JPH0617921A - 自動変速機のロックアップ制御方法及びその装置 - Google Patents
自動変速機のロックアップ制御方法及びその装置Info
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- JPH0617921A JPH0617921A JP17694292A JP17694292A JPH0617921A JP H0617921 A JPH0617921 A JP H0617921A JP 17694292 A JP17694292 A JP 17694292A JP 17694292 A JP17694292 A JP 17694292A JP H0617921 A JPH0617921 A JP H0617921A
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- clutch
- acceleration
- lock
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ロックアップ状態から加速に入るときのもた
つき感やロックアップ解除時のエンジン回転の吹き上が
りを抑える。 【構成】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビン羽
根車側とを締結または解除するロックアップクラッチを
有する自動変速機のロックアップ制御において、ロック
アップクラッチの完全締結と完全解除の間のすべり制御
状態から加速に入りロックアップクラッチを完全解除す
る時に、加速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さ
いほど短い所定時間tだけすべり制御状態(上限95
%)pにロックアップクラッチを保持した後、ロックア
ップクラッチを完全解除(下限5%)する。これによ
り、エンジン回転数の吹き上がりが防止される。
つき感やロックアップ解除時のエンジン回転の吹き上が
りを抑える。 【構成】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビン羽
根車側とを締結または解除するロックアップクラッチを
有する自動変速機のロックアップ制御において、ロック
アップクラッチの完全締結と完全解除の間のすべり制御
状態から加速に入りロックアップクラッチを完全解除す
る時に、加速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さ
いほど短い所定時間tだけすべり制御状態(上限95
%)pにロックアップクラッチを保持した後、ロックア
ップクラッチを完全解除(下限5%)する。これによ
り、エンジン回転数の吹き上がりが防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロックアップクラッチを
有する自動変速機に係り、特に、車輌の運転性能を向上
させるのに好適な自動変速機のロックアップ制御方法及
びその装置等に関する。
有する自動変速機に係り、特に、車輌の運転性能を向上
させるのに好適な自動変速機のロックアップ制御方法及
びその装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバ−タ等の流体伝動装置で入
出力軸間を直結するロックアップ機構を備えた自動変速
機では、ロックアップ機構の係合を、予め設定した制御
パタ−ンに基いて制御している。さらに、燃費の向上を
計るため、低速段でもロックアップ動作を可能にしてい
る。図6は、ロックアップクラッチの制御パターンの一
例を図示するものであり、完全にロックアップさせる完
全L/U領域と、ロックアップクラッチを完全に解除す
るL/U完全解除領域と、その中間のロックアップクラ
ッチを滑らせるスリップL/U領域と区分けし、スロッ
トル開度の値と車速の値により、いずれかの制御パター
ンを取るようになっている。
出力軸間を直結するロックアップ機構を備えた自動変速
機では、ロックアップ機構の係合を、予め設定した制御
パタ−ンに基いて制御している。さらに、燃費の向上を
計るため、低速段でもロックアップ動作を可能にしてい
る。図6は、ロックアップクラッチの制御パターンの一
例を図示するものであり、完全にロックアップさせる完
全L/U領域と、ロックアップクラッチを完全に解除す
るL/U完全解除領域と、その中間のロックアップクラ
ッチを滑らせるスリップL/U領域と区分けし、スロッ
トル開度の値と車速の値により、いずれかの制御パター
ンを取るようになっている。
【0003】ロックアップクラッチの制御で問題になる
のは、領域間を移行するときの制御である。例えば、特
開平3−37474号公報記載の従来技術は、L/U完
全解除領域からスリップL/U領域に移行するときの制
御に関するものであり、この移行時にロックアップの締
結状態を0%からいきなり50%の締結状態にしたので
はショックが大きいため、0%から50%まで徐々に変
化させて締結状態を高めるように制御している。
のは、領域間を移行するときの制御である。例えば、特
開平3−37474号公報記載の従来技術は、L/U完
全解除領域からスリップL/U領域に移行するときの制
御に関するものであり、この移行時にロックアップの締
結状態を0%からいきなり50%の締結状態にしたので
はショックが大きいため、0%から50%まで徐々に変
化させて締結状態を高めるように制御している。
【0004】スリップL/U領域で運転しているときに
アクセルペダルを踏んで加速状態に入った場合、このス
リップL/U領域から出て行くことになる。この場合に
は、いきなりロックアップクラッチを解除すると、エン
ジンが吹き上がってしまうので、特開平2−25696
2号公報記載のすべり制御を用い、いきなりロックアッ
プを完全解除するのではなく、一定時間だけロックアッ
プクラッチを滑らせた後、解除することで、吹き上がり
を回避することができる。
アクセルペダルを踏んで加速状態に入った場合、このス
リップL/U領域から出て行くことになる。この場合に
は、いきなりロックアップクラッチを解除すると、エン
ジンが吹き上がってしまうので、特開平2−25696
2号公報記載のすべり制御を用い、いきなりロックアッ
プを完全解除するのではなく、一定時間だけロックアッ
プクラッチを滑らせた後、解除することで、吹き上がり
を回避することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加速運転時等にスリッ
プL/U領域から他の領域に移行する場合、トルク伝達
効率の点からロックアップクラッチを解除する必要があ
る。そこで、加速を何等かの方法、例えばスロットル開
度,吸入空気量,アクセル踏角等で検出したとき、ロッ
クアップクラッチを解除することになる。しかし、一概
に「加速」といっても、加速検出レベル以下の緩加速で
は加速状態に入ったことを検出できないため、ロックア
ップ状態のままで加速することになる。この場合は、ロ
ックアップのためトルクコンバータのトルク増倍作用を
使うことができず、もたつき感のある加速となってしま
う。これを解消するために、加速検出レベルを下げて加
速検出感度を上げると、ロックアップクラッチの締結,
解除が頻繁に繰り返されることになり、ロックアップク
ラッチの摩耗が激しくなり、その耐久性の低下を招いて
しまうという問題がある。そこで、上述したすべり制御
を利用することになるが、すべらす時間を緩加速に合わ
せると急加速時にエンジンが吹き上がってしまうという
問題が生じ、すべらす時間を急加速に合わせると緩加速
時にトルク増倍作用が働くまで時間が長くなりもたつき
感のある加速になるという問題が生じる。
プL/U領域から他の領域に移行する場合、トルク伝達
効率の点からロックアップクラッチを解除する必要があ
る。そこで、加速を何等かの方法、例えばスロットル開
度,吸入空気量,アクセル踏角等で検出したとき、ロッ
クアップクラッチを解除することになる。しかし、一概
に「加速」といっても、加速検出レベル以下の緩加速で
は加速状態に入ったことを検出できないため、ロックア
ップ状態のままで加速することになる。この場合は、ロ
ックアップのためトルクコンバータのトルク増倍作用を
使うことができず、もたつき感のある加速となってしま
う。これを解消するために、加速検出レベルを下げて加
速検出感度を上げると、ロックアップクラッチの締結,
解除が頻繁に繰り返されることになり、ロックアップク
ラッチの摩耗が激しくなり、その耐久性の低下を招いて
しまうという問題がある。そこで、上述したすべり制御
を利用することになるが、すべらす時間を緩加速に合わ
せると急加速時にエンジンが吹き上がってしまうという
問題が生じ、すべらす時間を急加速に合わせると緩加速
時にトルク増倍作用が働くまで時間が長くなりもたつき
感のある加速になるという問題が生じる。
【0006】上述した特開平3−37474号公報記載
の従来技術は、スリップL/U領域に入るときの制御に
関するものであるが、この従来技術をスリップL/U領
域から外に移行するときの制御に適用し、加速の程度に
応じてスリップの変化率を徐々に弱めることで対処する
ことも考えられる。ロックアップクラッチは、トルクコ
ンバータ室内の圧力を高めることで、被駆動軸に一体に
取り付けられたクラッチ板を、エンジン出力軸と一体回
転するトルクコンバータケースに押圧して、摩擦係合さ
せるものである。従って、圧力を徐々に高めることで摩
擦係合を徐々に高めることはできる。しかし、圧力を徐
々に弱めていった場合、ある圧力点までは摩擦係合は徐
々に低下するが、ある圧力点つまりクラッチ板の剛性等
が圧力を上回る点でいきなりクラッチ板がトルクコンバ
ータケースから離間してしまう。つまり、このときにエ
ンジンが吹き上がってしまい、運転性能を低下させると
いう問題がある。
の従来技術は、スリップL/U領域に入るときの制御に
関するものであるが、この従来技術をスリップL/U領
域から外に移行するときの制御に適用し、加速の程度に
応じてスリップの変化率を徐々に弱めることで対処する
ことも考えられる。ロックアップクラッチは、トルクコ
ンバータ室内の圧力を高めることで、被駆動軸に一体に
取り付けられたクラッチ板を、エンジン出力軸と一体回
転するトルクコンバータケースに押圧して、摩擦係合さ
せるものである。従って、圧力を徐々に高めることで摩
擦係合を徐々に高めることはできる。しかし、圧力を徐
々に弱めていった場合、ある圧力点までは摩擦係合は徐
々に低下するが、ある圧力点つまりクラッチ板の剛性等
が圧力を上回る点でいきなりクラッチ板がトルクコンバ
ータケースから離間してしまう。つまり、このときにエ
ンジンが吹き上がってしまい、運転性能を低下させると
いう問題がある。
【0007】本発明の目的は、スリップL/U領域から
それ以外の領域に移行する加速時のもたつき感やエンジ
ン回転の吹き上がりを抑えることのできる自動変速機の
ロックアップ制御方法及びその装置等を提供することに
ある。
それ以外の領域に移行する加速時のもたつき感やエンジ
ン回転の吹き上がりを抑えることのできる自動変速機の
ロックアップ制御方法及びその装置等を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、流体伝動装
置のポンプ羽根車側とタ−ビン羽根車側とを締結または
解除するロックアップクラッチを有する自動変速機のロ
ックアップ制御をおこなうに際し、スリップL/U状態
から加速に入り該ロックアップクラッチを完全解除する
時に、該加速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さ
いほど短い所定時間だけ前記スリップL/U状態より更
にすべる状態に該ロックアップクラッチを保持した後、
該ロックアップクラッチを完全解除することで、達成さ
れる。
置のポンプ羽根車側とタ−ビン羽根車側とを締結または
解除するロックアップクラッチを有する自動変速機のロ
ックアップ制御をおこなうに際し、スリップL/U状態
から加速に入り該ロックアップクラッチを完全解除する
時に、該加速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さ
いほど短い所定時間だけ前記スリップL/U状態より更
にすべる状態に該ロックアップクラッチを保持した後、
該ロックアップクラッチを完全解除することで、達成さ
れる。
【0009】
【作用】スリップL/U状態からいきなり完全解除状態
に移行すると、エンジンの慣性力によってエンジン回転
数が吹き上がってしまうが、移行時にその中間の状態に
保持することでエンジン慣性力が抑制されるので、その
後に完全解除に移行しても、エンジンの吹き上がりは生
じない。
に移行すると、エンジンの慣性力によってエンジン回転
数が吹き上がってしまうが、移行時にその中間の状態に
保持することでエンジン慣性力が抑制されるので、その
後に完全解除に移行しても、エンジンの吹き上がりは生
じない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図2は、本発明の一実施例に係るロックアップ
制御装置を適用した自動変速機を備える自動車の要部構
成図である。エンジン10のクランク軸は、トルクコン
バ−タ12や変速機14などを介して駆動輪などの被駆
動部16と連結されている。本実施例で使用するトルク
コンバ−タ12は、ロックアップクラッチ付き3要素1
段型トルクコンバ−タである。
明する。図2は、本発明の一実施例に係るロックアップ
制御装置を適用した自動変速機を備える自動車の要部構
成図である。エンジン10のクランク軸は、トルクコン
バ−タ12や変速機14などを介して駆動輪などの被駆
動部16と連結されている。本実施例で使用するトルク
コンバ−タ12は、ロックアップクラッチ付き3要素1
段型トルクコンバ−タである。
【0011】トルクコンバ−タ12は、エンジン10側
に直結されたポンプ羽根車18と、被動側のタ−ビン羽
根車20と、一方向クラッチ22を介して固定されてい
るステ−タ羽根車24と、ロックアップクラッチを内蔵
するロックアップ機構26を収め、ポンプ羽根車18が
運動エネルギを作動流体に与え、タ−ビン羽根車20で
機械的エネルギとして取り出すことにより、駆動側から
被駆動側にトルクを伝達する。
に直結されたポンプ羽根車18と、被動側のタ−ビン羽
根車20と、一方向クラッチ22を介して固定されてい
るステ−タ羽根車24と、ロックアップクラッチを内蔵
するロックアップ機構26を収め、ポンプ羽根車18が
運動エネルギを作動流体に与え、タ−ビン羽根車20で
機械的エネルギとして取り出すことにより、駆動側から
被駆動側にトルクを伝達する。
【0012】トルクコンバ−タ12と変速機14の間に
は、タ−ビン羽根車20の回転数を検出するタ−ビンセ
ンサ28が配置され、変速機14の出力側には車速セン
サ30が配置されている。トルクコンバータ制御装置3
2は、タ−ビンセンサ28と車速センサ30、その他
に、エンジン10の回転数Ne,スロットル開度θ,吸
入空気量Qaなどの検出信号34を取り込み、シフトス
ケジュ−ル,ロックアップスケジュ−ルなどを演算し、
シフト制御信号36,38やロックアップ制御信号40
などを出力する。
は、タ−ビン羽根車20の回転数を検出するタ−ビンセ
ンサ28が配置され、変速機14の出力側には車速セン
サ30が配置されている。トルクコンバータ制御装置3
2は、タ−ビンセンサ28と車速センサ30、その他
に、エンジン10の回転数Ne,スロットル開度θ,吸
入空気量Qaなどの検出信号34を取り込み、シフトス
ケジュ−ル,ロックアップスケジュ−ルなどを演算し、
シフト制御信号36,38やロックアップ制御信号40
などを出力する。
【0013】図3は、トルクコンバータ制御装置32の
内部構成図である。本実施例に係る制御装置32は、中
央処理ユニット(以下、CPUと略す)50と、制御プ
ログラムと各種デ−タを記憶する読取専用の記憶装置
(以下、ROMと略す)52と、読み書き記憶装置(以
下、RAMと略す)54と、入力ポ−ト56及び出力ポ
−ト58を備える。CPU50,ROM52,RAM5
4,入力ポ−ト56及び出力ポ−ト58は、アドレスバ
ス,デ−タバス58で相互に共通接続されている。入力
ポ−ト56には、エンジン10や変速機14の入力情報
であるタ−ビンセンサ28、車速センサ30、スロット
ル開度60、空気量センサ62及びエンジン回転数検出
手段64などの検出信号が取込まれる。CPU50は、
これらの入力情報に基づいて必要な演算を行い、出力ポ
−ト58からシフト制御信号36,38を出力してシフ
ト制御バルブ66,68を操作し、ロックアップ制御信
号40を出力してデュ−ティソレノイド70を操作し、
ロックアップ制御バルブ72を制御する。
内部構成図である。本実施例に係る制御装置32は、中
央処理ユニット(以下、CPUと略す)50と、制御プ
ログラムと各種デ−タを記憶する読取専用の記憶装置
(以下、ROMと略す)52と、読み書き記憶装置(以
下、RAMと略す)54と、入力ポ−ト56及び出力ポ
−ト58を備える。CPU50,ROM52,RAM5
4,入力ポ−ト56及び出力ポ−ト58は、アドレスバ
ス,デ−タバス58で相互に共通接続されている。入力
ポ−ト56には、エンジン10や変速機14の入力情報
であるタ−ビンセンサ28、車速センサ30、スロット
ル開度60、空気量センサ62及びエンジン回転数検出
手段64などの検出信号が取込まれる。CPU50は、
これらの入力情報に基づいて必要な演算を行い、出力ポ
−ト58からシフト制御信号36,38を出力してシフ
ト制御バルブ66,68を操作し、ロックアップ制御信
号40を出力してデュ−ティソレノイド70を操作し、
ロックアップ制御バルブ72を制御する。
【0014】図4に、本実施例に係る加速検出レベルと
すべり制御時間の関係を示す。本実施例では、加速検出
レベルが大きいほど、すべり制御時間を長くし、ロック
アップクラッチの開放時に生じるショックを抑制する。
逆にいえば、加速検出レベルが小さいほど、すべり制御
時間を短くする。これは、加速の程度が小さく緩加速で
あればあるほどロックアップクラッチの開放を速くし
て、定常状態からの加速感を向上するためである。
すべり制御時間の関係を示す。本実施例では、加速検出
レベルが大きいほど、すべり制御時間を長くし、ロック
アップクラッチの開放時に生じるショックを抑制する。
逆にいえば、加速検出レベルが小さいほど、すべり制御
時間を短くする。これは、加速の程度が小さく緩加速で
あればあるほどロックアップクラッチの開放を速くし
て、定常状態からの加速感を向上するためである。
【0015】図1に、本発明の一実施例に係るロックア
ップ制御方法の制御信号の特性を示す。本実施例では、
完全ロックアップである締結状態o(上限値:95%)
のときに加速を検出すると、制御信号を予め決めた所定
のDs%(図示の例では約40%)にしてロックアップ
クラッチをすべり状態pにし、且つ、この状態pを、加
速検出レベルに応じて図4の関係から求めたすべり時間
tだけ保持し、その後、除々にロックアップ制御信号を
下限値の5%(完全解除)まで減少させる。このすべり
状態pの継続時間tを加速検出レベルに比例して設ける
ことにより、ロックアップクラッチ開放時におけるエン
ジン回転の吹き上がりとショックを抑制する効果があ
る。
ップ制御方法の制御信号の特性を示す。本実施例では、
完全ロックアップである締結状態o(上限値:95%)
のときに加速を検出すると、制御信号を予め決めた所定
のDs%(図示の例では約40%)にしてロックアップ
クラッチをすべり状態pにし、且つ、この状態pを、加
速検出レベルに応じて図4の関係から求めたすべり時間
tだけ保持し、その後、除々にロックアップ制御信号を
下限値の5%(完全解除)まで減少させる。このすべり
状態pの継続時間tを加速検出レベルに比例して設ける
ことにより、ロックアップクラッチ開放時におけるエン
ジン回転の吹き上がりとショックを抑制する効果があ
る。
【0016】上述した例は、完全ロックアップから加速
する場合であるが、スリップL/Uの状態たとえば70
%の締結状態から加速に入るときにも上述と同様に、そ
の締結状態より低い締結状態に所定時間tだけ保持して
から5%の締結状態(完全解除)にすることで、同様の
効果が得られる。
する場合であるが、スリップL/Uの状態たとえば70
%の締結状態から加速に入るときにも上述と同様に、そ
の締結状態より低い締結状態に所定時間tだけ保持して
から5%の締結状態(完全解除)にすることで、同様の
効果が得られる。
【0017】すべり時間tを加速検出レベルに応じて可
変にするのは、加速が大きいほど慣性力が大きくなるた
めである。従って、上記の制御信号Dsをどの程度にす
るかは、使用するトルクコンバータ等の容量やエンジン
出力等、また、加速に入る時の締結状態が95%である
か70%であるか等により決める必要がある。尚、この
Dsを加速時の運転状態に応じて可変にしてもよいこと
は言うまでもないが、前記のすべり時間tの間は一定値
Dsに保つ方が好ましい。すべり時間tを加速検出レベ
ル基づいて決めたが、スリップL/Uから加速するとき
は、更に、スリップL/Uの締結状態の値によってすべ
り時間tを可変にすると更にきめ細かな制御が可能とな
る。
変にするのは、加速が大きいほど慣性力が大きくなるた
めである。従って、上記の制御信号Dsをどの程度にす
るかは、使用するトルクコンバータ等の容量やエンジン
出力等、また、加速に入る時の締結状態が95%である
か70%であるか等により決める必要がある。尚、この
Dsを加速時の運転状態に応じて可変にしてもよいこと
は言うまでもないが、前記のすべり時間tの間は一定値
Dsに保つ方が好ましい。すべり時間tを加速検出レベ
ル基づいて決めたが、スリップL/Uから加速するとき
は、更に、スリップL/Uの締結状態の値によってすべ
り時間tを可変にすると更にきめ細かな制御が可能とな
る。
【0018】図5は、上記実施例におけるロックアップ
クラッチ開放時の制御手順を示すフロ−チャ−トであ
る。まずステップ80で、ロックアップクラッチの開放
フラグのチェックを行う。フラグがセットされていれ
ば、ステップ98からのロックアップクラッチ開放の制
御を行う。フラグがセットされていなければ、ステップ
82に進む。 ステップ82では、完全ロックアップの
チェックをする。完全ロックアップ状態でなければ処理
を終了する。
クラッチ開放時の制御手順を示すフロ−チャ−トであ
る。まずステップ80で、ロックアップクラッチの開放
フラグのチェックを行う。フラグがセットされていれ
ば、ステップ98からのロックアップクラッチ開放の制
御を行う。フラグがセットされていなければ、ステップ
82に進む。 ステップ82では、完全ロックアップの
チェックをする。完全ロックアップ状態でなければ処理
を終了する。
【0019】完全ロックアップ状態であれば、ステップ
84に進み、スロットル弁開度を読込む。次のステップ
86では、スロットル弁開度の変化率の計算を行い、こ
の変化率に基ずいて加速検出レベルを決定する。この加
速検出レベルとスロットル弁変化率のをステップ90で
比較する。スロットル弁変化率が加速検出レベルより大
きければ、ステップ92に進み、小さければ処理を終了
する。
84に進み、スロットル弁開度を読込む。次のステップ
86では、スロットル弁開度の変化率の計算を行い、こ
の変化率に基ずいて加速検出レベルを決定する。この加
速検出レベルとスロットル弁変化率のをステップ90で
比較する。スロットル弁変化率が加速検出レベルより大
きければ、ステップ92に進み、小さければ処理を終了
する。
【0020】ステップ92では、図4で説明したすべり
時間tを計算して求める。そして、ステップ94で、図
1で説明したロックアップ制御信号Dsを設定する。そ
の後、ステップ96で、ロックアップクラッチの開放フ
ラグをセットし、処理を終了する。
時間tを計算して求める。そして、ステップ94で、図
1で説明したロックアップ制御信号Dsを設定する。そ
の後、ステップ96で、ロックアップクラッチの開放フ
ラグをセットし、処理を終了する。
【0021】ステップ98からのロックアップクラッチ
開放の制御では、まず、すべり時間tのチェックを行
う。すべり時間tが経過したら、ステップ100でロッ
クアップ制御信号をDsから5%に徐々に下げる。ステ
ップ102で、この制御信号が下限値の5%になったか
をチェックする。下限値の5%になったら、ステップ1
04で、ロックアップクラッチ開放の制御は終了であ
り、ロックアップクラッチの開放フラグをリセットす
る。
開放の制御では、まず、すべり時間tのチェックを行
う。すべり時間tが経過したら、ステップ100でロッ
クアップ制御信号をDsから5%に徐々に下げる。ステ
ップ102で、この制御信号が下限値の5%になったか
をチェックする。下限値の5%になったら、ステップ1
04で、ロックアップクラッチ開放の制御は終了であ
り、ロックアップクラッチの開放フラグをリセットす
る。
【0022】本実施例では、加速検出をアクセル開度や
スロットル弁開度で説明しているが、これに限定するも
のではなく、空気流量,吸入管負圧などの変化でとらえ
てもよいことはいうまでもない。
スロットル弁開度で説明しているが、これに限定するも
のではなく、空気流量,吸入管負圧などの変化でとらえ
てもよいことはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ロックアップ状態にお
ける加速時のもたつき感やエンジン回転の吹き上がりを
抑え、ロックアップショックの低減とロックアップ解放
後の加速性を向上することができる。
ける加速時のもたつき感やエンジン回転の吹き上がりを
抑え、ロックアップショックの低減とロックアップ解放
後の加速性を向上することができる。
【図1】本発明の一実施例に係るロックアップクラッチ
開放時のロックアップ制御信号特性図である。
開放時のロックアップ制御信号特性図である。
【図2】ロックアップ付き自動変速機を有する自動車の
要部構成図である。
要部構成図である。
【図3】図2に示す制御装置の内部構成図である。
【図4】本発明実施例に係る加速検出レベルとすべり制
御時間との関係図である。
御時間との関係図である。
【図5】ロックアップクラッチ開放時の制御手順を示す
フロ−チャ−トである。
フロ−チャ−トである。
【図6】ロックアップの制御パターン説明図である。
【符号の説明】 10…エンジン、12…トルクコンバ−タ、14…変速
機、18…ポンプ羽根車、20…タ−ビン羽根車、26
…ロックアップ機構、28…タ−ビンセンサ、30…車
速センサ、32…制御装置、36…シフト制御信号、3
8…シフト制御信号、40…ロックアップ制御信号、6
0…スロットル開度、62…空気量センサ。
機、18…ポンプ羽根車、20…タ−ビン羽根車、26
…ロックアップ機構、28…タ−ビンセンサ、30…車
速センサ、32…制御装置、36…シフト制御信号、3
8…シフト制御信号、40…ロックアップ制御信号、6
0…スロットル開度、62…空気量センサ。
Claims (10)
- 【請求項1】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビ
ン羽根車側とを締結または解除するロックアップクラッ
チを有する自動変速機のロックアップ制御方法におい
て、前記ロックアップクラッチの完全締結と完全解除の
間のすべり制御状態(以下、スリップL/U状態とい
う。)から加速に入り該ロックアップクラッチを完全解
除する時に、該加速の程度が大きいほど長く加速の程度
が小さいほど短い所定時間だけ前記スリップL/U状態
より更にすべる状態に該ロックアップクラッチを保持し
た後、該ロックアップクラッチを完全解除することを特
徴とする自動変速機のロックアップ制御方法。 - 【請求項2】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビ
ン羽根車側とを締結または解除するロックアップクラッ
チを有する自動変速機のロックアップ制御方法におい
て、前記ロックアップクラッチの完全締結状態から加速
に入り該ロックアップクラッチを完全解除する時に、該
加速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さいほど短
い所定時間だけ該ロックアップクラッチをすべる状態に
保持した後、該ロックアップクラッチを完全解除するこ
とを特徴とする自動変速機のロックアップ制御方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
所定時間のあいだロックアップクラッチをすべる状態に
保持するときすべりの程度を一定値に保持することを特
徴とする自動変速機のロックアップ制御方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
て、ロックアップクラッチを所定時間すべり状態に保持
した後に完全解除するときは徐々にすべり程度を大きく
して行くことを特徴とする自動変速機のロックアップ制
御方法。 - 【請求項5】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビ
ン羽根車側とを締結または解除するロックアップクラッ
チを有する自動変速機のロックアップ制御装置におい
て、前記スリップL/U状態から加速に入り該ロックア
ップクラッチを完全解除する時に該加速の程度が大きい
ほど長く加速の程度が小さいほど短い所定時間だけ前記
スリップL/U状態より更にすべる状態に該ロックアッ
プクラッチを保持したあと該ロックアップクラッチを完
全解除する手段を備えることを特徴とする自動変速機の
ロックアップ制御装置。 - 【請求項6】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビ
ン羽根車側とを締結または解除するロックアップクラッ
チを有する自動変速機のロックアップ制御装置におい
て、前記ロックアップクラッチの完全締結状態から加速
に入り該ロックアップクラッチを完全解除する時に該加
速の程度が大きいほど長く加速の程度が小さいほど短い
所定時間だけ該ロックアップクラッチをすべる状態に保
持したあと該ロックアップクラッチを完全解除する手段
を備えることを特徴とする自動変速機のロックアップ制
御装置。 - 【請求項7】 請求項5または請求項6において、前記
所定時間のあいだロックアップクラッチをすべる状態に
保持するときすべりの程度を一定値に保持する手段を備
えることを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装
置。 - 【請求項8】 請求項5乃至請求項7のいずれかにおい
て、ロックアップクラッチを所定時間すべり状態に保持
した後に完全解除するときは徐々にすべり程度を大きく
して行く手段を備えることを特徴とする自動変速機のロ
ックアップ制御装置。 - 【請求項9】 流体伝動装置のポンプ羽根車側とタ−ビ
ン羽根車側とを締結または解除するロックアップクラッ
チを有する自動変速機のシフト制御バルブをを制御する
トルコン制御ユニットにおいて、請求項5乃至請求項8
のいずれかに記載のロックアップ制御装置を内蔵したこ
とを特徴とするトルコン制御ユニット。 - 【請求項10】 ロックアップ機能付トルクコンバータ
を備える自動車において、スリップL/U状態あるいは
完全ロックアップ状態から加速に入ってロックアップク
ラッチを完全解除するときにエンジンの慣性力の変動を
直接抑制してエンジン回転数の吹き上げ抑制する手段を
設けたことを特徴とする自動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17694292A JPH0617921A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | 自動変速機のロックアップ制御方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17694292A JPH0617921A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | 自動変速機のロックアップ制御方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617921A true JPH0617921A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16022436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17694292A Pending JPH0617921A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | 自動変速機のロックアップ制御方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0617921A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0692657A3 (en) * | 1994-07-13 | 1996-05-15 | Toyota Motor Co Ltd | Sliding control assembly in a clutch for carrying a motor vehicle |
JP2008121904A (ja) * | 2008-02-21 | 2008-05-29 | Toyota Motor Corp | 車両のロックアップクラッチ制御装置 |
-
1992
- 1992-07-03 JP JP17694292A patent/JPH0617921A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0692657A3 (en) * | 1994-07-13 | 1996-05-15 | Toyota Motor Co Ltd | Sliding control assembly in a clutch for carrying a motor vehicle |
JP2008121904A (ja) * | 2008-02-21 | 2008-05-29 | Toyota Motor Corp | 車両のロックアップクラッチ制御装置 |
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