JPH06192374A - 生分解性ポリエステルの製造方法 - Google Patents

生分解性ポリエステルの製造方法

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JPH06192374A
JPH06192374A JP4344588A JP34458892A JPH06192374A JP H06192374 A JPH06192374 A JP H06192374A JP 4344588 A JP4344588 A JP 4344588A JP 34458892 A JP34458892 A JP 34458892A JP H06192374 A JPH06192374 A JP H06192374A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミクロゲルの発生がなく、成形品、フィル
ム、繊維などの各種用途に有用な、生分解性ポリエステ
ルを提供する。 【構成】 (1)重量平均分子量が30,000以上、融
点が70℃以上の末端基が実質的にヒドロキシル基であ
る脂肪族ポリエステル100重量部に、(2)末端基が実
質的にイソシアナート基である分子量が500〜30,
000の脂肪族ポリエステルを1〜100重量部反応さ
せて重量平均分子量が50,000以上のポリエステル
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形品、フィルム、繊
維などの各種用途に有用な、生分解性ポリエステルの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生分解性、即ち土中或は水中で微生物の
作用を受け崩壊するポリマーは、生分解性ポリマーとし
て近年のプラスチック廃棄物問題を解決する手段の一つ
として注目されており、その登場は強く望まれている。
現段階では、完全に生分解するポリマーは、天然物は別
にして、合成物はまだ脂肪族ポリエステルのみ、といっ
ても過言ではない。しかし、脂肪族ポリエステルは、熱
安定性が十分ではなく、高分子量で有用なポリマーとは
いい難い、というのが一般通念であった。
【0003】本発明者らは、先に脂肪族ポリエステルの
高分子量化について研究を重ね、幾つかの知見を得た
が、その中の一つを特開平4−189822号としてす
でに提案した。特開平4−189822号は、高分子量
の脂肪族ポリエステルに特定量のジイソシアナートを反
応させ、さらに実用に耐える高分子領域にまで分子量を
高める方法であった。この方法は、高分子量化のために
は頗る有用であり、脂肪族ポリエステルの分子量(数平
均)を20,000以上に高め実用性のある物性を示
し、生分解性であることも確認された。しかし、その後
の研究の進展に伴って、特に加工性が問題とさる実用化
段階に入って、上記の方法で得られた高分子量脂肪族ポ
リエステルはミクロゲルの発生と分子量分布のコントロ
ールが問題とされるに至った。
【0004】ミクロゲルとは、生成ポリマー中に0.1
〜数ミリのゲル状樹脂が混入していることを指すが、こ
のミクロゲルの存在はフィルム形成性、フィルムの外観
および物性に、或はフィラメント成形性に大きな影響を
及ぼす上、製品の商品価値を著しく低減させる。このミ
クロゲルの存在は、ポリオレフィンにも見られるが、ポ
リオレフィンの場合は触媒の性質上から生ずるとされて
いるのに対して、前記特開平4−189822号のよう
に少量のジイソシアナートを反応させるポリエステルの
場合には、ミクロゲルは、高温でのイソシアナートとポ
リエステルの反応により生ずる。イソシアナート基とヒ
ドロキシル基との反応により生成するウレタン結合は、
熱解離性があり、200℃またはそれ以上の高温撹拌で
減少はするが、完全に消失はしない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
ミクロゲルの発生が解決された生分解性ポリエステルの
製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の生
分解性ポリエステルのミクロゲルを実用上十分なレベル
までに低減するために種々検討した結果、(イ)重量平均
分子量(成形性を左右するものは数平均よりもむしろ重
量平均であることによる)30,000以上の末端基が
実質的にヒドロキシル基である脂肪族ポリエステル10
0重量部に、(ロ)末端基が実質的にイソシアナート基で
ある重量平均分子量500〜30,000の脂肪族ポリ
エステルを1〜100重量部反応させること、によって
重量平均分子量が50,000以上のポリエステルとす
ることにより、上記目的が有効に達成され、物性面でも
実用上十分で、ミクロゲルのない高分子量脂肪族ポリエ
ステルが得られることを見出し、本発明を完成すること
ができた。
【0007】即ち、本発明は 〔I〕(1)エチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからな
る群から選ばれた少くとも1種のグリコール成分と、
(2)コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸
およびドデカン二酸からなる群から選ばれた少くとも1
種のジカルボン酸(またはその酸無水物)成分とを、
(3)多価アルコール、多価カルボン酸(またはその酸
無水物)およびオキシカルボン酸からなる群から選ばれ
た少くとも1種の3官能以上の多官能化合物を併用する
か或はせずに反応して得られる重量平均分子量が30,
000以上、融点が70℃以上の脂肪族ポリエステル1
00重量部に対して、 〔II〕末端基が実質的にイソシアナート基である重量平
均分子量が500〜30,000の脂肪族ポリエステル
1〜100重量部を反応させ、重量平均分子量を50,
000以上とすることを特徴とする、生分解性ポリエス
テルの製造方法に関する。
【0008】本発明において、グリコール成分をエチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,4−
シクロヘキサンジメタノール並びにジカルボン酸(また
はその酸無水物)成分をコハク酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸およびドデカン二酸に特定したのは、
生成ポリエステルの融点を成形可能な下限である70℃
以上とするためと、生分解性を付与するためである。
【0009】グリコール成分とジカルボン酸(またはそ
の酸無水物)成分の使用割合は、ジカルボン酸(または
その酸無水物)成分1モルに対し、グリコール成分、
1.05〜1.2モル位が好適である。
【0010】3官能以上の多官能化合物の併用は、ポリ
エステルの分子量を増大させ、成形品を成形する際に必
要とされる熔融粘度を確保するのに有利である。
【0011】3官能以上の多官能化合物の例には、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット
などの多価アルコール、無水トリメリット酸、無水ピロ
メリット酸などのジカルボン酸(またはその酸無水物)、
リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などのオキシカルボン酸が
あげられる。これらの3官能以上の多官能化合物は、多
価アルコール、ジカルボン酸(またはその酸無水物)お
よびオキシカルボン酸からなる群から選ばれた少くとも
1種類が用いられる。3官能以上の多官能化合物の使用
割合は、グリコール成分またはジカルボン酸(またはそ
の酸無水物)の使用モル数100モル%に対して、0.
1〜3モル%である。
【0012】ポリエステルの製造は、一般に利用されて
いるエステル化(脱水縮合)に続く必要な触媒併用下の
脱グリコール反応により所望の分子量に迄到達させるこ
とで行われる。
【0013】脱グリコール反応の際に用いられる触媒と
しては、Ti,Ge,Zn,Fe,Mn,Co,Zr,
V,Ir,La,Ce,Li,Caなどの金属化合物、
好ましくは有機酸塩、アルコキシド、アセチルアセトナ
ートなどの有機金属化合物があげられる。これらのなか
で、例えば、ジブトキシジアセトアセトキシチタン(日
本化学産業(株)社製“ナーセムチタン”)、テトラエ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタンなどが高活性であり好ましく、いずれも市販品
があり入手可能である。触媒の使用割合は、通常ポリエ
ステル100重量部に対して0.01重量部を超え3重
量部以下、望ましくは0.05〜2重量部である。しか
し、高活性チタン化合物を用いる場合には、0.001
重量部程度の極く少量の使用でも有効である。
【0014】触媒はエステル化の最初から加えてもよ
く、脱グリコール反応の直前に加えてもよい。エステル
化反応は160〜230℃で好ましくは不活性ガス雰囲
気下で実施される。この温度より低温では反応速度が遅
く実用性に乏しい。またこの温度より高温では分解の危
険性が高くなり避けた方がよい。従って、180〜22
0℃の間の温度で第1段のエステル化反応を実施するこ
とが好ましい。エステル化反応は、酸価が15以下好適
には10以下に達する迄実施される。この場合、分子量
が大きい程脱グリコール反応による分子量増大が円滑に
行えるので、高分子量のものが望ましい。脱グリコール
反応は、5Torr以下の減圧下、170〜230℃で実施
される。より好適には、1Torr以下の高真空下、180
〜210℃で実施することが、反応速度および分解防止
の点から望ましい。得られるポリエステルは、末端基が
実質的にヒドロキシル基である。
【0015】かくして得られる脂肪族ポリエステルは、
重量平均分子量が30,000以上、融点が70℃以上
であることが必要である。重量平均分子量が30,00
0未満では、次の段階で末端基が実質的にイソシアナー
ト基である重量平均分子量が500〜30,000の脂
肪族ポリエステルの添加量が多くなり、ゲル化の危険性
が急増する他、ポリエステル中に多数のミクロゲルが発
生し、所望の成形品が得られなくなる欠点を生ずる。ま
た、融点が70℃未満では、耐熱性が不十分であるばか
りでなく、ポリエチレンなどの成形に使用されている既
存の成形機を使用して成形品を製造することが困難であ
る。
【0016】本発明において使用される末端基が実質的
にイソシアナート基である重量平均分子量が500〜3
0,000の脂肪族ポリエステルを製造するためにベー
スとなる低分子量〜高分子量のポリエステルは、前記し
た各成分を用いてエステル化を行い、所望の重量平均分
子量とした後、ジイソシアナートを反応させることによ
り合成される(以下、これをポリエステルジイソシアナ
ートと称する)。ポリエステルジイソシアナートを製造
するために用いるポリエステルは、重量平均分子量が3
0,000以上、融点が70℃以上の脂肪族ポリエステ
ルを合成する際に用いた各成分と同一であっても、また
異なってもよく、使用する各成分が同一または異種であ
ることは物性の変化を得る手段としても有用なものとな
る。
【0017】本発明に利用するジイソシアナートには特
に制限を加える必要はないが、ポリエステルに着色を与
えない点からは、脂肪族或は環状脂肪族のものが望まし
く、例えばヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロ
ンジイソシアナート、水素化ジフェニルメタンジイソシ
アナート、水素化キシリレンジイソシアナート、などが
あげられる。これらジイソシアナートのうち、入手性と
価格の点からはヘキサメチレンジイソシアナートが最も
好ましい。
【0018】ポリエステルジイソシアナートは、脂肪族
ポリエステルに対してジイソシアナートを反応させるこ
とにより製造することができる。ジイソシアナートの使
用割合は、脂肪族ポリエステルの重量平均分子量により
相違するので一概には決められず、適宜決定される。ジ
イソシアナートの添加は、ポリエステルが均一な熔融状
態で溶剤を含まず、容易に撹拌可能な条件下で行われる
ことが望ましい。
【0019】かくして得られるポリエステルジイソシア
ナートは、重量平均分子量が500〜30,000であ
ることが必要である。重量平均分子量が500未満で
は、イソシアナート基の濃度が高くなり、ミクロゲル発
生の危険性が急増し、重量平均分子量が30,000よ
り大きい場合は、イソシアナート基の濃度が低くなり、
脂肪族ポリエステルを混合反応する際、分子量増大の傾
向が乏しくなる。
【0020】重量平均分子量が30,000以上、融点
が70℃以上の高分子量脂肪族ポリエステルとポリエス
テルジイソシアナートとの使用割合は、それぞれの分子
量、必要とされる熔融粘度によっても相違するが、高分
子量脂肪族ポリエステル100重量部に対して、ポリエ
ステルジイソシアナート1〜100重量部、望ましくは
5〜80重量部である。ポリエステルジイソシアナート
の使用割合が1重量部未満では、分子量増大の意味に乏
しく、100重量部を超えると、ゲル化の危険性が急速
に増大する。
【0021】重量平均分子量が30,000以上、融点
が70℃以上の高分子量の脂肪族ポリエステルとポリエ
ステルジイソシアナートとの反応は、ポリエステルの融
点以上の熔融状態で行うのが便利である。溶剤を用いる
こともできるが、後で除去しなければならず、コスト増
大が避けられない。
【0022】本発明においては、ポリエステルジイソシ
アナートの所要量を高分子量の脂肪族ポリエステルの熔
融状態で加えることにより、ポリエステルの重量平均分
子量を50,000以上とすることである。重量平均分
子量が50,000未満では、所望の成形品を成形する
ための熔融粘度が十分でなくなり、この点が数平均より
も重量平均の分子量の寄与率が大きい。例えばフィルム
成形などでは、数平均分子量が同一レベルでも重量平均
分子量が異なるときは成形性が相違し、極力重量平均分
子量の大きいことが望ましい。このことが本発明で重量
平均分子量を特定した理由である。
【0023】本発明により得られる生分解性ポリエステ
ルには、その実用化に当って、無機または有機質のフィ
ラー、補強材、着色剤、滑剤、離型剤などを必要に応じ
て配合できることは勿論である。
【0024】
【実施例】次に本発明の理解を助けるために、以下に実
施例を示す。なお、分子量の測定は、次のようにGPC
法によった。 使用機種:Shodex GPC SYSTEM-11(昭和電工社製) 溶離液 :HFIP(ヘキサフロロイソプロパノール)/5mM
CF3COONa サンプルカラム :HFIP-800PおよびHFIP-80M×2本 リファレンスカラム:HPIP-800R×2本 ポリマー溶液 :0.1wt%、200μl 操作条件:液流量 1.0ml/分、カラム温度40℃、圧力30
kg/cm2 検出器 :Shodex RI 分子量スタンダード:PMMA(Shodex STANDARD M-75)
【0025】実施例1高分子量の脂肪族ポリエステル(a)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、ガス導入管、温度計を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、1,4−ブタン
ジオールを300g、コハク酸を354g仕込み、窒素
ガス気流中、200〜205℃でエステル化して酸価
8.1とした後、テトライソプロピルチタネート0.0
6gを加え、コンデンサーを直溜型に変えた後、温度2
15〜220℃で最終的には0.5Torrの減圧下に8時
間脱グリコール反応を行った。得られたポリエステル
(a)は、結晶性のため白色不透明で硬いワックス状であ
り、融点は約117℃、重量平均分子量は38,00
0、数平均分子量は17,000であった。
【0026】ポリエステルジイソシアナート(I)の合
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、1,4−ブタン
ジオールを200g、アジピン酸を292g仕込み、2
05〜210℃、窒素ガス気流中でエステル化して酸価
9.5、数平均分子量4,200、重量平均分子量6,
300、融点約70℃で室温では白色結晶のポリエステ
ルを得た。このポリエステルから250gのポリエステ
ルを別の500ccセパラブルフラスコにとり、100℃
に熔融した後、ヘキサメチレンジイソシアナート22g
を滴下した。昇温を防ぐために水冷し、次いで同温度に
1時間保持した。その後、生成物を金属バットに注入、
デシケーター中に保管した。得られたポリエステルジイ
ソシアナートは、白色の硬いワックス状で数平均分子量
は8,500、重量平均分子量は15,800であっ
た。
【0027】高分子量ポリエステル(A)の合成 ポリエステル(a)を200gフラスコにとり、窒素気
流中、180℃に熔融した後、ポリエステルジイソシア
ナート(I)75gを加えた。粘度は急速に増大したが
ゲル化はしなかった。30分反応させて得られた高分子
量ポリエステル(A)は、淡いアイボリー調の結晶性
で、硬い白色ワックス状であった。高分子量ポリエステ
ル(A)の融点は、1,4−ブタンジオールとアジピン酸
とのポリエステル部分があるのにも拘らず、図1のDS
C曲線に見られるように、その影響が現われずほぼ12
0℃を示した。また、高分子量ポリエステル(A)の重量
平均分子量は78,000、数平均分子量は28,00
0であった。高分子量ポリエステル(A)をプレス成形
して厚さ約100μのシートを成形し、10cm×10cm
の面積内のミクロゲルを観察した所、ミクロゲルはまっ
たく認められなかった。また、このシートを室温で4倍
延伸したフィルムの引張り強度は16.1kg/mm2 を示
し、頗る強靭であった。
【0028】実施例2高分子量の脂肪族ポリエステル(b)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、エチレングリコ
ール204g、トリメチロールプロパン4g、コハク酸
354gを仕込み、195〜200℃、窒素気流中でエ
ステル化して酸価5.7とした後、テトライソプロピル
チタネート0.06gを加えてコンデンサーを変え、温
度215〜220℃、最終的には0.5Torrの減圧下、
6時間脱グリコール反応を行った。得られたポリエステ
ル(b)は、淡黄色、硬い結晶状のワックス様であり、
融点は約105℃、重量平均分子量は65,000、数
平均分子量は22,000であった。
【0029】ポリエステルジイソシアナート(II)の合
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、エチレングリコ
ール204g、コハク酸354gを仕込み、195〜2
00℃、窒素ガス気流中でエステル化して最終酸価5.
1、重量平均分子量14,000、数平均分子量5,10
0のポリエステルを合成した後、このポリエステルから
250gのポリエステルを別に秤取し、窒素気流中、1
30℃に加熱しながらイソホロンジイソシアナート23
gを滴下した。30分反応させた後、重量平均分子量が
37,000、数平均分子量が9,800のポリエステル
ジイソシアナート(II)が融点110℃の淡黄褐色、硬い
ワックス状で得られた。
【0030】高分子量ポリエステル(B)の合成 ポリエステル(b)を200gフラスコにとり、窒素気
流中、180℃で熔融した後、ポリエステルジイソシア
ナート(II)を80g加えた。粘度は急速に増大したがゲ
ル化はしなかった。30分同温度で反応して得られた高
分子量ポリエステル(B)は、淡黄褐色で結晶性のため
か硬いワックス状であり、融点は112〜115℃、重
量平均分子量は138,000、数平均分子量は31,
900であった。実施例1と同様にプレス成形して得ら
れた厚さ約100μのシートの10cm×10cmの面積中
にはミクロゲルは認められなかった。
【0031】実施例3高分子量の脂肪族ポリエステル(c)の合成 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール300g、アジピン酸292gを仕
込み、窒素ガス気流中、205〜210℃でエステル化
して酸価6.9とした後、テトライソプロピルチタネー
ト0.06gを加え、215〜220℃、最終的には0.
5Torrの減圧下、6時間減圧して、淡黄褐色不透明、硬
いワックス状で融点が約115℃、重量平均分子量が4
5,000、数平均分子量が17,300のポリエステル
(c)を得た。
【0032】ポリエステルジイソシアナート(III)の合
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール150g、ドデカン二酸230g
を仕込み、窒素気流中、205〜210℃でエステル化
して酸価9.7のポリエステルとした。得られたポリエ
ステルは、淡アイボリー調の白色結晶状ポリマーで、融
点は約70℃、数平均分子量は3,910、重量平均分
子量は6,200であった。このポリエステルから25
0gのポリエステルを秤取し、100℃に熔融した後、
ヘキサメチレンジイソシアナート23gを滴下した。滴
下終了後、30分同温度に保持し、次いで生成物をバッ
トに注入、デシケーター保管した。得られたポリエステ
ルジイソシアナート(III)は、淡黄褐色、硬いワックス
状で融点が約80℃、数平均分子量が8,100、重量
平均分子量が13,100であった。
【0033】高分子量ポリエステル(D)の合成 ポリエステル(c)350gを1リットルのセパラブル
フラスコにとり、180℃、窒素気流中で熔融した後、
ポリエステルジイソシアナート(III)を160g加え
た。粘度は直ちに増大したがゲル化はしなかった。得ら
れた高分子量ポリエステル(D)は、黄褐色、不透明の
硬いワックス状で、融点が約120℃、重量平均分子量
が159,000、数平均分子量が44,000であっ
た。実施例1と同様にプレス成形して得られた厚さ約1
00μのシートの10cm×10cmの面積中にはミクロゲ
ルは見当らなかった。
【0034】実施例4生分解テストの実施 高分子量ポリエステル(A),(B)および(D)の各々を一
軸延伸した厚さ約50μのフィルを2.5cm×10cmに
切断し、各々赤城山麓の黒ボク土中に20cmの深さに埋
没並びに下水から採取した活性汚泥中に浸漬した。結果
は表1に見られるように、各試料共時間の長短はあるも
のの、いずれも生分解性を示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の方法は、上記のように構成した
ので、特にミクロゲルの発生が解決され、しかも強靭な
製品を成形することができる、生分解性ポリエステルを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における高分子量ポリエステル(A)
のDSC測定結果を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔I〕(1)エチレングリコール、1,
    4−ブタンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメ
    タノールからなる群から選ばれた少くとも1種のグリコ
    ール成分と、(2)コハク酸、アジピン酸、スベリン
    酸、セバシン酸およびドデカン二酸からなる群から選ば
    れた少くとも1種のジカルボン酸(またはその酸無水
    物)成分とを、(3)多価アルコール、多価カルボン酸
    (またはその酸無水物)およびオキシカルボン酸からな
    る群から選ばれた少くとも1種の3官能以上の多官能化
    合物を併用するか或はせずに反応して得られる重量平均
    分子量が30,000以上、融点が70℃以上の脂肪族
    ポリエステル100重量部に対して、 〔II〕末端基が実質的にイソシアナート基である重量平
    均分子量が500〜30,000の脂肪族ポリエステル
    1〜100重量部を反応させ、重量平均分子量を50,
    000以上とすることを特徴とする生分解性ポリエステ
    ルの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980082076A (ko) * 1998-08-20 1998-11-25 김석태 폴리에스테르 수지 조성물 및 그 제조방법
KR100267193B1 (ko) * 1998-05-28 2000-10-16 박종인 생분해성을 갖는 고분자량의 열가소성 지방족 폴리에스테르수지 및 이의 제조방법
KR100330380B1 (ko) * 1994-12-21 2002-10-25 에스케이케미칼주식회사 열가소성지방족폴리에스테르수지및그제조방법
JP2003089721A (ja) * 2001-07-09 2003-03-28 Sony Corp 筐体用ポリエステル成形物

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