JPH06195996A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH06195996A
JPH06195996A JP4340354A JP34035492A JPH06195996A JP H06195996 A JPH06195996 A JP H06195996A JP 4340354 A JP4340354 A JP 4340354A JP 34035492 A JP34035492 A JP 34035492A JP H06195996 A JPH06195996 A JP H06195996A
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谷 孝 之 大
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  • Static Random-Access Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップ面積を縮小し、予備行又は予備列を選
択するために必要な情報を記憶する工程を削減し得る半
導体記憶装置を提供する。 【構成】 複数の通常行と1つの予備行にメモリセルが
それぞれ配置された複数のブロックと、各々のブロック
において通常行のうちのいずれかを選択するためにそれ
ぞれ設けられた複数の通常行選択線NMW1〜NMW1
28と、各々のブロックにおいて通常行NMW1〜NM
W128のいずれかに不良があった場合に替わりに予備
行を選択するためにそれぞれ設けられた1本の予備行選
択線RMWと、通常行選択線NMW1〜NMW128毎
に設けられ、対応する通常行選択線NMW1〜NMW1
28に不良があった場合にこの通常行選択線NMWを非
選択状態にする非選択手段FU11と、各々のブロック
において当該ブロック内の通常行の全てが非選択状態に
あるときは、予備行選択線RMWを選択状態にする手段
R11,P11,NOR11とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体記憶装置に係わ
り、特に冗長回路を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体記憶装置において、大容量
化に伴なう歩留まりの低下を防ぐために冗長構成とする
ことが多く行われている。即ち、製造工程中に発生した
チップ上のビット不良やカラム不良、あるいはロー不良
等による歩留まりの低下を緩和する目的で、チップ上に
予め予備のメモリセルアレイを搭載しておき、検査によ
り発見された不良箇所を予備のセルに置き換えて不良チ
ップを救済する。このような冗長回路を備えた従来の装
置には、例えば1982 IEEE International Solid-State
Cirduit Conference Digest of Technical Paper, “A
64Kb CMOS SRAMs”,S.Konishi.,et al.,pp.258-259.に
記載されたものがある。
【0003】ここで、冗長構成を活用して不良ビットを
予備セルアレイに置き換えるためには、不良セルを選択
するアドレス信号が外部から入力された場合、予備のセ
ルアレイをアクセスする機構を実現することが必要とな
る。
【0004】一般には、配線層等を用いてヒューズ素子
を形成しておき、レーザを照射して溶断するレーザブロ
ーを行いこのようなアクセス機構を実現することが行わ
れている。例えば、行(ロー)単位で不良セルを救済す
るSRAMでは、各ワード線とワード線を駆動する回路
との間にヒューズが配置されている。そして、不良行の
ワード線に設けられているヒューズを予めレーザでブロ
ーしておくことで、このワード線を選択するアドレス信
号が入力されても活性化されないようにしている。この
ようなSRAMの従来例として、例えば特開昭60−1
8899号公報、あるいは特開昭60−20397号公
報に開示されたものがある。
【0005】このような従来の装置として、1024本
の通常行に8本の予備行が配置されたSRAMの構成を
図12に示す。この装置では、通常のメモリセルMCを
セクション毎に分割して駆動するために、ワード線が2
重に配置されている。
【0006】メモリセルアレイNMA1501の端部に
は、ローメインデコーダRMD1501が配置されてい
る。このローメインデコーダRMD1501には、通常
メインワード線NMW毎に、NAND回路NA150
1、2段のインバータから成るワード線バッファWB1
501、及び不良ローアイソレーション用ヒューズFU
1501が直列に接続されている。ローメインデコーダ
RMD1501には、図13に示されたアドレスデコー
ダAD1601が生成するロープリデコード信号が与え
られる。
【0007】図13に示されたように、アドレスデコー
ダAD1601には例えば10ビットのアドレス信号が
外部から入力端子Ax0〜Ax9に入力される。アドレス信
号は、ロープリデコーダRPD1601により解読さ
れ、ロープリデコード信号/X0 ・/X1 ,X0 ・/X
1 ,…として出力される。この信号は、後述する予備ロ
ーデコーダRRD1801にも与えられ、予備ロー選択
信号として出力されて予備メモリセルアレイに与えられ
る。
【0008】メモリセルアレイNMA1501の行方向
には、各セクション毎にカラムデコーダCD1501と
セクションデコーダSD1501とが設けられている。
【0009】図12において、メモリセルMCの行方向
の選択は、次のように行われる。ロープリデコード信号
がローメインデコーダRMD1501に与えられ、10
24本の通常メインワード線NMWのうちのいずれか1
本が選択される。さらに、セクションデコーダSD15
01によりいずれかのセクションが選択され、そのセク
ション内のワード線SWが立ち上がる。
【0010】行方向の選択は、カラムデコーダCD15
01によりいずれか1本のビット線が選択されることで
行われる。
【0011】予備メモリセルアレイRMWには、予備の
メモリセルが8行分配置されている。この予備メモリセ
ルアレイRMWの端部には、予備メインワード線RMW
を選択するための予備ワード線バッファWB1501が
設けられている。予備ワード線バッファWB1501に
は、図14に示され前述した予備ローデコーダRRD1
801が生成した予備ローデコード信号が入力される。
【0012】この図14に示された予備ローデコーダR
RD1801は、特開昭63−168900号公報にも
開示されているもので、上述したロープリデコード信号
/X0 ・/X1 ,X0 ・/X1 ,…が入力される。入力
されたロープリデコード信号は、Pチャネルトランジス
タ及びNチャネルトランジスタが並列に接続されたスイ
ッチ用CMOSトランスミッションゲート回路TGを介
してNAND回路NA1801に入力される。ここで、
スイッチ用CMOSトランスミッションゲート回路TG
内における各ゲートの開閉状態は、2組のヒューズ選択
回路FS1801及びFS1802からの出力信号F,
/Fにより決定される。この信号F,/Fによりいずれ
か一つのゲートが開き、4つのプリデコード信号のうち
のいずれか一つが通過して出力される。
【0013】スイッチ用CMOSトランスミッションゲ
ート回路TGは複数設けられており、それぞれの出力信
号SP01i 〜SP89i はNAND回路NA1801に入
力される。さらにこのNAND回路NA1801には、
複数の予備ローデコーダRRD1801のうちのいずれ
かを選択するためのスペアイネーブルシグニチャ回路S
ES1701からのスペアイネーブル信号SPEi が入
力される。
【0014】この予備ローデコーダRRD1801が選
択されないときは、スペアイネーブル信号SPEi がロ
ウレベルであり、信号SP01i 〜SP89i とは無関係に
ハイレベルの予備ローデコード信号が出力される。スペ
アイネーブル信号SPEi がハイレベルのときは、それ
ぞれのスイッチ用CMOSトランスミッションゲート回
路TGを通過した信号SP01i 〜SP89i に基づいて予
備ローデコード信号のレベルが決定される。
【0015】ヒューズ選択回路FSは、図15に示され
るようにヒューズFU1701、インバータIN170
1、容量C1701及びC1702、Nチャネルトラン
ジスタN1701を備えている。そして、ヒューズFU
1701がブローされているか否かにより、信号F及び
/Fのレベルの組み合わせが異なる。ヒューズFU17
01がブローされていない場合は、信号Fはハイレベル
で信号/Fはロウレベルである。ヒューズFU1701
がブローされているときは、逆に信号Fはロウレベルで
信号/Fはハイレベルである。
【0016】このような構成を備えた従来のSRAMに
おいて、通常行のいずれかに不良がある場合は、その不
良の存在する行の不良ローアイソレーション用ヒューズ
FU1501をレーザによりブローする。これにより、
この不良行を選択するアドレス信号が入力されても、こ
の不良行はアクセスされない。さらに、各通常メインワ
ード線NMWは、図12に示されるようにノーマリオン
のPチャネルトランジスタP1501によりハイレベル
に固定されるため、フローティング状態とはならず非選
択状態を維持する。
【0017】この不良行が選択されたときは、替わりに
いずれかの予備行が自動的に選択される。予備行のうち
いずれかを選択するために、予備ローデコーダRRD1
801のヒューズ選択回路FSに対してもヒューズブロ
ーを行っておく必要がある。図14に示されたように、
1本の予備ローを選択するためには、最大で10本のロ
ープリデコード信号/X0 ・/X1 ,X0 ・/X1 ,
…,X8 ・X9 と、さらに予備ローデコーダRRD18
01を選択するためのスペアイネーブルシグニチャ回路
SES1701の1本を加えた最大で合計11本のブロ
ーが必要である。
【0018】このような構成を備えた従来のSRAMの
うち、通常メインワード線NMWと予備メインワード線
RMWの回路構成のみを取り出して図示したものが図1
6である。上述したように、1024行の通常メインワ
ード線NMWには、NAND回路から成るローメインデ
コーダRMD1901、ワード線バッファWB150
1、及びヒューズFU1901が直列に配列されてい
る。8行の予備メインワード線RMWには、ワード線バ
ッファWB1901が配置されている。この通常メイン
ワード線NMW及び予備メインワード線RMWは、ロウ
レベルのときに選択状態になる。
【0019】他の従来のSRAMにおける通常メインワ
ード線NMWと予備メインワード線RMWの構成を図1
7に示す。通常メインワード線NMWの端部に、ローメ
インデコーダRMD2001、インバータIN200
2、ヒューズFU2001、インバータIN2001が
直列に接続されている。図16に示されたものと異な
り、ここではヒューズFU2001はインバータIN2
001とインバータIN2002との間に接続されてい
る。通常メインワード線NMWの負荷容量が大きい場合
には、このように信号線よりも抵抗の大きいヒューズF
Uをワード線バッファWBのインバータIN2001と
IN2002の間に設けることで、充放電の速度を高速
化させることができる。
【0020】ここで、インバータIN2001とIN2
002とを接続するノードには、Nチャネルトランジス
タN2001及びN2002のドレインが接続されてい
る。このトランジスタN2001及びN2002のソー
スは接地されている。トランジスタN2001はインバ
ータIN2001の出力ノードにゲートが接続されてお
り、トランジスタN2002はノーマリオン状態にあ
る。トランジスタN2001は、かならずしも必要では
ないが、通常メインワード線NMW2001のレベルを
フィードバックしてインバータIN2001の入力ノー
ドのレベルを安定して保持する役目を持っている。ま
た、トランジスタN2002は、ヒューズFU2001
をブローした場合にインバータIN2001の入力ノー
ドのレベルを確実にロウレベルに保持するために設けら
れており、駆動力はインバータIN2001及び200
2を構成するトランジスタよりは十分に低く設定されて
いる。この通常メインワード線NMWと予備メインワー
ド線RMWは、ロウレベルのとき選択状態になる。
【0021】図18に、他のSRAMにおける通常メイ
ンワード線NMWと予備メインワード線RMWの構成を
示す。この通常メインワード線NMW及び予備メインワ
ード線RMWは、図16及び図17に示されたものとは
逆に、ハイレベルのときに選択状態となる。このため、
それぞれのワード線に設けられたインバータの段数が図
16及び図17のものとは異なり1段となっている。通
常メインワード線NMWの端部には、NAND回路から
成るローメインデコーダRMD2101、1つのインバ
ータから成るワード線バッファWB2102、及びヒュ
ーズFU2101が直列に接続されている。予備メイン
ワード線RMWの端部には、一つのインバータから成る
ワード線バッファWB2101が接続されている。
【0022】図18に示された通常メインワード線NM
W及び予備メインワード線RMWの構成は、図16に示
されたもののインバータの段数を1段にしたものに相当
する。
【0023】図19に示された通常メインワード線NM
W及び予備メインワード線の構成は、図17に示された
もののインバータの段数を1段にしたものに相当する。
この図19に示された通常メインワード線NMW及び予
備メインワード線は、図18に示されたものと同様にハ
イレベルで選択状態になる。
【0024】上述した冗長回路は、いずれも行(ロー)
方向に設けられたものである。これに対し、列(カラ
ム)方向に冗長回路を設けたものも存在する。このよう
な構成は、ワード線伝播時間の遅延を防止し、動作時の
消費電力を低減する上で有効である。
【0025】従来の列方向の冗長回路の構成には、図2
0に示されるように各セクションSEC91〜SEC9
Nに通常列と予備列を配置したものと、図21に示され
るように通常列のみから成るセクションSEC1001
〜SEC100Nと、予備列のみから成るセクションS
EC100N+1とに分けて配置したものとがある。
【0026】図20に示された回路では、コア領域がN
個のセクションSEC91〜SEC9Nに分割されてお
り、各セクションにはメモリセルアレイMCA91と、
センスアンプ及び書込回路SAW91と、カラムゲート
CG91とが設けられている。
【0027】メモリセルアレイMCA91は、8つのI
/O1〜I/O8で構成されており、それぞれのI/O
はn個の通常列とS個の予備列とを備えている。よっ
て、各I/O毎にs個の通常列を救済することができ
る。SRAM全体としては8・s・N列の予備カラムが
配置されていることになる。
【0028】図21に示された回路では、通常のセクシ
ョンSEC1001〜SEC100Nには通常列のみが
配置されており、予備列は予備セクションSEC100
N+1に配置されている。予備セクションSEC100
N+1には、8つのI/O1〜I/O8が構成されてお
り、各I/Oにはs個の予備列が配置されている。
【0029】そして、図20及び図21にそれぞれ示さ
れた回路では、通常列に不良があった場合のアイソレー
ションはヒューズを用いずに制御信号を用いて行われ
る。制御信号として、ここではセクションを選択するた
めのセクションデコード信号S、列を選択するためのカ
ラムデコード信号C、カラムゲートCG91,CG10
1の開閉を制御するためのカラムゲート信号CG、共通
ビット線を選択するための共通ビット線選択信号CB
L、予備デコーダに与える予備デコード信号SPD、当
該予備列が選択されたことを示す予備ヒット信号SPH
が用いられる。
【0030】これらの制御信号のうち、カラムデコード
信号C、セクションデコード信号S、及び予備ヒット信
号SPHは、図22に示されるような回路により生成さ
れる。カラムアドレス入力バッファCABにm個のカラ
ムアドレス入力信号CAIが入力され、その出力がカラ
ムデコーダCD1101に与えられてH個のカラムデコ
ード信号Cとして出力される。また、カラムアドレス入
力バッファCABの出力はヒューズ選択回路FS110
1にも与えられ、その出力は予備カラムデコーダSCD
1101に与えられる。
【0031】一方、セクションを選択するためのn個の
セクションアドレス入力信号がセクションアドレス入力
バッファSABに入力され、このバッファSABからの
出力がセクションデコーダSD1101に与えられて、
N個のセクションデコード信号Sが出力される。また、
セクションアドレス入力バッファSABからの出力はヒ
ューズ選択回路FS1102に与えられ、ヒューズ選択
回路FS1102からの出力は予備セクションデコーダ
SSD1101に与えられる。ここで、ヒューズ選択回
路FS1101及びFS1102は、図14に示された
ヒューズ回路FS1801と同様に図15に示されたよ
うな構成を備えている。
【0032】予備カラムデコーダSCD1101と予備
セクションデコーダSSD1101の出力は、AND回
路1101に与えられ、AND回路1101の出力信号
SPD(1)はOR回路1101に与えられる。OR回
路1101には、このようなAND回路からの出力信号
が、予備カラムの数であるs個分入力され、一つの予備
ヒット信号SPHを出力する。
【0033】図20に示された回路で冗長回路を持たせ
たことによるメモリセルアレイ領域の増加分と、必要な
予備列のデコーダの数は次のようである。上述したよう
に、予備列の数が8・s・N列であるため、メモリセル
アレイ領域の増加の割合は(8・s・N)/(8・n・
N)=s/nとなる。また、予備列用のデコーダはs・
N個必要となる。
【0034】図21に示された回路では、メモリセルア
レイ領域が増加する割合は1/Nであり、予備列用の列
デコーダはs個必要となる。
【0035】上述した従来の装置では、冗長回路を持た
せた場合には持たない装置と比較して、次のような要素
を付加しなければならない。
【0036】(1) 予備メモリセルアレイ及びワード線バ
ッファ (2) 不良ローアイソレーション用ヒューズ (3) ヒューズブロー後の通常メインワード線がフローテ
ィング状態にならず常時非選択状態になるように設ける
ノーマリオン状態のトランジスタ (4) 予備ローデコーダ このような要素を付加することで面積が増加する割合を
概算すると、以下のようである。
【0037】(1) 予備メモリセルアレイ及びワード線バ
ッファの付加による面積の増加 通常のメモリセルアレイが1024行設けられており、
これに8行の予備のメモリセルアレイが付加されるとす
ると、1032/1024=1.008より0.8%面
積が増加する。
【0038】(2) 不良ローアイソレーション用ヒューズ
の付加による面積の増加 通常の1024行と同数の1024個のヒューズを、メ
モリセルアレイとワード線バッファとの間に設ける必要
がある。このヒューズはメモリセルアレイの近傍に配置
しなければならないが、レーザによるブローする際にヒ
ューズとヒューズ素子周囲の回路や配線を損傷しないよ
うに、これらとの間に100μm程度の距離が必要であ
る。この距離の分だけ、面積が増加する。
【0039】(3) ノーマリオン状態のトランジスタの付
加による面積の増加 このトランジスタは、ごく低い駆動力を有するMOS型
トランジスタ、あるいは高抵抗の素子を用いて構成すれ
ばよく、アレイに換算して数カラム程度の増加で足り
る。
【0040】(4) 予備ローデコーダの付加による面積の
増加 図14に示された予備ローデコーダでは、予備行の数は
11×8であり、88個のヒューズを含んだ9組のデコ
ーダが必要となる。概算として、予備行1に対して必要
な1つの予備ローデコーダの面積は、約20000μm
2 である。よって、8つの予備ローデコーダを設けると
なると、約160000μm2 の面積の増加を招く。
【0041】次に、冗長回路構成としたことにより増加
する、ヒューズブロー工程の数について述べる。表1
に、64KビットのSRAMから16MのSRAMにお
いて、予備行に関するヒューズブローの回数を示す。
【0042】
【表1】 ここで、予備行は通常行128行に1行の割合で設けら
れている。64KビットSRAMを例にとると、通常行
256行につき予備行が2行設けられている。不良行の
ヒューズをブローする数は、最大で2である。この場合
の予備ローデコーダ内において、不良行のアドレスを記
憶するために必要なヒューズブロー数と、予備行イネー
ブル用のヒューズブロー数とを足すと最大で18とな
る。よって、合計するとヒューズブローの数は最大で2
0となる。
【0043】表1から明らかなように、ヒューズブロー
の数の大部分は予備ローデコーダにおける不良ローのア
ドレス記憶用と予備イネーブル用とで占められている。
そして、大容量化に伴いブローの数は大幅に増加してい
く。
【0044】以上、行方向に冗長回路構成としたことに
よる面積及び製造工程数の増加について述べたが、同様
に列方向に冗長回路を持たせた場合の面積及び製造工程
数の増加について説明する。
【0045】上述したように、図20に示された回路構
成では、予備のメモリセルアレイを設けたことによる面
積の増加の割合は、s/nであり、図21に示された回
路構成では1/Nとなる。
【0046】不良カラムをアイソレーションするヒュー
ズは用いていないため、この分の面積の増加は零であ
る。同様に、ノーマリオン状態のトランジスタは付加し
ないため、この分の面積の増加はない。
【0047】予備カラムデコーダは、図20の構成では
s×N個必要であり、図21の構成ではs個必要であ
る。8I/O構成の1MビットSRAMで、通常列が1
024カラムで、予備列を8カラム設けたとすると、デ
コードに必要なカラムアドレスは7ビットであり1予備
列につき約15000μm2 面積が増加する。よって、
全体では8個の予備カラムデコーダが必要なため、約1
20000μm2 増加する。
【0048】列方向に関して冗長回路を持たせたことに
よるヒューズブロー工程の数を、表2に示す。
【0049】
【表2】 表1に示された行方向と同様に、予備列は通常列128
列につき1列の割合で設けられている。この表2から明
らかなように、予備行を設けた場合ほどではないが、大
容量化に伴いブローの数は大幅に増加していく。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の半導体記憶装置では冗長回路構成にしたことによ
り面積が増大し製造工程数も大幅に増加していた。これ
により、チップサイズの増大、及び製造時間や製造コス
トの増加を招いていた。
【0051】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、チップ面積の増加を抑制し、また予備行又は予備列
を選択するために必要な情報を記憶する工程を削減し得
る半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0052】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体記憶装置
は、複数の通常行と1つの予備行にメモリセルがそれぞ
れ配置された複数のブロックと、前記各々のブロックに
おいて、前記通常行のうちのいずれかを選択するために
それぞれ設けられた複数の通常行選択線と、前記各々の
ブロックにおいて、前記通常行のいずれかに不良があっ
た場合に替わりに前記予備行を選択するためにそれぞれ
設けられた1本の予備行選択線と、前記通常行選択線毎
に設けられ、対応する前記通常行に不良があった場合に
この通常行選択線を非選択状態にする非選択手段と、前
記各々のブロックにおいて、当該ブロック内の前記通常
行の全てが非選択状態にあるときは、前記予備行選択線
を選択状態にする手段とを備えたことを特徴としてい
る。
【0053】または、本発明の半導体記憶装置は、上記
行方向に対して設けられた構成を列方向に同様に備えて
いてもよい。
【0054】
【作用】各々のブロック内において、通常行のいずれか
に不良がある場合、この通常行選択線が非選択状態にな
り、さらにこの通常行選択線が選択された場合には全て
の通常行選択線が非選択状態となり、替わりに予備行選
択線が選択状態になる。このように、各ブロックに複数
の通常行と1つの予備行とが設けられ、通常行に不良が
あった場合は自動的に予備行が選択状態になるため、予
備行を選択するための予備行用のデコーダや、予備行を
選択するための情報を記憶する手段が不要であり、チッ
プ面積の縮小が可能である。また、予備行を選択する情
報を記憶させる工程が不必要である。列方向に対して同
様な構成を備えた場合も、同様な作用が生じる。
【0055】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1に、本発明の第1の実施例による半
導体記憶装置における1ブロック内の行方向の構成を示
す。この第1の実施例は、図16に示された従来の装置
に本発明を適用したものに相当する。
【0056】各々のブロック内において、128本の通
常メインワード線NMW1〜NMW128と1本の予備
メインワード線RMWが配線されている。
【0057】各々の通常メインワード線NMWには、端
部にNAND回路から成るローメインデコーダRMD1
1と、2段のインバータから成るワード線バッファWB
11と、不良ローアイソレイションヒューズFU11と
が直列に接続されている。また、通常メインワード線N
MW1〜NMW128の他方の端部には、駆動力の小さ
いノーマリオンのPチャネルトランジスタP12が設け
られている。
【0058】予備メインワード線RMWの端部には、イ
ンバータIN12、NOR回路NOR11、及びインバ
ータIN11が直列に接続されている。
【0059】また、ワード線とは直交する方向に1本の
共通ブロック線R11が配線されている。この共通ブロ
ック線R11には、各通常メインワード線NMW1〜N
MW128との交点にそれぞれ設けられたPチャネルト
ランジスタP11のドレインと、Nチャネルトランジス
タN11のドレインと、NOR回路NOR11の他方の
入力端子が接続されている。
【0060】PチャネルトランジスタP11のソースは
電源電圧VDD端子に接続され、ゲートは通常メインワー
ド線NMWに接続されている。Nチャネルトランジスタ
N11は、ゲートが電源電圧VDD端子に接続されてノー
マリオン状態にあり、ソースは接地されている。このN
チャネルトランジスタN11の駆動能力は、Pチャネル
トランジスタP11と比較して十分に小さく設定されて
いる。
【0061】このような構成を備えた第1の実施例で
は、次のように動作する。通常メインワード線NMW1
〜NMW128に不良が存在しない場合、あるいはいず
れかに不良が存在しても他の通常メインワード線NMW
が選択された場合は、選択された通常メインワード線N
MWのみがロウレベルになる。そして、この選択された
通常メインワード線NMWにゲートが接続されたPチャ
ネルトランジスタP11のみがオンし、予備選択線R1
1を充電する。これにより、NOR回路NOR11にハ
イレベルの信号が入力され、インバータINV12に入
力されるブロック選択信号とは無関係に予備メインワー
ド線RMWはハイレベルに保持され非選択状態を維持す
る。
【0062】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8に不良が存在し、かつその不良のある通常メインワー
ド線NMWが選択された場合には、次のように動作して
予備メインワード線RMWに置き替わる。
【0063】例えば、通常メモリセルアレイのうち通常
メインワード線NMW1に不良があり、この不良ローア
イソレーションヒューズFU11がブローされ、かつこ
の通常メインワード線NMW1が選択された場合を考え
る。不良ローアイソレーションヒューズFU11がブロ
ーされると、ワード線バッファ11及びローメインデコ
ーダRMD11と、この通常メインワード線NMW1と
が遮断される。これにより、ローメインデコーダRMD
11に入力されるロープリデコード信号にかかわらず、
通常メインワード線NMW1はPチャネルトランジスタ
P12により充電されてハイレベルに保持される。
【0064】この状態で通常メインワード線NMW1が
選択された場合は、全ての通常メインワード線NMW1
〜NMW128がハイレベルで非選択状態におかれる。
これにより、全てのPチャネルトランジスタP11がオ
フし、またNチャネルトランジスタN11はノーマリオ
ンであることから、ブロック共通線R11はロウレベル
になる。NOR回路NOR11の一方の入力端子にこの
ロウレベルの信号が入力されるため、インバータIN1
2を介して入力されるブロック選択信号に応じて予備メ
インワード線RMWのレベルが変わる。ハイレベルのブ
ロック選択信号がインバータIN12に入力されたと
き、予備メインワード線RMWがロウレベルになり選択
される。
【0065】このように、第1の実施例では各ブロック
内において通常メインワード線NMWが選択されたとき
は、ロープリデコード信号に応じていずれか一つの通常
メインワード線NMWが選択される。いずれか一つの通
常メインワード線NMWに不良が存在した場合はその不
良アイソレーションヒューズが溶断され、かつ不良の通
常メインワード線NMWが選択された場合は全ての通常
メインワード線NMWがロープリデコード信号とは無関
係に非選択状態になる。これにより、自動的に予備メイ
ンワード線RMWが選択可能な状態になる。そして、こ
のブロックが選択された場合には予備メインワード線R
MWが選択される。
【0066】図2に、本発明の第2の実施例による半導
体記憶装置の構成を示す。この第2の実施例は、図17
に示された従来の装置に本発明を適用したものに相当す
る。図17における装置と同様に、各通常メインワード
線NMW1〜NMW128の端部に、それぞれローメイ
ンデコーダRMD21、インバータIN22、不良ロー
アイソレーション用ヒューズFU21、インバータIN
21が直列に接続され、さらにNチャネルトランジスタ
N21及びN23が設けられている。
【0067】また、予備メインワード線RMWの端部に
は、NAND回路NA21の出力端子が接続され、一方
の入力端子はブロック選択信号を入力される。
【0068】そして、ワード線と直交する方向にブロッ
ク共通線R21が設けられ、その一端はNAND回路N
A21の他方の入力端子に接続されている。このブロッ
ク共通線R21と各通常メインワード線NMW1〜NM
W128とが交差する箇所にNチャネルトランジスタN
22がそれぞれ設けられている。各Nチャネルトランジ
スタN22のドレインがブロック共通線R21に接続さ
れ、ソースが接地され、ゲートがそれぞれのインバータ
IN21の入力端子に接続されている。さらに、駆動能
力がNチャネルトランジスタN22よりも十分に小さく
ノーマリオンのPチャネルトランジスタP21のドレイ
ンが、ブロック共通線R21に接続されている。
【0069】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8のうち、いずれにも不良が存在しない場合、あるいは
不良箇所が存在しても他のものが選択された場合には、
選択されたローのインバータIN21の入力端子がハイ
レベルに、通常メインワード線NMWがロウレベルにな
る。この選択されたローのインバータIN21の入力端
子にゲートが接続されたNチャネルトランジスタN22
がオンし、ブロック共通線R21を放電する。このブロ
ック共通線R21からロウレベルの入力をNAND回路
NA21が与えられ、予備メインワード線RMWは常時
ハイレベルに保持されて非選択状態におかれる。
【0070】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8のいずれかに不良があった場合は、その不良ローアイ
ソレーションヒューズFU21がブローされ、その通常
メインワード線NMWはNチャネルトランジスタN21
及びN23によってハイレベルに保持され、非選択状態
となる。不良のある通常メインワード線NMWが選択さ
れたときは、全てのNチャネルトランジスタN22がオ
フ状態を保ち、NチャネルトランジスタP21はノーマ
リオンであることから、ブロック共通線R21は充電さ
れてハイレベルになる。このハイレベルの入力をNAN
D回路NA21が与えられ、予備メインワード線RMW
はブロック選択信号に応じてレベルが変り、ハイレベル
のブロック選択信号が入力されたときはロウレベルにな
り選択状態になる。
【0071】本発明の第3の実施例による半導体記憶装
置の構成を図3に示す。この実施例の構成は、図1に示
された第1の実施例によるものと類似したものとなって
いる。各通常メインワード線NMW1〜128の端部
に、それぞれローメインデコーダRMD31、不良ロー
アイソレーションヒューズFU31、及び2段のインバ
ータから成るワード線バッファWBが直列に接続され、
さらにワード線バッファWBの入力端子とローメインデ
コーダRMD31の出力端子とを接続するノードと電源
電圧VDD端子との間に、PチャネルトランジスタP31
が接続されている。このPチャネルトランジスタP31
はゲートが接地され、ノーマリオン状態にある。
【0072】また、予備メインワード線RMWの端部に
は、インバータIN32、NOR回路NOR31及びイ
ンバータIN31が直列に接続されている。
【0073】ワード線と直交する方向にブロック共通線
R31が設けられ、一端はNOR回路NOR31の一方
の入力端子に接続されている。
【0074】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8のうち、いずれにも不良が存在しない場合、あるいは
不良箇所が存在しても他のものが選択された場合には、
選択された通常メインワード線NMWがロウレベルにな
る。この選択されたローのワード線バッファWBの入力
端子にゲートが接続されたPチャネルトランジスタP3
2がゲートにロウレベルを入力されてオンし、ブロック
共通線R31を充電する。このブロック共通線R31か
らハイレベルの入力をNOR回路NOR31が与えら
れ、予備メインワード線RMWは常時ハイレベルに保持
されて非選択状態におかれる。
【0075】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8のいずれかに不良があった場合は、その不良ローアイ
ソレーションヒューズFUが溶断され、その通常メイン
ワード線NMWはPチャネルトランジスタP31によっ
てハイレベルに保持され、非選択状態となる。不良のあ
る通常メインワード線NMWが選択されたときは、全て
のPチャネルトランジスタP32がオフ状態を保ち、N
チャネルトランジスタN31がノーマリオンであること
から、ブロック共通線R31は放電されてローレベルに
なる。このローレベルの入力をNOR回路NOR31が
与えられ、予備メインワード線RMWはハイレベルのブ
ロック選択信号が入力されたときはロウレベルになり選
択状態になる。
【0076】図4に示された本発明の第4の実施例で
は、上述の第1〜第3の実施例とは逆に各ワード線はハ
イレベルになったときに選択状態になり、図18に示さ
れた従来の装置に本発明を適用したものに相当する。通
常メインワード線NMW1〜NMW128と直交する方
向にブロック共通線R41が設けられ、各交点にNチャ
ネルトランジスタN41が設けられ、さらにこのトラン
ジスタN41よりも駆動能力が十分に低くノーマリオン
のPチャネルトランジスタP41のドレインが接続され
ている。
【0077】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8に不良がない場合、あるいは不良が存在しかつ不良箇
所以外が選択された場合は選択された通常メインワード
線NMWがハイレベルになる。この場合には、選択され
た通常メインワード線NMWにゲートが接続されたNチ
ャネルトランジスタN41がオンし、ブロック共通線R
41はロウレベルになり、予備メインワード線RMWは
ロウレベルに保持され非選択状態を維持する。
【0078】通常メインワード線NMWに不良があって
そのヒューズFU41がブローされ、かつその不良の通
常メインワード線NMWが選択されたときは、全ての通
常メインワード線NMW1〜NMW128はロウレベル
に保持される。NチャネルトランジスタN41は全てオ
フし、PチャネルトランジスタP41はノーマリーオン
であるためブロック共通線R41がハイレベルになる。
ブロック選択信号がハイレベルでこのブロックが選択さ
れたとき、予備メインワード線RMWはハイレベルにな
り選択状態になる。
【0079】図5に、本発明の第5の実施例による装置
の構成を示す。この第5の実施例も第4の実施例と同様
に各ワード線はハイレベルになったときに選択状態にな
り、図19に示された従来の装置に本発明を適用したも
のに相当する。ブロック共通線R51と通常メインワー
ド線NMW1〜NMW128との各交点にNチャネルト
ランジスタP52が設けられ、このトランジスタP52
よりも駆動能力が十分に低くノーマリオンのNチャネル
トランジスタN51のドレインが接続されている。
【0080】通常メインワード線NMW1〜NMW12
8に不良がない場合、あるいは不良が存在しかつ不良箇
所以外が選択された場合、第4の実施例と同様に選択さ
れた通常メインワード線NMWがハイレベルになる。選
択されたローのインバータIN52の入力端子にゲート
が接続されたPチャネルトランジスタP52がオンする
ため、ブロック共通線R51はハイレベルになり、予備
メインワード線RMWはロウレベルに保持され非選択状
態を維持する。
【0081】通常メインワード線NMWに不良があり、
かつ不良の通常メインワード線NMWが選択されたとき
は、全ての通常メインワード線NMW1〜NMW128
はロウレベルに保持される。PチャネルトランジスタP
52は全てオフし、NチャネルトランジスタN51はオ
ン状態にあるためブロック共通線R51はロウレベルに
なる。ブロック選択信号がロウレベルでこのブロックが
選択されたとき、予備メインワード線RMWはハイレベ
ルになり選択状態になる。
【0082】図6に示された本発明の第6の実施例は、
第5の実施例で用いられているトランジスタの極性を変
えたものに相当する。即ち、第5の実施例で各通常メイ
ンワード線NMW1〜NMW128に設けられたPチャ
ネルトランジスタP51〜P53と、ブロック共通線R
51に設けられたNチャネルトランジスタN51の替わ
りに、それぞれNチャネルトランジスタN61〜N63
とPチャネルトランジスタP61が設けられている。さ
らに、ブロック共通線R61とNOR回路NOR61の
一方の入力端子との間にインバータIN62が設けられ
ている。この第6の実施例における動作は、第5の実施
例と同様である。通常メインワード線NMW1〜128
のいずれかに不良があり、かつその不良ローが選択され
た場合、全ての通常メインワード線NMW1〜128は
ハイレベルで非選択状態となり、ブロック共通線R61
がPチャネルトランジスタP61で充電される。このブ
ロックが選択された場合は、予備メインワード線RMW
はロウレベルになり選択状態になる。
【0083】ここで、上述した第1〜第6の実施例で
は、いずれも正常な通常メインワード線NMWが選択さ
れたときは、この選択されたワード線NMWに接続され
たトランジスタと、ブロック共通線R11〜R61に接
続されたノーマリオンのトランジスタとが同時にオンし
て電源電圧VDD端子から接地電圧Vcc端子へ貫通電流が
流れる。しかし、この貫通電流が流れるのは選択された
1つのブロックに限られるので、装置全体の動作時にお
ける消費電流から見れば影響は十分に小さい。
【0084】また、例えば図2に示された第2の実施例
で、ブロック共通線R21をPチャネルトランジスタP
21とNチャネルトランジスタN22とで駆動しようと
すると、遅延時間が長くなることが考えられる。しか
し、このトランジスタP21及びN22の駆動能力を高
く設定すると、上述した貫通電流の増大を招く。そこ
で、予備メインワード線RMWを1段のNAND回路で
駆動するのではなく、図6に示された第6の実施例のよ
うにインバータIN61を設けて段数を増やすことで、
ブロック共通線R61の負荷容量を大幅に低減し高速化
することが可能である。
【0085】上述した第1〜第6の実施例では、いずれ
も1つのブロック内の構成を示している。装置全体とし
ては、例えば図7に示されたような構成とすることがで
きる。
【0086】1つのブロックB1において、128本の
通常メインワード線NMWと、1本の予備メインワード
線RMWが設けられている。このようなブロックが、全
体で8個設けられており、通常メインワード線NMWの
本数は1024本で予備メインワード線RMWの本数は
8本である。
【0087】図12に示された従来の装置では、8本の
予備メインワード線RMWと1024本の通常メインワ
ード線NMWとが分離した領域に設けられていたが、図
7に示された装置では上述のように全体が複数のブロッ
クに分かれて各ブロックには1本ずつの予備メインワー
ド線が通常メインワード線NMWと共に配置されてい
る。
【0088】さらに、従来の装置と異なり、予備メイン
ワード線RMWの端部には予備ワード線バッファの替り
に図1〜図6を用いて述べたような制御を行なう回路
(ノーマル行/予備行制御回路)が配置される。さらに
図12の従来の回路に比べて大きな特徴は、従来必要だ
った予備ローデコード信号およびそれを発生させるため
のアドレス情報をヒューズ等を用いて記憶させるための
予備ローデコードを配置しておく必要がない。
【0089】以上、行方向に冗長回路を構成した実施例
の回路について説明したが、列方向にも同様に冗長回路
を設けることもできる。
【0090】先ず、図8に示されるように、列方向に関
し全体の回路をN個のセクションSEC81〜SEC8
Nに分割し、各セクションSECにM列を設けたとする
と、全体ではM×N個の列が存在することになる。
【0091】図9に、本発明の第7の実施例による半導
体記憶装置の列方向の構成を示す。図示されていないメ
モリセルアレイが列方向に複数のブロックに分割されて
おり、図9には一つのブロック内の構成が示されてい
る。この第7の実施例では、1つのブロック内には1つ
のI/Oのみが含まれている。
【0092】メモリセルアレイ領域を列方向に接続する
N列分のビット線対BL,/BLの端部が、N個のカラ
ムゲートCG1201〜CG120Nに接続されてお
り、カラムゲートCG1201〜CG120Nはセンス
アンプ及び書込回路SAW1201に共通ビット線対C
BL,/CBLによって接続されている。共通ビット線
対CBL,/CBLには、カラムゲートCG1201〜
CG120Nの動作状態を制御する通常及び予備カラム
制御バッファNSCB1201が設けられている。
【0093】通常及び予備カラム制御バッファNSCB
1201は、N列に対応して設けられたカラムデコード
線CD1〜CDNのうち、対応するカラムデコード線C
Dからカラムデコード信号を入力され、さらにブロック
を選択するブロックデコード信号を入力されて動作す
る。そして、通常及び予備カラム制御バッファNSCB
1201から出力された制御信号は、カラムゲートCG
1201及びCG120Nに与えられてその開閉状態を
制御する。
【0094】通常及び予備カラム制御バッファNSCB
1201において、カラムデコード線CD1とカラムゲ
ートCG1201及びCG120Nとを接続するカラム
ゲート制御線CGC1201及びCGC120Nの間に
は、不良カラムアイソレーション用ヒューズFU120
1及びFU120Nが設けられ、またノーマリオンのN
チャネルトランジスタN1201及びN120Nがそれ
ぞれ接続されている。
【0095】ブロックデコード線BDLは、AND回路
AND1201の一方の入力端子に接続されている。A
ND回路AND1201の他方の入力端子には、ゲート
がカラムゲート制御線CGC1201に接続されソース
が接地されたNチャネルトランジスタN1211および
同様にゲートがカラムゲート制御線CGC120Nに接
続されたNチャネントランジスタN121NまでのN個
のNチャネルトランジスタのドレインと、ノーマリオン
のPチャネルトランジスタP1201のドレインとが接
続されている。このAND回路AND1201の出力端
子は、カラムゲートCG1211の制御端子に接続され
ている。このカラムゲートCG1211は、共通ビット
線対CBL,/CBLにそれぞれ入力端子を接続され、
出力端子は予備列のビット線対BL,/BLに接続され
ている。
【0096】このような構成を備えた本実施例は、次の
ように動作する。N個の通常列1〜Nにいずれも不良が
ない場合、あるいは不良が存在しても他の列が選択され
たときは、カラムデコード信号CD1〜CDNによりい
ずれか一つのカラムゲートCGが選択されて導通する。
【0097】カラムゲートCGは、例えば図10(a)
又は(b)にそれぞれ示されたような構成にすることが
できる。図10(a)のカラムゲートCGはNチャネル
トランジスタで構成されており、共通ビット線対CB
L,/CBLとビット線対BL,/BLとの間にそれぞ
れNチャネルトランジスタN1301及びN1302が
接続され、ゲートがカラムゲート制御線CGCに接続さ
れている。カラムゲート制御線CGCがハイレベルのと
き、トランジスタN1301及びN1302が導通し、
共通ビット線対CBL,/CBLとビット線対BL,/
BLとがそれぞれ接続された状態になる。
【0098】図10(b)に示されたカラムゲートCG
は、共通ビット線CBL,/CBLとビット線対BL,
/BLとの間に、それぞれNチャネルトランジスタN1
303及びPチャネルトランジスタP1301と、Nチ
ャネルトランジスタN1304及びPチャネルトランジ
スタP1302とが並列に接続されている。Nチャネル
トランジスタN1303とN1304のゲートはカラム
ゲート制御線CGCに共通接続され、Pチャネルトラン
ジスタP1301及びP1302のゲートはインバータ
IN1301の出力端子に共通接続されている。インバ
ータIN1301の出力端子はカラムゲート制御線CG
Cに接続されている。この図10(b)に示されたカラ
ムゲートCGも図10(a)のカラムゲートCGと同様
に、カラムゲート制御線CGCがハイレベルになるとト
ランジスタN1303,N1304,P1301,及び
P1302が導通し、共通ビット線対CBL,/CBL
とビット線対BL,/BLとがそれぞれ接続される。
【0099】次に、例えば通常列1に不良があり、不良
カラムアイソレーション用ヒューズFU1201がブロ
ーされた場合は以下のようにしてスペア列に置き替わ
る。ヒューズFU1201がブローされると、列1のカ
ラムゲート制御線CGC1201は常時ロウレベルでカ
ラムゲートCG1201は閉じた状態を維持する。カラ
ムゲート制御線CGC1201がロウレベルになると、
NチャネルトランジスタN1211がオフし、Pチャネ
ルトランジスタP1201がオンしているためAND回
路AND1201への一方の入力レベルはハイレベルに
なる。このブロックが選択されたときは、ブロックデコ
ード信号がハイレベルであるため、この信号がAND回
路AND1201の他方の入力端子に与えられ、AND
回路AND1201からはハイレベルの出力がカラムゲ
ートCG1211に与えられる。これにより、カラムゲ
ートCG1211が開いて、共通ビット線CBL,/C
BLと、予備列のビット線対BL,/BLとがそれぞれ
接続され、不良が救済される。
【0100】図11に、本発明の第8の実施例による半
導体記憶装置の列方向の1ブロックの構成を示す。この
実施例では、1ブロックに、N個の通常列を有するI/
Oを8つ備え(I/O1〜I/O8)、さらに1つの予
備列を備えている。また、8つのI/Oに対応して、8
つのセンスアンプ及び書込回路SAW1401〜140
8が設けられている。通常及び予備カラム制御バッファ
NSCB1401は、1ブロックにつき1つ設けられて
おり、各I/O毎に図9に示された通常及び予備カラム
制御バッファNSCB1201と同様な構成を各I/O
毎に備えている。
【0101】全てのI/O1〜I/O8において正常な
列が選択された場合は、それぞれのI/O毎に、N列の
うちのいずれか1つが選択され、対応するカラムゲート
CGが開いて共通ビット線対CBL,/CBLとビット
線対BL,/BLとが接続される。
【0102】I/O1〜I/O8のうち、いずれか一つ
のI/Oにおいて不良列が選択されたときは、以下のよ
うである。例えば、I/O1における列1に不良があり
ヒューズFU1401がブローされていると、この列1
のカラムゲートCG1401は、カラムデコード線CD
1のレベルとは無関係に閉じた状態を維持する。カラム
1のカラムゲート制御線CGC1401がロウレベルに
保持されると、NチャネルトランジスタN1401がオ
フし、PチャネルトランジスタP1401はオン状態に
あるため、ハイレベルの信号がAND回路AND140
1の一方の入力端子に入力される。このブロックが選択
されたときは、ハイレベルのブロックデコード信号がA
ND回路AND1401の他方の入力端子に与えられ、
ハイレベルの出力がカラムゲートCG1411に与えら
れ導通する。これにより、共通ビット線対CBL,/C
BLと予備列のビット線対BL,/BLとがそれぞれ導
通して救済される。
【0103】上述した実施例によれば、次のような効果
が得られる。
【0104】行方向又は列方向のいずれに冗長回路を持
たせた場合にも、予備ローデコーダ又は予備カラムデコ
ーダはいずれも不要である。よって、チップ面積の縮小
に寄与することができる。上述したように、8ビット構
成で1024行×1024列の1MビットSRAMを例
にとると、1予備行につき予備ローデコーダの面積は、
約20000μm2 となる。よって、予備行を8行置い
た場合には、全体で約160000μm2 の面積が必要
となるが、第1〜第6の実施例によればこのような面積
の削減が可能となる。
【0105】また、ヒューズをブローする工程の数を削
減することができる。行又は列方向に冗長性を持たせた
場合のいずれにおいても、不良アドレスを記憶するため
にヒューズをブローする必要がない。不良ロー又は不良
カラムアイソレーション用ヒューズのみをブローすれば
よく、製造コストの低減が可能である。
【0106】表1を用いて上述したように、1Mビット
SRAMで8予備行を有する場合、従来は最大で96回
のヒューズブローが必要であった。これに対し、第1〜
第6の実施例によれば、最大で8回ブローすればよい。
【0107】列方向では、表2に示されたように、1M
ビットSRAMで8予備列を有する場合には、従来は最
大で64回ブローしなければならなかった。これに対
し、第7又は第8の実施例では最大で8回ブローすれば
よい。
【0108】回路を設計する上でも、第1〜第8の実施
例によれば必要なメモリセルアレイの増減が従来よりも
単純であるという効果が得られる。
【0109】第1〜第6の実施例によれば、例えば12
8通常行と1予備行で1つのブロックが構成され、第7
又は第8の実施例によれば128通常列と1予備列で1
つのブロックが構成される。このようなブロックを1つ
の単位として増減することで、全体として必要なメモリ
セルアレイの規模を容易に変えることができる。これに
より、スタンダードセル等におけるオンチップメモリの
開発期間を縮小することができる。
【0110】上述した実施例はいずれも一例であり、本
発明を限定するものではない。例えば、1ブロック内に
設けられる複数の通常行又は通常列の数は2以上の任意
の数でよい。また、通常行又は通常列に不良があった場
合、実施例ではアイソレーション用ヒューズを用いて当
該通常行又は通常列を非選択状態にしているが、不良の
ある通常行選択線又は通常列選択線と選択手段との間を
電気的に遮断する他の手段を替わりに用いてもよい。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体記
憶装置によれば、複数のブロック内においてそれぞれ複
数の通常行と1つの予備行、又は複数の通常列又は1つ
の予備列が設けられ、通常行又は通常列のいずれかに不
良がある場合、この不良のある通常行又は通常列が非選
択状態になり、さらにこの通常行又は通常列が選択され
た場合には全ての通常行又は通常列が非選択状態とな
り、自動的に予備行又は予備列が選択状態になるため、
予備行又は予備列のなかからいずれかを選択するための
デコーダが不必要でチップ面積が縮小され、さらに予備
行又は予備列を選択する情報を記憶させる工程が不必要
であり、製造工程が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図2】本発明の第2の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図3】本発明の第3の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図4】本発明の第4の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図5】本発明の第5の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図6】本発明の第6の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図7】本発明の第1〜第6の実施例による半導体記憶
装置の概略構成を示した回路図。
【図8】本発明の第7又は第8の実施例による半導体記
憶装置のカラム方向の構成を示した説明図。
【図9】本発明の第7の実施例による半導体記憶装置の
構成を示した回路図。
【図10】本発明の第7又は第8の実施例による半導体
記憶装置のカラムゲートの構成を示した回路図。
【図11】本発明の第8の実施例による半導体記憶装置
の構成を示した回路図。
【図12】従来の半導体記憶装置の概略構成を示した回
路図。
【図13】同半導体記憶装置におけるアドレスデコーダ
の構成を示した回路図。
【図14】同半導体記憶装置における予備ローデコーダ
の構成を示した回路図。
【図15】同半導体記憶装置におけるヒューズ選択回路
の構成を示した回路図。
【図16】同半導体記憶装置における行方向の構成を示
した回路図。
【図17】従来の他の半導体記憶装置における行方向の
構成を示した回路図。
【図18】従来の他の半導体記憶装置における行方向の
構成を示した回路図。
【図19】従来の他の半導体記憶装置における行方向の
構成を示した回路図。
【図20】従来の他の半導体記憶装置における列方向の
構成を示した回路図。
【図21】従来の他の半導体記憶装置における列方向の
構成を示した回路図。
【図22】同半導体記憶装置における制御信号を生成す
る回路の構成を示した回路図。
【符号の説明】
NMW1〜NMW128 通常メインワード線 RMW 予備メインワード線 IN11,IN12,IN21,IN22,IN31,
IN32,IN41,IN42,IN51,IN52,
IN61〜IN64 インバータ NOR11,NOR31,NOR51,NOR61 N
OR回路 RMD11,RMD21,RMD31,RMD41,R
MD51,RMD61,RMD71 ローメインデコー
ダ NA21,NA71 NAND回路 WB ワード線バッファ FU11,FU21,FU31,FU41,FU51,
FU61,FU71 不良ローアイソレーション用ヒュ
ーズ FU1201,FU1301,FU1401 不良カラ
ムアイソレーション用ヒューズ R11,R21,R31,R41,R51,R61 ブ
ロック共通線 CD71 カラムデコーダ SD71 セクションデコーダ SEC81〜SEC8N セクション CG1201,CG120N,CG1211,CG14
01,CG140N,CG1411 カラムゲート SAW1201,SAW1401,SAW1408 セ
ンスアンプ及び書込回路 CD1〜CDN カラムデコード線 AND1201,AND1401 AND回路 CBL,/CBL 共通ビット線対 CGC1201,CGC120N,CGC1401,C
GC140N カラムゲート制御線 NSCB1201,NSCB1401 通常及び予備カ
ラム制御バッファ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の通常行と1つの予備行にメモリセル
    がそれぞれ配置された複数のブロックと、 前記各々のブロックにおいて、前記通常行のうちのいず
    れかを選択するためにそれぞれ設けられた複数の通常行
    選択線と、 前記各々のブロックにおいて、前記通常行のいずれかに
    不良があった場合に替わりに前記予備行を選択するため
    にそれぞれ設けられた1本の予備行選択線と、 前記通常行選択線毎に設けられ、対応する前記通常行に
    不良があった場合にこの通常行選択線を非選択状態にす
    る非選択手段と、 前記各々のブロックにおいて、当該ブロック内の前記通
    常行の全てが非選択状態にあるときは、前記予備行選択
    線を選択状態にする手段とを備えたことを特徴とする半
    導体記憶装置。
  2. 【請求項2】複数の通常列と1つの予備列にメモリセル
    がそれぞれ配置された複数のブロックと、 前記各々のブロックにおいて、前記通常列のうちのいず
    れかを選択するためにそれぞれ設けられた複数の通常列
    選択線と、 前記各々のブロックにおいて、前記通常列のいずれかに
    不良があった場合に替わりに前記予備列を選択するため
    にそれぞれ設けられた1本の予備列選択線と、 前記通常列選択線毎に設けられ、対応する前記通常列に
    不良があった場合にこの通常列選択線を非選択状態にす
    る非選択手段と、 前記各々のブロックにおいて、当該ブロック内の前記通
    常列の全てが非選択状態にあるときは、前記予備列選択
    線を選択状態にする手段とを備えたことを特徴とする半
    導体記憶装置。
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