JPH0619562B2 - 熱現像用感光材料 - Google Patents

熱現像用感光材料

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JPH0619562B2
JPH0619562B2 JP61150080A JP15008086A JPH0619562B2 JP H0619562 B2 JPH0619562 B2 JP H0619562B2 JP 61150080 A JP61150080 A JP 61150080A JP 15008086 A JP15008086 A JP 15008086A JP H0619562 B2 JPH0619562 B2 JP H0619562B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/028Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with photosensitivity-increasing substances, e.g. photoinitiators
    • G03F7/0285Silver salts, e.g. a latent silver salt image

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤、重合性
化合物を含む感光層を有する感光材料に関する。
[発明の背景] 支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物
を含む感光層を有する感光材料は、ハロゲン化銀の潜像
を形成し、重合性化合物を重合させる画像形成方法に使
用することができる。
画像形成方法の例としては、特公昭45−11149
号、同47−20741号、同49−10697号、特
開昭57−138632号、同58−169143号各
公報に記載されている。これらの方法は、露光されたハ
ロゲン化銀を現像液を用いて現像する際、共存する重合
性化合物(例、ビニル化合物)が重合を開始し画像様の
高分子化合物を形成するものである。従って上記方法
は、液体を用いる現像処理が必要であり、またその処理
には比較的長い時間が必要であった。
上記方法の改良として、特開昭61−69062号公報
に、乾式処理で高分子化合物の形成を行なうことができ
る方法が記載されている。この方法は、感光性銀塩(ハ
ロゲン化銀)、還元剤、架橋性化合物(重合性化合物)
及びバインダーからなる感光層を支持体上に担持してな
る記録材料(感光材料)を、画像露光して潜像を形成
し、次いで熱現像することにより、感光性銀塩の潜像が
形成された部分に、高分子化合物を形成するものであ
る。
以上の画像形成方法は、ハロゲン化銀の潜像が形成され
た部分の重合性化合物を重合させる方法である。本発明
者等は、ハロゲン化銀の潜像が形成されない部分の重合
性化合物を重合させることができる方法を発明し、この
発明は既に特許出願されている(特願昭60−2106
57号)。この方法は、熱現像により、ハロゲン化銀の
潜像が形成された部分に還元剤を作用させて重合性化合
物の重合を抑制すると同時に、他の部分の重合を促進す
るものである。
これらの画像形成方法に用いることができる感光材料の
一態様に、重合性化合物の感光層中の構成成分をマイク
ロカプセル内に収容した構成のものがある。マイクロカ
プセルを用いた感光材料は、現像処理後、加圧等により
未重合の重合性化合物を含むマイクロカプセルを破裂さ
せて画像を形成する。上記構成の感光材料については、
特開昭61−73145号公報に記載がある。マイクロ
カプセルの粒子径については、上記公報において、80
μm以下が好ましく、保存時の取り扱い性の点から20
μm以下が特に好ましく、また加圧時の簡便性の点から
0.1μm以上が望ましいとされている。上記のような
マイクロカプセルを用いた感光材料は鮮明な画像を得る
ことができるが、画像の一部に原因不明の汚れや画像形
成が不充分である個所が生じる場合があった。
[発明の要旨] 本発明者の研究により、上記原因不明の汚れはマイクロ
カプセル中にマイクロカプセルの平均粒子径と比較して
相対的に大きな粒子径(平均粒子径の2倍以上)を有す
るマイクロカプセルが存在するためであり、画像形成が
不充分である個所は平均粒子径と比較して相対的に小さ
な粒子径(平均粒子径の6分の1以下)を有するマイク
ロカプセルが存在するためであることが明らかとなっ
た。
本発明の目的は、さらに鮮明な画像が得られる感光材料
を提供することである。
本発明は、支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤および重
合性化合物を含む感光層を有し、上記ハロゲン化銀、還
元剤および重合性化合物がマイクロカプセルに含まれて
いる感光材料であって、 上記ハロゲン化銀がマイクロカプセルの外殻を構成する
壁材中に含まれており、そして上記マイクロカプセルの
平均粒径(体積平均径)が3乃至20μmであり、かつ
平均粒子径の6分の1以下の粒子径を有するマイクロカ
プセルおよび平均粒子系の2倍以上の粒子径を有するマ
イクロカプセルが、それぞれマイクロカプセル全体の1
%以下であることを特徴とする熱現像用感光材料を提供
するものである。
[発明の効果] 本発明の感光材料は、平均粒子径の6分の1以下の粒子
径を有するマイクロカプセルおよび平均粒子径の2倍以
上の粒子径を有するマイクロカプセルが、それぞれマイ
クロカプセル全体の1%以下であることを特徴とする。
本発明者の研究によれば、感光材料に用いる個々のマイ
クロカプセルの粒子径を20μm以下としても、マイク
ロカプセルの粒子径が平均粒子径(3乃至20μm)の
2倍以上となると、感光材料の製造時、保存時、画像形
成処理における該マイクロカプセルの物理的安定性が急
激に低下することがわかった。また、同様に個々のマイ
クロカプセルの粒子径を0.1μm以上としても、マイ
クロカプセルの粒子径が平均粒子径の6分の1以下とな
ると、未重合の重合性化合物を含むマイクロカプセルの
破壊処理における該マイクロカプセルの破壊が実質的に
困難となることもわかった。
本発明の感光材料は、画像に汚れを生じる原因となる平
均粒子径の2倍以上の粒子径を有するマイクロカプセ
ル、および画像形成が不充分である個所を生じる原因と
なる平均粒子径の6分の1以下の粒子径を有するマイク
ロカプセルを実質的に含まない(それぞれ1%以下とす
る)ため、汚れが少なく、かつ全体的に充分な画像濃度
を有する非常に鮮明な画像が得られる。
[発明の詳細な記述] 本発明の感光材料に用いるマイクロカプセルは、平均粒
子径の6分の1以下の粒子径を有するマイクロカプセル
がマイクロカプセル全体の1%以下であるが、さらに平
均粒子径の2分の1以下の粒子径を有するマイクロカプ
セルがマイクロカプセル全体の20%以下であることが
好ましい。
同様に、本発明の感光材料に用いるマイクロカプセル
は、平均粒子径の2倍以上の粒子径を有するマイクロカ
プセルがマイクロカプセル全体の1%以下であるが、さ
らに平均粒子径の1.5倍以上の粒子径を有するマイク
ロカプセルがマイクロカプセル全体の20%以下である
ことが好ましい。
本明細書において用いるマイクロカプセルの『粒子径』
は、コールターカウンターを用いて測定した体積平均径
である。また、マイクロカプセルの割合は体積%であ
る。
マイクロカプセルの粒子径の分布を前述した規定内とす
るためには、マイクロカプセルの製造を一定の乳化条件
(乳化時間、攪拌速度、乳化剤濃度、分散機の種類の選
択等)、あるいは重合条件(重合試薬の種類、重合温度
等)において実施すればよい(マイクロカプセルおよび
感光材料の具体的な製造方法については後述する)。
なお、マイクロカプセルの粒子径の分布を均一化するた
めの具体的な手段については、『マイクロカプセル』
(三共出版)83〜86頁に記載がある。
以下、本発明の感光材料を構成するハロゲン化銀および
重合性化合物を含むマイクロカプセル、還元剤および支
持体について順次説明する。
本発明の感光材料には、ハロゲン化銀として、塩化銀、
臭化銀、沃化銀、あるいは塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化
銀、塩沃臭化銀のいずれの粒子も用いることができる。
ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成は、表面と内部とが均
一であっても不均一であってもよい。表面と内部で組成
の異なった多重構造を有するハロゲン化銀粒子について
は、特開昭57−154232号、同58−10853
3号、同59−48755号、同59−52237号各
公報、米国特許第4433048号および欧州特許第1
00984号各明細書に記載がある。また、特願昭61
−25576号明細書記載の感光材料のように、シェル
部分の沃化銀の比率が高いハロゲン化銀粒子を用いても
よい。
ハロゲン化銀粒子の晶癖についても特に制限はない。例
えば、特願昭61−55509号明細書記載の感光材料
のように、アスペクト比が3以上の平板状粒子を用いて
もよい。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀には、ハロゲン
組成、晶癖、粒子サイズ等が異なった二種以上のハロゲ
ン化銀粒子を併用することもできる。
ハロゲン化銀粒子の粒子サイズ分布についても特に制限
はない。例えば、特願昭61−55508号明細書記載
の感光材料のように、粒子サイズ分布がほぼ均一である
単分散のハロゲン化銀粒子を用いてもよい。
本発明の感光材料において、ハロゲン化銀粒子の平均粒
子サイズは、0.001乃至5μmであることが好まし
く、0.001乃至2μmであることがさらに好まし
い。
感光層に含まれるハロゲン化銀の量は、後述する任意の
成分である有機銀塩を含む銀換算で、0.1mg乃至10
g/m2の範囲とすることが好ましい。
本発明の感光材料に使用できる重合性化合物は、特に制
限はなく公知の重合性化合物を使用することができる。
なお、加熱時に揮発しにくい高沸点(例えば、沸点が8
0℃以上)の化合物を使用することが好ましい。また、
感光層が後述する任意の成分として色画像形成物質を含
む態様は、重合性化合物の重合硬化により色画像形成物
質の不動化を図るものであるから、重合性化合物は分子
中に複数の重合性官能基を有する架橋性化合物であるこ
とが好ましい。
なお、感光材料に用いることができる重合性化合物につ
いては、前述および後述する一連の感光材料に関する出
願明細書中に記載がある。
感光材料に使用される重合性化合物は、一般に付加重合
性または開環重合性を有する化合物である。付加重合性
を有する化合物としてはエチレン性不飽和基を有する化
合物、開環重合性を有する化合物としてはエポキシ基を
有する化合物等があるが、エチレン性不飽和基を有する
化合物が特に好ましい。
本発明の感光材料に使用することができるエチレン性不
飽和基を有する化合物には、アクリル酸およびその塩、
アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル
酸およびその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリル
アミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イ
タコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、
ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテ
ル類、アリルエステル類およびそれらの誘導体等があ
る。
本発明に使用することができる重合性化合物の具体例と
しては、アクリル酸エステル類に関し、n−ブチルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フルフリ
ルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレー
ト、ジシクロヘキシルオキシエチルアクリレート、ノニ
ルフェニルオキシエチルアクリレート、ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリレー
ト、ヒドロキシポリエーテルのポリアクリレート、ポリ
エステルアクリレートおよびポリウレタンアクリレート
等を挙げることができる。
また他の具体例としては、メタクリル酸エステル類に関
し、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジ
メタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレートおよびポリオキシアルキ
レン化ビスフェノールAのジメタクリレート等を挙げる
ことができる。
上記重合性化合物は、単独で使用しても二種以上を併用
してもよい。二種以上の重合性化合物を併用した感光材
料については、特願昭61−55504号明細書に記載
がある。なお、後述する還元剤または後述する任意の成
分である色画像形成物質の化学構造にビニル基やビニリ
デン基等の重合性官能基を導入した物質も本発明の重合
性化合物として使用できる。上記のように還元剤と重合
性化合物、あるいは色画像形成物質と重合性化合物を兼
ねた物質の使用も本発明の態様に含まれることは勿論で
ある。
本発明の感光材料において、重合性化合物は、ハロゲン
化銀1重量部に対して5乃至12万重量部の範囲で使用
することが好ましい。より好ましい使用範囲は12乃至
12000重量部である。
本発明の感光材料において、以上述べたハロゲン化銀お
よび重合性化合物はマイクロカプセルに含ませる。この
マイクロカプセルについては、特に制限なく様々な公知
技術を適用することができる。なお、マイクロカプセル
を用いた感光材料の例については特願昭60−1170
89号明細書に記載がある。マイクロカプセルには後述
する還元剤や、他の任意の成分を含ませてもよい。還元
剤がマイクロカプセルに含まれている感光材料について
は特願昭61−25577号明細書に記載がある。
マイクロカプセルの外殻を構成する壁材についても特に
制限はない。なお、ポリアミド樹脂および/またはポリ
エステル樹脂からなる外殻を有するマイクロカプセルを
用いた感光材料については特願昭61−53871号明
細書に、ポリウレア樹脂および/またはポリウレタン樹
脂からなる外殻を有するマイクロカプセルを用いた感光
材料については特願昭61−53872号明細書に、ア
ミノ・アルデヒド樹脂からなる外殻を有するマイクロカ
プセルを用いた感光材料については特願昭61−538
73号明細書に、ゼラチン製の外殻を有するマイクロカ
プセルを用いた感光材料については特願昭61−538
74号明細書に、エポキシ樹脂からなる外殻を有するマ
イクロカプセルを用いた感光材料については特願昭61
−53875号明細書に、ポリアミド樹脂とポリウレア
樹脂を含む複合樹脂外殻を有するマイクロカプセルを用
いた感光材料については特願昭61−53877号明細
書に、ポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂を含む複合
樹脂外殻を有するマイクロカプセルを用いた感光材料に
ついては特願昭61−53878号明細書にそれぞれ記
載がある。
マイクロカプセルの外殻を構成する壁材にハロゲン化銀
を収容するためには、前述したハロゲン化銀粒子の平均
粒子サイズをマイクロカプセルの平均サイズの5分の1
以下とすることが好ましく、10分の1以下とすること
がさらに好ましい。ハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ
をマイクロカプセルの平均サイズの5分の1以下とする
ことによって、均一でなめらかな画像を得ることができ
る。
また、マイクロカプセルにハロゲン化銀を収容する場
合、マイクロカプセルの外殻を構成する壁材中にハロゲ
ン化銀を存在させることが好ましい。マイクロカプセル
の壁材中にハロゲン化銀を含む感光材料については特願
昭61−11556号明細書に記載がある。
なお、ハロゲン化銀、還元剤、重合性化合物、後述する
任意の成分である色画像形成物質等のマイクロカプセル
に収容される成分のうち少なくとも一成分が異なる二以
上のマイクロカプセルを併用してもよい。特に、フルカ
ラーの画像を形成する場合には、収容される色画像形成
物質の発色色相が異なる三種類以上のマイクロカプセル
を併用することが好ましい。二種類以上のマイクロカプ
セルを併用した感光材料については、特願昭61−42
747号明細書に記載がある。
本発明の感光材料に使用することができる還元剤は、ハ
ロゲン化銀を還元する機能および/または重合性化合物
の重合を促進(または抑制)する機能を有する。上記機
能を有する還元剤としては、様々な種類の物質がある。
上記還元剤には、ハイドロキノン類、カテコール類、p
−アミノフェノール類、p−フェニレンジアミン類、3
−ピラゾリドン類、3−アミノピラゾール類、4−アミ
ノ−5−ビラゾロン類、5−アミノウラシル類、4,5
−ジヒドロキシ−6−アミノピリミジン類、レダクトン
類、アミノレダクトン類、o−またはp−スルホンアミ
ドフェノール類、o−またはp−スルホンアミドナフト
ール類、2−スルホンアミドインダノン類、4−スルホ
ンアミド−5−ピラゾロン類、3−スルホンアミドイン
ドール類、スルホンアミドピラゾロベンズイミダゾール
類、スルホンアミドピラゾロトリアゾール類、α−スル
ホンアミドケトン類、ヒドラジン類等がある。上記還元
剤の種類や量等を調整することで、ハロゲン化銀の潜像
が形成された部分、あるいは潜像が形成されない部分の
いずれかの部分の重合性化合物を重合させることができ
る。なお、ハロゲン化銀の潜像が形成されない部分の重
合性化合物を重合させる系においては、還元剤として1
−フェニル−3−ピラゾリドン類を用いることが特に好
ましい。
なお、上記機能を有する各種還元剤については、特願昭
60−22980号、同60−29894号、同60−
68874号、同60−210657号、同60−22
6084号、同60−227527号、同60−227
528号、同61−42746号の各明細書に記載(現
像薬またはヒドラジン誘導体として記載のものを含む)
がある。また上記還元剤については、T. James著“The
Theory of the Photographic Process”第四版、291
〜334頁(1977年)、リサーチ・ディスクロージ
ャー誌Vol.170,1978年6月の第17029号(9〜
15頁)、および同誌Vol.176,1078年12月の第1
7643号(22〜31頁)にも記載がある。また、特
願昭61−55505号明細書記載の感光材料のよう
に、還元剤に代えて加熱条件下あるいは塩基との接触状
態等において還元剤を放出することができる還元剤前駆
体を用いてもよい。本発明の感光材料においても、上記
各明細書および文献記載の還元剤および還元剤前駆体が
有効に使用できる。よって本発明における『還元剤』に
は、上記各明細書および文献記載の還元剤および還元剤
前駆体が含まれる。
これらの還元剤は、単独で用いてもよいが、上記各明細
書にも記載されているように、二種以上の還元剤を混合
して使用してもよい。二種以上の還元剤を併用する場合
における、還元剤の相互作用としては、第一に、いわゆ
る超加成性によってハロゲン化銀(および/または有機
銀塩)の還元を促進すること、第二に、ハロゲン化銀
(および/または有機銀塩)の還元によって生成した第
一の還元剤の酸化体が共存する他の還元剤との酸化還元
反応を経由して重合性化合物の重合を引き起こすこと
(または重合を抑制すること)等が考えられる。ただ
し、実際の使用時においては、上記のような反応は同時
に起こり得るものであるため、いずれの作用であるかを
特定することは困難である。
上記還元剤の具体例としては、ペンタデシルハイドロキ
ノン、5−t−ブチルカテコール、p−(N,N−ジエ
チルアミノ)フェノール、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニ
ル−4−メチル−4−ヘプタデシルカルボニルオキシメ
チル−3−ピラゾリドン、2−フェニルスルホニルアミ
ノ−4−ヘキサデシルオキシ−5−t−オクチルフェノ
ール、2−フェニルスルホニルアミノ−4−t−ブチル
−5−ヘキサデシルオキシフェノール、2−(N−ブチ
ルカルバモイル−4−フェニルスルホニルアミノナフト
ール、2−(N−メチル−N−オクタデシルカルバモイ
ル)−4−スルホニルアミノナフトール、1−アセチル
−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2−{(p
またはo)−アミノフェニル}ヒドラジン、1−ホルミ
ル−2−{(pまたはo)−アミノフェニル}ヒドラジ
ン、1−アセチル−2−{(pまたはo)−メトキシフ
ェニル}ヒドラジン、1−ラウロイル−2−{(pまた
はo)−アミノフェニル}ヒドラジン、1−トリチル−
2−(2,6−ジクロロ−4−シアノフェニル)ヒドラ
ジン、1−トリチル−2−フェニルヒドラジン、1−フ
ェニル−2−(2,4,6−トリクロロフェニル)ヒド
ラジン、1−{2−(2,5−ジ−t−ペンチルフェノ
キシ)ブチロイル}−2−{(pまたはo)−アミノフ
ェニル}ヒドラジン、1−{2−(2,5−ジ−t−ペ
ンチルフェノキシ)ブチロイル}−2−{(pまたは
o)−アミノフェニル}ヒドラジン・ペンタデシルフル
オロカプリル酸塩、3−インダゾリノン、1−(3,5
−ジクロロベンゾイル)−2−フェニルヒドラジン、1
−トリチル−2−[{2−N−ブチル−N−オクチルス
ルファモイル)−4−メタンスルホニル}フェニル]ヒ
ドラジン、1−{4−(2,5−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチロイル}−2−{(pまたはo)−メトキ
シフェニル}ヒドラジン、1−(メトキシカルボニルベ
ンゾヒドリル)−2−フェニルヒドラジン、1−ホルミ
ル−2−[4−{2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチルアミド}フェニル]ヒドラジン、1−ア
セチル−2−[4−{2−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシ)ブチルアミド}フェニル]ヒドラジン、1
−トリチル−2−[{2,6−ジクロロ−4−(N,N
−ジ−2−エチルヘキシル)カルバモイル}フェニル]
ヒドラジン、1−(メトキシカルボニルベンゾヒドリ
ル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)ヒドラジン、
1−トリチル−2−[{2−(N−エチル−N−オクチ
ルスルファモイル)−4−メタンスルホニル}フェニ
ル]ヒドラジン、1−ベンゾイル−2−トリチルヒドラ
ジン、1−(4−ブトキシベンゾイル)−2−トリチル
ヒドラジン、1−(2,4−ジメトキシベンゾイル)−
2−トリチルヒドラジン、1−(4−ジブチルカルバモ
イルベンゾイル)−2−トリチルヒドラジン、および1
−(1−ナフトイル)−2−トリチルヒドラジン等を挙
げることができる。
本発明の感光材料において、上記還元剤は銀1モル(前
述したハロゲン化銀および任意の成分である有機銀塩を
含む)に対して0.1乃至1500モル%の範囲で使用
することが好ましい。
本発明の感光材料は、ハロゲン化銀および重合性化合物
を含むマイクロカプセル、および還元剤を含む感光層を
支持体上に設けてなるものである。この支持体に関して
は特に制限はないが、感光材料の使用方法として熱現像
処理を予定する場合には、現像処理の処理温度に耐える
ことのできる材料を用いることが好ましい。支持体に用
いることができる材料としては、ガラス、紙、上質紙、
コート紙、キャストコート紙、合成紙、金属およびその
類似体、ポリエステル、アセチルセルロース、セルロー
スエステル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等のフィ
ルム、および樹脂材料やポリエチレン等のポリマーによ
ってラミネートされた紙等を挙げることができる。な
お、支持体が紙等の多孔性の材料からなる場合は、特願
昭61−52996号明細書記載の感光材料に用いられ
ている支持体のように一定の平滑度を有していることが
好ましい。
以下、本発明の感光材料の様々な態様、感光層中に含ま
せることができる任意の成分、および感光材料に任意に
設けることができる補助層等について順次説明する。
本発明の感光材料の感光層に含ませることができる任意
の成分としては、色画像形成物質、増感色素、有機銀
塩、各種画像形成促進剤(例、塩基、塩基プレカーサ
ー、オイル、界面活性剤、カブリ防止機能および/また
は現像促進機能を有する化合物、熱溶剤、酸素の除去機
能を有する化合物等)、熱重合防止剤、熱重合開始剤、
現像停止剤、けい光増白剤、退色防止剤、ハレーション
またはイラジエーション防止染料、マット剤、スマッジ
防止剤、可塑剤、水放出剤、バインダー、光重合開始
剤、重合性化合物の溶剤等がある。
本発明の感光材料は前述した感光層の構成によりポリマ
ー画像を得ることができるが、任意の成分として色画像
形成物質を感光層に含ませることで色画像を形成するこ
ともできる。
本発明の感光材料に使用できる色画像形成物質には特に
制限はなく、様々な種類のものを用いることができる。
すなわち、それ自身が着色している物質(染料や顔料)
や、それ自身は無色あるいは淡色であるが外部よりのエ
ネルギー(加熱、加圧、光照射等)や別の成分(顕色
剤)の接触により発色する物質(発色剤)も色画像形成
物質に含まれる。なお、色画像形成物質を用いた感光材
料一般については、前述した特開昭61−73145号
公報に記載がある。また、色画像形成物質として染料ま
たは顔料を用いた感光材料については特願昭61−29
987号明細書に、ロイコ色素を用いた感光材料につい
ては特願昭61−53876号明細書に、トリアゼン化
合物を用いた感光材料については特願昭61−9633
9号明細書にそれぞれ記載がある。
それ自身が着色している物質である染料や顔料は、市販
のものの他、各種文献等(例えば「染料便覧」有機合成
化学協会編集、昭和45年刊、「最新顔料便覧」日本顔
料技術協会編集、昭和52年刊)に記載されている公知
のものが利用できる。これらの染料または顔料は、溶解
ないし分散して用いられる。
一方、加熱や加圧、光照射等、何らかのエネルギーによ
り発色する物質の例としてはサーモクロミック化合物、
ピエゾクロミック化合物、ホトクロミック化合物および
トリアリールメタン染料やキノン系染料、インジゴイド
染料、アジン染料等のロイコ体などが知られている。こ
れらはいずれも加熱、加圧、光照射あるいは空気酸化に
より発色するものである。
別の成分と接触することにより発色する物質の例として
は二種以上の成分の間の酸塩基反応、酸化還元反応、カ
ップリング反応、キレート形成反応等により発色する種
々のシステムが包含される。例えば、森賀弘之著『入門
・特殊紙の化学』(昭和50年刊行)に記載されている
感圧複写紙(29〜58頁)、アゾグラフィー(87〜
95頁)、化学変化による感熱発色(118〜120
頁)等の公知の発色システム、あるいは近畿化学工業会
主催セミナー『最新の色素化学−機能性色素としての魅
力ある活用と新展開−』の予稿集26〜32頁、(19
80年6月19日)に記載された発色システム等を利用
することができる。具体的には、感圧紙に利用されてい
るラクトン、ラクタム、スピロピラン等の部分構造を有
する発色剤と酸性白土やフェノール類等の酸性物質(顕
色剤)からなる発色システム;芳香族ジアゾニウム塩や
ジアゾタート、ジアゾスルホナート類とナフトール類、
アニリン類、活性メチレン類等のアゾカップリング反応
を利用したシステム;ヘキサメチレンテトラミンと第二
鉄イオンおよび没食子酸との反応やフェノールフタレイ
ン−コンプレクソン類とアルカリ土類金属イオンとの反
応などのキレート形成反応;ステアリン酸第二鉄とピロ
ガロールとの反応やベヘン酸銀と4−メトキシ−1−ナ
フトールの反応などの酸化還元反応などが利用できる。
なお、以上のべたような色画像形成物質として、接触状
態において発色反応を起す二種類の物質を用いる場合
は、上記発色反応を起す物質のうち一方の物質および重
合性化合物をマイクロカプセル内に収容し、上記発色反
応を起す物質のうち他の物質を重合性化合物を収容して
いるマイクロカプセルの外に存在させることにより感光
層上に色画像を形成することができる。上記のように受
像材料を用いずに色画像が得られる感光材料について
は、特願昭61−53881号明細書に記載がある。
本発明の感光材料に使用することができる増感色素は、
特に制限はなく、写真技術等において公知のハロゲン化
銀の増感色素を用いることができる。上記増感色素に
は、メチン色素、シアニン色素、メロシアニン色素、複
合シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシア
ニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素等
が含まれる。これらの増感色素は単独で使用してもよい
し、これらを組合せて用いてもよい。特に強色増感を目
的とする場合は、増感色素を組合わせて使用する方法が
一般的である。また、増感色素と共に、それ自身分光増
感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収
しないが強色増感を示す物質を併用してもよい。増感色
素の添加量は、一般にハロゲン化銀1モル当り10-8
至10-2モル程度である。増感色素は、後述するハロゲ
ン化銀乳剤の調製段階において添加することが好まし
い。増感色素をハロゲン化銀粒子の形成段階において添
加して得られた感光材料については、特願昭60−13
9746号明細書に、増感色素をハロゲン化銀粒子の形
成後のハロゲン化銀乳剤の調製段階において添加して得
られた感光材料については、特願昭61−55510号
明細書にそれぞれ記載がある。また、感光材料に用いる
ことができる増感色素の具体例についても、上記特願昭
60−139746号および同61−55510号明細
書に記載されている。
本発明の感光材料において有機銀塩の添加は、熱現像処
理において特に有効である。すなわち、80℃以上の温
度に加熱されると、上記有機銀塩は、ハロゲン化銀の潜
像を触媒とする酸化還元反応に関与すると考えられる。
この場合、ハロゲン化銀と有機銀塩とは接触状態もしく
は近接した状態にあることが好ましい。上記有機銀塩を
構成する有機化合物としては、脂肪族もしくは芳香族カ
ルボン酸、メルカプト基もしくはα−水素を有するチオ
カルボニル基含有化合物、およびイミノ基含有化合物等
を挙げることができる。それらのうちでは、ベンゾトリ
アゾールが特に好ましい。上記有機銀塩は、一般にハロ
ゲン化銀1モル当り0.01乃至10モル、好ましくは
0.01乃至1モル使用する。なお、有機銀塩の代り
に、それを構成する有機化合物(例えば、ベンゾトリア
ゾール)を感光層に加えても同様な効果が得られる。有
機銀塩を用いた感光材料については特願昭60−141
799号明細書に記載がある。
本発明の感光材料には、種々の画像形成促進剤を用いる
ことができる。画像形成促進剤にはハロゲン化銀(およ
び/または有機銀塩)と還元剤との酸化還元剤との酸化
還元反応の促進、感光材料から受像材料または受像層
(これらについては後述する)への画像形成物質の移動
の促進等の機能がある。画像形成促進剤は、物理化学的
な機能の点から、塩基または塩基プレカーサー、オイ
ル、界面活性剤、カブリ防止機能および/または現像促
進機能を有する化合物、熱溶剤、酸素の除去機能を有す
る化合物等にさらに分類される。ただし、これらの物質
群は一般に複合機能を有しており、上記の促進効果のい
くつかを合わせ持つのが常である。従って、上記の分類
は便宜的なものであり、実際には一つの化合物が複数の
機能を兼備していることが多い。
以下に画像形成促進剤として、塩基、塩基プレカーサ
ー、オイル、界面活性剤、カブリ防止機能および/また
は現像促進機能を有する化合物、熱溶剤、および酸素の
除去機能を有する化合物の例を示す。
好ましい塩基の例としては、無機の塩基としてはアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の第三リン酸塩、ホウ酸塩、
炭酸塩、メタホウ酸塩;水酸化亜鉛または酸化亜鉛とピ
コリン酸ナトリウム等のキレート化剤との組み合わせ;
アンモニウム水酸化物;四級アルキルアンモニウムの水
酸化物;その他の金属の水酸化物等が挙げられ、有機の
塩基としては脂肪族アミン類(トリアルキルアミン類、
ヒドロキシルアミン類、脂肪族ポリアミン類);芳香族
アミン類(N−アルキル置換芳香族アミン類、N−ヒド
ロキシルアルキル置換芳香族アミン類およびビス[p−
(ジアルキルアミノ)フェニル]メタン類)、複素環状
アミン類、アミジン類、環状アミジン類、グアニジン
類、環状グアニジン類等が挙げられ、特にpKaが7以
上のものが好ましい。
塩基プレカーサーとしては、加熱により脱炭酸する有機
酸と塩基の塩、分子内求核置換反応、ロッセン転位、ベ
ックマン転位等の反応よりアミン類を放出する化合物な
ど、加熱により何らかの反応を起こして塩基を放出する
ものおよび電解などにより塩基を発生させる化合物が好
ましく用いられる。塩基プレカーサーの具体例しては、
グアニジントリクロロ酢酸、ピペリジントリクロロ酢
酸、モルホリントリクロロ酢酸、p−トルイジントリク
ロロ酢酸、2−ピコリントリクロロ酢酸、フェニルスル
ホニル酢酸グアニジン、4−クロルフェニルスルホニル
酢酸グアニジン、4−メチル−スルホニルフェニルスル
ホニル酢酸グアニジンおよび4−アセチルアミノメチル
プロピオール酸グアニジン等を挙げることができる。
本発明の感光材料に、塩基または塩基プレカーサーは広
い範囲の量で用いることができる。塩基または塩基プレ
カーサーは、感光層の塗布膜を重量換算して100重量
%以下で用いるのが適当であり、さらに好ましくは0.
1重量%から40重量%の範囲が有用である。本発明で
は塩基および/または塩基プレカーサーは単独でも二種
以上の混合物として用いてもよい。
なお、塩基または塩基プレカーサーを用いた感光材料に
ついては特願昭60−227528号明細書に記載があ
る。また、塩基または塩基プレカーサーとして、第三級
アミンを用いた感光材料については特願昭61−131
81号明細書に、融点が80〜180℃の疎水性有機塩
基化合物の微粒子状分散物を用いた感光材料については
特願昭61−52992号明細書に、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属の水酸化物または塩を用いた感光材
料については特願昭61−96341号明細書にそれぞ
れ記載がある。
本発明の感光材料に塩基または塩基プレカーサーを用い
る場合、前述したマイクロカプセル内にハロゲン化銀、
還元剤、および重合性化合物を収容する態様とし、マイ
クロカプセル外の感光層中に塩基または塩基プレカーサ
ーを存在させることが好ましい。あるいは、特願昭61
−52988号明細書記載の感光材料のように、塩基ま
たは塩基プレカーサーを別のマイクロカプセル内に収容
してもよい。塩基または塩基プレカーサーを収容するマ
イクロカプセルを用いる感光材料は上記明細書以外に
も、塩基または塩基プレカーサーを保水剤水溶液に溶解
もしくは分散した状態にてマイクロカプセル内に収容し
た感光材料が特願昭61−52989号明細書に、塩基
または塩基プレカーサーを担持する固体微粒子をマイク
ロカプセル内に収容した感光材料が特願昭61−529
95号明細書にそれぞれ記載されている。なお、塩基ま
たは塩基プレカーサーは、特願昭61−96340号明
細書に記載されているように感光層以外の補助層(後述
する塩基または塩基プレカーサーを含む層)に添加して
おいてもよい。
オイルとしては、疎水性化合物の乳化分散の溶媒として
用いられる高沸点有機溶媒を用いることができる。
界面活性剤としては、特開昭59−74547号公報記
載のピリジニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウ
ム塩類、特開昭59−57231号公報記載のポリアル
キレンオキシド等を挙げることができる。
カブリ防止機能および/または現像促進機能を有する化
合物は、最高濃度が高く、かつ最低濃度が低い鮮明な画
像(S/N比の高い画像)を得ることを目的として用い
ることができる。なお、カブリ防止機能および/または
現像促進機能を有する化合物として、カブリ防止剤を用
いた感光材料については特願昭60−294337号明
細書に、環状アミド構造を有する化合物を用いた感光材
料については特願昭60−294338号明細書に、チ
オエーテル化合物を用いた感光材料については特願昭6
0−294339号明細書に、ポリエチレングリコール
誘導体を用いた感光材料については特願昭60−294
340号明細書に、チオール誘導体を用いた感光材料に
ついては特願昭60−294341号明細書に、アセチ
レン化合物を用いた感光材料については特願昭61−2
0438号明細書に、スルホンアミド誘導体を用いた感
光材料については特願昭61−25578号明細書にそ
れぞれ記載がある。
熱溶剤としては、還元剤の溶媒となり得る化合物、高誘
電率の物質で銀塩の物理的現像を促進することが知られ
ている化合物等が有用である。有用な熱溶剤としては、
米国特許第3347675号明細書記載のポリエチレン
グリコール類、ポリエチレンオキサイドのオレイン酸エ
ステル等の誘導体、みつろう、モノステアリン、−SO
−および/または−CO−基を有する高誘電率の化合
物、米国特許第3667959号明細書記載の極性物
質、リサーチ・ディスクロージャー誌1976年12月
号26〜28頁記載の1,10−デカンジオール、アニ
ス酸メチル、スベリン酸ビフェニル等が好ましく用いら
れる。
酸素の除去機能を有する化合物は、現像時における酸素
の影響(酸素は、重合禁止作用を有している)を排除す
る目的で用いることができる。酸素の除去機能を有する
化合物の例としては、2以上のメルカプト基を有する化
合物を挙げることができる。なお、2以上のメルカプト
基を有する化合物を用いた感光材料については、特願昭
61−53880号明細書に記載がある。
本発明の感光材料に用いることができる熱重合開始剤
は、一般に加熱下で熱分解して重合開始種(特にラジカ
ル)を生じる化合物であり、通常ラジカル重合の開始剤
として用いられているものである。熱重合開始剤につい
ては、高分子学会高分子実験学編集委員会編「付加重合
・開環重合」1983年、共立出版)の第6頁〜第18
頁等に記載されている。熱重合開始剤の具体例として
は、アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス
(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチル−
2,2′−アゾビスイソブチレート、2,2−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスジメチルバレ
ロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、ジ−t
−パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチ
ルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド
等の有機過酸化物、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等の無機過酸化物、p−トルエンスルフ
ィン酸ナトリウム等を挙げることができる。熱重合開始
剤は、重合性化合物に対して0.1乃至120重量%の
範囲で使用することが好ましく、1乃至10重量%の範
囲で使用することがより好ましい。なお、ハロゲン化銀
の潜像が形成されない部分の重合性化合物を重合させる
系においては、感光層中に熱重合開始剤を添加すること
が好ましい。また、熱重合開始剤を用いた感光材料につ
いては特願昭60−210657号明細書に記載があ
る。
本発明の感光材料に用いることができる現像停止剤と
は、適正現像後、速やかに塩基を中和または塩基と反応
して膜中の塩基濃度を下げ現像を停止する化合物または
銀および銀塩と相互作用して現像を抑制する化合物であ
る。具体的には、加熱により酸を放出する酸プレカーサ
ー、加熱により共存する塩基と置換反応を起こす親電子
化合物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合
物等が挙げられる。酸プレカーサーの例としては、特開
昭60−108837号および同60−192939号
各公報記載のオキシムエステル類、特開昭60−230
133号公報記載のロッセン転位により酸を放出する化
合物等を挙げることができる。また、加熱により塩基と
置換反応を起こす親電子化合物の例としては、特開昭6
0−230134号公報記載の化合物等を挙げることが
できる。
本発明の感光材料に用いるスマッジ防止剤としては、常
温で固体の粒子状物が好ましい。具体例としては、英国
特許第1232347号明細書記載のでんぷん粒子、米
国特許第3625736号明細書等記載の重合体微粉
末、英国特許第1235991号明細書等記載の発色剤
を含まないマイクロカプセル粒子、米国特許第2711
375号明細書記載のセルロース微粉末、タルク、カオ
リン、ベントナイト、ろう石、酸化亜鉛、酸化チタン、
アルミナ等の無機物粒子等を挙げることができる。上記
粒子の平均粒子サイズとしては、体積平均直径で3乃至
50μmの範囲が好ましく、5乃至40μmの範囲がさ
らに好ましい。上記粒子は前述したマイクロカプセルよ
り大きい方が効果的である。
本発明の感光材料や後述する受像材料に用いることがで
きるバインダーは、単独であるいは組合せて感光層ある
いは受像層(後述する)に含有させることができる。こ
のバインダーには主に親水性のものを用いることが好ま
しい。親水性バインダーとしては透明か半透明の親水性
バインダーが代表的であり、例えばゼラチン、ゼラチン
誘導体、セルロース誘導体、デンプン、アラビヤゴム等
のような天然物質と、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、アクリルアミド重合体等の水溶性のポリ
ビニル化合物のような合成重合物質を含む。他の合成重
合物質には、ラテックスの形で、とくに写真材料の寸度
安定性を増加させる分散状ビニル化合物がある。なお、
バインダーを用いた感光材料については、特開昭61−
69062号公報に記載がある。また、マイクロカプセ
ルと共にバインダーを使用して感光材料については、特
願昭61−52994号明細書に記載がある。
本発明の感光材料の感光層には、画像転写後の未重合の
重合性化合物の重合化処理を目的として、光重合開始剤
を加えてもよい。光重合開始剤を用いた感光材料につい
ては、特願昭61−3025号明細書に記載がある。
本発明の感光材料には重合性化合物の溶剤を用いる場合
は、重合性化合物を含むマイクロカプセルとは別のマイ
クロカプセル内に封入して使用することが好ましい。な
お、マイクロカプセルに封入された重合性化合物と混和
性の有機溶媒を用いた感光材料については、特願昭61
−52993号明細書に記載がある。
以上述べた以外に感光層中に含ませることができる任意
の成分の例およびその使用態様についても、上述した一
連の感光材料に関する出願明細書、およびリサーチ・デ
ィスクロージャー誌Vol.170,1978年6月の第17
029号(9〜15頁)に記載がある。
本発明の感光材料に任意に設けることができる層として
は、受像層、発熱体層、帯電防止層、カール防止層、は
くり層、カバーシートまたは保護層、塩基または塩基プ
レカーサーを含む層、塩基バリヤー層等を挙げることが
できる。
感光材料の使用方法として後述する受像材料を用いる代
りに、上記受像層を感光材料上に設けてこの層に画像を
形成してもよい。感光材料に設ける受像層は、受像材料
に設ける受像層と同様の構成とすることができる。受像
層の詳細については後述する。
なお、発熱体層を用いた感光材料については特願昭60
−135568号明細書に、カバーシートまたは保護層
を設けた感光材料については特願昭61−55507号
明細書に、塩基または塩基プレカーサーを含む層を設け
た感光材料については特願昭61−96340号明細書
にそれぞれ記載されている。また、塩基バリヤー層につ
いても上記特願昭61−96340号明細書に記載があ
る。さらに、他の補助層の例およびその使用態様につい
ても、上述した一連の感光材料に関する出願明細書中に
記載がある。
以下、本発明の感光材料の製造方法について述べる。
感光材料の製造方法としては様々な方法を用いることが
できるが、一般的な製造方法は感光層の構成成分を、適
当な溶媒中に溶解、乳化あるいは分散させた塗布液を調
製し、そして塗布液を支持体に塗布、乾燥することで感
光材料を得る工程よりなるものである。
一般に上記各塗布液は、各成分についてそれぞれの成分
を含む液状の組成物を調製し、ついで各液状組成物を混
合することにより調製される。上記液状組成物は、各成
分毎に調製してもよいし、また複数の成分を含むように
調製してもよい。一部の感光層の構成成分は、上記液状
組成物または塗布液の調製段階または調製後に添加して
用いることもできる。さらに、後述するように、一また
は二以上の成分を含む油性(または水性)の組成物を、
さらに水性(または油性)溶媒中に乳化させて二次組成
物を調製する方法を用いることもできる。
感光層に含まれる主な成分について、液状組成物および
塗布液の調製方法を以下に示す。
本発明の感光材料の製造において、ハロゲン化銀はハロ
ゲン化銀乳剤として調製することが好ましい。ハロゲン
化銀乳剤の調製方法は写真技術等で公知の様々な方法が
あるが、本発明の感光材料の製造に関しては特に制限は
ない。ハロゲン化銀乳剤は、酸性法、中性法またはアン
モニウム法のいずれの方法を用いても調製することがで
きる。可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩との反応形成とし
ては、片側混合法、同時混合法またはこれらの組合せの
いずれでもよい。粒子を銀イオン過剰条件下で混合する
逆混合法およびpAgを一定に保つコントロールド・ダ
ブルジェット法も採用できる。また、ハロゲン化銀乳剤
は、主として潜像が粒子表面に形成される表面潜像型で
あっても、粒子内部に形成される内部潜像型であっても
よい。内部潜像型乳剤と造核剤とを組合せた直接反転乳
剤を使用することもできる。
本発明の感光材料の製造に使用されるハロゲン化銀乳剤
の調製においては、保護コロイドとして親水性コロイド
(例えば、ゼラチン)を用いることが好ましい。親水性
コロイドを用いてハロゲン化銀乳剤を調製することによ
り、この乳剤を用いて製造される本発明の感光材料の感
度が向上する。ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子
の形成段階において、ハロゲン化銀溶剤としてアンモニ
ア、有機チオエーテル誘導体(特公昭47−386号公
報参照)および含硫黄化合物(特開昭53−14431
9号公報参照)等を用いることができる。また粒子形成
または物理熟成の過程において、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩等を共存させてもよい。さらに高
照度不軌、低照度不軌を改良する目的で塩化イリジウム
(III価またはIV価)、ヘキサクロロイリジウム塩アン
モニウム等の水溶性イリジウム塩、または塩化ロジウム
等の水溶性ロジウム塩を用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、沈殿形成後あるいは物理熟成後に
可溶性塩類を除去してもよい。この場合は、ヌーデル水
洗法や沈降法に従い実施することができる。ハロゲン化
銀乳剤は、後熟しないまま使用してもよいが通常は化学
増感して使用する。通常型感材用乳剤において公知の硫
黄増感法、還元増感法、貴金属増感法等を単独または組
合せて用いることができる。
なお、ハロゲン化銀乳剤に増感色素を添加する場合は、
前述した特願昭60−139746号および同61−5
5510号明細書記載の感光材料のようにハロゲン化銀
乳剤の調製段階において添加することが好ましい。ま
た、前述したカブリ防止機能および/または現像促進機
能を有する化合物として含窒素複素環化合物を添加する
場合には、ハロゲン化銀乳剤の調製においてハロゲン化
銀粒子の形成段階または熟成段階において添加すること
が好ましい。含窒素複素環化合物をハロゲン化銀粒子の
形成段階または熟成段階において添加する感光材料の製
造方法については、特願昭61−3024号明細書に記
載がある。
前述した有機銀塩を感光層に含ませる場合には、上記ハ
ロゲン化銀乳剤の調製方法に類似の方法で有機銀塩乳剤
を調製することができる。
本発明の感光材料の製造において、重合性化合物は感光
層中の他の成分の組成物を調製する際の媒体として使用
することができる。例えば、ハロゲン化銀(ハロゲン化
銀乳剤を含む)、還元剤、色画像形成物質等を重合性化
合物中に溶解、乳化あるいは分散させて感光材料の製造
に使用することができる。特に色画像形成物質を添加す
る場合には、重合性化合物中を含ませておくことが好ま
しい。また、マイクロカプセル化に必要な壁材等の成分
を重合性化合物中に含ませておいてもよい。
重合性化合物にハロゲン化銀を含ませた感光性組成物
は、ハロゲン化銀乳剤を用いて調製することができる。
また、感光性組成物の調製には、ハロゲン化銀乳剤以外
にも、凍結乾燥等により調製したハロゲン化銀粉末を使
用することもできる。これらのハロゲン化銀を含む感光
性組成物は、ホモジナイザー、ブレンダー、ミキサーあ
るいは、他の一般に使用される攪拌機等で攪拌すること
により得ることができる。
なお、感光性組成物の調製に使用する重合性化合物に
は、親水性のくり返し単位と疎水性のくり返し単位より
なるコポリマーを溶解させておくことが好ましい。上記
コポリマーを含む感光性組成物については、特願昭60
−261887号明細書に記載がある。
また、上記コポリマーを使用する代りに、ハロゲン化銀
乳剤を芯物質とするマイクロカプセルを重合性化合物中
に分散させて感光性組成物を調製してもよい。上記ハロ
ゲン化銀乳剤を芯物質とするマイクロカプセルを含む感
光性組成物については、特願昭61−5750号明細書
に記載がある。
重合性化合物(上記感光性組成物のように、他の構成成
分を含有するものを含む)は水性溶媒中に乳化させた乳
化物とし、マイクロカプセル化に必要な壁材をこの乳化
物中に添加し、さらにマイクロカプセルの外殻を形成す
る処理をこの乳化物の段階で実施することもできる。ま
た、還元剤あるいは他の任意の成分を上記乳化物の段階
で添加してもよい。
上記マイクロカプセル化方法の例としては、米国特許第
2800457号および同第2800458号各明細書
記載の親水性壁形成材料のコアセルベーションを利用し
た方法;米国特許第3287154号および英国特許第
990443号各明細書、および特公昭38−1957
4号、同42−446号および同42−771号各公報
記載の界面重合法;米国特許第3418250号および
同第3660304号各明細書記載のポリマーの析出に
よる方法;米国特許第3796669号明細書記載のイ
ソシアネート−ポリオール壁材料を用いる方法;米国特
許第3914511号明細書記載のイソシアネート壁材
料を用いる方法;米国特許第4001140号、同第4
087376号および同第4089802号各明細書の
尿素−ホルムアルデヒド系あるいは尿素ホルムアルデヒ
ド−レジルシノール系壁形成材料を用いる方法;米国特
許第4025455号明細書記載のメラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース等の壁形
成材料を用いる方法;特公昭36−9168号および特
開昭51−9079号各公報記載のモノマーの重合によ
るin situ法;英国特許第927807号および同第9
65074号各明細書記載の重合分散冷却法;米国特許
第3111407号および英国特許第930422号各
明細書記載のスプレードライング法等を挙げることがで
きる。重合性化合物の油滴をマイクロカプセル化する方
法は以上に限定されるものではないが、芯物質を乳化し
た後、マイクロカプセル壁として高分子膜を形成する方
法が特に好ましい。
なお、感光材料の製造に用いることができる感光性マイ
クロカプセルについては、特願昭61−11556号、
同61−11557号、同61−53871号、同61
−53872号、同61−53873号、同61−53
874号、同61−53875号、同61−53877
号、同61−53878号各明細書に記載がある。
以上のように調製したマイクロカプセル液は、そのまま
感光材料の塗布液として使用することができる。上記塗
布液の段階で他の成分を添加することも、乳化物と同様
に実施できる。
以上のように調製された感光層の塗布液を支持体上に塗
布および乾燥することにより本発明の感光材料が製造さ
れる。上記塗布液の支持体への塗布は、公知技術に従い
容易に実施することができる。
以下、本発明の感光材料の使用方法について述べる。
本発明の感光材料は、像様露光と同様に、または像様露
光後に、現像処理を行なって使用する。
上記露光方法としては、様々な露光手段を用いることが
できるが、一般に可視光を含む幅射線の画像様露光によ
りハロゲン化銀の潜像を得る。光源の種類や露光量は、
ハロゲン化銀の感光波長(色素増感を実施した場合は、
増感した波長)や、感度に応じて選択することができ
る。また、原画は、白黒画像でもカラー画像でもよい。
本発明の感光材料は、上記像様露光と同様に、または像
様露光後に、熱現像処理を行う。熱現像処理は、乾式処
理であるため、操作が簡便であり、短時間で処理ができ
る利点を有している。
上記熱現像処理における加熱方法としては、従来公知の
様々な方法を用いることができる。また、前述した特願
昭60−135568号明細書記載の感光材料のよう
に、感光材料に発熱体層を設けて加熱手段として使用し
てもよい。また、特願昭61−55506号明細書記載
の画像形成方法のように、感光層中に存在する酸素の量
を抑制しながら熱現像処理を実施してもよい。加熱温度
は一般に80℃乃至200℃、好ましくは100℃乃至
160℃である。また加熱時間は、一般に1秒乃至5
分、好ましくは5秒乃至1分である。
本発明の感光材料は、上記のようにして熱現像処理を行
い、ハロゲン化銀の潜像が形成された部分またはハロゲ
ン化銀の潜像が形成されない部分の重合性化合物を重合
化させることができる。なお、本発明の感光材料におい
ては一般に上記熱現像処理において、ハロゲン化銀の潜
像が形成された部分の重合性化合物が重合するが、前述
した特願昭60−210657号明細書記載の感光材料
のように、還元剤の種類や量等を調整することで、ハロ
ゲン化銀の潜像が形成されない部分の重合性化合物を重
合させることも可能である。
本発明の感光材料を、前述した特願昭61−53881
号明細書記載の感光材料のように構成した場合は、現像
処理を行なった感光材料を加圧して、マイクロカプセル
を破壊し、発色反応を起す二種類の物質を接触状態にす
ることにより感光材料上に色画像を形成することができ
る。
また、受像材料を用いて、受像材料上に画像を形成する
こともできる。
以下、受像材料について説明する。なお、受像材料また
は受像層を用いた画像形成方法一般については、特願昭
60−121284号明細書に記載がある。
受像材料の支持体としては、後述する感光材料に用いる
ことができる支持体に加えてバライタ紙を使用すること
ができる。なお、受像材料の支持体として、紙等の多孔
性の材料を用いる場合には、特願昭61−52990号
明細書記載の受像材料のように一定の平滑度を有してい
ることが好ましい。また、透明な支持体を用いた受像材
料については、特願昭61−52991号明細書に記載
がある。
受像材料は一般に支持体上に受像層を設ける。受像層
は、前述した色画像形成物質の発色システム等に従い、
様々な化合物を使用して任意の形態に構成することがで
きる。なお、受像材料上にポリマー画像を形成する場
合、色画像形成物質として染料または顔料を用いた場合
等においては、受像材料を上記支持体のみで構成しても
よい。
例えば、発色剤と顕色剤よりなる発色システムを用いる
場合には、受像層に顕色剤を含ませることができる。ま
た、受像層を少なくとも1層の媒染剤を含む層として構
成することもできる。上記媒染剤としては、写真技術等
で公知の化合物から色画像形成物質の種類等の条件を考
慮して選択し、使用することができる。なお、必要に応
じて媒染力の異なる複数の媒染剤を用いて、2層以上の
受像層を構成してもよい。
受像層はバインダーとしてポリマーを含む構成とするこ
とが好ましい。上記バインダーとしては、前述した感光
材料の感光層に用いることができるバインダーを使用で
きる。また、特願昭61−53879号明細書記載の受
像材料のように、バインダーとして酸素透過性の低いポ
リマーを用いてもよい。
受像層を特願昭61−55503号明細書記載の受像材
料のように、熱可塑性物質の微粒子の凝集体として構成
してもよい。また、受像層に二酸化チタン等の白色顔料
を加えて、受像層が白色反射層として機能するようにし
てもよい。さらに、未重合の重合性化合物を重合化させ
る目的で、受像層に光重合開始剤または熱重合開始剤を
加えてもよい。光重合開始剤を含む受像層を有する受像
材料については、特願昭61−3025号明細書に、熱
重合開始剤を含む受像層を有する受像材料については、
特願昭61−55502号明細書にそれぞれ記載があ
る。
なお、受像層が受像材料の表面に位置する場合には、さ
らに保護層を設けることが好ましい。
本発明の感光材料は、前述したように現像処理を行い、
上記受像材料を重ね合せた状態で加圧することにより、
未重合の重合性化合物を受像材料に転写し、受像材料上
にポリマー画像を得ることができる。上記加圧手段につ
いては、従来公知の様々な方法を用いることができる。
また、感光層が色画像形成物質を含む態様においては、
同様にして現像処理を行うことにより重合性化合物を重
合硬化させ、これにより硬化部分の色画像形成物質を不
動化する。そして、感光材料と上記受像材料を重ね合せ
た状態で加圧することにより、未硬化部分の色画像形成
物質を受像材料に転写し、受像材料上に色画像を得るこ
とができる。
なお、以上のようにして受像材料上に画像を形成後、特
願昭61−55501号明細書記載の画像形成方法のよ
うに、受像材料を加熱してもよい。上記方法は、受像材
料上に転写された未重合の重合性化合物が重合化し、得
られた画像の保存性が向上する利点もある。
本発明の感光材料は、白黒あるいはカラーの撮影および
プリント用感材、印刷感材、刷版、X線感材、医療用感
材(例えば超音波診断機CTR撮影感材)、コンピュー
ターグラフィックハードコピー感材、複写機用感材等の
数多くの用途がある。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1] ハロゲン化銀乳剤の調製 ゼラチン40gと臭化カリウム23.8gとを水3に
溶解し、50℃まで加熱し、攪拌を続けながら硝酸銀3
4gを水200mに溶解させたものを10分間で添加
した。その後沃化カリウム3.3gを水100mに溶
解したものを2分間で添加した。こうして得られた沃臭
化銀乳剤のpHを調整し、沈降させ過剰の塩を除去したの
ち、pHを6.0に調整し、収量400gの沃臭化銀乳剤
を得た。
ベンゾトリアゾール銀乳剤の調製 ゼラチン28gとベンゾトリアゾール13.2gを水3
000m中に溶かした。この溶液を40℃に保ちなが
ら攪拌し、硝酸銀17gを水100m中に溶かした溶
液を2分間で加えた。得られた乳剤のpHを調整すること
で、過剰の塩を沈降、除去した。その後pHを6.30に
調整し、ベンゾトリアゾール銀乳剤を得た。乳剤の収量
は400gであった。
感光性組成物の調製 トリメチロールプロパントリアクリレート100gに下
記のコポリマー0.40g、パーガススクリプトレッド
I−6−B(チバガイギー社製)6.00gを溶解させ
た。上記溶液18.00gに、下記のヒドラジン誘導体
(還元剤)0.61gおよび下記の現像薬(還元剤)
1.22gを塩化メチレン1.80gに溶解した溶液を
加えた。さらに上記のように調製されたハロゲン化銀乳
剤4.06g、およびベンゾトリアゾール銀乳剤3.3
5gを加えて、ホモジナイザーを用いて毎分15000
回転で5分間攪拌して、感光性組成物を得た(乳化平均
粒子径:約1μm)。
(コポリマー) (ヒドラジン誘導体) (現像薬) マイクロカプセルの分散液の調製 イソバン(クラレ(株)製)の18.6%水溶液10.
51gを、ペクチンの2.89%水溶液48.56gに
加え、10%硫酸を用いてpHを4.0に調整した水溶液
を得て、この水溶液中に前記の感光性組成物を加え、ホ
モジナイザーを用いて毎分7000回転で2分間攪拌
し、上記感光性組成物を水性溶媒中に乳化した(乳化平
均粒子径:8μm)。
この水性乳化物72.5gに尿素40%水溶液8.32
g、レゾルシン11.3%水溶液2.82、gホルマリ
ン37%水溶液8.56g、硫酸アンモニウム8.76
%水溶液2.74gを順次加え、攪拌しながら60℃で
2時間加熱を続けた。その後10%水酸化ナトリウム水
溶液を用いてpHを7.0に調整し、亜硫酸水素ナトリウ
ム30.9%水溶液3.62gを加えて、アミノ・ホル
ムアルデヒド樹脂製外殻を有するマイクロカプセルの分
散液を調製した。
上記マイクロカプセルの粒径をコールターカウンターで
測定したところ、体積平均粒子径が9.5μmであっ
た。そして、粒子径が1.58μm(平均粒子径の6分
の1)以下の粒子、および粒子径が19μm(平均粒子
径の2倍)以上の粒子は全く存在していなかった。ま
た、粒子径が4.75μm(平均粒子径の2分の1)以
下の粒子は13%、粒子径が14.25μm(平均粒子
径の1.5倍)以上の粒子は11%であった。
感光材料の作成 以上のように調製されたマイクロカプセルの分散液1
0.0gに、グアニジントリクロロ酢酸塩5重量%水溶
液3.6gを加え、100μm厚のポリエチレンテレフ
タレート上に♯40のコーティングロッドを用いて塗布
し、約40℃で乾燥して本発明に従う感光材料(A)を
作成した。
[実施例2および比較例] 実施例1のマイクロカプセルの分散液の調製における感
光性組成物を水性溶媒中に乳化する時間を調整して、下
記第1表に示すような様々なマイクロカプセルの分散液
を調製した。これらのマイクロカプセルの分散液を用い
た以外は、実施例1と同様にして本発明に従う感光材料
(B)、比較用の感光材料(X)、(Y)および(Z)
を作成した。
上記感光性組成物を水性溶媒中に乳化する時間は、
(A)が毎分7000回転で2分間であるのに対して、
それぞれ同じ回転数数で(B)が1分40秒間、(X)
が1分30秒間、(Y)が1分間、(Z)が5分間であ
った。
なお、第1表において、『2倍〜』は粒子径が平均粒子
径の2倍以上の粒子、『1.5倍〜』は粒子径が平均粒
子径の1.5倍以上の粒子、『〜1/2』は粒子径が平
均粒子径の2分の1以下の粒子、そして『〜1/6』は
粒子径が平均粒子径の6分の1以下の粒子のそれぞれの
割合(%)を示すものである。また、平均粒子径および
括弧内の『相当する粒子径』の単位は、μmである。
受像材料の作成 150gの水に40%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶
液11gを加え、さらに3,5−ジ−α−メチルベンジ
ルサリチル酸亜鉛34g、55%炭酸カルシウムスラリ
ー82gを混合して、ミキサーで粗分散した。その液を
ダイナミル分散機で分散し、得られた液の200gに対
し50%SBRラテックス6gおよび8%ポリビニルア
ルコール55gを加え均一に混合した。この混合液を秤
量43g/m2のアート紙上に30μmのウェット膜厚と
なるように均一の塗布した後、乾燥して受像材料を作成
した。
感光材料の評価 実施例1、2および比較例において得られた各感光材料
をタングステン電球を用い、2000ルクスでそれぞれ
1秒間像様露光したのち、125℃に加熱したホットプ
レート上で40秒間加熱した。次いで各感光材料をそれ
ぞれ上記受像材料と重ねて350Kg/cm2の加圧ローラ
ーを通した。
上記結果、感光材料(A)および(B)を用いた場合
は、反射濃度約1.0の鮮明なポジ像が得られ、また、
露光部分に対応する受像材料上の濃度は0.1以下であ
った。
一方、感光材料(X)および(Y)を用いた場合は、上
記の場合と同様に反射濃度約1.0のポジ像が得られた
が、露光部分に対応する受像材料上にポツ状発色の汚れ
が目立った。
さらに、感光材料(Z)を用いた場合は、ポジ像の反射
濃度は約0.7でかなり低く、また部分的に転写が不充
分である個所があった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤および
    重合性化合物を含む感光層を有し、上記ハロゲン化銀、
    還元剤および重合性化合物がマイクロカプセルに含まれ
    ている感光材料であって、 上記ハロゲン化銀がマイクロカプセルの外殻を構成する
    壁材中に含まれており、そして上記マイクロカプセルの
    平均粒径(体積平均径)が3乃至20μmであり、かつ
    平均粒子径の6分の1以下の粒子径を有するマイクロカ
    プセルおよび平均粒子系の2倍以上の粒子径を有するマ
    イクロカプセルが、それぞれマイクロカプセル全体の1
    %以下であることを特徴とする熱現像用感光材料。
  2. 【請求項2】平均粒子の2分の1以下の粒子径を有する
    マイクロカプセルおよび平均粒子径の1.5倍以上の粒
    子径を有するマイクロカプセルが、それぞれマイクロカ
    プセル全体の20%以下である特許請求の範囲第1項記
    載の熱現像用感光材料。
  3. 【請求項3】上記マイクロカプセルが、さらに色画像形
    成物質を含む特許請求の範囲第1項記載の熱現像用感光
    材料。
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