JP3091515B2 - ツェインを含有する素材の処理方法 - Google Patents
ツェインを含有する素材の処理方法Info
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- JP3091515B2 JP3091515B2 JP03117893A JP11789391A JP3091515B2 JP 3091515 B2 JP3091515 B2 JP 3091515B2 JP 03117893 A JP03117893 A JP 03117893A JP 11789391 A JP11789391 A JP 11789391A JP 3091515 B2 JP3091515 B2 JP 3091515B2
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- acetone
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23J—PROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
- A23J1/00—Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
- A23J1/12—Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from cereals, wheat, bran, or molasses
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ツェインを精製する方
法に関するものであり、詳しくはツェインの臭いや着色
を除去するためのツェインを含有する素材の処理方法に
関するものである。
法に関するものであり、詳しくはツェインの臭いや着色
を除去するためのツェインを含有する素材の処理方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ツェインは、とうもろこし蛋白質の主要
成分であり、アルコールおよびアルカリ溶液に可溶であ
る。そして、接着力およびフィルムや繊維の形成能があ
り、ツェインのアルコールあるいはアルカリ溶液を噴霧
したり、塗布、浸漬したりして被処理物の表面に付着さ
せ、これを乾燥することにより耐水性、耐酸性、耐熱
性、電気絶縁性等に優れた被膜をつくることが知られて
いる。このような性質から、ツェインは製紙加工用塗布
剤、木材製品の表面塗装、合板等の接着剤、インク材
料、防湿剤、食品・錠剤のコーティング剤として利用さ
れている。
成分であり、アルコールおよびアルカリ溶液に可溶であ
る。そして、接着力およびフィルムや繊維の形成能があ
り、ツェインのアルコールあるいはアルカリ溶液を噴霧
したり、塗布、浸漬したりして被処理物の表面に付着さ
せ、これを乾燥することにより耐水性、耐酸性、耐熱
性、電気絶縁性等に優れた被膜をつくることが知られて
いる。このような性質から、ツェインは製紙加工用塗布
剤、木材製品の表面塗装、合板等の接着剤、インク材
料、防湿剤、食品・錠剤のコーティング剤として利用さ
れている。
【0003】ツェインの製造法については、特開昭61
−167700号公報や「Seedproteins
Biochemistory,Genetics,Nu
tritive Value」(W.Gottscha
lk,H.P.Muller編、 Martinue
Nijhoff/Dr.W.Junk Publish
ers,1983)第275〜285頁に概説されてい
るように、一般にコーングルテンミール等の原料を、7
0〜90%(V/V)のエタノール、90%(V/V)
前後のイソプロピルアルコール等の含水低級アルコール
で抽出し、得られたアルコール溶液から溶剤を溜去する
方法。あるいは同溶液を水または塩類溶液中に投入して
ツェインを沈澱させる等の方法により製造される。
−167700号公報や「Seedproteins
Biochemistory,Genetics,Nu
tritive Value」(W.Gottscha
lk,H.P.Muller編、 Martinue
Nijhoff/Dr.W.Junk Publish
ers,1983)第275〜285頁に概説されてい
るように、一般にコーングルテンミール等の原料を、7
0〜90%(V/V)のエタノール、90%(V/V)
前後のイソプロピルアルコール等の含水低級アルコール
で抽出し、得られたアルコール溶液から溶剤を溜去する
方法。あるいは同溶液を水または塩類溶液中に投入して
ツェインを沈澱させる等の方法により製造される。
【0004】また、ツェインの抽出溶媒にアルコール以
外の有機溶媒を使用した特公昭50−16800号公報
があり、そこでは小麦グルテンを原料として、60〜9
5%のアセトン、メチルエチルケトン、ジエチレングリ
コールを用い、50〜70℃で抽出する方法が開示され
ている。また、特開昭63−185999号公報には、
エタノールへの溶解性の良好なツェインの製造方法が開
示されている。
外の有機溶媒を使用した特公昭50−16800号公報
があり、そこでは小麦グルテンを原料として、60〜9
5%のアセトン、メチルエチルケトン、ジエチレングリ
コールを用い、50〜70℃で抽出する方法が開示され
ている。また、特開昭63−185999号公報には、
エタノールへの溶解性の良好なツェインの製造方法が開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
によって得られるツェインは、食品や医薬品をはじめと
する広範な用途からの要求を満足するものではない。即
ち、近年では臭いや着色の少ない製品が求められること
が多いが、上記の方法によって得られるツェインは、原
材料の差異に起因するロット間のばらつきが大きく、良
質の製品を安定して供給することが困難である。
によって得られるツェインは、食品や医薬品をはじめと
する広範な用途からの要求を満足するものではない。即
ち、近年では臭いや着色の少ない製品が求められること
が多いが、上記の方法によって得られるツェインは、原
材料の差異に起因するロット間のばらつきが大きく、良
質の製品を安定して供給することが困難である。
【0006】本発明は上記の現状並びに問題に鑑みてな
されたものであり、(1)医薬品や食品等のコーティン
グに適し、他の工業用材料としても用いることができる
淡色で臭いの殆どないツェインを高収率で得ることがで
きる方法、(2)原材料の差異に起因するロット間のば
らつきがない、良質なツェインを安定して供給すること
ができる、素材の処理方法を提供することを目的とする
ものである。
されたものであり、(1)医薬品や食品等のコーティン
グに適し、他の工業用材料としても用いることができる
淡色で臭いの殆どないツェインを高収率で得ることがで
きる方法、(2)原材料の差異に起因するロット間のば
らつきがない、良質なツェインを安定して供給すること
ができる、素材の処理方法を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明者
は、上記の問題を解決するために種々検討したところ、
ツェインを含有する素材を、アセトン溶液中で適宣の温
度に維持しながら処理することにより、ツェインの脱臭
や脱色が可能であることを知見した。
は、上記の問題を解決するために種々検討したところ、
ツェインを含有する素材を、アセトン溶液中で適宣の温
度に維持しながら処理することにより、ツェインの脱臭
や脱色が可能であることを知見した。
【0008】本発明はこれらの知見に基くものであり、
その要旨は「ツェインを含有する素材を 70 〜 100% (V
/V) のアセトン溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度に
維持しながら処理することにより不純物を溶出させ除去
することを特徴とするツェインを含有する素材の処理方
法」と「ツェインを含有する素材を溶媒に浸漬し、30〜
75℃ の温度で処理してツェインを抽出する工程と、ツ
ェインを含有する素材を 70 〜 100% (V/V) のアセトン
溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度に維持しながら処
理することにより不純物を溶出させ除去する工程との結
合からなることを特徴とする、ツェインを含有する素材
の処理方法」にある。
その要旨は「ツェインを含有する素材を 70 〜 100% (V
/V) のアセトン溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度に
維持しながら処理することにより不純物を溶出させ除去
することを特徴とするツェインを含有する素材の処理方
法」と「ツェインを含有する素材を溶媒に浸漬し、30〜
75℃ の温度で処理してツェインを抽出する工程と、ツ
ェインを含有する素材を 70 〜 100% (V/V) のアセトン
溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度に維持しながら処
理することにより不純物を溶出させ除去する工程との結
合からなることを特徴とする、ツェインを含有する素材
の処理方法」にある。
【0009】本発明におけるツェインを含有する素材と
は、とうもろこし、グルテンミールあるいはこれらを原
料として常法により調製した粗ツェイン製品等の全てを
含むものである。そしてアセトン溶液による処理は、こ
れらの素材を浸漬、還流、混合、攪拌等の通常の手段を
用い、作業性や経済性などを考慮して任意の方法により
アセトン溶液に接触させる方法による。
は、とうもろこし、グルテンミールあるいはこれらを原
料として常法により調製した粗ツェイン製品等の全てを
含むものである。そしてアセトン溶液による処理は、こ
れらの素材を浸漬、還流、混合、攪拌等の通常の手段を
用い、作業性や経済性などを考慮して任意の方法により
アセトン溶液に接触させる方法による。
【0010】そして本発明に用いるアセトン溶液の濃度
は、処理対象となる素材の種類およびその水分の含量に
より異なるが、とうもろこしやグルテンミール等の原料
素材では70〜100%(V/V)、より好ましくは8
5〜98%(V/V)の範囲のものを用いる。そして、
粗ツェイン製品を処理する場合は90〜100%(V/
V)、より好ましくは92〜98%(V/V)の範囲の
アセトン溶液を用いる。アセトン溶液の濃度がこれらの
範囲以下では、脱色、脱臭が不十分となるうえ、アセト
ン溶液中にツェインが溶出して損失をまねくと共に、液
が高粘度化して作業性を著しく低下させることがある。
また、アセトン溶液の濃度が上記の範囲を超える場合に
も、脱色、脱臭の効果が十分得られないことがある。
は、処理対象となる素材の種類およびその水分の含量に
より異なるが、とうもろこしやグルテンミール等の原料
素材では70〜100%(V/V)、より好ましくは8
5〜98%(V/V)の範囲のものを用いる。そして、
粗ツェイン製品を処理する場合は90〜100%(V/
V)、より好ましくは92〜98%(V/V)の範囲の
アセトン溶液を用いる。アセトン溶液の濃度がこれらの
範囲以下では、脱色、脱臭が不十分となるうえ、アセト
ン溶液中にツェインが溶出して損失をまねくと共に、液
が高粘度化して作業性を著しく低下させることがある。
また、アセトン溶液の濃度が上記の範囲を超える場合に
も、脱色、脱臭の効果が十分得られないことがある。
【0011】本発明においては、前記のとおり、とうも
ろこし、グルテンミール等のツェイン原料あるいは種々
の方法により製造された粗ツェイン製品のいずれにも適
用できるが、取扱い易さや脱色程度においては上記の原
料の方が有利である。そしてとうもろこし等の原料を用
いる場合は、本発明によるアセトン溶液による処理工程
を経た後に、必要に応じて液分除去または乾燥を行い、
ツェインの抽出工程等の処理を行う。また、粗ツェイン
製品を精製する場合は、アセトン溶液による処理工程を
経た後に、乾燥または適当な溶媒に溶解することで、脱
色、脱臭された精製ツェインを得ることができる。
ろこし、グルテンミール等のツェイン原料あるいは種々
の方法により製造された粗ツェイン製品のいずれにも適
用できるが、取扱い易さや脱色程度においては上記の原
料の方が有利である。そしてとうもろこし等の原料を用
いる場合は、本発明によるアセトン溶液による処理工程
を経た後に、必要に応じて液分除去または乾燥を行い、
ツェインの抽出工程等の処理を行う。また、粗ツェイン
製品を精製する場合は、アセトン溶液による処理工程を
経た後に、乾燥または適当な溶媒に溶解することで、脱
色、脱臭された精製ツェインを得ることができる。
【0012】本発明におけるアセトン溶液による処理工
程は、ツェインを含有する素材をアセトン溶液に接触さ
せて、50〜60℃の温度に維持しながら処理すること
が好ましい。この温度の範囲を超えるとツェインがアセ
トン溶液中に溶出して損失すると共に、液の粘稠化によ
る作業性の悪化をまねくからである。また、本発明にお
けるツェインの抽出工程はツェインを含有する素材を溶
媒に浸漬して30〜75℃の温度に維持しながら処理す
ることが好ましい。そして抽出溶媒としては、エタノー
ル等の適宣の溶媒を用いる。
程は、ツェインを含有する素材をアセトン溶液に接触さ
せて、50〜60℃の温度に維持しながら処理すること
が好ましい。この温度の範囲を超えるとツェインがアセ
トン溶液中に溶出して損失すると共に、液の粘稠化によ
る作業性の悪化をまねくからである。また、本発明にお
けるツェインの抽出工程はツェインを含有する素材を溶
媒に浸漬して30〜75℃の温度に維持しながら処理す
ることが好ましい。そして抽出溶媒としては、エタノー
ル等の適宣の溶媒を用いる。
【0013】
【実施例】以下実施例にも基いて説明する。 実施例1 グルテンミール100gに90%(V/V)濃度の含水
エタノール500ミリリットルを加え、60℃に保ちつ
つ2時間抽出した。抽出液のpHはpHスタット装置を
用いて1N水酸化ナトリウムを間欠的に添加し、抽出時
間をとおして8.0〜8.5の範囲内となるように調節
した。経時後遠心分離により抽出液を得て、これをフィ
ルタープレスで濾過した。この濾液を濃縮して乾固し、
臭いの強い黄色の固体を得た。つぎにこの固体をハンマ
ーミルで粉砕して、5倍容の98%(V/V)の含水ア
セトン中に浸漬し、35℃で4時間攪拌して洗浄した。
そして遠心分離により固体を回収して真空乾燥すると、
蛋白純度91.2%のツェインが、原料に対して21.
5%の収率で得られた。
エタノール500ミリリットルを加え、60℃に保ちつ
つ2時間抽出した。抽出液のpHはpHスタット装置を
用いて1N水酸化ナトリウムを間欠的に添加し、抽出時
間をとおして8.0〜8.5の範囲内となるように調節
した。経時後遠心分離により抽出液を得て、これをフィ
ルタープレスで濾過した。この濾液を濃縮して乾固し、
臭いの強い黄色の固体を得た。つぎにこの固体をハンマ
ーミルで粉砕して、5倍容の98%(V/V)の含水ア
セトン中に浸漬し、35℃で4時間攪拌して洗浄した。
そして遠心分離により固体を回収して真空乾燥すると、
蛋白純度91.2%のツェインが、原料に対して21.
5%の収率で得られた。
【0014】実施例2 グルテンミール100gに90%(V/V)濃度の含水
アセトン500ミリリットルを加えて、40℃で2時間
攪拌して洗浄した。これを濾過して、送風乾燥によりア
セトンを除去した後、90%(V/V)濃度の含水エタ
ノールを500ミリリットル加え、実施例1と同様にし
て抽出および濾過を行い、濾液を得た。この濾液を濃縮
して乾固し、蛋白純度90.8%のツェインを,原料に
対して20.3%の収率で得た。
アセトン500ミリリットルを加えて、40℃で2時間
攪拌して洗浄した。これを濾過して、送風乾燥によりア
セトンを除去した後、90%(V/V)濃度の含水エタ
ノールを500ミリリットル加え、実施例1と同様にし
て抽出および濾過を行い、濾液を得た。この濾液を濃縮
して乾固し、蛋白純度90.8%のツェインを,原料に
対して20.3%の収率で得た。
【0015】実施例3 グルテンミール100gに80%(V/V)濃度の含水
アセトン500ミリリットルを加えて、40℃で2時間
攪拌した。これを濾過して、送風乾燥によりアセトンを
除去した後、90%(V/V)濃度の含水エタノールを
500ミリリットル加え、実施例1と同様にして抽出お
よび濾過を行い、濾液を得た。この濾液を固形分20%
になるように濃縮した後、これを10倍量の冷水中に滴
下してツェインを沈澱させ遠心分離により蛋白純度9
6.7%のツェインを得た。このツェインの収率は、原
料にたいして15.9%であった。
アセトン500ミリリットルを加えて、40℃で2時間
攪拌した。これを濾過して、送風乾燥によりアセトンを
除去した後、90%(V/V)濃度の含水エタノールを
500ミリリットル加え、実施例1と同様にして抽出お
よび濾過を行い、濾液を得た。この濾液を固形分20%
になるように濃縮した後、これを10倍量の冷水中に滴
下してツェインを沈澱させ遠心分離により蛋白純度9
6.7%のツェインを得た。このツェインの収率は、原
料にたいして15.9%であった。
【0016】比較例1 グルテンミール100gに90%(V/V)濃度の含水
エタノールを500ミリリットル加え、60℃に保ちつ
つ2時間抽出した。抽出液のpHはpHスタット装置を
用いて1Nの水酸化ナトリウムを間欠的に添加し、抽出
時間をとおして8.0〜8.5の範囲となるように調節
した。経時後遠心分離により抽出液を得て、これをフィ
ルタープレスで濾過した。この濾液を濃縮して乾固し、
蛋白純度86.1%のツェインを、原料に対して23.
9%の収率で得た。
エタノールを500ミリリットル加え、60℃に保ちつ
つ2時間抽出した。抽出液のpHはpHスタット装置を
用いて1Nの水酸化ナトリウムを間欠的に添加し、抽出
時間をとおして8.0〜8.5の範囲となるように調節
した。経時後遠心分離により抽出液を得て、これをフィ
ルタープレスで濾過した。この濾液を濃縮して乾固し、
蛋白純度86.1%のツェインを、原料に対して23.
9%の収率で得た。
【0017】比較例2 グルテンミール100gから、比較例1と同様にして抽
出し、濾液を得た。この濾液を固形分20%になるよう
に濃縮した後、10倍量の冷水中に滴下してツェインを
沈澱させ、これを遠心分離により固体を回収して乾燥す
ると、蛋白純度97.2%のツェインを、原料に対して
16.2%の収率で得た。
出し、濾液を得た。この濾液を固形分20%になるよう
に濃縮した後、10倍量の冷水中に滴下してツェインを
沈澱させ、これを遠心分離により固体を回収して乾燥す
ると、蛋白純度97.2%のツェインを、原料に対して
16.2%の収率で得た。
【0018】つぎに、前記実施例1〜3および比較例
1、2で調製したつツェイン試料各1gを20倍量の9
0%(V/V)濃度の含水エタノールに溶解し、ロビボ
ンド色相計により1インチセルを用いて色相を測定し
た。また、同試料を100〜150メッシュの粒度に粉
砕し、これを直径1.5cm高さ3cmのサンプルビン
に入れて密封し、30℃で10分間加熱した後、蓋を開
けて臭いの強さを調べた。盲検を0、最も臭いの強いも
のを10として、10段階で評価を行った。その測定並
びに評価の結果を表1に示す。ツェインの主な着色成分
は黄色みであるが、表1から明かなように、本発明によ
りこの色相成分が特に効果的に除去され、同時に臭い成
分の除去効果も顕著である。
1、2で調製したつツェイン試料各1gを20倍量の9
0%(V/V)濃度の含水エタノールに溶解し、ロビボ
ンド色相計により1インチセルを用いて色相を測定し
た。また、同試料を100〜150メッシュの粒度に粉
砕し、これを直径1.5cm高さ3cmのサンプルビン
に入れて密封し、30℃で10分間加熱した後、蓋を開
けて臭いの強さを調べた。盲検を0、最も臭いの強いも
のを10として、10段階で評価を行った。その測定並
びに評価の結果を表1に示す。ツェインの主な着色成分
は黄色みであるが、表1から明かなように、本発明によ
りこの色相成分が特に効果的に除去され、同時に臭い成
分の除去効果も顕著である。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、医薬品や食品等のコー
ティングに適し、他の工業用材料としても用いることが
できる淡色で臭いの殆どないツェインを高収率で得るこ
とができる。そして、原材料の差異に起因するロット間
のばらつきが無く、良質なツェインを安定して供給する
ことができるので、その実用上の価値は大なるものがあ
る。
ティングに適し、他の工業用材料としても用いることが
できる淡色で臭いの殆どないツェインを高収率で得るこ
とができる。そして、原材料の差異に起因するロット間
のばらつきが無く、良質なツェインを安定して供給する
ことができるので、その実用上の価値は大なるものがあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23J 1/12 BIOSIS(DIALOG) EPAT(QUESTEL)
Claims (2)
- 【請求項1】 ツェインを含有する素材を 70 〜 100%
(V/V) のアセトン溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度
に維持しながら処理することにより不純物を 溶出させ除
去することを特徴とする、ツェインを含有する素材の処
理方法。 - 【請求項2】 ツェインを含有する素材を溶媒に浸漬
し、30 〜 75℃ の温度で処理してツェインを抽出する
工程と、ツェインを含有する素材を 70 〜 100% (V/V)
のアセトン溶液と接触させ、25 〜 60℃ の温度に維持
しながら処理することにより不純物を溶出させ除去する
工程との結合からなることを特徴とする、ツェインを含
有する素材の処理方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03117893A JP3091515B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | ツェインを含有する素材の処理方法 |
DE69221008T DE69221008T2 (de) | 1991-04-23 | 1992-04-16 | Verfahren zur Behandlung eines Zein enthaltenden Materials |
EP92106643A EP0510537B1 (en) | 1991-04-23 | 1992-04-16 | Process for treating zein containing material |
US07/868,907 US5367055A (en) | 1991-04-23 | 1992-04-16 | Process for treating zein containing material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03117893A JP3091515B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | ツェインを含有する素材の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05184306A JPH05184306A (ja) | 1993-07-27 |
JP3091515B2 true JP3091515B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=14722827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03117893A Expired - Fee Related JP3091515B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | ツェインを含有する素材の処理方法 |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US5367055A (ja) |
EP (1) | EP0510537B1 (ja) |
JP (1) | JP3091515B2 (ja) |
DE (1) | DE69221008T2 (ja) |
Families Citing this family (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3091515B2 (ja) * | 1991-04-23 | 2000-09-25 | 昭和産業株式会社 | ツェインを含有する素材の処理方法 |
US5254673A (en) * | 1991-12-26 | 1993-10-19 | Opta Food Ingredients, Inc. | Purification of zein from corn gluten meal |
JP2772213B2 (ja) * | 1992-12-25 | 1998-07-02 | 昭和産業株式会社 | ツェインの製造方法 |
JP3260462B2 (ja) * | 1993-02-10 | 2002-02-25 | 昭和産業株式会社 | 生分解性の耐水性薄膜の調製方法および生分解性の器材への耐水性付与方法 |
JP2847466B2 (ja) * | 1993-12-29 | 1999-01-20 | 江崎グリコ株式会社 | 電子レンジ用米菓生地、それの密封包装体及びそれの 焼成方法 |
US6020008A (en) * | 1997-02-14 | 2000-02-01 | Wm. Wrigley Jr. Company | Prolamine miscible blends |
US6433146B1 (en) | 1999-05-18 | 2002-08-13 | The Board Of Trustees Of The University Of Illinois | Corn oil and protein extraction method |
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