JPH09110971A - 脂肪族ポリエステル共重合体の製造法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル共重合体の製造法

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JPH09110971A
JPH09110971A JP27539595A JP27539595A JPH09110971A JP H09110971 A JPH09110971 A JP H09110971A JP 27539595 A JP27539595 A JP 27539595A JP 27539595 A JP27539595 A JP 27539595A JP H09110971 A JPH09110971 A JP H09110971A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性を有し、かつフィルム、成形品、繊
維などの各種分野に応用可能な物性と溶融粘度を備え
た、高分子量脂肪族ポリエステル共重合体の製造法の提
供。 【解決手段】 触媒の存在下、(a)脂肪族ジオール、
(b)脂肪族ジカルボン酸またはその機能的誘導体、お
よび(c)4官能以上の脂肪族多価オキシカルボン酸、
多価アルコール及び多価カルボン酸またはその機能的誘
導体から選ばれる一種の多官能化合物、をポリエステル
生成条件下に反応させて、(a)成分および(b)成分
を主要ポリエステル構成員とする脂肪族ポリエステル共
重合体を製造するに際して、該触媒としてゲルマニウム
化合物からなる触媒を用い、かつ反応系に(d)2官能
オキシカルボン酸、を共存させることを特徴とする、数
平均分子量が1万〜30万の脂肪族ポリエステル共重合
体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル共重合体の製造法に関するものである。さらに詳しく
は、本発明は、射出成形、中空成形および押出し成形な
どの汎用プラスチック成形機で成形可能な高分子量脂肪
族ポリエステル共重合体の製造法に関するものである。
本発明の方法によれば、生分解性を有し、かつ優れた物
性と成形に必要な溶融粘度を兼ね備えた高分子量脂肪族
ポリエステル共重合体が提供可能となる。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム、繊維、その他の成形品
の成形に用いられていた数平均分子量1万以上程度の高
分子量ポリエステルは、芳香族ポリエステル、例えばテ
レフタル酸とエチレングリコールとからつくられるPE
T、またはテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとか
らつくられるPBT、に限られるといっても過言ではな
かった。これに対して脂肪族ポリエステルの実用化が極
めて困難であった背景には、脂肪族ポリエステルの融点
が比較的低いこと、また脂肪族ポリエステルが通常知ら
れた重縮合反応では数平均分子量が15,000以上の
ものを得ることが困難であり、得られたとしても熱分解
しやすく、また一般に得ることが容易な数平均分子量1
万程度の共重合体では実用上十分な強度が得られなかっ
たこと、などがあった。
【0003】また、特開平4−189822号公報、お
よび同5−287043号公報などには、数平均分子量
が5000以上、望ましくは10,000以上、で、末
端基が実質的にヒドロキシル基であるポリエステルジオ
ールに、その融点以上の溶融状態において、カップリン
グ剤としてのジイソシアネート基を添加することによ
り、ウレタン結合を含む高分子量の脂肪族ポリエステル
が得られることが記載されている。しかし、本発明者ら
の知る限り、ウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル
は、汎用プラスチック成形法で成形する場合、条件によ
っては着色したり、ミクロゲルが発生したりするなどの
問題がある。
【0004】また、特開平5−310898号公報に
は、グリコール成分と脂肪族ジカルボン酸成分とをエス
テル化し、生成したポリエステルジオールを触媒の存在
下、180〜230℃の温度及び0.005〜0.1m
mHgの高真空下で脱グリコール反応させて、数平均分
子量が25,000〜70,000の末端基が実質的に
ヒドロキシル基である高分子量脂肪族ポリエステルが得
られることが提案されているが、この様な高真空状態を
得ることは工業的に困難または高コストとなるなどの問
題がある。
【0005】また、特開平7−228675号公報に
は、脂肪族多価アルコール類と脂肪族多塩基酸類とヒド
ロキシカルボン酸類を、有機溶媒を含む反応混合物中で
直接縮合反応し、脂肪族ポリエステルを得る方法が提案
されているが、このように溶媒を使用する場合、ポリマ
ーを精製する工程が必須となる上に、反応時間も数十時
間と非常に長いため、コスト高になるのは避けられな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生分
解性を有し、フィルム、成形品、繊維などの各種分野に
応用可能な、優れた物性と溶融粘度を兼ね備えた、高分
子量脂肪族ポリエステル共重合体の製造法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明は、上記問題を解消し、特に脂肪
族ポリエステルのフィルム形成、または成形品の成形に
必要な溶融粘度を高めるべく検討を行った結果、触媒の
存在下、ポリエステルの一成分として4官能以上の脂肪
族多価オキシカルボン酸、多価アルコール及び多価カル
ボン酸またはその機能的誘導体から選ばれる一種の多官
能化合物、を用い、所望の脂肪族ジオール成分と、脂肪
族ジカルボン酸またはその機能的誘導体を共重合反応さ
せる際、該触媒としてゲルマニウム化合物からなる触媒
を用い、かつ反応系に2官能脂肪族オキシカルボン酸を
必須成分として共存させることにより、重合速度が大幅
に増大し、結果的に容易に高分子量化および高粘度化が
達成できると同時に、上記目的も達成できることを見出
して、得られたものである。
【0008】<要旨>すなわち本発明による脂肪族ポリ
エステル共重合体の製造法は、触媒の存在下、(a)脂
肪族ジオール、(b)脂肪族ジカルボン酸またはその機
能的誘導体、および(c)4官能以上の脂肪族多価オキ
シカルボン酸、多価アルコール及び多価カルボン酸また
はその機能的誘導体から選ばれる一種の多官能化合物、
をポリエステル生成条件下に反応させて、脂肪族ポリエ
ステル共重合体を製造するに際し、該触媒としてゲルマ
ニウム化合物からなる触媒を用い、かつ反応系に(d)
2官能脂肪族オキシカルボン酸を共存させること、を特
徴とするものである。
【0009】<効果>本発明の方法により得られる脂肪
族ポリエステル共重合体は、その構造中に分岐成分を有
するため、それを用いた成型品、例えばフィルム等、に
望ましい性質を付与することが出来る。また、本発明の
方法により得られる脂肪族ポリエステル共重合体は、溶
融粘度が大きく、インフレーション成形、中空成形など
の各種成形に有利である。
【0010】本発明においては、ゲルマニウム化合物か
らなる触媒の存在下、乳酸等の2官能脂肪族オキシカル
ボン酸を適量用いると、重合速度の増大が見られ、結果
的に高分子量かつ高粘度の脂肪族ポリエステル共重合体
を得ることができる。すなわち、本発明により得られる
ポリエステル共重合体は、数平均分子量が一般に1万以
上、通常は3万以上、好ましくは4万以上、である。ゲ
ルマニウム化合物からなる触媒と2官能脂肪族オキシカ
ルボン酸を組合せて使用することによってこのような効
果が得られたことは、思いがけないことと思われる。ま
たさらに、4官能以上の多官能化合物を併用することに
より、ポリマー構造中に分岐構造を導入し、溶融粘度を
増大させることができると同時に重合速度も増大でき、
重縮合時間を短縮せしめることが可能となり、工業的に
も有利となる。
【0011】[発明の実施の形態]本発明は、(a)脂
肪族ジオールと(b)脂肪族ジカルボン酸またはその機
能的誘導体と(c)4官能以上の脂肪族多価オキシカル
ボン酸、多価アルコール及び多価カルボン酸またはその
機能的誘導体から選ばれる一種の多官能化合物、とのポ
リエステル生成反応を触媒の作用によって行わせる際
に、該触媒としてゲルマニウム化合物からなる触媒を使
用し、かつ反応系に(d)2官能脂肪族オキシカルボン
酸を存在させることを特徴とするものである。この発明
で「脂肪族」は「脂環族」を包含するものとする。
【0012】<触 媒>本発明による脂肪族ポリエステ
ル共重合体の製造法は、一般に特定の原料(後述する)
をゲルマニウム化合物からなる重合触媒の存在下で実施
する。本発明に使用するゲルマニウム化合物からなる触
媒は、ゲルマニウム化合物の一種でも二種以上の混合物
でもよく、またゲルマニウム化合物と公知のポリエステ
ル共重合体の製造に用いることのできる任意の触媒、例
えばチタン、アンチモン、スズ、マグネシウム、カルシ
ウム、亜鉛などの反応系に可溶の金属化合物と組合せて
使用することもできる。ゲルマニウム化合物としては、
例えばテトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲルマ
ニウム化合物、または酸化ゲルマニウムおよび塩化ゲル
マニウムなどの無機ゲルマニウム化合物があり、これら
が特に好ましいものである。価格や入手のし易さなどか
ら、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウムま
たはテトラブトキシゲルマニウムなどが特に好ましい。
これら触媒の使用量は、使用するモノマー量、すなわち
成分(a)〜(d)の合計量、に対して一般に0.00
1〜3重量%、より好ましくは0.005〜1.5重量
%、である。触媒の添加時期はポリエステル生成以前で
あれば特に制限されないが、原料仕込み時に添加してお
いてもよく、減圧開始時に添加してもよい。原料仕込み
時に2官能脂肪族オキシカルボン酸と同時に添加する
か、または2官能脂肪族オキシカルボン酸およびその水
溶液に触媒、特には酸化ゲルマニウム、を溶解して添加
するのが特に好ましい。
【0013】<(a)脂肪族ジオール>本発明に用いら
れる(a)脂肪族ジオールは、上記の意味での脂肪族化
合物であって、水酸基を2個持つ化合物であるが、その
好ましい具体例は下記の式(I)で表されるものであ
る。
【0014】
【化2】HO−R1 −OH (I)
【0015】(式中、R1 は2価の脂肪族炭化水素基、
好ましくは炭素数2〜11、特に好ましくは2〜6、の
ものである。R1 はシクロアルキレン基を包含すること
は上記したところであり、また分岐鎖を有するものであ
ってもよい。好ましいR1 は−(CH2 n −、であ
り、nは2〜11の整数、好ましくは2〜6、の整数を
示す)
【0016】本発明に用いることができる脂肪族ジオー
ルは特に限定されないが、その具体例としては、エチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールが挙げられる。これらは単独で用いても、または
これらの混合物を用いてもよい。得られる共重合体の物
性の点からは、脂肪族ジオールは、1,4−ブタンジオ
ールまたはエチレングリコールであることが好ましく、
更には1,4−ブタンジオールであることが特に好まし
い。
【0017】<(b)脂肪族ジカルボン酸またはその機
能的誘導体>ポリエステルはエステル結合の形成を高分
子量化の重合反応として得られるものであるところ、エ
ステル結合が水酸基とカルボキシル基との間に形成され
るものであることはいうまでもなく、これらの両官能基
間のエステル形成反応が水酸基とカルボキシル基との脱
水または水酸基とカルボン酸エステルとの脱アルコー
ル、すなわちエステル交換、あるいは水酸基とカルボン
酸無水物との付加によって生じることもまた、よく知ら
れていることである。
【0018】従って、所与の(a)成分に対して、エス
テル結合形成用カルボキシル基供与体としての本発明で
の(b)成分は、上記の各種のエステル結合形成反応を
対象とするものであって、そこでいう「機能的誘導体」
は、代表的には、低級(C1〜C3 )アルキルエステル
および酸無水物である。「機能的誘導体」は、2個のカ
ルボキシル基の双方についてのものであることが好まし
い。(b)成分の基をなす脂肪族ジカルボン酸は、下記
の式(II)で表されるものが好ましい。
【0019】
【化3】 HOOC−R2 −COOH (II)
【0020】(式中、R2 は直接結合、または2価の脂
肪族炭化水素基、好ましくは炭素数2〜11、特に好ま
しくは2〜6、のものである。R2 はシクロアルキレン
基を包含することは上記したところであり、また分岐鎖
を有するものであってもよい。好ましいR2 は、−(C
2 m −、である。ただし、mは0または1〜11の
整数、好ましくは1〜10の整数、を表す)
【0021】脂肪族ジカルボン酸の好ましい具体例とし
ては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸等、が挙げら
れ、機能的誘導体としてはこれらの酸無水物及び低級
(C1 〜C3 )アルキルエステルが挙げられる。これら
のジカルボン酸または機能的誘導体は、各群内および
(または)各群間で併用してもよい。得られる共重合体
の物性からは、(b)成分はコハク酸または無水コハク
酸さらにはこれらとアジピン酸との混合物であることが
好ましい。特には、(b)成分はコハク酸であることが
好ましい。
【0022】<(c)4官能以上の多官能化合物>本発
明でいう「官能」は、エステル形成に関してのそれであ
り、従って成分(c)の4官能以上の多官能化合物であ
るということは、すなわち「4官能以上の多価オキシカ
ルボン酸、多価アルコール及び多価カルボン酸」は、水
酸基及び/又はカルボキシル基を1つの分子内に4個以
上有する化合物ということになる。
【0023】従って、本発明に用いる4官能以上の脂肪
族多価オキシカルボン酸は、水酸基とカルボキシル基の
両方を有しかつこれらを合計4個以上有する脂肪族多価
オキシカルボン酸である。具体的には、クエン酸、酒石
酸、等が例示でき、これらは好ましいものである。4官
能以上の多価アルコールとしては、ペンタエリスリトー
ル等が例示でき、ペンタエリスリトールが好ましいもの
である。4官能以上の多価カルボン酸としては、ピロメ
リット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸、等が例示でき、機能的誘導体
としては、これらの酸無水物、具体的には、無水ピロメ
リット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、等
が例示される。
【0024】<(d)2官能脂肪族オキシカルボン酸>
本発明に利用可能な2官能脂肪族オキシカルボン酸とし
ては、分子中に1個の水酸基と1個のカルボン酸基を有
するものであれば特に限定されるものではないが、下記
の式(III )の脂肪族オキシカルボン酸単位に相当する
脂肪族オキシカルボン酸が好適である。
【0025】
【化4】HO−R3 −COOH (III)
【0026】(式中、R3 は2価の脂肪族炭化水素基、
好ましくは炭素数1〜11、特に好ましくは1〜6、の
2価の脂肪族炭化水素基、である。R3 がシクロアルキ
レン基を包含してもよいことは前記したところから明ら
かであるが、好ましいのは鎖状炭化水素である。「鎖
状」は分岐鎖を包含するものとする。) さらに好ましくは、1つの炭素原子に水酸基とカルボキ
シル基を持つ化合物、特には式
【0027】
【化5】
【0028】(式中、nは0または1以上の整数、好ま
しくは0または1〜10、さらに好ましくは0または1
〜5、である)で表されるものである。特に、前記式で
表される(d)2官能脂肪族オキシカルボン酸を使用す
ると重合速度が増大しかつ高分子量の脂肪族ポリエステ
ル共重合体が生成する。
【0029】この2官能脂肪族オキシカルボン酸の具体
例としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪
酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、
2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキ
シ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪
酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−
ヒドロキシイソカプロン酸、あるいはカプロラクトン等
のラクトン類を開環させたもの、さらには、重合反応系
中で開環して2官能脂肪族オキシカルボン酸として作用
するカプロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類、
あるいはこれらの混合物などが挙げられる。これらに光
学異性体が存在する場合には、D体、L体、またはラセ
ミ体のいずれでもよく、形状としては固体、液体、ある
いは水溶液であってもよい。特に使用時の重合速度の増
大が特に顕著で、なおかつ入手容易な乳酸水溶液が好ま
しい。乳酸、グリコール酸などは、50%、70%、9
0%の水溶液が一般的に市販されており、入手が容易で
ある。
【0030】<脂肪族ポリエステル共重合体の製造>本
発明による脂肪族ポリエステル共重合体は、触媒の存在
下、成分(a)〜(c)をポリエステル生成条件下に反
応させる際に、触媒としてゲルマニウム化合物からなる
触媒を使用し、かつ反応系に成分(d)を共存させるこ
とからなる方法によって製造される。
【0031】ここで、「ポリエステル生成条件」とは、
先ず、単純な脱水反応によるエステル結合生成だけでな
く、他の縮合である脱アルコールすなわちエステル交
換、ならびに(b)成分が酸無水物のときの付加、さら
には、いわゆる重縮合反応といわれる脱グリコール反
応、を生じさせる条件を意味する。脱水、脱アルコール
あるいは脱グリコール促進のために減圧の印加もここで
いう「ポリエステル生成条件」の範疇に入るものとし、
また触媒を使用することもまた、ポリエステル生成条件
の一具体例である。そして、「ポリエステル生成条件」
は、このようなエステル結合の繰り返しによってポリエ
ステルを生成する条件を意味することはいうまでもな
く、従って、エステル生成が縮合による場合は「ポリエ
ステル生成条件」は重縮合を意味することになる。な
お、ジカルボン酸無水物に対するジオールの付加の場合
は、第1のヒドロキシル基の反応は付加であるが、この
反応により生成した第2のカルボキシル基に対する第2
のヒドロキシル基の反応は縮合である。従って、この発
明で「重縮合」というときは、酸無水物に対する付加/
縮合によるポリエステル生成を包含するものとする。
【0032】脂肪族ジオール(a)の使用量は、脂肪族
ジカルボン酸またはその機能的誘導体(b)に対して実
質的に等モルであるが、実際の製造過程においてはエス
テル化反応中に留出することがあることから、脂肪族ジ
カルボン酸機能的誘導体100モルに対して、一般的に
1〜20モル%過剰に用いることがふつうである。本発
明に使用される4官能以上の多官能化合物(c)の使用
割合は、脂肪族ジカルボン酸またはその機能的誘導体の
モル数を100モルとしたとき、一般に0.01〜5モ
ルである。4官能以上の多官能化合物の添加量が0.0
1モル未満では添加の効果が現れにくく、5モルを越え
ると反応中ゲル化の危険性が大きくなる。望ましい使用
割合は0.05〜1.0モルである。4官能以上の多官
能化合物の添加時期はポリエステル生成以前であれば特
に制限されず、原料仕込時に添加するのが便利である
が、エステル化反応中に加えても良い。
【0033】本発明に使用される2官能脂肪族オキシカ
ルボン酸の量は、脂肪族ジカルボン酸機能的誘導体10
0モルに対し、一般に0.04〜60モル、好ましくは
1〜20モル、より好ましくは1〜10モル、である。
2官能脂肪族オキシカルボン酸が少なすぎると本発明の
効果が現れにくく、多すぎると融点の低下が起きたり結
晶性が失われたりするため、成形上好ましくない。
【0034】2官能脂肪族オキシカルボン酸の添加時期
は、ポリエステル生成反応以前であれば特に限定されな
いが、例えば(1)あらかじめ触媒を脂肪族オキシカル
ボン酸水溶液に溶解させた状態で原料仕込時またはエス
テル化反応中に添加する方法、または(2)原料仕込時
に触媒を添加すると同時に添加する方法、などが好まし
い。
【0035】脂肪族ポリエステル共重合体を製造する際
の温度、時間、圧力などの条件は、目的物であるポリエ
ステル共重合体が得られる条件であれば特に限定されな
いが、温度は150〜260℃、好ましくは180〜2
30℃、重合時間は1時間以上、好ましくは2〜15時
間、減圧度は10mmHg以下、より好ましくは3mm
Hg以下、の範囲から選択することが好ましい。
【0036】<脂肪族ポリエステル共重合体>本発明の
製造法による脂肪族ポリエステル共重合体は、(a)成
分および(b)成分を主要ポリエステル構成員とするも
のであって、その製造に際して前記した通りの配合比で
原料を配合すれば、一般的に、(a)脂肪族ジオール単
位と(b)脂肪族ジカルボン酸機能的誘導体単位のモル
比が実質的に等しくなっており、脂肪族ポリエステル共
重合体の脂肪族ジカルボン酸成分のモル数を100モル
としたとき、(d)2官能脂肪族オキシカルボン酸単位
は、0.04〜60モルである。
【0037】これらは、4官能以上の多官能化合物単位
の一部により分岐ないし架橋した構造を有する。すなわ
ち、4官能以上の多官能化合物単位により架橋構造およ
び分岐構造を形成する。4官能以上の多官能化合物単位
の成分比は、脂肪族ジカルボン酸成分に対して一般に
0.01〜5モル、好ましくは0.05〜1.0モル、
である。
【0038】なお、4官能以上の多官能性の(c)成分
を共重合させてあっても、本発明によるポリエステル共
重合体は可融であって、熱可塑性樹脂の範疇に属する。
また本発明は、比較的分子量の大きな脂肪族ポリエステ
ル共重合体の製造法であるが、その数平均分子量Mn
は、一般に1万以上30万以下、通常は3万以上30万
以下、好ましくは4万以上、20万以下、である。
【0039】また、本発明の製造法による脂肪族ポリエ
ステル共重合体には、本発明の効果を損なわない限り、
他の共重合成分を導入することができる。他の共重合成
分としては、ヒドロキシル安息香酸等の芳香族オキシカ
ルボン酸、ビスフェノールA等の芳香族ジオール類、テ
レフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、ま
たは3官能の脂肪族ポリオール、脂肪族ポリカルボン酸
及び芳香族ポリカルボン酸、などが挙げられる。これら
の成分は、50モル%以下、特に20モル%以下、であ
ることが好ましい。さらに本発明の製造法による脂肪族
ポリエステル共重合体には、実用に供するに際して、必
要に応じて滑材、ワックス類、着色剤、フィラー、安定
剤、結晶核剤などを併用できることは勿論である。
【0040】
【実施例】下記の実施例には、本発明をより具体的に説
明するためのものである。本発明はその要旨を越えない
限り、これら実施例に限定されるものではない。また実
施例における特性値は以下の方法により測定したもので
ある。 (1)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw) ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GP
C)法によって測定した。サンプルをクロロホルムに溶
解し、東ソー製HLC−8020型GPC装置を用いて
ポリスチレン換算により測定した。カラムはPLgel
−10μ−MIXを使用した。
【0041】(2)ポリマー組成1 H−NMRにより得られたスペクトルの面積比から組
成を計算した。 (3)熱的性質 示差走査熱量分析(DSC)法により、昇温速度16℃
/min、窒素雰囲気下で測定して融点を求めた。 (4)生分解性試験 卓上熱プレス法によって得られたポリエステルを厚さ
0.30〜0.37mmのフィルムに成形し、これを2
cm×2cmに切断してテストピースとした。このテス
トピースを3ケ月間土中に埋設し、目視により生分解性
を確認した。
【0042】実施例1 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸(b)を
118.1g、1,4−ブタンジオール(a)を99.
1g(コハク酸100モルに対して110モル)、酸化
ゲルマニウムをあらかじめ1重量%溶解させた90%乳
酸(d)水溶液6.3g(コハク酸100モルに対し、
6.3モル)、クエン酸(c)0.3g(コハク酸10
0モルに対し、0.15モル)を仕込み、窒素雰囲気中
180℃にて0.5時間反応させた後、220℃に昇温
し、0.5時間反応させた。引き続いて0.5mmHg
の減圧下において4時間、重合反応させた。得られたポ
リエステルは乳白色であり、Mnは64,700、Mw
は193,800であった。また融点は105℃であっ
た。また 1H−NMRによる乳酸導入率はコハク酸10
0モルに対し、6.1モルであった。190℃、剪断速
度100sec-1における溶融粘度は11,000ポイ
ズであった。得られたポリエステルを卓上熱プレスで成
形した生分解性試験に用いるフィルムは強靱なものであ
った。また生分解性試験の結果、3ケ月後のフィルムに
は、多数の虫食い状の穴が見られ、生分解性が確認され
た。
【0043】実施例2 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸(b)を
94.5g、アジピン酸(b)を29.0g、1,4−
ブタンジオール(a)を100g(コハク酸およびアジ
ピン酸の合計モル数100モルに対し、111モル)、
酸化ゲルマニウムをあらかじめ0.5重量%溶解させた
50%乳酸(d)水溶液12.5g、および50%乳酸
(d)水溶液3.5g(コハク酸およびアジピン酸の合
計モル数100モルに対し、乳酸添加量8.9モル)、
酒石酸(c)0.3g(コハク酸およびアジピン酸の合
計モル数100モルに対し、0.2モル)を仕込み、窒
素雰囲気中185℃にて0.5時間反応させた後、22
0℃に昇温し、0.5時間反応させた。引き続いて0.
5mmHgの減圧下において4時間、重合反応させた。
得られたポリエステルは乳白色であり、Mnは62,0
00、Mwは198,000であった。また融点は90
℃であった。また 1H−NMRによる乳酸導入率はコハ
ク酸100モルに対し、8.6モルであった。190
℃、剪断速度100sec-1における溶融粘度は12,
000ポイズであった。得られたポリエステルを卓上熱
プレスで成形した生分解性試験に用いるフィルムは強靱
なフィルムであった。また、生分解性試験の結果、3ケ
月後のフィルムは、ぼろぼろになっており、生分解性が
確認された。
【0044】実施例3 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器に無水コハク酸
(b)を100.1g、1,4−ブタンジオール(a)
を99.1g(無水コハク酸100モルに対し、110
モル)、酸化ゲルマニウムをあらかじめ1重量%溶解さ
せた90%乳酸(d)水溶液6.3g(無水コハク酸1
00モルに対し、6.3モル)、ペンタエリスリトール
(c)0.2g(無水コハク酸100モルに対し、0.
15モル)を仕込み、窒素雰囲気中185℃にて0.5
時間反応させた後、220℃に昇温し、0.5時間反応
させた。引き続いて0.5mmHgの減圧下において5
時間、重合反応させた。得られたポリエステルは乳白色
であり、Mnは72,000、Mwは208,000で
あった。また融点は104℃であった。 1H−NMRに
よる乳酸導入率はコハク酸100モルに対して6.0モ
ルであった。190℃、剪断速度100sec-1におけ
る溶融粘度は13,000ポイズであった。また、実施
例1と同程度の生分解性が確認された。
【0045】実施例4 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器に無水コハク酸
(b)を100.1g、1,4−ブタンジオール(a)
を103.1g(無水コハク酸100モルに対し、11
5モル)、酸化ゲルマニウムをあらかじめ1重量%溶解
させた50%2−ヒドロキシ−n−酪酸(d)水溶液
6.2g、2−ヒドロキシ−n−酪酸(d)3.4g
(無水コハク酸100モルに対し、6.2モル)無水ピ
ロメリット酸(c)0.32g(無水コハク酸100モ
ルに対し、0.15モル)を仕込み、窒素雰囲気中18
5℃にて0.5時間反応させた後、220℃に昇温し、
0.5時間反応した。引き続いて230℃に昇温し、
0.5mmHgの減圧下において3時間重合をおこなっ
た。得られたポリエステルは乳白色であり、Mnは6
9,000、Mwは206,000であった。また融点
は104℃であった。また 1H−NMRによる2−ヒド
ロキシ−n−酪酸導入率はコハク酸100モルに対し、
6.2モルであった。190℃、剪断速度100sec
-1における溶融粘度は12,500ポイズであった。ま
た、実施例1と同程度の生分解性が確認された。
【0046】実施例5 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸(b)を
118.1g、エチレングリコール(a)を71.4g
(コハク酸100に対し、115モル)、テトラブトキ
シゲルマニウムを0.18g、グリコール酸(d)8.
4g(コハク酸100モルに対し、11.1モル)、ペ
ンタエリスリトール(c)0.27g(コハク酸100
モルに対し、0.2モル)を仕込み、窒素雰囲気中18
5℃にて0.5時間反応させた後、220℃に昇温し、
0.5時間反応した。引き続いて230℃に昇温し、
0.5mmHgの減圧下において3時間重合をおこなっ
た。得られたポリエステルは乳白色であり、Mnは6
6,000、Mwは198,000であった。また融点
は90℃であった。また 1H−NMRによるグリコール
酸導入率はコハク酸100モルに対し、11モルであっ
た。190℃、剪断速度100sec-1における溶融粘
度は11,000ポイズであった。また、実施例1と同
程度の生分解性が確認された。
【0047】比較例1 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸(b)を
59.1g、1,4−ブタンジオール(a)を49.6
g、リンゴ酸0.1g(コハク酸100モルに対し、
0.15モル)、乳酸3.2g(コハク酸100モルに
対し6.4モル)、テトラブチルチタネート0.06g
を仕込み、窒素雰囲気中185℃にて0.5時間反応さ
せた後、220℃に昇温し、0.5時間反応した。引き
続いて0.5mmHgの減圧下において4時間、重合反
応させた。得られたポリエステルは乳白色であり、Mn
は9,400、Mwは22,200であった。190
℃、剪断速度100sec-1における溶融粘度は500
ポイズ以下であった。
【0048】比較例2 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸を59.
1g、1,4−ブタンジオールを49.6g(コハク酸
100モルに対し、110モル)、ペンタエリスリトー
ル0.10g(コハク酸のモル数100モルに対し、
0.15モル)、乳酸3.2g(コハク酸100モルに
対し6.4モル)、スタナスオクトエート0.26gを
仕込み、窒素雰囲気中180℃にて0.5時間反応させ
た後、220℃に昇温し、0.5時間反応させた。引き
続いて0.5mmHgの減圧下において4時間重合をお
こなった。得られたポリエステルは灰白色であり、Mn
は8,800、Mwは18,000であった。190
℃、剪断速度100sec-1における溶融粘度は1,0
00ポイズ以下であった。このように触媒にゲルマニウ
ム化合物を使用しない場合、分子量の増大は起こらず、
溶融粘度も低い。
【0049】比較例3 撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口
を備えた容量400mlの反応容器にコハク酸(b)を
59.1g、1,4−ブタンジオール(a)を49.6
g、ペンタエリスリトール(c)0.2g(コハク酸1
00モルに対し0.3モル)、酸化ゲルマニウムをあら
かじめ1重量%溶解させた水溶液6.3gを仕込み、窒
素雰囲気中185℃にて0.5時間反応させた後、22
0℃に昇温し、0.5時間反応させた。引き続いて0.
5mmHgの減圧下において4時間、重合反応させた。
得られたポリエステルは乳白色であり、Mnは9,10
0、Mwは21,200であった。190℃、剪断速度
100sec-1における溶融粘度は500ポイズ以下で
あった。(c)成分を使用しても(d)成分が存在しな
いと分子量の増大は起らず、また溶融粘度も低い。
【0050】
【発明の効果】本発明の製造法によって、フィルム、成
形品、繊維など各種用途に有効な高分子量ポリエステル
共重合体が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】<脂肪族ポリエステル共重合体>本発明の
製造法による脂肪族ポリエステル共重合体は、(a)成
分および(b)成分を主要ポリエステル構成員とするも
のであって、その製造に際して前記した通りの配合比で
原料を配合すれば、一般的に、(a)脂肪族ジオール単
位と(b)脂肪族ジカルボン酸またはその機能的誘導体
単位のモル比が実質的に等しくなっており、脂肪族ポリ
エステル共重合体の脂肪族ジカルボン酸成分のモル数を
100モルとしたとき、(d)2官能脂肪族オキシカル
ボン酸単位は、0.04〜60モルである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】これらは、4官能以上の多官能化合物単位
の一部により分岐ないし架橋した構造を有する。すなわ
ち、4官能以上の多官能化合物単位により架橋構造およ
び分岐構造を形成する。4官能以上の多官能化合物単位
の成分比は、脂肪族ジカルボン酸成分の同上モル数(1
00モル)に対して一般に0.01〜5モル、好ましく
は0.05〜1.0モル、である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】なお、4官能以上の多官能性の(c)成分
を共重合させてあっても、本発明によるポリエステル共
重合体は可融であって、熱可塑性樹脂の範疇に属する。
また本発明は、比較的分子量の大きな脂肪族ポリエステ
ル共重合体の製造法であるが、その数平均分子量Mn
は、一般に1万以上30万以下、通常は3万以上30万
以下、好ましくは4万以上、である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 恭 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市総合研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下、(a)脂肪族ジオール、
    (b)脂肪族ジカルボン酸またはその機能的誘導体、お
    よび(c)4官能以上の脂肪族多価オキシカルボン酸、
    多価アルコール及び多価カルボン酸またはその機能的誘
    導体から選ばれる一種の多官能化合物、をポリエステル
    生成条件下に反応させて(a)成分および(b)成分を
    主要ポリエステル構成員とする脂肪族ポリエステル共重
    合体を製造するに際して、該触媒としてゲルマニウム化
    合物からなる触媒を使用し、かつ反応系に(d)2官能
    脂肪族オキシカルボン酸を共存させることを特徴とす
    る、数平均分子量が1万〜30万である脂肪族ポリエス
    テル共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 (b)脂肪族ジカルボン酸またはその機
    能的誘導体100モルに対して、(a)脂肪族ジオール
    の使用割合が実質的に100モルであり、(c)4官能
    以上の脂肪族多価オキシカルボン酸、多価アルコール及
    び多価カルボン酸またはその機能的誘導体から選ばれる
    一種の多官能化合物、の使用割合が0.01〜5.0モ
    ルであり、(d)2官能脂肪族オキシカルボン酸の使用
    割合が0.04〜60モルである、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 (c)4官能以上の多官能化合物がクエ
    ン酸、酒石酸、ペンタエリスリトール、無水ピロメリッ
    ト酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物またはシ
    クロペンタンテトラカルボン酸である、請求項1〜2の
    いずれか1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (c)4官能以上の多官能化合物がペン
    タエリスリトールである請求項1〜2のいずれか1項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 (d)2官能脂肪族オキシカルボン酸が
    式 【化1】 (式中、nは0または1以上の整数を示す)で表される
    ものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 (d)2官能脂肪族オキシカルボン酸が
    乳酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 (a)脂肪族ジオールが1,4−ブタン
    ジオールである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 (b)成分がコハク酸、無水コハク酸ま
    たはこれらとアジピン酸との混合物である、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 触媒である酸化ゲルマニウムが溶存した
    (d)2官能脂肪族オキシカルボン酸の水溶液を、
    (a)脂肪族ジオール、(b)脂肪族ジカルボン酸また
    はその機能的誘導体、および(c)4官能以上の脂肪族
    多価オキシカルボン酸、多価アルコール及び多価カルボ
    ン酸またはその機能的誘導体から選ばれる一種の多官能
    化合物、の混合物に添加して、(a)〜(d)を反応さ
    せる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
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