JPH06192422A - ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーの精製方法 - Google Patents

ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーの精製方法

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JPH06192422A
JPH06192422A JP5259783A JP25978393A JPH06192422A JP H06192422 A JPH06192422 A JP H06192422A JP 5259783 A JP5259783 A JP 5259783A JP 25978393 A JP25978393 A JP 25978393A JP H06192422 A JPH06192422 A JP H06192422A
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poly
pps
water
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JP5259783A
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David Andrew Soules
デーヴィッド・アンドリュー・ソウルズ
Randy L Hagenson
ランディー・エル・ヘーガンソン
Jon Frederick Geibel
ジョン・フレデリック・ガイベル
Carlton E Ash
カールトン・エドウィン・アッシュ
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Phillips Petroleum Co
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Phillips Petroleum Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/0204Polyarylenethioethers
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    • C08G75/0281Recovery or purification

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  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーの低
分子量フラクションを選択的に抽出する方法。 【構成】 ポリマーを極性の有機化合物と促進剤化合物
に接触させて、余り濃厚ではないポリマー欠乏の液相と
より濃厚なポリマーリッチな液相を形成し、ポリマーリ
ッチな液相からポリマー欠乏の液相を分離し、ポリマー
リッチな液相からポリマーを回収することによって、ポ
リ(アリーレンスルフィド)ポリマーの低分子量フラク
ションを選択的に除去する方法が提供される。別の方法
として、二つの液相のいずれか一方または両方に極性の
有機化合物と任意的には促進剤を更に添加して新たな二
つの相を形成し、新しいポリマーリッチな液相を単離す
ることも出来る。この方法は所望の分子量および/また
は分子量分布を有するポリマーを回収する為に希望に応
じて又は実施可能な限り何回でも繰り返すことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリ(アリーレンスルフィド)
ポリマーから低分子量部分を除去することによってポリ
(アリーレンスルフィド)ポリマーを精製する方法とそ
れによって製造される組成物に関する。更に詳しくは、
より好ましい面では本発明は、ポリ(フェニレンスルフ
ィド)ポリマーから本質的に総てのオリゴマーと非‐ポ
リマー性の不純物を除去する方法とそれによって製造さ
れる組成物に関する。
【0002】ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーは
当業界で公知のものであり、それが持っている望ましい
耐熱性と耐薬品性の故に広い範囲に用途を見出だしてき
た。ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーは、当該技
術に熟練した人々には周知の各種の方法によってフィル
ム、繊維、複合材料、成型部品の形成に有用である。
【0003】オリゴマーと重合‐副産物を含むポリ(ア
リーレンスルフィド)ポリマーの低分子量部分は、或る
種の加工と最終製品の問題の一因となり得る。ポリマー
中の高いオリゴマー濃度に由来する問題には、金型のプ
レートアウト、ダイ前面の付着物、排気ダクトの汚染、
成型部品中の気泡の生成、腐食、射出成型中のノズルか
らの垂れ落ち(drool)、射出成型の間のオフガス
(off‐gassing)、成型品の機械的性質の低
下及びウエルドライン(weld line)を有する
成型部品のウエルドライン強さの減少が含まれる。ポリ
(フェニレンスルフィド)生成物からオリゴマーの幾ら
かを除去する為に溶剤抽出法が用いられてきたが、しか
し、抽出した後でも通常は有害なオリゴマー濃度が残
る。このように、オリゴマーと非ポリマー性の不純物の
改良された除去技術に対する必要性が依然として存在す
る。
【0004】本発明によれば、ポリ(アリーレンスルフ
ィド)ポリマーを、極性の有機化合物および少なくとも
一種の促進剤(当該促進剤は水、アルカリ金属塩、又は
それらの混合物であり、促進剤は該極性の有機化合物に
可溶である)に、ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマ
ーの低分子量フラクションの一部、オリゴマーおよび不
純物を含む余り濃厚ではない液相(ポリマー‐欠乏相)
並びに本質的に総てのポリ(アリーレンスルフィド)ポ
リマーの高分子量フラクションおよびポリ(アリーレン
スルフィド)ポリマーの低分子量フラクションの残留部
分、オリゴマーおよび不純物を含む、より濃厚な液相
(ポリマー‐リッチの相)を形成するに足る温度で接触
させる。そうすれば、余り濃厚ではない相とより濃厚な
相を分離し、より濃厚な相から直に高分子量のポリ(ア
リーレンスルフィド)ポリマーを回収するか又は、二つ
の新しい相を形成する為に、より濃厚な相を更に追加の
極性の有機化合物および場合により追加の促進剤と接触
させることができる。余り濃厚ではない相とより濃厚な
相とは、再び分離することができ、このようにしてポリ
(アリーレンスルリフィド)ポリマーの低分子量のフラ
クション、オリゴマー及び不純物の別の部分を除去する
ことができる。このプロセスは、希望する量の低分子量
ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー、オリゴマー及
び不純物が除去されるまで希望に応じ繰り返すことがで
きる。アルカリ金属塩は、普通はアルカリ金属ハロゲン
化物又はアルカリ金属カルボン酸塩として使用される。
【0005】本発明の第一の具体例では、ポリ(アリー
レンスルフィド)ポリマーは極性の有機化合物と、水、
又は該極性の有機化合物に可溶なアルカリ金属塩(例え
ば、アルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ金属カルボ
ン酸塩)の少なくとも一種である促進剤とを、余り濃厚
ではないポリマー‐欠乏の液相とより濃厚なポリマー‐
リッチな液相を形成するに足る温度で接触させ、次いで
二つの相を互いに分離し、より濃厚なポリマー‐リッチ
な相からポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーを回収
する。
【0006】便宜上、これ以降、余り濃厚ではない相を
“上(upper)”相と、そしてより濃厚な相を“下
(lower)”相と呼ぶことにする。下相は本質的に
総ての高分子量ポリマーと一部の低分子量ポリマー、オ
リゴマー及び他の不純物を含む。上相は低分子量ポリマ
ー、オリゴマー及び不純物の残りを含む。若しも希望す
るならば、極性の有機化合物と水のモル比は上相と下相
で類似しても良い。
【0007】二つの相の形成と相対的な容積は幾つかの
因子に依存する。出発ポリ(アリーレンスルフィド)ポ
リマーの分子量は一つの因子である。高分子量ポリ(ア
リーレンスルフィド)ポリマーは、極性の有機化合物/
促進剤の混合物中に置かれると二つの相を形成し易い。
高分子量のポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーは、
より高濃度の下部液相の形成を齎らす原因となる; 即
ち、高分子量のポリマーは、上相中の極性有機化合物/
促進剤の混合物の容積に関して相対的に極性有機化合物
/促進剤の混合物の少ない容積で存在する。
【0008】使用される促進剤のタイプと量が二つの相
の形成に影響する。若しも促進剤として水を使用するな
らば、一般に大量の水の添加は二つの相の形成を助け
る。若しも水とアルカリ金属カルボン酸塩のような別の
促進剤との両方が存在するならば、第二の促進剤が存在
しない時よりも二つの相の形成を齎らすのに要する水の
量は少ない。或る種のアルカリ金属カルボン酸塩、特に
安息香酸リチウムは全く水が存在しなくても二つの相の
形成を助ける。
【0009】二つの相の形成は、同じく温度によっても
影響を受ける。温度が高いと極性の有機化合物中への固
体ポリマーの溶解を助けるが、温度が低いと二つの相の
形成を助けるように見える。温度は、使用する圧力にお
いて、極性の有機化合物および/または促進剤、ポリマ
ー、オリゴマー及び不純物が分解または蒸発する温度以
下に留どめるべきである。一般に、約200〜300
℃、好ましくは、220〜280℃、最も好ましくは2
30〜270℃の範囲の温度が使用される。
【0010】本発明で有用なポリ(アリーレンスルフィ
ド)ポリマーは、当該技術に通常の熟練度を有する人々
に周知の如何なる方法によっても造ることができる。
【0011】本発明で有用なポリ(アリーレンスルフィ
ド)ポリマーは、米国特許第3,919,177号、同
第3,354,129号、同第4,038,261号、
同第4,038,262号、同第4,116,947
号、同第4,282,347号および同第4,350,
810号各明細書に従って調製されるような物である。
ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーは、一般にジハ
ロ置換の芳香族化合物、硫黄源および極性の有機化合物
から成る反応物を重合条件下に接触させることによって
調製される。初期に比較的高い分子量に重合されたよう
なポリマーは、同じくアルカリ金属カルボン酸塩又は他
の分子量調節剤および/またはポリハロ芳香族化合物を
重合中に使用した時にも調製することができる。
【0012】本発明の目的にとって適当なポリ(アリー
レンスルフィド)ポリマーの特定の例は、ポリ(2,4
‐トルエンスルフィド)、ポリ(4,4′‐ビフェニレ
ンスルフィド)及びポリ(フェニレンスルフィド)であ
る。その利用性と望ましい性質(例えば、高い耐薬品
性、難燃性、高い強度と硬度)の故に、ポリ(フェニレ
ンスルフィド)が現在好ましいポリ(アリーレンスルフ
ィド)である。
【0013】ポリマーの主鎖の中に、スルホン、スルホ
キシド、ケトン、エーテル、ビフェニル等の他の原子団
を含むポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーを使用す
ることも同様に本発明の範囲内にある。
【0014】本発明で比較的高分子量のポリ(アリーレ
ンスルフィド)を使用するのが好ましいけれども、ポリ
(アリーレンスルフィド)ポリマーは比較的高分子量の
物か、又は比較的低分子量の物のいずれかであることが
できる。
【0015】ポリ(アリーレンスルフィド)は、米国特
許第3,919,177号明細書に記述された方法によ
って、又は高分子量のポリ(アリーレンスルフィド)ポ
リマーを製造する当該技術に熟練した人々に周知の如何
なる方法によっても、最初から比較的高分子量に重合さ
せることが出来る。本発明の中で使用するのに好ましい
高分子量のポリ(アリーレンスルフィド)はポリ(フェ
ニレンスルフィド)である。高分子量のポリ(フェニレ
ンスルフィド)の溶融流量は、一般に約3,000g/
10分以下である。
【0016】比較的低い分子量のポリ(アリーレンスル
フィド)は、米国特許第3,354,129号明細書の
方法によって調製することが出来るが、比較的低分子量
のポリ(アリーレンスルフィド)を製造する他の如何な
る方法も許容できる。好ましい比較的低分子量のポリ
(アリーレンスルフィド)はポリ(フェニレンスルフィ
ド)である。比較的低分子量のポリ(フェニレンスルフ
ィド)の溶融流量は、一般に約3,000g/10分〜
約30,000g/10分の範囲である。
【0017】本発明で有用な極性の有機化合物は、ポリ
(アリーレンスルフィド)ポリマー、オリゴマー及び不
純物が可溶であるような物質である。極性の有機化合物
は水と混和性の有る物か、および/またはそれ自身で、
又は相分離を促進する為に用いられるアルカリ金属カル
ボン酸塩又はアルカリ金属ハロゲン化物の為に水と混合
した時に溶剤であるような物でなければならない。極性
の有機化合物は、重合中に副産物として生成するアルカ
リ金属ハロゲン化物に対して溶剤である必要は無い。極
性の有機化合物は、本発明に用いられる圧力と温度に於
いて液体であるように選ぶべきである。
【0018】適当な極性の有機化合物には、ラクタム等
の有機アミド;高沸点のアルコール;エーテル;ケト
ン;及びスルホンを含む。差し当たって、極性の有機化
合物として有機アミドを使用するのが好ましい。適当な
有機アミドは、N,N′‐エチレンジピロリドン、N‐
メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、N‐メチル‐カプ
ロラクタム、N‐エチル‐カプロラクタム、カプロラク
タム、ピロリドン、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリ
ジノン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、及びN,N′‐ジメチルアセトアミドであるが、こ
れらに限定されない。差し当たり、極性の有機化合物と
してNMPを使用するのが最も好ましい。
【0019】極性の有機化合物の量は、結果として溶液
の形成を齎らすに足る任意の量であって良い。換言する
と、ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー、オリゴマ
ー、不純物を溶解させるのに十分な量の極性の有機化合
物が存在しなければならない。一般に、この量はポリマ
ー中の硫黄の1モル当たり極性の有機化合物が2:1〜
25:1モルの範囲にあるだろう。極性の有機化合物の
1モル当たりポリマー中の硫黄が約0.5モル以上のポ
リマー濃度では、一般に二つの容易に分離できる相を形
成するのは比較的困難である。
【0020】若しも促進剤として水を使用するならば、
使用する水の量は、一般に二つの相の形成を助けるのに
必要な量となるだろう。前にも述べたように、使用する
水の量は、本発明に従って処理されるポリ(アリーレン
スルフィド)の分子量、極性の有機化合物中のポリ(ア
リーレンスルフィド)溶液の温度、極性の有機化合物中
のポリマーの濃度、及び他の促進剤化合物の存在の有無
などの他の要因に応じて変動するだろう。広く言えば、
その量はポリマー中の硫黄の1モル当たり約0.2モル
から約10モルの水となるだろう。
【0021】本発明のプロセスに使用できるアルカリ金
属カルボン酸塩は、式 R′COMによって表わすこ
とができる。但し、上の式で、R′はアルキル、シクロ
アルキル、アリール及びその組み合わせであるアルカリ
ール、アラルキル等から選ばれるヒドロカルビルラジカ
ルである。該R′に含まれる炭素原子の数は約1から約
20の範囲内にあり、Mはリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウムおよびセシウムから選ばれるアルカリ
金属である。
【0022】本発明のプロセスの中で使用できる幾つか
のアルカリ金属カルボン酸塩の例を挙げれば、酢酸リチ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸リ
チウム、プロピオン酸ナトリウム、2‐メチルプロピオ
ン酸リチウム、酪酸ルビジウム、吉草酸リチウム、吉草
酸ナトリウム、ヘキサン酸セシウム、ヘプタン酸リチウ
ム2‐メチルオクタン酸リチウム、ドデカン酸カリウ
ム、4‐エチルテトラデカン酸ルビジウム、オクタデカ
ン酸ナトリウム、ヘンエイコサン酸ナトリウム、シクロ
ヘキサンカルボン酸リチウム、シクロドデカンカルボン
酸セシウム、3‐メチルシクロペンタンカルボン酸ナト
リウム、シクロヘキシル酢酸カリウム、安息香酸カリウ
ム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、m‐トル
イル酸カリウム、フェニル酢酸リチウム、4‐フェニル
シクロヘキサンカルボン酸ナトリウム、p‐トルイル酢
酸カリウム、4‐エチルシクロヘキシル酢酸リチウム等
及びその混合物である。
【0023】二つの相の形成を促進するのに足るアルカ
リ金属カルボン酸塩の任意の量を用いることができるけ
れども、アルカリ金属カルボン酸塩を水と一緒に使用す
る時は、ポリマー中の硫黄の1モル当たり約0.01モ
ル〜約2モルの範囲の量のアルカリ金属カルボン酸塩が
一般に使用される。幾つかのアルカリ金属カルボン酸塩
を促進剤として水無しで使用する時は、使用されるアル
カリ金属カルボン酸塩の量は、同じく一般にポリマー中
の硫黄の1モル当たり約0.01モル〜約2モルの範囲
のアルカリ金属カルボン酸塩になるだろう。
【0024】本発明で有用なアルカリ金属ハロゲン化物
は、極性の有機化合物に可溶であるか又は極性の有機化
合物と別の促進剤化合物の混合物の中で可溶にすること
が出来るような物である。例えば、塩化リチウムは幾つ
かの極性の有機化合物、例えばNMPに可溶であるから
促進剤化合物として有用である。対照的に、塩化ナトリ
ウムはNMPの中に入れても不溶性であり、従って促進
剤としてはそれ自身だけでは有用ではない。
【0025】重合プロセスの間に、本発明で用いられる
極性の有機化合物に不溶な副産物、例えばハロゲン化ア
ルカリ金属の副産物が製造され得る。このような事情で
は、慣用の方法に従って一層容易に分離できる二つの別
々の分離した相を形成する為には、ポリ(アリーレンス
ルフィド)重合の副産物として形成される不溶性のアル
カリ金属ハロゲン化物の大部分を除去するのが望まし
い。
【0026】好ましくは、重合反応混合物は副産物のア
ルカリ金属ハロゲン化物を除去するプロセスに掛けられ
る。例えば、アルカリ金属ハロゲン化物は可溶である
が、しかし、ポリマーは不溶な化合物を用いてポリマー
粒子を洗浄する等の方法が考えられる。例えば、塩化ナ
トリウム副産物は、米国特許第3,919,177号明
細書に記述されたようにして製造されたポリ(フェニレ
ンスルフィド)ポリマーから、水でポリマーを洗浄する
ことによって除去することが出来る。
【0027】二つの相の分離を助ける為には、系が鎮静
した静止状態にあることが好ましい。或る程度の攪拌は
液相へのポリマーの初期の溶解を助けるように見える
が、攪拌は二つの相の分離を困難にする。このように、
若しも攪拌を用いるならば、液相を分離しようと試みる
前にそのような攪拌は止めるのが好ましい。
【0028】二つの液相は当該技術に通常の熟練度を持
つ人々には公知の如何なる方法を用いても分離すること
ができる。例えば、粘度、密度などに基づいて二つの相
の間の境界面を検出する為の手段を含む混合機‐沈降槽
の装置(上相または下相のいずれでも希望する部分を取
り出す為のポートを備えた)の中で上相から下相を分離
することができる。
【0029】分離したら、高分子量ポリマーを含有する
下相はポリマーを回収する為のプロセスに掛けることが
出来る; 又は、下相に追加の極性の有機化合物と随意
的には追加の促進剤を添加して二つの新しい相を形成さ
せることが出来る。このようにして、高分子量のポリマ
ーは繰り返し抽出に掛けて希望する限りの又は実施可能
な限り多くの低分子量フラクションを除去することが出
来る。
【0030】同様に、上相も低分子量ポリマーを回収す
る為のプロセスに掛けることができる; 又は追加の極
性の有機化合物と場合によって追加の促進剤を添加して
二つの新しい相を形成することもできる。このようにし
て、選んだ相に就いて発明のプロセスを繰り返すことに
よって希望する分子量と分子量分布を持つポリマーを回
収することが出来る。
【0031】ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーは
下部液相から任意の適当な方法によって回収することが
出来る。例えば、極性の有機化合物/促進剤の混合物を
蒸発するか、又は極性の有機化合物/促進剤の混合物中
でポリマーが固化する点まで温度を下げ、固体のポリマ
ーを濾過または遠心分離によって回収する等の方法で回
収することができる。
【0032】本発明の方法によって製造されるポリマー
は、生の侭(何も加えないで)使用するか又は各種の用
途、例えば繊維、射出成型用のコンパウンド、又は繊維
強化複合材料の製造に使用する為に種々の添加剤、充填
剤(増量剤)、強化材と混合することが出来る。本発明
によるポリマーは連続した長繊維で強化した複合材料の
製造でポリマーマトリックスとして特に有用であること
が見出だされた。
【0033】以下の実施例は、発明の例示を目的とした
ものであって、それによって発明を限定することを意味
しない。
【0034】
【実施例】以下の実施例では、ポリ(フェニレンスルフ
ィド)(略してPPS)の溶融流量は、ASTM D
1238‐86、手順B‐自動タイマーを用いた流量測
定手順、5分間の予熱時間が使えるように修正したCo
ndition 316/5.0の方法によって測定
し、流量値は10分間当たりのグラム数(g/10分)
で表示した。
【0035】ポリマーの分子量測定は、水素炎イオン化
検出器を利用した高温ゲル透過クロマトグラフィー(G
PC)装置を用いて行なった。PPSの分子量分布の測
定は、220℃で1‐クロロナフタレン溶液中で行なっ
た。GPCの結果は、1モル当たりのグラム数(g/モ
ル)の単位で表わした重量平均分子量(Mw)を用いて
報告されている。標準較正物質にはポリスチレンを使用
した。
【0036】ポリマーの熱転移はデータステーションを
備えたPerkin‐ElmerDSC‐7の上で示差
走査型熱量分析(DSC)によって測定した。ポリマー
のガラス転移温度(Tg)、ガラスからの結晶化温度
(Tcc)及び融点(Tm)は、窒素雰囲気中で20℃
/分の加熱速度で測定した。メルト(溶融体)からの結
晶化温度(Tmc)は、サンプルを320℃まで加熱
し、5分間その温度に保ち、次にサンプルを20℃/分
の割合で冷却することによって測定した。
【0037】小規模の分別(フラクショネーション)実
験はガラス反応器の中で行なった。各実験とも、ガラス
反応器の内容物は加熱期間中は磁気攪拌子(マグネチッ
クスターラー)を用いて攪拌した。加熱速度は、200
℃と265℃の間では約1.4℃/分とした。ひと度、
希望する温度に達したらスターラーの電源を切り、攪拌
しない侭で観察および/または相の高さ測定を行なっ
た。次に、攪拌を再び開始し、反応器を冷却した。
【0038】大規模のPPS分別実験は、アンカースタ
ーラー(馬蹄形の攪拌機)、頂部フラクションからアリ
コット(既知少量の試料)を取り出す為のディップ管、
及び底部フラクションからアリコットを取り出す為の底
部引取弁を備えた1リットル容の316ステンレス鋼製
のオートクレーブの中で行なった。
【0039】PPSの分別実験は、攪拌しながら所望の
温度にオートクレーブの内容物を加熱し、攪拌を中止
し、10分間待ち、オートクレーブの頂部と底部からサ
ンプル溶液を集める(約75mL)ことによって行なっ
た。
【0040】
【実施例I】N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、
p‐ジクロロベンゼン(DCB)及び水が観測されたP
PSの融点(Tm.ob)と観測されたメルトからの結
晶化温度(Tmc.ob)に与える効果を決定する為
に、小さなガラス反応器の実験を行なった。観測された
転移点に対する此の実施例の中の温度値は、DSCによ
って測定された値と区別する為に特別な名称で与えられ
ている。この実施例と後の実施例の中で用いたPPSの
サンプルは、PPS‐Aと名付けられ、重合調節剤とし
て酢酸ナトリウムを用いて製造したものである。PPS
‐Aの溶融流量は188g/10分であった。
【0041】ガラス反応器による実験の結果は表Iに要
約されている。NMPとDCBの両方の量を増加する
と、純粋なPPSの値から得られるPPSのTm.ob
とTmc.obの値は減少する。水は融点と結晶化温度
には殆ど影響しない。二つのポリマーの熱転移に与える
NMPの効果は図1にもっと明瞭に示されている。
【0042】 傍注) a PPSの溶融流量=188g/10分b PPSの反復単位1.00モル当たりのモル比
【0043】
【実施例 II】NMPとNMP/水の混合物への幾つかの
塩の溶解性を決定する為に別の一組の小さなガラス反応
器の実験を行なった。水、塩類、及びNMPの相対的な
量はNMPを1モルとする正規化したモル比で表わされ
ている。溶解度は肉眼で判定した。
【0044】試験条件で観察された溶解度を表IIに掲
載する。酢酸リチウム(LiOAc)と安息香酸リチウム
(LiOBz)は純粋なNMPに容易に溶解し、それらを溶
解する為に少しの水も要らなかった。酢酸ナトリウム
(NaOAc)は265℃の温度に達する迄は目に見えて溶
解するようには思われなかった。水が同じく存在した時
は、NaOAcは215℃と265℃の間の温度でNMP
に対する溶解度は確かに増加したが、それでも全部のN
aOAcは溶解しなかった。安息香酸ナトリウム(NaOB
z)は209℃でNMP(試料17)に溶解した。しかし、
もっと温度が高くなると固体の沈澱を生じた。塩化ナト
リウム(NaCl)は、NaCl:NMPのモル比が0.001
43の時でもNMPと水には殆ど溶けなかった。
【0045】 傍注) * NMP1.00モル当たりのモル比
【0046】
【実施例III】この実施例は、相分離を制御する要因と
PPS、NMP、水および塩類の混合物中のPPSの分
布を制御する要因を検討する。下部のポリマー‐リッチ
な相の容積は混合物の組成に依存して変化するから、相
の特徴を265℃で観察された相分離の量で表示した。
PPSの1.15g/mLの溶融体密度を用いて(ASTM
D 1238‐86の方法によって測定)、真の溶融ポリ
マー相に対する理論的に最小の下部相の容積で近似させ
た。若しも下部相の容積が此の理論値と等しかったなら
ば、これは100パーセントの相分離を表わした。若し
も液体‐液体の相分離が起こらなかったならば、これは
0パーセントの相分離を構成した。相分離のデータはP
PS‐Aを用いて小さなガラス反応器の中で決定し、結
果は三成分相のダイアグラムとして表わされている。
【0047】添加した塩の不在下に観察された相分離は
図2に示されている。図3〜6は添加した酢酸ナトリウ
ム、安息香酸ナトリウム、安息香酸リチウム、酢酸リチ
ウム(添加量は総てPPSの反復単位1モル当たり0.3
モル水準とした)が相分離に与えた効果を示している。
【0048】
【実施例IV】この実施例はNMPおよび水システムの中
での相分離に与えるPPSの分子量の効果を実証する。
異なる分子量を持つ三つのPPSサンプルを小さなガラ
ス反応器の実験に使用した。PPS‐A(溶融流量=1
88g/10分)は実施例Iの中に記述した。PPS‐
Bは、Phillips 66 CompanyからV
‐1として市販され、重合調節剤無しで造られた低分子
量、線状の(直鎖の)、商業製品のサンプルであった
(Mwは約20,000g/モル)。PPS‐Cは重合
度が約13で分子量が約1400g/モルの物であっ
た。
【0049】PPSの相分離の挙動は、小さなガラス反
応器の中で265℃で測定した。この実施例の中でPP
S、NMP、水の相対的な量は、研究したポリマー中の
PPSの繰り返し単位のモル数に対して規格化したモル
比で表わされている。この特定の実施例では、NMPと
PPS繰り返し単位のモル比は一定に保ち(PPS繰り
返し単位=1.00、NMP=3.50)、PPS繰り
返し単位に対する水のモル比は0.0から約5.0迄に
変化させた。結果(図7を参照)は、PPSの分子量が
増加するにつれて相分離を生じさせるのに必要な水は少
なくて済むことを示している。
【0050】
【実施例V】相分離に与えるPPS分子量の効果を研究
する別の実施例では、異なる分子量を持つ四つのPPS
サンプルの一組を小さなガラス反応器の中でNMPと種
々の量の水の中に溶解した。PPSサンプルは、高温G
PCを用いて測定した重量平均分子量が20,000、
36,000、66,000、78,000g/モルの
物であった。
【0051】各成分がPPS繰り返し単位=1.33モ
ルとした場合、PPS=1.00モル、NMP=3.5
0モル、水=0.9モルのモル比を持つPPS、NM
P、水の混合物に就いて観測した相分離の量を265℃
で測定した。図8に示されるように、相分離の量は添加
した水の量が増加するにつれてPPSの分子量の高いも
の程増加した。水の添加水準が最低(0.9)の時は総
てのPPSサンプルに関して殆ど相分離は起こらなかっ
た点に注目されたい。
【0052】
【実施例VI】この実施例では、相分離に及ぼすPPS濃
度の強い影響を示す。NMP‐水の混合物中のPPS‐
Aの種々の量(NMP:水のモル比は3.5/1で一
定)を小さなガラス反応器の中で265℃で肉眼観察し
た。結果(図9)はPPSのモル分率が増すにつれて相
分離が減少することを示す。
【0053】
【実施例VII】この実施例はPPSの相分離に与える溶
液温度の効果を実証する。PPS‐A、NMP、水の幾
つかの混合物の観測された相分離の量を幾つかの異なる
温度で測定した。図10に示される如く、一定のPPS
/NMP/水の組成の場合に相分離度は溶液の温度の減
少に従って増加する。
【0054】
【実施例VIII】塩類の無添加で水含量を変えた時のPP
S‐NMP‐水相組成物に与える効果を示す為に溶液の
分別実験を1リットル容のオートクレーブの中で実施し
た。サンプル混合物23と24は、1.0モルのPPS
‐D、3.50モルのNMP、2.00モルの水(混合
物23の場合)又は3.00モルの水(混合物24の場
合)(各成分の量はPPS繰り返し単位の1モルに対す
る相対的なモル比で表示した)を用いて調製した。PP
S‐Dは重合調節剤として酢酸ナトリウムを用いて製造
し、水で急冷して回収した物で、その溶融流量は248
g/10分であった。
【0055】PPS、NMP、水から成る組成物を、反
応混合物に200psiの窒素を加圧して脱酸素し、そ
の後圧力を解放した。反応混合物を室温で全部で3回の
加圧/放出のサイクルに掛けた。緩やかに攪拌しながら
反応混合物を265℃に加熱した。265℃で30分経
過した時に、攪拌を一旦停止し、分散した液体層を二つ
の別々の相に鎮静状態に凝集させた。オートクレーブの
頂部空間を、次に追加の50psiの窒素ガスで加圧し
た。
【0056】オートクレーブは上部液相に届くだけの長
さを持つディップ管を備えていた。このディップ管を小
さな加熱したサンプル採集容器に接続した。鎮静した液
体混合物からサンプルを上相のサンプル容器に制御しな
がら採取する為に高温弁を使用した。同様に、下相から
のサンプルはオートクレーブの底部にあるポートに接続
された高温弁を開いて採取した。下相のサンプル弁を小
さな加熱した採集容器に接続した。
【0057】上部液相と下部液相から採取したサンプル
の分析結果を表IIIに示す。PPSの大部分は下部液相
に存在し、比較的少量のPPSだけが上部液相に存在す
る。サンプル23のPPSの繰り返し単位1モル当たり
2.0モルの水の水準からサンプル24のPPS繰り返
し単位1モル当たり3.0モルの水の水準に増加する
と、下部液相に存在するPPSの量が増加する。水に対
するNMPの比は各混合物の両方の相で略同じである。
【0058】 傍注) * 装入量はPPSの繰り返し単位のモルに対
するモル比で表示。
【0059】サンプル23の上部液相からのPPSのG
PC分析は、PPSが低分子量の物質であることを示し
た。溶剤分別によってPPSは下部液相中の高分子量P
PSと上部液相中の低分子量PPSに分離される。
【0060】
【実施例IX】PPS‐NMP‐H2O混合物の液相組成
に与える添加カルボン酸塩の効果を実証する為に別の溶
液分別実験を行なった。混合物25は、1.0モルのP
PS‐D、3.5モルのNMP、1.33モルの水、及び
0.30モルの酢酸ナトリウムから調製した(各成分の
単位はポリマー中のPPSの繰り返し単位を1モルとし
た相対的なモル比で表示)。
【0061】PPS、NMP、水、酢酸ナトリウムの混
合物を1リットル容のオートクレーブに装入した。NM
P/水の溶剤系へのPPSと酢酸ナトリウムの溶解は実
施例VIIIに記述した手順に従って行なった。二つの液相
のサンプルは実施例VIIIに記述したようにして得た。
【0062】表IVは混合物25の二つの液相から265
℃で採取したサンプルの分析結果を示す。酢酸ナトリウ
ムの存在は、下相に大量のPPSが比較的少量の水と共
に存在する形で上相と下相の二つの液相を形成する結果
となった。酢酸ナトリウムの約2/3は上相に存在し
た。
【0063】 傍注) a 量はPPSの繰り返し単位を1モルとしたモ
ル比で表示。b 酢酸ナトリウムはモル分率の計算には含まれないの
で、必要であればポリマーの繰り返し単位1モル当たり
0.30モルの酢酸ナトリウムを含むPPS/NMP/H2
O混合物に就いて三成分系のダイアグラムにプロットす
ることができるだろう。
【0064】
【実施例X】この実施例は、NMP、水および酢酸ナト
リウムを用いて二相溶液条件に掛けた時の回収PPSサ
ンプルと、PPS、NMP、水、酢酸ナトリウム及び副
産物の塩化ナトリウムから成る最終重合混合物の間の相
分離の差異を実証する。サンプル26は1リットル容の
オートクレーブの中で調製した最終PPS重合混合物で
あった。オートクレーブに1.0モルの水硫化ナトリウ
ム、1.01モルの水酸化ナトリウム、2.5モルのNM
P、0.30モルの酢酸ナトリウムを装入した。オート
クレーブを窒素でフラッシュし、それから総ての弁を閉
じた。加熱は電気炉を用いて行なった。温度が151℃
に達した時に、脱水コンデンサー行きの弁を開けた。脱
水を援助する為にオートクレーブの上部空間から窒素の
緩やかな流れを一掃した。オートクレーブの内容物が1
58℃に達した時に凝縮液の最初の一滴を受けた。3
5.41グラムの凝縮液が捕集された。オートクレーブ
の内容物が204℃に達した時に脱水を終結した。脱水
が完了した後、1.01モルのp‐ジクロロベンゼンと
1.0モルのNMPをオートクレーブに装入した。次い
で、重合混合物を1時間で235℃に加熱し、次ぎに3
時間で265℃まで加熱した。265℃で3時間の保持
期間が終わった時に、攪拌機を停止し、鎮静状態に10
分間置いた。反応混合物のサンプルを実施例VIIIに記述
したのと同じようにして取り出した。二つの相の分析
(表V)から、上部相はサンプル25の時よりも多い量
のPPSを含んで居たことが分かった。オートクレーブ
の上部相と下部相から取ったPPSに就いて類似のGP
C結果が得られた。重合の副産物である塩化ナトリウム
の存在は、本質的に塩化ナトリウム不含のPPS二相溶
液系から観察されたような奇麗な相分離を妨げることは
明らかである。
【0065】 傍注)a 何等の分離または精製も行なわないPPS重合
の終点の混合物。b 計算したモル分率には酢酸ナトリウムは含まれな
い。
【0066】
【実施例XI】安息香酸リチウムの存在で水を添加しない
時のPPSとNMPの相分離を示す為に別の溶液分別実
験を行なった。サンプル27は1リットル容のオートク
レーブの中で、1.0モルのPPS‐D、3.50モルの
NMP、0.75モルの安息香酸リチウム(各モル数はポ
リマー中のPPS繰り返し単位のモル数を1とした場合
の相対的なモル比で表示した)から調製した。この混合
物を265℃に加熱し、二つの液相に分離するのを観察
した。両方の液相から実施例VIIIの場合と同じようにサ
ンプルを採取し、分析した。
【0067】分析の結果を表VIに要約する。大部分のP
PSは下部液相に存在し、大部分のカルボン酸塩は上部
液相に存在した。若しも安息香酸リチウムを使用すれ
ば、水が存在しなくてもPPSの分別を行なうことがで
きる。
【0068】 傍注) a 量はPPSに対するモル比。b 安息香酸リチウムは計算されたモル比には含まれな
いので、必要があればポリマー中のPPS繰り返し単位
の1モル当たり0.75モルの安息香水酸リチウムを含
むPPS/NMP/H2O混合物に対して三成分系のダイ
ヤグラムにプロットすることができる。
【0069】
【実施例XII】この実施例は、溶液分別したPPSの熱
転移に及ぼす酸処理の効果を実証する。Phillip
s 66 Company 製品の溶融流量が170g
/10分の高分子量の線状のPPS樹脂を出発ポリマー
として使用した(サンプル28と名付ける)。ポリマー
中のPPSの繰り返し単位1.0モル当たり7.55モル
のNMPと3.13モルの水から成るNMP/水の混合物
にポリマーを溶解することによってポリマーサンプル2
8を溶液分別した。PPS/NMP/水の反応混合物を
オートクレーブに装入し、脱酸素し、265℃に加熱し
た。温度が265℃に達したら、攪拌を停止し、二つの
液相を凝集させた。ポリマーリッチの下部液相からポリ
マーを集め、蒸留水で洗浄して残っているNMPを除去
した。この溶液分別から得られた生成物(サンプル29
と名付ける)の溶融流量は69g/10分であった。サ
ンプル29の500グラムを10グラムの氷酢酸を含む
蒸留水3500グラムに分散することによって、サンプ
ル29の一部を酸処理に掛けた。この反応混合物をオー
トクレーブに装入し、脱酸素し、225℃に加熱した。
混合物を225℃に45分間保ち、次いで冷却した。濾
過してポリマーを回収し、熱蒸留水で3回リンスした。
この酸処理の生成物をサンプル30と名付けた。
【0070】これらの三つのサンプルのDSC(示差走
査型熱量計)熱転移を表VIIに要約する。溶液分別とそ
の後のポリマーサンプル28の酸処理は、ガラス転移点
(Tg)に僅かの増加、結晶融点(Tm)に増加、そし
て分別したサンプル29の高いTmcと低いTccによ
って示されるように急速な結晶化速度と、分別し酸処理
したサンプル30の遥かに急速な結晶化速度を齎らす。
【0071】
【0072】
【実施例XIII】この実施例は高分子量のPPSポリマー
を分別し、本質的に酸処理に対して不活性な物質を製造
できることを示す。酸処理するとPPSの熱転移に変化
を生じることを示す為に高分子量の出発PPSポリマ
ー、サンプル31を酸処理した。酸処理する前に35g/
10分の溶融流量を持っていたサンプル31を、実施例
XIIでサンプル30に就いて記述したのと同じように0.
3重量パーセントの酢酸で225℃で45分間酸処理し
た時は、生成物のサンプル32は46g/10分の溶融流
量を持っていた。サンプル31の対応する熱転移とは相
対的にサンプル32ではTccが減少し、Tmcが増加した
が、このことはポリマーの結晶化速度が増加したことを
示す。
【0073】38g/10分の溶融流量を持つ別の高分子
量のPPSポリマー、サンプル33を、実施例XIIの中
でサンプル29の調製に就いて記述したのと類似の方法
で溶液分別した。サンプル33の27.0グラムを68
7グラムのNMPと32.3グラムの蒸留水に溶解する
ことによって、サンプル33を溶液分別した。この反応
混合物をオートクレーブに装入し、脱酸素し、260℃
に加熱した。温度が260℃に達したら攪拌を停止し、
二つの液相を鎮静させた。鎮静状態で大凡そ7分置いた
後に反応混合物を自然冷却させた。反応混合物の温度が
大凡そ90℃に達した時に、オートクレーブを開けてポ
リマーリッチの下部液相を集めた。残留するNMPを除
去する為にポリマリッチの液相を熱蒸留水で洗浄した。
この溶液分別から得られたポリマー(サンプル34と名
付ける)は7.7g/10分の溶融流量を持っていた。
サンプル34の7.94グラムを2.00グラムの氷酢
酸を含む蒸留水400.0グラムの中に分散することに
よって、サンプル34の一部を酸処理に掛けた。この反
応混合物をオートクレーブに装入し、脱酸素し、次いで
25分で235℃に加熱し、それから冷却した。濾過し
てポリマーを回収し、熱脱イオン水で3回リンスした。
この酸処理の生成物をサンプル35と名付けた。サンプ
ル35の溶融流量は7.8g/10分であった。
【0074】表VIIIに示される如く、サンプル31のガ
ラス転移温度と結晶融点は酸処理によっても有意的な変
化を生じなかった。サンプル32に就いて観察されたT
ccの減少とTmcの増加は、より急速な結晶化の特徴であ
った。それとは別に、酸処理を受けたサンプル35は、
この酸処理がPPSの熱転移に変化を起こさせるには効
果が無かったことを示している。サンプル34と35の
熱転移を表VIIIに要約するが、これらの結果は酸処理を
受けても熱転移には本質的に変化が無かったことを示し
ている。
【0075】
【0076】
【実施例XIV】この実施例は本発明の方法に従って調製
された二つのPPSサンプルを原料とした繊維‐強化の
複合材料の調製に就いて述べる。
【0077】最初に、サンプル29とサンプル30の一
部を空気ミルの中で磨砕して、ポリマーの粒子サイズを
減少した。サンプル29ポリマーとサンプル30ポリマ
ーの各の一部475gを、2500gの蒸留水と3.0gの
界面活性剤Neodol 91‐6に懸濁して添加浴を形成し
た。ポリマーの各の一部175gを2650gの蒸留水と
2.5gのNeodol 91‐6に懸濁して主浴を形成した。
Hercules AS‐4炭素繊維、ロット748‐4Kのト
ウを浴を通して大凡そ200g/トウの引っ張り応力で引
っ張った。添加浴からメークアップ(補給)スラリーを1
5.3mL/分の割合で添加した。得られた1吋のテープ
を添え継ぎし、固化して10吋のテープを形成した。
【0078】10吋のテープをシングルスリーブを持つ
KF‐800離型(release)を有するPDPプ
レス金型を用いて、10″x10″、14層の一方向積
層板に積み重ねた。成型は329℃(625°F)の温度
と200psiの圧力で20分間行ない、次ぎに積層板を
10℃(50°F)の温度と250psiの圧力で冷圧し、
冷却する迄その状態に保った。サンプル29と30のポ
リマーから成型した複合材料(夫れぞれ、AとBと名付
ける)を機械的性質を評価する為に試験した。本発明の
ポリマーから調製された複合材料は、大凡そ0.6gの灰
分含量と30〜35g/10分の公称溶融流量を持つ分岐
したポリ(フェニレンスルフィド)ポリマーから同じよ
うにして調製したAC‐40‐60と名付けられた複合
材料と比較した。結果は下の表IXに示す。
【0079】 傍注)a 表IXに注記する如く、分別したポリマーは縦方
向の機械的の性質又は率(moduli)を損じること無しに実
質的に改良された横方向の引っ張り、 曲げ及
び4‐点剪断の性質を現わす。分別は性質の改善に最も
顕著な効 果を与え、酸洗浄と一緒に行なった
分別は極く僅かな改良を示すだけ である。b 測定せず。
【0080】以上、本発明を例示の目的で詳細に記述し
てきたが、本発明がそれによって限定されることを意味
するものではなく、寧ろ総ての変法と修正法が本発明の
精神と技術的な権利範囲に包含されることを意図してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用される極性の有機化合物N
‐メチル‐2‐ピロリドンの量を変化させた時に、その
量が得られるポリ(フェニレンスルフィド)ポリマーの
融点(Tm)と溶融体の結晶化温度(Tmc)に与える
効果をグラフに描いたものである。
【図2】本発明の方法の中で唯一の促進剤として水を用
いた時に、N‐メチル‐2‐ピロリドンに溶解したポリ
(フェニレンスルフィド)ポリマーに就いて観察された
相分離をグラフに描いたものである。
【図3】本発明の方法の中で促進剤として水と酢酸ナト
リウムの組み合わせを用いた時に観察された相分離をグ
ラフに描いたものである。
【図4】本発明の方法の中で促進剤として水と安息香酸
ナトリウムの組み合わせを用いた時に観察された相分離
をグラフに描いたものである。
【図5】本発明の方法の中で促進剤として水と安息香酸
リチウムの組み合わせを用いた時に観察された相分離を
グラフに描いたものである。
【図6】本発明の方法の中で促進剤として水と酢酸リチ
ウムの組み合わせを用いた時に観察された相分離をグラ
フに描いたものである。
【図7】本発明の方法の中で促進剤として用いた水の量
を変化させた時に、異なる分子量を有するポリ(フェニ
レンスルフィド)ポリマーに対して観察された相分離を
グラフに描いたものである。
【図8】本発明の方法の中で促進剤として用いた水の量
を変化させた時に、異なる分子量を有するポリ(フェニ
レンスルフィド)ポリマーに対して観察された相分離を
グラフに描いたものである。
【図9】本発明の方法の中で極性の有機化合物に関して
ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーの量を変化させ
た時に観察された相分離をグラフに描いたものである。
【図10】本発明の方法の中で温度を変化させた時に観
察された相分離をグラフに描いたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ランディー・エル・ヘーガンソン アメリカ合衆国オクラホマ州74004,バー トルズビル,ヤナ・マリオン 6 ディー 4 ピービー (72)発明者 ジョン・フレデリック・ガイベル アメリカ合衆国オクラホマ州74002,バー トルズビル,マウンテン・ロード 2600 (72)発明者 カールトン・エドウィン・アッシュ アメリカ合衆国オクラホマ州77479,シュ ガーランド,ウィルキンス・クロッシング 119

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー
    から低分子量部分を選択的に除去することによってポリ
    (アリーレンスルフィド)ポリマーを精製する方法であ
    って、 (a) ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーと、極
    性の有機化合物および促進剤とを、余り濃厚ではないポ
    リマー‐欠乏の液相および一層濃厚なポリマー‐リッチ
    の液相を形成するに足る温度で接触させること、ここ
    で、当該促進剤は水、アルカリ金属塩、又はそれらの混
    合物であって、前記極性の有機化合物に可溶性である; (b) 前記ポリマー‐欠乏の相を前記ポリマー‐リッ
    チな相から分離し、そのようにして前記ポリマー‐欠乏
    の相を除去すること; そして (c) 前記ポリマー‐リッチな相から前記ポリマーを
    回収すること;の各段階から成る、上記方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリ(アリーレンスルフィド)ポリ
    マーがポリ(フェニレンスルフィド)である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリ(フェニレンスルフィド)ポリ
    マーがASTM D‐1238、条件315/5に従っ
    て測定した時に、約3000g/10分より低い溶融流
    量を有する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記促進剤が前記水から成り、そして前
    記水対前記ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー中の
    硫黄のモル数のモル比が約0.2:1〜約10:1の範
    囲にある請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記促進剤化合物が前記ポリ(アリーレ
    ンスルフィド)ポリマー中の硫黄の1モル当たり約0.
    01モル〜約2モルの範囲の量で存在するアルカリ金属
    カルボン酸塩である前記アルカリ金属塩から成る請求項
    1乃至4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記促進剤がアルカリ金属ハロゲン化物
    であるアルカリ金属塩から成る請求項1乃至4のいずれ
    か一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 段階(a)の前記温度が約200℃〜約
    300℃の範囲にある請求項1乃至6のいずれか一つに
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 1回またはそれ以上、段階(b)の後
    に、追加量の前記極性の有機化合物と、場合によって、
    追加量の前記促進剤をポリマー‐リッチな相に、第二の
    余り濃厚ではないポリマー‐欠乏の液相が形成されるよ
    うな条件下に添加し; 次に段階(c)を実施する前
    に、前記より濃厚なポリマー‐リッチの液相から前記第
    二の余り濃厚ではないポリマー‐欠乏の液相を分離する
    ことを更に含む請求項1乃至7のいずれか一つに記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 1回またはそれ以上、段階(b)の後
    に、追加量の前記極性の有機化合物と、場合によって、
    追加量の前記促進剤をポリマー‐欠乏の相に、前記ポリ
    マー‐欠乏の相に関して余り濃厚ではない相が形成され
    るような条件下に添加し; 次に前記ポリマー‐欠乏の
    相から前記ポリマー‐欠乏の相に関して余り濃厚ではな
    い相を分離し、そのようにして前記余り濃厚ではない相
    を除去し;そして前記ポリマー‐欠乏の相から前記ポリ
    (アリーレンスルフィド)ポリマーを回収することから
    成る請求項1乃至8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 炭素繊維と請求項1乃至9のいずれか
    一つに記載の方法に従って調製され精製されたポリ(ア
    リーレンスルフィド)ポリマーとを含む炭素繊維強化複
    合材料。
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