JPH06204264A - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置

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JPH06204264A
JPH06204264A JP34749092A JP34749092A JPH06204264A JP H06204264 A JPH06204264 A JP H06204264A JP 34749092 A JP34749092 A JP 34749092A JP 34749092 A JP34749092 A JP 34749092A JP H06204264 A JPH06204264 A JP H06204264A
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JP
Japan
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resin
elastic modulus
semiconductor device
adhesive
linear expansion
Prior art date
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Pending
Application number
JP34749092A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Okugawa
良隆 奥川
Nagahiro Shibakusa
永宏 柴草
Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 回路面に絶縁樹脂膜を有する半導体素子をリ
ードフレームにフィルム状接着剤を介して取り付け、こ
れを封止樹脂によって封止した樹脂封止型半導体装置に
おいて、フィルム状接着剤の弾性率と線膨張係数、およ
び封止樹脂の弾性率が次式の関係を満たすものであるこ
とを特徴とする樹脂封止型半導体装置。 (A−3×C)×B+150×C < 5000 但し A:240℃における接着剤の線膨張係数(pp
m) B:240℃における接着剤の弾性率 (MPa) C:240℃における封止樹脂の弾性率 (MPa) 【効果】 半田リフロー処理時にパッケージクラックの
発生がなく、プレッシャークッカーテストや加湿加熱処
理時に層間剥離を起こさない、信頼性の高い樹脂封止型
半導体装置を提供することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半田リフロー処理や加
湿加熱処理時等の耐クラック性に優れる樹脂封止型半導
体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体チップが高機能大容量化に
よって大型化する一方、パッケージの大きさはプリント
回路設計上の制約、電子機器小型化の要求などから従来
と変わらない、あるいはむしろ小さな外形を要求されて
いる。この傾向に対応して半導体チップの高密度化と高
密度実装に対応した新しい実装方式が幾つか提案されて
いる。一つはメモリー素子に提案されているダイ・パッ
ドのないリードフレームの上にチップを載せるCOL
(チップ・オン・リード)構造とその発展形であるチッ
プの上にリードを載せるLOC(リード・オン・チッ
プ)構造である。
【0003】この新しい実装形態では半導体素子回路面
の樹脂膜と接着剤、接着剤とリードフレーム、リードフ
レームと封止樹脂、封止樹脂と半導体素子など同種異種
材質の接着界面が存在し、その接着信頼性が半導体装置
の信頼性に非常に大きな影響を与える。組立作業時の半
田リフロー工程温度に耐える信頼性は勿論のこと、プレ
ッシャークッカーテストや、吸湿時、湿熱時などの接着
信頼性である。
【0004】従来、半田リフロー時の熱応力に起因する
パッケージクラックの発生の防止策としては、封止樹脂
の厚みを厚くする方法が知られているが、近年の高密度
実装化により半導体装置の薄型化が進み、パッケージ厚
みを厚くすることはできなくなっている。このため、従
来の封止樹脂や接着剤を用いたのではパッケージクラッ
クの発生が避けられず、さらに、薄型化したために、吸
湿時や加湿加熱処理時に封止樹脂や接着剤の界面で層間
剥離が起こるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂封止型
半導体装置におけるパッケージクラックや層間剥離を防
止するべく鋭意研究を重ねた結果、接着剤の線膨張係数
と弾性率と、封止樹脂の弾性率が特定の関係を満たすと
きに上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達
したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体素子の回路面に絶縁樹脂膜を有し、この絶縁樹脂
膜面とリードフレームが接着剤テープを介して接着さ
れ、これらを封止樹脂で封止した樹脂封止型半導体装置
である。
【0007】本発明は、回路面に絶縁樹脂膜を有する半
導体素子をリードフレームにフィルム状接着剤を介して
取り付け、これを封止樹脂によって封止した樹脂封止型
半導体装置において、フィルム状接着剤の弾性率と線膨
張係数、および封止樹脂の弾性率が次式の関係を満たす
ものであることを特徴とする樹脂封止型半導体装置であ
る。 (A−3×C)×B+150×C < 5000 但し A:240℃における接着剤の線膨張係数(pp
m) B:240℃における接着剤の弾性率 (MPa) C:240℃における封止樹脂の弾性率 (MPa)
【0008】本発明の絶縁樹脂膜にはポリイミド樹脂が
通常使用される。本発明で使用するリードフレームの材
質は、鉄、銅、ニッケル、ステンレスや、これらの合金
が使用できるが、高強度で線膨張係数が半導体素子のそ
れに近い42アロイ(鉄−42%ニッケル合金)が最も
好ましい。
【0009】本発明で使用するフィルム状接着剤は、接
着剤/ポリイミドフィルム/接着剤という3層構造を有
するかまたは、接着剤層のみからなることを特徴とし、
使用される接着剤には、ポリアクリロニトリル、ポリア
クリル酸エステル、アクリロニトリル−ブタジエン合成
ゴム系樹脂やその変性品、ポリイミドなどが使用される
が、接着が短時間で行え、しかも耐熱性が優れているこ
とから熱可塑性のポリイミド樹脂が最も好適である。ポ
リイミドフィルムには、10μmから150μmの厚みのもの
が使用できるが、通常25または50μmのフィルムが使用
される。10μm以下ではフィルムに腰がないため作業性
に難点があり、150μm以上では柔軟性がなく、また半導
体装置の厚みも厚くする必要があるため好ましくない。
接着剤層の厚みは、3μmから50μm、好ましくは10から3
0μmのものが使用される。3μm以下では接着強度が十分
に得られず、50μm以上では半導体装置の厚みが厚くな
るため好ましくない。接着剤層のみの構造の場合には、
10から150μmの厚みの物が使用できるが、好ましくは40
から100μmのものが使用される。
【0010】本発明で使用する封止樹脂には、フェノー
ル樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂等が使用でき
るが、通常エポキシ系樹脂が使用される。
【0011】本発明で使用する接着剤と封止樹脂の物性
値とパッケージクラックとの相関について検討を重ねた
結果、接着剤の線膨張係数と弾性率、および封止樹脂の
弾性率が次式の関係を満たすときにパッケージクラック
の発生の無い半導体装置が得られることがわかった。即
ち、 (A−3×C)×B+150×C < 5000 (1) 但し A:240℃における接着剤の線膨張係数(p
pm) B:240℃における接着剤の弾性率 (MPa) C:240℃における封止樹脂の弾性率 (MPa)
【0012】240℃における接着剤の線膨張係数と弾性
率、および封止樹脂の弾性率が上記式(1)の関係を満
足しない組み合わせで半導体装置を作製した場合には、
半田リフロー処理工程やプレッシャークッカーテスト、
加湿加熱処理等を行った時に、パッケージクラックが発
生したり、接着剤、封止樹脂、半導体素子、絶縁樹脂膜
などの層間で剥離が起こったりして、半導体装置として
の信頼性が著しく劣る。
【0013】
【作用】本発明の樹脂封止型半導体装置は、特定の条件
を満足する接着剤と封止樹脂を使用することを特徴とす
る。該条件を満たすことによって、半田リフロー時のパ
ッケージクラックを防止し、層間剥離のない樹脂封止型
半導体装置を得ることができる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例について説明する。本発明の
樹脂封止型半導体装置の例として、半導体素子の回路面
がポリイミド樹脂の絶縁保護膜で被覆されており、この
絶縁保護膜面が接着剤層として熱可塑性ポリイミド樹脂
を使用した接着剤フィルムによってリードフレームに接
着されている。そしてこれらの半導体素子、接着フィル
ム、およびリードフレームがエポキシ系の封止樹脂によ
って封止された構造を有する。
【0015】(実施例1)240℃における線膨張率と弾
性率が各々6500ppmと10MPaである熱可塑性ポリイミド樹
脂接着剤と、240℃における弾性率が340MPaである封止
樹脂を用いて樹脂封止型半導体装置を作製した。このよ
うにして得られた半導体装置は半田リフロー処理を行っ
てもパッケージクラックが発生せず、121℃、2気圧の
プレッシャークッカーテストにおいても層間の剥離やク
ラックの発生のない信頼性の高いものであった。
【0016】(実施例2)240℃における線膨張率と弾
性率が各々1500ppmと32MPaである3層構造の熱可塑性ポ
リイミド樹脂接着剤と、240℃における弾性率が650MPa
である封止樹脂を用いて樹脂封止型半導体装置を作製し
た。このようにして得られた半導体装置は半田リフロー
処理を行ってもパッケージクラックが発生せず、121
℃、2気圧のプレッシャークッカーテストにおいても層
間の剥離やクラックの発生のない信頼性の高いものであ
った。
【0017】(比較例1)240℃における線膨張率と弾
性率が各々6500ppmと46MPaである熱可塑性ポリイミド樹
脂接着剤と、240℃における弾性率が340MPaである封止
樹脂を用いて樹脂封止型半導体装置を作製した。このよ
うにして得られた半導体装置は(1)式の条件を満たし
ておらず、半田リフロー処理を行うと約92%にパッケー
ジクラックが発生し、パッケージクラックの発生しなか
ったものも121℃、2気圧のプレッシャークッカーテス
トにおいて層間の剥離が発生した。
【0018】(比較例2)240℃における線膨張率と弾
性率が各々2600ppmと25MPaである熱可塑性ポリイミド樹
脂接着剤と、240℃における弾性率が820MPaである封止
樹脂を用いて樹脂封止型半導体装置を作製した。このよ
うにして得られた半導体装置は、(1)式の条件を満た
しておらず、121℃、2気圧のプレッシャークッカーテ
ストにおいて全数に層間の剥離が発生し、半導体装置と
しての信頼性が低いものであった。
【0019】(比較例3)240℃における線膨張率と弾
性率が各々4500ppmと35MPaである熱可塑性ポリイミド樹
脂接着剤と、240℃における弾性率が650MPaである封止
樹脂を用いて樹脂封止型半導体装置を作製した。このよ
うにして得られた半導体装置は、(1)式の条件を満た
しておらず、半田リフロー処理を行うと約75%にパッケ
ージクラックが発生し、また121℃、2気圧のプレッシ
ャークッカーテストにおいて全数に層間の剥離が発生
し、半導体装置としての信頼性が低いものであった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、半田リフロー処理時に
パッケージクラックの発生がなく、プレッシャークッカ
ーテストや加湿加熱処理時に層間剥離を起こさない、信
頼性の高い樹脂封止型半導体装置を提供することが可能
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路面に絶縁樹脂膜を有する半導体素子
    をリードフレームにフィルム状接着剤を介して取り付
    け、これを封止樹脂によって封止した樹脂封止型半導体
    装置において、フィルム状接着剤の弾性率と線膨張係
    数、および封止樹脂の弾性率が次式の関係を満たすもの
    であることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。 (A−3×C)×B+150×C < 5000 但し A:240℃における接着剤の線膨張係数(pp
    m) B:240℃における接着剤の弾性率 (MPa) C:240℃における封止樹脂の弾性率 (MPa)
  2. 【請求項2】 フィルム状接着剤が熱可塑性ポリイミド
    樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂封止型
    半導体装置。
JP34749092A 1992-12-28 1992-12-28 樹脂封止型半導体装置 Pending JPH06204264A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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