JP3173920B2 - メッシュシートの製造方法 - Google Patents

メッシュシートの製造方法

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州洋 石川
芳文 森口
忠勝 坂井
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  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は飛散防止シート、工事用
メッシュシート等の建設工事用資材及び地盤中やコンク
リート中で使用される土木用メッシュシート等の土木資
材に用いられるメッシュシートの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、粗目織物に塩化ビニル樹脂を被覆
したメッシュシートが広く建設工事用資材や土木資材と
して用いられている。ところがその端面や樹脂の損傷し
た箇所より、単繊維間の毛細管現象により水を吸収し、
かびを発生させたり,繊維性能の劣化させたり,吸収さ
れた水分が凍結し樹脂を破壊したりする等の原因となっ
ている。これらに対処するために基布となる粗目織物等
に吸水防止性能を付与することが考えられ,フッ素化合
物の浴に浸漬し、マングル等で絞り、所定量のフッ素化
合物を繊維に付与後130〜190℃で乾燥、熱処理す
る方法か試みられている。しかし、これらの方法では、
特にメッシュシートなどの織り密度の粗い粗目織物で
は、目ずれや目曲がりが発生し、樹脂被覆加工後に均整
な物性で外観品位の良いものが得られない。近年、作業
現場においても美観を保つために外観品位の良好なもの
要求も高まってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な現
状に鑑みて行われたもので、外観品位が良く、均一な吸
水防止性能を有し,被覆樹脂との密着性も良いメッシュ
シートを得ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、紡糸油剤と共に撥水剤を付与したポリエ
ステル繊維からなり充実率が95%以下である織編物を
合成樹脂により被覆し熱処理することを特徴とするメッ
シュシートの製造方法を要旨とするものである。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明のポ
リエステル繊維は、ポリエチレンテレフタレートを主た
る成分とする長繊維糸で、ポリエチレンテレフタレート
の特性が損なわれない程度に第3成分を共重合したポリ
エステルも用いることができる。本発明で用いる紡糸油
剤と共に撥水剤を付与したポリエステル繊維は、溶融紡
糸部からズルを通して紡出され、冷却された糸条を、
油剤付与装置に導入し、紡糸油剤と共に撥水剤を付与し
て得る。本発明における紡糸油剤とは、平滑剤,乳化
剤,帯電防止剤等を含む通常の油剤を意味し、平滑剤と
しては、鉱物油,脂肪酸エステル類等があり、乳化剤と
しては高級アルコール類,またはエチレンオキサイド
(EO)付加物等があり、帯電防止剤としては、アニオン
系,カチオン系等様々な界面活性剤が用いられる。
【0006】本発明で用いる撥水剤は、一般に用いられ
るフッ素系やシリコーン系の撥水溌油剤であり、またフ
ッ素系及びシリコーン系の両者を混合したものや両者の
共重合したものを用いても良い。好ましくは、パーフル
オロアルキル基含有化合物であり、パーフルオロアルキ
ル基を含有するアクリル酸エステル,メタクリル酸化合
物,ウレタン化合物等であり、特に油剤との相溶性,熱
に対する安定性,性能面より、1,3,5−トリス(6
−イソシアナートヘキシール)ビューレットの2−
{(パーフルオロアルキル(C6 〜C18))}エタノー
ル、1オクタデカノール、2,3−エポキシ−1−プロ
パノール付加物及びこれの誘導体が好適であり、これら
の化合物を単独で用いても、併用して用いても良い。
【0007】紡糸油剤と撥水剤を同時に付与させる場
合、紡糸油剤のイオン性と撥水剤のイオン性が問題とな
り、沈澱など生じない相溶性の良いものを選択すること
が大切である。この様に一段で同時に付与方法を採用し
ても良いが、先に紡糸油剤を付与した後、撥水剤を付与
する二段付与方法を採用しても良い。
【0008】撥水剤を付与した後、熱延伸工程に導き熱
固定するが、熱固定の方法は、ホットローラーや熱板に
接触する方法や加熱雰囲気中を通過させる方法等の何れ
でも良い。また、このとき乾燥は十分に行われなければ
ならないが、撥水性能を十分に発現するだけの熱処理を
行わず、原糸としては撥水性を有さず、製織編後の被覆
樹脂加工工程時の熱処理工程で撥水性を発現させるよう
にするのが好ましい。原糸製造時に十分な撥水性を発現
させるには、生産速度を落とし、高温で熱処理する必要
があり、また、原糸で十分な撥水性を発現していると被
覆加工樹脂との接着性が低下し樹脂剥離等の欠点が発生
しやすくなる。生産性を維持して撥水性能を十分に発現
するだけの熱処理を行わずに生産した糸条は、被覆加工
樹脂と強靭に接着する利点がでてくる。
【0009】本発明では、メッシュシートの通風性を確
保するために、上記のポリエステル繊維を用いて充実率
が95%以下の織編物を製織編する。ここで、充実率は
織編物の平面写真を取り、平面写真の重量(M)と平面
写真の糸条間の空間部を切り取った残りの重量(N)を
測定し、次式で計算した数値である。また合成樹脂にて
被覆処理した製品の充実率は、98%以下である。 充実率(%)=(N/M)×100
【0010】また、本発明では、製織編した織編物に樹
脂被覆すると共に熱処理してメッシュシートを得る。被
覆加工に用いる樹脂としては、一般に市販されている熱
可塑性樹脂を用いることができ、ポリウレタン樹脂,ポ
リアクリル樹脂,シリコーン樹脂,フッ素系樹脂,ポリ
塩化ビニル樹脂等を挙げることができる。用いる樹脂の
形状は、溶液状やペースト状であり、また加工方法も、
コーティング,ディッピング法等の何れの方法を用いて
も良い。樹脂の塗布量についても用いられる用途により
異なり、適宜塗布量を選択することが可能である。また
該樹脂中にイソシアネートなどを混合させ、可塑性を失
わない程度の架橋処理も行う事が出来る。樹脂被覆は少
なくとも織編物の片面に行い、織編物の両面に行うのが
好ましい。この場合、必要により、接着層を設けて織編
物と樹脂を接着したり、多層コーティングやコーティン
グとラミネートとの組み合わせにより被覆することも可
能である。
【0011】
【作用】本発明によると、充実率が95%以下である織
編物に合成樹脂の被覆処理を行っているので、メッシュ
シートとしての基本的な性能を具備しており、紡糸油剤
と共に撥水剤を付与したポリエステル繊維を用いて製織
編し、樹脂被覆後に熱処理を行っているので、メッシュ
シートを構成する個々の繊維に撥水性能を持たせること
ができ、メッシュシート内への毛細管現象による水分の
浸透がなく、かびを発生させたり、吸収した水分が凍結
し繊維性能を劣化させたり、被覆樹脂を破壊させたりす
ることがない。また、製織編後に撥水加工を施す工程が
必要ないため、目ずれや目曲がり等の欠点を発生するこ
とがなく、外観の優れたメッシュシートとすることがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、実施例を挙げて発明を詳細に説明す
る。実施例におけるメッシュシートの性能評価は、次の
方法によって行った。 吸水性 JIS−L−1096(6.26.1 B法) のバイレック法に
準じて測定を行った。 強力保持率 繊維の強力劣化を評価するため、水酸化カルシウム飽和
水溶液に45日間、60℃で浸漬し、浸漬前後の引張強
力を測定して、浸漬前の引張強力に対する浸漬後の引張
強力の保持率を算出した。 樹脂との密着性 試料を幅5cm,長さ30cmの試料を、6角棒(硬さ
HR B97〜101,材質JIS−G4303のSUS
416と同等品,角の半径0.5 ±0.1mm,2面角
は6.35±0.03mm)に風速40mの雰囲気中で
48時間はためかせ、その外観変化を観察した。
【0013】実施例1 ポリエステルチップを溶融紡糸し、紡糸油剤0.2%と
撥水剤としてアサヒガードLS−4142(パ−フルオ
ロアルキル基含有アクリル樹脂、旭硝子株式会社製)
0.3%を付与し、引き続き延伸熱処理して1000d
/252fと1500d/378fのポリエステルマル
チフィラメント糸条を得た。この1000d2本と15
00d1本を60t/mの撚数で合撚して経糸及び緯糸
として用い、筬密度9.5羽の筬に1羽3本通しと5羽
空羽の繰り返しで通し、緯密度を20本/10cmとし
て図1に示す6枚模紗組織で製織した。得られた織物を
ディッピング法にてポリエステル繊維に対して100重
量%の割合で下記の組成1よりなる塩化ビニル樹脂を付
与し、180℃で30秒間の熱処理を行って実施例1の
メッシュシートを得た。
【0014】(組成1) ・ゼオン121 50部 (塩化ビニル樹脂ペースト、日本ゼオン株式会社製) ・フタル酸ジオクチル(可塑剤) 15部 ・フタル酸ジイソノイル(可塑剤) 15部 ・アデカ−0−130P 3部 (エポキシ系可塑剤、アデカアーガス株式会社製) ・KV−62B−4 3部 (パリウム・亜鉛系安定剤、共同薬品株式会社製) ・3酸化アンチモン(防炎剤) 7部 ・炭酸カルシウム(充填剤) 7部
【0015】比較例1 実施例1で製作したポリエステルマルチフィラメントを
180℃で30秒間熱処理し、撥水性を発現させた糸条
を用いて実施例1と同様に製織,加工したメッシュシー
トを比較例1とした。
【0016】比較例2 実施例1で撥水剤を添加せずに作製したポリエステルマ
ルチフィラメント糸を用いて、同様な処方で作製したメ
ッシュシートを比較例2とした。
【0017】比較例3 実施例1で撥水剤を添加せずに作製したポリエステルマ
ルチフィラメントを用いて、実施例1と同様に布帛を製
織し、製織後、撥水剤(アサヒガードAG−730、旭
硝子株式会社製)の濃度1%の水エマルジョン液に浸漬
し、該液の付着率60%に絞液し100℃で2分間乾燥
した。この織物を用いて実施例1と同様に樹脂加工を施
して、比較例3のメッシュシートを得た。以上実施例1
及び比較例1〜3の評価結果を併せて表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように実施例1のメッシ
ュシートは、織物に撥水剤を付与した比較例3と比べて
外観品位が良く、撥水剤を付与していない比較例2と比
べて吸水防止性能を保持しており、また織物で撥水性を
発現してから樹脂被覆した比較例1と比べて被覆樹脂と
の密着性が優れている。
【0020】
【発明の効果】本発明のメッシュシートは、紡糸油剤と
共に撥水剤を付与したポリエステル繊維からなる充実率
が95%以下である織編物を合成樹脂により被覆処理
し、さらに熱処理を行ったものであり、被覆処理後に行
う熱処理により繊維の撥水性能を発揮させることを特徴
とし、繊維が撥水性を有していて単繊維間の毛細管現象
による導水性がなくなるため、単繊維間に水が浸透し
て、かびを発生させたり、浸透した水分が凍結し繊維性
能を減少させたり、樹脂を破壊したりすることがなく、
また浸透した水分中に酸やアルカリ等の薬品が含まれて
いる場合でも、薬品により繊維性能を劣化させることも
ない。また外観品位が良く、均一な吸水防止性能を保持
してまた被覆樹脂との密着性の良いメッシュシートの製
造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた織物組織を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D06M 15/256 D06M 15/256 (56)参考文献 特開 昭62−273367(JP,A) 特開 平3−249275(JP,A) 特開 平6−136622(JP,A) 特開 昭62−299542(JP,A) 特開 昭59−204921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/00 - 15/72

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸油剤と共に撥水剤を付与したポリエ
    ステル繊維からなり充実率が95%以下である織編物を
    合成樹脂により被覆し熱処理することを特徴とするメッ
    シュシートの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6006450B1 (ja) * 2016-03-17 2016-10-12 玲大 片山 多機能段ボールカッター

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