JPH06202547A - ホログラムの製造方法 - Google Patents

ホログラムの製造方法

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JPH06202547A
JPH06202547A JP142393A JP142393A JPH06202547A JP H06202547 A JPH06202547 A JP H06202547A JP 142393 A JP142393 A JP 142393A JP 142393 A JP142393 A JP 142393A JP H06202547 A JPH06202547 A JP H06202547A
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JP
Japan
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recording medium
hologram
group
acid ester
solvent
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JP142393A
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Inventor
Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Madoka Yasuike
円 安池
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化学的安定性や耐環境特性に優れ、優れた感度
特性、高い回折効率、優れた透明性及び高い解像度を有
するホログラムの製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】高分子化合物(A)、重合可能なエチレン性不
飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物(B)、ピ
リリウム塩またはチオピリリウム塩誘導体(C)および
ジアリールヨードニウム有機ホウ素錯体(D)の組合せ
を含むことを特徴とするホログラム記録用感光材料が、
光学的に透明な基材と、光学的に透明な保護膜に挟まれ
て感光膜を形成していることを特徴とするホログラム記
録媒体に輻射線の干渉パターンに露出する第1の工程、
該記録媒体から未重合の該輻射線重合性物質を除去し且
つまた該記録媒体を膨潤せしめる溶媒にて処理する第2
の工程、さらに該記録媒体に対する溶解性及び膨潤性に
乏しい溶媒に、該記録媒体を接触せしめる第3の工程を
具備してなることを特徴とするホログラムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学的安定性や耐環境
特性に優れ、広い波長領域に渡って高い感度特性を有
し、且つ解像度、回折効率及び透明性などのホログラム
特性に特に優れたホログラムの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ホログラム記録媒体として、漂白
処理銀塩および重クロム酸ゼラチン系の感光材料が一般
に使用されてきた。しかし、これらのホログラム記録媒
体によるホログラムの製造は、何れも感光板の作製方
法、ホログラム製造のための処理が煩雑であったり、製
造されたホログラムが耐環境特性、例えば耐湿性、耐候
性に劣る、また解像度に限界があるという問題点を有し
ていた。
【0003】かかる問題を解決するために、耐環境特性
に優れ、且つ高解像度、高回折効率などのホログラムの
有すべき特性を備えた体積位相型ホログラムの製造方法
として、光重合性のフォトポリマーを利用した例が知ら
れている。例えば、特公昭62−22152号公報で
は、担体となるべき重合体中に光重合性物質である2個
以上のエチレン性不飽和結合を有する多官能単量体を分
散せしめた感材を、輻射線の干渉パターンに露出する第
1の工程、該感材を第1の溶媒で処理し該感材を膨潤せ
しめる第2の工程、膨潤作用の乏しい第2の溶媒で処理
し該感材を収縮せしめる第3の工程とを具備してなるこ
とを特徴とするホログラム製造方法が開示されている。
しかしながら、該公知文献における方法において、充分
な回折効率を有するホログラムを製造するためには50
mJ/cm2 以上の露光エネルギーが必要とされ、ホロ
グラムの大量複製、即ち露光時間の短縮化において重要
な特性となる感度特性をより一層向上させることが望ま
れた。
【0004】感度特性に優れた光重合性組成物として、
ピリリウム塩またはチオピリリウム塩誘導体とジアリー
ルヨードニウム有機ホウ素錯体の組合わせから成る光重
合開始剤を含むことを特徴とする光重合性組成物が、特
開平2−157760号公報にて開示されているが、該
公知文献においては、ホログラム記録のための具体的な
例示あるいはホログラムを製造するための具体的な方法
についての記載がされておらず、当該公知文献記載の光
重合性組成物の単なる利用ではホログラムを製造するこ
とができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学的安定
性や耐環境特性に優れ、また広い波長領域に渡って高い
感度特性を有し、且つ解像度、回折効率及び透明性に特
に優れたホログラムの製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
点を考慮し、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、
本発明に至ったものである。すなわち、本発明の第一の
発明は、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステ
ルの単一重合体、またはアクリル酸エステルまたはメタ
クリル酸エステルとビニルモノマーとの2成分以上の共
重合体である高分子化合物(A)、重合可能なエチレン
性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
(B)、ピリリウム塩またはチオピリリウム塩誘導体
(C)およびジアリールヨードニウム有機ホウ素錯体
(D)の組合せを含むことを特徴とするホログラム記録
用感光材料が、光学的に透明な基材と、光学的に透明な
保護膜に挟まれて感光膜を形成していることを特徴とす
るホログラム記録媒体に、輻射線の干渉パターンに露出
する第1の工程、該記録媒体を膨潤せしめる溶媒にて処
理する第2の工程、さらに該記録媒体に対する溶解性及
び膨潤性に乏しい溶媒に、該記録媒体を接触せしめる第
3の工程を具備してなることを特徴とするホログラムの
製造方法であり、第二の発明は、前記ホログラム記録媒
体を輻射線による干渉パターンに露出する前あるいは後
に、紫外線、可視光線、電子線などの活性線への露出処
理、(および)または加熱処理することを特徴とする前
記体積位相型ホログラムの製造方法である。
【0007】以下、詳細にわたって本発明を説明する。
【0008】本発明のホログラム記録媒体において使用
される高分子化合物(A)は、アクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルの単一重合体、またはアクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステルと、その他のビ
ニルモノマーとの2成分以上の共重合体である。具体的
なアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの単
一重合体としては、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、ドデシル、2−メチルブチル、3−メ
チルブチル、2−エチルブチル、1,3−ジメチルブチ
ル、2−エチルヘキシル、2−メチルペンチル、シクロ
ヘキシル、アダマンチル、イソボルニル、ジシクロペン
タニル、テトラヒドロフルフリールなどの鎖状、分枝状
及び環状アルキルのアクリル酸またはメタクリル酸エス
テルモノマーの重合体、フェニル、4−メトキシカルボ
ニルフェニル、4−エトキシカルボニルフェニル、4−
ブトキシカルボニルフェニル、4−tert−ブチルフ
ェニル、ベンジル、4−フェニルエチル、4−フェノキ
シジエチレングルコール、4−フェノキシテトラエチレ
ングリコール、4−フェノキシヘキサエチレングリコー
ル、4−ビフェニリルなどの芳香環を含有するアクリル
酸またはメタクリル酸エステルモノマーの重合体、フェ
ロセニルメチル、フェロセニルエチルなどの鉄原子を含
有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルモノマー
の重合体、トリフルオロエチル、テトラフルオロプロピ
ル、ヘプタデカフルオロデシル、オクタフルオロペンチ
ル、2,3−ジブロモプロピルなどのハロゲン原子を含
有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルモノマー
の重合体、トリメトキシシリルプロピルなどのケイ素原
子を含有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルの
重合体、グリシジルアクリレートやグリシジルメタクリ
レートなどのエポキシ基を含有するアクリル酸またはメ
タクリル酸エステルモノマーの重合体、N,N−ジメチ
ルアミノエチル、N,N−ジエチルアミノエチル、t−
ブチルアミノエチルなどのアミノ基を含有するアクリル
酸またはメタクリル酸エステルモノマーの重合体などが
挙げられる。これらのアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルモノマーは、必要に応じて2成分以上の
共重合体として使用することが可能である。
【0009】前記したアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルモノマーとの2成分以上の共重合体とし
て使用できるビニルモノマーとしては、ブタジエン、イ
ソプレン、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリ
ル、スチレン、4−ブロモスチレン、パーフルオロスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニル
ピロリジンなどが挙げられる。
【0010】本発明のホログラム記録媒体に供される重
合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有
する化合物(B)としては、1官能であるビニルモノマ
ーの他にオリゴマーを含むものであり、さらには高分子
量化合物であってもよく、またこれらの混合物であって
もよい。その様な化合物としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルカルバ
ゾール等の高沸点ビニルモノマー、さらには、脂肪族ポ
リヒドロキシ化合物、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
10−デカンジオール、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビト
ール、マンニトールなどのジあるいはポリ(メタ)アク
リルエステル類、芳香族ポリヒドロキシ化合物、例え
ば、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、ピロガロ
ール等のジあるいはポリ(メタ)アクリルエステル、イ
ソシアヌル酸のエチレンオキシド変性(メタ)アクリレ
ート、さらには、側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化メチ
ル基の如き反応活性を有する官能基を持つ重合体とアク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和カルボ
ン酸との高分子反応によって得られるポリマーも好適に
使用しうる。このような高分子化合物としては、ポリビ
ニルアルコール、ビニルアルコールと酢酸ビニルとの共
重合体、ポリエピクロルヒドリン、フェノキシ樹脂、ポ
リクロロメチルスチレン、2−ヒドロキシ(メタ)アク
リレートと種々アクリレートモノマーとの共重合体、フ
ェノール樹脂などが挙げられる。さらには、(メタ)ア
クリル化されたエポキシ樹脂、ポリエステルアクリレー
トオリゴマー、(メタ)アクリル化ウレタンオリゴマ
ー、アクロレイン化ポリビニルアルコール等をあげるこ
とができる。
【0011】本発明で使用のピリリウム塩またはチオピ
リリウム塩誘導体(C)としては、一般式(1)
【0012】一般式(1)
【化1】
【0013】(式中、R1 〜R5 は、それぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル
基、置換基を有しても良いハロアルキル基、置換基を有
しても良いエチレニル基、置換基を有しても良いスチリ
ル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有
しても良いアリール基、ニトロ基、置換基を有しても良
いアミノ基、ヒドロキシ基、置換基を有していも良い複
素環基より選ばれる基を示す。R1 とR2 、R2
3 、R3 とR4 、R4 とR5 は、それぞれ一体となっ
て、芳香環または複素環を形成しても良い。また、Yは
酸素原子または硫黄原子を示し、Xは、ハロゲン、BF
4 、PF6 、AsF6 、ClO4 、SbF6 、CF3
3 、CH3 SO3 、またはCH3 6 4 SO3 を示
す。)
【0014】で表される。一般式(1)で示される具体
的な化合物としては、2,4,6−トリフェニルピリリ
ウム、2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)ピ
リリウム、2,4,6−トリス(4−ブトキシフェニ
ル)ピリリウム、2,4,6−トリス(4−ジメチルア
ミノフェニル)ピリリウム、2,6−ジフェニル−4−
(4−メトキシフェニル)ピリリウム、4−(4−ブト
キシフェニル)−2,6−ジフェニルピリリウム、2,
6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−フェニルピリ
リウム、4−(4−ジメチルアミノフェニル)−2,6
−ジフェニルピリリウム、4−(2,4−ジクロロフェ
ニル)−2,6−ジフェニルピリリウム、2,6−ジフ
ェニル−4−(4−エチルフェニル)ピリリウム、2,
6−ビス(4−ブトキシフェニル)−4−(4−メトキ
シフェニル)ピリリウム、2−(4−エトキシフェニ
ル)−4,6−ジフェニルピリリウム、2−(β,β−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ビニレン)−4,
6−ジフェニルピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ
スチリル)−4,6−ジフェニルピリリウム、2−
(3,4−ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニル
ピリリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチルス
チリル)−4,6−ジフェニルピリリウム、4,6−ビ
ス(4−ブチルフェニル)−2−(4−ニトロフェニ
ル)ピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−4−メチルピリリウム、4,6−ビス(4−ジメ
チルアミノフェニル−β−メトキシスチリル)−2−ヒ
ドロキシピリリウム、4−(4−メトキシフェニル)−
2−ニトロ−6−フェニルピリリウム、4,6−ビス
(4−ジメチルアミノスチリル)−2−ニトロピリリウ
ム、4,6−ビス(4−ブトキシスチリル)−2−アミ
ノピリリウム、2−メトキシ−4−ナフチル−6−スチ
リルピリリウム、2,4,6−トリフェニルチオピリリ
ウム、2,4,6−トリス(4−メトキシフェニル)チ
オピリリウム、2,4,6−トリス(4−ブトキシフェ
ニル)チオピリリウム、2,4,6−トリス(4−ジメ
チルアミノフェニル)チオピリリウム、2,6−ジフェ
ニル−4−(4−メトキシフェニル)チオピリリウム、
4−(4−ブトキシフェニル)−2,6−ジフェニルチ
オピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェニル)
−4−フェニルチオピリリウム、4−(4−ジメチルア
ミノフェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウム、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2,6−ジフェニ
ルチオピリリウム、2,6−ジフェニル−4−(4−エ
チルフェニル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−ブ
トキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)チオ
ピリリウム、2−(4−エトキシフェニル)−4,6−
ジフェニルチオピリリウム、2−(β,β−ビス(4−
ジメチルアミノフェニル)ビニレン)−4,6−ジフェ
ニルチオピリリウム、2−(4−ジメチルアミノスチリ
ル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、2−(3,
4−ジエトキシスチリル)−4,6−ジフェニルチオピ
リリウム、2−(4−ジメチルアミノ−β−エチルスチ
リル)−4,6−ジフェニルチオピリリウム、4,6−
ビス(4−ブチルフェニル)−2−(4−ニトロフェニ
ル)チオピリリウム、2,6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−メチルチオピリリウム、4,6−ビス(4
−ジメチルアミノフェニル−β−メトキシスチリル)−
2−ヒドロキシチオピリリウム、4−(4−メトキシフ
ェニル)−2−ニトロ−6−フェニルチオピリリウム、
4,6−ビス(4−ジメチルアミノスチリル)−2−ニ
トロチオピリリウム、4,6−ビス(4−ブトキシスチ
リル)−2−アミノチオピリリウム、2−メトキシ−4
−ナフチル−6−スチリルチオピリリウムなどの塩素
塩、臭素塩、ヨウ素塩、テトラフルオロボレート塩、過
塩素酸塩、ヘキサフルオロアンチモネート塩、ヘキサフ
ルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩
などの他、「ケミッシュ・ベリヒテ(Chem.Be
r.)」、第2309頁〜2320頁(1959年)記
載、あるいは、「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー(J.Org.Chem.)」第36巻、第
600頁〜602頁(1971年)記載の化合物を例示
することができる。
【0015】次に、本発明で使用のジアリールヨードニ
ウム有機ホウ素錯体(D)は、一般式(3)
【0016】一般式(2)
【化2】 (式中、R6 、R7 は水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基またはハロゲン原子
を表し、R8 、R9 、R10 およびR11は、それぞれ独
立に、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有し
ても良いアリール基、置換基を有しても良いアルケニル
基、置換基を有しても良いアルキニル基、置換基を有し
ても良い脂環基より選ばれる基を示し、R8 、R9 、R
10およびR 11全てが同時に、置換基を有しても良いアリ
ール基となることはない。)で表されるジアリールヨー
ドニウム有機ホウ素錯体(D)を示し、置換基R6 及び
7 は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基などの低級アルキル基、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ
基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ
基、tert−ブトキシ基などの低級アルコキシ基、シ
アノ基、ニトロ基、およびフッ素、塩素、臭素、ヨウ素
などのハロゲン原子を表す。次に、R8 、R9 、R10
びR11は、それぞれ独立に、置換基を有しても良いアル
キル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有
しても良いアルケニル基、置換基を有しても良いアルキ
ニル基、置換基を有しても良い脂環基より選ばれる基を
示し、R8 、R9 、R10およびR11全てが同時に置換基
を有しても良いアリール基になることはない。置換基を
有しても良いアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基、オクタデシル基等が、置換基を有しても良いアリー
ル基としては、フェニル基、p−トリル基、キシリル
基、メシチル基、クメニル基等が、置換基を有しても良
いアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル
基、イソプロペニル基、1−ブテニル基等が、置換基を
有しても良いアルキニル基としては、エチニル基、1−
ヘキシニル基、1−プロピニル基等が、置換基を有して
も良い脂環基としては、シクロヘキシル基、シクロペン
チル基、シクロヘキセニル基、ノルボニル基、ボルニル
基、メンチル基、ピナニル基、アダマンチル基等が挙げ
られ、これらの基は水素原子、さらには他の置換基で置
換されていても良く、その様な置換基としては、例え
ば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の
ハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の
アルコキシ基、フェニル基、p−トリル基、p−メトキ
シフェニル基等のアリール基の他、メシル基、p−トル
エンスルホニル基、トリフルオロメチル基が挙げられ
る。
【0017】その様なジアリールヨードニウム有機ホウ
素錯体の具体例としては、ジフェニルヨードニウム、ジ
トリルヨードニウム、フェニル(p−メトキシフェニ
ル)ヨードニウム、ビス(m−ニトロフェニル)ヨード
ニウム、ビス(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウ
ム、ビス(p−シアノフェニル)ヨードニウム、ビス
(p−ニトロフェニル)ヨードニウム等のn−ブチルト
リフェニルボレート錯体、sec−ブチルトリフェニル
ボレート錯体、tert−ブチルトリフェニルボレート
錯体、n−ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレ
ート錯体、メチルトリフェニルボレート錯体、n−ブチ
ルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート錯体等が例
示される。代表的な化合物として化合物(a)ないし化
合物(d)を示す。
【0018】化合物(a)
【化3】
【0019】化合物(b)
【化4】
【0020】化合物(c)
【化5】
【0021】化合物(d)
【化6】
【0022】本発明のホログラム記録媒体は、アクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステルの単一重合体、
またはアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
とビニルモノマーとの2成分以上の共重合体である高分
子化合物(A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少
なくとも1個有する化合物(B)、ピリリウム塩または
チオピリリウム塩誘導体(C)及びジアリールヨードニ
ウム有機ホウ素錯体(D)を適当な溶媒中に溶解させ、
得られた溶液を光学的に透明な基材上、あるいは光学的
に透明な保護膜上に皮膜状に塗布して形成される。塗布
される厚みは、乾燥後の膜厚として1μmから20μm
にすることが好ましく、4μmから10μmの範囲がよ
り好ましい。上記各成分の配合比に特定の制限はない
が、照射用レーザ光の透過率が1%以上となるようにピ
リリウム塩またはチオピリリウム塩誘導体(C)の濃度
を調製することが好ましい。さらに必要に応じて、各種
添加剤、例えば可塑剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤等を
添加してもよい。
【0023】アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルの単一重合体、またはアクリル酸エステルまたは
メタクリル酸エステルとビニルモノマーとの2成分以上
の共重合体である高分子化合物(A)のホログラム記録
材料に占める量は、高回折効率、高解像度、高透明性を
有する体積位相型ホログラムを製造するためには、10
〜90重量%、好ましくは、30〜70重量%である。
重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上
有する化合物(B)の使用量は、アクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルの単一重合体、またはアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとビニルモノ
マーとの2成分以上の共重合体である高分子化合物
(A)100重量部に対し10〜200重量部、好まし
くは40〜150重量部である。上記範囲を逸脱すると
高い回折効率の維持および感度特性の向上が困難となる
ので好ましくない。
【0024】本発明のホログラム記録媒体で使用される
光重合開始剤のうち、ピリリウム塩またはチオピリリウ
ム塩誘導体(C)は、アクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルの単一重合体、またはアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルとビニルモノマーとの2
成分以上の共重合体である高分子化合物(A)100重
量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは、0.5
〜15重量部の範囲で使用される。使用量は、感光層膜
厚と、該膜厚の光学密度によって制限を受ける。即ち、
光学密度が2を越さない範囲で使用することが好まし
い。また、光重合開始剤のもう一方の成分であるジアリ
ールヨードニウム有機ホウ素錯体(D)は、アクリル酸
エステルまたはメタクリル酸エステルの単一重合体、ま
たはアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルと
ビニルモノマーとの2成分以上の共重合体である高分子
化合物(A)100重量部に対し、0.1〜20重量
部、好ましくは1〜15重量部の範囲で使用される。
【0025】本発明におけるホログラム記録用感光材料
は、輻射線の干渉パターンに露出する前に、光学的に透
明な基材と光学的に透明な保護膜に挟まれた記録媒体と
して使用される。光学的に透明な基材としてはガラス
板、ポリカーボネ−ト板、ポリメチルメタクリレート板
またはポリエステルフィルムなどが挙げられる。また、
光学的に透明な保護膜としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンあるいはセロファン
フィルムなどが挙げられる。該ホログラム記録用感光材
料が前記した透明な基材上に形成されている場合は、前
記した光学的に透明な保護膜を、溶液状態での塗布、静
電的な密着、押し出し機を使った積層、あるいは予め粘
着剤を該保護膜に塗布したフィルムを貼り合わせること
によって、該感材上に積層することができる。一方、該
ホログラム記録用感光材料が前記した透明な保護膜上に
形成されている場合は、光学的に透明な基材に該感材面
側を密着せしめる方法にて貼り合わせることができる。
【0026】この様に、本発明におけるホログラム記録
用感光材料を、輻射線の干渉パターンに露出する前に、
光学的に透明な基材と光学的に透明な保護膜に挟まれた
記録媒体の形態にて使用することにより、該ホログラム
記録感材を様々な外的作用から保護すると共に、輻射線
の干渉露光において該記録感材中で生ずるラジカル重合
の酸素による阻害作用を抑制することが可能となる。
【0027】次に、本発明のホログラムの製造方法につ
いて説明する。すなわち、前記したホログラム記録媒体
を、輻射線、特にHe−Cdレーザー、Arイオンレー
ザー、He−Neレーザー、Krイオンレーザー、ルビ
ーレーザーなどの可視レーザー光線の干渉パターンに露
出する第1の工程に処する。次いで該記録媒体を被覆し
ている前記保護膜を該記録媒体から剥離除去せしめた後
に、該記録媒体から未重合の該輻射線重合性物質を除去
し、且つまた該記録媒体におけるアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルの単一重合体、またはアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとビニルモノ
マーとの2成分以上の共重合体である高分子化合物
(A)を膨潤せしめる作用を有する溶媒に浸漬する第2
の工程、いわゆる膨潤工程に処する。該工程に好適に用
いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族系有機溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
の酢酸エステル系有機溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶媒、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコー
ル系有機溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの
環状エーテル系有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホル
ム、テトラクロロエタンなどの塩素系有機溶媒など一般
的に用いられる有機溶媒、あるいはこれらの混合溶媒を
適用することができる。その場合、該ホログラム記録媒
体におけるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エス
テルの単一重合体、またはアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステルとビニルモノマーとの2成分以上の
共重合体である高分子化合物(A)を、完全には溶解せ
ず膨潤させる作用を有することが必要で、使用する該高
分子化合物(A)の種類によって適宜選択する必要があ
る。該膨潤工程を完遂するに必要な浸漬時間は、使用す
る溶媒の膨潤効率及び浸漬温度によって異なるが、室温
の場合、概ね30秒から5分の間にて完了する。
【0028】前記膨潤処理工程に次いで、さらに、該記
録媒体に対する溶解性及び膨潤性に乏しい溶媒に、該記
録媒体を接触せしめ、前記膨潤処理工程にて膨潤した該
記録媒体を収縮せしめる第3の工程、いわゆる収縮処理
工程に処する。該工程に好適に用いられる溶媒の具体例
としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテ
ルなどのn−アルカン系有機溶媒が好適に用いられる
が、該記録媒体を収縮せしめる作用を有する溶媒であれ
ば、前記した溶媒に限定されるものではない。
【0029】さらに、本発明のホログラム用記録媒体を
用いた体積位相型ホログラムの製造において、該記録媒
体を輻射線の干渉パターンに露出する前あるいは後に、
該記録媒体を紫外線、可視光線、または電子線などの活
性線に露出処理する、(および)または加熱処理するこ
とにより、本発明における体積位相型ホログラムの製造
をさらに効果的なものにすることが可能である。
【0030】前記した処理のために用いられる活性線源
に特に限定はないが、紫外線源としては、低圧水銀灯、
中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンラン
プ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光
灯、タングステンランプなどが、また可視光線源として
は、前記光線源の他に、He−Cd、Arイオン、He
−Neレーザー、Krイオンレーザー、ルビーレーザー
などの可視光レーザー光源、白色灯、蛍光灯などを使用
することが可能である。この場合、使用される活性光源
から発せられる活性線は、本発明のホログラム記録媒体
に使用される、ピリリウム塩またはチオピリリウム塩誘
導体(C)及び(または)ジアリールヨードニウム有機
ホウ素錯体(D)によって効果的に吸収される必要があ
る。これら活性線に露出する時間及び露出量は活性線源
によって異なるので、適宜、最適値を決める必要があ
る。
【0031】また加熱処理用の熱源としては、一般的に
は熱循環式オーブンあるいは加熱ロールが好適に用いら
れるが、これに限定されるものではない。加熱処理温度
範囲は50度から120度の間が好ましく、より好まし
くは60度から90度の間である。
【作用】本発明のホログラム記録媒体は、アクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルの単一重合体、また
はアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとビ
ニルモノマーとの2成分以上の共重合体である高分子化
合物(A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なく
とも1個以上有する化合物(B)、ピリリウム塩または
チオピリリウム塩誘導体(C)およびジアリールヨード
ニウム有機ホウ素錯体(D)の組合せを含むことを特徴
とする。本発明において使用されるピリリウム塩または
チオピリリウム塩誘導体(C)は、He−Cdレーザ
ー、Arイオンレーザー、He−Neレーザー、Krイ
オンレーザー、ルビーレーザーなどの可視レーザー光源
から発振される光を効率良く吸収し、その分光増感作用
によってジアリールヨードニウム有機ホウ素錯体(D)
を効率良く分解する。その結果フリーラジカルが発生
し、ラジカル重合が効果的に誘起されることになる。特
に本発明において使用されるジアリールヨードニウム有
機ホウ素錯体は、その分子内に2つのフリーラジカル発
生源を有するために、効果的にフリーラジカルを発生
し、感度特性の格段の向上を図ることが可能になったも
のと推察される。また、アクリル酸エステルまたはメタ
クリル酸エステルの単一重合体、またはメタクリル酸エ
ステルとビニルモノマーとの2成分以上の共重合体であ
る高分子化合物(A)を使用することによって、化学的
安定性や耐環境特性に優れ、且つ透明性や感度特性に優
れた体積位相型ホログラムを製造することが可能になっ
たと推量される。
【0032】また一方では、該ホログラム記録用媒体を
用いた体積位相型ホログラム記録において、該記録媒体
に輻射線の干渉パターン露出すると、該輻射線露出部位
中、干渉作用の強い部位においては、重合可能なエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
(B)の重合反応が生じ、支持体としてのアクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルの単一重合体、また
はアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとビ
ニルモノマーとの2成分以上の共重合体である高分子化
合物(A)と共に網目構造を形成し、次の膨潤処理工程
にて使用される溶媒に対し不溶となる。一方、輻射線露
出部位中、干渉作用の弱い部位においては、重合可能な
エチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合
物(B)の重合反応が生じないか、あるいは、重合度が
低いため、該膨潤処理用溶媒によって、該記録媒体は膨
潤する。これにより両部位における密度差が形成され、
その結果屈折率差を生じホログラム記録がおこなわれる
ものと推量される。この作用は、該記録媒体に対する溶
解性及び膨潤性に乏しい第2の溶媒に接触せしめること
によって顕著に増幅され、且つまた、該記録媒体の膜厚
を膨潤処理前の膜厚に戻す作用と相まって、高い回折効
率およびプレイバック波長再現性に優れた体積位相型ホ
ログラムを提供するに至ったものと考えられる。
【0033】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明をより詳細に説
明する。以下の各例において、部は特に断わりのない限
り重量部を表わす。
【0034】実施例1〜10 ポリメタクリル酸メチル(アルドリッチ社製、重量平均
分子量71万)を100部、トリメチロールプロパント
リアクリレート(TMPTA)を70部、一般式(1)
で表される表1に示したピリリウム塩またはチオピリリ
ウム塩誘導体を5部、ジフェニルヨードニウム−n−ブ
チルトリフェニルボレート(化合物a)を5部、メチル
エチルケトンを900部からなる感光液を100×12
5×3mmのガラス板上に、感光液乾燥後の膜厚が7μ
mとなるように3ミルアプリケーターを用いて塗布し、
60℃オーブン中にて20分間乾燥させた。さらに、ポ
リビニルアルコール(アルドリッチ社製、鹸化度99%
以上)水溶液をホログラム記録用感光膜の上に塗布し、
ホログラム記録用媒体を作成した。次いで、該記録媒体
を60W蛍光灯に60秒間暴露し、前露光処理を行っ
た。
【0035】この媒体に、第1図に示すホログラム作成
用光学系を用いて二光束干渉によるホログラム露光を行
った。その際、実施例1ないし5ではArイオンレーザ
ーの488nm光を用い、実施例6および7ではArイ
オンレーザーの514nm光を用い、実施例8ないし1
0ではHe−Neレーザーの633nm光を用いた。次
いで、保護層であるポリビニルアルコール層を剥離除去
した後、キシレンに1分間浸漬し感光層を現像および膨
潤処理し、ヘプタンに30秒間浸漬し収縮処理させ、体
積位相型型ホログラムを製造した。回折効率は、日本分
光工業(株)製ART25C型分光光度計で測定した。
該装置は、幅3mmのスリットを有したフォトマルチメ
ータを、試料を中心にした半径20cmの円周上に設置
できる。幅0.3mmの単色光を試料に45度の角度で
入射し、試料からの回折光を検出した。正反射光以外で
最も大きな値と、試料を置かず直接入射光を受光したと
きの値との比を回折効率とした。表1、表2、表3に、
最大回折効率を与える露光エネルギー量、回折効率、プ
レイバック波長、及び保存安定性試験結果をまとめて示
した。
【0036】実施例11〜13 実施例1における、ジフェニルヨードニウム−n−ブチ
ルトリフェニルボレート(化合物a)を、化合物bない
し化合物dで表されるジアリールヨードニウム有機ホウ
素錯体に変えた他は実施例1と同様の方法で操作し、体
積位相型ホログラムを作製した。得られたホログラム特
性を表4、表5に示した。
【0037】実施例14 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、ポリメタ
クリル酸イソボルニルに変え、他は実施例1と同様の方
法で操作したときのホログラム特性結果を表6、表7、
表8に示した。
【0038】実施例15 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、ポリメタ
クリル酸フェロセニルメチルに変え、他は実施例1と同
様の方法で操作したときのホログラム特性結果を第3表
に示した。尚、ポリメタクリル酸フェロセニルメチル
は、C.U.Pittmanらの「Macromole
cules」誌の第3巻第746頁(1970年)に記
載の方法にて得る事ができる。
【0039】実施例16 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、ポリメタ
クリル酸ベンジルに変え、他は実施例1と同様の方法で
操作したときのホログラム特性結果を表6、表7、表8
に示した。
【0040】実施例17 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、ポリアク
リル酸トリメトキシシリルプロピルに変え、他は実施例
1と同様の方法で操作したときのホログラム特性結果を
表6、表7、表8に示した。
【0041】実施例18 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、ポリメタ
クリル酸メチルとスチレンの共重合体(モル比で7:
3)に変え、他は実施例1と同様の方法で操作したとき
のホログラム特性結果を表6、表7、表8に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【発明の効果】本発明におけるホログラム記録媒体の使
用、および該記録媒体を用いた本発明のホログラム製造
方法により、広い波長領域に渡って20mJ/cm2
下と少ない露光エネルギーで、化学的安定性や耐環境特
性に優れ、かつ高解像度、高回折効率、高透明性を有す
るホログラムを製造することが可能となる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ホログラム製造用の二光束レーザー
露光装置のブロック図を示す。
【符号の説明】
1:レーザー光源 2:ミラー 3:レンズ 4:スペーシャルフィルター 5:基材(ガラス板) 6:ホログラム感光膜 7:保護膜(ポリビニルアルコール膜)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸エステルまたはメタクリル酸
    エステルの単一重合体、またはアクリル酸エステルまた
    はメタクリル酸エステルとビニルモノマーとの2成分以
    上の共重合体である高分子化合物(A)、重合可能なエ
    チレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
    (B)、ピリリウム塩またはチオピリリウム塩誘導体
    (C)およびジアリールヨードニウム有機ホウ素錯体
    (D)の組合せを含むことを特徴とするホログラム記録
    用感光材料が、光学的に透明な基材と、光学的に透明な
    保護膜に挟まれて感光膜を形成していることを特徴とす
    るホログラム記録媒体に、輻射線の干渉パターンに露出
    する第1の工程、該記録媒体を膨潤せしめる溶媒にて処
    理する第2の工程、さらに該記録媒体に対する溶解性及
    び膨潤性に乏しい溶媒に、該記録媒体を接触せしめる第
    3の工程を具備してなることを特徴とするホログラムの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のホログラム記録媒体を、
    輻射線による干渉パターンに露出する前あるいは後に、
    紫外線、可視光線、電子線などの活性線への露出処理、
    (および)または加熱処理することを特徴とする請求項
    1記載のホログラムの製造方法。
JP142393A 1993-01-07 1993-01-07 ホログラムの製造方法 Pending JPH06202547A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011118075A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Dainippon Printing Co Ltd ホログラムの作製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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