JP3780607B2 - 浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽内を洗浄するための洗浄タンクを、浴槽上端部に外フランジとして設けられた浴槽フランジ部に取り付けるための浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽洗浄用洗剤タンクは、浴槽内に付着する汚れ等を落として綺麗にするための浴槽洗浄装置の一部として用いられ、浴槽の近傍に配置されるが、配置場所として浴槽の上端部に外フランジとして水平方向に出っ張った浴槽フランジ部を利用して取り付けられる場合が多い。そしてその場合、浴槽洗浄用洗剤タンクは、その浴槽フランジ部の下側に隠れるようにして取り付けられると共に、洗剤の補充口が前記浴槽フランジ部を貫通して上面側に開口するようにし、且つキャップで開口自在に前記洗剤の補充口を閉止していた。
前記浴槽洗浄用洗剤タンク内の洗剤は原液として、水や温水からなる洗浄水の流れに、ベンチュリー管等を用いて、その負圧形成部から洗剤を少しずつ吸引させて加え、これによって洗剤を混入した洗浄液を洗浄液噴出ノズルから浴槽内に噴出させる。しかして浴槽洗浄用洗剤タンク内は洗剤が排出されるにつれて負圧状態になるので、空気を外部から取り入れる空気通孔を設ける必要があった。この空気通孔は、洗剤が漏れないようにするため、タンクの最上部である前記洗剤補充口に設けられるが、キャップが螺合される螺子部を避けて、洗剤補充口の付け根の付近に空気通孔としての横貫通孔が設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の装置においては、空気通孔が浴槽フランジ部から上方に突出した洗剤補充口の付け根に横貫通孔として設けられているため、前記浴槽洗浄用洗剤タンク内に、何らかの理由で洗浄液が逆流した場合には、増加した液が前記空気通孔である横貫通孔から水平方向に外部へ勢いよく飛び出すといった不都合も考えられる。
【0004】
そこで本発明は、上記従来の装置の欠点を解消し、浴槽洗浄用洗剤タンクを浴槽フランジ部に取り付け、洗剤の補充口を浴槽フランジ部の上面側に開口するようにした場合において、逆流して増加した洗剤が、空気通孔から外部に勢いよく飛び出るといったことのない浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置は、浴槽の上端部に設けられた浴槽フランジ部に取り付け用貫通孔を設け、該取り付け用貫通孔に対して接続用継ぎ手管を嵌め合わせ、該接続用継ぎ手管に対して前記浴槽フランジ部の下側から浴槽洗浄用洗剤タンクの突出口部を結合し、また接続用継ぎ手管の前記浴槽フランジ部から上方に突出する突出筒部に対してキャップを前記浴槽フランジ部の上側から着脱自在に螺合するようにして、浴槽洗浄用洗剤タンクの浴槽フランジ部への取付けと浴槽洗浄用洗剤タンクへの洗剤の補充口を同時に構成するようにした浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置であって、前記キャップが螺合される接続用継ぎ手管の突出筒部の上端に切り欠き溝を設けると共に、該切り欠き溝に連続する突出筒部外壁の雄螺子の部分にも切り欠きを設けたことを特徴としている。
【0006】
上記本発明の特徴によれば、浴槽洗剤用洗剤タンク内の洗剤が逆流等によってタンク内に一杯になった場合で、溢れ出る洗剤は、キャップによる蓋がなされた接続用継ぎ手管の突出筒部の上端の切り欠き溝を通って、突出筒部の外側へ水平方向に導かれ、更にキャップが螺合された突出筒部の螺子部分の切り欠きを通って下向きに導かれた後、外部に流れ出る。よって逆流した洗剤が勢いよく飛び出すといったことが確実に防止される。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の浴槽洗浄用洗剤タンクの取り付け装置の実施の形態を示す断面図で、図2は接続用継ぎ手管を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は縦断面図である。
【0008】
図1において、10は浴槽フランジ部、20は浴槽洗浄用洗剤タンク、30は接続用継ぎ手管、40はキャップ、50はパッキンである。浴槽フランジ部10は浴槽の上端部に水平方向に突出する外フランジとして設けられている。また浴槽洗浄用洗剤タンク20は、浴槽洗浄を行うための洗剤液を原液として溜めておくタンクで、図示しないタンク底部の排出口から延長された洗剤供給通路が、水や温水からなる洗浄水を供給する洗浄水供給通路の途中に設けたベンチュリー管等の負圧形成部に接続されることで、洗浄水の流れの中に洗剤が少しずつ吸引、混合されつつ洗浄液が構成され、この洗浄液が図示しない洗浄液噴出ノズルから浴槽内に噴出せられるようになされている。従って、通常時には浴槽洗浄用洗剤タンク20内に洗浄水供給通路側から水が逆流してくることはないが、通路が連通しているので、何らかの異常が発生した場合には、洗浄水が浴槽洗浄用洗剤タンク20内に逆流してきて、タンク20内を満杯にし、圧力をもって隙間や空気通孔から飛び出るといったことも予想され得る。
【0009】
前記浴槽フランジ部10の一部に取り付け用貫通孔11が設けられ、この取り付け用貫通孔11に対して接続用継ぎ手管30を嵌め合わされる。
図2も参照して、接続用継ぎ手管30は、中央部のフランジ部31と、該フランジ部31から下に垂下して構成された垂下筒部32と、フランジ部31から上に突出して構成された突出筒部33とからなる。垂下筒部32が前記取り付け用貫通孔11に嵌まり込み、フランジ部31が取り付け用貫通孔11の上面に着座せられることで、接続用継ぎ手管30が取り付け用貫通孔11に対して嵌め合わされる。
接続用継ぎ手管30の垂下筒部32の内側周には雌螺子32aが構成されており、一方、前記浴槽洗浄用洗剤タンク20の天井面からは突出口部21が突出して設けられ、その突出口部21の外側周には雄螺子21が構成されている。浴槽洗浄用洗剤タンク20の突出口部21と接続用継ぎ手管30の垂下筒部32とを螺合結合することで、浴槽洗浄用洗剤タンク20を浴槽フランジ部10の下側にパッキン50を介して取り付けることができる。
【0010】
接続用継ぎ手管30の突出筒部33は、浴槽洗浄用洗剤タンク20への洗剤の補充口を構成し、その外側周にはキャップ40が螺合するための雄螺子33a が構成されている。
そして前記突出筒部33の上端には対応する2か所に切り欠き溝33b が設けられている。また前記切り欠き溝33b に連続する前記外側周の雄螺子33a の部分に切り欠き33c を設けている。前記切り欠き溝33b は1か所或いは3か所以上であっても可能である。
尚、接続用継ぎ手管30の中央部付近の内孔部に複数箇所突出して設けられた凸片34は、図示しない異物除去フィルターを設置するための設置台を構成するものである。
【0011】
前記キャップ40には、垂れ下がった側周部41a と天井部41b とからなるキャップ本体41に対して、前記天井部内側から垂下して雌螺子筒42が設けられ、この雌螺子筒42で前記接続用継ぎ手30の突出筒部33の雄螺子33a に着脱自在に螺合する。
前記キャップ40を接続用継ぎ手管30の突出筒部33に螺合した状態においては、突出筒部33の上端に設けた切り欠き溝33b と、突出筒部33の雄螺子33a に設けた切り欠き33c とによって、外部との空気通路が構成される。該空気通路は、先ず突出筒部33の最上部から開始されると共に、その最上部から切り欠き溝33b を水平方向に導かれた後、切り欠き33c を下方に導かれ、その後に外部に導かれている。従って、通常時においては、浴槽洗浄用洗剤タンク20内の洗剤が減少するにつれて、外部の空気が前記空気通路を介して浴槽洗浄用洗剤タンク20内に導入され、該タンク20内の気圧状態を安定させる。
一方、何らかの異常により浴槽洗浄用洗剤タンク20への逆流が生じた場合には、切り欠き溝33b が接続用継ぎ手管30の突出筒部33の最上端に設けられているため、洗剤が漏れるに至るまでの水位的な余裕がそれだけ大きく、漏れに至るのを少なくすることができる。そして、特に、洗剤が外部に漏れ出るに至る場合でも、前記切り欠き溝33b と切り欠き33c とで構成される通路が途中で折れ曲がって構成されているので、洗剤が直接的に勢いをもって外部に噴出して、人にかかるといったことが防止される。
【0012】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなり、請求項1に記載の浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置によれば、浴槽の上端部に設けられた浴槽フランジ部に取り付け用貫通孔を設け、該取り付け用貫通孔に対して接続用継ぎ手管を嵌め合わせ、該接続用継ぎ手管に対して前記浴槽フランジ部の下側から浴槽洗浄用洗剤タンクの突出口部を結合し、また接続用継ぎ手管の前記浴槽フランジ部から上方に突出する突出筒部に対してキャップを前記浴槽フランジ部の上側から着脱自在に螺合するようにして、浴槽洗浄用洗剤タンクの浴槽フランジ部への取付けと浴槽洗浄用洗剤タンクへの洗剤の補充口を同時に構成するようにした浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置であって、前記キャップが螺合される接続用継ぎ手管の突出筒部の上端に切り欠き溝を設けると共に、該切り欠き溝に連続する突出筒部外壁の雄螺子の部分にも切り欠きを設けたので、
浴槽洗浄用洗剤タンク内の洗剤が逆流等によって浴槽洗浄用洗剤タンク内に一杯になり、外部に溢れ出るような場合があっても、その溢れ出る洗剤が直接的に外部へ勢いよく飛び出すといったことを確実に防止することができる。
また、切り欠き溝が接続用継ぎ手管の突出筒部の最上端に設けられているため、洗剤が漏れるに至るまでの水位的な余裕がそれだけ大きく、漏れに至るのを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浴槽洗浄用洗剤タンクの取り付け装置の実施の形態を示す断面図である。
【図2】接続用継ぎ手管を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は縦断面図である。
【符号の説明】
10 浴槽フランジ部
11 取り付け用貫通孔
20 浴槽洗浄用洗剤タンク
21 突出口部
30 接続用継ぎ手管
31 フランジ部
32 垂下筒部
33 突出筒部
33a 雄螺子
33b 切り欠き溝
33c 切り欠き
40 キャップ
50 パッキン

Claims (1)

  1. 浴槽の上端部に設けられた浴槽フランジ部に取り付け用貫通孔を設け、該取り付け用貫通孔に対して接続用継ぎ手管を嵌め合わせ、該接続用継ぎ手管に対して前記浴槽フランジ部の下側から浴槽洗浄用洗剤タンクの突出口部を結合し、また接続用継ぎ手管の前記浴槽フランジ部から上方に突出する突出筒部に対してキャップを前記浴槽フランジ部の上側から着脱自在に螺合するようにして、浴槽洗浄用洗剤タンクの浴槽フランジ部への取付けと浴槽洗浄用洗剤タンクへの洗剤の補充口を同時に構成するようにした浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置であって、前記キャップが螺合される接続用継ぎ手管の突出筒部の上端に切り欠き溝を設けると共に、該切り欠き溝に連続する突出筒部外壁の雄螺子の部分にも切り欠きを設けたことを特徴とする浴槽洗浄用洗剤タンク取り付け装置。
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