JPH06211396A - テンタのクリップチェーンモニタリング方法及び装置 - Google Patents

テンタのクリップチェーンモニタリング方法及び装置

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JPH06211396A
JPH06211396A JP370193A JP370193A JPH06211396A JP H06211396 A JPH06211396 A JP H06211396A JP 370193 A JP370193 A JP 370193A JP 370193 A JP370193 A JP 370193A JP H06211396 A JPH06211396 A JP H06211396A
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JP
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clip
sensor
data
time
tenter
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JP370193A
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Katsumi Kimura
克己 木村
Jun Torikai
潤 鳥飼
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テンタのクリップチェーンの異常を監視する
こと。 【構成】 フィルム等のシート11の側部を把持して搬
送する、多数のクリップを連結して形成されたテンタ8
のクリップチェーン17の中の任意の1個のクリップを
特定して先頭クリップとし、先頭クリップセンサ20に
より先頭クリップを検出した後クリップセンサ22によ
り各クリップの通過を順次検出してこれらクリップを検
出した時刻又はその時刻に相当する数値をデータとして
記憶装置に記憶し、記憶したデータに基づいてクリップ
チェーンの経時的劣化を測定すると共に、異常検出セン
サ27により搬送されるシートの異常を検知し、異常が
発生した時以後に記憶されるデータから異常発生の原因
となったクリップを同定するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、布用幅出し機、プラ
スチックフィルム延伸機、フィルム幅出し機、2軸延伸
機等におけるテンタのクリップチェーンを監視するテン
タのクリップチェーンモニタリング方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、延伸フィルム製造における延伸
加工は、樹脂を融点以下の適当な温度で延伸して分子と
結晶に配向を与え、機械的強度の向上、光学的性質やガ
ス透過性の改善等の未延伸時には得られない性質を付与
するものである。延伸方法は、フィルムを引き伸ばす方
法とフィルム形態とにより幾つかに分類され、例えば、
Tダイでフィルムを押出した後、同時二軸延伸装置又は
逐次延伸装置により連続的に延伸するフラットフィルム
延伸法がある。逐次延伸装置は、ダイから押し出された
フィルムを冷却ロールで固化させて延伸用原反とし、こ
の延伸原反を延伸温度まで加熱してロールにより縦方向
に延伸した後冷却し、次いで当該縦延伸したフィルムの
両端をテンタクリップで把持して横延伸装置に導入し、
加熱下で横方向に延伸し、引き続き緊張のまま適当な温
度で熱処理して配向を固定した後両端の未延伸部を除去
して巻取機に巻き取るものである。
【0003】テンタクリップによるフィルム等の把持装
置としては、図14及び図15に示すような構成のもの
がある。図14及び図15において左右一対のテンタク
リップ1、1は、夫々レール2、2上に相対して摺動可
能に配設された一対のクリップ台3、3上に取り付けら
れており、クリップ台3、3は、テンタ8の入口部8a
から出口部8bに向かって所定の速度で移動し、出口部
8bで180°反転して入口部8aに戻るようになって
いる。クリップ本体4は、クリップ台3に載置固定され
ており、ベース4aからアーチ形に起立した起立部を有
し、当該起立部の上端には、支軸5によりクリップレバ
ー6の略中央部が回動可能に軸支されている。
【0004】クリップレバー6は、上部6aとクリップ
本体4との間に張設されたスプリング12のばね力によ
り実線で示す位置に回動され、下部6bのエッジ6cと
クリップ本体4のベース4aに配設されたライナ7との
間でフィルム11の両側端部(耳部)を把持するように
なっている。また、テンタ8の出口部8b、入口部8a
にはクリップオープナ9a、9c、クリップクローザ9
b、9d及びウエアリング10a、10bが設けられて
いる。
【0005】フィルム11は、左右両側端部がクリップ
レバー6、6の各エッジ6c、6cとライナ7、7との
間に把持され、レール2、2上を摺動するクリップ台
3、3と共に移動し、テンタ8を通過する間に横(左
右)に所定の倍率に延伸される。左右のクリップレバー
6、6は、各上部6a、6aがテンタ8の出口部8bの
クリップオープナ9a、9a及びウエアリング10aに
接触するとスプリング12、12のばね力に抗して図1
4の2点鎖線のように回動し、フィルム11の両側端部
の把持を解除し、当該フィルム11を次工程に送り出
す。
【0006】次いで、左右のテンタクリップ1、1が夫
々180°方向転換し、クリップレバー6、6の上部6
a、6aがウエアリング10a及びクリップクローザ9
b、9bに接触すると、これらのクリップレバー6、6
がスプリング12、12のばね力により図14の実線の
位置に回動復帰する。一方、テンタ8の入口部8aにお
いてクリップレバー6、6は、上部6a、6aがクリッ
プオープナ9c、9cとウエアリング10bとにより図
8の2点鎖線の位置まで回動され、次いで、上部6a、
6aがクリップクローザ9d、9dと接触すると、再び
実線で示す位置に復帰してフィルム11の両側端部を把
持する。このようなテンタクリップ1は、テンタ1台当
たり数百乃至数千個(500〜2500個程度)使用さ
れ、互いに連結されてクリップチェーン17を形成して
いる。
【0007】ところで、フィルム11が搬送途中で蛇行
したり、長手方向で幅が変化した場合、テンタ8の入口
部8aの間隔が一定であると正しくフィルム11のエッ
ジを把持することが出来なくなり、この結果、フィルム
11が破れたり、ひどい場合には装置に巻き込まれて故
障の原因となる。そこで、テンタ8の入口部8a即ち、
左右のウエアリング10b、10b、クリップオープナ
9c、9c、クリップクローザ9d、9d及び入口部の
レール2、2を夫々セルベージガイダ15、15上に設
置し、各支点16、16を中心として回動可能として入
口部8aの間隔を調整可能とし、更に各セルベージガイ
ダ15のフィルム11がオープン状態のテンタクリップ
1、1のクリップレバー6、6とライナ7、7との間に
把持される直前位置にエッジセンサ(図示せず)を配設
して常時フィルム11のエッジを監視し、当該フィルム
11の幅が狭くなったときには左右のセルベージガイダ
15、15を内側に回動させ、フィルム11の幅が広く
なったときにはセルベージガイダ15、15を外方に回
動させ、左右のテンタクリップ1、1が常にフィルム1
1の左右のエッジを正しく把持するように制御してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】クリップチェーンは、
長時間の使用によりクリップの一部が劣化したり、或い
はクリップの連結部の摩耗等により全体の長さに伸びが
生じたりする。このような状態は、フィルムの搬送を不
安定し、フィルム破れを引き起こしたりする要因とな
る。
【0009】しかしながら、従来のテンタのクリップ装
置においてはクリップの異常を定量的に検知する手段が
設けられていないために、フィルムに破れが発生した後
に対策を取っている。従って、突然フィルムに破れが発
生すると、全てのクリップの点検を行なう必要があるた
めに生産再開までに長時間を要し、収率が低下するとい
う問題がある。また、クリップの良否の判断するに際し
定量的な指標がないために、点検作業者には高度な熟練
を必要とし、人材の育成が困難であり、その対策が臨ま
れている。
【0010】この発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、定期測定により、テンタクリップの伸縮、左右のク
リップチェーンの位相ずれの傾向を測定してフィルム破
れを防止すると共に、破れが発生した場合には破れ発生
時におけるクリップデータから原因となったクリップを
同定し、修理時間の短縮を図るようにしたテンタのクリ
ップチェーンモニタリング方法及び装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明によれば、フィルム等のシートの側部を把持
して搬送する、多数のクリップを連結して形成されたテ
ンタのクリップチェーンの中の任意の1個のクリップを
特定して先頭クリップとし、前記先頭クリップを検出し
た後各クリップの通過を順次検出してこれら各クリップ
を検出した時刻又はその時刻に相当する数値をデータと
して記憶し、前記記憶したデータに基づいて前記クリッ
プチェーンの経時的劣化を測定すると共に、前記搬送さ
れるシートの異常を検知し、異常が発生した時以後に記
憶されるデータから異常発生の原因となったクリップを
同定するものである。
【0012】更に上記クリップチェーンのモニタリング
方法を実施する装置として、フィルム等のシートの側部
を把持して搬送する、多数のクリップを連結して形成さ
れたテンタのクリップチェーンの中の任意の1個のクリ
ップを検出する第1のセンサと、前記任意の1個のクリ
ップの後に通過する各クリップを順次検出する第2のセ
ンサと、前記シートの異常を検出する第3のセンサと、
前記第2のセンサの検出信号により各クリップの検出時
刻又はその時刻に相当する数値を発生する計数手段と、
前記計数手段から出力されるデータを記憶する記憶手段
と、前記第1のセンサの信号が入力される毎に前記計数
手段から出力されるデータを前記記憶装置に順次記憶さ
せ、前記第3のセンサから信号が入力されたときには前
記記憶手段に以後に入力されるデータを記憶させる制御
手段とを備えた構成としたものである。
【0013】
【作用】クリップチェーンを定期的に測定して記憶装置
に記憶させ、これらの測定したデータからクリップチェ
ーンの各クリップ間の間隔等の変化を読み取りクリップ
の経時的な劣化を検知する。これにより経時的に劣化し
たクリップを定量的に測定することが可能となる。ま
た、シートの異常発生時以後に記憶されるデータから異
常発生の原因となったクリップを同定する。
【0014】
【実施例】以下この発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。尚、図14及び図15と同一部材には同一
符号を付してその説明を省略する。図1は、テンタ8に
設置したセンサの配置を示し、テンタ8のフィルム11
の左右両側にクリップチェーン17、17があり、これ
らのクリップチェーン17、17は、矢印のように移動
してフィルム11を入口部8aから出口部8b方向に搬
送するようになっている。テンタ入口部8aには、左右
両側に、且つテンタクリップの上方に夫々先頭クリップ
センサ20、21が配置されており、これらの先頭クリ
ップ20、21の下流側には夫々クリップセンサ22、
23、24、25が所定の間隔で配置されている。先頭
クリップセンサ20、21は、クリップチェーン17、
17を構成する一連のクリップの中から基準となる特定
のクリップ即ち、先頭クリップを検出し、クリップセン
サ22〜25は、各クリップの通過を検知する。また、
テンタ8の入口部8a及び出口部8b付近の略中央には
夫々フィルム11の破れを検出するための破れセンサ2
7、28が配置されている。
【0015】先頭クリップセンサ20は、図2のように
クリップチェーン17の移動方向に所定の間隔で配置さ
れた2個のセンサ20A、20Bとにより構成されてお
り、これらのセンサ20A、20Bは、例えば、光電ス
イッチが採用されている。一方、クリップチェーン17
を形成する一連のクリップ301 、302 、303 、・
・・(図4)の中の先頭クリップとすべきクリップ30
1 (図2)には上面の所定箇所に各光電スイッチ20
A、20Bと対向可能にマーカ用の小孔301 aが穿設
されている。そして、光電スイッチ20Aと20Bとの
間隔は、光電スイッチ20Aが先頭クリップ301 の小
孔301 aと対向したときに下流側の光電スイッチ20
Bが先頭クリップ301 と次のクリップ30との間の隙
間Gの中央に位置するように設定されている。先頭クリ
ップセンサ21についても先頭クリップセンサ20と同
様である。
【0016】因みに、クリップ30の移動方向の長さは
106mm、クリップ間の隙間Gは、21mmであり、
先頭クリップ301 の中央から20mm後方にずれた位
置にマーカ用の小孔301 aが穿設されている。光電ス
イッチ20Aと20Bとの間隔Laは、最小で43mm
又は83mm(=63±20)であり、クリップ30の
1個の長さと1個の間隔Gとの合計(以下「クリップピ
ッチ」という)Pと0以上の整数nとを用いて、La=
43+nP、又はLa=83+nPの条件を満たしてい
ればよい。
【0017】クリップ30が移動すると光電スイッチ2
0A、20Bは、夫々図3(a)、(b)に示すように
時間の経過と共に各クリップ間の隙間G、又は先頭クリ
ップ301 のマーカ用小孔301 aに対応したレベルの
信号を出力する。従って、これらの光電スイッチ20A
と20Bとの出力の論理積(アンド条件)の信号をと
り、これを先頭クリップセンサ20の出力信号とする。
これらの両光電スイッチ20A、20Bの出力が共に最
大レベルを示すのは、先頭クリップ301 が図2のよう
な位置に来た時に限られる。従って、図3(c)に示す
ように先頭クリップセンサ20の出力が現れたときに先
頭クリップ301 の位置を判定することができる。
【0018】先頭クリップ20の後方(下流側)に配置
されているクリップセンサ22は、例えば、渦流方式の
非接触変位計で、図4のように下方を移動するクリップ
30を順次検出し、各クリップ30の中心が当該センサ
22に最も近接したとき即ち、真下に来たときに信号レ
ベル図5に示すようにが最大となる。そこで、この信号
レベルが所定のスレショルドレベルVhよりも大きくな
ったときにクリップ30の通過を検出する。他のクリッ
プセンサ23〜25もクリップセンサ22と同様であ
る。クリップセンサは、左右両側に夫々1個づつ配置す
ればよいが、図1の実施例では左右各2個(センサ22
〜25)配置してある。これはクリップセンサ22、2
3間の局所的なクリップ間距離を検出するためである。
【0019】これらの先頭クリップセンサ20、21、
クリップセンサ22〜25、破れセンサ27、28の各
出力信号は、図8の電子制御装置(ECU)40に入力
される。以下に作用を説明する。先頭クリップセンサ2
0、21、クリップセンサ22〜25から出力されるア
ナログ信号は、図8の電子制御装置40のアナログ−デ
ジタル変換器(以下「AD変換器」という)41に入力
され、デジタル信号に変換されてコンピュータ42に入
力される。また、コンピュータ42には、破れセンサ2
7、28、タイマ43、カウンタ44からの信号が入力
される。タイマ43は、現在の時刻を示すと同時に、設
定時刻又は設定した時間間隔毎にコンピュータ42に対
して信号を出力する。尚、タイマは、コンピュータ42
内蔵のものを使用してもよい。
【0020】電子制御装置40は、先頭クリップ301
を検出する毎に測定を開始し、クリップセンサ22〜2
5から入力される信号毎にカウンタ値を揮発性メモリ4
5に取り込み、破れセンサ27又は28が信号を発生す
ると、その前後のデータを不揮発性メモリ46に転送す
る。また、コンピュータ42は、タイマ43の設定によ
り一定時刻又は一定時間間隔毎に測定を開始する。更
に、コンピュータ42は、オペレータの操作により手入
力による指示で測定を開始する。
【0021】電子制御装置40は、タイマ設定や、オペ
レータ指示よる測定開始で、先頭クリップ検知を行な
い、先頭クリップを検知した時のカンウタ43のカウン
ト値をメモリ45に取り込み、以後、クリップセンサ2
2〜25からの信号を入力するたびに順次カウタ値をメ
モリ45に取り込む。そして、クリップチェーン17の
一周期分又は数周期分のデータを取り込む。尚、メモリ
は、最終的には、ハードディスク等の不揮発性メモリ4
6のものを使用するが、データ取り込み速度が追い付か
ない場合には前述したように一時的に揮発性メモリ45
に取り込んでから、再度不揮発性メモリ46に転送す
る。
【0022】次に、クリップセンサ22、23間の局所
的なクリップ間距離を測定する場合について説明する。
図1におけるクリップセンサ22と23との間の距離を
910mmに設定した場合前述したようにクリップピッ
チPを127mm(=106mm+21mm)としたの
で、これらの両クリップセンサ22、23間に含まれる
クリップ数は、7個(=910/127)となる。
【0023】さて、図6のように2つのクリップセンサ
22と23との距離をL、これらのセンサ間に含まれる
クリップの数をn、クリップ速度をvとする。そして、
2つのグリップセンサ22、23から得られる時系列信
号は、図7のようになる。クリップ速度vは、上流側の
クリップセンサ22が或るクリップ(以下「第1クリッ
プ」という)を検出してから下流側のクリップセンサ2
3が当該第1クリップを検出するまでの時間をTとする
と(図7)、 v=L/T ・・・(1) により求めることができる。これらの2つのクリップセ
ンサ22と23との間に含まれる局所的なクリップ間距
離(7個分)Xは、クリップセンサ22が第1クリップ
を検出した後第7クリップを検出するまでの時間tと、
前記求めたクリップ速度vとを用いて、 X=v・t ・・・(2) となる。この式(2)を式(1)を用いて変形すると、
Xは、 X=L・t/T ・・・(3) で表される。
【0024】因みに、或る区間について初期の実測値
は、t1 =224.75ms、T1 =227.5msで
あった。クリップセンサ22、23間の距離は、L=9
10mmであり、このときのクリップ間距離X1 は、8
99mmであった。そして、この測定から所定期間(約
3ケ月)経過後前記区間について再度測定したところ、
2 =225.1ms、T2 =227.5msであっ
た。クリップセンサ22、23間の距離Lは、910m
mであり、クリップ間距離X2 は、900.4mmであ
った。このことから、クリップ間距離Xが1.4mm伸
びていることが判明し、更にクリップセンサ22の検出
信号の間隔を調べたところ、前記区間内の2つのクリッ
プ間に著しい伸びが確認された。これにより異常クリッ
プの発見が可能となる。
【0025】次に、図9乃至図11に示すフローチャー
トを参照しつつ測定データの取り込み方法について説明
する。図8に示す電子制御装置40において、データの
取り込みは、タイマ43による定期的な測定、破れセン
サ27、28による破れ測定、オペレータのキー入力指
示によるマニュアル測定の3種類の方法により開始す
る。これらの方法は、メニュー画面からの選択により切
り換えられる。
【0026】先ず、図9を参照して定期的測定によるデ
ータの取り込み方法を説明する。定期測定では、例え
ば、タイマ43の設定時間を24時間として、毎日1回
のクリップデータの取り込みを行なう。設定時刻になる
と、タイマ43からコンピュータ42に対して信号が出
力され、コンピュータ42側ではこの信号を受けて測定
を開始する(ステップS1)。コンピュータ42は、測
定を開始すると、左側の先頭クリップセンサ20の信号
をAD変換器41を介して取り込みながら監視し、先頭
クリップセンサ20が先頭クリップを検出してその出力
信号レベルが検出レベルに達すると(ステップS2)、
カウンタ44のカウンタ値(=T1 とする)を取り込み
当該カウント値を揮発性メモリ45に書き込むと共にク
リップカウンタのカウント値Nを0にする(ステップS
3)。尚、カウンタ44は、順次カウンタで、例えば、
100kHzで更新している。
【0027】同様に右側の先頭クリップセンサ21が右
側の先頭クリップを検出して出力信号レベルが検出レベ
ルに達すると(ステップS4)、カウンタ44のカウン
タ値(=T2 とする)を取り込み、揮発性メモリ45に
カウント値(T2 −T1 )を書き込む(ステップS
5)。先頭クリップを検出した後は、左右のクリップセ
ンサ23〜25の信号を同様に監視し、クリップ通過を
検出する毎に、カンウタ値を揮発性メモリ45に格納す
る(ステップS6〜S13)。そして、左右のクリップ
チェーン17、17の一周分のデータを取り込んだ後
(ステップ14)、更めて不揮発性メモリ46にデータ
を転送して保存する(ステップS15)。
【0028】この保存の際、データは、先頭クリップセ
ンサ20が先頭クリップを検出した時刻を0とした各ク
リップの相対的な通過時刻がカウンタ値で表現されてい
る。従って、この保存されたデータにより、例えば、左
右のクリップチェーン17、17の位相のずれ(先頭ク
リップ同士のずれ)、クリップチェーン17、17の一
周期の周長、個々のクリップ間隔の伸び、縮みを知るこ
とができる。
【0029】因みに、実施例では、フィルム11の流れ
(搬送方向)の下流に向かって右側のクリップチェーン
17の周長がカウンタ値で259568(クリップ数8
53個)であった。そして、約1ケ月後のカウンタ値
は、実測で、2595441となり、427値の減少が
みられた。これは、長さのに変換すると約17.8mm
(24カウント≒1mm)の縮みに相当する長さであ
る。但し、この場合は、各クリップの間隔のばらつきが
小さかったために許容範囲の変動と見做した。
【0030】次に、図10を参照して破れ測定によるデ
ータの取り込み方法を説明する。破れ測定では、前述の
定期測定方法と同様に先頭クリップを検出する毎にデー
タの取り込みを開始し(ステップS20〜S31)、揮
発性メモリ45に読み込んだカウンタ値を上書きする。
このとき揮発性メモリ45には常に7周期分のデータを
蓄えるように設定しておき、上書は、最も古い周期の対
応するクリップデータに対して行なう。そして、破れセ
ンサ27又は28からの信号が入力されると(ステップ
S32)、現在取り込み中のデータの残りの部分につい
ては特定の値例えば、0が書き込まれ、蓄えられている
最新の7周期分のデータを不揮発性メモリ46に転送保
存し(ステップS33)、破れ信号の復帰を待つ(ステ
ップS35)。因みに、測定の例では、7周期のデータ
のうち、6周期分は、正常であったが、7周期目の或る
クリップ(先頭クリップから第266番目のクリップ)
検出の際に破れが発生したことが判明し、フィルムの破
れ原因の検討の参考となった。
【0031】次に、図11を参照してマニュアル測定に
よるデータの取り込み方法を説明する。マニュアル測定
では、オペレータのキー入力指示の後(ステップS4
0)、前述の定期測定方法と同様に先頭クリップセンサ
20の信号を待ってカウント値の読み込みを開始し(ス
テップS41〜S44)、クリップセンサ22から信号
が入力される毎にカウント値を読み込み揮発性メモリ4
5に書き込む(ステップS45〜S52)。そして、ク
リップチェーン17の一周期分の読み込みが終了した時
点で揮発性メモリ45から不揮発性メモリ46にデータ
を転送保存する(ステップS53、S54)。
【0032】図12、図13は、上述のようにして得ら
れたデータの解析結果の一例を示す。図12は、クリッ
プセンサ22のデータについてクリップナンバを横軸
に、取り込みデータ(生データ)を縦軸として表示した
もので、実線I、II、IIIの順に測定時間が経過し
ており、この間にクリップチェーンが伸びたことが分か
る。
【0033】また、図13は、図12と同じデータにつ
いてクリップナンバを横軸に、差分データ即ち、或るク
リップのデータから1つ前のクリップのデータを引いた
値を縦軸として表示したもので、実線I、II、III
の順に時間が経過している。このグラフから明らかなよ
うに特定のクリップナンバaの部分における伸びが著し
いことが分かる。
【0034】尚、上記実施例では、フィルムの異常を検
出するセンサとして破れを検出する破れセンサを使用し
た場合について記述したが、これに限るものではなく、
他の例えば、フィルム上の傷、或いはフィルム上に降下
した埃等の異常を検出するセンサを使用してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
定期測定によりクリップチェーンの伸び、左右の位相の
ずれの経時的な変化等を検出することができ、フィルム
の破れの予防及び保全が可能となる。また、フィルムの
破れ発生時におけるクリップチェーンのデータが保存さ
れているために、破れの原因となったクリップの同定が
でき、この結果、破れの原因となったクリップを速やか
に交換することができ、修理時間の大幅な短縮が可能と
なり、フィルム生産の収率の向上が図られる等の優れた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るテンタのクリップチェーンモニ
タリング装置におけるクリップセンサの配置の一実施例
を示す平面図である。
【図2】図1のクリップチェーンの先頭クリップセンサ
と先頭クリップとの関係を示す断面図である。
【図3】図3の先頭クリップセンサの検出波形の一例を
示す信号波形図である。
【図4】図1のクリップセンサとクリップチェーンを形
成するクリップとの関係を示す図である。
【図5】図4のクリップセンサの出力信号波形を示す波
形図である。
【図6】図1の2つのクリップセンサの位置関係を示す
図てある。
【図7】図7の2つのクリップセンサから得られる信号
波形を示す図である。
【図8】この発明に係るクリップチェーンのモニタリン
グ装置の一実施例を示すブロック図である。
【図9】図8のモニタリング装置によるクリップチェー
ンの定期測定方法の手順を説明するフローチャートであ
る。
【図10】図8のモニタリング装置によるクリップチェ
ーンのフィルムの破れ測定方法の手順を説明するフロー
チャートである。
【図11】図8のモニタリング装置によるクリップチェ
ーンのマニュアル測定方法の手順を説明するフローチャ
ートである。
【図12】クリップチェーンの定期測定方法において得
られたデータを用いた解析例を示すグラフである。
【図13】クリップチェーンの定期測定方法において得
られた差分データを用いた解析例を示すグラフである。
【図14】テンタによりクリップがフィルムを把持した
状態を示す断面図である。
【図15】図14のテンタの概要を示す平面図である。
【符号の説明】
1、30 テンタクリップ 8 テンタ 11 フィルム 17 クリップチェーン 20、21 先頭クリップセンサ 22〜25 クリップセンサ 27、28 破れセンサ 40 電子制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム等のシートの側部を把持して搬
    送する、多数のクリップを連結して形成されたテンタの
    クリップチェーンの中の任意の1個のクリップを特定し
    て先頭クリップとし、前記先頭クリップを検出した後各
    クリップの通過を順次検出してこれら各クリップを検出
    した時刻又はその時刻に相当する数値をデータとして記
    憶し、前記記憶したデータに基づいて前記クリップチェ
    ーンの経時的劣化を測定すると共に、前記搬送されるシ
    ートの異常を検知し、異常が発生した時以後に記憶され
    るデータから異常発生の原因となったクリップを同定す
    ることを特徴とする、テンタのクリップチェーンモニタ
    リング方法。
  2. 【請求項2】 前記クリップチェーンの各クリップの通
    過検出は、前記先頭クリップを検出する毎に開始して少
    なくともクリップチェーンの1周期分行なうことを特徴
    とする、請求項1記載のテンタのクリップチェーンモニ
    タリング方法。
  3. 【請求項3】 フィルム等のシートの側部を把持して搬
    送する、多数のクリップを連結して形成されたテンタの
    クリップチェーンの中の任意の1個のクリップを検出す
    る第1のセンサと、前記任意の1個のクリップの後に通
    過する各クリップを順次検出する第2のセンサと、前記
    シートの異常を検出する第3のセンサと、前記第2のセ
    ンサの検出信号により各クリップの検出時刻又はその時
    刻に相当する数値を発生する計数手段と、前記計数手段
    から出力されるデータを記憶する記憶手段と、前記第1
    のセンサの信号が入力される毎に前記計数手段から出力
    されるデータを前記記憶装置に順次記憶させ、前記第3
    のセンサから信号が入力されたときには前記記憶手段に
    以後に入力されるデータを記憶させる制御手段とを備え
    たことを特徴とする、テンタのクリップチェーンモニタ
    リング装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6086819A (en) * 1995-09-01 2000-07-11 Erbsloh Aktiengesellschaft Process for manufacturing thin-walled pipes
US6136106A (en) * 1995-09-01 2000-10-24 Erbsloh Aktiengesellschaft Process for manufacturing thin pipes
JP2009107148A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Toyobo Co Ltd テンターおよびその異常検出方法
JP2010263148A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Toyota Motor Corp ラミネート治具および太陽電池モジュールの製造方法

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