JPH0618170Y2 - 冷水機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、冷水機に関する。

〔従来の技術〕

周知なごとく、冷水機は注水する水を予め冷却器を備え
た貯水タンクに溜めて冷却し、低温の水を飲料水として
該タンクから得るものである。

そして、かかる冷水機には種々のタイプがあるが、貯水
タンクが密閉型で水道栓と直結され、水道の水圧を利用
してポンプ等の力を借りずに注水する直結タイプ（プレ
ッシャー式）のものでは、貯水タンク内は常に満タン状
態であり、使用された分だけ自動的に補給される。

排水については、内部排水ホースを外部排水配管に連結
して冷水機外に排出するが、第５図〜第８図に示すよう
に内部排水ホース（図示せず）に連結した排水継手
（４）を冷水機本体（１）の背面に突出し、この排水継
手（４）と外部排水配管（図示せず）との間に略円筒状
のホッパー（５）を介装して、外部排水配管の排水口が
詰まったような場合にはこのホッパー（５）内に排水を
溜めることで水が冷水機内に逆流するのを防いでいる。

かかるホッパー（５）は一例として、第６図に示すよう
に、下部に外部排水配管に連通する排水口（５ｅ）を形
成し、一面を平面部（５ｆ）に形成した略円筒形のもの
とし、該平面部（５ｆ）に前記排水継手（４）が差込ま
れる孔（５ａ）を形成し、平面部（５ｆ）以外の外周面
に水平方向の溝（５ｃ）を形成してある。

また、冷水機本体（１）内に配設したタンク内を洗浄し
た場合、その洗浄水もホッパー（５）内に排出するよう
にしており、このためのドレン管（11）を前記排水継手
（４）と平行に並べてその上方の背面板（２）から水平
に突出し、ホッパー（５）側には前記孔（５ａ）の上方
にこのドレン管（11）が差込まれる孔（５ｂ）を形成す
る。

一方、排水口（５ｅ）または外部排水配管が詰まった時
にホッパー（５）内の水を排出する吐出口（５ｄ）をホ
ッパー（５）の側面に形成してある。

図中（７）はホッパー（５）を冷水機本体（１）に固定
するためのバンド、（６）は水漏れ防止用のパッキンを
示す。

こうして、ホッパー（５）を冷水機本体（１）に固定す
るには、まずホッパー（５）に設けた孔（５ａ）（５
ｂ）に排水継手（４）とドレン管（11）とをそれぞれ差
込む。この時ホッパー（５）は排水継手（４）に設けて
あるフランジ（４ａ）により位置決められる。

次に、ホッパー（５）に設けてある溝（５ｃ）にホッパ
ー（５）背面よりバンド（７）を嵌め込み、前記フラン
ジ（４ａ）とホッパー（５）との間にパッキン（６）を
介装して、バンド（７）の先端をネジ（８）により冷水
機本体（１）に固定する。

このようにして、ドレン管（11）と排水継手（４）とが
先端の開口をホッパー（５）内壁面に向けてホッパー
（５）内に水平に突出する状態で、ホッパー（５）が冷
水機本体（１）に固定される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

タンク内を水道水により自動洗浄すると、その洗浄水は
水道圧によって勢いよくドレン管（11）の先端開口から
ホッパー（５）内に流出する。この時、従来のドレン管
（11）は先端開口が水平方向に向いているため、排出水
がホッパー（５）の内壁にぶつかり、これを伝って流下
して吐出口（５ｄ）に至りここからホッパー（５）外に
流出したり、あるいは内壁にぶつかってはね返り、この
飛散水がやはり吐出口（５ｄ）から流出することがあ
り、この排出水でホッパー周辺や床面が汚損するおそれ
がある。

本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、タンク内
を水道水により自動洗浄した場合に、ドレン管から勢い
よく洗浄水が流出しても、この洗浄水がホッパーの吐出
口から流出することを防止でき、ホッパー周辺や床面の
汚損を防げる冷水機を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記目的を達成するため、下部に外部排水管に
接続する排水口を形成し、側面に前記外部排水管や排水
口が詰まった時にホッパー内部の水を排出する吐出口を
形成した逆流防止用のホッパーを介して内部排水ホース
を外部排水管に接続する水道栓直結タイプの冷水機にお
いて、冷水機本体からホッパー内に突出して該ホッパー
に連結するタンク内洗浄水のドレン管の先端をホッパー
の排水口に向けて開口することを要旨とするものであ
る。

〔作用〕

本考案によれば、タンク内を水道水により自動洗浄した
場合にドレン管の先端からホッパー内に流出する洗浄水
は、ホッパーの下部に設けた排水口方向に向かって吐出
するので、水道圧により勢いよく吐出してもホッパー内
壁にぶつかることなく排水口にスムーズに導かれ、飛散
水が発生することもなく吐出口から洗浄水が流れ出すこ
とはない。

〔実施例〕

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説明する。

第１図は本考案の冷水機の実施例の要部を示す縦断側面
図で、第５図〜第８図について既に説明した従来例と同
一の構成要素には同一の参照符号を付して詳細な説明は
省略した。

本考案の冷水機も従来と同様に冷水機本体（１）の背面
に突出した排水継手（４）にホッパー（５）を取付けた
もので、ホッパー（５）の構成も従来と同様に下部に排
水口（５ｅ）を、側面に吐出口（５ｄ）が形成してあ
る。

図中（３）は冷水機本体（１）の背面板（２）から水平
方向に突出するドレン管を示し、該ドレン管（３）は先
端を下向きにわん曲させて開口（３ａ）が下方を向くよ
うに形成し、かつ、ホッパー（５）へ取付けた時に、開
口（５ａ）がホッパー（５）の排水口（５ｅ）上方に位
置するような長さに突出長さを定めておく。

このようにして、ホッパー（５）を冷水機本体（１）に
取付けるには第２図〜第４図に示すように、まず孔（５
ａ）（５ｂ）が上面に位置するようにホッパー（５）を
横向きにして、孔（５ｂ）にドレン管（３）の先端を下
方から差込む（第２図鎖線位置）。

そして、この状態から孔（５ｂ）位置を中心にしてホッ
パー（５）の排水口（５ｅ）側が上方に位置するように
ドレン管（３）の先端のわん曲部に沿ってホッパー
（５）を矢印方向に回してこれを垂直にたてる（第２図
実線位置）。

つぎに第３図に示すようにこの垂直位置（鎖線位置）か
ら孔（５ｂ）を中心点としてホッパー（５）を左または
右方向に180度回転させ、排水口（５ｅ）側を下方に位
置させる（実線位置）。

こうしてホッパー（５）の孔（５ｂ）にドレン管（３）
の先端が挿入されてホッパー（５）の上下方向が正しく
位置決めされたならば、第４図に示すようにホッパー
（５）を冷水機本体（１）側に押し込み、排水継手
（４）を孔（５ａ）に挿入すると同時にドレン管（３）
の途中を孔（５ｂ）にさらに差し込む。

そして、排水継手（４）のフランジ（４ａ）とホッパー
（５）との間にパッキン（６）を介装するとともに、バ
ンド（７）を溝（５ｃ）に装着してバンド（７）の両端
部をネジ（８）で冷水機本体（１）に固定する。

このようにしてホッパー（５）が冷水機本体（１）に固
定されるが、この状態でドレン管（３）は先端がホッパ
ー（５）の排水口（５ｅ）上方に位置して開口（３ａ）
が排水口（５ｅ）側に向く。

よって、冷水機本体（１）内のタンクを水道水により自
動洗浄すれば、その洗浄水は、ドレン管（３）の開口
（３ａ）から下方の排水口（５ｅ）に向かって吐出しこ
こからスムーズに排水されるから、洗浄水が水道圧によ
り勢いよくホッパー（５）内に吐出しても、この吐出水
がホッパー（５）の内壁面にぶつかることはなく、吐出
水が内壁を伝って直接吐出口（５ｄ）から外部に流出し
たり、あるいは内壁にぶつかって発生する飛散水が吐出
口（５ｄ）から流出することもない。

〔考案の効果〕 以上述べたように本考案の冷水機は、水道圧によりドレ
ン管から勢いよく水がホッパー内に吐出してもこの水が
ホッパーに設けてある吐出口から外部に流出することを
防止できるので、この吐出水によりホッパー周辺や床面
が汚損されるおそれがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の冷水機の実施例を示す縦断側面図、第
２図〜第４図は同上ホッパーの取付工程を示す縦断側面
図、第５図は冷水機全体を示す背面側の斜視図、第６図
はホッパーの斜視図、第７図は従来例の要部を示す縦断
側図面、第８図は同上取付状態を示す縦断側図面であ
る。 （１）……冷水機本体、（２）……背面板 （３）……ドレン管、（３ａ）……開口 （４）……排水継手、（４ａ）……フランジ （５）……ホッパー、（５ａ）……孔 （５ｂ）……孔、（５ｃ）……溝 （５ｄ）……吐出口、（５ｅ）……排水口 （５ｆ）……平面部、（６）……パッキン （７）……バンド、（８）……ネジ （11）……ドレン管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下部に外部排水管に接続する排水口を形成
   し、側面に前記外部排水管や排水口が詰まった時にホッ
   パー内部の水を排出する吐出口を形成した逆流防止用の
   ホッパーを介して内部排水ホースを外部排水管に接続す
   る水道栓直結タイプの冷水機において、冷水機本体から
   ホッパー内に突出して該ホッパーに連結するタンク内洗
   浄水のドレン管の先端をホッパーの排水口に向けて開口
   することを特徴とする冷水機。