JP3220507B2 - ゴム状重合体組成物 - Google Patents

ゴム状重合体組成物

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JP3220507B2
JP3220507B2 JP10440592A JP10440592A JP3220507B2 JP 3220507 B2 JP3220507 B2 JP 3220507B2 JP 10440592 A JP10440592 A JP 10440592A JP 10440592 A JP10440592 A JP 10440592A JP 3220507 B2 JP3220507 B2 JP 3220507B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム状重合体組成物に
関し、詳しくはタイヤトレッド用途に使用した場合に良
好なグリップ性能と低温破壊性能をもたらすゴム状重合
体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モータリゼーションの発展ととも
に、自動車に装着されるタイヤに対して、以前にも増し
て安全性、操縦安定性、経済性、居住性、無公害性など
の各種性能の向上が望まれている。特に、自動車の走行
能力向上と高速道路の整備が進んだことから、高速走行
時のブレーキ特性、操縦安定性、コーナリング特性の改
良が求められるとともに、活動範囲が広がったことによ
り寒冷地においても充分な操縦性能を有していることが
求められるようになってきた。
【0003】タイヤの操縦性能は、主にタイヤトレッド
のグリップ性能に影響されるので、従来よりトレッドゴ
ム組成物としてヒステリシスロスの高い組成物を使用す
ることで、路面との摩擦係数を高くすることが広く行わ
れている。トレッドゴム組成物のヒステリシスロスを高
くするためには、使用する原料ゴムとして、通常の原料
ゴムよりも高い−50℃以上のガラス転移温度(Tg:
DSCで測定した外挿開始温度)を有するゴム状重合体
を使用することや、粒子径が小さく表面積の大きいカー
ボンブラックを多く配合する方法が行われている。
【0004】しかし、Tgの高い原料ゴムを使用する方
法では、原料ゴムのTgを高くするほどヒステリシスロ
スが増加するものの配合物は低温で硬くなり、5℃以下
の寒冷地でのタイヤのグリップ性能や雪上・氷上での性
能が極端に低下するため、使用される原料ゴムのTgは
高々−30℃程度が限度と考えられている。一方、粒子
径の小さいカーボンブラックの使用することは、トレッ
ド配合物の発熱を多くしタイヤの転がり抵抗を増加さ
せ、極端な場合はタイヤのブローアウトなどの問題を起
こすと共に、この様なカーボンを均一に分散させること
が比較的難しいなどの問題点を有している。
【0005】このように、従来の一般的な技術ではタイ
ヤトレッド配合物のグリップ性能−低温性能の両立、ま
たはグリップ性能−転がり抵抗性能の両立は困難とされ
てきた。このような問題点を解決するため、高いTgの
ポリマーと低いTgのポリマーをブレンドする方法、高
いTgのポリマーブロックと低いTgのポリマーブロッ
クを有するブロックポリマーを使用したタイヤトレッド
用途のゴム組成物が幾つか提案されている。
【0006】たとえば、特開昭56−112947号公
報には、高Tgのゴム状重合体として、スチレン量3〜
30%、ブタジエン部のビニル量60〜95%のいわゆ
る高ビニルSBRを使用し、低Tg成分としてTgが−
40℃以下のゴム状重合体を使用しこれらの高Tg成分
と低Tg成分をブレンドしたタイヤトレッド用ゴムの組
成物が、ウェット・グリップ性能と転がり抵抗の改良が
図られ、耐摩耗性、耐久性が改良されることが記されて
いる。しかし、グリップ性能と低温破壊性能の両立に関
しては触れられていない。
【0007】また、特開昭63−142054号公報に
は、高いTgのポリマーブロックと低いTgのポリマー
ブロックを有するブロックポリマーのエラストマーおよ
びそれを含有するタイヤが低い転がり抵抗と高いウェッ
ト・グリップ性能、高い摩耗抵抗を示すものとして提案
されている。同公報には、高Tgのポリマーブロック
(A)として芳香族ビニル化合物の含有量が52〜90
重量%、共役ジエン単位のビニル含有量が20重量%以
下の芳香族ビニル化合物−共役ジエンコポリマーブロッ
クと、低Tgのポリマーブロックとして芳香族ビニル化
合物の含有量が20重量%未満でTgが−40℃以下の
共役ジエンホモポリマーブロックあるいは芳香族ビニル
化合物−共役ジエンコポリマーブロック(B)からな
り、ブロック(A)/ブロック(B)の比率が5〜50
重量%/95〜50重量%であり、ブロック(A)とブ
ロック(B)が不相溶性であることが示されている。さ
らに、同公報には、このタイヤ組成物となる加硫物の1
0Hzで測定したTanδの温度変化曲線において、T
anδの第1の極大値が+30℃〜−20℃の範囲にあ
り、第2の極大値が−40℃以下にあることが前記目的
のために好ましいこと、ブロック(A)とブロック
(B)は同一ポリマー中に存在するのが好ましいことが
示されている。しかし、この特開昭63−142054
号公報記載の技術においてもグリップ性能と低温破壊性
能の両立については、何等提案はされていない。
【0008】また、特公平3−77223号公報には、
低発熱性とウェット・グリップ特性を兼ね備えた上に低
温性能も向上したタイヤトレッド用ゴム組成物として、
Tgが−30℃〜−50℃のスチレン−ブタジエン共重
合体ゴムと、Tgが−70℃以下のポリブタジエンゴム
の混合物を原料ゴムとして用い、−30℃で特定の貯蔵
剪断弾性率を有するゴム組成物を用いることが提案され
ている。さらに、この特公平3−77223号公報に
は、スチレン−ブタジエン共重合体でTgが−30℃以
上のものはポリブタジエンゴムとの相溶性が悪くなって
相分離をおこしブレンドの意義が失われるので好ましく
ないこと、ポリブタジエンゴムとしてはシス−1、4結
合が90%以上のものが好ましいことが記されている。
さらに、特公平3−77222号公報には、特公平3−
77223号公報記載のゴム混合物にさらにポリノルボ
ルネンを加えたタイヤ用ゴム組成物がほぼ同じ目的のた
めに提案されている。これら2件の提案の技術はそれ以
前の技術に対しての改良は図られているが、大幅な低温
性能の改良には到達していない。
【0009】さらに、特開平2−132145号公報に
は、グリップ性能が幅広い温度範囲に渡って安定であ
り、さらに雪氷路面の把握力に優れたタイヤトレッド用
ゴム組成物として、Tgが−20℃〜+15℃で結合ス
チレンを20〜50重量%含みTgの転移温度幅が12
℃以下のスチレンーブタジエン共重合体ブロックと、T
gが−100℃〜−70℃でTgの転移温度幅が12℃
以下のブタジエンブロックからなり、これら2つのブロ
ックのTgの差が60℃以上であるスチレンーブタジエ
ンブロック共重合体ゴムを使用する方法も提案されてい
る。この方法においては目的性能を達成するのに重要な
ことは2つのブロックが非相溶または半相溶であり、そ
のためには2つのブロックのTgの差が60℃以上で各
ブロックのTgの転移温度幅が12℃以下と狭いことが
必要と記されている。しかし、この方法でも必ずしも十
分な性能バランスが得られてはいない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温破壊性
能とウェット・グリップ性能を高い次元で両立させ、か
つ良好なアイス・グリップ性能、良好な低発熱性、良好
な耐摩耗性を有する乗用車タイヤトレッド用ゴム配合物
をもたらす原料ゴムのゴム組成物を提供することを課題
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
本発明は、タイヤトレッド用ゴム配合物の原料ゴムとし
て、特定の限定されたポリマー構造を有する高Tgのゴ
ム状重合体と、特定の限定されたポリマー構造を有する
低Tgのゴム状重合体とからなり、これら両者の特定の
比率からなるゴム組成物を用いることを提案するもので
ある。
【0012】本発明は、 (A)成分として、不活性溶媒中、有機リチウム化合物
触媒により重合されたスチレン−ブタジエンランダム共
重合体であって、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−3
0〜−10℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が30
/70〜50/50 (3)ブタジエン部分のミクロ構造のビニル結合量が
0〜45モル% (4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が80〜
200であるゴム状重合体40〜85重量%と、 (B)成分として、不活性溶媒中、有機リチウム化合物
触媒によって重合されたポリブタジエンまたはスチレン
−ブタジエンランダム共重合体であって、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−1
00〜−75℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が0/
100〜10/90 (3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が30〜
200であるゴム状重合体60〜15重量% とからなり、 全体の結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が18
/82〜35/65、ムーニー粘度(ML1+4,10
0℃)が80〜200、DSCで測定されたTgが−4
0〜−10℃の範囲と、−70℃以下の2つの領域にあ
ることを特徴とするゴム状重合体組成物である。
【0013】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明のゴム状重合体組成物は加硫ゴムとしてタイヤトレ
ッドとした場合において、前記の目的を達成するため
に、高Tgの(A)成分と低Tgの(B)成分はそれぞ
れ特定範囲のTgを有すると共に、(A)成分と(B)
成分は加硫状態で非相溶でミクロ相分離の形態を示す必
要がある。そのためには、各成分のスチレンーブタジエ
ンランダム共重合体またはポリブタジエンは結合スチレ
ン/結合ブタジエンの比率とブタジエン部分のミクロ構
造を限定する必要がある。本発明者らは(A)成分と
(B)成分のTgに差があることが非相溶となるための
重要な条件ではなく、両成分の組成の相違が非相溶とな
るために重要な条件であることを見出し、それにもとづ
いて本発明はなされている。
【0014】従来技術において、スチレンーブタジエン
ランダム共重合体またはポリブタジエンは結合スチレン
/結合ブタジエンの比率とブタジエン部分のミクロ構造
の限定は、そのゴム状重合体のTgを特定するために必
要であったが、本発明においてはTgの限定と共に、加
硫状態でミクロ相分離の状態をもたらすために各々の成
分のスチレン/ブタジエンの比率とブタジエンのミクロ
構造の組み合わせは重要である。(A)成分と(B)成
分とが加硫状態で相溶する場合は、たとえ(A)成分と
(B)成分のTgが特定範囲にあってもトレッド配合物
は目的とする性能を有することができない。
【0015】ウェット・グリップ性能を良好にするため
には、タイヤトレッドの加硫配合物の0℃付近における
Tanδ(通常は1〜100Hzで測定、本発明では1
0Hzで測定)の値を大きくする必要があることは良く
知られたことである(特公平3−77223号公報、特
開昭63−142054号公報にも記載)。そのために
はトレッド配合物として0℃付近にTanδの極大値を
有するようなゴム状重合体を使用するのが望ましいと考
えられるが、その場合は同時に0℃付近の貯蔵弾性率も
高くなってゴム組成物は0℃以下で急激に硬くなり、低
温破壊特性の悪化とアイス・グリップ性能の悪化を伴う
ので、0℃付近に加硫配合物のTanδ極大値を有する
ゴム状重合体を単独で使用することは行われない。低温
破壊特性とアイス・グリップ性能を保持するためには加
硫配合物とした場合のTanδの極大値が−10℃付近
以下となるようなゴム状重合体を使用することになり、
それらはDSCで測定したTgが−30℃以下のゴム状
重合体となる。
【0016】しかし、本発明においては、ゴム組成物と
してウェット・グリップ性能と低温破壊性能の両立を、
加硫状態でミクロ相分離となる高Tg成分と低Tg成分
の組み合わせで達成する。本発明ではウェット・グリッ
プ性能を向上させるため、ゴム状重合体の(A)成分と
して、DSCで測定したTgが−30℃〜−10℃の範
囲のスチレンーブタジエンランダム共重合体を使用す
る。この場合において、加硫組成物のTanδの極大値
はほぼ−10〜+5℃の範囲となるが、(B)成分の存
在により低温破壊性能は悪くならない。そして、さらに
(A)成分と(B)成分の重量比と各成分のTgを制御
することでTanδの極大値はほぼ−10〜+0℃の範
囲とすることがさらに好ましい。
【0017】以下、(A)成分のスチレン−ブタジエン
ランダム共重合体(以下SBRとする)について説明す
る。 (A)成分のSBRは不活性溶媒中、有機リチウム化合
物触媒により重合されたSBRであり、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−3
0〜−10℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が30
/70〜50/50 (3)ブタジエン部分のミクロ構造のビニル結合量が
0〜45モル% (4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が80〜
200のゴム状重合体である。
【0018】したがって、ラジカル重合触媒によってス
チレンとブタジエンを共重合して得られたいわゆる乳化
重合SBRは、ブタジエン部分のミクロ構造が本発明の
範囲外でありたとえTgが本発明の範囲内であっても、
(B)成分のゴム状重合体との相溶性が異なると共に、
アイス・グリップ性能が劣る。(A)成分SBRのDS
Cで測定したガラス転移温度(Tg)は−30〜−10
℃の範囲である。本発明で限定するTgはDSCを使用
し、昇温速度10℃/分の条件で測定した外挿開始温度
である。(A)成分のTgが−30℃未満ではウェット
・グリップ性能が十分でなく、一方−10℃をこえると
低温破壊性能が悪化する。(A)成分のTgは−25℃
〜−15℃の範囲が好ましい。(A)成分のSBRのT
gは、後述する結合スチレン/結合ブタジエンの重量比
率とブタジエン部分のミクロ構造のビニル/シス/トラ
ンスの量により決まる。(A)成分SBRは、DSCで
測定したガラス転移温度の転移幅(ΔTg:外挿開始温
度と外挿終了温度の差)が20℃以内であることが、
(A)成分と(B)成分のミクロ相分離を効果的にしウ
ェット・グリップ性能を向上するために好ましい。
【0019】つぎに、(A)成分SBRの結合スチレン
/結合ブタジエンの重量比率は30/70〜50/50
である。この結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率
が30/70より少ない場合は(B)成分との相溶性が
良くなるので本発明の目的を達せず、一方結合スチレン
/結合ブタジエンの重量比率が50/50をこえると、
0℃付近の貯蔵弾性率が高くなりアイス・グリップ性能
が劣る。(A)成分SBRの結合スチレン/結合ブタジ
エンの重量比率は33/67〜47/53が好ましい。
【0020】また(A)成分SBRのブタジエン部分の
ミクロ構造のビニル結合量は30〜45モル%の範囲で
ある。ビニル結合量が30モル%未満の場合は低発熱性
が悪化し、一方ビニル結合量が45モル%を越えると
(B)成分との相溶性が増加してウェット・グリップ改
良効果が少なくなる。(A)成分SBRのブタジエン部
分のミクロ構造のビニル結合量は33〜40モル%の範
囲が特に好ましい。ブタジエン部分の他のミクロ構造
(シス結合およびトランス結合)の量は、有機リチウム
系触媒で重合されたSBRであるので、ビニル量とほぼ
相応した範囲の値となる。
【0021】さらに、(A)成分SBRのムーニー粘度
(ML1+4,100℃)は80〜200の範囲であ
る。ムーニー粘度が80未満では、低発熱性、耐摩耗性
が劣り、一方ムーニー粘度が200を超えると配合物の
加工性が低下する。ムーニー粘度は80〜150の範囲
が好ましい。つぎに、本発明においては(B)成分とし
て、Tgが−75℃以下の特定のポリマー構造を有する
ポリブタジエン(以下BRとする)またはSBRを低温
破壊性能改良のために使用する。(B)成分の存在によ
り本発明のゴム状重合体組成物は、加硫ゴム配合物とし
た場合−50℃以下の領域にもう1つのTanδ極大値
を示す。
【0022】以下(B)成分のBRまたはSBRについ
て説明する。(B)成分は不活性溶媒中、有機リチウム
化合物触媒によって重合されたポリブタジエンまたはス
チレンーブタジエンランダム共重合体であって、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−1
00〜−75℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が0/
100〜10/90 (3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が30〜
200 のゴム状重合体である。
【0023】従って、コバルト系重合触媒やニッケル系
重合触媒によって得られたシスー1,4結合量が90%
以上のハイシスポリブタジエンや、ラジカル重合触媒で
得られたいわゆる乳化重合ポリブタジエンは、上記の
(B)成分の限定に該当しない。これらは、異なったブ
タジエン部分のミクロ構造を有ので(A)成分との相溶
性が異り本発明の目的を達成しない。ハイシスポリブタ
ジエンは低温破壊性能に関しては本発明と同程度の効果
があるが、組成物にした時のウェット・グリップ性能の
低下が著しい。
【0024】(B)成分のBRまたはSBRのTgは−
100〜−75℃の範囲である。リチウム系触媒で得ら
れるBRのTgは−100℃以上である。BRまたはS
BRのTgが−75℃を超えると、低温破壊性能の改良
目的が達成されない。(B)成分のBRまたはSBRの
Tgは−100〜−80℃の範囲が好ましい。(B)成
分のBRまたはSBRのTgは結合スチレン/結合ブタ
ジエンの重量比率とブダジエン部分のミクロ構造(シス
/トランス/ビニル)によって決定する。
【0025】(B)成分のSBRまたはBRは、DSC
で測定したガラス転移温度の転移幅(ΔTg)が10℃
以内であることが、(A)成分と(B)成分のミクロ相
分離を効果的にしウェット・グリップ性能を向上するた
めに好ましい。つぎに(B)成分の結合スチレン/結合
ブタジエンの重量比率は0/100〜10/90の範囲
である。結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が1
0/90を超えると、(A)成分とのスチレン量の差が
少なくなり加硫時にミクロ相分離しなくなる。(B)成
分のBRまたはSBRのブタジエン部分のミクロ構造の
ビニル結合量はTgが上記の(B)成分の限定範囲内で
あればいかなる値でもよいが、前記のTgの限定内で最
大となるBRのビニル結合量は約35モル%であり、ス
チレン量の増加とともに(B)成分のビニル結合量の上
限は低くなる。また、ブタジエン部分の他のミクロ構造
はリチウム系触媒で重合されたBR、SBRで(B)成
分のTgの範囲であれば、シスー1,4結合量が25〜
40モル%、トランス−1,4結合量が30〜55%の
範囲となる。
【0026】また、(B)成分のBRまたはSBRのム
ーニー粘度(ML1+4,100℃)は30〜200の
範囲である。ムーニー粘度が30より低いと低発熱性・
耐摩耗性の改良効果が失われ、ムーニー粘度が200を
超える組成物の加工性が悪化する。(B)成分のムーニ
ー粘度は、50〜150の範囲が好ましい本発明におい
て、(A)成分と(B)成分の重量比率は(A)/
(B)=40/60〜85/15の範囲である。(A)
成分の量が40重量%未満ではウェット・グリップ性能
が十分ではなく、一方(A)成分の量が85重量%を超
えると低温破壊性能が悪くなる。(A)成分と(B)成
分の重量比率は(A)/(B)=50/50〜80/2
0の範囲が好ましい。
【0027】本発明において、(A)成分と(B)成分
からなるゴム組成物の全体の結合スチレン/結合ブタジ
エンの重量比率は18/82〜35/65、ムーニー粘
度(ML1+4,100℃)が80〜200の範囲であ
る。結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が18/
82より低いと、ウェット・グリッブ性能が不十分とな
り、35/65より高くなるとアイス・グリップ性能が
悪化する。また、ムーニー粘度が80より低いと低発熱
性が劣り、200を超えると加工性が悪くなり本来の性
能が発揮しにくくなる。全体のムーニー粘度は80〜1
50の範囲が好ましい。さらにこの組成物はミクロ相分
離した加硫ゴム配合物となるためにブレンドされた状態
でDSCによって測定されたTgが−40〜−10℃の
範囲と、−70℃以下の2つの領域にある必要がある。
本発明の組成物の(A)成分と(B)成分は、ミクロ相
分離する系であるが組成物となった後のTgは、単独の
場合と比較して変化する場合もある。しかし、その場合
でも組成物は前記の2つ温度領域にDSCで測定したT
gを示さなければならない。
【0028】本発明のゴム組成物は、一般のゴムにおい
て行われているようにゴム組成物100重量部に対しゴ
ム用伸展油を5〜100重量部添加し油展ゴムとして実
用に供することが可能である。ゴム組成物のムーニー粘
度が80以上のときに加工性を向上するために油展ゴム
とするのが好ましい。油展ゴムとした場合の油展ムーニ
ー粘度(ML1+4,100℃)は30〜80が好まし
い範囲である。使用する伸展油としては、アロマチック
系、ナフテン系、パラフィン系のものが使用されるが、
中でもアロマチック系伸展油が好ましい。油展ポリマー
とした場合には、一般の油展ポリマーで知られているの
と同様に、本発明のゴム組成物のTgは伸展油の量に応
じて変化し、各成分のTgと伸展油のTgの重量平均値
となることを留意する必要がある。
【0029】つぎに、本発明のゴム組成物の製造方法に
ついて述べる。これら(A)成分のSBRおよび(B)
成分のBRまたはSBRは、ペンタン、ヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、シクロヘキサンなどの不活性炭化水素
溶媒系において、重合触媒としてn−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチムなどの有機リチウム化合物を使用
して30〜150℃の温度範囲においてスチレンとブタ
ジエンをランダム共重合またはブタジエンを重合して得
られたゴム状重合体である。SBRの場合のスチレンブ
ロック率は10重量%以下である。スチレンブロック率
はオスミウム酸による分解法や、オゾン分解法で測定す
る。
【0030】ブタジエン部分のミクロ構造のビニル結合
量を所定の量にするためエーテル類やアミン類の極性化
合物を少量添加する。重合の途中や終了後に、4塩化ケ
イ素、4塩化スズ、ポリエステル、ポリエポキサイド、
ベンゾフェノン化合物、環状アミド、環状イミドなどの
官能性化合物を系に加えて活性リチウム末端と反応させ
ることにより分岐状重合体とすることや末端官能基含有
重合体とする事も可能であり、これらの分岐状重合体や
末端官能基含有重合体もその特徴を生かして本発明に使
用できる。
【0031】ポリマーの製造プロセスは、回分法でも連
続法でも採用できる。(A)成分および(B)成分のS
BR、BRの分子量分布(GPCで測定したMw/M
n)は1.05〜3.0の範囲のものが好ましい。
(A)成分と(B)成分は別々に重合し場合により油展
し溶剤を除去しゴム状重合体となったものを、ゴム組成
物として使用する際に機械的にブレンドする方法でも、
(A)成分と(B)成分の重合体溶液をブレンドした後
溶剤を除去する方法のいずれでも本発明のゴム組成物を
得ることが可能である。本発明の(A)成分と(B)成
分は本質的にミクロ相分離を起こすブレンド系である
が、重合体溶液どうしをブレンドするほうが一様なミク
ロ相分離形態を呈し、好ましい。
【0032】本発明のゴム状重合体組成物は、カーボン
ブラック、ゴム用薬品等とインターナル・ミキサーやミ
キシング・ロールを使用して混練し、さらに硫黄などの
加硫剤およびゴム用薬品を配合し成形後、140〜18
0℃の温度で加硫された加硫ゴム配合物となった状態で
その性能を発揮し、タイヤトレッドに使用される。カー
ボンブラックは、補強剤として使用され強度および耐摩
耗性の改良に寄与する。使用するカーボンブラックとし
ては、種々のものが使用可能であるが、好ましくはヨウ
素吸着量が80mg/g以上、ジブチルフタレート吸油
量が100ml/100g以上のものが好ましく、それ
らの例としてN330、N339、N351、N22
0、N234、N110などが挙げられる。カーボンブ
ラックの量はゴム状重合体100重量部あたり40〜1
50重量部が一般的に使用される。
【0033】つぎに、本発明のゴム状重合体組成物には
ゴム用伸展油が使用され、ゴム状重合体100重量部あ
たり、5〜100重量部配合される。ゴム用伸展油は油
展ポリマーとしてあらかじめゴム組成物にある程度の量
を含有させて使用するのが配合剤の分散が良好となり好
ましい。伸展油としてはアロマチック系のものを中心に
使用する。さらに、加硫剤系として硫黄と加硫促進剤が
ゴム状重合体100重量部あたり、0.5〜5.0重量
部程度の範囲で使用される。また、ゴム用薬品として亜
鉛華、ステアリン酸、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤
が必要に応じて使用される。
【0034】さらに、本発明のゴム状重合体組成物の本
来の性能を大きく損なわないのであれば、NR、SB
R、BRなどのゴムを少量ブレンドすることは可能であ
る。本発明のゴム状重合体は、カーボンブラックを含む
加硫ゴム配合物の形態で、低温性能を必要とする高性能
タイヤ、オールシーズンタイヤのトレッド配合物に好適
に使用されるが、他のタイヤ用途や防振ゴム、ベルト、
工業用品、はきものなどにもその特徴を生かして適用で
きる。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例を示す。これら
は、本発明を説明するものであって、範囲を限定するも
のではない。以下の実施例及び比較例では、表1および
表2に示す試料A1〜A18のSBRを本発明のゴム状
重合体組成物の(A)成分として使用し、表3に示す試
料B1〜B9のBRまたはSBRを本発明のゴム状重合
体組成物の(B)成分として使用した。これらの試料の
ゴム状重合体の中で、試料A6とA7が乳化重合法で得
られたSBRであり、また試料B5とB6が高シスBR
であるが、それ以外の試料はすべて、リチウム系触媒を
用い、シクロヘキサン系溶剤中で、スチレンとブタジエ
ンをランダム共重合またはブタジエンを重合して得られ
たSBRまたはBRである。これらは、いずれもGPC
で測定したMw/Mnの値が、1.9〜2.7のもので
あり、SBRの場合はオゾン分解法で測定した長鎖スチ
レン(S11以上)が5重量%以下のものである。表に
おけるポリマー構造の測定値はアロマチックオイルを添
加する前の値である。試料A6、A7、B5、B6をの
ぞいてはいずれもゴム状重合体100重量部あたり3
7.5部のアロマチックオイルを添加した。これらの試
料を使用し、油展ポリマー溶液でのブレンド法または溶
剤除去後の油展ポリマーを所定の比率でゴム組成物にし
た後、表4に示す高性能タイヤ用途のトレッド配合を用
い、B型バンバリーミキサーを使用してカーボンブラッ
ク含有ゴム配合物とした後、8インチテスト用ミキシン
グロールで表4の加硫剤および加硫促進剤を添加した。
この配合物を所定の形状に成形し、加硫プレスの金型内
で160℃×20分の条件で加硫し試験片を得た。
【0036】ポリマー構造の測定および加硫ゴム配合物
の性能の評価は以下のごとく実施した。 ○結合スチレンおよびブタジエン部分のミクロ構造:赤
外分光光度計を使用し試料の二硫化炭素溶液のスペクト
ルを測定し、ハンプトンの方法で計算。 ○TgおよびΔTg:DSCを使用し、昇温速度10℃
/分で測定。
【0037】Tgは外挿開始温度(On set po
int)、ΔTgは外挿開始温度と外挿終了温度(En
d point)の差である。 ○引張強度:JIS−K−6301に従った。 ○Tanδ(0℃)およびE´(0℃):岩本製作所製
粘弾性スペクトロメーターを使用し、試料形状5mm×3
0mm×2mm、初期荷重300g、動歪み±1%、振動数
10Hz、温度0℃で測定。
【0038】Tanδ(0℃)の値が大きいとウェット
・グリップ性能が良好。E´(0℃)の値が小さいアイ
ス・グリップ性能が良好。 ○脆化温度:デュポン式落錘衝撃試験機を用い、落錘荷
重1000g、落下高さ30cm、撃錘は球状1/4イン
チφの条件で破壊温度を測定。所定温度に冷却した25
mm×25mm×厚さ2mmのシートを、内径10mmφの円筒
にのせ、衝撃試験を実施。
【0039】○グットリッチ発熱:グッドリッチ・フレ
クソメーター使用。回転数1800rpm、ストローク
0.225インチ、荷重55ポンド、開始温度50℃、
20分後の温度と開始温度との差ΔTを測定。 ○反撥弾性70℃:JIS−K−6301に従い、70
℃に加熱した試料を測定。
【0040】○耐摩耗性:ピコ摩耗試験機を使用して測
定。指数表示で大きいほど良好。
【0041】
【実施例1〜2および比較例1〜10】表5に示す本発
明で限定するゴム状重合体組成物および比較のためのゴ
ム状重合体組成物を使用し、表4の配合で加硫ゴム組成
物を用意し性能を測定した。結果を表5に示す。表5の
比較例7〜10のSBR単独使用の配合物は,ウェット
・グリップ特性〔Tanδ(0℃)で値が大きいほど
良〕が良くなるにしたがって、アイス・グリップ特性
〔E´(0℃)で値が小さいほど良〕、低温破壊性能
(脆化温度が低いほど良)が悪くなることがあきらかで
ある。とくに比較例9、10の乳化重合SBRはアイス
・グリップ特性が劣る。
【0042】これに対し、本発明による実施例1および
2は、ウェット・グリップ特性、アイス・グリップ特
性、低温破壊性能、低発熱性(ΔTが小さいほど良)、
反撥弾性(大きいほど良)、耐摩耗性(大きいほど良)
のバランスが良好である。さらに、比較例2および3は
従来の改良技術であるTgが−30℃以下のSBRとポ
リブタジエンとからなるゴム配合組成物であるが、これ
らはウェット・グリップ性能と低温破壊特性のバランス
が本発明ほど改良されていない。
【0043】また比較例1および4に示す(B)成分と
して本発明の限定に該当しない高シスポリブタジエンを
使用した場合には、ウェット・グリップ特性と低温破壊
性能の改良効果が少ない。
【0044】
【実施例1〜3および比較例7、8、11〜16】表6
に示す(A)成分のTgを変化させ、本発明で限定する
ゴム状重合体組成物および比較のためのゴム状重合体組
成物を使用し、表4の配合で加硫ゴム組成物を用意し性
能を測定した。結果を表6に示す。比較例7、8、13
〜16はSBR単独使用の配合物である。これらに比較
して、実施例1〜3の(A)成分のTgが本発明の限定
内にある組成物は、ウェット・グリップ特性、アイス・
グリップ特性、低温破壊性能、低発熱性、反撥弾性およ
び耐摩耗性のバランスが大幅に改良されている。
【0045】(A)成分のTgが本発明の限定より低い
比較例11は、ウェット・グリップ特性が劣る。一方
(A)成分のTgが本発明の限定より高い比較例12
は、アイス・グリップ特性、低温破壊性能、低発熱性お
よび反撥弾性が劣る。
【0046】
【実施例1、4〜6および比較例1、17〜20】表7
に示す、(B)成分のTgおよびポリマーの構造組成を
変化させ、本発明で限定するゴム状重合体組成物および
比較のためのゴム状重合体組成物を使用し、表4の配合
で加硫ゴム組成物を用意し性能を測定した。結果を表7
に示す。実施例1、4〜6の(B)成分のTgおよびポ
リマーの構造組成が本発明の限定内にある組成物は、ウ
ェット・グリップ特性、アイス・グリップ特性、低温破
壊性能、低発熱性、反撥弾性および耐摩耗性のバランス
が良好である。
【0047】比較例1および17の(B)成分として高
シスBRを使用した組成物は、ウェット・グリップ特性
が劣る。比較例18〜20の(B)成分のTgが本発明
の限定より高い組成物は、低温破壊性能の改良効果が少
ない。
【0048】
【実施例7〜10および比較例8、21、22】表8に
示す(A)成分と(B)成分の重量比率を変化させ、本
発明で限定するゴム状重合体組成物および比較のための
ゴム状重合体組成物を使用し、表4の配合で加硫ゴム組
成物を用意し性能を測定した。結果を表8に示す。実施
例7〜10の本発明の限定範囲の組成物は、ウェット・
グリップ特性、アイス・グリップ特性、低温破壊性能、
低発熱性、反撥弾性および耐摩耗性のバランスが良好で
ある。
【0049】比較例21は(B)成分量が限定量より少
なく、低温破壊性能、アイス・グリップ特性の改良効果
がほとんど見られない。比較例22は(B)成分量が限
定量より多く、ウェット・グリップ特性、強度が劣る。
【0050】
【実施例2、11〜13および比較例23〜27】表9
示す(A)成分のポリマー組成およびTgを変化さ
せ、本発明で限定するゴム状重合体組成物および比較の
ためのゴム状重合体組成物を使用し、表4の配合で加硫
ゴム組成物を用意し性能を測定した。結果を表9に示
す。実施例2、11〜13の本発明の限定範囲の組成物
は、ウェット・グリップ特性、アイス・グリップ特性、
低温破壊性能、低発熱性、反撥弾性、耐摩耗性のバラン
スが良好である。
【0051】比較例23は(A)成分量のSBRのビニ
ル量が本発明の限定より低く、低温破壊性能、アイス・
グリップ特性の改良効果が少ないと同時に、低発熱性、
反撥弾性が劣る。比較例24は(A)成分量のSBRの
ビニル量が本発明の限定の範囲より高く(B)成分との
相溶性が良好であるため、ウェット・グリップ特性と低
温破壊性能のバランスが劣る。
【0052】比較例25は(A)成分量のSBRの結合
スチレン量が本発明の限定の範囲より低く(B)成分と
の相溶性が良好であるため、ウェット・グリップ特性と
低温破壊特性のバランスが劣る。比較例26は(A)成
分量のSBRの結合スチレン量が本発明の限定の範囲よ
り高く、低温破壊性能、アイス・グリップ特性の改良効
果が少ないと同時に、低発熱性、反撥弾性が劣る。
【0053】比較例27は(A)成分量のTgが本発明
の限定の範囲より低く、ウェット・グリップ特性が劣
る。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のゴム状重合
体組成物は加硫ゴム配合物としてタイヤトレッドに使用
した場合に、良好なウェット・グリップ特性、アイス・
グリップ特性、低温破壊性能、低発熱性、反撥弾性、耐
摩耗性を示し、低温性能が要求される寒冷地向け高性能
タイヤ、オールシーズンタイヤに好適に使用され、有用
なゴム状重合体組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の加硫ゴム配合物のTanδ(周波数
=10Hz)−温度の関係を示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−135845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/06 C08L 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)成分として、不活性溶媒中、有機
    リチウム化合物触媒により重合されたスチレン−ブタジ
    エンランダム共重合体であって、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−3
    0〜−10℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が30
    /70〜50/50 (3)ブタジエン部分のミクロ構造のビニル結合量が
    0〜45モル% (4)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が80〜
    200であるゴム状重合体40〜85重量%と、 (B)成分として、不活性溶媒中、有機リチウム化合物
    触媒によって重合されたポリブタジエンまたはスチレン
    −ブタジエンランダム共重合体であって、 (1)DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が−1
    00〜−75℃ (2)結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が0/
    100〜10/90 (3)ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が30〜
    200であるゴム状重合体60〜15重量% とからなり、 全体の結合スチレン/結合ブタジエンの重量比率が18
    /82〜35/65、ムーニー粘度(ML1+4,10
    0℃)が80〜200、DSCで測定されたTgが−4
    0〜−10℃の範囲と、−70℃以下の2つの領域にあ
    ることを特徴とするゴム状重合体組成物。
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