JP3478933B2 - スピンコート法およびその装置 - Google Patents
スピンコート法およびその装置Info
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Description
ハ上に組み込まれたIC回路部分を覆う保護膜を形成す
るために、半導体ウエハ上に保護膜の形成材料であるポ
リイミド液を塗布するのに好適なスピンコート方法およ
びその装置に関する。
ト膜の形成の方法に、スピンコート法がある。これによ
れば、半導体ウエハの中央部に滴下されたコート液は、
半導体ウエハの回転に伴う遠心力により、半導体ウエハ
の周辺部に押し広げられ、このコート液の乾燥により、
半導体ウエハを覆うコート膜が形成される。半導体ウエ
ハに組み込まれたIC回路の保護膜の形成にも、このよ
うなスピンコート法が用いられている。
では、被コート面にコート液を充分に供給しなければ、
コート液は被コート面に放射状に拡がった状態で乾燥す
ることから、被コート面のほぼ全域に亘って均一な厚さ
のコート膜を得ることはできない。
ート液を被コート面に過剰に供給することにより、均一
なコート膜を形成することが試みられている。しかしな
がら、過剰なコート液を供給する従来のスピンコート法
では、供給されるコート液の実に9割強を越す多量のコ
ート液が被コート面の縁部から過剰分として放出され、
廃液として処理されていた。そのため、コート液の無駄
遣いを無くし、経済的にコート膜を形成し得る方法およ
びその方法を実施し得る装置が望まれていた。
決するために、次の構成を採用する。 〈構成〉 本発明は、基板上にポリイミド液を滴下した後、この滴
下されたポリイミド液を基板の回転に伴う遠心力によっ
て基板上に拡げるべく基板を回転させるスタティクスピ
ンコート法であって、ポリイミド液の粘度を約1500
cPに設定し、基板の回転開始時における回転加速度を
3万rpm/秒以上で基板を回転させることを特徴とす
る。
た基板上にポリイミド液が滴下され、この滴下により基
板上に円形を保持した状態でポリイミド液が供給され
る。基板上に円形を保持して供給されたポリイミド液
は、3万rpm/秒以上の急激な立ち上がり回転加速度
で高速回転される基板との一体的な運動により、強い遠
心力を周方向でほぼ均等に受けることから、周方向へ均
等に拡げられる。
供給を必要とすることなく、被コート面である基板上に
ポリイミド液をほぼ均一に塗布することができ、これに
より、多量の廃液の放出を伴うことなく、ほぼ均一な厚
さ寸法のコート膜を形成することができる。
Pの粘度を有するポリイミド合成樹脂材料を用い、これ
により、半導体ウエハからなる基板上に、これに組み込
まれたIC回路を保護するための保護膜を好適に形成す
ることができる。
動可能なチャックと、基板上に滴下されたコート液を該
基板の回転に伴う遠心力によって該基板上で拡げるため
にチャックを回転駆動する駆動源とを備えるスピンコー
ト装置において、基板の縁部にコート液が到達したこと
を検出する検出機構と、基板をその回転開始時に3万r
pm/秒以上の急峻な回転加速度で回転させるべく駆動
源を制御してチャックを加速回転駆動させ、検出機構か
ら検出信号を受けると基板の回転を停止させるべく駆動
源を制御する制御機構と、コート液の基板上からの溢れ
出しを防止するために該基板の縁部に設けられる速乾性
合成樹脂材料から成る提部とを含むことを特徴とする。
上に円形を保持して供給されたコート液が3万rpm/
秒以上の急激な立ち上がり回転加速度で高速回転される
基板との一体的な運動により、強い遠心力を周方向でほ
ぼ均等に受けることから、周方向へ均等に拡げられるこ
とに加えて、基板の縁部へ向けて拡げられたコート液が
基板縁部に到達したことを検出機構が確実に検出し、こ
の検出信号に基づいて制御機構が基板の回転速度を抑制
する。
用する遠心力が小さくなることから、基板縁部を越えて
廃液として排出されるコート液の一層の削減が可能とな
る。
ート液の溢れ出しを防止するための堤部を予め設けるこ
とにより、基板縁部からのコート液の溢れ出しを確実に
防止することができ、過剰なコート液の放出による廃液
の生成を防止することが可能となる。この堤部は、例え
ば速乾性合成樹脂材料により形成することにより、作業
時間の大きな増大を招くことなく、堤部を迅速に形成す
ることが可能となる。
について詳細に説明する。 〈具体例〉図1は、本発明の方法を効果的に実施するス
タティクスピンコート装置の具体例を概略的に示す正面
図である。スタティクスピンコート装置10は、図示の
例では、例えばIC回路が組み込まれた半導体ウエハ1
1を基板としてその表面を覆うように、前記IC回路の
防湿を主目的とする保護膜を形成するのに使用される。
するチャック13と、このチャック13を停止状態から
3万rpm/秒以上の回転加速度で駆動させるために、
回転軸12に連結された電動モータのような駆動源14
とを含む。チャック13には、例えば真空吸着機構のよ
うな従来よく知られた保持手段(図示せず)が組み込ま
れており、この保持手段によって半導体ウエハ11がチ
ャック13に保持される。
チャック13上の半導体ウエハ11に、例えば1500
cPの粘度を有するポリイミド合成樹脂材料からなるコ
ート液15を滴下するためのコート液供給ノズル16が
配置されている。ノズル16は、図1に破線で示すよう
に、静止状態にある半導体ウエハ11上に、この半導体
ウエハ11の被コート面積および必要とする保護膜の厚
さ寸法に応じた所定量のコート液15を半導体ウエハ1
1のほぼ中央部に滴下する。半導体ウエハ11上に滴下
されたコート液15は、その表面張力により、破線で示
されるとおり、ほぼ半球状の塊として供給され、半導体
ウエハ11上の中央部で半導体ウエハ11と実質的に同
軸の円形を描く。
されると、駆動源14の作動により、チャック13が停
止状態から3万rpm/秒以上の回転加速度で駆動さ
れ、このチャック13と一体的に半導体ウエハ11が回
転する。この急激な回転加速度は、チャック13の回転
数が例えば4000rpmを越えるまで保持される。
による強い遠心力により、半導体ウエハ11の中央部に
半球状の塊として供給されたコート液15は、従来のよ
うに局部的に放射状に拡がることはなく、その外縁がほ
ぼ円形を保持した状態で、周方向へほぼ均等に拡がり、
また乾燥することにより、保護膜が形成される。従っ
て、従来のようなコート液の過剰供給を行うことなく、
保護膜の厚さ寸法およびその面積の広さに応じたコート
液15の適正量の供給により、ほぼ均等な厚さ寸法の保
護膜が形成される。
部からのコート液15の放出を抑制するために、コート
液15が半導体ウエハ11の縁部に達したことを検出す
るための検出機構17および検出機構17からの検出信
号に基づいて、駆動源14の作動を制御するための制御
機構18が設けられている。
いは反射型光センサのような検出手段から構成すること
ができる。この検出機構17は、チャック13の回転に
伴う遠心力によって、コート液15が半導体ウエハ11
の縁部に達したとき、検出信号を制御機構18に送る。
信号を受けると、駆動源14に制御信号を送る。この制
御信号により、駆動源14は、チャック13の回転速度
を低減させる。この回転速度の低減により、コート液1
5に作用する遠心力も低減することから、半導体ウエハ
11上に供給されたコート液15のうち、半導体ウエハ
11の縁部から廃液として放出される量が削減される。
その結果、コート液15の無駄使いの量を削減すること
ができ、これにより、資源の有効利用を図ることができ
る。
示す。図2および図3に示されているように、チャック
13を回転させるに先立ち、半導体ウエハ11の縁部
に、堤部19を形成することができる。堤部19は、図
3に示すように、半導体ウエハ11の縁部に沿って形成
され、例えば3mmの幅寸法Wおよび2mmの高さ寸法Hを
有する、速乾性合成樹脂材料からなる帯状部材で形成す
ることができる。
おり、図2に符号Aで示す半導体ウエハ11の中心位置
に同軸的に供給されたコート液15が半導体ウエハ11
の縁部から放出されることを確実に防止する。また、堤
部19は、図2に符号Bで示すような、中心位置Aから
ずれた偏心位置にコート液15が滴下され、周方向で均
等に作用する遠心力によって半導体ウエハ11の縁部に
到達する時間が半導体ウエハ11の周方向で部分的に差
が生じても、先に堤部19に到達した部分をこの堤部1
9が確実に堰き止める。従って、半導体ウエハ11に対
するノズル16の配置関係に僅かな誤差が生じても、堤
部19により、半導体ウエハ11縁部からのコート液1
5の放出を確実に阻止することができる。これにより、
従来に比較して1/5〜1/10以下のコストで所定の
保護膜を形成することができる。
C回路の保護膜を形成するためのポリイミド液の例につ
いて説明したが、例えば半導体ICの製造工程で使用さ
れるリソグラフィ技術のフォトレジスト膜のためのレジ
スト液等、その他のコート液について本願発明を適用す
ることができる。
に、基板上に円形を保持した状態で供給されたポリイミ
ド液は、3万rpm/秒以上の急激な立ち上がり回転加
速度で高速回転される基板との一体的な運動により、強
い遠心力を周方向でほぼ均等に受けることにより、周方
向へ均等に拡げられることから、従来のような過剰供給
を必要とすることなく、ポリイミド液をほぼ均一に基板
上に塗布することができ、これにより、多量の廃液の放
出を伴うことなく、ほぼ均一な厚さ寸法のコート膜を形
成することができる。
法を好適に実施できることに加えて、基板の提部を設け
た縁部へ向けて拡げられたコート液が基板縁部に到達し
たことを検出機構が確実に検出し、この検出信号に基づ
いて制御機構が基板の回転速度を抑制することから、コ
ート液が基板縁部に達したとき、コート液に作用する遠
心力を小さくすることができ、これにより、基板縁部を
越えてコート液が廃液として排出されるのを防止するこ
とができる。
ィクスピンコート装置を概略的に示す正面図である。
の例を示す平面図である。
断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上にポリイミド液を滴下した後、こ
の滴下されたポリイミド液を前記基板の回転に伴う遠心
力によって前記基板上に拡げるべく前記基板を回転させ
るスタティクスピンコート法であって、前記ポリイミド
液の粘度を約1500cPに設定し、前記基板の回転開
始時における回転加速度を3万rpm/秒以上で前記基
板を回転させることを特徴とするスピンコート法。 - 【請求項2】 前記基板の縁部に、該縁部に沿って、前
記ポリイミド液の溢れ出しを防止するための堤部を予め
設けることを特徴とする請求項1記載のスピンコート
法。 - 【請求項3】 前記堤部は速乾性合成樹脂材料で形成さ
れていることを特徴とする請求項2記載のスピンコート
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31887296A JP3478933B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | スピンコート法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31887296A JP3478933B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | スピンコート法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10144671A JPH10144671A (ja) | 1998-05-29 |
JP3478933B2 true JP3478933B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=18103915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31887296A Expired - Fee Related JP3478933B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | スピンコート法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3478933B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5787653B2 (ja) * | 2011-07-20 | 2015-09-30 | 株式会社ディスコ | レーザ加工装置 |
-
1996
- 1996-11-14 JP JP31887296A patent/JP3478933B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH10144671A (ja) | 1998-05-29 |
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