JPH06192095A - Ards治療剤 - Google Patents

Ards治療剤

Info

Publication number
JPH06192095A
JPH06192095A JP34581092A JP34581092A JPH06192095A JP H06192095 A JPH06192095 A JP H06192095A JP 34581092 A JP34581092 A JP 34581092A JP 34581092 A JP34581092 A JP 34581092A JP H06192095 A JPH06192095 A JP H06192095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
therapeutic agent
ards
promoting
active ingredient
apoptosis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34581092A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Nakai
哲 中井
Kimitoku Aihara
公徳 相原
Hitomi Mori
仁美 森
Michiaki Tominaga
道明 富永
Shoichi Adachi
正一 足立
Hiroyuki Ichikawa
弘之 市川
Seiji Akamatsu
聖司 赤松
Shiro Saito
史郎 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP34581092A priority Critical patent/JPH06192095A/ja
Publication of JPH06192095A publication Critical patent/JPH06192095A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、一般式 【化1】 〔式中Rはフェニル環上に低級アルコキシ基を有するこ
とのあるベンゾイル基を示す。カルボスチリル骨格の3
位と4位との炭素間結合は一重結合又は二重結合を示
す。〕で表されるカルボスチリル誘導体及び/又はその
塩を有効成分とするARDS治療剤を提供する。 【効果】本発明ARDS治療剤は、アポトーシス促進作
用に基づき好中球による炎症反応終結を促進させ得る、
有効なARDS治療剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬上有用な下記一般
式(1)で表されるカルボスチリル誘導体及び/又はそ
の塩を有効成分とするARDS治療剤に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】成人呼吸窮迫症候群(adult re
spiratory distress syndrom; ARDS)は、肺疾患の
既往のない者が、外傷、敗血症、ショック、誤嚥、急性
膵炎などの重篤な疾患や状態に引き続いて、呼吸困難、
酸素投与にても軽快しない低酸素血症、胸部X線上のび
まん性浸潤影、肺コンプライアンスの低下などを呈する
急性呼吸不全と定義され、診断基準も提唱されている
〔Petty,T.L. & Fowler,A.A.,Chest,82,98(1982)〕。病
理学的にはうっ血性無気肺、肺胞出血と浮腫、硝子膜形
成を特徴とする。病態生理学的には、肺胞隔壁特に微小
血管内皮の広範な傷害による透過性肺水腫がその本態と
考えられていたが、現在では、何らかの要因によって肺
末梢組織が損傷を受け、それに対して末梢肺並びに血中
の種々の細胞が反応するいわゆる炎症としてとらえよう
とされてきている。即ち、肺損傷を生ずる上で最も重要
な役割を担う細胞として好中球が注目を浴びている。例
えば種々の刺激物質や活性化された補体C3a、C5aなど
は好中球の肺内への蓄積並びに好中球からの各種メディ
エーターの放出を促進し、好中球からはプロテアーゼ、
血小板活性化因子、好中球膜からのオキシジェン・フリ
ー・ラジカル(oxygen free radical;superoxide, 過酸
化水素など)が放出され、それぞれに肺の内皮細胞に傷
害を与え、この傷害がさらなる好中球の蓄積を促すとさ
れ、ARDSの成因として重要な役割を演じているとさ
れている〔市瀬祐一,日本臨床,48,619(1990) 〕。ま
た、上記炎症反応の終結のメカニズムのひとつとして、
好中球のアポトーシスが考えられている〔Savill,J.S.,
et al.,J.Clin.Invest.,83,865(1989)〕。また、近年I
L−1βを始め、種々のサイトカインを好中球の培養培
地に加えると、該好中球のアポトーシスが抑制されるこ
とが報告されている〔Colotta,F.,etal,Blood, 80,2012
(1992) 〕。
【0003】現在、上記ARDSの治療法には、原疾患
を有する場合は、原疾患に対する治療とともに人工呼吸
による呼吸管理や炎症に対してステロイド剤の投与が行
われており、病因となる侵襲が単発で急性症状のみの場
合は有効例もあるが、侵襲が引き続き起こり、しかも背
景となる病因に対する治療が不充分の場合、効果が認め
られないか、かえって副作用さえ発現するとされ、必ず
しも充分な治療剤とはならないとされている。更に近年
肺損傷物質に対する拮抗剤や除去物質として蛋白分解酵
素阻害剤(アプロチニン、メシル酸ガベキサートなど)
が汎用され、アラキドン酸代謝酵素阻害剤(アスピリ
ン、インドメサシン、イブプロフェン)、オキシジェン
・フリー・ラジカル消去剤(スーパー・オキサイド・デ
ィスムスターゼ、ビタミンE)、抗PAF剤、プロスタ
グランジンE1 、I2 などが使用されているが、臨床上
の有用性は未だに確立されていないのが、現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記ARD
S治療剤において、好中球による炎症反応を終結せしめ
ることにより、有効率の高いARDS治療剤を提供する
ことを目的とする。
【0005】本発明者らは、上記ARDS治療剤の開発
につき鋭意研究を重ねていたところ、後記一般式(1)
で表されるカルボスチリル誘導体が、例えば特公平1−
43747号公報に記載される通り強心剤として有用で
あることは既に公知であるが、該強心作用からは予測困
難な好中球に対するアポトーシス促進作用に基ずく好中
球の炎症反応終結促進作用を有することを見出した。即
ち、上記カルボスチリル誘導体は、好中球による炎症反
応を抑制する抗炎症作用を有し、該抗炎症作用に基ずく
上記ARDS治療剤として有用であることを見出した。
本発明はこの知見に基ずき完成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は下記一般
式(1)で表されるカルボスチリル誘導体及び/又はそ
の塩を有効成分とするARDS治療剤、殊に上記カルボ
スチリル誘導体が6−〔4−(3,4−ジメトキシベン
ゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4−ジヒドロカル
ボスチリルである上記ARDS治療剤により達成され
る。
【0007】
【化2】
【0008】〔式中Rはフェニル環上に低級アルコキシ
基を有することのあるベンゾイル基を示す。カルボスチ
リル骨格の3位と4位との炭素間結合は一重結合又は二
重結合を示す。〕上記一般式(1)において示される各
基は、より具体的にはそれぞれ以下に示す通りである。
【0009】即ち、低級アルコキシ基としては、例えば
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコ
キシ基を例示できる。
【0010】フェニル環上に置換基として低級アルコキ
シ基を有することのあるベンゾイル基としては、例えば
ベンゾイル、2−メトキシベンゾイル、3−メトキシベ
ンゾイル、4−メトキシベンゾイル、2−エトキシベン
ゾイル、3−エトキシベンゾイル、4−エトキシベンゾ
イル、3−イソプロポキシベンゾイル、4−ブトキシベ
ンゾイル、2−ペンチルオキシベンゾイル、3−ヘキシ
ルオキシベンゾイル、3,4−ジメトキシベンゾイル、
2,5−ジメトキシベンゾイル、3,4,5−トリメト
キシベンゾイル基等のフェニル環上に置換基として炭素
数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を1〜3個有
することのあるベンゾイル基を例示できる。
【0011】また上記一般式(1)で表されるカルボス
チリル誘導体の塩には、薬理学的に許容される酸付加塩
が包含される。該塩を形成する酸性化合物としては、具
体的には例えば硫酸、リン酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸
等の無機酸、蓚酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸等の有機酸を例示する
ことができる。
【0012】本発明のARDS治療剤の有効成分である
一般式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体及び/
又はその塩は、通常、一般的な医薬製剤の形態で用いら
れる。かかる製剤は、通常使用される充填剤、増量剤、
結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希釈
剤乃至賦形剤を用いて調製される。この医薬製剤として
は各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代表的
なものとしては錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳
剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤
等)等を例示できる。
【0013】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロ
ップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボ
キシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、
リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾
燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミ
ナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル
硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプ
ン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバタ
ー、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩
基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、
ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タル
ク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコー
ル等の滑沢剤等が例示できる。更に錠剤は必要に応じ通
常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包
錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重
錠、多層錠とすることができる。
【0014】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知なるものを広く使用でき、例え
ばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、
カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガ
ント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナラン
カンテン等の崩壊剤等が例示できる。
【0015】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレ
ングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコ
ールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を
挙げることができる。
【0016】注射剤として調製される場合には、液剤及
び懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であるのが好まし
く、これら液剤、乳剤及び懸濁剤の形態に成形するに際
しては、希釈剤としてこの分野において慣用されている
ものを全て使用でき、例えば水、エチルアルコール、プ
ロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げるこ
とができる。尚、この場合等張性の溶液を調製するに充
分な量の食塩、ブドウ糖、グリセリン等を医薬製剤中に
含有させてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無
痛化剤等を添加してもよい。更に必要に応じて着色剤、
保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製
剤中に含有させてもよい。
【0017】本発明のARDS治療剤中に有効成分とし
て含まれる一般式(1)の化合物の量は、特に限定され
ず広範囲より適宜選択されるが、通常全組成物中約1〜
70重量%、好ましくは約1〜30重量%程度の範囲と
するのが適当である。
【0018】かくして得られる本発明医薬製剤の投与方
法は特に制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性
別、その他の条件、疾患の程度に応じて決定される。例
えば、注射剤形態の医薬製剤は、静脈内、筋肉内、皮
下、皮内、腹腔内投与等により投与され得る、これは必
要に応じてブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合し
て静脈内投与することもできる。錠剤、丸剤、顆粒剤、
カプセル剤等の固剤形態や経口投与用液剤形態の本発明
医薬製剤は、経口又は経腸投与され得る。また坐剤は直
腸内投与できる。
【0019】本発明ARDS治療剤の投与量は、広範囲
から適宜選択でき、特に限定されるものではないが、通
常の臨床利用に際しては、一般式(1)のカルボスチリ
ル誘導体(及びその塩)が、通常一日当り体重1kg当
り約0.5〜30mg程度の範囲から選択される量とさ
れるのがよく、前記投与単位形態中に有効成分が約1〜
1000mg含有されるのが適当である。また本発明A
RDS治療剤の投与は、一日1回又は一日3〜4回に分
けることもできる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(1)で表され
るカルボスチリル誘導体及び/又はその塩を有効成分と
してなるARDS治療剤が提供される。該ARDS治療
剤によれば好中球のアポトーシス誘導作用に基ずく好中
球の炎症反応終結促進効果が得られ、その結果、上記A
RDSの治療剤として有用である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため製剤
例及び薬理試験例を挙げる。
【0022】
【製剤例1】 6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4− ジヒドロカルボスチリル 5mg デンプン 132mg マグネシウムステアレート 18mg乳糖 45mg 計 200mg 1錠中、上記組成物の錠剤を製造した。
【0023】
【製剤例2】 6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4− ジヒドロカルボスチリル 150g アビセル(商標名,旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g メタノール 40g 上記有効成分化合物、アビセル、コーンスターチ及びス
テアリン酸マグネシウムを混合研磨後、糖衣R10mm
のキネで打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ポリエチレングリコール−600
0、ヒマシ油及びメタノールからなるフィルムコーティ
ング剤で被覆を行ない、フィルムコーティング錠を製造
する。
【0024】
【製剤例3】 6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4− ジヒドロカルボスチリル 150.0g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニックF−68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール(カルボワックス1500) 4.5g ポリエチレングリコール(カルボワックス6000) 45.0g コーンスターチ 30.0g 乾燥ラウリル硫酸ナトリウム 3.0g 乾燥スタアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適量 上記有効成分化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸二
カルシウム、プルロニックF−68及びラウリル硫酸ナ
トリウムを混合する。
【0025】上記混合物をNo.60スクリーンにて篩
別し、ポリビニルピロリドン、カルボワックス1500
及びカルボワックス6000を含むアルコール性溶液で
湿式粒状化する。必要に応じてアルコールを添加し、粉
末をペーカト状塊にする。コーンスターチを添加し、均
一な粒子が形成されるまで混合を続ける。No.10ス
クリーンを通過させ、トレイに入れ、100℃のオーブ
ンで12〜14時間乾燥する。乾燥粒子をNo.16ス
クリーンで篩別し、乾燥ラウリル硫酸ナトリウム及び乾
燥ステアリン酸マグネシウムを加え、混合し、打錠機で
所望の形状に圧縮成形する。
【0026】上記芯部をワニスで処理し、タルクを散布
して湿気の吸収を防止する。芯部の周囲に下塗り層を被
覆する。内服用のために充分な回数のワニス被覆を行な
う。錠剤を完全に丸く且つ滑らかにするために、更に下
塗り層及び平滑被覆を適用する。所望の色合が得られる
まで着色被覆を行なう。乾燥後、被覆錠剤を磨いて均一
な光沢の錠剤を調製する。
【0027】
【薬理試験例1】供試化合物として、6−〔4−(3,
4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−
3,4−ジヒドロカルボスチリル(以下「化合物1」と
いう)を用いて、以下の薬理試験を行なった。
【0028】即ち、デキストラン−フィコールパック法
〔松本正「続生化学実験講座」(東京化学同人、198
7年),,679頁、ヒト白血球の採取法〕に従い、
ヒト末梢血から顆粒球(好中球)を単離して、1×10
6 細胞/mlで24又は96ウエルプレート(コーニン
グ社製)に10%牛胎児血清(FCS)添加RPMI−
1640培地(日水製薬社製)で37℃で24時間培養
した。
【0029】次に30μg/mlの化合物1のみ添加、
100ng/mlのIL−1βのみ添加〔2×107
/mg蛋白、大塚製薬細胞工学研究所作成;Kikumoto.
Y.etal., Biochem.Biophys.Res.Commun. ,147,315(198
7) 〕、化合物1(30μg/ml)とIL−1β(1
00ng/ml)との両者を同時投与、及び溶媒のみ添
加の4群に区分し、それぞれ37℃で24時間培養し
た。培養後、トリパンブルーにより細胞の生存率を調べ
た。またライト・ギムザにより染色した。細胞の形態を
調べ、プロピジウム・ヨード染色後のフローサイトメト
リー〔Nicoletti,I., et al., J.Immunol., Methods, 1
39, 271(1991) 〕との両者によりアポトーシスを起こし
ている細胞を定量的に調べた。
【0030】その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1より、単離、培養した好中球は、24
時間以内にアポトーシスを起こすことが確認された。化
合物1のみ添加した場合は、アポトーシスは僅かに促進
されるのみであったが、炎症誘導物質のIL−1β添加
により好中球のアポトーシスが抑制され、逆に正常好中
球の比率が増加し、アポトーシスが抑制されている状
態、即ち炎症状態における好中球の集積を反映すると考
えられた。
【0033】化合物1とIL−1β両者を併用添加した
場合は、IL−1βによる好中球のアポトーシス抑制が
押さえられ、化合物1によるアポトーシスの促進効果が
確認された。この結果より、本発明の化合物1は炎症の
場で、アポトーシス促進作用に基ずく好中球の炎症反応
終結を促進させることからARDS治療剤として期待で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 正一 群馬県高崎市石原町3493番の9 (72)発明者 市川 弘之 徳島県徳島市中通町3丁目11番地 (72)発明者 赤松 聖司 徳島県鳴門市大麻町川崎223−1 (72)発明者 齋藤 史郎 群馬県高崎市山名町2294−80

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中Rはフェニル環上に低級アルコキシ基を有するこ
    とのあるベンゾイル基を示す。カルボスチリル骨格の3
    位と4位との炭素間結合は一重結合又は二重結合を示
    す。〕で表されるカルボスチリル誘導体及び/又はその
    塩を有効成分とするARDS治療剤。
  2. 【請求項2】 カルボスチリル誘導体が6−〔4−
    (3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニ
    ル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリルである請求項1
    に記載のARDS治療剤。
JP34581092A 1992-12-25 1992-12-25 Ards治療剤 Pending JPH06192095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34581092A JPH06192095A (ja) 1992-12-25 1992-12-25 Ards治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34581092A JPH06192095A (ja) 1992-12-25 1992-12-25 Ards治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06192095A true JPH06192095A (ja) 1994-07-12

Family

ID=18379142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34581092A Pending JPH06192095A (ja) 1992-12-25 1992-12-25 Ards治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06192095A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5504093A (en) * 1994-08-01 1996-04-02 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Method for inhibiting nucleoside and nucleobase transport in mammalian cells, and method for inhibition of DNA virus replication

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5504093A (en) * 1994-08-01 1996-04-02 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Method for inhibiting nucleoside and nucleobase transport in mammalian cells, and method for inhibition of DNA virus replication
US5670520A (en) * 1994-08-01 1997-09-23 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Method for inhibiting virus replication in mammalian cells using carbostyil derivatives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5872120A (en) Apoptosis regulating composition
JP2011148806A (ja) 重症心不全の治療方法およびその薬剤
MX2008003882A (es) Formulacion de capsula de pirfenidona y excipientes farmaceuticamente aceptables.
TW202116303A (zh) α—1抗胰蛋白酶缺乏症之治療方法
EP0543018B1 (en) Antidiabetic agent
JPH06192095A (ja) Ards治療剤
JP2946377B2 (ja) TNF−α及びIL−6産生抑制剤
JP3054743B2 (ja) 移植組織の拒絶反応抑制剤
JPH0733664A (ja) 平滑筋細胞増殖抑制剤
JP3944257B2 (ja) 肝実質細胞増殖因子産生増加剤
JP2839827B2 (ja) ウレアーゼ阻害剤
JP3008010B2 (ja) Il−8産生抑制剤及びmcaf産生抑制剤
JPH0776584A (ja) 内皮細胞障害抑制剤
JP2767176B2 (ja) 抗癌剤
JP2002154961A (ja) 前立腺癌増殖抑制剤
JP2694319B2 (ja) 抗潰瘍剤
JPH0374329A (ja) 胃炎治療剤
JP4045376B2 (ja) 梗塞サイズ減少剤
TW202122086A (zh) 嗜中性白血球彈性蛋白酶抑制劑在肺部疾病中之使用
JP2574099B2 (ja) アレルギー疾患治療剤
JPH06192096A (ja) 腎炎治療剤
WO1995028154A1 (fr) Inducteur de l'apoptose
JPH0466538A (ja) 抗潰瘍剤
US5658912A (en) Apoptosis regulating composition
JPH06192097A (ja) 感染症治療剤