JPH0618931B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

Info

Publication number
JPH0618931B2
JPH0618931B2 JP59080298A JP8029884A JPH0618931B2 JP H0618931 B2 JPH0618931 B2 JP H0618931B2 JP 59080298 A JP59080298 A JP 59080298A JP 8029884 A JP8029884 A JP 8029884A JP H0618931 B2 JPH0618931 B2 JP H0618931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
rubber
weight
amount
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59080298A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60223839A (ja
Inventor
章 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP59080298A priority Critical patent/JPH0618931B2/ja
Publication of JPS60223839A publication Critical patent/JPS60223839A/ja
Publication of JPH0618931B2 publication Critical patent/JPH0618931B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低温における性能が改良されたタイヤトレッ
ド用加硫ゴム組成物に関し、詳しくは、雪上および氷上
における制動性能がすぐれると共に、湿潤路面における
制動性能およびタイヤに必要な動的特性等の各性能が良
好なタイヤトレッド用加硫ゴム組成物に関するものであ
る。
従来より寒冷地におけるタイヤの氷上・雪上における運
動性能を確保するために、トレッドにスパイクを打込ん
だスパイクタイヤや、特殊な配合物をトレッドに用いた
スノータイヤが使用されている。これらの低温時に使用
するタイヤに要求される性能は、常温で使用される一般
用タイヤの性能と大きく異なるため、トレッドに使用さ
れる配合物中のゴムも違った種類のものであるのが一般
的ある。その結果これまでは、一般用タイヤと冬期用タ
イヤの両方を用意し、必要に応じて使い分けなければな
らなかった。
ところが、最近、高速道路の発達に伴い、自動車の行動
範囲が広まり、また、冬期の除雪も多く行なわれるよう
になり、2種のタイヤを使い分けることが困難となり、
その結果冬期の寒冷地に一般用タイヤを装着した自動車
が多く乗り入れることや、逆にスパイクタイヤやスノー
タイヤを装着した自動車が、高速道路や除雪した道路を
走ることとなった。
一般用タイヤは、特に湿潤路面における制動性や、操従
性を重視するためにトレッドに比較的高いガラス転移点
を有するスチレン−ブタジエン共重合体を主とするゴム
組成物を使用するのが一般的であり、そのため、低温に
なるとゴムがぜい化し、氷上、雪上における制動性能が
劣り、冬期、寒冷地で使用するのは危険である。
一方、スパイク付きタイヤで、通常の路面を走行する場
合には、スパイクによる舗装路面の損傷およびそれによ
る粉じんの発生や、騒音が社会問題化しており、スノー
タイヤで一般路面を走行する場合は、湿潤路面における
制動性能が劣るばかりでなく、トレッドの摩耗が激しい
などの問題があり適当でない。
このような事情により、通常のタイヤの性能に加えて低
温時の性能が改良され年間を通して使用可能なオールウ
ェザータイヤや、冬期においてスパイクなしで、良好な
制動性能を有するスパイクレスタイヤの出現が望まれて
いた。
本発明者らは、かかる状況下において、低温における性
能が改善され、雪上ないし氷上の制動性能が良好である
と共に、湿潤路面での制動性が改良された、タイヤトレ
ッド用ゴム組成物を得るべく鋭意検討を重ねた結果、特
定の構造のスチレン−ブタジエン共重合体をゴム成分と
して含有し、かつ低温において特定の性能を保有する加
硫ゴムを用いることにより、目的が達成されることを見
い出し、本発明に到達した。
本発明は、共役ジエン系ゴム状重合体、カーボンブラッ
ク、ゴム用伸展油、加硫剤、その他ゴム用薬品を配合
し、加硫して得られるゴム組成物であって、該ゴム組成
物が、 (1)共役ジエン系ゴム状重合体として、 リチウム系触媒によってスチレンとブタジエンを共重合
して得られ (a)結合スチレン量が5〜30重量% (b)ガラス転移温度が−60℃以下 (c)オゾン分解物のゲルパーミュエーションクロマトグ
ラフによって分析される単離スチレンが結合スチレン量
の60%以上、スチレンが8個以上連った長鎖スチレンが
結合スチレン量の5%以下 (d)ムーニー粘度が80以上 (e)重量平均分子量(w)と数平均分子量(n)との
比(w/n)が、1.5〜3.0であるスチレン−ブタジエ
ン共重合体を30重量%以上 (2)カーボンブラックを、ゴム状重合体100重量部あたり
65ないし110重量部 (3)粘度比重恒数が0.97以下のゴム用伸展油をゴム状重
合体100重量部あたり35〜70重量部 含有するものであり、かつ、該ゴム組成物の−15℃で測
定したJIS硬度が70以下であることを特徴とする、低温
特性のすぐれたタイヤトレッドに好適な加硫ゴム組成物 である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の共役ジエン系ゴム状重合体として使用する特定
の構造のスチレン−ブタジエン共重合体について述べ
る。
本発明で用いる特定の構定のスチレン−ブタジエン共重
合体は、リチウム系触媒によってスチレンとブタジエン
と共重合して得られたものである。該共重合体の結合ス
チレン量は5〜30重量%の範囲である。結合スチレン
量が5重量%未満では、加硫物の引張強度が低く、また
ウェット・スキッドも不十分であり、一方、結合スチレ
ン量が30重量%を超えると反撥弾性が悪くなり、低温性
能が低下する。
また、スチレン−ブタジエン共重合体のガラス転移温度
(Tg)は、-65℃以下に限定される。Tgが-65℃を超える
と、低温性能が低下し、また耐摩耗性も悪化するので好
ましくない。Tgは-85℃〜-65℃の範囲が、更に好まし
い。
つぎに、本発明のスチレン−ブタジエン共重合体のオゾ
ン分解物のゲルパーミュエーションクロマトグラフによ
って分析される単離スチレンが結合スチレン量の60%以
上、スチレンが8個以上連った長鎖スチレンが結合スチ
レン量の5%以下である。
スチレン−ブタジエン共重合体のスチレン連鎖長を、オ
ゾン分解物のゲルパーミュエーションクロマトグラフに
よって分析する方法は、最近、田中らによって開発され
た方法(Polymer,22,1721(1981))であり、従来よりあ
ったコルソフによるOsO4による分解法や、H1-NMRまた
は、C13-NMRスペクトルによる方法では解析できなかっ
た長さの異なるスチレン連鎖を、広い分子量の範囲で分
析可能な方法である。
かかる分析方法によって分析される単離スチレンが結合
スチレン量の60%未満では、スチレンのランダム性が良
くなく反撥弾性が劣り、スチレンが8個以上連なった長
鎖スチレンが結合スチレン量の5%を超えると、低温性
能が低下しさらに反撥弾性が低下し、耐発熱性も悪くな
る。
また、本発明のスチレン−ブタジエン共重合体のムーニ
ー粘度(ML1+4、100℃)は80以上である。
共重合体のムーニー粘度が80未満の場合、得られるゴム
組成物の反撥弾性が劣る。
配合物の加工性を考慮する場合ムーニー粘度が極端に高
いのは好ましくないが、加工が可能な範囲でムーニー粘
度は高いものが好ましい。
さらに、本発明のスチレン−ブタジエン共重合体の重量
平均分子量(w)と、数平均分子量(n)との比(
w/n)は、1.5〜3.0の範囲である。w /nが1.5未満では、たとえばムーニー粘度が、前記
の範囲であっても、押出し、ロール等における加工性が
劣り、一方、w/nが3.0を超えると、組成物の反撥弾
性が低下し、また耐発熱性が悪化し、さらに強度も低下
する。
上記、本発明において限定するスチレン−ブタジエン共
重合体を得る製造方法について、以下に述べる。一般
に、溶媒として、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水
素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素を用い、触
媒としてn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等
のリチウム系炭化水素を使用して、スチレンとブタジエ
ンを0〜170℃の温度範囲で共重合する方法を基本とし
て、スチレン−ブタジエン共重合体は得られるが本発明
で限定する共重合体を得るためには、更に工夫がいる。
すなわち、リチウム系触媒によるスチレンとブタジエン
の共重合反応においては、ブタジエンの消費速度がスチ
レンに比較して速いため、一般的な回分重合法の場合に
は、ブタジエンが先に消費され重合反応の後期には、ス
チレンだけが残存し、その結果重合体末端にスチレンが
多く連なった長鎖スチレンが多く生成する。
これを改良するために、エーテル系やアミン系の極性溶
媒を添加してスチレンとブタジエンの共重合性を改良す
る方法、ブタジエンの一部を連続的に追添加する方法、
攪拌の良好な反応器において、連続重合する方法等があ
るが、これらの方法を単独に採用しただけでは、長鎖ス
チレンの量を本発明の範囲とするのが困難な場合が多
く、製造において前記改良方法を2つ以上組み合わせる
ことが好ましいといえる。
本発明の共重合体を製造する際、エーテル系やアミン系
の極性化合物を使用して、共重合性を改良しようとする
場合、これらの極性化合物は、同時にブタジエン部分の
ビニル結合量も増加させる作用があり、ビニル結合量の
増加はTgの上昇となるが、Tgは本発明の範囲を満足され
なければならない。
また、使用可能と考えられる極性化合物には、多数のも
のがあるがリチウム系触媒と反応して、失活反応や連鎖
移動反応する化合物は好ましくなく、また、単離スチレ
ンの量を減少させ、3〜6量体の量を増加させるような
極性化合物も、本発明の目的に合致せず、共重合体を製
造する場合において極性化合物の選択は重要である。
特に好ましい、極性化合物の例としては、テトラハイド
ロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ベラ
トロール、メトキシテトラハイドロフランなどのエーテ
ル系化合物、トリエチルアミン、テトラメチルエチレン
ジアミン等の3級アミン化合物があげられる。
前述の如く、重合プロセスは、いかなるものでも本発明
で使用する共重合体を得ることは可能であり、回分重
合、連続重合、それらの組合せもある。
また、本発明で使用する共重合体として、好ましい加工
性を与えるために活性重合体末端を、多官能性のカップ
リング剤と反応させて得た分岐重合体を使用することが
可能である。
かかる分岐重合体をもたらす多官能性カップリング剤と
しては、炭素ないし金属のポリハロゲン化物、ポリエポ
キサイド、ポリビニル芳香族化合物あり、中でも四塩化
ケイ素、メチル3塩化ケイ素などのポリハロゲン化ケイ
素や、四塩化スズなどのスズ化合物が好ましい。特に、
スズ化合物は配合時に酸によりスズ−炭素結合が切断し
て加工性が改良される上に、動的特性も良好であって、
好ましい分岐剤である。カップリング剤の添加は重合反
応の後期で行なうのが一般的であるが、w/nの調整
や、その他の目的のため重合反応の途中において、一時
的あるいは連続的にカップリング剤を反応系に添加する
方法も可能である。
また、他に分岐重合体として加工性を改良する方法とし
て、ジビニルベンゼン等のマルチビニル芳香族化合物を
少量共重合させる方法がある。
本発明の組成物は上記特定のスチレン−ブタジエン共重
合体を、ゴム成分として使用する共役ジエン系ゴム状重
合体の30重量%以上含有しなければならず、50重量%以
上含有することが好ましく、70重量%以上含有すること
が特に好ましい。
つぎに、本発明の組成物は、カーボンブラックをゴム状
重合体100重量部あたり、65ないし110重量部好ましくは
70ないし100重量部含有するものである。カーボンブラ
ックの量が65重量部未満では、ウエット・スキッド性能
が不十分であり、一方、カーボンブラックの量が110重
量部を超えると反撥弾性が低下し、好ましくない。
本発明に使用されるカーボンブラックは、ゴム用途に使
用される各種粒径、ストラクチャーのものが挙げられる
が、特にISAF,HAF,FEF系のカーボンブラックが好まし
い。カーボンブラックの種類および量は、組成物の加硫
物性および加工性に対して重要な因子である。
また、本発明の組成物は、粘度比重恒数が0.97以下のゴ
ム用伸展油を35ないし70重量部含有するものである。ゴ
ム用伸展油の粘度比重恒数(V.G.C)は、下式で与えられ
るものであるが、 V.G.C=0.00743Cp+0.00925Cn+0.0110Ca (Cp,Cn,Caは各々パラフィン、ナフテン、アロマ炭化水
素の百分率を表わす) V.G.Cが0.97を超えると、低温性能が悪化する。V.G.C
は、0.85〜0.95の範囲内であることが更に好ましい。ゴ
ム用伸展油の量が、35重量部未満では十分なウェットス
キッドとアイススキッド性能のバランスをとることが難
しく、70重量部をこえると、反撥弾性が低下し目的を達
せない。本発明で用いるゴム用伸展油は、あらかじめゴ
ム状重合体とマスターバッチとして用いても、また、後
にプロセス油として混練時に添加しても使用できる。
さらに、本発明の組成物は上記特定のスチレン−ブタジ
エン共重合体を使用し、限定されたカーボンブラック、
ゴム用伸展油ならびにゴム用各種薬品を配合し、加硫し
た後の加硫ゴム組成物の-15℃で測定したJIS硬度が7
0以下であることが、アイススキッド性能を保持するた
めに必要である。上記、低温における硬度の範囲は、本
発明で限定する特定の共重合体、カーボンブラック、ゴ
ム用伸展油を使用し、それら相互の配合量を調整すると
共に、加硫剤の種類、量を調整することで達成される。
特に、スチレン−ブタジエン共重合体のガラス転移温度
および使用するゴム用伸展油のV.G.Cが、低温における
硬さに重要な影響をもたらす。
本発明の組成物に用いられる加硫剤は、硫黄を主とする
ものであり、更にパーオキサイド類や、硫黄供与物質も
使用できる。
また、組成物に使用されるゴム用薬品としては、ステア
リン酸を代表的なものとする加硫助剤、各種系統の加硫
促進剤、亜鉛華、老化防止剤、その他の配合剤があり、
本発明の目的の達成を阻止するものでなければいずれも
本発明の組成物に使用可能である。
本発明の組成物は、ゴム用の混練機械として、インター
ナルミキサー、オーブンロール等によって配合混練さ
れ、成型された後130〜200℃の温度にて加硫され、目的
とする成形体となる。
本発明の加硫ゴム組成物は、特に低温特性を重視する、
スタッドレスタイヤないしオールウェザータイヤのトレ
ッド用途に好適であるが他の用途にもその特性を生かし
て使用できる。
以下、実施例を示すが、これらは本発明を説明するもの
であって、範囲を限定するものではない。
〔参考例〕 共重合体の調整 本発明で用いるスチレン−ブタジエン共重合体および比
較のために用いるスチレン−ブタジエン共重合体を表1
に示す方法で調整した。重合は、攪拌器つきの内容積30
の反応器を使用し、重合溶媒としてはシクロヘキサ
ン、触媒としてはn−ブチルリチウムを使用した。重合
温度、重合時間、触媒量、極性化合物量、スチレン/ブ
タジエン比率等は、各々の共重合体の目標構造に応じて
適宜調節した。
これらの共重合体の分析値を表1に示す。
なお、分析は以下に示す方法で実施した。
(1)ムーニー粘度:L−ローターを使用し100℃で測定 (2)結合スチレン量およびブタジエン部分のビニル結合
量:赤外線スペクトルを測定し、ハンプトンの方法によ
って計算 (3)ガラス転移温度:D.S.C(パーキンエルマー社製)を
使用し、ASTM-D3417-75)に示される方法に準じて測定
(外挿温度〔Tf〕を使用) (4)w/n:G.P.C(ポンプ:島津製作所製LC−5型、
検出器:示差屈折計、溶媒:THF、カラム:H.S.G-6
0.50.40各1本)により、クロマトグラムを測定し、標
準ポリスチレンの検量線によって重量平均分子量
w)、数平均分子量(n)を測定し、w/nを計
算 (5)単離スチレン、長鎖スチレン:田中らの方法(Polym
er,22,1721(1981)によってオゾン分解し、G.P.C(ポン
プ:Water社6000A検出器:UV(波長254nm)、溶媒ク
ロロホルム、カラム:Shodex KF-801×2、KF-802×
1)により、分解物のクロマトグラムを測定し、全量を
100%として、単離スチレン、長鎖スチレンの比率を計
実施例1〜15、比較例1〜15 表1の本発明で用いる特定のスチレン−ブタジエン共重
合体を使用し、表2に示す配合により、カーボンブラッ
ク、オイルその他の配合薬品を、バンバリーミキサーで
混練し、常法に従って試験片を成型加硫し、表2に示す
各物性を測定した。
また、比較のために表3に示す如くの本発明の特定のス
チレン−ブタジエン共重合体を使用しても、本発明の限
定を満足しない場合および、本発明で特定する以外の重
合体を使用する場合に関しても、各物性を測定した。
なお、表2および表3において、他のゴム状重合体とし
て、油展ポリマーを使用する場合においては、油展ポリ
マー中に含有されるオイルの量を計算して、ポリマー成
分として、表2および表3に示される量とし、添加する
オイル量は油展ポリマーに含有される量だけ差し引いて
配合した。
表2および表3に示される量は、すべて重量部で表示し
てある。
物性の測定は以下の如く実施した。
硬さ、引張強度、リュプケ反撥弾性 ………JIS-K-6301 ウェット・スキッド抵抗………スタンリー・ロンドン
社製、ブリティッシュポータブルスキッドテスターを使
用し、路面として住友スリーエム社製セイフティーウォ
ークを用いた湿潤路面で測定。表3の比較例15(SBR171
2使用組成物)を100とした指数で表示。数値が大きいほ
ど湿潤路面における。
アイス・スキッド抵抗………-10℃の恒温室内におい
て、ウェット・スキッド抵抗と同じ装置を用い、路面と
して、蒸留水から作った氷を平滑にみがいたものを使用
して測定。表3の比較例15を100とした指数で表示。数
値が大きいほど氷結路面における制動性能が良好。
〔表2〜3の略号の説明〕 D−531…旭化成工業株式会社製ポリブタジエンゴム
アロマチックオイルをゴム100部に対し、37.5部含有、
ムーニー粘度42 SBR1712…日本ゼオン製、スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、アロマチックオイルをゴム100部に対し37.5
部含有、ムーニー粘度45 NR…天然ゴム RSS3号 アロマ…アロマチックオイル 粘度比重恒数=0.957 ナフテン…ナルテニックオイル 粘度比重恒数=0.890 ハイアロマ…ハイアロマチックオイル 粘度比重恒数=0.985 表2および表3の物性測定の結果、以下の事項が明らか
である。
(1)特定の重合体を単独で使用して、加硫ゴム組成物と
する場合、本発明で限定する構造を有する範囲の共重合
体を用いた場合(実施例1,10,12,14,15)には、ころ
がり抵抗性能に相当するリュプケ反撥弾性(70℃)、ウ
ェット・スキッド抵抗、アイス・スキッド抵抗のバラン
スが良好である。
(2)これに対し、ムーニー粘度が本発明の限定する範囲
外の試料Gを使用した比較例6の組成物は、反撥弾性が
本発明の範囲の共重合体の場合に比べて劣り、3つの特
性のバランスが悪い。
(3)スチレン含有量が範囲より高い試料Hを使用した比
較例7の組成物は、ウェット・スキッド抵抗が高いもの
の、アイス・スキッド抵抗とのバランスが劣り、スチレ
ン含有量が範囲の下限より低い試料Jを使用した比較例
8の組成物は、3者の性能のバランスは良好ではあるが
引張強度が劣る。
(4)ガラス転移温度が範囲外の試料Kを使用した比較例
9の組成物は、アイス・スキッド抵抗が劣る。
(5)w/nが、範囲よりも大きい試料Lを使用した比較
例10の組成物は、ウェット・スキッド抵抗とアイス・ス
キッド抵抗のバランスは良好であるが、反撥弾性が低
い。
一方、w/nが、範囲よりも小さい試料Kを使用した
比較例11の組成物は、表3に示す。各性能のバランスは
良好であるものの、加工性、特に押出加工性が劣ってい
た。
(6)長鎖スチレン量が、範囲よりも大きい試料Nを使用
した比較例12の組成物は、ウェット・スキッド抵抗とア
イス・スキッド抵抗のバランスが悪いとともに、反撥弾
性が劣る。
一方、単離スチレン量が少なく、スチレンの2〜6量体
が多い試料Pを使用した比較例13の組成物も、ウェット
・スキッド抵抗とアイス・スキッド抵抗のバランスが劣
り、反撥弾性もすぐれていない。
(7)本発明の特定のスチレン−ブタジエン共重合体を使
用し、他の共重合体とブレンドして加硫ゴム組成物とし
た場合、特定のスチレン−ブタジエン共重合体の量が、
本発明の範囲内の実施例(2,3,4,9,11,13)では、3つの
性能のバランスは良好であるが、比較例1のように、特
定のスチレン−ブタジエン共重合体が少ないと効果はな
い。
(8)カーボンブラックの量、オイルの量および種類を本
発明の範囲内で変化させた実施例(5,6,7)の組成物は、
3種の特性のバランスは良好であるものの、オイル量が
少ない比較例2の組成物は、ウェット・スキッド抵抗と
アイス・スキッド抵抗とのバランスが劣り、V.G.Cが本
発明の範囲外のオイルを使用した比較例3の組成物は、
アイス・スキッド性能が悪いため、ウェット・スキッド
抵抗とのバランスが劣る。また、加硫剤の量およびカー
ボンブラックの量によって、低温の硬さが本発明の範囲
外である比較例4,5の組成物もアイス・スキッド抵抗が
劣る。以上例示した如く、本発明のタイヤトレッド用ゴ
ム組成物において、ころがり抵抗性能、ウェット・スキ
ッド性能、アイス・スキッド抵抗の3つの特性を性能良
くバランスさせるためには、使用するスチレン−ブタジ
エン共重合体のポリマー構造の限定、配合量の限定、カ
ーボンブラックの配合量の限定、オイルの種類および量
の限定、加硫した組成物の低温での硬さの限定が必要で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共役ジエン系ゴム状重合体、カーボンブラ
    ック、ゴム用伸展油、加硫剤、その他ゴム用薬品を配合
    し、加硫して得られるゴム組成物であって、該ゴム組成
    物が、 (1)共役ジエン系ゴム状重合体として、 リチウム系触媒によってスチレンとブタジエンを共重合
    して得られ、 (a)結合スチレン量が5〜30重量%、 (b)ガラス転移温度が−65℃以下、 (c)オゾン分解物のゲルパーミュエーションクロマトグ
    ラフによって分析される、単離スチレンが結合スチレン
    量の60%以上、スチレンが8個以上連なった長鎖スチ
    レンが結合スチレン量の5%以下、 (d)ムーニー粘度が80以上、 (e)重量平均分子量(w)と数平均分子量(n)との
    比(w/n)が1.5〜3.0である スチレン−ブタジエン共重合体を30重量%以上、
  2. 【請求項2】カーボンブラックを、ゴム状重合体100
    重量部あたり65ないし110重量部および
  3. 【請求項3】粘度比重恒数が0.97以下のゴム用伸展
    油をゴム状重合体100重量部あたり35〜70重量部 含有するものであり、且つ加硫後の該ゴム組成物の−1
    5℃で測定したJIS硬度が70以下であることを特徴
    とするタイヤトレッド用加硫ゴム組成物。
JP59080298A 1984-04-23 1984-04-23 ゴム組成物 Expired - Lifetime JPH0618931B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59080298A JPH0618931B2 (ja) 1984-04-23 1984-04-23 ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59080298A JPH0618931B2 (ja) 1984-04-23 1984-04-23 ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60223839A JPS60223839A (ja) 1985-11-08
JPH0618931B2 true JPH0618931B2 (ja) 1994-03-16

Family

ID=13714363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59080298A Expired - Lifetime JPH0618931B2 (ja) 1984-04-23 1984-04-23 ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0618931B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6131442A (ja) * 1984-07-23 1986-02-13 Japan Synthetic Rubber Co Ltd ブタジエン系重合体ゴム組成物
KR20070057966A (ko) * 2004-11-01 2007-06-07 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 개봉이 용이한 봉투

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5364294A (en) * 1976-11-22 1978-06-08 Asahi Chem Ind Co Ltd Preparation of styrene-butadiene randam copolymer having uniform constituentdistribution
JPS55135149A (en) * 1979-04-11 1980-10-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The Tire tread rubber composition and tire produced therefrom
JPS5770136A (en) * 1980-10-17 1982-04-30 Asahi Chem Ind Co Ltd Rubber composition
JPS57100146A (en) * 1980-12-16 1982-06-22 Asahi Chem Ind Co Ltd Novel rubber composition
JPS57100112A (en) * 1980-12-16 1982-06-22 Asahi Chem Ind Co Ltd Perfectly random styrene-butadiene copolymer rubber
JPS57179212A (en) * 1981-04-28 1982-11-04 Asahi Chem Ind Co Ltd Styrene-butadiene copolymer rubber

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5364294A (en) * 1976-11-22 1978-06-08 Asahi Chem Ind Co Ltd Preparation of styrene-butadiene randam copolymer having uniform constituentdistribution
JPS55135149A (en) * 1979-04-11 1980-10-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The Tire tread rubber composition and tire produced therefrom
JPS5770136A (en) * 1980-10-17 1982-04-30 Asahi Chem Ind Co Ltd Rubber composition
JPS57100146A (en) * 1980-12-16 1982-06-22 Asahi Chem Ind Co Ltd Novel rubber composition
JPS57100112A (en) * 1980-12-16 1982-06-22 Asahi Chem Ind Co Ltd Perfectly random styrene-butadiene copolymer rubber
JPS57179212A (en) * 1981-04-28 1982-11-04 Asahi Chem Ind Co Ltd Styrene-butadiene copolymer rubber

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60223839A (ja) 1985-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1185392A (en) Styrene-butadiene copolymers with high styrene content
JP2538629B2 (ja) ジエン系重合体並びにその製造方法及びそれを含むゴム組成物
JPH0336850B2 (ja)
EP0698639B1 (en) Rubber composition
JPS6155135A (ja) ゴム組成物
JPH0421702B2 (ja)
JPH0348220B2 (ja)
US5204407A (en) Pneumatic tires
JPH07330959A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
EP0263885B1 (en) Rubber composition for tire tread
JPH0629339B2 (ja) 改善されたタイヤ用ゴム組成物
JPS6250349A (ja) 改善されたタイヤ用共役ジエン系ゴム組成物
JP3220507B2 (ja) ゴム状重合体組成物
JPH0618931B2 (ja) ゴム組成物
JPH0218431A (ja) 低温性能の良好なタイヤトレツド用ゴム組成物
JPS61120839A (ja) タイヤトレツド用加硫ゴム組成物
JPS62156146A (ja) タイヤ用のゴム組成物
JPS6227441A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JPH0755963B2 (ja) 改良されたゴム状重合体の製造方法
JPH0456841B2 (ja)
JP2665965B2 (ja) 高性能タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2913318B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JPH06865B2 (ja) ジエン系エラストマ−組成物
JPS61197645A (ja) タイヤトレツド用ゴム組成物
JPH0353340B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term