JPH06189687A - ツェインの製造方法 - Google Patents

ツェインの製造方法

Info

Publication number
JPH06189687A
JPH06189687A JP4346082A JP34608292A JPH06189687A JP H06189687 A JPH06189687 A JP H06189687A JP 4346082 A JP4346082 A JP 4346082A JP 34608292 A JP34608292 A JP 34608292A JP H06189687 A JPH06189687 A JP H06189687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zein
volume
gluten meal
corn gluten
ethanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4346082A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2772213B2 (ja
Inventor
Hidekazu Takahashi
秀和 高橋
Norimasa Yanai
徳正 矢内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Showa Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Sangyo Co Ltd filed Critical Showa Sangyo Co Ltd
Priority to JP4346082A priority Critical patent/JP2772213B2/ja
Priority to US08/172,078 priority patent/US5510463A/en
Publication of JPH06189687A publication Critical patent/JPH06189687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2772213B2 publication Critical patent/JP2772213B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J3/00Working-up of proteins for foodstuffs
    • A23J3/14Vegetable proteins
    • A23J3/18Vegetable proteins from wheat
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J3/00Working-up of proteins for foodstuffs
    • A23J3/14Vegetable proteins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B1/00Production of fats or fatty oils from raw materials
    • C11B1/10Production of fats or fatty oils from raw materials by extracting

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 とうもろこしに含まれる蛋白質であるツェイ
ンの抽出工程における処理条件を安定化させ、かつ連続
処理工程により脱色精製したツェインを安定的に供給す
ることができる方法と、同時にとうもろこしの色素を濃
縮して回収する技術を提供することである。 【構成】 コーングルテンミールを炭素数5〜9からな
る炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をしたコーン
グルテンミール中のツェインと色素成分を91〜96容
量%のエタノール等の溶媒で抽出する工程と、該抽出液
中のツェインと色素成分を分離する工程からなるツェイ
ンの製造方法と、ツェインの抽出工程に先立ち、コーン
グルテンミール中の油脂分並びに色素成分を抽出除去す
る工程を組み合わせることからなるツェインの製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ツェインの製造方法に
関するものであり、詳しくは、とうもろこしに含まれる
蛋白質であるツェインを脱色精製し、かつ安定して供給
する方法と、同時にとうもろこしの色素を濃縮回収する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ツェインはとうもろこし蛋白質の主成分
であり、種々の特性に優れているため種々の用途が開発
されているが、特に食品や化粧品用として用いることが
できるツェインについては、不快な色と臭いのない白色
の精製品が望まれている。ツェインの製造方法として
は、(1)含水溶剤でツェインを抽出し、この抽出液を冷
却して色素成分および臭い成分の主たる部分を溶かした
ままツェインを沈澱物として回収する方法(特公昭50-16
800号)、(2)微アルカリ性下で、含水アルコールでツェ
インを抽出し、減圧下で濃縮した後に冷水に接触させた
水不溶の成分としてツェインを回収する方法(特開昭63
-185999号)、(3)ツェイン溶液をアセトン、冷アルコー
ル等と接触させて不溶化して回収し、乾燥する方法(特
願平4-24387号)がある。
【0003】一方、色素の抽出に関しては、本発明者ら
が先に提案した特願平3-117893号および特願平3-212992
号に記載された方法がある。即ち、ツェインが抽出され
ない程度の、わずかに水を含んだアセトン、アルコール
およびそれらを含む混合溶媒等を用い、グルテンミール
をわずかに膨潤させて抽出されにくい色素成分まで抽出
する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(3)のツェインの製造方法はいずれの方法において
もツェインの抽出工程における条件設定を非常に厳格に
行う必要があり、わずかでも条件の範囲を逸脱すると、
製品の歩留まりが極端に少なくなったり、製品が変質す
るといった問題が発生する。また、抽出に要する時間が
長く、連続処理工程に移行するのが極めて困難であっ
た。また、上記の色素の抽出法は、同時に油脂成分全般
が抽出されてしまうので、食品、化粧品等の分野で使用
する色素としては色が薄く実用に供することができない
ものとなる。
【0005】本発明は、上記のようなツェインの製造方
法に係る従来技術の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、とうもろこしに含まれる蛋白質である
ツェインの抽出工程における処理条件を安定化させ、か
つ連続処理工程により脱色精製したツェインを安定的に
供給することができる方法と、同時にとうもろこしの色
素を濃縮回収する技術を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記の課題の解決について鋭意研究した、即ち、ツ
ェインの抽出工程における処理状件を安定化させ連続処
理を行うことができる方法と、ツェインの製造と色素の
濃縮を同時行う方法について研究したところ、(1)前記
の常法による抽出に比べ、水分の低い含水アルコールや
含水アセトンを用いることにより、常法に比べ高い温度
で抽出して残渣を分離することにより、短時間で製品の
品質の劣化を招くことなく、連続的に抽出することがで
きる技術を見出した。そして、(2)上記(1)の技術に油脂
分並びに色素成分を抽出除去する工程と油脂のみを除去
する技術を組み合せることに着目した。
【0007】即ち、上記(1)の抽出技術は、抽出溶剤の
水分が低く、また抽出温度が常法に比べ高いことから、
油脂および不純物が多く抽出され、抽出液を冷却してツ
ェインとして沈澱回収したあと、常法の含水量の溶媒を
少量加えて結晶性の成分を濾過して分離する工程で、残
存する油脂分がエマルジョンを形成し、濾過効率を極端
に低下させることになり、さらにツェイン沈澱物に残存
する油脂に色素成分が溶存し、ツェインの色を濃くして
しまうことになる。そこで本発明者らは、原料であるコ
ーングルテンミールの脱脂技術を検討する中で、特定の
溶媒を用いると後に続く工程で精製の妨げとなる油脂類
のみをコーングルテンミールから除去することができ、
色素が比較的残存することを見いだし、さらに前記の特
願平3-117893号および特願平3-212992号に記載した方
法、即ち、ツェインが抽出されない程度の、わずかに水
を含んだアセトン、アルコールおよびそれらを含む混合
溶媒等を用い、油脂成分と色素成分を抽出除去したグル
テンミールを用いることに着目したのである。
【0008】本発明は上記の着想に基づくものであり、
その要旨は、コーングルテンミールを炭素数5〜9から
なる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をしたコー
ングルテンミール中のツェインと色素成分を溶媒で抽出
する工程と、該抽出液中のツェインと色素成分を分離す
る工程からなるなることを特徴とするツェインの製造方
法。
【0009】 コーングルテンミールを炭素数5〜9か
らなる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をしたコ
ーングルテンミール中のツェインと色素成分を、91〜
96容量%のエタノール、86〜95容量%のイソプロ
パノール、81〜91容量%以上のアセトンから選択さ
れた1種以上の溶媒を用い、60℃以上で抽出する工程
と、該抽出液を常温以下に冷却して、色素成分を該抽出
液に溶存させたまま、ツェインを沈澱物として回収する
工程からなることを特徴とするツェインの製造方法。
【0010】 コーングルテンミールを92〜98容量
%のアセトン、95〜100容量%のエタノール、80
〜95容量%の含水エタノールを3〜50容量%含むヘ
キサン・エタノール混合溶媒から選択された1種の溶媒
で処理して油脂分並びに色素成分を抽出除去する工程
と、該コーングルテンミール中のツェインを、91〜9
6容量%のエタノール、86〜95容量%のイソプロパ
ノール、81〜91容量%のアセトンから選択された1
種以上の溶媒を用い、60℃以上で抽出する工程と、該
抽出液を常温以下に冷却して、色素成分を該抽出液に溶
存させたまま、ツェインを沈澱物として回収する工程か
らなるなることを特徴とするツェインの製造方法であ
る。
【0011】本発明において、コーングルテンミールを
炭化水素溶媒で処理する工程は、油脂類のみを抽出する
ものであるが、炭素数5〜9の炭化水素であれば結合が
飽和でも不飽和でもよく、直鎖、分岐、環状および環状
に分岐のついたものでもよい。そして溶媒の使用量は、
コーングルテンミールに対して等量以上で、かつ浸漬で
きるだけの量以上の溶媒を連続式あるいは回分式に接触
させれば油脂分を抽出することができる。ただし、加熱
するとコーングルテンミール自体の持つ水分によってコ
ーングルテンミールが膨潤し、色素の溶出が激しくなる
こともある。ここで、油脂類の抽出工程で主として抽出
されるのは、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリ
セリド、遊離脂肪酸等の中性脂質であり、コーングルテ
ンミールに含まれるカロチン、キサントフィル等の色素
は比較抽出され難く、コーングルテンミールに残存しや
すい。
【0012】次の工程は、油脂類を抽出除去したコーン
グルテンミールから常法による抽出に比べて水分の低い
含水アルコールや含水アセトンを用い、比較的高い温度
でツェインを抽出する工程である。そして抽出液中の残
渣を分離し、ツェイン溶液を冷却してツェインを沈澱と
して回収する。このツェインは、後の処理工程でエマル
ジョンの発生は見られず、色調も黄色みの少ないもので
ある。一方、上澄液中には色素成分が濃縮されている。
そしてこの濃縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で食
品等の用途に供することができるものである。
【0013】そして上記の抽出工程では、常法に比べて
水分の低い溶媒を用いるが、その溶媒としてエタノール
の場合は通常60〜90容量%(以下溶媒の濃度は全て
容量%で表す)のものを用いるが、本発明においては9
1〜96%、好ましくは93〜95%のものである。同
様にイソプロパノールは、通常55〜85%であるが、
本発明においては86〜95%、アセトンの場合は通常
60〜80%であるのに対し、81〜91%のものを用
いる。さらに抽出時の温度を常法に比べ高い温度とする
のが好ましいが、その温度はその溶媒の沸点から沸点以
下30℃程度までの範囲であり、例えばエタノールの場
合は60〜80℃の範囲内が好ましい。
【0014】次に請求項3に記載する発明は、ツェイン
が抽出されない程度の、わずかに水を含んだアセトン、
アルコールおよびそれらを含む混合溶媒等を用い、コー
ングルテンミールから油脂成分と色素成分を抽出除去し
た後に、該コーングルテンミールからツェインを抽出す
る方法の発明であるが、その溶媒としては92〜98%
のアセトン、95〜100%のエタノール、80〜95
%の含水エタノールを3〜50%含むヘキサン・エタノ
ール混合溶媒等を用いることが好ましい。そしてこの方
法では、油脂成分全般が抽出されると同時に多くの色素
成分が抽出されて除去されるので、食品、化粧品等の分
野で使用する色素としては色が薄く実用に供することが
できないものとなる。
【0015】
【実施例等】以下実施例等に基づいて本発明をさらに詳
細に説明する。 実施例1 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
にn-ヘキサン500ミリリットルを加え、常温で一夜
放置して浸漬した後ヘキサンを除去した。このヘキサン
溶液中の固形分は微かに黄色みのある油状物質3.1g
であった。次に、残ったコーングルテンミールに95%
エタノールを800ミリリットル加え、70℃温浴中の
ホモジナイザーで15分間攪拌した。液温を保ちなが
ら、2,500rpmで2分間遠心分離し、淡黄色で透
明なツェインの抽出液を得た。さらに抽出液を−10℃
に冷却し、ツェインを沈澱させ、デカントして固液分離
し、沈澱物47.2gを得た。この沈澱物に85%エタ
ノールを加え100gとしたところ清澄なツェイン溶液
(固形分21.1%)が得られた。
【0016】一方、分離したエタノール上澄液を蒸発乾
固したところ、沈澱しきらなかったツェインが黄色い固
形物として残存した。この固形物をアセトンで抽出した
ところ、黄色の油分0.41gが得られた。ヘキサン可
溶の油状物質およびアセトン可溶の成分を95%エタノ
ールに0.2%の濃度で溶解し、吸収スペクトルを測定
したところ、ヘキサン可溶物の方には可視部にピークが
見られなかったのに対し、アセトン可溶物には420、
450、470nm付近に吸収ピークが現れた。そし
て、濃縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で、食品等
の用途に使用しうるものであった。
【0017】比較例1 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
に95%エタノール800ミリリットル加え、70℃温
浴中のホモジナイザーで15分間攪拌した。液温を保ち
ながら、2,500rpmで2分間遠心分離し乳濁状の
ツェイン抽出液を得た。この抽出液を−10℃に冷却
し、ツェインを沈澱させ、デカントして固液分離し、沈
澱物50.4gを得た。この沈澱物に85%エタノール
を加えて100gとしたところ、乳濁したツェイン溶液
(固形分25.1%)が得られた。この溶液は、冷蔵保存
により黄色の油滴を生じた。一方、分離したエタノール
上澄液を蒸発乾固したところ、沈澱しきらなかったツェ
インと黄色い油状物質がまだらに残存した。この残留物
をアセトンで抽出したところ、黄色の油状物質が1.6
2g得られた。
【0018】実施例2 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
にn-ヘキサン500ミリリットルを加えてホモジナイ
ズし、沸騰水浴上で1時間還流させた。これを冷却後、
ヘキサンを濾別した。このヘキサン溶液中の固形分は黄
色みのある油状物質3.9gであった。次に、残ったコ
ーングルテンミールに95%エタノールを800ミリリ
ットル加え、70℃温浴中のホモジナイザーで15分間
攪拌した。液温を保ちながら、2,500rpmで2分
間遠心分離し、淡黄色で透明なツェインの抽出液を得
た。さらに抽出液を−10℃に冷却し、ツェインを沈澱
させ、デカントして個液分離し、沈澱物44.6gを得
た。この沈澱物に85%エタノールを加え100gとし
たところ清澄なツェイン溶液(固形分20.0%)が得ら
れた。
【0019】一方、分離したエタノール上澄液を蒸発乾
固したところ、沈澱しきらなかったツェインが、橙色の
固形物として残存した。この固形物をアセトンで抽出し
たところ、橙色の油分1.34gが得られた。ヘキサン
可溶の油状物質およびアセトン可溶の成分を95%エタ
ノールに0.2%の濃度で溶解し、吸収スペクトルを測
定したところ、いずれの溶液にも420、450、47
0nm付近に吸収ピークが現れたが、ヘキサン可溶物の
方はアセトン可溶物の半分以下の吸収であった。そし
て、濃縮された色素組成物は、食品等の用途に使用しう
るものであった。
【0020】実施例3 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)5kgに
98%アセトンを40リットル加え一夜浸漬した。そし
てアセトンを濾別して除去し、ついでこのコーングルテ
ンミールに82%アセトン40リットルを加え、60℃
で1時間攪拌して抽出した。溶液の一部を2,500r
pmで2分間遠心分離し、淡黄色で透明なツェインの抽
出液を得た。この抽出液全部を−30℃に冷却し、ツェ
インを沈澱させ、デカントして固液分離し、沈澱物3.
42kgを得た。さらに、この沈澱物を真空乾燥し、ツ
ェイン1.22kgを得た。このツェイン3gに85%
エタノールを100ミリリットル加えて溶解すると、透
明なツェイン溶液が得られた。
【0021】比較例2 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
に82%アセトンを800ミリリットル加え、60℃で
1時間振盪して抽出した後、7,000rpmで10分
間遠心分離したが、乳濁したツェイン抽出液しか得られ
なかった。次に、抽出液を−30℃に冷却し、ツェイン
を沈澱させ、デカントして固液分離し、沈澱物51.4
gを得た。この沈澱物を真空乾燥し、ツェイン2.19
gを得た。このツェイン0.3gに85%エタノールを
10ミリリットル加えて溶解しても、透明なツェイン溶
液は得られなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明は、予め油脂分並びに色素成分を
抽出除去するか油脂のみを除去したコーングルテンミー
ルを原料として、常法によるツェインの抽出に比べて水
分の低い溶媒を用いて、常法よりも高い温度でツェイン
を抽出して残渣を分離することを要旨とする技術である
が、本発明により、 (1)とうもろこしに含まれる蛋白質であるツェインの抽
出工程における処理条件を安定化させ、かつ連続処理工
程により脱色精製したツェインを安定的に供給すること
ができる。即ち抽出されたツェインは、後の処理工程で
エマルジョンを形成することがなく、色調も黄色みの少
ないものである。そして短時間で製品の品質の劣化を招
くことがなく、連続的に抽出することができる技術を提
供することができる。 (2)同時にとうもろこしの色素が濃縮回収され、この濃
縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で食品等の用途に
供することができるものである。
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ツェインの製造方法に
関するものであり、詳しくは、とうもろこしに含まれる
蛋白質であるツェインを脱色精製し、かつ安定して供給
する方法と、従来ツェインの製造工程において回収され
ることがなかった、とうもろこしの色素を濃縮回収する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ツェインはとうもろこし蛋白質の主成分
であり、種々の特性に優れているため種々の用途が開発
されているが、特に食品や化粧品用として用いることが
できるツェインについては、不快な色と臭いのない白色
の精製品が望まれている。ツェインの製造方法として
は、(1)含水溶剤でツェインを抽出し、この抽出液を冷
却して色素成分および臭い成分の主たる部分を溶かした
ままツェインを沈澱物として回収する方法(特公昭50-16
800号)、(2)微アルカリ性下で、含水アルコールでツェ
インを抽出し、減圧下で濃縮した後に冷水に接触させて
水不溶の成分としてツェインを回収する方法(特開昭63
-185999号)、(3)ツェイン溶液をアセトン、冷アルコー
ル等と接触させて不溶化して回収し、乾燥する方法(特
願平4-24387号)がある。
【0003】そして上記の(1)の方法は、ツェインの含
水溶剤への溶解度の差を利用して沈澱させる技術である
が、ツェインを抽出しやすい(水分含量の多い)溶剤
は、冷却時にツェインのみを不溶化沈澱させることが困
難で、ツェインばかりでなく色素や油分も同時に不溶化
しやすく、精製されたツェインを得ることが難しい。ま
た、ツェインが上澄みに溶解残存して損失となったり、
沈澱に要する時間が長いという欠点があるまた、(2)
の方法は、含水溶剤で抽出したツェイン溶液の濃縮時
や、ツェインの沈澱を乾燥する際に沈澱物に含まれる水
分の相対的な上昇により、ツェインが熱変性を受け易い
という欠点がある。さらに、(3)の方法は、ツェインか
ら色素と油分は除去できるが、色素のみを利用可能な形
で取り出す技術ではない。
【0004】一方、ツェインの製造工程における色素の
抽出除去に関しては、本発明者らが先に提案した特願平
3-117893号および特願平3-212992号に記載された方法が
ある。即ち、ツェインが抽出されない程度の、わずかに
水を含んだアセトン、アルコールおよびそれらを含む混
合溶媒等を用い、グルテンミールをわずかに膨潤させて
抽出されにくい色素成分まで抽出する方法である。しか
し、この方法は色素成分を除去したツェインを得るため
の処理方法であって、色素と同時に油脂成分全般が抽出
されてしまうので、食品、化粧品等の分野で使用する色
素としては色が薄く実用に供することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来法のように、コー
ングルテンミールからのツェインの抽出を水分含量の高
い溶媒(例えば91容量%未満のエタノール水溶液)で
行う場合、原料となるコーングルテンミールの品質の相
違により抽出時のコーングルテンミールの膨潤の度合や
性質が異なるため、抽出液の性質に大差が生じ、濾過や
遠心分離工程に影響を与えることになる。そのため、現
状では抽出の条件を原料コーングルテンミールの性質別
に調節する必要がある。
【0006】本発明は、上記のようなツェインの製造方
法に係る従来技術の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、とうもろこしに含まれる蛋白質である
ツェインの抽出工程における処理条件を安定化させ、か
つ連続処理工程により脱色精製したツェインを安定的に
供給することができる方法と、時に食品等に利用する
ことができる鮮やかな黄色のとうもろこしの色素を、濃
縮回収する技術を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記の課題の解決について鋭意研究した、即ち、ツ
ェインの抽出工程における処理条件を安定化させ連続処
理を行うことができる方法と、ツェインの製造と色素の
濃縮を同時に行う方法について研究したところ、従来法
による抽出に比べ、水分の低い含水アルコールや含水ア
セトンを用いること及び従来法に比べ高い温度で抽出し
て残渣を分離することにより、コーングルテンミールを
殆ど膨潤させることなく抽出する技術を見出した。そし
てこの方法によれば、原料のコーングルテンミールの品
質の影響をあまり受けずに、製品の品質の劣化を招くこ
となく、短時間で抽出することができる。
【0008】しかし、この抽出方法では、抽出溶剤の水
分が低く、また抽出温度が従来法に比べ高いことから、
ツェインと共に油脂および不純物が多く抽出されてしま
う。そのため、抽出液を冷却してツェインを沈澱回収し
たあと、この沈澱物に含水溶媒を少量加えて不溶性の成
分を濾過して分離する工程で、溶液中に残存する油脂分
微小油滴を形成する。この油滴は微小であるために、
濾過工程において液と共に抜けやすい。一方、これを防
ぐために例えば限外濾過膜のような非常に目の細かい濾
材を使用すると、濾過抵抗が大きくなったり、目づまり
しやすくなるので、濾過効率を極端に低下させることに
る。そして、油滴が濾過工程において残存してしまっ
た場合、ツェイン沈澱物に残存する油脂には色素成分が
溶存し、ツェインの色を濃くし、ツェイン溶液の変質を
促進するという問題を生じる。
【0009】そこで本発明者らは、上記の問題を検討し
た結果、特定の溶媒を用いて予め処理すると、後に続く
工程で精製の妨げとなる油脂類のみを先にコーングルテ
ンミールから除去することができ、処理したコーングル
テンミール中に色素が比較的残存することを見出した。
一方、特願平3-117893号および特願平3-212992号に記載
した方法、即ち、ツェインが抽出されない程度の、わず
かに水を含んだアセトン、アルコールおよびそれらを含
む混合溶媒等を用い、油脂成分と色素成分を抽出除去し
たグルテンミールを用いることについても検討した。
【0010】本発明は上記の知見並びに検討に基づくも
のであり、その要旨は、予め油脂分並びに色素成分を抽
出除去するか油脂のみを除去したコーングルテンミール
を原料として、従来法におけるツェインの抽出条件に比
べて水分含有率の低い溶媒を用いて、従来法よりも高い
温度でツェインを抽出して残渣を分離する方法である。
そして詳しくは、(1)コーングルテンミールを炭素数5
〜9からなる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理を
したコーングルテンミール中のツェインと色素成分を溶
媒で抽出する工程と、該抽出液中のツェインと色素成分
を分離する工程からなることを特徴とするツェインの製
造方法。
【0011】(2)コーングルテンミールを炭素数5〜9
からなる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をした
コーングルテンミール中のツェインと色素成分を、高濃
度、高温の溶媒すなわち、91〜96容量%のエタノー
ル、86〜95容量%のイソプロパノール、81〜91
容量%のアセトンから選択された1種以上の溶媒を用
い、60℃以上で抽出する工程と、該抽出液を常温以下
に冷却して、色素成分を該抽出液に溶存させたまま、ツ
ェインを沈澱物として回収する工程からなることを特徴
とするツェインの製造方法。
【0012】(3)コーングルテンミールを92〜98容
量%のアセトン、95〜100容量%のエタノール、8
0〜95容量%の含水エタノールを3〜50容量%含む
ヘキサン・エタノール混合溶媒から選択された1種の溶
媒で処理して 油脂分並びに色素成分を抽出除去する工
程と、該処理をしたコーングルテンミール中のツェイン
を、高濃度、高温の溶媒すなわち、91〜96容量%の
エタノール、86〜95容量%のイソプロパノール、8
1〜91容量%のアセトンから選択された1種以上の溶
媒を用い、60℃以上で抽出する工程と、該抽出液を常
温以下に冷却して、ツェインを沈澱物として回収する工
程からなることを特徴とするツェインの製造方法であ
る。
【0013】本発明において、コーングルテンミールを
炭化水素溶媒で処理する工程は、油脂類のみを抽出する
ものであるが、炭素数5〜9の炭化水素であれば結合が
飽和でも不飽和でもよく、直鎖、分岐、環状および環状
に分岐のついたものでもよい。そして溶媒の使用量は、
コーングルテンミールに対して等量以上で、かつ浸漬で
きるだけの量以上の溶媒を連続式あるいは回分式に接触
させれば油脂分を抽出することができる。ただし、加熱
するとコーングルテンミール自体の持つ水分によってコ
ーングルテンミールが膨潤し、色素の溶出が激しくなる
こともある。ここで、油脂類の抽出工程で主として抽出
されるのは、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリ
セリド、遊離脂肪酸等の中性脂質であり、コーングルテ
ンミールに含まれるカロチン、キサントフィル等の色素
は比較抽出され難く、コーングルテンミールに残存し
やすい。
【0014】続くツェインと色素の抽出工程は、油脂類
を抽出除去したコーングルテンミールから従来法による
抽出に比べて水分の低い含水アルコールや含水アセトン
を用い、比較的高い温度でツェインを抽出する工程であ
る。そして抽出液中の残渣を分離し、ツェイン溶液を
温(25℃)以下に冷却してツェインを沈澱として回収
する。このツェインは、後の処理工程で微小油滴の発生
は見られず、色調も黄色みの少ないものである。一方、
上澄液中には色素成分が濃縮されている。そしてこの濃
縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で食品等の用途に
供することができるものである。
【0015】そして上記の抽出工程では、従来法に比べ
て水分の低い溶媒を用いるが、その溶媒としてエタノー
ルの場合は通常60〜90容量%のものを用いるが、本
発明においては91〜96容量%、好ましくは93〜9
5容量%のものである。同様にイソプロパノールは、通
常55〜85容量%であるが、本発明においては86〜
95容量%、アセトンの場合は通常60〜80容量%で
あるのに対し、81〜91容量%のものを用いる。さら
に抽出時の温度を従来法に比べ高い温度とするのが好ま
しいが、その温度はその溶媒の沸点から沸点以下30℃
程度までの範囲であり、例えばエタノールの場合は60
〜80℃の範囲内が好ましい。
【0016】一方、炭素数5〜9の炭化水素溶媒による
前処理とは別の処理方法である、ツェインが抽出されな
い程度の、わずかに水を含んだアセトン、アルコールお
よびそれらを含む混合溶媒等を用い、コーングルテンミ
ールから油脂成分と色素成分を抽出除去する方法におい
ては、その溶媒としては92〜98容量%のアセトン、
95〜100容量%のエタノール、80〜95容量%の
含水エタノールを3〜50容量%含むヘキサン・エタノ
ール混合溶媒等を用いることが好ましい。そしてこの方
法では、油脂成分全般が抽出されると同時に多くの色素
成分が抽出されて除去され、処理されたコーングルテン
ミール中に殆ど色素は残らない。
【0017】
【実施例等】以下実施例等に基づいて本発明をさらに詳
細に説明する。 実施例1 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
にn-ヘキサン500ミリリットルを加え、常温で一夜
放置して浸漬した後ヘキサンを除去した。このヘキサン
溶液中の固形分は微かに黄色みのある油状物質3.1g
であった。次に、残ったコーングルテンミールに95容
量%エタノールを800ミリリットル加え、70℃温浴
中のホモジナイザーで15分間攪拌した。液温を保ちな
がら、2,500rpmで2分間遠心分離し、淡黄色で
透明なツェインの抽出液を得た。さらに抽出液を−10
℃に冷却し、ツェインを沈澱させ、デカンテーションに
より固液分離し、沈澱物47.2gを得た。この沈澱物
に85容量%のエタノールを加え100g としたとこ
ろ清澄なツェイン溶液(固形分21.1%)が得られた。
【0018】一方、分離したエタノール上澄液を蒸発乾
し、この固形物をアセトンで抽出したところ、黄色の
油状物質0.41gが得られた。ヘキサンで抽出された
油状物質およびアセトンで抽出された油状物質を95容
量%のエタノールに0.2%の濃度で溶解し、吸収スペ
クトルを測定したところ、ヘキサンで抽出された油状物
質には、可視部に色素の存在を示すピークが見られなか
ったのに対し、アセトンで抽出された油状物質には42
0、450、470nm付近に吸収ピークが現れた。そ
して、濃縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で、食品
等の用途に使用しうるものであった。
【0019】比較例1 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
に95容量%のエタノール800ミリリットル加え、7
0℃温浴中のホモジナイザーで15分間攪拌した。液温
を保ちながら、2,500rpmで2分間遠心分離し乳
濁状のツェイン抽出液を得た。この抽出液を−10℃に
冷却し、ツェインを沈澱させ、デカンテーションにより
固液分離し、沈澱物50.4gを得た。この沈澱物に8
5容量%のエタノールを加えて100g としたとこ
ろ、乳濁したツェイン溶液(固形分25.1%)が得られ
た。この溶液は、冷蔵保存により黄色の油滴を生じた。
一方、分離したエタノール上澄液を蒸発乾固したとこ
ろ、沈澱しきらなかったツェインと黄色い油状物質がま
だらに残存した。この残留物をアセトンで抽出したとこ
ろ、黄色の油状物質が1.62g得られた。この油状物
質を95容量%のエタノールに0.2%の濃度で溶解
し、吸収スペクトルを測定したところ、実施例1で得ら
れたアセトンで抽出した油状物質よりピークが小さく、
色素含量が少なかった。
【0020】実施例2 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
にn-ヘキサン500ミリリットルを加えてホモジナイ
ズし、沸騰水浴上で1時間還流抽出した。これを冷却
後、ヘキサンを濾別した。このヘキサン溶液中の固形分
は黄色みのある油状物質3.9gであった。次に、残っ
たコーングルテンミールに95容量%のエタノール を
800ミリリットル加え、70℃温浴中のホモジナイザ
ーで15分間攪拌した。液温を保ちながら、2,500
rpmで2分間遠心分離し、淡黄色で透明なツェインの
抽出液を得た。さらに抽出液を−10℃に冷却し、ツェ
インを沈澱させ、デカンテーションにより個液分離し、
沈澱物44.6gを得た。この沈澱物に85容量%のエ
タノールを加え100g としたところ清澄なツェイン
溶液(固形分20.0%)が得られた。
【0021】一方、分離したエタノール上澄液を蒸発乾
固したところ、沈澱しきらなかったツェインが、橙色の
固形物として残存した。この固形物をアセトンで抽出し
たところ、橙色の物質1.34gが得られた。ヘキサン
可溶の油状物質およびアセトンで抽出された物質を95
容量%のエタノールに0.2%の濃度で溶解し、吸収ス
ペクトルを 測定したところ、いずれの溶液にも42
0、450、470nm付近に吸収ピークが現れたが、
ヘキサン可溶物の方はアセトン可溶物の半分以下の吸収
であった。そして、濃縮された色素組成物は、食品等の
用途に使用しうるものであった。
【0022】実施例3 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)5kgに
98容量%のアセトンを40リットル加え一夜浸漬し
た。そしてアセトンを濾別して除去し、ついでこのコー
ングルテンミールに82容量%のアセトン40リットル
を加え、60℃で1時間攪拌して抽出した。溶液の一部
を2,500rpmで2分間遠心分離し、淡黄色で透明
なツェインの抽出液を得た。この抽出液全部を−30℃
に冷却し、ツェインを沈澱させ、デカンテーションによ
り固液分離し、沈澱物3.42kgを得た。さらに、こ
の沈澱物を真空乾燥し、ツェイン1.22kgを得た。
このツェイン3gに85容量%のエタノールを100ミ
リリットル加えて溶解すると、透明なツェイン溶液が得
られた。
【0023】比較例2 コーングルテンミール(敷島スターチ(株)製)100g
に82容量%のアセトンを800ミリリットル加え、6
0℃で1時間振盪して抽出した後、7,000rpmで
10分間遠心分離したが、乳濁したツェイン抽出液しか
得られなかった。次に、抽出液を−30℃に冷却し、ツ
ェインを沈澱させ、デカンテーションにより固液分離
し、沈澱物51.4gを得た。この沈澱物を真空乾燥
し、ツェイン2.19gを得た。このツェイン0.3gに
85容量%のエタノールを10ミリリットル加えて溶解
しても 、透明なツェイン溶液は得られなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、予め油脂分並びに色素成分を
抽出除去するか油脂のみを除去したコーングルテンミー
ルを原料として、従来法によるツェインの抽出に比べて
水分の低い溶媒を用いて、従来法よりも高い温度でツェ
インを抽出して残渣を分離することを要旨とする技術で
あるが、本発明により、 (1)とうもろこしに含まれる蛋白質であるツェインの抽
出工程における処理条件を、原料コーングルテンミール
の品質の相違による影響を低減することにより安定化さ
せ、かつ連続処理工程により微小油滴を生じることなく
脱色精製したツェインを安定的に供給することができ
る。そして、製品の品質の劣化を招くことがなく、短時
間で抽出することができる。 (2)同時にとうもろこしの色素が濃縮回収され、この濃
縮された色素組成物は、鮮やかな黄色で食品等の用途に
供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーングルテンミールを炭素数5〜9か
    らなる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をしたコ
    ーングルテンミール中のツェインと色素成分を溶媒で抽
    出する工程と、該抽出液中のツェインと色素成分を分離
    する工程からなることを特徴とするツェインの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 コーングルテンミールを炭素数5〜9か
    らなる炭化水素溶媒で処理する工程と、該処理をしたコ
    ーングルテンミール中のツェインと色素成分を、91〜
    96容量%のエタノール、86〜95容量%のイソプロ
    パノール、81〜91容量%以上のアセトンから選択さ
    れた1種以上の溶媒を用い、60℃以上で抽出する工程
    と、該抽出液を常温以下に冷却して、色素成分を該抽出
    液に溶存させたまま、ツェインを沈澱物として回収する
    工程からなるなることを特徴とするツェインの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 コーングルテンミールを92〜98容量
    %のアセトン、95〜100容量%のエタノール、80
    〜95容量%の含水エタノールを3〜50容量%含むヘ
    キサン・エタノール混合溶媒から選択された1種の溶媒
    で処理して油脂分並びに色素成分を抽出除去する工程
    と、該コーングルテンミール中のツェインを、91〜9
    6容量%のエタノール、86〜95容量%のイソプロパ
    ノール、81〜91容量%のアセトンから選択された1
    種以上の溶媒を用い、60℃以上で抽出する工程と、該
    抽出液を常温以下に冷却して、色素成分を該抽出液に溶
    存させたまま、ツェインを沈澱物として回収する工程か
    らなるなることを特徴とするツェインの製造方法。
JP4346082A 1992-12-25 1992-12-25 ツェインの製造方法 Expired - Fee Related JP2772213B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4346082A JP2772213B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 ツェインの製造方法
US08/172,078 US5510463A (en) 1992-12-25 1993-12-23 Process for producing zein

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4346082A JP2772213B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 ツェインの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06189687A true JPH06189687A (ja) 1994-07-12
JP2772213B2 JP2772213B2 (ja) 1998-07-02

Family

ID=18381018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4346082A Expired - Fee Related JP2772213B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 ツェインの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5510463A (ja)
JP (1) JP2772213B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111132557A (zh) * 2017-09-21 2020-05-08 嘉吉公司 提取过程中的玉米蛋白保留
US12054515B2 (en) 2015-03-24 2024-08-06 Cargill, Incorporated Corn protein isolate and methods of manufacturing same

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5847238A (en) * 1995-06-07 1998-12-08 Cargill, Incorporated Processes for recovering xanthophylls from corn gluten meal
US6433146B1 (en) 1999-05-18 2002-08-13 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Corn oil and protein extraction method
US7045607B2 (en) 1999-05-18 2006-05-16 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Method and system for extraction of zein from corn
US6610831B1 (en) 1999-12-21 2003-08-26 Lurgi Psi, Ltd. Methods and apparatus for recovering zein from corn
US20050106300A1 (en) * 2003-06-30 2005-05-19 Purdue Research Foundation Method for producing a material having an increased solubility in alcohol
US7481890B2 (en) * 2004-08-05 2009-01-27 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Corn oil and dextrose extraction apparatus and method
US7569671B2 (en) 2005-01-06 2009-08-04 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Method and system for corn fractionation
US8344108B2 (en) * 2005-01-06 2013-01-01 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Method and system for corn fractionation
WO2007081858A2 (en) 2006-01-05 2007-07-19 Med Institute, Inc. Zein coated medical device
WO2007133596A2 (en) * 2006-05-08 2007-11-22 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Method and system for production of zein and/or xanthophylls using chromatography
US7939633B2 (en) * 2007-03-27 2011-05-10 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Decolorization/deodorization of corn zein products
GB2461093B (en) * 2008-06-20 2012-05-30 Smet Ballestra Engineering S A Nv De Vegetable protein concentrate
US8449728B2 (en) * 2008-12-23 2013-05-28 Poet Research, Inc. System for production of ethanol and co-products with fractionation of feedstock and solvent washing of fermentation product
JP2012514459A (ja) * 2008-12-31 2012-06-28 ポエト・リサーチ・インコーポレイテッド ゼイン組成物
IN2015DN01649A (ja) 2012-09-28 2015-07-03 Halliburton Energy Services Inc
US20190133158A1 (en) * 2016-03-24 2019-05-09 Cargill, Incorporated Corn protein concentrate and methods of manufacturing same
MX2018011370A (es) 2016-03-24 2019-02-13 Cargill Inc Producto de proteina de maiz con menores niveles de sulfito libre y metodo para elaborarlo.
CN109890214A (zh) * 2016-09-23 2019-06-14 嘉吉公司 提取过程中的玉米蛋白保留
CA3071526A1 (en) 2017-08-02 2019-02-07 Cargill, Incorporated Extruded corn protein material
CN114656548A (zh) * 2022-04-13 2022-06-24 练文飞 一种降血压肽及其制备方法和应用
CN115028702B (zh) * 2022-07-11 2023-10-20 吉林中粮生化有限公司 醇溶蛋白提取方法及该方法制得的醇溶蛋白

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB604745A (en) * 1942-11-30 1948-07-09 Time Inc Improvements in or relating to methods of preparing zein solutions directly from gluten
US3535305A (en) * 1968-02-12 1970-10-20 Nutrilite Products Low temperature solvent extraction process for producing high purity zein
JPH0725797B2 (ja) * 1987-01-26 1995-03-22 昭和産業株式会社 ツエインの製造法
US5021248A (en) * 1988-09-19 1991-06-04 Enzytech, Inc. Hydrophobic protein microparticles and preparation thereof
JP3091515B2 (ja) * 1991-04-23 2000-09-25 昭和産業株式会社 ツェインを含有する素材の処理方法
JPH0530918A (ja) * 1991-07-31 1993-02-09 Showa Sangyo Co Ltd グルテンミールの脱色脱臭処理方法
JPH0530919A (ja) * 1991-07-31 1993-02-09 Showa Sangyo Co Ltd グルテンミールの脱色脱臭処理方法
US5254673A (en) * 1991-12-26 1993-10-19 Opta Food Ingredients, Inc. Purification of zein from corn gluten meal
JP3153311B2 (ja) * 1992-01-16 2001-04-09 昭和産業株式会社 ツェインの精製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12054515B2 (en) 2015-03-24 2024-08-06 Cargill, Incorporated Corn protein isolate and methods of manufacturing same
CN111132557A (zh) * 2017-09-21 2020-05-08 嘉吉公司 提取过程中的玉米蛋白保留

Also Published As

Publication number Publication date
US5510463A (en) 1996-04-23
JP2772213B2 (ja) 1998-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06189687A (ja) ツェインの製造方法
IE863064L (en) Refined fish oil concentrate
RU2004118486A (ru) Непрерывный способ получения белкового изолята из семян масличных культур
CA2392956A1 (en) Method for purifying marine mammal oil enriched in omega 3 fatty acids and compositions comprising same
WO2001060180A1 (en) Enzymatic processing of rice bran to produce edible products
JP2002542379A (ja) 生体由来の脂及び油又はそれらの蒸気留出物から遊離脂肪酸を除去する方法
JPH08511547A (ja) 高度精製ホスファチジルコリンを得る方法
EP0116408A2 (en) Purification of triglyceride oils with alkali metal borohydrides
JPS6152183B2 (ja)
US3274072A (en) Method for treating papaya plants to recover desired constituents therefrom
EP0482344B1 (fr) Procédé d'obtention de composés insaponifiables
JP4125532B2 (ja) 粗米ぬかワックスの品質改良および漂白方法および品質改良米ぬかワックス
JPH0320397A (ja) 魚燐脂質を含有する高鮮度魚油及びその製法
US4077950A (en) Process for the recovery of substantially water-soluble non-toxic protein compounds from fresh non-woody vegetation
US3274073A (en) Method for recovering chlorophylls from papaya plants
US3069443A (en) Method of treating soybean oil
RU2040266C1 (ru) Способ получения биологически активного средства из хвои
JPH0780834B2 (ja) カロテンの回収方法
US1842002A (en) Method of refining carnauba wax and similar vegetable waxes
DE2405593A1 (de) Verfahren zur verminderung der nucleinsaeuremenge in proteinmaterial
JPH08283773A (ja) 化学合成添加物無添加サラダ油製造方法
JPH01291766A (ja) 魚節類フレーバーの抽出方法
US4939276A (en) Concentration of natural ingredients from natural materials
JPH0560839B2 (ja)
DE2814922A1 (de) Verfahren zur reinigung und verbesserung der organoleptischen qualitaet von kartoffelproteinkoagulat fuer die menschliche ernaehrung

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees