JPH08325941A - メッシュシート - Google Patents

メッシュシート

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JPH08325941A
JPH08325941A JP7133217A JP13321795A JPH08325941A JP H08325941 A JPH08325941 A JP H08325941A JP 7133217 A JP7133217 A JP 7133217A JP 13321795 A JP13321795 A JP 13321795A JP H08325941 A JPH08325941 A JP H08325941A
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JP
Japan
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mesh sheet
resin
synthetic fiber
irradiation
water
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JP7133217A
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English (en)
Inventor
Tadayuki Sakobe
唯行 迫部
Kunihiro Ishikawa
州洋 石川
Yoshifumi Moriguchi
芳文 森口
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 合成繊維フィラメントが難燃性能を有する原
着合成繊維であり,また,紡糸油剤とともに撥水剤を付
与された該合成繊維糸条よりなり,充実率が95%以下
である布帛に,水系の合成樹脂にて処理を行い,ピン引
掛強力5kgf 以上,紫外線フェードメーター1000時
間照射後,初期強力に対して60%以上の引張強力を保
持し,かつ収縮率が5%以下であることを特徴とするメ
ッシュシート。 【効果】 軽量で外観品位がよく,産業廃棄物として処
理するに際して問題がなく,難燃性能に優れ,工事現場
の美観の要請に答えることができ,さらには毛細管現象
によるフィラメント間への水分の浸透による問題のない
メッシュシートを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,繊維で構成された,軽
量で作業性に優れた飛散防止シートや工事用メッシュシ
ート等の建設工事用メッシュシートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から,工事現場において飛散防止メ
ッシュシートや工事用メッシュシート等のメッシュシー
トが多く用いられているが,その要因としては,ターポ
リンと比較して通気性が良好であり,風合事故を防止
し,軽量で取り扱いやすく,作業現場に美観を与える機
能を有していることが挙げられる。また,工事用メッシ
ュシートとしての必要な特性は,引張強力,引裂強力,
タフネス,防炎性や耐摩耗性の他に,最近ではシートの
軽量化が望まれてきている。
【0003】メッシュシートとしては,合成樹脂のモノ
フィラメント織物や,布帛を塩化ビニル樹脂で被覆した
ものが主として用いられている。
【0004】合成樹脂のモノフィラメント織物は,必要
な引張強力を得るために径の太いものを用いることか
ら,軽量であるが,取り扱いにくい欠点を有している。
【0005】布帛を塩化ビニル樹脂で被覆加工したもの
としては,合成マルチフィラメント糸条を用いて糸条に
塩化ビニル樹脂をコーティングした後,製織したものお
よび製織した後,布帛に塩化ビニル樹脂を用いてディッ
ピングやコーティング等の方法により加工を施したもの
がある。塩化ビニル樹脂を被覆加工したメッシュシート
は,加工性が優れているため,種々の加工方法が採用で
き,また,任意の柔軟性に調節できること,顔料により
発色性の良好なこと,さらに,軟質塩化ビニル樹脂が高
周波融着加工による縫製を行い得る等の利点がある。
【0006】塩化ビニル系樹脂を被覆してなるメッシュ
シートは,多くの利点を有しているが,近年,労働条件
の改善の面からも,作業現場にメッシュシートを張る場
合,より軽量で作業性の良好なものが要望されている。
また,長期間屋外で使用されている工事現場等において
は,塩化ビニル樹脂の場合,樹脂中の可塑剤が表面移行
して粘着性を帯び,汚れやすくなる欠点を有しているた
め,これらの汚れから守る必要性があるとともに,耐候
性も要求される。また,塩化ビニル樹脂で加工されてい
る製品は,燃焼時に塩素が発生し,塩酸を生じさせるこ
とから,焼却炉を侵すため,産業廃棄物の大きな問題と
なっている。
【0007】しかし,塩化ビニル樹脂を被覆していない
マルチフィラメント糸条でなるメッシュシートは,軽量
であるが,密度が粗で交絡点が固定されていないため,
目ずれや目曲がりが発生して品位面が劣り,作業現場に
おいて美観を損なうだけでなく,作業性の面でも劣るも
のである。
【0008】近年,作業現場の美観を保つために外観品
位の良好なものへの要求も高まってきており,また,特
に建設,土木分野で用いられるメッシュシートは,機械
的強度をはじめとし,吸水防止性能も必要とされる大き
な要求特性であり,該布帛に吸水防止性能を付与しなけ
れば,その端面および損傷した個所より単繊維間の毛細
管現象により水を吸収し,かびの発生,繊維性能の減少
および吸収された水分が凍結し,樹脂を破壊する現象等
の原因となる。また,合成繊維フィラメントよりなるメ
ッシュシートは,繊維が屋外に露出しているため,長期
間の工事が続けられる場合は,雨や雪等により汚染され
る可能性がある。
【0009】メッシュシートに用いられるポリエステル
繊維に吸水防止性能や難燃性能を付与する場合,通常,
製織編された布帛を,吸水防止性能の場合はフッ素化合
物,難燃性能の場合は難燃処理液の浴に浸漬し,マング
ル等で絞り,所定量の化合物を繊維に付与後,130〜
190℃で乾燥,熱処理する方法で加工されている。
【0010】しかし,これらの方法では,後に樹脂加工
するのに際して工程が増すだけでなく,樹脂被覆加工後
も均一な物性を有するものが得られにくい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,必要な基本的な物性を備
えていて軽量で外観品位がよく,産業廃棄物として処理
するに際して問題のないメッシュシートを提供するこ
と,また,難燃性能に優れ,工事現場の美観の要請に答
えることのできるメッシュシートを提供すること,さら
には毛細管現象によるフィラメント間への水分の浸透に
よる問題のないメッシュシートを提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,合成繊維フィラメントよりなる布帛が水
系の合成樹脂にて被覆されていて,充実率が60〜95
%,ピン引掛強力が5kgf 以上で,紫外線フェードメー
ターにて63℃で1000時間照射時の収縮率が5%以
下で,照射後の引張強力が初期強力の60%以上である
ことを特徴とするメッシュシートを要旨とするものであ
り,また,合成繊維フィラメントが難燃性能を有する原
着合成繊維であるメッシュシート,さらには,合成繊維
フィラメントが紡糸油剤とともに撥水剤を付与された該
合成繊維あるメッシュシートを要旨とするものである。
【0013】以下,本発明を詳細に説明する。本発明の
メッシュシートに用いる合成繊維フィラメントは,メッ
シュシートの引張強力,引裂強力,タフネスおよび耐摩
耗性等の基本的物性を得るために用いるものであり,ポ
リアミド,ポリエステルおよびビニロン等の合成マルチ
フィラメントであって,高強力の糸条が望ましい。
【0014】本発明において基布を被覆している樹脂
は,水系の合成樹脂であり,水溶性あるいは水分散性の
合成樹脂で水分を蒸発させた後に被膜を形成する合成樹
脂,あるいは水分を蒸発させた後の熱処理により被膜を
形成する合成樹脂を用いることができ,ポリウレタン樹
脂,ポリアクリル樹脂,シリコーン樹脂,フッ素系樹脂
およびこれらの誘導体等を挙げることができる。また,
これらを複数混合してもよい。さらに,必要に応じて顔
料,帯電防止剤や難燃剤等を混合してもよい。
【0015】用いる樹脂は,溶液状あるいはペースト状
であり,これらの樹脂を,少なくとも基布の片面に塗布
して被覆する。この被覆には,コーティング,ディッピ
ング,ラミネ−ト等のいずれの方法を用いてもよい。こ
の場合,必要により接着層を設けて基布と樹脂を接着し
たり,多層コーティング,コーティングとラミネートの
組合せ等も可能である。樹脂の塗布量は,用途により適
宜選択することが可能である。また,該樹脂中にイソシ
アネート等を混合させ,可塑性を失わない程度の架橋処
理も行うことができる。
【0016】本発明では,美観を備え,難燃性能を有す
るメッシュシートとするために,合成繊維フィラメント
を難燃性能を有する原着合成繊維とすることができる。
難燃性能を得るには,重合工程で難燃剤を添加する合成
繊維の練り込み製造法を採用すればよい。難燃剤として
は,リン化合物,ハロゲン化合物,リンハロゲン化合
物,三酸化アンチモン,有機イオウ窒素化合物等が挙げ
られる。これらの物質を単体で用いても,また,複合体
で使用してもよい。難燃剤は,多量に用いると繊維の強
度や伸度を低下させるため,好適な範囲の添加量を選択
する必要がある。
【0017】添加量が少ないと難燃効果が十分ではな
く,多くなると繊維物性を阻害するため,添加量は0.
2〜1.0重量%が望ましい。
【0018】合成繊維フィラメントを着色した原着合成
繊維とするには,予め顔料を多量に含有したマスターチ
ップを作成しておき,これを重合工程で難燃剤を添加し
て作成したチップと混合紡糸するマスターチップ法によ
るのが好ましい。顔料としては,シアニン系,スチレン
系,フタロシアニン系,アントラキノン系,ペリノン
系,イソインドリノン系,キノフタリン系,テオインデ
ィゴ系等の有機顔料及び酸化チタン,カーボンブラッ
ク,チタンブラック等の無機顔料を1種もしくは数種を
混合して用いることができる。
【0019】本発明で用いる合成繊維フィラメントは,
紡糸油剤とともに撥水剤を付与された合成繊維でもよ
い。該合成繊維は,溶融紡糸部からノズルを通して紡出
され,冷却された糸条を油剤付与装置に導入し,紡糸油
剤と共に撥水剤を付与して得る。紡糸油剤とは,平滑
剤,乳化剤,帯電防止剤等を含む通常の油剤を意味し,
平滑剤としては,鉱物油,脂肪酸エステル類等があり,
乳化剤としては,高級アルコール類またはエチレンオキ
サイド(EO)付加物等があり,帯電防止剤としては,
アニオン系,カチオン系等さまざまな界面活性剤が用い
られる。
【0020】撥水剤としては,一般に用いられるフッ素
系やシリコーン系の撥水撥油剤であり,また,フッ素系
およびシリコーン系の両者を混合したものや,両者の共
重合したものを用いてもよい。好ましくは,パーフルオ
ルアルキル基含有化合物であり,パーフルオロアルキル
基を含有するアクリル酸エステル,メタクリル酸化合物
あるいはウレタン化合物,特に油剤との相溶性,熱に対
する安定性,性能面より,1,3,5−トリス(6−イソシ
アナートヘキシール)ビューレットの2−{(パーフル
オロアルキル(C6 〜C18))}エタノール,1−オクタ
デカノール,2,3−エポキシ・1−プロパノール付加
物およびこれらの誘導体が好ましく,これらの化合物を
単独で用いても,併用して用いてもよい。
【0021】紡糸油剤と撥水剤を同時に付与させる場
合,紡糸油剤のイオン性と撥水剤のイオン性が問題とな
り,沈殿等が生じない相溶性のよいものを選択すること
が大切である。このように,1段で同時に付与する方法
を採用してもよいが,先に紡糸油剤を付与した後,撥水
剤を付与する2段付与方法を採用してもよい。
【0022】撥水剤を付与した後,熱延伸工程に導き,
熱固定するが,熱固定の方法は,ホットローラーや熱板
に接触する方法,糸条に加熱雰囲気中を通過させる方法
のいずれでもよい。また,このとき乾燥は十分に行う
が,キュア条件の温度の熱処理を十分にせず,原糸とし
ては撥水性を有さず,製織編後,被覆樹脂加工工程時の
熱処理工程で撥水性を発現させるようにすると,原糸と
して撥水性を有していないので,被覆加工樹脂が布帛と
強靱に接着して,より好ましいメッシュシートとなる。
【0023】本発明によると,合成繊維製造工程で製造
に要する時間を延長することなく,容易に撥水糸を得る
ことができ,従来織編物布帛に撥水加工していた工程が
不要となるばかりでなく,樹脂被覆加工後も均一な物性
を有するものを得ることができる。
【0024】本発明のメッシュシートは,通風性を確保
するために,充実率が60〜95%である。ここでいう
充実率とは,メッシュシートの平面写真をとり,平面写
真の重量(M)と平面写真の経方向部分と緯方向部分の
間の空間部を切り取った残りの重量(N)を測定し,次
式で計算した数値である。
【0025】充実率(%)=(N/M)×100 本発明のメッシュシートは,ピン引掛強力が5kgf
以上である。ピン引掛強力が5kgf 未満であると,建設
工事用メッシュシートとして使用している際,工事中に
目ずれ等が頻繁に起こりやすくなり,メッシュシートと
しての役割を果たすことができなくなり,外観品位も悪
いものとなる。用途によって異なるが,好ましくは10
kgf 以上のピン引掛強力が望ましい。
【0026】また,本発明におけるメッシュシートは,
紫外線フェードメーターにて63℃で1000時間照射
時の収縮率が5%以下で,照射後の引張強力が初期引張
強力の60%以上である。
【0027】ここで,紫外線フェードメーターとは,紫
外線カーボンアーク灯または紫外線ロングライフェード
メーターを用いている耐光試験機であり,湿度調整機構
が付与されているものが望ましい。また,照射時間数が
異なってくるが,サンシャインウェザーメーター等で他
の耐光試験機を用いて相応の時間を照射してもよい。
【0028】紫外線フェードメーター1000時間照射
後,初期引張強力に対して60%未満の引張強力のもの
であれば,建設工事用メッシュシートとして使用中に機
械的強力が低下し,小さな衝撃にて破損したりして本来
のメッシュシートの役目を果たさなくなる。好ましく
は,70%以上である。
【0029】また,紫外線フェードメーター照射時の収
縮率が5%を超えるものであると,建設工事用メッシュ
シートとして使用している際に収縮して,シート間に隙
間ができたり,張り姿が悪くなったりする。好ましく
は,3%以下である。
【0030】
【作用】本発明によると,合成繊維フィラメントよりな
る布帛のすくなくとも片面が水系の合成樹脂にて被覆さ
れていて,充実率が60〜95%,ピン引掛強力が5kg
f 以上で,紫外線フェードメーターにて63℃で100
0時間照射時の収縮率が5%以下で,照射後の引張強力
が初期強力の60%以上であるので,必要な基本的な物
性を備えていて軽量で外観品位がよく,産業廃棄物とし
て処理するに際して問題のないメッシュシートである。
【0031】合成繊維フィラメントを難燃性能を有する
原着合成繊維とすると,美観を備え,難燃性能を有する
メッシュシートとすることができ,,撥水剤が付与され
た合成繊維フィラメントとすると,毛細管現象による水
分の浸透による被覆樹脂の破損や汚れを防止するととが
できる。
【0032】
【実施例】以下,実施例を挙げて発明を詳細に説明す
る。実施例におけるメッシュシートの性能の測定評価
は,次の方法によって行った。
【0033】(1)目 付(g/m2) JIS L−1096に準じて測定した。
【0034】(2)厚 さ(mm) JIS L−1096に準じて測定した。
【0035】(3)引張強力(kg/3cm) JIS L−1096に準じて測定した。フェードメー
ター照射後の引張強力は,スタンダードフェードメータ
ー耐光試験機(東洋理科工業株式会社製)型式FA−2
型を用いて1000時間照射した後,上記の方法に準じ
て試験を行った。
【0036】(4)切断伸度(%) JIS L−1096に準じて測定した。
【0037】(5)ピン引掛強力(kg) JIS L−1096に準じて測定した。
【0038】(6)難燃性 JIS L−1091 A−1法に準じて評価した。
【0039】(7)耐光試験 JIS L−1096に準じ,スタンダードフェードメ
ーター耐光試験機(東洋理科工業株式会社製)型式FA
−2型を用いて63℃で1000時間照射し,予経方向
および緯方向に付けておいた30cmの印間長の照射後の
長さを測定し,収縮率を計算し,引張強力を測定して初
期引張強力に対する保持率を計算した。
【0040】(8)吸水性 JIS L−1096バイレックス法に準じて評価し
た。
【0041】実施例1 ポリエチレンテレフタレートよりなる1500デニール
/192フィラメントのポリエステルフィラメントを用
いて,リング撚糸機にてS−80T/Mの撚糸をした
後,この撚糸を経糸および緯糸に用いて,レピア織機で
経糸密度,緯糸密度ともに33本/吋の模紗組織の織物
を製織した。この織物をSW−135(アクリル系樹
脂,三洋化成株式会社製)12%溶液でディッピング加
工し,100℃で2分間乾燥し,150℃で1分間キュ
アして,実施例1のメッシュシートを得た。
【0042】実施例2 テレフタル酸とエチレングリコールをエステル化して得
たビスβ−ヒドロキシテレフタレートおよびその低重合
体100部に,難燃剤として〔2−(β−ヒドロキシエ
トキシカルボニル)エチル〕メチルフォスフィン酸0.
5部と三酸化アンチモン0.03を添加して0.6mmHg
に減圧し,280℃にて重合反応を行い,固有粘度0.
78のポリマーを得た。このポリマーを溶融し,着色剤
としてシアニン系ブルーとカーボンを2.0:0.1重
量比の割合で混合し,ポリマーに対して10重量%添加
してブルーのマスターチップを得た。
【0043】該ブルーポリエステルマスターチップを前
記0.78のベースポリエステルチップと1:45の割
合で混合し,円形の吐出口から押し出して,300℃で
溶融紡糸を行い,紡糸油剤0.5%を付与し,引き続き
熱延伸して,融点が255℃の1500デニール/19
2フィラメントの難燃原着ポリエステルフィラメント糸
条を得た。
【0044】得られた難燃原着ポリエステルフィラメン
ト糸条を用いて,リング撚糸機にてS−80T/Mの撚
糸をした後,この撚糸を経糸および緯糸に用いて,レピ
ア織機で経糸密度,緯糸密度ともに33本/吋の模紗組
織の織物を製織した。この織物をSW−135(アクリ
ル系樹脂,三洋化成株式会社製)12%溶液でディッピ
ング加工し,100℃で2分間乾燥させ,150℃で1
分間キュアして,実施例1のメッシュシートを得た。
【0045】実施例3 実施例2において,紡糸油剤と共に撥水剤としてアサヒ
ガードLS4142(パーフルオロアルキル基含有アク
リル樹脂,旭硝子株式会社製)0.3%を付与した難燃
原着ポリエステルフィラメントを用いて実施例2と同様
に製織,加工し,実施例3のメッシュシートを得た。
【0046】比較例1 ポリエステルフィラメント糸条1500デニール/19
2フィラメントを用いて,リング撚糸機にてS−80T
/M撚を入れた後,この撚糸を経糸および緯糸に用い
て,レピア織機で経糸密度,緯糸密度ともに33本/吋
の模紗組織のシートを製織し,比較例1のメッシュシー
トを得た。
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかなように,本発明の実施例
1〜3は,機械的強度を満足しており,耐光試験後の物
性の低下も小さく,建設工事用メッシュシートとしての
特性を満足するものであった。さらに,難燃剤を併用し
て重合したポリマーを用い,着色顔料を併用して紡糸し
たフィラメントを用いた実施例2及び3は,優れた難燃
性を示し,工事現場を美しく見せるブルーの建設工事用
メッシュシートであり,紡糸油剤と共に撥水剤を併用し
て紡糸したフィラメントを用いた実施例3は,フィラメ
ント間に毛細管現象による水分の吸い上げが認められ
ず,水分の浸透による問題点の発生の懸念のないもので
あった。比較例1は,樹脂加工を施していないため,織
物がルーズであり,ピン引掛強力も低い値を示し,実用
に適さないものであった。
【0049】
【発明の効果】本発明によると,軽量で外観品位がよ
く,産業廃棄物として処理するに際して問題のないメッ
シュシートを提供することができ,また,難燃性能に優
れ,工事現場の美観の要請に答えることのできるメッシ
ュシートを提供することができ,さらには毛細管現象に
よるフィラメント間への水分の浸透による問題のないメ
ッシュシートを提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維フィラメントよりなる布帛のす
    くなくとも片面が水系の合成樹脂にて被覆されていて,
    充実率が60〜95%,ピン引掛強力が5kgf 以上で,
    紫外線フェードメーターにて63℃で1000時間照射
    時の収縮率が5%以下で,照射後の引張強力が初期強力
    の60%以上であることを特徴とするメッシュシート。
  2. 【請求項2】 合成繊維フィラメントが難燃性能を有す
    る原着合成繊維であることを特徴とする請求項1記載の
    メッシュシート。
  3. 【請求項3】 合成繊維フィラメントが紡糸油剤ととも
    に撥水剤を付与された合成繊維であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のメッシュシート。
JP7133217A 1995-05-31 1995-05-31 メッシュシート Pending JPH08325941A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006028102A1 (ja) * 2004-09-07 2006-03-16 Kaneka Corporation 難燃性ポリエステル系人工毛髪
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