらの中間体は目的生成物と蒸
留によって分離することができる。分離されたペンタフ
ルオロベンゼンは、下記の反応に用いられるペンタフル
オロベンゾニトリルの原料として使用することができ
る。
【0013】本発明の出発原料であるペンタフルオロ安
息香酸はペンタフルオロベンゾニトリルを硫酸水溶液中
で加水分解して得ることができる。加水分解反応終了後
の反応水溶液中には、通常ペンタフルオロ安息香酸以外
に過剰分の硫酸および反応生成物である硫酸アンモニウ
ムが混入している。従って通常は反応溶液を濾過後、水
で洗浄して硫酸および硫酸アンモニウムとペンタフルオ
ロ安息香酸を分離している。
【0014】本発明では、水で洗浄せずに、加水分解反
応後に濾過を行なったのみの硫酸や硫酸アンモニウムを
含んだペンタフルオロ安息香酸のケーキをそのまま2,
3,5,6−テトラフルオロアニリンを製造反応に供す
ることができる。これは、主反応(2,3,5,6−テ
トラフルオロアニリンの製造反応)ではアンモニアが過
剰に存在しているため、硫酸はアンモニアによって中和
されて硫酸アンモニウムになるが、主反応は硫酸アンモ
ニウム存在下でも進行するためである。また、硫酸をア
ルカリ土類金属(好ましくはカルシウム)水酸化物で中
和した後の硫酸アルカリ土類金属の存在下で主反応を進
行させることもできる。これら硫酸アルカリ土類金属
(好ましくは硫酸カルシウム)あるいは硫酸アンモニウ
ム存在下で主反応を行なうと反応速度を高めることがで
きる。従ってこの方法を利用することによって、ペンタ
フルオロ安息香酸の製造から2,3,5,6−テトラフ
ルオロアニリンの製造までを簡単な工程で行なうことが
でき、工業的に非常に有利である。以下、本発明を実施
例によって更に具体的に説明する。
【0015】
【実施例】
実施例1 300mlオートクレーブ中で、ペンタフルオロ安息香酸
10g(0.047mol )を28%アンモニア水90g
(1.48mol )に溶解し164〜178℃で6時間反
応を行なった。反応時のゲージの圧力は25〜33kg/
cm2 であった。反応終了後の反応溶液は2層溶液となっ
ており、油層、水層それぞれについて分析を行なった。
油層の収量は6.64gであり、油層中には、2,3,
5,6−テトラフルオロアニリンが86.8%、ペンタ
フルオロベンゼンが7.2%含まれていることが高速液
体クロマトグラフィーで確認された。また水層の有機化
合物収量は1.14gであり、そのうち73.4%が
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンがであること
が高速液体クロマトグラフィーで確認された。油層、水
層を合わせると、目的物である2,3,5,6−テトラ
フルオロアニリンは、収量6.60g、収率84.8mo
l %(対ペンタフルオロ安息香酸)であった。また反応
中間体であるペンタフルオロベンゼンは、収量0.48
g、収率6.1mol %(対ペンタフルオロ安息香酸)で
得られた。油層部分から精密蒸留により2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンおよびペンタフルオロベンゼ
ンを分離した。得られた2,3,5,6−テトラフルオ
ロアニリンの物性値は下記の通りである。 沸点:158℃ 融点:31〜32℃
【0016】実施例2 300mlオートクレーブ中で、ペンタフルオロ安息香酸
10g(0.047mol )を28%アンモニア水90g
(1.48mol )に溶解し157〜164℃で6時間反
応を行なった。反応時のゲージの圧力は21〜24kg/
cm2 であった。反応終了後、反応溶液は2層溶液となっ
ており、油層、水層それぞれについて分析を行なった。
油層の収量は6.06gであり、2,3,5,6−テト
ラフルオロアニリンが83.8%、ペンタフルオロベン
ゼンが13.2%の割合で含有されていることが高速液
体クロマトグラフィーで確認された。また水層の有機化
合物収量は1.72gであり、そのうち2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンが81.5%の割合で含有さ
れていることが高速液体クロマトグラフィーで確認され
た。油層、水層を合わせて目的物である2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンは、収量6.48g、収率8
3.2mol %(対ペンタフルオロ安息香酸)で得られ
た。また反応中間体であるペンタフルオロベンゼンは、
収量0.80g、収率10.1mol %(対ペンタフルオ
ロ安息香酸)であった。
【0017】実施例3 300mlオートクレーブ中にペンタフルオロ安息香酸1
0g(0.047mol)と水60gを加え、そこへ20
℃でアンモニアガスを封入した。封入したアンモニアの
量は23.3g(1.37mol )であった。その後15
5〜165℃で6時間反応を行なった。反応時のゲージ
の圧力は21〜24kg/cm2 であった。反応終了後、反
応溶液は2層溶液となっており、油層、水層それぞれに
ついて分析を行なった。油層の収量は6.38gであ
り、2,3,5,6−テトラフルオロアニリンが82.
2%、ペンタフルオロベンゼンが12.9%の割合で含
有されていることが高速液体クロマトグラフィーで確認
された。また水層の有機化合物収量は1.40gであ
り、そのうち2,3,5,6−テトラフルオロアニリン
が82.5%の割合で含有されていることが高速液体ク
ロマトグラフィーで確認された。油層、水層を合わせて
目的物である2,3,5,6−テトラフルオロアニリン
は、収量6.40g、収率82.2mol %(対ペンタフ
ルオロ安息香酸)で得られた。また反応中間体であるペ
ンタフルオロベンゼンは、収量0.82g、収率10.
3mol %(対ペンタフルオロ安息香酸)であった。
【0018】実施例4 300mlオートクレーブ中で、ペンタフルオロ安息香酸
10g(0.047mol )を28%アンモニア水90g
(1.48mol )に溶解し150〜155℃で12時間
反応を行なった。反応時のゲージの圧力は19〜21kg
/cm2 であった。反応終了後反応溶液は2層溶液となっ
ており、油層、水層それぞれについて分析を行なった。
油層の収量は5.75gであり、2,3,5,6−テト
ラフルオロアニリンが95.1%、ペンタフルオロベン
ゼンが2.0%の割合で含有されていることが高速液体
クロマトグラフィーで確認された。また水層の有機化合
物収量は2.03gであり、そのうち2,3,5,6−
テトラフルオロアニリンが86.5%の割合で含有され
ていることが高速液体クロマトグラフィーで確認され
た。油層、水層を合わせて目的物である2,3,5,6
−テトラフルオロアニリンは、収量7.22g、収率9
2.8mol %(対ペンタフルオロ安息香酸)で得られ
た。また反応中間体であるペンタフルオロベンゼンは、
収量0.12g、収率1.5mol (対ペンタフルオロ安
息香酸)であった。
【0019】実施例5 300mlオートクレーブ中にペンタフルオロ安息香酸1
0.0g(0.047mol )および実施例4の反応終了
後の水層92.7g(2,3,5,6−テトラフルオロ
アニリン1.76g含有)を加え、そこへ20℃でアン
モニアガスを封入した。封入したアンモニアの量は3.
2g(0.19mol )であった。その後150〜155
℃で12時間反応を行なった。反応時のゲージの圧力は
19〜21kg/cm2 であった。反応終了後、反応溶液は
2層溶液となっており、油層、水層それぞれについて分
析を行なった。油層の収量は7.62gであり、2,
3,5,6−テトラフルオロアニリンが94.9%、ペ
ンタフルオロベンゼンが2.5%の割合で含有されてい
ることが高速液体クロマトグラフィーで確認された。ま
た水層の有機化合物収量は1.92gであり、そのうち
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンが72.5%
の割合で含有されていることが高速液体クロマトグラフ
ィーで確認された。油層、水層を合わせて目的物である
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンは、収量8.
62g、収率90.3mol %(対出発源料)で得られ
た。反応中間体であるペンタフルオロベンゼンは、収量
0.19g、収率2.4mol %(対ペンタフルオロ安息
香酸)であった。
【0020】実施例6 300mlオートクレーブ中にペンタフルオロ安息香酸
9.4g(0.044mol )と実施例1より回収したペ
ンタフルオロベンゼン0.48g(0.003mol )お
よび実施例1の反応終了後の水層93.4g(2,3,
5,6−テトラフルオロアニリン0.84g含有)を加
え、そこへ20℃でアンモニアガスを封入した。封入し
たアンモニアの量は3.2g(0.19mol )であっ
た。その後166〜175℃で6時間反応を行なった。
反応時のゲージの圧力は25〜33kg/cm2 であった。
反応終了後、反応溶液は2層溶液となっており、油層、
水層それぞれについて分析を行なった。油層の収量は
7.71gであり、2,3,5,6−テトラフルオロア
ニリンが89.7%、ペンタフルオロベンゼンが6.5
%の割合で含有されていることが高速液体クロマトグラ
フィーで確認された。また水層の有機化合物収量は0.
91gであり、そのうち2,3,5,6−テトラフルオ
ロアニリンが68.5%の割合で含有されていることが
高速液体クロマトグラフィーで確認された。油層、水層
を合わせると、目的物である2,3,5,6−テトラフ
ルオロアニリンは、収量7.53g、収率87.4mol
%(対出発源料)で得られた。また反応中間体であるペ
ンタフルオロベンゼンは、収量0.50g、収率6.3
mol %(対出発原料)であった。
【0021】参考例1 撹拌装置、温度計、冷却管を備えた300ml三ツ口フラ
スコに、ペンタフルオロベンゾニトリル61.2g
(0.32mol )、95%硫酸92.5g、水50gを
加え135〜145℃で15時間反応を行なった。冷却
した後濾過した濾物(ケーキ)の組成は、ペンタフルオ
ロ安息香酸80.0wt%、硫酸9.19wt%、硫酸アン
モニウム5.32wt%、水5.49wt%であった。
【0022】実施例7 300mlオートクレーブ中で、参考例1で得られた硫
酸、硫酸アンモニウム、水を含有するペンタフルオロ安
息香酸のケーキ12.5g(0.047mol )を28%
アンモニア水90g(1.48mol )に溶解し、中和に
より得られた硫酸アンモニウム存在下で148〜150
℃で6時間反応を行なった。反応時のゲージの圧力は1
9〜20kg/cm2 であった。反応終了後、反応溶液は2
層溶液となっており、油層、水層それぞれについて分析
を行なった。油層の収量は5.64gであり、2,3,
5,6−テトラフルオロアニリンが76.3%、ペンタ
フルオロベンゼンが20.5%の割合で含有されている
ことが高速液体クロマトグラフィーで確認された。また
水層の有機化合物収量は2.14gであり、そのうち
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンが82.3%
の割合で含有されていることが高速液体クロマトグラフ
ィーで確認された。油層、水層を合わせて目的物である
2,3,5,6−テトラフルオロアニリンは、収量6.
06g、収率77.9mol %(対ペンタフルオロ安息香
酸)で得られた。また反応中間体であるペンタフルオロ
ベンゼンは、収量1.15g、収率14.5mol %(対
ペンタフルオロ安息香酸)で得られた。
【0023】実施例8 300mlオートクレーブ中で、参考例1で得られた硫
酸、硫酸アンモニウム、水を含有するペンタフルオロ安
息香酸の粗製品12.5g(0.047mol )の硫酸を
水酸化カルシウム0.91g(0.012mol )で中和
した後、28%アンモニア水90g(1.48mol )に
溶解し硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム存在下155
〜165℃で6時間反応を行なった。反応時のゲージの
圧力は21〜24kg/cm2 であった。反応終了後、反応
溶液は2層溶液となっており、油層、水層それぞれにつ
いて分析を行なった。油層の収量は6.50gであり、
油層中には2,3,5,6−テトラフルオロアニリンが
86.2%、ペンタフルオロベンゼンが12.0%の割
合で含有されていることが高速液体クロマトグラフィー
で確認された。また水層の有機化合物収量は1.28g
であり、そのうち2,3,5,6−テトラフルオロアニ
リンが82.8%の割合で含有されていることが高速液
体クロマトグラフィーで確認された。油層、水層を合わ
せて目的物である2,3,5,6−テトラフルオロアニ
リンは、収量6.66g、収率85.6mol %(対ペン
タフルオロ安息香酸)で得られた。また反応中間体であ
るペンタフルオロベンゼンは、収量0.78%、収率
9.8mol %(対ペンタフルオロ安息香酸)であった。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、2,3,5,6−テトラフルオロアニリンを出発原
料であるペンタフルオロ安息香酸に対して77.9〜9
2.8モル%もの高収率で得ることができた。また、ペ
ンタフルオロ安息香酸の製造から2,3,5,6−テト
ラフルオロアニリンの製造までを簡単な工程で行なうこ
とができ、工業的に非常に有利である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタフルオロ安息香酸とアンモニアを
    水性媒体中で反応させることを特徴とする2,3,5,
    6−テトラフルオロアニリンの製造方法。
  2. 【請求項2】(1) ペンタフルオロベンゾニトリルを硫酸
    水溶液中で加水分解して、ペンタフルオロ安息香酸、硫
    酸および硫酸アンモニウムの混合物を得、 (2) 次いでこれに水酸化アルカリ土類金属および/また
    はアンモニアを加え、 (3) さらに硫酸アルカリ土類金属および/または硫酸ア
    ンモニウムの存在下にペンタフルオロ安息香酸とアンモ
    ニアを水性媒体中で反応させることを特徴とする2,
    3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法。
  3. 【請求項3】 反応終了後の反応溶液を油層と水層とに
    分離し、次いで油層から2,3,5,6−テトラフルオ
    ロアニリンを得、水層を再び反応に使用する請求項1ま
    たは2に記載の2,3,5,6−テトラフルオロアニリ
    ンの製造方法。
JP00856493A 1993-01-21 1993-01-21 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法 Expired - Fee Related JP3334206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00856493A JP3334206B2 (ja) 1993-01-21 1993-01-21 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00856493A JP3334206B2 (ja) 1993-01-21 1993-01-21 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06211756A true JPH06211756A (ja) 1994-08-02
JP3334206B2 JP3334206B2 (ja) 2002-10-15

Family

ID=11696573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00856493A Expired - Fee Related JP3334206B2 (ja) 1993-01-21 1993-01-21 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3334206B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6521794B2 (en) 2001-02-02 2003-02-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of aromatic compounds

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6521794B2 (en) 2001-02-02 2003-02-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of aromatic compounds

Also Published As

Publication number Publication date
JP3334206B2 (ja) 2002-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06211756A (ja) 2,3,5,6−テトラフルオロアニリンの製造方法
JPS6185350A (ja) 2,4‐ジクロロ‐5‐フルオロ安息香酸の製法
JPH06234689A (ja) ジメトキシエタナールの工業的製造のための連続方法
JPS5925779B2 (ja) 立体異性脂環ジアミンの異性化法
JPS6113696B2 (ja)
JPS62129236A (ja) メチルイソプロピルケトン及びジエチルケトンの製法
JPH0223535B2 (ja)
JP2517304B2 (ja) ブロモアセトニトリルの製造方法
JPS62198637A (ja) 1,1,3−トリクロルアセトンの製造方法
JPS5951234A (ja) 2−アセチル−6−メトキシナフタレンの製造方法
JPS5835977B2 (ja) ピバリン酸クロライドと芳香族カルボン酸クロライドの製造法
JPS5914473B2 (ja) 1,1,3,3−テトラフルオロ−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフランの製造方法
JP3412246B2 (ja) 2−ハロゲノ−1−アルケン誘導体の製法
JPS62223141A (ja) アリルエ−テル類の製法
JPH0469132B2 (ja)
JPH0352839A (ja) p‐又はm‐tert―ブトキシベンズアルデヒドの製造法
JPS6314693B2 (ja)
JP2521100B2 (ja) ハロゲノアルキルフルフリルアルコ−ル類およびその製造法
JPS58120507A (ja) ヒドラジンの連続的製造方法
JPS5821641A (ja) β−クロロプロピオン酸の製造法
JPS6317060B2 (ja)
JPH06228036A (ja) 1−(ω−ハロゲノアルキルオキシ)−3,3,3−トリフルオロ−2−プロパノール化合物及びその製造方法
JPH0344349A (ja) p―又はm―ヒドロキシベンズアルデヒドの製造法
JPS6248665B2 (ja)
JPH0535134B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020702

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees