JPH061812Y2 - ターポリンシート - Google Patents
ターポリンシートInfo
- Publication number
- JPH061812Y2 JPH061812Y2 JP6138190U JP6138190U JPH061812Y2 JP H061812 Y2 JPH061812 Y2 JP H061812Y2 JP 6138190 U JP6138190 U JP 6138190U JP 6138190 U JP6138190 U JP 6138190U JP H061812 Y2 JPH061812 Y2 JP H061812Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tarpaulin sheet
- tarpaulin
- sheet
- coating layer
- vinyl chloride
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は野積シート、トラックシート、テント等の産業
用資材として広く用いられているターポリンシートに関
するものである。
用資材として広く用いられているターポリンシートに関
するものである。
従来、ターポリンシートに用いられている基布は、一般
にマルチフイラメント糸からなる織物であり、ターポリ
ンシートの切断面には、これらのマルチフイラメント糸
を構成する各単糸間の微小な空隙および基布と合成樹脂
被膜層との間に存在する多数の微細孔のためにターポリ
ンシートが水と接触した場合に、ターポリンシートの切
断面部より毛細管現象によってターポリンシート内部に
水が浸透し、ターポリンシートを汚染し、カビの発生、
合成樹脂被膜層の剥離現象が起こると共にターポリンシ
ートの物性面においても、引張強度の低下、ターポリン
シートの接合部においても接着力の低下、クリープ性の
低下といった問題点があった。
にマルチフイラメント糸からなる織物であり、ターポリ
ンシートの切断面には、これらのマルチフイラメント糸
を構成する各単糸間の微小な空隙および基布と合成樹脂
被膜層との間に存在する多数の微細孔のためにターポリ
ンシートが水と接触した場合に、ターポリンシートの切
断面部より毛細管現象によってターポリンシート内部に
水が浸透し、ターポリンシートを汚染し、カビの発生、
合成樹脂被膜層の剥離現象が起こると共にターポリンシ
ートの物性面においても、引張強度の低下、ターポリン
シートの接合部においても接着力の低下、クリープ性の
低下といった問題点があった。
本考案はこのような問題点を解消したもので、ターポリ
ンシート内部への浸水防止、内部汚染防止、基布と合成
樹脂被膜層の接着力の増強とターポリンシート同士の接
合部のクリープ性の向上と柔軟で耐蝕性に優れたターポ
リンシートを提供するものである。
ンシート内部への浸水防止、内部汚染防止、基布と合成
樹脂被膜層の接着力の増強とターポリンシート同士の接
合部のクリープ性の向上と柔軟で耐蝕性に優れたターポ
リンシートを提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本考案のターポリンシート
は、フッ素樹脂とアクリル樹脂と塩化ビニル樹脂との混
合組成物からなる水性の加工剤(2)を基布(1)に含浸し、
基布(1)の少なくとも片面に合成樹脂被膜層(3)を設けた
ものである。
は、フッ素樹脂とアクリル樹脂と塩化ビニル樹脂との混
合組成物からなる水性の加工剤(2)を基布(1)に含浸し、
基布(1)の少なくとも片面に合成樹脂被膜層(3)を設けた
ものである。
基布に含浸されているフッ素樹脂、アクリル樹脂、塩化
ビニル樹脂の混合組成物は、織物からなる基布の各単糸
間の隙間、および基布と合成樹脂被膜層間に存在する多
数の微細孔を埋め、水の浸透を防ぐと共に、合成樹脂被
膜層の基布に対する接着力を高めて剥離を防止する。さ
らに、柔軟性を向上し、引張強度、引裂強度も大にする
ものである。
ビニル樹脂の混合組成物は、織物からなる基布の各単糸
間の隙間、および基布と合成樹脂被膜層間に存在する多
数の微細孔を埋め、水の浸透を防ぐと共に、合成樹脂被
膜層の基布に対する接着力を高めて剥離を防止する。さ
らに、柔軟性を向上し、引張強度、引裂強度も大にする
ものである。
以下、本考案の実施例を示す図面について説明する。
(1)はポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル等の合成繊維や綿、麻等の天然繊維を使用して織成、
編成してなる基布、(2)はフッ素樹脂とアクリル樹脂と
塩化ビニル樹脂とを混合した樹脂組成物の水性加工剤
で、この加工剤(2)を基布(1)に含浸してある。(3)はポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル共重合体、エチレン酢酸
ビニル、ポリウレタン樹脂等からなる合成樹脂被膜層で
ある。
ル等の合成繊維や綿、麻等の天然繊維を使用して織成、
編成してなる基布、(2)はフッ素樹脂とアクリル樹脂と
塩化ビニル樹脂とを混合した樹脂組成物の水性加工剤
で、この加工剤(2)を基布(1)に含浸してある。(3)はポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル共重合体、エチレン酢酸
ビニル、ポリウレタン樹脂等からなる合成樹脂被膜層で
ある。
本考案に使用する加工剤(2)のうち、フッ素樹脂は基布
(1)に対しての吸水防止剤としてすぐれているが、単独
では基布(1)と合成樹脂被膜層(3)との接着性を阻害し接
着力を低下させるために、結合剤としてアクリル樹脂と
塩化ビニル樹脂を併用することによって基布(1)と合成
樹脂被膜層(3)の接着性及び毛細管現象による水の浸透
防止に相乗的効果を発現させることにある。
(1)に対しての吸水防止剤としてすぐれているが、単独
では基布(1)と合成樹脂被膜層(3)との接着性を阻害し接
着力を低下させるために、結合剤としてアクリル樹脂と
塩化ビニル樹脂を併用することによって基布(1)と合成
樹脂被膜層(3)の接着性及び毛細管現象による水の浸透
防止に相乗的効果を発現させることにある。
また、アクリル樹脂はフッ素樹脂との相溶性が良好であ
ることで用い、また塩化ビニル樹脂についてもフッ素樹
脂とアクリル樹脂との相溶性が良好であることから用い
ている。
ることで用い、また塩化ビニル樹脂についてもフッ素樹
脂とアクリル樹脂との相溶性が良好であることから用い
ている。
該加工剤(2)の混合樹脂は軟化点100℃以上が好ましく、
一般的有機溶剤トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケ
トン等に溶解しにくい事が望ましい。
一般的有機溶剤トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケ
トン等に溶解しにくい事が望ましい。
本考案に用いる加工剤(2)の付着量は、基布重量に対し
て、フッ素樹脂0.１〜２％、アクリル樹脂0.１〜２％、
塩化ビニル樹脂0.２〜６％の範囲が好ましい。
て、フッ素樹脂0.１〜２％、アクリル樹脂0.１〜２％、
塩化ビニル樹脂0.２〜６％の範囲が好ましい。
本考案のターポリンシートは、上述した組成からなる水
性の加工剤(2)に基布(1)に浸漬させ、マルチフイラメン
ト糸に必要量含浸させ、150℃〜200℃で乾燥熱処理する
ことによって加工剤(2)の効果が有効に発現される。か
くして得られた基布(1)は、次いで合成樹脂被膜層(3)を
コーテング法又はカレンダー法、ラミネター法等の加工
によってターポリンシートが得られるのである。
性の加工剤(2)に基布(1)に浸漬させ、マルチフイラメン
ト糸に必要量含浸させ、150℃〜200℃で乾燥熱処理する
ことによって加工剤(2)の効果が有効に発現される。か
くして得られた基布(1)は、次いで合成樹脂被膜層(3)を
コーテング法又はカレンダー法、ラミネター法等の加工
によってターポリンシートが得られるのである。
以下、本考案の実施例をさらに具体的に説明する。
（実施例１） フッ素樹脂 0.８％ アクリル樹脂 0.７％ 塩化ビニル樹脂 1.５％ 水 ９7.０％ １０0.０％ 以上の配合からなる水性の加工剤(2)にポリエステル繊
繊維のフイラメント糸からなる織物 の基布(1)に含浸し、180℃×２分乾燥熱処理を行った。
加工剤(2)の全乾燥付着量は4.５％であった。
繊維のフイラメント糸からなる織物 の基布(1)に含浸し、180℃×２分乾燥熱処理を行った。
加工剤(2)の全乾燥付着量は4.５％であった。
次いで、可塑化塩化ビニルシート(3)(3)を基布(1)の両
面からカレンダー法にて貼合せ、ターポリンシートを作
製した。（これを試料１とする。） （比較例１） 実施例１と同じ織物の基布(1)を無処理で両面からカレ
ンダー法で実施例１と同じ可塑化塩化ビニルシート(3)
(3)を貼合せターポリンシートを作製した。（これを試
料２とする。） （比較例２） 実施例１と同じ織物の基布(1)をフッ素樹脂のみ0.５％
配合した加工剤に含浸し、180℃×２分乾燥熱処理を行
い、次いで実施例１と同じ可塑化塩化ビニルシート(3)
(3)を同じ条件で貼合せターポリンシートを作製した。
（これを試料３とする。） 実施例(1)によるターポリンシート（試料１）と比較例
(2)のターポリンシート（試料２）又は、比較例(3)のタ
ーポリンシート（試料３）の３点について、各々のター
ポリンシートの切断部分を第２図に示すように、容器
(4)の中に赤インキ(5)を入れ、その中に３cm幅の試料
(6)の下端部を浸漬してインキの浸透テストを行った結
果、比較例(2)のターポリンシート（試料２）は浸漬と
同時にターポリン内部の基布にインキが浸透するのに対
して実施例(1)によるターポリンシート（試料１）は72
時間経過してもインキの浸透は全く認められなかった。
比較例(3)のターポリンシート（試料３）のものも同様
に毛細管現象によるターポリン内部への水の浸透は従来
のターポリンに比べて著しく少ないことが解った。
面からカレンダー法にて貼合せ、ターポリンシートを作
製した。（これを試料１とする。） （比較例１） 実施例１と同じ織物の基布(1)を無処理で両面からカレ
ンダー法で実施例１と同じ可塑化塩化ビニルシート(3)
(3)を貼合せターポリンシートを作製した。（これを試
料２とする。） （比較例２） 実施例１と同じ織物の基布(1)をフッ素樹脂のみ0.５％
配合した加工剤に含浸し、180℃×２分乾燥熱処理を行
い、次いで実施例１と同じ可塑化塩化ビニルシート(3)
(3)を同じ条件で貼合せターポリンシートを作製した。
（これを試料３とする。） 実施例(1)によるターポリンシート（試料１）と比較例
(2)のターポリンシート（試料２）又は、比較例(3)のタ
ーポリンシート（試料３）の３点について、各々のター
ポリンシートの切断部分を第２図に示すように、容器
(4)の中に赤インキ(5)を入れ、その中に３cm幅の試料
(6)の下端部を浸漬してインキの浸透テストを行った結
果、比較例(2)のターポリンシート（試料２）は浸漬と
同時にターポリン内部の基布にインキが浸透するのに対
して実施例(1)によるターポリンシート（試料１）は72
時間経過してもインキの浸透は全く認められなかった。
比較例(3)のターポリンシート（試料３）のものも同様
に毛細管現象によるターポリン内部への水の浸透は従来
のターポリンに比べて著しく少ないことが解った。
なお、実施例(1)によるターポリンシートと比較例(2)の
ターポリンシート又は比較例(3)のターポリンシートの
インキテストと物性の１例を第１表に比較する。
ターポリンシート又は比較例(3)のターポリンシートの
インキテストと物性の１例を第１表に比較する。
以上の結果から実施例(1)のターポリンシートが、比較
例１，２のターポリンシートに比較し、防水効果、基布
と可塑化塩化ビニルフイルムとの接着力、引裂強度、さ
らにクリープ性能が優れていることがわかる。
例１，２のターポリンシートに比較し、防水効果、基布
と可塑化塩化ビニルフイルムとの接着力、引裂強度、さ
らにクリープ性能が優れていることがわかる。
本考案は、フッ素樹脂とアクリル樹脂と、塩化ビニル樹
脂との混合組成物からなる水性の加工剤(2)を基布(1)に
含浸し、基布(1)の少なくとも片面に合成樹脂被膜層(3)
を設けたことを特徴とするターポリンシートに係るもの
であるから、水性の加工剤(2)によって基布(1)への含浸
が容易でかつ確実となり、シート内部への水の浸透、及
び腐蝕を防止するのはもちろん、基布(1)と合成樹脂被
膜層(3)の接着力を増して該被膜層(3)の剥離がなくな
る。又、ターポリンシート特有の柔軟性をさらに高める
と共に、引張強度、引裂強度を一層大にするものであ
る。
脂との混合組成物からなる水性の加工剤(2)を基布(1)に
含浸し、基布(1)の少なくとも片面に合成樹脂被膜層(3)
を設けたことを特徴とするターポリンシートに係るもの
であるから、水性の加工剤(2)によって基布(1)への含浸
が容易でかつ確実となり、シート内部への水の浸透、及
び腐蝕を防止するのはもちろん、基布(1)と合成樹脂被
膜層(3)の接着力を増して該被膜層(3)の剥離がなくな
る。又、ターポリンシート特有の柔軟性をさらに高める
と共に、引張強度、引裂強度を一層大にするものであ
る。
図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はターポリ
ンシートの拡大断面図で、第２図は吸水実験を示す説明
図である。 (1)…基布、(2)…加工剤、(3)…合成樹脂被膜層
ンシートの拡大断面図で、第２図は吸水実験を示す説明
図である。 (1)…基布、(2)…加工剤、(3)…合成樹脂被膜層
Claims (1)
- 【請求項１】フッ素樹脂とアクリル樹脂と塩化ビニル樹
脂の混合組成物からなる水性の加工剤(2)を基布(1)に含
浸し、基布(1)の少なくとも片面に合成樹脂被膜層(3)を
設けたことを特徴とするターポリンシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6138190U JPH061812Y2 (ja) | 1990-06-11 | 1990-06-11 | ターポリンシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6138190U JPH061812Y2 (ja) | 1990-06-11 | 1990-06-11 | ターポリンシート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0420433U JPH0420433U (ja) | 1992-02-20 |
| JPH061812Y2 true JPH061812Y2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=31589581
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6138190U Expired - Lifetime JPH061812Y2 (ja) | 1990-06-11 | 1990-06-11 | ターポリンシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH061812Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-11 JP JP6138190U patent/JPH061812Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0420433U (ja) | 1992-02-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |