JPH06175565A - ホログラム記録材料及びそれを用いた体積位相型ホログラムの製造方法 - Google Patents

ホログラム記録材料及びそれを用いた体積位相型ホログラムの製造方法

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JPH06175565A
JPH06175565A JP35073192A JP35073192A JPH06175565A JP H06175565 A JPH06175565 A JP H06175565A JP 35073192 A JP35073192 A JP 35073192A JP 35073192 A JP35073192 A JP 35073192A JP H06175565 A JPH06175565 A JP H06175565A
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JP
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meth
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JP35073192A
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Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Madoka Yasuike
円 安池
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた感度を示すホログラム記録材料およびそ
れを用いた体積位相型ホログラムの製造方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】ビニルモノマーの単一重合体または2成分以上
のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
(A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも
1個以上有する化合物(B)、シアニン色素(C)とス
ルホニウム有機ホウ素錯体(D)との組合せによりなる
ホログラム材料と、該ホログラム記録材料をホログラム
露光の後、光および(または)熱を加える体積位相型ホ
ログラムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学的安定性や耐環境
特性に優れ、広い波長領域において高い感度特性を持
ち、且つ解像度、回折効率及び透明性に優れたホログラ
ム記録材料及びそれを用いた簡便な体積位相型ホログラ
ムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホログラム記録用材料として、漂
白処理銀塩および重クロム酸ゼラチン系の感光材料が一
般に使用されてきた。しかし、これを用いたホログラム
材料は、ともに煩雑な湿式現像処理を必要とし、さらに
解像度または耐環境特性、例えば耐湿性、耐候性に劣る
という問題点を有していた。
【0003】この様な問題点を解決すべく、フォトポリ
マーを用いたホログラム記録材料が提案されている。例
えば特公昭62−22152号公報においては、2個以
上のエチレン性不飽和結合を有する多官能単量体、非架
橋性の重合体および開始剤との組み合わせを特徴とする
ホログラム記録材料が開示されている。当該公知技術に
従えば、回折効率、解像度及び耐環境特性などの点にお
いて優れたホログラムを製造することができるが、長波
長領域における感度特性に劣る、あるいはホログラムの
製造において湿式処理工程を採用しているなどの製造上
の煩雑性、また、溶媒浸漬操作時に生じる空隙やひび割
れに起因する現像むらや、白化による透明性の低下など
の問題が生じるなどの欠点を有していた。また、使用さ
れる重合体が非架橋性であるために、硬化膜の強度に劣
るという欠点があった。
【0004】一方、ホログラムの製造工程において複雑
なあるいは煩雑な湿式処理工程を必要としない、唯一の
処理工程として干渉露光のみでホログラムを製造するこ
とが可能なフォトポリマーを使ったホログラム記録材料
(および)あるいはその製造法が開示されている。例え
ば、特開平2−3081号公報あるいは特開平2−30
82号公報においては、ポリマーあるいはモノマーのど
ちらか一方が芳香環あるいはハロゲン原子を含む置換基
を有することを特徴とする熱可塑性ポリマーと液体エチ
レン性モノマー、及び光開始剤から構成されるホログラ
ム記録用光重合性組成物及び屈折率画像用エレメントが
開示されている。この公知技術に従えば、高回折効率、
高解像度、耐環境特性及び透明性に優れたホログラムが
製造されることが、SPIE「Practical H
olography IV」,第1212巻,30頁(1
990年)及び「Journal of Imagin
gScience」,第35巻,19頁及び25頁(1
991年)にて実証されている。しかしながら、該ホロ
グラム記録材料の長波長領域における感度特性は、数1
00mJ/cm2 オーダーであり、ホログラムの複製に
おいて露光時間を短縮するため感度特性をより一層向上
させることが望まれた。
【0005】また、特開平2−51188号公報におい
ては、屈折率に差がある分子内に1個以上の重合性炭素
−炭素二重結合を有する化合物の複数からなるホログラ
ム用組成物が開示されてる。この公知技術に従えば、煩
雑な処理工程を必要としない高解像度及び高回折効率の
ホログラムが製造されるが、分子内に1個以上の重合性
炭素−炭素二重結合を有する化合物の一つとして、ガラ
ス転移温度の低いウレタンアクリレートを使用している
ため、ホログラムの耐熱特性において劣るという欠点を
有していた。
【0006】さらに、特開平3−36582号公報及び
特開平3−249785号公報においては、屈折率と重
合性の違うアリルモノマーとアクリルモノマーとを組み
合わせることを特徴とするホログラム記録材料が開示さ
れている。この公知技術に従えば、高い回折効率の体積
位相型ホログラムが製造可能であることは、「ホログラ
フィック・ディスプレイ研究会会報」,第10巻,第1
号,3頁(1990年)にて実証されている。しかしな
がら、該公知技術においては、流動性を有するモノマー
を主成分として使用しているため、ホログラム露光前に
加熱処理をするなどの感光膜の流動性を抑制するための
処理を予め行う必要があり、操作が煩雑になったり、膜
厚の制御が難しいなどの欠点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐環境特性
に優れ、また広い波長領域において高感度、且つ解像
度、回折効率及び透明性において優れた特性を持つホロ
グラム記録材料及びそれを用いた体積位相型ホログラム
の簡便な製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
点を考慮し、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、
本発明に至ったものである。
【0009】すなわち、第一の発明は、ビニルモノマー
の単一重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重
合体である高分子化合物(A)、重合可能なエチレン性
不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物(B)、
シアニン色素(C)及びスルホニウム有機ホウ素錯体
(D)の組み合わせを含むことを特徴とするホログラム
記録材料である。第二の発明は、ビニルモノマーの単一
重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体で
ある高分子化合物(A)が、架橋可能な(メタ)アクリ
ロイル基を有することを特徴とする第一の発明に記載の
ホログラム記録材料である。第三の発明は、ビニルモノ
マーの単一重合体または2成分以上のビニルモノマーの
共重合体である高分子化合物(A)の屈折率と、重合可
能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する
化合物(B)の屈折率との屈折率差が0.005以上で
あることを特徴とする第一の発明に記載のホログラム記
録材料である。第四の発明は、ビニルモノマーの単一重
合体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体であ
る高分子化合物(A)、重合可能なエチレン性不飽和結
合を少なくとも1個以上有する化合物(B)、シアニン
色素(C)およびスルホニウム有機ホウ素錯体(D)の
組合せを含むことを特徴とする第一の発明ないし第三の
発明いずれか記載のホログラム記録材料を用いてホログ
ラムを作成するに当たって、該ホログラム記録材料をホ
ログラム露光したのち、光および(または)熱を加える
ことを特徴とする体積位相型ホログラムの製造方法であ
る。
【0010】以下、詳細にわたって本発明を説明する。
【0011】先ず、本発明で使用されるビニルモノマー
の単一重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重
合体である高分子化合物(A)を例示する。この様なビ
ニルモノマーの重合体としては、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t
ert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、ドデシル、2−メチルブ
チル、3−メチルブチル、2−エチルブチル、1,3−
ジメチルブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルペン
チル、シクロヘキシル、アダマンチル、イソボルニル、
ジシクロペンタニル、テトラヒドロフルフリールなどの
鎖状、分枝状及び環状アルキルの(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマーの重合体、2−ヒドロキシエチル、2−
ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、グリセロ
ール、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチル−2’−ヒドロキシ
プロピルフタレートなどの水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステルモノマーの重合体、フェニル、4−メト
キシカルボニルフェニル、4−エトキシカルボニルフェ
ニル、4−ブトキシカルボニルフェニル、4−tert
−ブチルフェニル、ベンジル、4−フェニルエチル、4
−フェノキシジエチレングルコール、4−フェノキシテ
トラエチレングリコール、4−フェノキシヘキサエチレ
ングリコール、4−ビフェニリルなどの芳香環を含有す
る(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合体、グリ
シジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を含有す
る(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合体、フェ
ロセニルメチル、フェロセニルエチルなどの鉄原子を含
有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合体、
トリフルオロエチル、テトラフルオロプロピル、ヘプタ
デカフルオロデシル、オクタフルオロペンチル、2,3
−ジブロモプロピルなどのハロゲン原子を含有する(メ
タ)アクリル酸エステルの重合体、トリメトキシシリル
プロピルなどのアルコキシシラン基を含有する(メタ)
アクリル酸エステルの重合体、N,N−ジメチルアミノ
エチル、N,N−ジエチルアミノエチル、t−ブチルア
ミノエチルなどのアミノ基を含有する(メタ)アクリル
酸エステルモノマーの重合体、(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、p−ビニル安息香酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸
などのカルボキシル基を含有するビニルモノマーの重合
体、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレー
トなどのリン酸基含有(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーの重合体、アクリルアミド、N−ブチルアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニト
リル、スチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロ
キシメチルスチレン、4−ブロモスチレン、クロロメチ
ルスチレン、パーフルオロスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾ
ール、ビニルピリジン、ビニルピロリジン、ビニルブチ
ラール、ビニルアセタールなどのビニルモノマーの重合
体が挙げられ、またこれらの2成分以上の共重合体が挙
げられる。
【0012】次に、本発明において使用されるビニルモ
ノマーの単一重合体または2成分以上のビニルモノマー
の共重合体で架橋可能な(メタ)アクリロイル基を有す
る高分子化合物としては、前記ビニルモノマーの重合体
の内、水酸基、カルボキシル基、リン酸基、クロロメチ
ル基あるいはエポキシ基などの官能基を有するビニルモ
ノマーを単位として含む高分子化合物に、(メタ)アク
リロイル基を導入することによって得られる。この様な
反応性高分子は、例えば、機能性高分子シリーズ「反応
性高分子」,岩倉義男,栗田恵輔著,講談社サイエンテ
ィフィク(1977年)、あるいは機能性シリーズ「感
光性高分子」,永末元太郎,乾英夫著,講談社サイエン
ティフィク(1977年)に記載されている方法にて合
成することができる。
【0013】本発明で使用の重合性エチレン性不飽和結
合を少なくとも1個以上有する化合物(B)としては、
単官能または多官能ビニルモノマーの他にオリゴマーを
含むものであり、さらに高分子量化合物であってもよ
い。次にこれらの化合物を例示する。
【0014】(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸などの不飽和酸化合物、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート
などの(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、テ
トラヒドロフリル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリ
ノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルカルバゾー
ル等のビニルモノマー、さらには、脂肪族ポリヒドロキ
シ化合物、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、テトラエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカ
ンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコ
ール、ソルビトール、マンニトールなどのジあるいはポ
リ(メタ)アクリルエステル類、トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)ア
クリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート
などのフッ素原子含有(メタ)アクリレート化合物、
2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、トリ
ブロモフェノールトリエチレンオキシド(メタ)アクリ
レート、p−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクレー
ト、テトラブロモビスフェノールAエチ(プロピ)レン
オキシド変性ジ(メタ)アクリレートなどの臭素原子含
有(メタ)アクリレート化合物、フェニル(メタ)アク
リレート、4−メトキシカルボニルフェニル(メタ)ア
クリレート、4−エトキシカルボニルフェニル(メタ)
アクリレート、4−ブトキシカルボニルフェニル(メ
タ)アクリレート、4−tert−ブチルフェニル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4
−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニ
ルエチル(メタ)アクリレート、4−フェノキシジエチ
レングルコール(メタ)アクリレート、4−フェノキシ
テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、4−
フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、4−ビフェニリル(メタ)アクリレート、フタル
酸エピクロルヒドリン変性ジ(メタ)アクリレートなど
の芳香環を含有する(メタ)アクリレート化合物、芳香
族ポリヒドロキシ化合物、例えば、ヒドロキノン、レゾ
ルシン、カテコール、ピロガロール等のジあるいはポリ
(メタ)アクリレート化合物、イソシアヌル酸のエチ
(プロピ)レンオキシド変性(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAエチ(プロピ)レンオキシド変性ジ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル化エポシキ樹脂、
フェロセニルメチル(メタ)アクリレート、フェロセニ
ルエチル(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリ
レートなどの重金属原子含有(メタ)アクリレート化合
物などが挙げられる。
【0015】本発明で使用のシアニン色素(C)は、一
般式(1)
【0016】一般式(1)
【化1】
【0017】(式(1)中、YおよびY’はそれぞれ独
立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、NH基、CH
=CH基、またはC(CH3 )2基を表し、nは0、1
または2などの整数を示し、R1 及びR2 は、アルキル
基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ア
ラルキル基またはアルケニル基を示し、互いに同じであ
っても異なっても良く、Xは、ハロゲン、NO3 、BF
4 、PF6 、AsF6、ClO4 、SbF6 、CF3
3 、CH3 SO3 またはCH3 6 4 SO3 を示
す。)で表されるシアニン色素(C)が挙げられる。
【0018】次に、一般式(1)における置換基につい
て説明すると、置換基を持っていてもよいアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル
基、ステアリル基、シクロヘキシル基、メンチル基、ボ
ルニル基、ベンジル基、アセトニル基、フェナシル基、
サリチル基、アニシル基、シアノメチル基、クロロメチ
ル基、ブロモメチル基、メトキシカルボニルメチル基、
エトキシカルボニルメチル基、クロロメチル基、ブロモ
メチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル
基、メトキシメチル基、カルボキシメチル基、ヒドロキ
シメチル基、メンチル基、ピナニル基等であり、置換基
を持っても良いアリール基としては、フェニル基、p−
トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、p−
メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、ア
ンスリル基、フェナントリル基、p−シアノフェニル
基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、
p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−
ジメチルアミノフェニル基、p−フェニルチオフェニル
基等であり、アルケニル基としては、炭素数が2ないし
4までの直線状または分枝状のアルケニル基を表し、ビ
ニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−ブテニル
基、3−ブテニル基、イソプロペニル基などを挙げるこ
とができる。
【0019】この様な一般式(1)で表されるシアニン
色素は、G.E.Ficken,K.Venkatar
aman編「The Chemistry of Sy
nthetic Dyes」第4巻、211〜340頁
(1971年)に記載の方法に従い合成することができ
るし、また、(株)日本感光色素研究所から入手するこ
ともできる。
【0020】本発明で使用する一般式(1)で表わされ
るシアニン色素の代表例として、化合物(a)ないし化
合物(k)を次に示す。
【0021】化合物(a)
【化2】
【0022】化合物(b)
【化3】
【0023】化合物(c)
【化4】
【0024】化合物(d)
【化5】
【0025】化合物(e)
【化6】
【0026】化合物(f)
【化7】
【0027】化合物(g)
【化8】
【0028】化合物(h)
【化9】
【0029】化合物(i)
【化10】
【0030】化合物(j)
【化11】
【0031】化合物(k)
【化12】
【0032】次に、本発明で使用のスルホニウム有機ホ
ウ素錯体(D)は、一般式(2)
【0033】一般式(2)
【化13】 (式中R3 、R4 およびR5 はそれぞれ独立に、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を
有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよい脂環
基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
てもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアル
キルチオ基、置換基を有してもよいアリールチオ基、置
換基を有してもよいアミノ基より選ばれる基を、R6
酸素原子もしくは孤立電子対を、R7 、R8 、R9 およ
びR10はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキ
ル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有し
てもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニ
ル基より選ばれる基を示し、R3 、R4 およびR5 はそ
の2個以上の基が結合している環状構造であってもよ
く、R3 、R4 およびR5 の二つ以上が同時に置換基を
有してもよいアリール基となることはなく、R7
8 、R9 およびR10全てが同時に置換基を有してもよ
いアリール基となることはない。)で表されるスルホニ
ウム有機ホウ素錯体またはオキソスルホニウム有機ホウ
素錯体から選ばれるスルホニウム有機ホウ素錯体を示
す。一般式(2)で表されるスルホニウム有機ホウ素錯
体は、特願平4−56831号にて記載の方法に従い合
成することができる。
【0034】一般式(2)におけるスルホニウムまたは
オキソスルホニウムカチオン上の置換基R3 、R4 およ
びR5 において、置換基を有してもよいアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、アリル
基、ベンジル基、アセトニル基、フェナシル基、サリチ
ル基、アニシル基、シアノメチル基、クロロメチル基、
ブロモメチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキ
シカルボニルメチル基、メンチル基、ピナニル基等が、
置換基を有してもよいアリール基としては、フェニル
基、p−トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、p−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチ
ル基、アンスリル基、フェナントリル基、p−シアノフ
ェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル基、p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル
基、p−ジメチルアミノフェニル基、p−フェニルチオ
フェニル基等が、置換基を有してもよいアルケニル基と
しては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル
基、3,3−ジシアノ−1−プロペニル基等が、置換基
を有してもよい脂環基としては、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、1−シ
クロヘキセニル基等が、置換基を有してもよいアルコキ
シル基としてはメトキシ基、tert−ブトキシ基、ベ
ンジルオキシ基等が、置換基を有してもよいアリールオ
キシ基としては、フェノキシ基、p−トリルオキシ基、
p−フルオロフェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基等
が、置換基を有してもよいアルキルチオ基としては、メ
チルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等が、置換基
を有してもよいアリールチオ基としては、フェニルチオ
基、p−トリルチオ基、p−シアノフェニルチオ基等
が、置換基を有してもよいアミノ基としては、アミノ
基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、シクロヘキシ
ルアミノ基、アニリノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基
等が挙げられ、さらにR3 、R4 およびR5 はその2個
以上の基が結合している環状構造であってもよく、例え
ば、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1,4−ジ
クロロテトラメチレン基等の置換基を有してもよいアル
キレン基、エチレンジオキシ基、ジエチレンジオキシ
基、アジポイル基、エチレンジチオ基等が挙げられるが
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】また、一般式(2)における有機ホウ素ア
ニオン上の置換基R7 、R8 、R9およびR10におい
て、置換基を有してもよいアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、オクタデシル基、アリル基、ベンジル
基等が、置換基を有してもよいアリール基としては、フ
ェニル基、p−トリル基、キシリル基、メシチル基、ク
メニル基、p−メトキシフェニル基、ナフチル基、2,
4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、p−フル
オロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−ブロモフ
ェニル基等が、置換基を有してもよいアルケニル基とし
ては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基等
が、置換基を有してもよいアルキニル基としては、エテ
ニル基、2−tert−ブチルエテニル基、2−フェニ
ルエテニル基等が挙げられるが本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0036】一般式(2)において特に好ましい構造と
しては、R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも1つ
が、置換基を有してもよいアリル基、置換基を有しても
よいベンジル基、置換基を有しても良いビニル基、もし
くは置換基を有してもよいフェナシル基のいずれかであ
り、R7 が置換基を有してもよいアルキル基であり、R
8 、R9 およびR10が置換基を有してもよいアリール基
である構造である。
【0037】この理由として、一般式(2)で示される
スルホニウム有機ホウ素錯体が、シアニン色素(C)に
よって効果的に光増感分解されることが要求されるが、
3、R4 およびR5 の内、少なくとも一つに、置換基
を有してもよいアリル基、置換基を有してもよいベンジ
ル基、置換基を有してもよいビニル基、もしくは置換基
を有してもよいフェナシル基を導入することによって、
一般式(2)で示される重合開始剤の電子受容性が高ま
り、且つ、これらの基が優先的且つ効率的にスルホニウ
ムまたはオキソスルホニウムカチオンから分解する性質
を帯びることによって、フリーラジカルの発生効率が高
まると考えられ、その結果感度の向上を図ることが可能
となるからである。
【0038】具体的な化合物(l)ないし化合物(r)
を次に示す。
【0039】化合物(l)
【化14】
【0040】化合物(m)
【化15】
【0041】化合物(n)
【化16】
【0042】化合物(o)
【化17】
【0043】化合物(p)
【化18】
【0044】化合物(q)
【化19】
【0045】化合物(r)
【化20】
【0046】本発明で使用のホログラム記録用感光材料
は、ビニルモノマーの単一重合体または2成分以上のビ
ニルモノマーの共重合体である高分子化合物(A)、重
合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有
する化合物(B)、およびシアニン色素(C)とスルホ
ニウム有機ホウ素錯体(D)からなる光重合開始剤を、
任意の濃度で適当な溶媒中に溶解させ、得られた溶液を
ガラス板等の基板上に皮膜状に塗布して得ることができ
るが、ビニルモノマーの単一重合体または2成分以上の
ビニルモノマーの共重合体である高分子化合物(A)の
屈折率と、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくと
も1個以上有する化合物(B)の屈折率との屈折率差が
0.005以上であることが好ましく、さらに屈折率差
が0.02以上であることがより好ましい。上記各成分
の配合比に特定の制限はないが、照射用レーザー光の透
過率が1%以上となるようにシアニン色素(C)の濃度
を調製することが好ましい。さらに必要に応じて、各種
添加剤、例えば可塑剤、連鎖移動剤、酸化防止剤、熱重
合禁止剤、レベリング剤等を添加してもよい。
【0047】ビニルモノマーの単一重合体または2成分
以上のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
(A)の全感光材料中に占める量は、高回折効率を有す
るホログラム記録を行なうためには、10〜90重量
%、好ましくは、30〜70重量%である。重合可能な
エチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合
物(B)の使用量は、支持体であるビニルモノマーの単
一重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体
である高分子化合物(A)100重量部に対し10〜2
00重量部、好ましくは40〜150重量部である。上
記範囲を逸脱すると高い回折効率の維持および感度特性
の向上が困難となるので好ましくない。
【0048】本発明で使用の光重合開始剤のうち、一般
式(1)のシアニン色素(C)は、ビニルモノマーの単
一重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体
である高分子化合物(A)100重量部に対し、0.1
〜30重量部、好ましくは、0.5〜15重量部の範囲
で使用される。使用量は感光層膜厚と該膜厚の光学密度
によって制限を受ける。即ち、光学密度が2を越さない
範囲で使用することが好ましい。またスルホニウム有機
ホウ素錯体(D)は、ビニルモノマーの単一重合体また
は2成分以上のビニルモノマーの共重合体である高分子
化合物(A)100重量部に対し、0.1〜20重量
部、好ましくは1〜15重量部の範囲で使用される。
【0049】上記のような組成比のホログラム記録感光
材料を適当な溶媒に溶解させた感光液をスピンコータ
ー、ロールコーター、ナイフコーターまたはバーコータ
ーなどを用いることによって、直接ガラス板、プラスチ
ックフィルムなどの基材上に感光膜を形成する。さら
に、その上に、酸素遮断のための保護層を形成してもよ
い。保護層は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコールまたはポリエチ
レンテレフタレートなどのプラスチック製のフィルムま
たは板を貼合わせるか、前記ポリマーの溶液を塗工して
もよい。また、ガラス板を貼合わせてもよい。また、保
護層と感光膜の間(および)または、基材と感光膜の間
に、気密性を高めるために粘着剤または液状物質を存在
させてもよい。
【0050】以上にようにして得られたホログラム記録
感光材料によって形成された感光板またはフィルムは、
振動の影響を受けないようホルダーに固定したのち、H
e−Cdレーザー、Arイオンレーザー、He−Neレ
ーザー、Krイオンレーザー、ルビーレーザーなどの可
視光レーザーを照射し体積位相型ホログラム記録を行な
う。図1に光学系の一例を示す。
【0051】ホログラム記録された感光板またはフィル
ムは、未露光部分または露光量の少ない部分の定着のた
め、光および(または)熱を加えることを必要とする。
光は、可視光レーザーの他、カーボンアーク、高圧水銀
灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ラン
プ、タングステンランプなどの可視光および(または)
紫外光を用いる。熱は、40℃から160℃の間で加熱
するのが好ましい。ホログラム記録された感光板または
フィルムに、光と熱を同時に加えても、光と熱を別々に
加えてもよい。また、光および(または)熱を加える前
後に、保護膜を剥離する操作をおこなってもよい。
【作用】本発明で使用のホログラム記録材料は、ビニル
モノマーの単一重合体または2成分以上のビニルモノマ
ーの共重合体である高分子化合物(A)、重合可能なエ
チレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合物
(B)、シアニン色素(C)とスルホニウム有機ホウ素
錯体(D)との組合せを含むことを特徴とする。
【0052】ホログラム記録において、該光重合性のホ
ログラム記録材料にレーザー光を照射すると、該レーザ
ー照射部位中干渉作用の強い部位においては、重合可能
なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化
合物(B)の重合反応が生じ、その際に、干渉作用の弱
い部位にある重合可能なエチレン性不飽和結合を少なく
とも1個以上有する化合物(B)は、該レーザー光の干
渉作用の強い部位へ拡散し重合する。従って、該レーザ
ー光の干渉作用の強い部位では、干渉作用の弱い部位に
比べ密度が向上し、その結果両部位間に屈折率差が生じ
ホログラムが記録される。この時、ビニルモノマーの単
一重合体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体
である高分子化合物(A)の屈折率と、重合可能なエチ
レン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
(B)の屈折率との屈折率差が0.005以上である場
合、該レーザー光の干渉作用の強い部位と弱い部位の屈
折率差が大きくなり、回折効率の高い体積位相型ホログ
ラムが製造されたものと推量される。さらにホログラム
記録後、光および(または)熱による後処理工程を加え
ることにより未反応であった重合可能なエチレン性不飽
和結合を少なくとも1個以上有する化合物(B)の重合
が促進され、化学的に安定な且つ経時変化のないホログ
ラムが製造される。この時、ビニルモノマーの単一重合
体または2成分以上のビニルモノマーの共重合体である
高分子化合物(A)が、架橋可能な(メタ)アクリロイ
ル基を有する場合においては、(A)と(B)との間で
架橋反応が生じ、さらに化学的に安定な且つ経時変化の
ないホログラムが製造される。また、この後処理工程、
特に光照射によって、着色成分として残存していたシア
ニン色素(C)が効果的に消色され、ホログラムの透明
性を向上させることになる。
【0053】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明をより詳細に説
明する。以下の各例において、部は特に断わりのない限
り重量部を表わす。 実施例1〜11 ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を100重量部、
フェノキシエチルアクリレート(POEA)を90部、
一般式(1)で表されるシアニン色素(化合物(a))
ないし化合物(k)を3部、スルホニウム有機ホウ素錯
体(化合物(l))を5部、テトラクロロエタンを90
0部からなる感光液を100×125×3mmのガラス
板上に、感光液乾燥後の膜厚が10μmとなるように3
ミルアプリケーターを用いて塗布し、ホログラム記録用
感光板を作成した。さらに、3ミルアプリケーターでポ
リビニルアルコールの5重量%水溶液を塗布した。この
感光板に、図1に示すホログラム作成用光学系を用いて
二光束干渉によるホログラム露光を行った。その際、実
施例1および3においてはArイオンレーザーの488
nm光を用い、実施例2、4および5においてはArイ
オンレーザーの514nm光を用い、実施例6、8およ
び11においてはHe−Neレーザーの633nm光を
用い、実施例7および9においてはKrイオンレーザー
の647nm光を用い、実施例10においてはKrイオ
ンレーザーの676nm光を用いた。ホログラム露光を
実施した後、更に二光束の一方を遮断してホログラム露
光と同じ露光時間に晒し、その後120℃オーブンに1
時間おいた。
【0054】回折効率は、日本分光工業(株)製ART
25C型分光光度計で測定した。該装置は、幅3mmの
スリットを有したフォトマルチメータを、試料を中心に
した半径20cmの円周上に設置できる。幅0.3mm
の単色光を試料に45度の角度で入射し、試料からの回
折光を検出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料
を置かず直接入射光を受光したときの値との比を回折効
率とした。表1に、最大回折効率を与える露光エネルギ
ー量、回折効率、プレイバック波長、及び保存安定性試
験結果をまとめて示した。
【0055】実施例12〜17 実施例3におけるスルホニウム有機ホウ素錯体(l)
を、スルホニウム有機ホウ素錯体(化合物(m))ない
し化合物(r)に替えた他は、実施例3と同様の方法で
操作した時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長
及び保存安定性試験結果を表2に示した。
【0056】実施例18 実施例3における重合可能なモノマーを、テトラブロモ
ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジメタクリレー
トに替えた他は、実施例3と同様の方法で操作した時
の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び保存安
定性試験結果を表3に示した。
【0057】実施例19 実施例3における重合可能なモノマーを、N−ビニルカ
ルバゾールに替えた他は、実施例3と同様の方法で操作
した時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び
保存安定性試験結果を表3に示した。
【0058】実施例20 実施例3における重合可能なモノマーを、トリブロモフ
ェノールトリエチレンオキシド変性アクリレートに替え
た他は、実施例3と同様の方法で操作した時の、感度特
性、回折効率、プレイバック波長及び保存安定性試験結
果を表3に示した。
【0059】実施例21 実施例3における重合可能なモノマーを、フェロセニル
エチルメタクリレートに替えた他は、実施例3と同様の
方法で操作した時の、感度特性、回折効率、プレイバッ
ク波長及び保存安定性試験結果を表3に示した。
【0060】実施例22 実施例20におけるPMMAを、ポリ(イソボルニルメ
タクリレート)に替えた他は、実施例20と同様の方法
で操作した時の、感度特性、回折効率、プレイバック波
長及び保存安定性試験結果を表3に示した。
【0061】実施例23 実施例20におけるPMMAを、ポリ(ビニルブチラー
ル)に替えた他は、実施例20と同様の方法で操作した
時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び保存
安定性試験結果を表3に示した。
【0062】実施例24 実施例20におけるPMMAを、ポリ(ビニルアセテー
ト)に替えた他は、実施例20と同様の方法で操作した
時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び保存
安定性試験結果を表3に示した。
【0063】実施例25 実施例20におけるPMMAを、メチルメタクリレート
とクロロメチルスチレンとのモル比で8対2の共重合体
にアクリル酸カリウムをジメチルホルムアミド中、酸素
存在化、60℃で反応させアクリロリル基を導入した高
分子化合物(化合物(s))に替えた他は、実施例20
と同様の方法で操作した時の、感度特性、回折効率、プ
レイバック波長及び保存安定性試験結果を表3に示し
た。
【0064】化合物(s)
【化21】
【0065】実施例26 実施例20におけるPMMAを、メチルメタクリレート
とグリシジルメタクリレートとのモル比で8対2の共重
合体に、ジメチルアニリンを触媒としてアクリル酸をト
ルエン中、酸素存在化、60℃で反応させ、アクリロリ
ル基を導入した高分子化合物(化合物(t))に替えた
他は、実施例20と同様の方法で操作した時の、感度特
性、回折効率、プレイバック波長及び保存安定性試験結
果を表3に示した。
【0066】化合物(t)
【化22】
【0067】実施例27 実施例20におけるPMMAを、メチルメタクリレート
と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとのモル比で8
対2の共重合体に、アクリル酸クロライドをジメチルホ
ルムアミド中、酸素存在化、室温で反応させ、アクリロ
リル基を導入した高分子化合物(化合物(u))に替え
た他は、実施例20と同様の方法で操作した時の、感度
特性、回折効率、プレイバック波長及び保存安定性試験
結果を表3に示した。
【0068】化合物(u)
【化23】
【0069】実施例28 実施例20におけるPMMAをポリ(p−ブロモフェニ
ルメタクリレート)に、トリブロモフェノールトリエチ
レンオキサイド変性ジアクリレートをトリフルオロエチ
ルアクリレートに替えた他は、実施例20と同様の方法
で操作した時の、感度特性、回折効率、プレイバック波
長及び保存安定性試験結果を表3に示した。
【0070】実施例29 実施例28におけるポリ(p−ブロモフェニルメタクリ
レート)をポリ(スチレン)に替えた他は、実施例28
と同様の方法で操作した時の、感度特性、回折効率、プ
レイバック波長及び保存安定性試験結果を表3に示し
た。
【0071】実施例30 実施例20におけるPMMAをポリ(α−ナフチルスチ
レン)に、トリブロモフェノールトリエチレンオキサイ
ド変性ジアクリレートをペンタエリスリトールトリアク
リレート替えた他は、実施例20と同様の方法で操作し
た時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び保
存安定性試験結果を表3に示した。
【0072】実施例31 実施例28におけるポリ(p−ブロモフェニルメタクリ
レート)を、スチレンと無水マレイン酸とのモル比で9
対1の共重合体に、2−ヒドロキシエチルアクリレート
をトルエン中、ジメチルアニリンを触媒に用い、酸素存
在化、60℃で反応させ、アクリロリル基を導入した高
分子化合物(化合物(v))に替えた他は、実施例28
と同様の方法で操作した時の、感度特性、回折効率、プ
レイバック波長及び保存安定性試験結果を表3に示し
た。
【0073】化合物(v)
【化24】
【0074】
【表1】
【0075】保存性1は、25℃、60%RH保存下に
おける耐久性を示す。保存性2は、90℃保存下におけ
る耐久性を示す。
【0076】
【表2】
【0077】保存性1は、25℃、60%RH保存下に
おける耐久性を示す。保存性2は、90℃保存下におけ
る耐久性を示す。
【0078】
【表3】
【0079】保存性1は、25℃、60%RH保存下に
おける耐久性を示す。保存性2は、90℃保存下におけ
る耐久性を示す。
【0080】
【発明の効果】本発明に依り、広い波長領域に渡って高
感度で、化学的に安定であり、かつ高解像度、高回折効
率、高透明性を有する体積位相型ホログラムを簡便に製
造することが可能となる。
【0081】
【図面の簡単な説明】
【0082】図1は、ホログラム作成用二光束露光装置
のブロック図を示す。
【0083】
【符号の説明】
1:レーザー発振装置 2:ミラー 3:レンズ 4:スペイシャルフィルター 5:ガラス板 6:感光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/038

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルモノマーの単一重合体または2成
    分以上のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
    (A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも
    1個以上有する化合物(B)、シアニン色素(C)及び
    スルホニウム有機ホウ素錯体(D)の組み合わせを含む
    ことを特徴とするホログラム記録材料。
  2. 【請求項2】 ビニルモノマーの単一重合体または2成
    分以上のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
    (A)が、架橋可能な(メタ)アクリロイル基を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のホログラム記録材料。
  3. 【請求項3】 ビニルモノマーの単一重合体または2成
    分以上のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
    (A)の屈折率と、重合可能なエチレン性不飽和結合を
    少なくとも1個以上有する化合物(B)の屈折率との屈
    折率差が0.005以上であることを特徴とする請求項
    1記載のホログラム記録材料。
  4. 【請求項4】 ビニルモノマーの単一重合体または2成
    分以上のビニルモノマーの共重合体である高分子化合物
    (A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも
    1個以上有する化合物(B)、シアニン色素(C)及び
    スルホニウム有機ホウ素錯体(D)の組み合わせを含む
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のホロ
    グラム記録材料を用いてホログラムを製造するにあたっ
    て、該記録材料をホログラム露光したのち、光および
    (または)熱を加えることを特徴とする体積位相型ホロ
    グラムの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098865A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd ホログラム記録材料、ホログラム記録方法及び光記録媒体
JP2006235386A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd ホログラム記録材料およびこれを用いた光記録媒体
US7727679B2 (en) * 2005-01-07 2010-06-01 Nitto Denko Corporation Optical refractive index-modifying polymer composition, hologram recording material and method of controlling refractive index
US8062809B2 (en) * 2002-04-11 2011-11-22 Inphase Technologies, Inc. Holographic storage media

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