JPH06210483A - 溶接部に酸化クロム不動態膜を形成する溶接方法及び溶接構造 - Google Patents

溶接部に酸化クロム不動態膜を形成する溶接方法及び溶接構造

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JPH06210483A
JPH06210483A JP5005438A JP543893A JPH06210483A JP H06210483 A JPH06210483 A JP H06210483A JP 5005438 A JP5005438 A JP 5005438A JP 543893 A JP543893 A JP 543893A JP H06210483 A JPH06210483 A JP H06210483A
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welding
chromium oxide
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接工程中に溶接部及びその近傍に耐腐食性
能に優れ、かつ吸着水分量が少なく、また水分が吸着し
ても低エネルギーで簡単にその水分の除去が可能な表面
を有する酸化クロム不動態膜を形成することが可能な溶
接方法及び溶接構造を提供すること。 【構成】 熱処理により形成したクロムを主成分とする
酸化不動態膜を表面に有する被溶接材の端部にクロムを
含有する膜を被覆し、次いで、該クロムを含有する膜が
被覆された端部において該被溶接材同士を突合わせて溶
接を行うことにより、耐腐食性と共にアウトガスの極め
て少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を溶接
部表面に形成することを特徴とする溶接部に酸化クロム
不動態膜を形成する溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接部に酸化クロム不
動態膜を形成する溶接方法及び溶接構造に係る。
【0002】
【発明の背景】半導体デバイスの高集積化・高性能化が
益々進み、それに対応できプロセス装置が求められ、よ
り高真空、より高清浄な雰囲気を作り出すための努力が
精力的に行われてきた。
【0003】超高真空、超高清浄雰囲気を作り出すため
には、リーク量の減少、デッドスペースの減少のみなら
ずプロセス装置及びガス供給配管系の内表面からのアウ
トガスをも完全に抑える必要がある。本発明者らの長年
の研究開発活動により耐食性と共に表面からのアウトガ
スの極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態
膜を表面に形成することが可能となった。その結果、プ
ロセス装置内部からのアウトガスを現状の測定器では検
知困難な量まで抑えた雰囲気を作ることに成功した。
【0004】しかしながら、装置が一層大型化・複雑化
するにつれて、酸化クロム不動態膜形成後に配管及び装
置間等を溶接により接続する必要性が増えてきた。溶接
部は表面が酸化不動態膜で覆われていないためガスが吸
脱着し易く、溶接箇所が多くなるとそこから放出される
アウトガスが無視できない程度となり、雰囲気が汚染さ
れるという新たな問題が発生した。
【0005】また、腐食性ガス等を用いる装置、配管系
では溶接部が腐食され、それにより雰囲気が汚染される
という問題がある。
【0006】大型で複雑な形状の装置、配管系に酸化ク
ロム不動態膜を形成することは、不動態膜形成装置も複
雑となり、コストもかかるため、溶接と同時に不動態膜
を形成できる溶接方法が強く望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の点に鑑み、本発
明は、溶接工程中に溶接部及びその近傍に耐腐食性能に
優れ、かつ吸着水分量が少なく、また水分が吸着しても
低エネルギーで簡単にその水分の除去が可能な表面を有
する酸化クロム不動態膜を形成することが可能な溶接方
法及び溶接構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の溶接方法は、熱
処理により形成したクロムを主成分とする酸化不動態膜
を表面に有する被溶接材の端部にクロムを含有する膜を
被覆し、次いで、該クロムを含有する膜が被覆された端
部において該被溶接材同士を突合わせて溶接を行うこと
により、耐腐食性と共にアウトガスの極めて少ない酸化
クロムを主成分とする酸化不動態膜を溶接部表面に形成
することを特徴とする。
【0009】また、本発明の溶接方法は、熱処理により
形成したクロムを主成分とする酸化不動態膜を表面に有
する被溶接材同士を、その端面同士の間にクロムを含有
する合金からなるインサート材を介在せしめて突合わせ
て溶接を行うことにより、耐腐食性と共にアウトガスの
極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を
溶接部表面に形成することを特徴とする。
【0010】本発明の溶接構造は、溶接放し(as w
eld)の状態で、耐腐食性と共にアウトガスの極めて
少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を溶接部
表面に形成することを特徴とする。
【0011】
【作用】溶接の際、接合する両端部をクロム被覆を施し
て接合することにより、溶接と同時に表面に酸化クロム
を主成分とする酸化不動態膜を形成することが可能とな
る。
【0012】また、溶接時突き合わせ部にクロムを含有
する合金よりなるインサート材を挿入して溶接を施すこ
とにより、溶接と同時に表面に酸化クロムを主成分とす
る酸化不動態膜を形成することが可能となる。
【0013】
【実施態様例】
(被溶接材)本発明の被溶接材の材質としては、ステン
レス鋼が好適に用いられる。特にSUS316Lが本発
明の効果上好ましい。また、SUS316Lにおいて、
そのMn成分を、0.8重量%以下としたものを用いる
ことが好ましいく、0.24重量%以下としたものを用
いることがより好ましい。このようにMnを制御したも
のを用いた場合には、耐食性が一層良好となる。
【0014】被溶接材の形状としては、特に限定はされ
ず、例えば、管、板、棒等が対象となる。
【0015】(不動態膜)被溶接材への不動態膜の形成
は、例えば、次の方法により行うことが好ましい。
【0016】ステンレス鋼の表面を電解研磨処理した
後、ベーキングし、次いで、1ppb以下の酸化性ガス
雰囲気中において400℃以上の温度で熱処理する方
法。
【0017】この方法によれば、クロムを主成分とする
不動態膜の形成ができる。
【0018】ステンレス鋼の表面を電解研磨処理した
後、酸化性雰囲気ガス中で酸化処理し、続いて水素ガス
により表面の鉄酸化物を還元除去する方法。
【0019】ここで、前記電解研磨処理後、前記酸化膜
形成の前に300〜600℃(より好ましくは200〜
500℃)の不活性ガス雰囲気中で熱処理することが好
ましい。
【0020】また、 前記水素ガス処理において、ガス
雰囲気の水素濃度が0.1ppm〜10%とすることが
好ましい。
【0021】また、前記水素ガス処理後、不活性ガス中
でアニール処理を行うことが好ましく、この不活性ガス
アニール処理の条件は200〜500℃で1〜10時間
で行うことが好ましい。
【0022】この方法による場合には、表面粗度がRma
x0.1μm以下(0.01μm以下も可能)であり、
不動態膜の表面におけるCr/Fe(原子比)が、母材
部におけるCr/Feよりも大であり、また、不動態膜
の表面におけるCr/Feが1以上である酸化不動態膜
の形成ができる。
【0023】ステンレス鋼を電解研磨し、次いで、不
活性ガス中においてベーキングを行うことによりステン
レス鋼の表面から水分を除去し、次いで、水素ガス又は
水素と不活性ガスとの混合ガス中に4ppm未満の酸素
又は500ppb未満の水分を含有するガス雰囲気中に
おいて300℃〜600℃の温度で熱処理を行う方法。
【0024】ステンレス鋼母材表面に微結晶からなる
加工歪層を形成し、次いで、不活性ガス中においてベー
キングを行うことによりステンレス鋼の表面から水分を
除去し、次いで、不活性ガスと、500ppb〜2%の
2Oガスと の混合ガス雰囲気 中において、450℃
〜600℃の温度で熱処理を行う方法。
【0025】これにより、クロム酸化物を主成分とする
層を最表面側に20Å以上の厚さで有する酸化不動態膜
を形成することができる。
【0026】(クロム被覆)クロム被覆の形成方法とし
ては、例えば、めっき法、蒸着法、CVD法等が用いら
れる。
【0027】膜厚としては、0.1μm以上が好まし
い。0.1μm未満の場合には、溶接条件によっては、
溶接後、溶接部表面に酸化クロムを主成分とする不動態
膜が形成されないことがある。
【0028】また、膜中のクロム含有量は膜厚によって
もかわるが、25重量%以上とすることが好ましい。
【0029】一方、被覆部は、端面から10mm以下と
することが好ましい。10mmを越えると表面粗度が粗
くなり、ひいてはガス放出特性の向上を図れないことが
ある。
【0030】(インサート材)インサートリングの材質
は溶接部に酸化不動態膜を形成する上で非常に重要な要
因であり、材質は25重量%以上のクロムを含有するこ
とが望ましい。
【0031】また、インサート材の厚みはビード表面の
表面粗度及び入熱量を決定する上で重要な要因であり、
5mm以下の範囲が望ましい。
【0032】(溶接条件)本発明の溶接手段としては、
例えば放電、レーザーを用いたものが用いられる。放電
を用いたものとして、例えばタングステンイナートガス
(TIG)溶接、アークガス溶接等が例示される。
【0033】溶接部への入熱量を600ジュール/cm
以下とすることを特徴とするステンレス溶接方法。
【0034】また、具体的には、溶接速度を20cm/
min以上として溶接を行うことが好ましい。この場
合、前記溶接部の表面に対し垂直な成分を有する磁場を
印加しながら溶接することが好ましい。また、溶接部に
おける磁場の強さは、50ガウス以上とすることが好ま
しい。
【0035】また、被溶接材が管の場合、管内部の溶接
ビード幅を1mm以下とするが好ましい。これにより、
ヒューム中のMn含有量の低下を図ることができ、高清
浄な溶接表面を得ることができる。
【0036】(溶接構造)本発明における溶接構造を用
いて各種プロセス装置の構築を行うことができる。ここ
で、プロセス装置とは、半導体製造装置、超電導薄膜製
造装置、磁性薄膜製造装置、金属薄膜製造装置、誘電体
薄膜製造装置等であり、例えばスパッタ、真空蒸着、C
VD、PCVD、MOCVD、MBE、ドライエッチン
グ、イオン注入、拡散・酸化炉等の成膜装置及び処理装
置、また、例えばオージェ電子分光、XPS、SIM
S、RHEED,TREX等の評価装置である。また、
これらにガスを供給するための配管系並びに超純水製造
供給装置もプロセス装置に含まれる。
【0037】
【実施例】以下本発明を、実施例を挙げて詳細に説明す
る。
【0038】なお、当然のことではあるが、本発明範囲
は以下の実施例に限定されるものではなく、当業者が行
う、例えば、設計変更、数値限定した技術なども本発明
の範囲に含まれる。
【0039】(実施例1)l/4インチ(6.35m
m)径のSUS316L配管を電解研磨した後、水分濃
度を10ppmとした水素及びアルゴンガスの雰囲気で
酸化処理を行い、内面にクロムを多量に含む酸化不動態
膜を形成した。
【0040】次に、両配管端部0.5mmにそれぞれ
0.1μm厚にクロムめっき処理を施した。めっき処理
条件は次の通りとした。
【0041】 メめっき浴:CrO3:H2SO4=100:1 浴温度:45℃〜55℃ 電圧:DC 4V 電流密度:10〜40A/dm2 処理時間:15min(膜厚10μm) その後、両配管端部を突合わせ、タングステンイナート
ガス溶接法により、そのクロムめっき処理を施した配管
の溶接を行った。溶接中、バックシールガスとしてはH
2ガスを含むArガスを用いた。溶接方法を図1に示
す。
【0042】溶接終了後に配管を切断し、溶接部表面の
深さ方向の組成分布をXPS(X線光電子分布)により
調べた。結果を図2、図3に示す。
【0043】図2、図3において縦軸は原子組成比を示
し、横軸はスパッタによる表面のエッチング時間であ
る。1分間のエッチング時間は約10nmの膜厚に相当
する。得られた溶接配管サンプルを(a):クロムめっ
き処理(図2)、(b):クロムめっき未処理(図3)
とする。
【0044】図から明らかなように、溶接部端部をクロ
ムめっき処理を施して溶接を行った場合には、溶接部に
は酸化クロムが多量に含まれる酸化不動態膜が形成され
ていることが分かる。
【0045】また、バックシールガスの流れに対して溶
接ビード部上流10mmから下流35mmの範囲におい
て最表面のCr組成率を調べた。その結果を図4に示
す。図4において横軸は測定点を、縦軸はFe、Cr、
Ni及びMnの全検出量に対するCrの検出量の比率を
示す。図から明らかなようにクロムめっき処理を施した
サンプルのビード部におけるCrの組成率の低減は、バ
ックグランドレベルに対して約20%に抑制された。明
らかにクロムめつき処理を施すことにより、溶接ビード
部近傍におけるCrの組成率は、母材の最表面のCr組
成率とほぼ同等になる。
【0046】次に、溶接した配管内にl.4ppmの水
分を含むHClガスを2.5kg/cm2封入して12
時間放置した。その後、配管を切断し内表面を観察した
ところ、(b)のサンプルの溶接部表面には腐食が認め
られたが、(a)のサンプルでは非溶接部と同様全く腐
食は認められず、本実施例の溶接方法により耐食性に優
れた酸化不動態膜が形成されることが分かった。
【0047】(実施例2)1/4インチ径のSUS31
6L配管を電解研磨した後、水分濃度をl0ppmとし
た水素及びアルゴンガスの雰囲気で酸化処理を行い、内
面にクロムを多量に含む酸化不動態膜を形成した。次
に、配管突き合わせ部にクロム系インサートリングを挿
入して溶接を行った。インサートリングはクロム含有率
が25%のステンレス材を使用し、厚みは0.5mmと
した。溶接方法を図4に示す。
【0048】溶接終了後、配管を切断し溶接部表面の深
さ方向の組成分布をXPS(X線光電子分布)により調
べた。その結果を図6、図7に示す。図6において縦軸
は原子組成比を示し、横軸はスパッタによる表面のエッ
チング時間である。得られた溶接配管サンプルを
(a):クロム系インサートリング使用(図6)、
(b):クロム系インサートリング未使用(図7)、と
する。
【0049】図から明らかなように、溶接部にクロム系
インサートリングを使用して溶接を行った場合には、溶
接部に酸化クロムが多量に含まれる酸化不動態膜が形成
されていることが分かる。
【0050】また、バックシールガスの流れに対して溶
接ビード部上流10mmから下流35mmの範囲におい
て最表面のCr組成率を調べた。その結果を図8に示
す。図8において横軸は測定点を、縦軸はFe、Cr、
Ni及ぴMnの全検出量に対するCrの検出量の比率を
示す。図から明らかなようにクロム系インサートリング
を使用したサンプルのビード部におけるCrの組成率の
低減は、バックグランドレベルに対して約20%に抑制
された。明らかにクロム系インサートリングを使用した
ことにより、溶接ビード部近傍におけるCrの組成率
は、母材の最表面のCr組成率とほぼ同等になる。
【0051】また、溶接した配管内に1.4ppmの水
分を含むHClガスを2.5kg/cm2封入して12
時間放置した。その後、配管を切断し内表面を観察した
ところ、(b)のサンプルの溶接部表面にほ腐食が認め
られたが、(a)のサンプルでは非溶接部と同様全く腐
食は認められず、本実施例の溶接方法により耐食性に優
れた酸化不動態膜が形成されることがわかった。
【0052】
【発明の効果】以上述ベたように、本発明により、溶接
部に特別な措置を講ずることで溶接工程中に、クロム酸
化膜の厚い溶接部の不動態化処理を行うことができ、超
高清浄なプロセス装置、超高純度ガス供給配管系、並び
に超純水製造供給装置などを提供することが可能とな
る。
【0053】
【図1】実施例1における溶接方法を示す断面図及び斜
視図である。
【0054】
【図2】実施例1に係るXPS図である。
【0055】
【図3】比較例1に係るXPS図である。
【0056】
【図4】実施例1に係るCrの分布を示すグラフであ
る。
【0057】
【図5】実施例2における溶接方法を示す断面図及び斜
視図である。
【0058】
【図6】実施例2に係るXPS図である。
【0059】
【図7】比較例2に係るXPS図である。
【0060】
【図8】実施例2に係るCrの分布を示すグラフであ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 溶接部に酸化クロム不動態膜を形成す
る溶接方法及び溶接構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接部に酸化クロム不
動態膜を形成する溶接方法及び溶接構造に係る。
【0002】
【発明の背景】半導体デバイスの高集積化・高性能化が
益々進み、それに対応できプロセス装置が求められ、よ
り高真空、より高清浄な雰囲気を作り出すための努力が
精力的に行われてきた。
【0003】超高真空、超高清浄雰囲気を作り出すため
には、リーク量の減少、デッドスペースの減少のみなら
ずプロセス装置及びガス供給配管系の内表面からのアウ
トガスをも完全に抑える必要がある。本発明者らの長年
の研究開発活動により耐食性と共に表面からのアウトガ
スの極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態
膜を表面に形成することが可能となった。その結果、プ
ロセス装置内部からのアウトガスを現状の測定器では検
知困難な量まで抑えた雰囲気を作ることに成功した。
【0004】しかしながら、装置が一層大型化・複雑化
するにつれて、酸化クロム不動態膜形成後に配管及び装
置間等を溶接により接続する必要性が増えてきた。溶接
部は表面が酸化不動態膜で覆われていないためガスが吸
脱着し易く、溶接箇所が多くなるとそこから放出される
アウトガスが無視できない程度となり、雰囲気が汚染さ
れるという新たな問題が発生した。
【0005】また、腐食性ガス等を用いる装置、配管系
では溶接部が腐食され、それにより雰囲気が汚染される
という問題がある。
【0006】大型で複雑な形状の装置、配管系に酸化ク
ロム不動態膜を形成することは、不動態膜形成装置も複
雑となり、コストもかかるため、溶接と同時に不動態膜
を形成できる溶接方法が強く望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の点に鑑み、本発
明は、溶接工程中に溶接部及びその近傍に耐腐食性能に
優れ、かつ吸着水分量が少なく、また水分が吸着しても
低エネルギーで簡単にその水分の除去が可能な表面を有
する酸化クロム不動態膜を形成することが可能な溶接方
法及び溶接構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の溶接方法は、熱
処理により形成したクロムを主成分とする酸化不動態膜
を表面に有する被溶接材の端部にクロムを含有する膜を
被覆し、次いで、該クロムを含有する膜が被覆された端
部において該被溶接材同士を突合わせて溶接を行うこと
により、耐腐食性と共にアウトガスの極めて少ない酸化
クロムを主成分とする酸化不動態膜を溶接部表面に形成
することを特徴とする。
【0009】また、本発明の溶接方法は、熱処理により
形成したクロムを主成分とする酸化不動態膜を表面に有
する被溶接材同士を、その端面同士の間にクロムを含有
する合金からなるインサート材を介在せしめて突合わせ
て溶接を行うことにより、耐腐食性と共にアウトガスの
極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を
溶接部表面に形成することを特徴とする。
【0010】本発明の溶接構造は、溶接放し(as w
eld)の状態で、耐腐食性と共にアウトガスの極めて
少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を溶接部
表面に形成することを特徴とする。
【0011】
【作用】溶接の際、接合する両端部をクロム被覆を施し
て接合することにより、溶接と同時に表面に酸化クロム
を主成分とする酸化不動態膜を形成することが可能とな
る。
【0012】また、溶接時突き合わせ部にクロムを含有
する合金よりなるインサート材を挿入して溶接を施すこ
とにより、溶接と同時に表面に酸化クロムを主成分とす
る酸化不動態膜を形成することが可能となる。
【0013】
【実施態様例】 (被溶接材)本発明の被溶接材の材質としては、ステン
レス鋼が好適に用いられる。特にSUS316Lが本発
明の効果上好ましい。また、SUS316Lにおいて、
そのMn成分を、0.8重量%以下としたものを用いる
ことが好ましいく、0.24重量%以下としたものを用
いることがより好ましい。このようにMnを制御したも
のを用いた場合には、耐食性が一層良好となる。
【0014】被溶接材の形状としては、特に限定はされ
ず、例えば、管、板、棒等が対象となる。
【0015】(不動態膜)被溶接材への不動態膜の形成
は、例えば、次の方法により行うことが好ましい。
【0016】ステンレス鋼の表面を電解研磨処理した
後、ベーキングし、次いで、1ppb以下の酸化性ガス
雰囲気中において400℃以上の温度で熱処理する方
法。
【0017】この方法によれば、クロムを主成分とする
不動態膜の形成ができる。
【0018】ステンレス鋼の表面を電解研磨処理した
後、酸化性雰囲気ガス中で酸化処理し、続いて水素ガス
により表面の鉄酸化物を還元除去する方法。
【0019】ここで、前記電解研磨処理後、前記酸化膜
形成の前に300〜600℃(より好ましくは200〜
500℃)の不活性ガス雰囲気中で熱処理することが好
ましい。
【0020】また、 前記水素ガス処理において、ガス
雰囲気の水素濃度が0.1ppm〜10%とすることが
好ましい。
【0021】また、前記水素ガス処理後、不活性ガス中
でアニール処理を行うことが好ましく、この不活性ガス
アニール処理の条件は200〜500℃で1〜10時間
で行うことが好ましい。
【0022】この方法による場合には、表面粗度がR
max0.1μm以下(0.01μm以下も可能)であ
り、不動態膜の表面におけるCr/Fe(原子比)が、
母材部におけるCr/Feよりも大であり、また、不動
態膜の表面におけるCr/Feが1以上である酸化不動
態膜の形成ができる。
【0023】ステンレス鋼を電解研磨し、次いで、不
活性ガス中においてベーキングを行うことによりステン
レス鋼の表面から水分を除去し、次いで、水素ガス又は
水素と不活性ガスとの混合ガス中に4ppm未満の酸素
又は500ppb未満の水分を含有するガス雰囲気中に
おいて300℃〜600℃の温度で熱処理を行う方法。
【0024】ステンレス鋼母材表面に微結晶からなる
加工歪層を形成し、次いで、不活性ガス中においてベー
キングを行うことによりステンレス鋼の表面から水分を
除去し、次いで、不活性ガスと、500ppb〜2%の
2Oガスと の混合ガス雰囲気 中において、450℃
〜600℃の温度で熱処理を行う方法。
【0025】これにより、クロム酸化物を主成分とする
層を最表面側に20Å以上の厚さで有する酸化不動態膜
を形成することができる。
【0026】(クロム被覆)クロム被覆の形成方法とし
ては、例えば、めっき法、蒸着法、CVD法等が用いら
れる。
【0027】膜厚としては、0.1μm以上が好まし
い。0.1μm未満の場合には、溶接条件によっては、
溶接後、溶接部表面に酸化クロムを主成分とする不動態
膜が形成されないことがある。
【0028】また、膜中のクロム含有量は膜厚によって
もかわるが、25重量%以上とすることが好ましい。
【0029】一方、被覆部は、端面から10mm以下と
することが好ましい。10mmを越えると表面粗度が粗
くなり、ひいてはガス放出特性の向上を図れないことが
ある。
【0030】(インサート材)インサートリングの材質
は溶接部に酸化不動態膜を形成する上で非常に重要な要
因であり、材質は25重量%以上のクロムを含有するこ
とが望ましい。
【0031】また、インサート材の厚みはビード表面の
表面粗度及び入熱量を決定する上で重要な要因であり、
5mm以下の範囲が望ましい。
【0032】(溶接条件)本発明の溶接手段としては、
例えば放電、レーザーを用いたものが用いられる。放電
を用いたものとして、例えばタングステンイナートガス
(TIG)溶接、アークガス溶接等が例示される。
【0033】溶接部への入熱量を600ジュール/cm
以下とすることを特徴とするステンレス溶接方法。
【0034】また、具体的には、溶接速度を20cm/
min以上として溶接を行うことが好ましい。この場
合、前記溶接部の表面に対し垂直な成分を有する磁場を
印加しながら溶接することが好ましい。また、溶接部に
おける磁場の強さは、50ガウス以上とすることが好ま
しい。
【0035】また、被溶接材が管の場合、管内部の溶接
ビード幅を1mm以下とするが好ましい。これにより、
ヒューム中のMn含有量の低下を図ることができ、高清
浄な溶接表面を得ることができる。
【0036】(溶接構造)本発明における溶接構造を用
いて各種プロセス装置の構築を行うことができる。ここ
で、プロセス装置とは、半導体製造装置、超電導薄膜製
造装置、磁性薄膜製造装置、金属薄膜製造装置、誘電体
薄膜製造装置等であり、例えばスパッタ、真空蒸着、C
VD、PCVD、MOCVD、MBE、ドライエッチン
グ、イオン注入、拡散・酸化炉等の成膜装置及び処理装
置、また、例えばオージェ電子分光、XPS、SIM
S、RHEED、TREX等の評価装置である。また、
これらにガスを供給するための配管系並びに超純水製造
供給装置もプロセス装置に含まれる。
【0037】
【実施例】以下本発明を、実施例を挙げて詳細に説明す
る。
【0038】なお、当然のことではあるが、本発明範囲
は以下の実施例に限定されるものではなく、当業者が行
う、例えば、設計変更、数値限定した技術なども本発明
の範囲に含まれる。
【0039】(実施例1)1/4インチ(6.35m
m)径のSUS316L配管を電解研磨した後、水分濃
度を10ppmとした水素及びアルゴンガスの雰囲気で
酸化処理を行い、内面にクロムを多量に含む酸化不動態
膜を形成した。
【0040】次に、両配管端部0.5mmにそれぞれ
0.1μm厚にクロムめっき処理を施した。めっき処理
条件は次の通りとした。
【0041】 メめっき浴:CrO3:H2SO4=100:1 浴温度:45℃〜55℃ 電圧:DC 4V 電流密度:10〜40A/dm2 処理時間:15min(膜厚10μm) その後、両配管端部を突合わせ、タングステンイナート
ガス溶接法により、そのクロムめっき処理を施した配管
の溶接を行った。溶接中、バックシールガスとしてはH
2ガスを含むArガスを用いた。溶接方法を図1に示
す。
【0042】溶接終了後に配管を切断し、溶接部表面の
深さ方向の組成分布をXPS(X線光電子分布)により
調べた。結果を図2、図3に示す。
【0043】図2、図3において縦軸は原子組成比を示
し、横軸はスパッタによる表面のエッチング時間であ
る。1分間のエッチング時間は約10nmの膜厚に相当
する。得られた溶接配管サンプルを(a):クロムめっ
き処理(図2)、(b):クロムめっき未処理(図3)
とする。
【0044】図から明らかなように、溶接部端部をクロ
ムめっき処理を施して溶接を行った場合には、溶接部に
は酸化クロムが多量に含まれる酸化不動態膜が形成され
ていることが分かる。
【0045】また、バックシールガスの流れに対して溶
接ビード部上流10mmから下流35mmの範囲におい
て最表面のCr組成率を調べた。その結果を図4に示
す。図4において横軸は測定点を、縦軸はFe、Cr、
Ni及びMnの全検出量に対するCrの検出量の比率を
示す。図から明らかなようにクロムめっき処理を施した
サンプルのビード部におけるCrの組成率の低減は、バ
ックグランドレベルに対して約20%に抑制された。明
らかにクロムめつき処理を施すことにより、溶接ビード
部近傍におけるCrの組成率は、母材の最表面のCr組
成率とほぼ同等になる。
【0046】次に、溶接した配管内に1.4ppmの水
分を含むHClガスを2.5kg/cm2封入して12
時間放置した。その後、配管を切断し内表面を観察した
ところ、(b)のサンプルの溶接部表面には腐食が認め
られたが、(a)のサンプルでは非溶接部と同様全く腐
食は認められず、本実施例の溶接方法により耐食性に優
れた酸化不動態膜が形成されることが分かった。
【0047】(実施例2)1/4インチ径のSUS31
6L配管を電解研磨した後、水分濃度を10ppmとし
た水素及びアルゴンガスの雰囲気で酸化処理を行い、内
面にクロムを多量に含む酸化不動態膜を形成した。次
に、配管突き合わせ部にクロム系インサートリングを挿
入して溶接を行った。インサートリングはクロム含有率
が25%のステンレス材を使用し、厚みは0.5mmと
した。溶接方法を図4に示す。
【0048】溶接終了後、配管を切断し溶接部表面の深
さ方向の組成分布をXPS(X線光電子分布)により調
べた。その結果を図6、図7に示す。図6において縦軸
は原子組成比を示し、横軸はスパッタによる表面のエッ
チング時間である。得られた溶接配管サンプルを
(a):クロム系インサートリング使用(図6)、
(b):クロム系インサートリング未使用(図7)、と
する。
【0049】図から明らかなように、溶接部にクロム系
インサートリングを使用して溶接を行った場合には、溶
接部に酸化クロムが多量に含まれる酸化不動態膜が形成
されていることが分かる。
【0050】また、バックシールガスの流れに対して溶
接ビード部上流10mmから下流35mmの範囲におい
て最表面のCr組成率を調べた。その結果を図8に示
す。図8において横軸は測定点を、縦軸はFe、Cr、
Ni及びMnの全検出量に対するCrの検出量の比率を
示す。図から明らかなようにクロム系インサートリング
を使用したサンプルのビード部におけるCrの組成率の
低減は、バックグランドレベルに対して約20%に抑制
された。明らかにクロム系インサートリングを使用した
ことにより、溶接ビード部近傍におけるCrの組成率
は、母材の最表面のCr組成率とほぼ同等になる。
【0051】また、溶接した配管内に1.4ppmの水
分を含むHClガスを2.5kg/cm2封入して12
時間放置した。その後、配管を切断し内表面を観察した
ところ、(b)のサンプルの溶接部表面にほ腐食が認め
られたが、(a)のサンプルでは非溶接部と同様全く腐
食は認められず、本実施例の溶接方法により耐食性に優
れた酸化不動態膜が形成されることがわかった。
【0052】
【発明の効果】以上述ベたように、本発明により、溶接
部に特別な措置を講ずることで溶接工程中に、クロム酸
化膜の厚い溶接部の不動態化処理を行うことができ、超
高清浄なプロセス装置、超高純度ガス供給配管系、並び
に超純水製造供給装置などを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における溶接方法を示す断面図及び斜
視図である。
【図2】実施例1に係るXPS図である。
【図3】比較例1に係るXPS図である。
【図4】実施例1に係るCrの分布を示すグラフであ
る。
【図5】実施例2における溶接方法を示す断面図及び斜
視図である。
【図6】実施例2に係るXPS図である。
【図7】比較例2に係るXPS図である。
【図8】実施例2に係るCrの分布を示すグラフであ
る。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理により形成したクロムを主成分と
    する酸化不動態膜を表面に有する被溶接材の端部にクロ
    ムを含有する膜を被覆し、次いで、該クロムを含有する
    膜が被覆された端部において該被溶接材同士を突合わせ
    て溶接を行うことにより、耐腐食性と共にアウトガスの
    極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化不動態膜を
    溶接部表面に形成することを特徴とする溶接部に酸化ク
    ロム不動態膜を形成する溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記被溶接材はステンレス鋼であること
    を特徴とする請求項1記載の溶接部に酸化クロム不動態
    膜を形成する溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記クロムを含有する膜中のクロムの含
    有率は25重量%以上であることを特徴とする請求項1
    または2記載の溶接部に酸化クロム不動態膜を形成する
    溶接方法。
  4. 【請求項4】 前記クロムを含有する膜の被覆はめっき
    により行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1項記載の溶接部に酸化クロム不動態膜を形成する溶
    接方法。
  5. 【請求項5】 前記クロムを含有する膜の膜厚は、0.
    lμm以上であることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の溶接部に酸化クロム不動態膜を形
    成する溶接方法。
  6. 【請求項6】 前記クロムを含有する膜は、突合わせ端
    面から10mm以下の長さであることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか1項記載の溶接部に酸化クロム
    不動態膜を形成する溶接方法。
  7. 【請求項7】 熱処理により形成したクロムを主成分と
    する酸化不動態膜を表面に有する被溶接材同士を、その
    端面同士の間にクロムを含有する合金からなるインサー
    ト材を介在せしめて突合わせて溶接を行うことにより、
    耐腐食性と共にアウトガスの極めて少ない酸化クロムを
    主成分とする酸化不動態膜を溶接部表面に形成すること
    を特徴とする溶接部に酸化クロム不動態膜を形成する溶
    接方法。
  8. 【請求項8】 前記インサート材のクロム含有率は25
    重量%以上であることを特徴とする請求項7記載の溶接
    部に酸化クロム不動態膜を形成する溶接方法。
  9. 【請求項9】 前記インサート材の厚みは5mm以下で
    あることを特徴とする請求項7または8に記載の溶接部
    に酸化クロム不動態膜を形成する溶接方法。
  10. 【請求項10】 溶接放しの状態で、耐腐食性と共にア
    ウトガスの極めて少ない酸化クロムを主成分とする酸化
    不動態膜を溶接部表面に形成することを特徴とする溶接
    構造。
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