JPH06189599A - ステッピングモータの駆動方式及びこれを用いた入出力装置 - Google Patents

ステッピングモータの駆動方式及びこれを用いた入出力装置

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JPH06189599A
JPH06189599A JP33997692A JP33997692A JPH06189599A JP H06189599 A JPH06189599 A JP H06189599A JP 33997692 A JP33997692 A JP 33997692A JP 33997692 A JP33997692 A JP 33997692A JP H06189599 A JPH06189599 A JP H06189599A
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stepping motor
motor
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energization
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JP33997692A
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Mikio Shiraishi
幹夫 白石
Naohiro Ozawa
直弘 小沢
Yasuo Otsuka
康男 大塚
Hiroshi Minoda
博 箕田
Akira Shimizu
清水  晃
Yoichi Narui
陽一 成井
Keijiro Jinno
啓二郎 神野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Control Of Stepping Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、ステッピングモータの駆動方
式及びこれを用いた入出力装置に関し、特にその発熱に
よる温度上昇を防止する駆動方式及び装置をい提供する
ことにある。 【構成】ステッピングモータの保持トルク発生休止時
に、多段型構成のステッピングモータ1の、放熱部材側
の段11のコイルに通電して休止する手段を設けた。こ
のよう構成すると、保持トルク発生時の発熱熱量の放熱
がよくなる。また、連続動作時に、動作と休止の時間割
合を変更し、休止部分の通電を、多段型ステッピングモ
ータの放熱段側に寄せる構成とした。連続動作時の発熱
量を押さえ、放熱がよくなる。 【効果】ステッピングモータの放熱の良い方のコイルで
保持トルク発生を行うため、放熱が良くなり、モータの
発熱が押さえられ、モータの寿命や信頼性を上げること
が可能となる。また、装置自体の発熱を押さえることが
でき、装置全体の信頼性も向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ等OA機
器の駆動源として使用されるステッピングモータの駆動
方式及びこれを用いた入出力装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ等のOA機器に使用されて
いる小型モータの多くに、ステッピングモータが採用さ
れている。この理由としては、第1にモータの動作量
を、制御側から一方的に制御できる、いわゆるオープン
ループ制御とすることができるという点と、第2に間欠
的な動作を行うことができて、動作休止時に保持トルク
を発生させることができるという2大特徴を持つモータ
であることが上げられる。
【0003】一般的なステッピングモータの構造やその
駆動方法については、例えば「ステッピング・モータの
基礎と応用」、見城尚志著、総合電子出版社刊、197
9年、などの文献に詳しく解説されている。基本的な構
造に付いては上記文献の例えば22ページから43ペー
ジに、駆動方法に関しては上記文献の例えば43ページ
から54ページ等に、それぞれ記述されており、これら
の技術は公知となっている。
【0004】この文献に開示されているように、ステッ
ピングモータの構造の一つに、「多段型」と分類される
ものが知られている。多段型構造とは、コイルとそのヨ
ークとを複数段重ねて作られるものであり、それぞれの
段毎に電気的に分離されたコイルが巻かれた構成となっ
ている。
【0005】また、基本的な駆動方法の例としては、1
相駆動、1−2相駆動、2相駆動などの駆動方式があ
り、それぞれの動作上のトルクや応答性等の特性の利害
得失は公知となっている。
【0006】一方、ステッピングモータは、ファクシミ
リなどのOA機器の駆動源としての利用が広がってい
る。ステッピングモータはその特性から、動作と休止と
を交互に繰り返すような間欠的な駆動が必要な駆動源と
して使用されることが多い。例えば、ファクシミリで
は、画像の読み取りや記録の1ライン毎の、紙送り動作
と、データ処理動作とが交互に行われる。紙送り動作で
はモータが駆動され、データ処理動作ではモータは休止
している。ファクシミリの送信や受信などの動作では一
般にデータ処理動作時間のほうが紙送り動作時間よりは
るかに長くなる。これを言い替えると、休止時間の方が
動作時間よりはるかに長いということである。動作と休
止状態が交互に行われる場合、休止状態ではモータの保
持トルクを発生させておき、機構系の逆転を防止する必
要がある。休止状態での保持トルク発生方法としては、
一定のコイルに連続的に通電して励磁し、モータのロー
タが動かないようにするのが一般的である。
【0007】ステッピングモータの動作状態では、モー
タに加えるエネルギの一部は実際のモータ動作に使われ
るが残りの大部分は熱となる。モータの休止状態で連続
的に通電すると、モータは休止して仕事をしていないた
め、コイルで消費されるエネルギは、そのほとんどが熱
となり、事実上ほとんどモータを加熱することだけに使
われてしまう。
【0008】連続的な駆動で、長時間動作させる場合に
は、ステッピングモータの温度上昇が問題となる。さら
に、例えばファクシミリ等のように、動作と休止を交互
に繰り返して、休止時間中には保持トルクを発生する駆
動方法では、休止時間が多いにも係わらず、モータの温
度上昇が問題となってくる。
【0009】ステッピングモータの温度上昇を防止する
駆動方法に関しては、例えば公開特許公報昭60ー66
696号公報、「ステッピングモータの制御方式」と題
する公知例が知られている。この従来例では、駆動用ク
ロックが供給されなくなり、休止状態になると、モータ
に流す電流を減らして発熱を押さえるというものであ
る。
【0010】この従来例では、モータの休止時の通電電
流を減らすため、比較的休止時間の長い、間欠的な駆動
ではモータの発熱量を減らすことができる効果はある。
しかしながら、比較的休止時間が短い連続した動作にお
いては、その効果が十分で無かった点、従来十分に認識
されていなかった。また、休止状態から起動する際に連
続した位相から通電を再開することができず、モータの
回転角度のムラを発生することがある点についても従来
十分に認識されていなかった。
【0011】ファクシミリの動作では、解像度の違いに
より、例えば「ノーマル」、「ファイン」、「スーパ
ー」などの読み取り記録密度の種類がある。これらの密
度は、例えば「ノーマル」を1とすると、「ファイン」
が1/2、「スーパー」が1/4などの関係である。種
々の読み取り記録密度は、モータの1ライン毎の移動量
をそれぞれの解像度に対応させることにより実現され
る。例えば、「ノーマル」の解像度は、ステッピングモ
ータの4ステップの移動量に対応させるとすると、「フ
ァイン」では2ステップに、「スーパー」では1ステッ
プにそれぞれ対応させることにより必要な解像度を実現
できる。
【0012】また、一般的なファクシミリでは、通常の
送信や受信どうさの他に「コピー」と呼ばれる読み取っ
たデータを同時に平行して記録する動作を行うことがで
きる。この「コピー」動作では、画像データの伝送など
の処理時間が不要であるため、駆動側のモータは連続的
な動作となる。
【0013】以上述べたように、ファクシミリの動作で
は、動作と休止の2動作を交互に行う動作と、連続的な
駆動を行う動作とを実現できる必要があり、また、動作
と休止を交互に行う動作では、種々の解像度に対応した
ステップ数の駆動が実現できる必要がある。これら、多
くの種類の駆動方法に対して有効な温度上昇防止方式が
必要である。
【0014】整理すると次のような点が、課題事項とし
て上げられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ステッピングモータを
動作と保持トルクを発生させた休止状態を交互に繰り返
す駆動方法で駆動する場合には、主に休止状態で保持ト
ルクを得るためにモータに通電されるエネルギが熱とな
って、モータの温度上昇を起こす。温度上昇に伴って、
モータの寿命や信頼性などの問題が発生する。
【0016】また、ステッピングモータの連続駆動を行
う場合にも、同様の温度上昇に伴う問題が発生する。
【0017】休止状態での通電電流を減らしてモータの
温度上昇を防止する従来例においては、比較的連続した
動作には適用できないという点や、長い休止後の起動時
にモータの回転ムラを起こすことがある等の点が課題と
なっていた。
【0018】本発明は、上記した従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、モータの発熱を押さ
えて高信頼なステッピングモータ駆動方式及びこれを用
いた入出力装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるステッピングモータ駆動方式及びこれ
を用いた入出力装置に係わる第一の発明の構成は、多段
型構造のステッピングモータで、休止時には取付側に近
い段のコイルに通電し励磁して保持トルクを発生させる
ようにした。これは、一般に放熱部材としても作用する
取付部材の側の段のコイルの方が取付板に熱を逃がし易
く放熱が良いという原理に基づいている。
【0020】また、第二の発明の構成は、モータ内のコ
イルを周期的に順次励磁して動作させて行く動作の途中
で、1つの周期の中の動作時間を不均等にした。すなわ
ち、1回の励磁周期の中で、特定の位相を長く、他の位
相を短く励磁するようにする励磁状態設定手段を設け
た。さらに、長い励磁を行う位相のコイルを、モータの
取付部に近い段に特定する励磁上対設定手段を設けた。
すなわち、1周期の時間を変更すること無く、休止時に
加熱されるコイルの放熱を促進する手段として構成し
た。
【0021】第三の発明の構成は、休止時間の始めと終
わりには、所定の保持トルクを得る電流を流し励磁して
おき、中間の時間には、最小限の保持トルクを得る電流
となるように電流を変化させる構成とした。
【0022】
【作用】多段型構造のステッピングモータで、休止時に
取付側に近い段のコイルに通電して励磁し、保持トルク
を得るようにすると、コイルから発生する熱が取付座側
から放熱され易くなり、ステッピングモータの温度上昇
を押さえる。
【0023】また、連続動作時の通電位相の内、長い通
電位相をステッピングモータの取付側に近い段のコイル
を通電して励磁するように設定すると、コイルから発生
する熱が、取付部分から放熱され易くなり、ステッピン
グモータの温度上昇を押さえる。
【0024】さらに、休止時間の始めと終わりには、本
来の通電電流を流し、休止時間の中間の時間には通電電
流を変化させて最小限の保持トルクを発生するようにす
ると、全体での発生熱量を押さえ、ステッピングモータ
の温度上昇を押さえる。
【0025】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0026】図1は、本発明によるファクシミリ等のO
A機器に用いられるステッピングモータの駆動方法及び
これを用いた入出力装置の一実施例の内部構成を示すブ
ロック図である。
【0027】ステッピングモータ1は、駆動制御手段で
あるCPU2により制御されて動作する。ファクシミリ
等からの動作トリガ入力端子6からの入力に基づいてC
PU2が駆動制御信号をステッピングモータコントロー
ラ3に送る。ステッピングモータコントローラ3は、送
られてきた駆動制御信号を実際の駆動波形に変更し、モ
ータドライバ4でステッピングモータ1に通電を行なっ
てステッピングモータ1を駆動する。
【0028】CPU2は、ステッピングモータコントロ
ーラ3に駆動制御信号、例えばCLOCK201信号、
CW/CCW202(正逆)信号、そして動作モードを
設定するMODE203信号を送る。ステッピングモー
タコントローラ3では、送られてきた駆動制御信号に基
づいて、実際にモータを駆動する波形を発生する。すな
わち、クロック信号が1パルス進む毎に、例えば4つの
位相ある信号線に順次通電位相をずらして行くなどし
て、モータの通電位相を順次切り替えて行く。ステッピ
ングモータコントローラ3からの信号は、モータドライ
バ4によって、モータを駆動する電圧をコントロール
し、最終的にモータに流れる電流をコントロールして、
モータを駆動することになる。MODE203信号によ
り、モータの通電方式を選択する。モータの通電方式に
ついては、モータの各コイルに1相づつ順次通電して行
く1相通電方式や、2相づつ通電して行く2相通電方
式、1相と2相通電を交互に行う1−2相通電方式など
等が公知であり、ここでは詳しい説明は省略する。
【0029】ステッピングモータ1は、多段型構造の一
種である2段構造となっており、説明の便宜上モータの
取付側の段をA段11と呼び、取付側から遠い段をB段
12と呼ぶことにする。
【0030】取付側の段であるA段11には、モータの
励磁コイルA相123及びA’相124が設けられてお
り、独立した駆動電流供給線41及び43がそれぞれモ
ータ外部に引き出されている。励磁コイルA相123側
の駆動線41の駆動波形をA、励磁コイルA’相124
側の駆動線43の駆動波形をA’とそれぞれ表記する。
【0031】取付側から遠い段であるB段12には、モ
ータの励磁コイルB相121及びB’相122が設けら
れており、独立した駆動電流供給線42及び44がそれ
ぞれモータ外部に引き出されている。励磁コイルB’相
121側の駆動線44の駆動波形をB’、励磁コイルB
相122側の駆動線42の駆動波形をBとそれぞれ表記
する。
【0032】2つの段のコイルからは、A相共通給電線
45及びB相共通給電線46が引き出されて接続されて
おり、モータ給電端子7から図示しない手段により電力
が供給されている。モータ給電端子7に加えられている
電圧と、モータドライバ4が発生する電圧が異なる場合
に、モータのコイルに電流が流れる。例えばモータ給電
端子7にプラス側の電圧が加えられている状態で、駆動
線44の電圧を例えば0にするとA相123のコイルに
電流が流れて励磁される。
【0033】ステッピングモータコントローラ3から発
生される通電制御波形は、モータドライバ4によって実
際の駆動電圧に変換される。図1の構成では、モータド
ライバが反転タイプ(インバータタイプ)となってお
り、入力がハイレベルの時に出力がロウレベルとなり、
モータのコイルに電流が流れる。
【0034】ステッピングモータのどの相のコイルに通
電されているかというとは、ステッピングモータコント
ローラ3の出力波形を調べれば判る。図1に示した一実
施例においては、ステッピングモータ1の通電位相検出
手段として、ORゲート5が設けられており、2つの入
力は、A相信号線31とA’相信号線33とがつながれ
ている。これら2本の内のいずれか一方もしくは双方が
駆動されている場合に、ORゲート5からの出力線21
に信号が出力される。すなわち、ステッピングモータ1
のA段11に含まれるコイルA相123もしくはA’相
124のいずれかもしくは双方が通電された状態をOR
ゲート5により検出することができる。
【0035】図2は、図1に示した本発明による第1番
目の一実施例の構造を示す斜視図である。ステッピング
モータ1は、多段型構造の一種である2段型構造をもっ
ており、放熱部材を兼ねる取付板13により取り付けら
れている。ステッピングモータ1の出力軸に取り付けら
れたピニオンギア71から、駆動力が後段のギア72以
降へと伝えられ、ファクシミリ等の駆動が行われる。
【0036】ステッピングモータ1のA段11は、モー
タの取付板13に近く、B段12は遠い。それぞれの段
は電気的には分離された構造で、別個に組み立てた後に
重ね合わせて1個のモータとして構成してある。このた
め、取付板13に近いA段11のコイルの発熱エネルギ
は取付板13とB段12とに伝わり、放熱される。取付
板13から遠いB段12のコイルの発熱エネルギは、A
段11を経由して取付板13へと伝わって放熱される。
このほか、モータの外周の空気の対流による放熱も若干
はあるが、その値は少ない。すなわち、A段11のコイ
ルからの発熱エネルギは、B段12のコイルの発熱エネ
ルギよりも放熱され易い構造となっている。このため、
同じ発熱エネルギをA段11に加えた場合と、B段12
に加えた場合とで比較すると、A段11の放熱が良く、
温度上昇が低くなる。
【0037】図3は、図1に示した本発明によるステッ
ピングモータ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の第
1番目の一実施例の通電位相一定化アルゴリズムを示す
フローチャートである。ステッピングモータの駆動方式
には種々の方式があり、その必要とされるトルクや応答
速度に応じて適宜選択される。例えば、ファクシミリに
おいては、紙の空送り等の高速動作が必要な場合には2
相駆動方式を使い、通常の読み取りや記録時には1−2
相駆動を使う等の選択が行われる。2相駆動を行った後
に、引き続き1−2相駆動を行うと、その当初の位相関
係は一定とはならない。このため、発熱が問題となる動
作の開始当初に、その位相関係を修正する必要がある。
この図3では、CPUは動作開始時、例えばファクシミ
リの受信動作等の開始に先だって休止位相検出62を行
う、この動作は、先ほどの図1で説明したように、通電
しているコイルの相が、取付板側の段にあるか否かを通
電位相検出手段により検出する。続いて、検出した結
果、通電しているコイルの相が取付板側の段に無い、す
なわち図1の構成ではB段にある場合には、1位相先送
り動作64を行い、再び休止位相の検出62を行う。1
位相先送り動作64は、例えばCPUから送り出してい
るクロック信号を1個出して、動作の状態を1ステップ
次の状態に進めるなどすれば、当初とは異なる位相、す
なわちB段の位相に通電された状態をA段の通電に変更
することが可能となる。通電しているコイルの相が、モ
ータの取付板に近いA段であると判断された場合には、
続く所定動作65、すなわち例えばファクシミリの一連
の受信や送信動作を行い、動作を終了する。所定動作6
5では、同じ動作を繰り返すことになり、モータの駆動
位相の休止位相は一定に保たれる。
【0038】上記のように、動作に先だって1位相分先
送りをおこなうと、もとの駆動量よりも1位相分だけ異
なる位置に送られてしまうことになるが、ファクシミリ
等の場合例えば、1ライン分の移動量がよけいになった
として、1枚の画像全体の長さが例えばA4サイズの場
合約297mmある中の0.125mmとなるため、実
質的に無視できる値である。
【0039】動作内容は、例としてファクシミリの場合
で説明したが、その他の機器例えばOA機器一般でも同
様となる。
【0040】図4は、図1に示した本発明によるステッ
ピングモータ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の一
実施例で制御する、ステッピングモータの駆動波形の例
の説明図である。また図5は、図4に示した波形とは反
対の状態の駆動波形の例の説明図である。これらの波形
図では、線図が上側のハイレベルで通電停止、線図がし
た側のロウレベルで通電状態を示している。図4の波形
は、ステッピングモータの駆動方式の1つである1−2
相駆動方式での通電波形の場合の例を示す。当初、モー
タの動作休止状態では、保持トルクを発生するために、
1つの相すなわちA相81が通電状態となっている。そ
して、動作に伴って隣接する相すなわちB相82に通電
して、2相同時通電となる。すなわち、励磁位相数は2
となる。2つの相に通電すると、モータは1ステップ動
く。続いて先ほどのA相81の通電を休止し、B相82
のみの1相だけの通電状態、すなわち励磁位相数1の状
態とし、さらに引き続いてA’相83を通電して励磁位
相数を2の状態とする。このようにすると、モータはさ
らに1ステップ進む。引き続きB相82の通電を休止し
て励磁位相数を1とし、、A’相83のみの通電とし
て、動作を休止する。このようにすると、モータ動作の
合間にある休止状態で、モータのコイルに通電されて、
そのエネルギが熱となる部分では、必ずA相81もしく
はA’相83のA段側のコイルが加熱されることにな
る。ファクシミリなどでは同じ動作を連続して行うた
め、このコイルに加熱される休止時間の長い部分は、同
じようにA相とA’相が交互に入れ替わるのみで、加熱
されるモータの段は替わらないため、同じコイル側が加
熱されることになる。この図4に示したような、通電波
形の状態は、先ほどの図1から図3で説明したように、
動作に先だってその通電位相を検出して休止位相の補正
動作を行うことによって得ることができる。図5には、
通電位相の関係が逆転した場合の例を示す。この図5に
示す状態のようになっている場合には、そのまま連続し
て動作させると、モータの休止時間の通電位相の関係は
変わらないため、加熱されるモータの段は放熱の悪い方
になってしまうことになる。図6は、モータの休止位相
が違ってる場合に、モータの駆動波形を必要な位相関係
に変更する場合の例を示す。図6での波形では、当初、
休止位相がB相に通電されている時点でその関係の検出
動作85を行ったものとする。休止位相を変更するため
には、モータを1ステップだけ進めれば良い。このた
め、本来の動作では、1回の動作では2ステップ分の動
作を行うところを、1ステップ分だけで停止して、以降
は本来の1動作あたり2ステップの動作を行うようにす
れば良い。このようにすると、休止時の通電位相を変更
することができる。
【0041】図7と図8には、動作途中の通電休止位相
の関係と、モータのコイル温度変化の測定結果の例を示
す。すなわち、図7のグラフに示すように、ステッピン
グモータの取付側から遠い段のコイルを通電して休止す
る使い方を行うと、モータの取付側から遠い段のコイル
の温度91の上昇が大きくなってしまい、例えば温度T
1、95より高くなる。一方図8のグラフには、ステッ
ピングモータの取付側に近い段のコイルを通電休止する
ような使い方を行った場合の温度変化の例を示す。モー
タ2つの段のコイルの温度93及び94は、先ほどの図
7のようには上昇しないで、例えば温度T1、95より
も低くて済む。図8のように、モータの取付側に近い段
で休止時の通電を行うと、モータのコイルの温度上昇が
小さくて済むことになる。
【0042】この図7と図8を用いてその効果を説明し
たように、ステッピングモータの動作の途中に含まれる
休止時間での通電コイルを、モータの取付側に近い段の
コイルに限定すると、モータのコイル温度上昇を低く押
さえることが可能となる。
【0043】図9には、図4から図5で説明した1−2
相駆動方式以外でのステッピングモータの駆動波形の例
を示す。この図9の駆動波形の例では、モータの1回の
動作に4ステップ進める場合の例を示してある。すなわ
ち、1回あたり4ステップ進んで休止に入る駆動方式で
ある。このようにすると、1周期の動作が終了すると、
必ずもとのコイルに通電して励磁し、保持トルクを発生
させた状態で休止することになる。この図9に示すよう
な使い方でもその休止時の通電位相の関係は、図4から
図6を用いて説明したものと同様に変更することができ
る。もし、連続した動作の当初の休止位相が、意図した
位相で無い場合には、モータを1ステップだけ先送りし
て、所定の位相関係になるように変更した後に本来の動
作に移れば良い。
【0044】図10は、本発明によるステッピングモー
タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の2番目の一実
施例の内部構造を示すブロック図である。
【0045】本実施例においては、ステッピングモータ
の通電位相検出手段と駆動波形送出手段とが兼用となっ
ている。CPU2から送り出される駆動波形をもとに、
モータドライバ4でステッピングモータ1に通電を行っ
てステッピングモータ1を駆動する。
【0046】この図10に示した一実施例においては、
ステッピングモータのどの相に通電されているかという
ことは、CPU2から送り出されている駆動波形をCP
U2が調べれば判る。その他、図1に示した本発明によ
る1番目の一実施例と同様に動作し、モータの取り付け
部に近いA段11側のコイルA相123またはA’相1
24で休止時の通電を行う。
【0047】図11は、本発明によるステッピングモー
タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の3番目に一実
施例の動作処理を示すフローチャートである。
【0048】この図11のフローチャートでは、その動
作回路は図10に示した物を共用している。モータ制御
の当初から、各動作の終了時点でのモータの通電位相関
係を記憶しておき、続く動作の開始時点で、その位相関
係の補正を行い、所定の位相に通電励磁して休止するよ
うにする。このようにすると、モータの通電位相を監視
せずに、一方的に制御する事が可能となる。
【0049】まず、動作の開始時に、初期の位相関係を
メモリに記憶182する。この記憶手段は、CPUの内
部メモリ等である。そして、所定の動作183を行い、
動作後に、再び位相関係をメモリに記憶184する。続
いて、次の指令を待つ動作185を行い、指令に従っ
て、動作を終了するかどうか判断186し、続いて動作
するする場合には、記憶している位相関係をメモリより
読みだし187し、所定動作に必要な位相関係にあるか
どうか判断188し、位相関係がずれている場合には1
位相進める動作189を行った後に所定の動作ルーチン
183に移る。位相関係があっている場合には、1位相
進めること無くそのまま所定の動作ルーチンに移る。こ
のようにして、ステッピングモータの位相関係を検出す
ること無く、一方的な制御で、必要な動作を得ることが
できる。
【0050】図12は、本発明によるステッピングモー
タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の4番目の一実
施例の内部構造を示すブロック図である。
【0051】本実施例においては、ステッピングモータ
の連続動作時に、モータ内のコイルを周期的に順次励磁
して動作させて行く動作の途中で、1つの周期の中の動
作時間を不均等にしたものである。
【0052】この図12に示す一実施例においては、ス
テッピングモータのどの相のコイルに通電されているか
ということは、ステッピングモータコントローラ3の出
力波形を調べれば判る。通電位相検出手段であるORゲ
ート5の検出結果を、CPU2が取り込んで、ステッピ
ングモータ1のA段11に含まれるコイルA相123も
しくはA’相124のいずれか一方もしくは双方が通電
されている状態を検出する事ができる。
【0053】ステッピングモータコントローラ3には、
外部に通電時間設定手段としてのROM9が設けてあ
る。このROM9には、1周期の動作中の各コイルに通
電する時間情報が記憶させてある。そして、CPU2か
ら送り出される、通電パターン指定の信号bitA9
1、bitB92の2本の信号により、例えば4種類の
通電パターンが選択される。そして、CPU2から送り
出されるstart93の信号により、1周期の通電動
作が開始される。このときの、休止位相は、通電位相検
出手段により検出することができ、もし、必要な位相関
係に無いことが判明した場合には、reset94信号
により、その位相関係を1つ進めて修正することができ
る。
【0054】この、図12に示した一実施例において
は、最大応答周波数以下の速度で、連続した動作にステ
ッピングモータを使用する場合には、必ず休止時間が含
まれてしまうという現象を利用している。休止時間を1
周期の中に不均等に配置している。この設定は、ステッ
ピングモータコントローラ3外部に設けた通電時間設定
手段のROM9に記憶させた、1周期中の各位相の通電
時間の配分の設定により設定することができる。
【0055】時間配分では、間欠的な動作を最大応答速
度で行う一方で、休止時間を多くとる。このとき、複数
ステップで1周期の動作になるので、複数ステップの内
の特定の位相に通電される時間を長くし、それ以外の位
相に通電される時間を短く設定する。このようにする
と、1周期総計の時間は変えないで、全体の動作時間を
同じに保つことができる。
【0056】さらに、モータの取付側の段の位相の通電
時間を長くし、動作に必要な時間以外の保持トルク発生
のための通電時間を、放熱が良い段に集中し、モータの
温度上昇を抑える。
【0057】図13は、図12に示した本発明による第
4番目の一実施例のモータ駆動波形の例を示す。この図
は、比較的連続した動作の途中であっても、動作部分を
不均等に配置することにより休止時間部分を大きくまと
めることができることを示している。さらに、休止時間
部分を、ステッピングモータの取り付け部分に近い段の
コイルに通電して励磁するようにしたことを示すもので
ある。すなわち、1周期の時間tlの間の放熱の良いA
段側の通電時間t1、87及びt1’、89を比較的長
く取り、放熱の良くないB段側の通電時間t2,88及
びt2’、99を比較的短く設定する。このようにする
ことにより、1周期の動作時間tl,86を変更するこ
と無く、放熱の良い側に通電励磁して休止する割合を大
きくし、モータの放熱を良くすることができる。
【0058】図14は、本発明によるステッピングモー
タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の第5番目の一
実施例の内部構造を示すブロック図である。
【0059】図14に示した実施例においては、外部に
発信回路110と信号のアンド回路111をもち、モー
タ制御手段であるCPU2から出力されるモータ休止指
令信号112に従って、保持トルク発生中の休止時間中
の通電電力を変更する手段としてモータドライバ4の通
電制御を行う構成とした。さらに、休止位相を検出する
手段として、OR回路5をもうけ、モータ制御手段がで
あるCPU2がモータの通電位相を検出する構成とし、
検出結果に基づいて、モータの通電位相を動かして、モ
ータの休止時の通電位相をモータの取付側の段のコイル
に設定する手段をもうけた。
【0060】発信回路110からの出力とモータ休止指
令信号112との合成信号により、モータドライバ4の
通電は断続的にオン・オフが繰り返される。断続的なオ
ン・オフを行うことにより、ステッピングモータのコイ
ルの励磁状態は実効的にその値を減らすことが可能とな
る。もちろん通電される電力も同時に減り、発熱量も減
ることになる。
【0061】このようにすると、本来の休止時間の開始
から一定時間おいてから通電電力を変更でき、また動作
を再開するに先だって一定時間以前から本来の休止中の
保持トルク発生の通電に戻すことができる。すなわち、
取り扱う原稿の内容に伴って、扱うデータ量が変化する
ファクシミリなどのばあいには、ステッピングモータの
休止時間が一定しないが、休止時間の始まりと終わりの
2つの部分では、本来の通電動作に戻るため、モータの
動作休止開始時と動作再開時との2つの時点において、
本来の位相関係を保つことができ、不連続な動作を起こ
したり、起動時の騒音を発生すること無く、高品質なス
テッピングモータ駆動方式及びこれを用いた入出力装置
を実現することができる。もちろん、休止中の通電によ
る発熱は、放熱の良いモータの取付側の段であり、さら
に休止途中の通電電力を変化させることにより、発熱量
を変化させて減らすことが可能となる。
【0062】図15は、図14に示した本発明による第
5番目の一実施例の通電波形の例を示すタイムチャート
である。
【0063】休止状態の始まりから一定時間後に、モー
タ制御手段から送り出されるモータ休止指令信号85に
従って、モータの通電電力を減らし、発熱を減らす。こ
の図15では、通電電力は例えばデューティが50%と
してあり、1相励磁途中の電力は50%に低減され、こ
れに比例して発熱量も減る。もちろんデューティを変更
すれば、実効的な通電電力を変更することが可能であ
る。1相通電状態の開始からある時間t4、102をへ
てモータ停止信号を送り、通電中の電力を削減する。こ
のようにすると、停止時のモータの不静定(ハンチン
グ)状態には必要な保持トルクを発生しておき、静定後
に保持トルクを減らして、不必要な発熱を押さえること
ができる。モータの静止時間t2・101を経過後、モ
ータの動作再開に先立って、ある時間t5・103の
間、もとの通電状態に戻す。これは、続くモータの動作
再開の2相通電に先だって、1相分の通電励磁を行っ
て、モータのロータの静定状態を確保した後に起動する
ようにしたものである。このようにすると、起動再開時
に、急激に2相通電を行って、動作開始直後のロータの
回転角度の不静定状態を起こすこと無く、安定に起動す
る事が可能となる。すなわち、モータの静止状態の時間
の始めと終わりは本来の通電状態としてコイルを励磁し
て保持トルクを発生し、それ以外の休止時間の途中の部
分では、通電電力を減らして保持トルクを削減し、コイ
ル温度の上昇を抑える。
【0064】図14及び図15を用いて説明した一実施
例においては、通電電力の変更手段として、発信回路か
らのオン・オフ信号での断続的な通電を行う手段を用い
たが、他の電力変更手段、例えば電圧を変更する等の手
段を用いるものであっても同様の効果を得ることは明か
である。また、通電電力の削減量は、説明のため50%
の例を示したが、他の値、例えば0%であっても良い。
【0065】図16は、本発明によるステッピングモー
タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置の第6番目の一
実施例の内部構造を示すブロック図である。
【0066】先ほどの図13に示した本発明の5番目の
一実施例との違いは、ステッピングモータの通電位相検
出手段を持たない点である。このようにした場合には、
モータの休止時の通電位相を検出することができない。
しかしながら、モータの動作途中の休止時の通電電力を
制限することにより、モータの発熱を抑えることができ
る。
【0067】上記図14と図16に示した2件の実施例
においては、休止時間が一定しないような動作時であっ
ても、休止時間の始まりと終わりの2つの部分では、本
来の通電動作に戻るため、モータの動作休止開始時と動
作再開時との2つの時点において、本来の位相関係を保
つことができ、不連続な動作を起こしたり、起動時の騒
音を発生すること無く、高品質なステッピングモータ駆
動方式及びこれを用いた入出力装置を実現することがで
きる。
【0068】図17、図18及び図19は、本発明をフ
ァクシミリ装置に適用した場合の一実施例を示す。
【0069】図17は、本発明を適用したファクシミリ
装置の一実施例の外観を示す。ファクシミリ装置500
には、原稿501を投入して、画像や文字を読み取り、
電話回線等を通じて相手のファクシミリ等に画像データ
を送り、通信を行う。また、電話回線等を通して送られ
てくる画像データを感熱紙等に記録して、ファクシミリ
装置500外部に排出する。
【0070】図18は、図17に示した本発明による一
実施例の内部構成を示すブロック図を示す。ステッピン
グモータ1は、原稿読み取り/送紙手段502の読み取
り部分と、記録/排紙手段505の記録部分の2ブロッ
クを駆動している。また、ステッピングモータ1は、モ
ータ制御手段であるCPU2から送り出される信号が、
モータドライバ4経由で送られて動作する。
【0071】ファクシミリ装置500の送信や受信時に
は、電話回線等を経由して、モデム等のデータ交信手段
503から得られるタイミング信号に従ってモータ制御
手段であるCPU2が動作して、ステッピングモータ1
の間欠動作を行っている。
【0072】送信動作時には、原稿501を1ライン分
読み取り、データ交信手段503経由で電話回線に送り
出す。データ交信手段503が1ライン分の送信が終了
したことをCPU2に知らせると、CPUは、モータの
駆動波形をモータドライバ4へ送り出し、ステッピング
モータ1の1ステップ等所定のステップ数、例えば2ス
テップ等の駆動を行う。ステッピングモータ1の動作に
よって、原稿読み取り/送紙手段502は、読み取り中
の原稿501の所定距離だけ紙を送る。そして、次の1
ラインの読み取り位置に紙が送られた後に、続く1ライ
ンの画像データの読み取りを行う。
【0073】このとき、1ライン毎の読み取り時間間隔
は、読み取った画像データの粗密等や電話回線の状況等
によって、データ交信手段503での処理時間が変わ
る。従って、ステッピングモータ1の動作時間間隔が、
変化する。また、動作時以外の読み取り時やデータ処理
時間では、ステッピングモータ1は、保持トルクを発生
した状態で動作を停止している。このとき、ステッピン
グモータ1の駆動方法及びこれを用いた入出力装置につ
いては、図1から図16を用いて説明したように、モー
タの温度上昇を防止した方式となっている。
【0074】また、受信動作時には、電話回線等を通し
て相手のファクシミリなどから送られる画像データを、
データ交信手段503で復調して、記録/排紙手段50
5で感熱紙504などの記録メディアに記録して装置外
部へ排出する。データ交信手段503が1ライン分の画
像データを受信したことをCPU2に知らせると、CP
U2は、モータドライバ4経由で、ステッピングモータ
1を所定ステップ数、例えば2ステップ等駆動する。そ
して、このときのステッピングモータの駆動力は、記録
/排紙手段505へと伝えられ、感熱紙504等の記録
媒体を所定距離だけ進め、次の1ラインの記録可能な位
置へ送る。そして、データ交信手段503より得られた
1ライン分の画像データを感熱紙504等の記録媒体に
記録する。こn動作を1画面分行って一連の受信動作を
終了し、記録後の感熱紙は装置外部へと排出される。
【0075】このとき、1ライン毎の画像データの受信
時間間隔は、送られる画像データの粗密等や電話回線の
状況等によって、データ交信手段503での処理時間が
変わる。従って、ステッピングモータ1の動作時間間隔
が、変化する。また、動作時以外の記録時やデータ処理
時間では、ステッピングモータ1は、保持トルクを発生
した状態で動作を停止している。このとき、ステッピン
グモータ1の駆動方法及びこれを用いた入出力装置につ
いては、図1から図16を用いて説明したように、モー
タの温度上昇を防止した方式となっている。
【0076】また、上記の送信や受信以外の動作として
は、同一機内部で読み取りに平行して読み取った画像デ
ータを記録する、コピー(複写)動作を行うことがあ
る。このコピー動作時には、電話回線等を画像データを
通す必要がないため、データ交信の為の待ち時間が不要
となる。従って、読み取りと記録の手段それぞれは、ほ
ぼ連続して動作させることになる。このように、比較的
連続して動作させるような場合にも、上記の図12から
図13を用いて説明した本発明による一実施例のように
して、ステッピングモータ1の発熱を押さえることがで
きる。
【0077】図19は、図18で説明したファクシミリ
装置が1モータ構成であったものを、動作部分毎に専用
に分けた、2モータ構成とした一実施例の内部構成を示
すブロック図である。原稿読み取り/送紙手段502
は、ステッピングモータI1によって駆動され、記録/
排紙手段505はステッピングモータII1’によって
駆動される。それぞれのモータは、別個のタイミングで
互いに干渉する事無く動作させることが可能である。送
信、受信、コピー等の動作時には、先ほどの図18を用
いて説明した一実施例と同様に、本発明による制御を行
い、保持トルク発生時のモータ温度上昇を防止してい
る。
【0078】図20は、本発明をプリンタ等の画像記録
装置に適用した場合の一実施例を示すブロック図であ
る。
【0079】画像記録装置600では、外部装置604
から送られる画像や文字などの情報信号に従って、記録
メディア602に記録を行う。記録動作は記録/排紙手
段603によって行われ、このときの記録の制御は、C
PU2によって行われる。
【0080】記録/排紙手段603では、1ライン毎に
分解された情報を1ラインづつ記録メディア602に記
録しその後所定距離進める、という動作を繰り返して2
次元の画像や文字情報を記録する。このときの記録媒体
602を進める駆動力はステッピングモータ1より送ら
れる。
【0081】ステッピングモータ1は、モータ制御手段
であるCPU2から送り出される信号が、モータドライ
バ4経由で送られて動作する。
【0082】画像記録装置600の記録動作時には、イ
ンタフェース601より得られるタイミング信号に従っ
てモータ制御手段であるCPU2が動作して、ステッピ
ングモータ1の間欠動作を行っている。
【0083】画像や文字の記録動作時には、インタフェ
ース601経由で、外部装置604から送られる画像や
文字情報を取り込む。インタフェース601は、1ライ
ン分の情報が得られたことをCPU2に知らせると、C
PU2は、モータの駆動波形をモータドライバ4へ送り
出し、ステッピングモータ1の1ステップ等所定のステ
ップ数、例えば2ステップ等の駆動を行う。ステッピン
グモータ1の動作によって、記録/排紙手段603は、
記録中の記録メディア602を所定距離だけ送る。そし
て、次の1ラインの記録情報が得られた後に、続く1ラ
インの画像データの記録を行う。
【0084】このとき、1ライン毎の記録時間間隔は、
送られてくる画像データの粗密等や外部装置の送り出し
速度等によって、インタフェース601での処理時間が
変わる。従って、ステッピングモータ1の動作時間間隔
が、変化する。また、動作時以外の記録やデータ処理時
間では、ステッピングモータ1は、保持トルクを発生し
た状態で動作を停止している。このとき、ステッピング
モータ1の駆動方法及びこれを用いた入出力装置につい
ては、図1から図16を用いて説明したように、モータ
の温度上昇を防止した方式となっている。
【0085】図21は、本発明をスキャナ等の画像読み
取り装置に適用した場合の一実施例を示すブロック図で
ある。
【0086】画像読み取り装置700では、原稿701
を読み取って、情報信号に変換して外部装置704に送
り出す。読み取り動作は、原稿読み取り/送紙手段70
2によって行われ、このときの読み取りの制御は、CP
U2によって行われる。
【0087】原稿読み取り/送紙手段702では、原稿
の画像や文字等を1ライン読み取った後所定距離だけ原
稿を進める、という動作を繰り返して2次元の画像や文
字情報を分解して情報信号に変換する。このときの原稿
701を進める駆動力はステッピングモータ1より送ら
れる。
【0088】ステッピングモータ1は、モータ制御手段
であるCPU2から送り出される信号が、モータドライ
バ4経由で送られて動作する。
【0089】画像読み取り装置700の読み取り動作時
には、インタフェース703より得られるタイミング信
号に従ってモータ制御手段であるCPU2が動作して、
ステッピングモータ1の間欠動作を行っている。
【0090】画像や文字の読み取り動作時には、インタ
フェース703経由で、外部装置704へ送られる画像
や文字情報を取り込む。インタフェース703が、1ラ
イン分の情報の送出が終了したことをCPU2に知らせ
ると、CPUは、モータの駆動波形をモータドライバ4
へ送り出し、ステッピングモータ1の1ステップ等所定
のステップ数、例えば2ステップ等の駆動を行う。ステ
ッピングモータ1の動作によって、読み取り/送紙手段
702は、読み取り中の原稿701を所定距離だけ送
る。そして、次の1ラインの画像データの読み取り動作
を行う。
【0091】このとき、1ライン毎の読み取り時間間隔
は、原稿の粗密等や外部装置の受取り速度等によって、
インタフェース703での処理時間が変わり変化する。
従って、ステッピングモータ1の動作時間間隔が、変化
する。また、動作時以外の画像データ送出やデータ処理
時間では、ステッピングモータ1は、保持トルクを発生
した状態で動作を停止している。このとき、ステッピン
グモータ1の駆動方法及びこれを用いた入出力装置につ
いては、図1から図16を用いて説明したように、モー
タの温度上昇を防止した方式となっている。
【0092】図22は、本発明を情報記録円板ドライブ
装置に適用した場合の一実施例を示すブロック図であ
る。
【0093】情報記録円板ドライブ装置800では、フ
ロッピーディスク等の記録メディア804へ情報の書き
込みと読みだしを行う。円板状の記録メディア804上
の記録位置は、ステッピングモータ1によって割り出さ
れ、ヘッド806によって読みだし書き込みが行われ
る。また、記録位置制御は制御手段であるCPU2によ
って行われる。外部装置802から送られる指令に従っ
て、CPU2は、ヘッド803の記録読みだし位置を不
連続に移動させる。すなわち、必要に応じて、モータド
ライバ4経由でステッピングモータ1を動作させる。こ
のとき、所定の記録読みだし位置であるトラックにヘッ
ドが達した後、ヘッドが記録メディアに読み出しや書き
込み動作を行っている間は、ステッピングモータ1に保
持トルクを発生させて、ヘッド803の位置が移動しな
いようにする。すなわち、外部装置802の都合によ
り、ステッピングモータ1の動作時間間隔が、変化す
る。また、動作時以外の記録データの読み取りや書き込
み処理時間には、ステッピングモータ1は、保持トルク
を発生した状態で動作を停止している。このとき、ステ
ッピングモータ1の駆動方法及びこれを用いた入出力装
置については、図1から図16を用いて説明したよう
に、モータの温度上昇を防止した方式となっている。
【0094】本発明の実施例においては、ファクシミ
リ、画像記録装置、画像読み取り装置、情報記録円板ド
ライブ装置へ適用した例を示して説明したが、他の同様
なステッピングモータを使用して間欠動作と連続動作を
行う機器にも同様に適用可能であることは言うまでもな
い。
【0095】
【発明の効果】休止時間中の保持トルク発生の為の通電
を、モータの取付部に近い段で行うため、休止時間中の
発熱エネルギの放熱が良く、モータの温度上昇を防止す
る事ができ、モータを長寿命かつ高信頼性をもって使用
することができる。
【0096】休止時間が比較的短い連続動作の中の、動
作部分と休止部分とを分離し、休止部分をまとめ、さら
に休止部分をモータの取付部に近い段のコイルに通電し
て保持トルクを発生するようにしたため、連続動作でモ
ータの発熱が大きいばあいでも、その放熱を良くするこ
とができ、モータの温度上昇を防止することが可能とな
り、モータを長寿命かつ高信頼をもって使用することが
できる。休止時間中の保持トルク発生のための通電時間
の中ごろの通電電流を減少するため、休止時間中のモー
タコイルに発熱するエネルギが減り、モータの温度上昇
を減らすことができ、モータを長寿命かつ高信頼性を持
って使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1番目の一実施例の内部構成を
示すブロック図
【図2】図1の一実施例の外観を示す斜視図
【図3】図1の一実施例の動作を示すブロック図
【図4】図1の一実施例の動作中の通電波形を示すタイ
ムチャート
【図5】図1の一実施例の動作中の休止位相が異なる場
合の通電波形を示すタイムチャート
【図6】図1の一実施例の休止位相変更動作中の通電波
形を示すタイムチャート
【図7】図1の一実施例の対策前の温度変化を説明する
グラフ
【図8】図1の一実施例の対策後の温度変化を説明する
グラフ
【図9】図1の一実施例での異なる通電方式への適用を
説明する通電波形タイムチャート
【図10】本発明による第2番目の一実施例の内部構成
を示すブロック図
【図11】本発明による第3番目の一実施れの動作処理
を説明するフローチャート
【図12】本発明による第4番目の一実施例の内部構成
を示すブロック図
【図13】図11の一実施例のモータ通電波形を示すタ
イムチャート
【図14】本発明による第5番目の一実施例の内部構成
を示すブロック図
【図15】図13の一実施例のモータ通電波形を示すタ
イムチャート
【図16】本発明による第6番目の一実施例の内部構成
を示すブロック図
【図17】本発明による実施例のファクシミリ装置への
適用例を示す斜視図
【図18】本発明による実施例のファクシミリ装置への
適用例を示すブロック図
【図19】本発明による実施例のファクシミリ装置への
適用例を示すブロック図
【図20】本発明による実施例の画像記録装置への適用
例を示すブロック図
【図21】本発明による実施例の画像読み取り装置への
適用例を示すブロック図
【図22】本発明による実施例の情報記録円板ドライブ
装置への適用例を示すブロック図
【符号の説明】
1・・・ステッピングモータ、2・・・CPU、3・・
・ステッピングモータコントローラ、4・・・モータド
ライバ、5・・・ORゲート、13・・・取り付け板、
121・・・B相、122・・・B’相、123・・・
A相、124・・・A’相
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 箕田 博 茨木県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所情報映像メディア事業部内 (72)発明者 清水 晃 茨木県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所情報映像メディア事業部内 (72)発明者 成井 陽一 茨木県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所情報映像メディア事業部内 (72)発明者 神野 啓二郎 茨木県勝田市稲田1410番地株式会社日立製 作所情報映像メディア事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多段型構造を持つステッピングモータに、
    任意に設定したタイミングで駆動パルス列を供給してス
    テッピングモータを所定量回転させるステッピングモー
    タ駆動方式及びこれを用いた入出力装置において、前記
    多段型ステッピングモータの動作休止時にモータ放熱部
    材に近い段のコイルを励磁状態に設定する、励磁状態設
    定手段を有することを特徴とするステッピングモータの
    駆動方式及びこれを用いた入出力装置。
  2. 【請求項2】特許請求範囲第1項記載のステッピングモ
    ータ駆動方式及びこれを用いた入出力装置において、単
    一相励磁状態の時間を複数相励磁状態の時間よりも長く
    設定し、かつ単一相励磁状態のうち、多段型ステッピン
    グモータの取付部分に近い段の励磁時間を他の段の励磁
    時間よりも長く設定する励磁状態設定手段を有すること
    を特徴とするステッピングモータの駆動方式及びこれを
    用いた入出力装置。
  3. 【請求項3】特許請求範囲第1項記載のステッピングモ
    ータ駆動方式及びこれを用いた入出力装置において、多
    段型ステッピングモータの励磁状態で動作休止を行う時
    間内に、通電電力を変更する手段を有することを特徴と
    するステッピングモータの駆動方式及びこれを用いた入
    出力装置。
  4. 【請求項4】ステッピングモータに、任意に設定したタ
    イミングで駆動パルス列を供給してステッピングモータ
    を所定量回転させるステッピングモータ駆動方式及びこ
    れを用いた入出力装置において、前記ステッピングモー
    タの励磁状態で動作休止を行う時間内に、通電電力を変
    更する、励磁状態設定手段を有することを特徴とするス
    テッピングモータの駆動方式及びこれを用いた入出力装
    置。
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