JPH06196396A - スピンナー塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

スピンナー塗布装置及び塗布方法

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JPH06196396A
JPH06196396A JP35727392A JP35727392A JPH06196396A JP H06196396 A JPH06196396 A JP H06196396A JP 35727392 A JP35727392 A JP 35727392A JP 35727392 A JP35727392 A JP 35727392A JP H06196396 A JPH06196396 A JP H06196396A
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JP
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substrate
spinner coating
spinner
auxiliary
rotary table
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JP35727392A
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English (en)
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Masatsune Kobayashi
正恒 小林
Shoji Shiba
昭二 芝
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Canon Inc
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、液状塗布物質が被塗布基板
の裏側や、側壁に回り込むことを防止したスピンナー塗
布装置及び塗布方法を提供することにある。 【構成】 スピンナー塗布装置において、回転テーブル
3上に保持された被塗布基板1と、該基板1の外周部
に、実質的に密着して配置された補助羽2を有し、前記
補助羽2は、前記基板1に接する下部に、該基板1の側
壁から外部方向に下降するテーパー状の空間6を有し、
かつ前記補助羽2は、その上面が前記基板1の被塗布面
と実質的に同一面で、該塗布面を外部方向に延長するよ
うに配置されていることを特徴とするスピンナー塗布装
置。また、スピンナー塗布工程の前に、前記基板の側壁
にマスク材を設け、該工程後に除去することを特徴とす
るスピンナー塗布方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状塗布物質を基板表
面に塗布するスピンナー塗布装置及び塗布方法方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウエハーや露光マスク基板
に微細パターンを形成するフォトリソグラフィーにおい
て、半導体ウエハーや露光マスク基板にフォトレジスト
を塗布する際には、スピンナー塗布装置による塗布方法
(以下、スピンナー塗布法と略す。)が用いられてい
る。
【0003】スピンナー塗布法は、ウエハーやマスク基
板等の平板上の被塗布基板を回転させ、その表面に供給
された液状塗布物質を遠心力によって外側方向に拡散さ
せて塗布することを特徴とし、例えば、スプレー塗布等
の他の方法と比較し、塗布膜の厚さの均一性が優れてい
る。
【0004】このため、最近は、ウエハーの大型化に伴
い、更に賞用されるようになり、又、基板の形状も従来
の円形と異なり方形状の物も多く使用されるようになっ
てきた。
【0005】図17(a)、(b)は、スピンナー塗布
装置の構成を示す概略図であり、(a)は上面図、
(b)は側面図である。
【0006】同図において、基板1(方形状のガラス基
板等)は、回転テーブル3の上に不図示の真空吸引等の
手段を用いて保持され、回転テーブル3は、軸4を介
し、モータ5によって水平に回転する。また、図には示
していないが、通常これらの周囲には、通称カップと呼
ばれる囲いが施され、装置の周辺から塗布物質が飛散す
るのを防いでいる。
【0007】このような構成の装置を用いて、スピンナ
ー塗布法は、例えば以下の様に行われる。
【0008】(1)塗布すべき基板1を、回転テーブル
3に略同心に保持する。
【0009】(2)レジスト等の液状塗布物質を、供給
手段(不図示)から基板1の塗布面10の回転中心部3
5に滴下供給する。
【0010】(3)モータ5の駆動により基板1は、回
転テーブル3と伴に水平に回転し、塗布面10に供給さ
れた液状塗布物質は、塗布面10上で、外側方向に拡散
し、余分な液状塗布物質は、塗布面外周を基板1の外に
飛散し、基板1の塗布面10には厚さの均一な塗布膜が
形成される。
【0011】(4)モータ5の回転を止め、液状物質が
塗布された基板1を取りはずす。以上で、当該塗布面に
対する塗布を終了する。
【0012】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記の方法においては、液状塗布物質の塗布時もしくは塗
布直後に基板1と回転テーブル3との段差部から液状物
質が基板の側壁を通って基板の裏面に回り込むという困
った問題を生じる。特に基板が真空吸引で保持されてい
る場合に、液状塗布物質の基板裏面への激しい回り込み
の危険性を有することになる。
【0013】図19はこのようなスピンナー塗布法にお
ける方形基板の裏回り問題を示す図であり、塗布後の基
板を裏から見た図である。
【0014】図19(a)は、長方形基板1を反時計回
り11の方向に回転させた場合の塗布物質の裏回りの状
況を模式的に示したものであり、液状塗布物質が激しく
裏回りする部分は、基板1の回転時に、空気抵抗の大き
い基板1の角部近辺、特に図中12で示した部分とな
る。
【0015】図19(b)は、正方形基板1に塗布した
場合に生じる裏回りを示したものであり、この場合は、
前記した長方形基板と比較すると、その程度は軽くなる
が、同様に、基板1の角部近辺12に液状塗布物質が裏
回りする。
【0016】また、39は基板の側壁に付着した塗布物
質を示している。
【0017】裏回りの激しさは、図に示すように長方形
基板の方が正方形基板より大きい。また、当然のことな
がら、液状塗布物質を基板上に厚く塗布する程、その程
度はひどくなる。
【0018】従来、このような問題を解決する簡便な方
法として図18に示す装置が提案されている。図18
(a)はスピンナー塗布装置の上面図であり、(b)は
側面図である。この装置では、基板1を保持して回転す
るテーブル3の大きさを基板の大きさより小さくしてい
ることに特徴があり、このような構造をとることで、塗
布物質の裏回りを減少させることができる。
【0019】しかしながら、図18の装置を用いた場合
にも、液状塗布物質による基板の裏面回りを完全には除
去できないことが見い出された。
【0020】以上説明したように、従来の方法では液状
塗布物質が基板の裏面に回り込むという問題は避けるこ
とができない。
【0021】基板の裏面に、液状塗布物質が回り込んだ
場合には、通常、スピンナー塗布の次工程となる乾燥等
の熱処理時に、熱処理装置の汚染を引き起こしたり、
又、液状塗布物質がレジスト等の場合には、露光による
パターニング工程では基板のレジスト面の平面性が保て
ない為、正確なパターニングが得られなくなるという問
題が生じる。
【0022】(発明の目的)本発明の目的は、液状塗布
物質が基板の裏側や、側壁に回り込むことを防止したス
ピンナー塗布装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するための手段として、スピンナー塗布装置にお
いて、回転テーブル上に保持された被塗布基板と、該基
板の側壁に、実質的に密着して配置された補助羽を有
し、前記補助羽は、該補助羽の上面が前記基板の被塗布
面と実質的に同一面となるように配置されており、且
つ、前記基板に接する部分の下側が、該基板に近づくほ
ど薄くなるテーパー形状であり、前記回転テーブルと前
記補助羽との間にテーパー状の空間を有することを特徴
とするスピンナー塗布装置を有する。
【0024】また、前記補助羽と前記回転テーブルとの
間に、液状塗布物質が、しみとおる程度の隙間を有する
ことを特徴とする。
【0025】また、基板に液状塗布物をスピンナー塗布
装置にて塗布するスピンナー塗布方法において、スピン
ナー塗布工程の前に、前記基板の側壁にマスク材を設け
る工程と、前記スピンナー塗布工程後に、前記マスク材
を除去する工程とを有することを特徴とするスピンナー
塗布方法をその手段とするものである。
【0026】
【作用】本発明のポイントは大きく分けると、回転テ
ーブル上に保持された方形基板の側壁に、補助羽の側壁
を、補助羽の上表面と、基板の被塗布面を略同一面(実
質的に同一面)にする状態で略密着させる。補助羽の
基板に密着する側の面の下側エッジ部がテーパー状に形
成される。補助羽と回転テーブルとの間に、液状塗布
物質が、しみとおる程度の隙間を有して載置・固定され
る。の3つになる。以下これらのポイントについて詳し
く説明する。
【0027】について、図11の基板の上面図をもっ
て説明すると、基板1を回転方向11に回転させながら
液状塗布物質を回転中心35に滴下すると、滴下された
液状塗布物質は、遠心力によって基板1上を拡散した
後、基板1外に飛散する。例えば15の位置にある液状
塗布物質は、基板1が回転する為に、矢印17の方向に
偏って拡散し、基板外に飛散して行く。同様に、16の
位置のものは、矢印18の方向に偏って拡散,飛散して
行く。この時、例えば、矢印17の方向に飛散して行く
液状塗布物質中に、回転して侵入してくる基板1の角部
19が突入すると、角部19の側壁、及びその裏面が液
状塗布物質の付着によって激しく汚染される。同様に角
部20も矢印18の方向に飛散する液状塗布物質により
汚染される。
【0028】これらの汚染を防ぐ目的で本発明の補助羽
の設置が有効となる。すなわち、基板角部19,20の
側壁に、本発明の補助羽を設けることで、基板角部が直
接、飛散する液状塗布物質中に突入せず、代って、補助
羽が突入することになる。その結果、補助羽は汚染され
るが、基板自身の汚染は防止できる。
【0029】次にについて説明する。基板と補助羽と
を密着させておいても、基板から補助羽に拡散してくる
液状塗布物質が、基板と補助羽の密着部に残るわずかな
隙間から毛細管現象等により入り込む場合がある。図1
2は、液状塗布物質が、基板1と補助羽2の密着部(の
隙間)21に入り込む状況を示しており、推定では侵入
した液状塗布物質22は図示したようになっていると思
われる。
【0030】この入り込み問題を解決する目的で、本発
明は、補助羽の基板に接する下側エッジ部をテーパー形
状にすることにより、染み込んで来た塗布物質を、テー
パー部分に逃がすことができる。
【0031】更に、に述べたように、回転テーブル3
と、補助羽2の間に僅かな隙間7を設けることにより、
更に多量の塗布物質が染み込んで来ても、排出すること
ができる。
【0032】図13は、本発明の〜の作用を総合的
に説明するための部分的断面図である。図中、6に示す
ような、本発明のテーパー形状のエッジを形成させた補
助羽2を設けることで、密着部(の隙間)22を通っ
て、侵入してきた液状塗布物質は、図中の矢印23の方
向に補助羽上を流れてゆく、更に、回転テーブル3と補
助羽2の間に存在させた僅かな隙間7を通って液状塗布
物質は、矢印のように移動してゆく。
【0033】上述した液状塗布物質の流れ・移動は、回
転による遠心力の関係によりその動きが強められている
ものと推測される。又、上記の場合、回転テーブルの回
転が停止しても、一旦、隙間に侵入した液状塗布物質
は、表面張力によって基板側に引きもどされることがな
い。それ故、補助羽にテーパーを設けること、又、回転
テーブルと補助羽の間に隙間を設けることで、基板と補
助羽の密着部から侵入してしまった液状塗布物質であっ
ても、基板の裏面を汚染させない特徴を有する。
【0034】なお、で述べた補助羽の上表面と基板の
被塗布面を略同一面(実質的に同一面)にすると云うの
は、完全にその面を一致させるか、或いは、補助羽側の
面を若干低くすることを意味する。
【0035】又、基板と補助羽を略密着させるというの
は、その隙間が、少くとも0〜数μmであることを意味
する。
【0036】又、で云う、補助羽と回転テーブルの隙
間は、多くとも数10μmが好ましい。
【0037】また、基板の側壁にマスク材を設けておく
ことにより、塗布後にマスクごと側壁や裏面に回って来
た塗布物質を除去することができる。
【0038】
【実施例】(実施例A1)本発明の実施例のひとつを図
1にて説明する。図1は、本発明に関するスピンナー塗
布装置における回転テーブル3上に設けられた基板1,
補助羽2,の配置を示す一例を模式的に表わしたもので
ある。図2は、図1をA−A’線で切断したときの断面
を説明するものである。
【0039】図1、図2において、回転テーブル3上に
固定された基板1は、モータ5からの、軸4を介しての
回転力により、回転される。
【0040】2は、本発明の補助羽であり、図1,図2
から明らかなように補助羽2は、長方形の形状をした基
板1の4箇所の壁面に略密着した状態で配置されてお
り、更には、補助羽2の基板壁面に密着する側の側面の
下側エッジ部形状が、テーパー状(図2中、テーパー部
6と表示)になっているのが最大の特徴である。
【0041】図3は、テーパー部6の形状を示す拡大図
であるが、これは特に限定されるものでないが、好まし
くは、図中のAの値は、1mm以上、又Bの値は3mm
以上が良いJ特にBの値は、塗布する液状塗布物質の
量、更には、用いる液状塗布物質の粘度等によって任意
に変更するのが好ましい。
【0042】また、補助羽2を基板1に密着して取り付
ける方法としては、回転テーブル上に予め精度良く設置
された補助羽間に基板をはめ込む方法や、補助羽の一方
のみを回転テーブルに固定した可動式の補助羽を用い、
基板設置後機械的にロックさせる方法や、あるいは同様
に可動式の補助羽を用い、遠心力を利用して基板に密着
させる方法や、補助羽を回転テーブルにバネ等により設
置し、バネの弾性力により補助羽を基板に密着させた
後、ビスで固定する方法等もある。
【0043】(実施例A2)更に、本発明においては、
図4に示すように補助羽2が回転テーブル3上に、液状
塗布物質がしみとおる程度の隙間7を有して載置、固定
されていることがより好ましい例として示すことができ
る。これにより、染み込んで来た塗布物質を隙間7を通
して、より効率よく排出することができる。
【0044】(実施例A3)図5は本発明の他の実施例
を示す模式的断面図であり、基板1の底部の補助羽2と
接する側のエッジ部が、図に示すようなテーパー状8に
形成されている点が上記実施例との相違点であり、特徴
となっている。
【0045】本実施例では、テーパー部6の他に更に、
基板1にテーパー部8を設けたことにより、回転テーブ
ルから基板を取り外す際に、基板と補助羽の隙間に染み
込んだ塗布物質が基板の側面をつたって流れた場合で
も、基板に設けたテーパー部分において流れた塗布物質
を停止させることができるという効果が得られる。
【0046】(実施例A4)更に、図6は、本発明の他
の実施例を示す模式的断面図であり、本実施例では、基
板1が回転テーブル3の面よりも段差部9だけ高い位置
に載置・固定されている。本実施例の構造によれば、漏
れ込んで来た塗布物質を段差部9の底部に逃がすことが
でき、更に、塗布物質の裏回りを減少させることができ
る。
【0047】(他の実施例)図7〜9に示したように、
回転テーブル3の基板が載置、固定されるチャック部
(基板載置面)のサイズが、基板1のサイズよりも小さ
い場合も、本発明の手段は有効に利用できる。
【0048】図7は、図1に前述した構造を用いたもの
である。
【0049】また、図8は図4に前述した補助羽2と、
回転テーブル3との間に隙間7を形成したものである。
【0050】また、図9は、図5に前述した基板1と回
転テーブル3との間に基板自身のテーパー部8を形成し
たものである。
【0051】図7〜9に示したように、回転テーブル3
の基板が載置、固定されるチャック部(基板載置面)の
サイズが、基板1のサイズよりも小さい場合も、段差部
9に大きな空間が生じるため、浸入してきた液状塗布物
質の逃げ場ができ、これにより基板の裏面や側壁への回
り込みを、より効果的に防止することができる。 [比較実験例」次に、上述した本発明の各実施例及び従
来例との比較実験について説明する。。
【0052】まず、基板としては、コーニング社製“7
059”ガラスを用いて、サイズが330mm(縦)×
150mm(横)×1.1mm(厚さ)のガラス基板を
用意した。
【0053】また、液状塗布物質としては、ヘキスト社
製のポジ型液体レジスト”PL−268”をスピンナー
装置によって塗布し、20μm及び70μmの膜厚(乾
燥後)の塗膜を得た。
【0054】また、装置及び方法としては、全て図1に
準じた配置の補助羽を設けたものとし、以下の条件で比
較テストを行い、定性的に、液状塗布物質の基板の裏回
り量を確認した。
【0055】なお、個々のテスト条件は、以下のように
した。
【0056】(1)補助羽のテーパーの有無 補助羽は、図1に準じたものとし、基板の長手方向,短
手方向共にその全長の2/3の側壁に補助羽を密着させ
た。又補助羽は、厚さ3mmのアルミ板で、巾は30m
mの長方形の形状とした。このテストではテーパー付き
とテーパー無しの2種類の補助羽を用意した。
【0057】また、補助羽のテーパー形状は、図3に示
すように、A=1.5mm,B=10mmとした。
【0058】(2)補助羽と回転テーブル間の隙間の有
無 隙間のある方は約10μmとした。
【0059】(3)基板チャック部の段差の有無 段差部は2mmとした。
【0060】(4)基板自身のテーパーの有無 テーパー部は、図10に示すように、C=0.5mm,
D=3.5mmとした。
【0061】(5)スピンナー条件 その他スピンナー条件は、レジスト滴下量を25ccと
し、回転モードは以下の通りとした。
【0062】 30μm塗膜 800rpm(20秒) 70μm塗膜 300rpm(40秒) (評価基準)なお、裏回りの評価はスピンナー塗布直
後、目視にて裏回り量を判定した。評価は良好なものか
ら順にA,B,C,Dとし、各々の評価基準は次のよう
に規定した。
【0063】 A;裏回りが全てなく非常に良好 B;点状に数点ある C;エッジ部に帯状に少量連らなっている D;多量に付着している 結果を表1に示した。なお、同一テスト条件で、20μ
m塗布時に裏回りを生じるものは、70μm塗布では必
ず裏回りを生じるため、70μm塗布サンプルのデータ
を一部省略してある。
【0064】また、当テストは全て塗布基板のサイズ
と、チャック部サイズを合わせて行っているが、チャッ
ク部サイズを、基板サイズよりも小さくして行ったテス
トでも、結果はほぼ同じであった。
【0065】
【表1】 (実施例B1)本発明の他の実施例を図14の基板の斜
視図を用いて説明する。
【0066】図14において、41は本発明のポイント
になるマスク材を示している。マスク材41が設けられ
ている箇所は、先に説明した図19の基板1の側壁の液
状塗布物質の付着部39である。
【0067】また、図14では、液状塗布物質の裏面回
りをより効果的に防止する目的で、マスク材41は側壁
38だけでなくその下側にも延びている。
【0068】このような、マスク材41を設けた後、通
常の方法で、基板の回転中心に液状塗布物質を滴下塗布
し、その後、前記マスク材41を剥離することで、基板
1の側壁,及び裏面への液状塗布物質の付着を防止する
ことができる。
【0069】なお、本実施例の場合、マスク材41を設
ける位置を、側壁の一部に限定しているが、必要に応じ
てその領域を応げても良いし狭めても良い。
【0070】又、本実施例ではマスク材を側壁の下側に
も延ばして設けたが、下側まで延ばすことは本発明の必
須条件ではない。
【0071】なお、本実施例のマスク材41としては、
基材に粘着剤が付与されたテープ状のマスク材であり、
例えば、ポリエステル,ポリフェニレンサルファイド,
ポリイミド,ガラスクロス,金属等から成る基材のフィ
ルム上に、アクリル系,シリコーン系,合成ゴム系,合
成樹脂系等の粘着剤を塗布したものを用いた。
【0072】このようなマスク材を、適当なサイズに切
断し、基板の側壁に圧着、或いは熱圧着等して貼りつけ
たものである。
【0073】この際、基板に塗布する液状塗布物質に含
まれる溶剤による膨潤,溶解,はがれ等の影響を考慮す
ると、マスク材の基材、又、粘着剤共に、溶剤に対する
耐性の優れたものを使用すべきであり、このような観点
から、粘着剤としてはシリコーン系のものが最適とな
る。
【0074】更に、前記の具体例と異ったマスク材の適
用として、樹脂類を有機溶媒中に溶解したもの、或いは
エマルジョン化したものを基板側壁に塗布した後、熱乾
燥等を行って固化させてマスク材とし、液状塗布物質を
塗布後、前記マスク材とした固化物を除去する方法もあ
る。その他、ホットメルトタイプ、あるいは弾性シーリ
ング材の適用もある。
【0075】いずれにしろ、耐溶剤性、及び後でマスク
材を剥離する時の容易性を考慮してマスク材を選ぶこと
が重要となる。
【0076】以下、更に本実施例を詳細に説明する。
【0077】基板1としては、ガラス製の長方形基板
(長さ;300mm,巾;120mm,厚さ;1.1m
m)を用いた。
【0078】また、マスク材41としては、以下の仕様
のマスク材を用いた。
【0079】(1)材質・構成 アルミ箔にシリコーン系の粘着剤を塗布したもの。
【0080】(2)サイズ 長さ;100mm,巾;5mm,厚さ;0.5mm なお、マスク材の圧着位置は、図15(模式図)に示す
ような位置の2か所とした。次に、マスク材を圧着した
基板を、図18に示したような基板よりも回転テーブル
が小さいタイプのスピンナー塗布装置の回転テーブル上
に設置した。
【0081】また、スピンナー塗布条件,レジスト条件
は以下に示したものとし、膜厚37μmのレジスト膜を
形成した(但し、膜厚は乾燥後の膜厚を表わしてい
る。)。
【0082】(1)スピンナー塗布条件 図16の回転プログラムによった。
【0083】(2)レジスト条件 レジスト液“AZ4903(ヘキスト社製)”を、“A
Z4903用希釈剤(ヘキスト社製)”で、45:5の
比率で希釈したものを使用した。
【0084】以上の条件でレジスト液を塗布後、基板か
らマスク材を除去したところ、基板側壁、並びに裏面へ
のレジスト液の回り込みは、マスク材を設けない場合に
比較して著しく減少していた。 (実施例B2)実施例B1と同様なガラス製長方形基板
の全側壁面に、マスク材として、ソルダーマスキング材
として市販されている可剥性の材料“TC−530−S
N”(サンノプコ社製)を塗布して、実施例1と同様な
条件にてレジスト膜を形成した。
【0085】レジスト塗布後、基板側壁よりマスク材を
除去したところ、マスク材を設けない場合に比較して、
基板側壁並びに裏面へのレジスト液の回り込みは、大き
く減少していた。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
方形状基板、とりわけ長方形の形状を有する基板上に、
液状塗布物質をスピンナー塗布する際に、基板の側壁又
裏面への液状塗布物質の回り込みを、容易に防止するこ
とができるという効果が得られる。
【0087】更に詳しく説明すれば、本発明によれば、
スピンナー塗布装置において、非塗布基板の側壁に補助
羽を実質的に密着して配置し、補助羽の上面が前記基板
の被塗布面と実質的に同一面となるようにすることによ
り、余分な液状塗布物質を補助羽の上面に逃がし、基板
裏面への回り込みを防止することができる。
【0088】また、補助羽の基板に接する部分の下側
が、該基板に近づくほど薄くなるテーパー形状であり、
前記回転テーブルと前記補助羽との間にテーパー状の空
間を作ることにより、基板と補助羽の密着部に生じたわ
ずかな隙間から染み込んで来た塗布物質を、このテーパ
ー状の空間に排出し、基板の裏側に回り込むことを防止
できる。
【0089】また、更に、補助羽と前記回転テーブルと
の間に、液状塗布物質がしみとおる程度の隙間を作って
おくことにより、前記のテーパー状の空間を通って来た
塗布物質をこの隙間から排出し、基板の裏面に回り込む
ことを防止できる。
【0090】また、前記回転テーブルの基板載置面が、
他の面より高い段差を有するようにしたり、基板の外周
部下側をテーパー形状としたり、回転テーブルの基板載
置面を基板より小さくすることにより、より多くの液状
塗布物質の逃げ場となる空間を作ることができるため、
塗布物質が基板の側壁や裏面に回り込むことを防止でき
る。
【0091】また、スピンナー塗布工程の前に、前記基
板の側壁にマスク材を設け、スピンナー塗布工程後に、
前記マスク材を除去することにより、液状塗布物質の基
板側壁への回り込みを防止することができる。
【0092】また、前記マスク材を、前記基板の側壁の
下部に延長して設けることにより、基板裏面への回り込
みも効果的に防止できる。
【0093】また、前記補助羽やマスク材を、前記基板
の側壁の一部に取り付けることにより、汚染箇所のみに
限定して、補助羽やマスク材を小型化、節約することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す平面図。
【図2】本発明の実施例の構成を示す図1のA−A’の
断面図。
【図3】本発明の実施例の基板と補助羽の接合部の拡大
断面図。
【図4】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図5】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図6】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図7】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図8】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図9】本発明の他の実施例の構造を示す模式的断面
図。
【図10】本発明の実施例の基板のテーパー部を説明す
る模式的側面図。
【図11】本発明の手段の作用を説明するための図であ
り、基板上の塗布物質の移動を示す図。
【図12】本発明の手段の作用を説明するための図であ
り、テーパー部の無い補助羽の場合を説明するための模
式的断面図。
【図13】本発明の手段の作用を説明するための図であ
り、テーパー部と、隙間のある補助羽の場合を説明する
ための模式的断面図。
【図14】本発明の他の実施例を示す基板の斜視図。
【図15】本発明の他の実施例の実際の寸法を示した基
板の斜視図。
【図16】本発明の実施例のスピンナー塗布条件を示す
図。
【図17】スピンナー塗布装置の構成を説明する模式
図。
【図18】他のスピンナー塗布装置の構成を説明する模
式図。
【図19】液状塗布物質の基板に対する裏面回りの状況
を示す図。
【符号の説明】
1 基板 2 補助羽 3 回転テーブル 4 軸 5 モータ 6 テーパ部 7 隙間 8 基板テーパー部 9 段差部 10 塗布面 11 回転方向 12 裏面の液状塗布物質 15,16 液状塗布物質 17,18 液状塗布物質の飛散方向 19,20 基板の角部 21 密着部(隙間) 22 侵入した液状塗布物質 23,24 液状塗布物質の移動方向 38 側壁 39 側壁に付着した液状塗布物質 41 マスク材

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンナー塗布装置において、 回転テーブル上に保持された被塗布基板と、 該基板の側壁に、実質的に密着して配置された補助羽を
    有し、 前記補助羽は、該補助羽の上面が前記基板の被塗布面と
    実質的に同一面となるように配置されており、 且つ、前記基板に接する部分の下側が、該基板に近づく
    ほど薄くなるテーパー形状であり、前記回転テーブルと
    前記補助羽との間にテーパー状の空間を有することを特
    徴とするスピンナー塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記補助羽と前記回転テーブルとの間
    に、液状塗布物質が、しみとおる程度の隙間を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスピンナー塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記基板は、方形状の基板であることを
    特徴とする請求項1に記載のスピンナー塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記補助羽は、前記基板の側壁に取り付
    けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピン
    ナー塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記回転テーブルの基板載置面は、他の
    面より高い段差を有することを特徴とする請求項1に記
    載のスピンナー塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記基板は、該基板の前記回転テーブル
    に接する面の外周部が外部に向かって薄くなるテーパー
    形状であり、前記基板外周部と前記回転テーブルとの間
    にテーパー状の空間を有することを特徴とする請求項1
    に記載のスピンナー塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記回転テーブルの基板載置面は、前記
    基板より小さいことを特徴とする請求項1に記載のスピ
    ンナー塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記補助羽は、前記方形基板の角部を含
    む側壁の一部に配置されることを特徴とする請求項3に
    記載のスピンナー塗布装置。
  9. 【請求項9】 基板に液状塗布物をスピンナー塗布装置
    にて塗布するスピンナー塗布方法において、 スピンナー塗布工程の前に、前記基板の側壁にマスク材
    を設ける工程と、 前記スピンナー塗布工程後に、前記マスク材を除去する
    工程とを有することを特徴とするスピンナー塗布方法。
  10. 【請求項10】 前記基板は方形基板であり、前記マス
    ク材は前記基板の角部を含む側壁の一部に設けられるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のスピンナー塗布方法。
  11. 【請求項11】 前記マスク材は、前記基板の側壁の下
    部に延長して設けられることを特徴とする請求項9に記
    載のスピンナー塗布方法。
  12. 【請求項12】 前記マスク材は、粘着テープであるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のスピンナー塗布方法。
  13. 【請求項13】 前記マスク材は、液状樹脂組成物を塗
    布後、固化させたものであることを特徴とする請求項9
    に記載のスピンナー塗布方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7022614B2 (en) 2002-04-18 2006-04-04 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of etching back of semiconductor wafer
JP2008034768A (ja) * 2006-08-01 2008-02-14 Tokyo Electron Ltd 薄膜除去装置及び薄膜除去方法
JP2011014588A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Ulvac Seimaku Kk 塗布装置及び気流制御板

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