JPH0617878A - トーショナルダンパの振動減衰装置 - Google Patents

トーショナルダンパの振動減衰装置

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Publication number
JPH0617878A
JPH0617878A JP17808992A JP17808992A JPH0617878A JP H0617878 A JPH0617878 A JP H0617878A JP 17808992 A JP17808992 A JP 17808992A JP 17808992 A JP17808992 A JP 17808992A JP H0617878 A JPH0617878 A JP H0617878A
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JP
Japan
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vibration damping
torsional damper
damping device
damper
resistance type
Prior art date
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Pending
Application number
JP17808992A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Murasugi
卓 村杉
Yoshiro Morimoto
佳郎 守本
Atsuhiro Mori
淳弘 森
Hiroyuki Hirano
弘之 平野
Shoichi Tsuchiya
章一 土屋
Tatsuya Morishita
達也 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Unisia Jecs Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トーショナルダンパ用の振動減衰装置をコン
パクトにすると共に、これがトーショナルダンパの緩衝
機能に影響することのないようにする。 【構成】 クランクシャフト1と、コンバータカバー5
との間をトーショナルダンパ3で結合し、このダンパ故
に生ずる共振を防止するための振動減衰装置4は、コン
バータカバー5の窪み5aを端蓋16及びクランクシャ
フト1に係合したメンバ17により塞いで流体封入密閉
空間を設定すると共に、該メンバに回転係合したプレー
トとコンバータカバー5に回転係合したプレートとの交
互配置になるパックを上記流体封入密閉空間内に収納し
て構成することで、コンパクト化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転伝動系、特にエンジ
ン等のようにトルク変動を伴う原動機の伝動系に緩衝の
目的で挿入したトーショナルダンパと共に用いる振動減
衰装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トーショナルダンパとしては従来例え
ば、実開昭58ー144146 号公報に記載の如きものがあり、
これはエンジンからの回転動力をトーションスプリング
を介して緩衝下に伝達することによりトルク変動を吸収
することを狙ったものである。
【0003】ところで、かかるトーショナルダンパを用
いた場合、エンジン及びトルクコンバータを含む伝動系
につき説明すると、エンジンに係わるイナーシャIE
トルクコンバータに係わるイナーシャIC 及びトーショ
ナルダンパに係わる捩りばね定数Kを含む振動系が成立
し、これが
【数1】 f=〔K(IE +IC )/(IE ×IC )〕1/2 で表される周波数fにおいて激しい共振を起こし、異音
や伝動部品の破損を生ずる。
【0004】そこで従来、西独のVOITH社より「ハ
イドロダンプ」の商品名で市販されているフライホイル
ダンパに見られるように、トーショナルダンパの前後に
おける回転体間の相対回転振動を粘性抵抗で減衰させる
ようにした粘性抵抗型振動減衰技術が提案された。
【0005】その他に、特開昭55−163360号
に、トーショナルダンパの前後における回転体の相対回
転振動を摩擦抵抗により減衰させる摩擦抵抗型振動減衰
技術も従来より提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の粘性抵
抗型振動減衰装置にあっては、振動減衰媒体である高粘
性流体が、トーションスプリングをも内包するような密
閉空間内に封入されていたため、装置の大形化を免れ
ず、振動減衰装置を具えたトーショナルダンパが大形に
なる。従って、かかる従来のトーショナルダンパは、そ
れ自体大きくて設置スペースの確保が困難なトルクコン
バータ、特に入出力要素間を適宜直結可能なロックアッ
プ式トルクコンバータに対しての応用が頗る困難であっ
た。
【0007】また、従来の摩擦抵抗型振動減衰装置にあ
っては、振動減衰媒体である摩擦部材をトーショナルダ
ンパ前後における回転体間に配置してあるため、どうし
ても軸方向及び径方向の寸法が増大してしまう。かと言
って当該寸法を小さくしてしまうと、十分な振動減衰効
果が得られなくなるという問題があった。
【0008】更に、従来の摩擦抵抗型振動減衰装置にあ
っては何れの形式のものでも、図9に示すようにトーシ
ョナルダンパの捩り角度とそれに要した捩りトルクとの
関係線図から明かなように、粘性抵抗あるいは摩擦抵抗
によってヒステリシストルク△TH (粘性抵抗の場合、
回転体間の相対速度に応じて△TH が変る)を与え、こ
れによりトーショナルダンパの前後における回転体間の
相対回転振動を減衰させるが、この相対回転が小さな非
共振域、つまりトルク変動を吸収すべき領域でも、上記
ヒステリシストルクが存在して、この領域でトーショナ
ルダンパの緩衝機能を所定通りに得にくくなるといった
問題を有する。
【0009】本発明は前者の粘性抵抗型振動減衰装置及
び後者の摩擦抵抗型振動減衰装置において、これらを前
記レイアウト上の問題が生じない構成配置にすることを
第1目的とし、更に、トルク変動を吸収すべき領域では
前記ヒステリシストルクの問題が生じない構成にするこ
とを第2目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、原動機により
回転される第1回転体と、これからの回転を入力される
べき第2回転体との間を緩衝下に駆動結合するトーショ
ナルダンパと共に用いられ、前記両回転体の相対回転振
動を流体の粘性抵抗により減衰する粘性抵抗型振動減衰
装置において、上記第1目的のため、前記回転体の一方
に、少なくとも他方の回転体と共に回転するメンバで塞
がれた流体封入密閉空間を設定し、該メンバに回転係合
したプレートと前記一方の回転体に回転係合したプレー
トとの隣接配置になるパックを前記流体封入密閉空間内
に収納して前記粘性抵抗型振動減衰装置を構成したこと
を特徴とする。
【0011】なお、かかる粘性抵抗型振動減衰装置はト
ーショナルダンパの前後回転体間に常時粘性抵抗を付与
し、その分常時これら回転体間でトルク変動を伝達して
しまい、トルク変動を吸収すべき領域でトーショナルダ
ンパの緩衝機能を損なう。そこで当該領域では、つまり
上記回転体の比較的小さな相対回転域では上記の粘性抵
抗が作用しないようにするのが良い。
【0012】本発明はこの観点から、上記の粘性抵抗型
振動減衰装置において、前記両回転体の一方と、対応す
る前記プレートとの間を所定遊び角だけ相対回転可能に
回転係合させ、これにより前記第2目的を達成するよう
にしたことを特徴とする。
【0013】なお本発明において上記の遊び角は、前記
の要求に照らして、前記原動機の最低回転数、最大負荷
時における回転速度変動幅を|(d/dt)θ|、原動機の
最低回転数時における加振角速度をωL とした時、|
(d/dt)θ|/ωL で表される値よりも大きく設定す
る。
【0014】また本発明は、原動機により回転される第
1回転体と、これからの回転を入力されるべき第2回転
体との間を緩衝下に駆動結合するトーショナルダンパと
共に用いられ、前記両回転体の相対回転振動を、これら
に回転係合した摩擦部材間の摩擦抵抗により減衰する摩
擦抵抗型振動減衰装置において、前記第1目的を達成す
るために、前記第1回転体の外周を軸線方向に切曲して
ドラムを形成し、前記第2回転体の外周を軸線方向に切
曲して前記ドラムと径方向に対向するハブを形成し、こ
れらドラム及びハブに夫々回転係合させて前記摩擦部材
を設けると共にこれら摩擦部材を相互に接触させて、前
記摩擦抵抗型振動減衰装置を構成したことを特徴とす
る。
【0015】なお、かかる摩擦抵抗型振動減衰装置にあ
っても、トーショナルダンパの前後回転体間に常時摩擦
抵抗を付与し、その分常時これら回転体間でトルク変動
を伝達してしまい、トルク変動を吸収すべき領域でトー
ショナルダンパの緩衝機能を損なう。そこで当該領域で
は、つまり上記回転体の比較的小さな相対回転域では上
記の摩擦抵抗が作用しないようにするのが良い。
【0016】本発明はこの観点から、上記の摩擦抵抗型
振動減衰装置において、前記両回転体の一方と、対応す
る前記摩擦部材との間を所定遊び角だけ相対回転可能に
回転係合させ、これにより前記第2目的を達成するよう
にしたことを特徴とする。
【0017】なおこの場合も本発明において上記の遊び
角は、トーショナルダンパによりトルク変動を吸収すべ
き領域に対応することから、上記粘性抵抗型振動減衰装
置の場合と同様に、前記原動機の最低回転数、最大負荷
時における回転速度変動幅を|(d/dt)θ|、原動機の
最低回転数時における加振角速度をωL とした時、前記
遊び角を|(d/dt)θ|/ωL で表される値よりも大き
く設定する。
【0018】本発明は更に摩擦抵抗型振動減衰装置にお
いて、トーショナルダンパのダンパ機能中に相対変位す
るトーショナルダンパ構成部材間の摺接部に低摩擦部材
を介在させる。
【0019】本発明はまた摩擦抵抗型振動減衰装置にお
いて、トーショナルダンパが原動機の出力軸からトルク
コンバータへ動力を伝える場合、原動機出力軸とトルク
コンバータのコンバータカバーとの間の中心突合せ部に
弾性体を介在させる。
【0020】
【作用】粘性抵抗型振動減衰装置及び摩擦抵抗型振動減
衰装置において、原動機からの動力は第1回転体よりト
ーショナルダンパを経て第2回転体に伝達され、この間
トルク変動がトーショナルダンパの緩衝機能により吸収
されて滑らかな動力伝達を可能ならしめる。
【0021】一方、かかるトーショナルダンパを設けた
が故に或る共振周波数で発生する傾向にある共振は、粘
性抵抗型振動減衰装置の場合プレート間における高粘性
流体の粘性抵抗により、また摩擦抵抗型振動減衰装置の
場合摩擦部材間の摩擦抵抗により、夫々確実に抑制さ
れ、当該共振に伴う振動や伝動部品の破損を防止するこ
とができる。
【0022】ところで、粘性抵抗型振動減衰装置を特に
以下の構成にしたから、即ち、前記回転体の一方に、少
なくとも他方の回転体と共に回転するメンバで塞がれた
流体封入密閉空間を設定し、該メンバに回転係合したプ
レートと前記一方の回転体に回転係合したプレートとの
隣接配置になるパックを前記流体封入密閉空間内に収納
して粘性抵抗型振動減衰装置を構成したから、流体封入
密閉空間がトーションスプリングをも内包ような大きな
ものでなくなり、従って粘性抵抗型振動減衰装置を具え
たトーショナルダンパが左程大きくならず、これをそれ
自体大きなロックアップ式トルクコンバータと組み合わ
せて用いることも可能となる。
【0023】なお、上記の粘性抵抗型振動減衰装置にお
いて、上記両回転体の一方と、対応する上記プレートと
の間を所定遊び角だけ相対回転可能に回転係合させた本
発明の構成によれば、当該遊び角域において粘性抵抗型
振動減衰装置の粘性抵抗がトーショナルダンパの前後回
転体間に作用しなくなり、従ってトルク変動を吸収すべ
き当該領域でトーショナルダンパの緩衝機能を確実に有
効ならしめ、トーショナルダンパによるトルク変動吸収
機能を確実にしつつ、粘性抵抗型振動減衰装置による前
記した共振の抑制作用を確実にし得る。
【0024】そして、上記の遊び角を特に、前記原動機
の最低回転数、最大負荷時における回転速度変動幅を|
(d/dt)θ|とし、原動機の最低回転数時における加振
角速度をωL とした時、|(d/dt)θ|/ωL で表され
る値よりも大きく設定した本発明の構成によれば、遊び
角がトルク変動吸収域に正確にマッチして上記の作用効
果を一層確実に奏し得る。
【0025】また、摩擦抵抗型振動減衰装置を特に以下
の構成にしたから、即ち、前記第1回転体の外周を軸線
方向に切曲してドラムを形成し、前記第2回転体の外周
を軸線方向に切曲して前記ドラムと径方向に対向するハ
ブを形成し、これらドラム及びハブに夫々回転係合させ
て前記摩擦部材を設けると共にこれら摩擦部材を相互に
接触させて、前記摩擦抵抗型振動減衰装置を構成したか
ら、該装置はトーショナルダンパの軸方向及び径方向寸
法を増大させることなくこれに対して配置可能となる。
【0026】なお、かかる摩擦抵抗型振動減衰装置にお
いて上記両回転体の一方と、対応する上記メンバとの間
を所定遊び角だけ相対回転可能に回転係合させた本発明
の構成によれば、この遊び角の領域で上記ヒステリシス
トルクが付与されなくなって、摩擦抵抗型振動減衰装置
の存在にもかかわらずトルク変動を吸収すべき領域では
トーショナルダンパの緩衝機能を所定通りに生じさせ、
トルク変動を確実に吸収することができる。
【0027】そして、摩擦抵抗型振動減衰装置において
も上記の遊び角を粘性抵抗型振動減衰装置の場合と同様
特に、前記原動機の最低回転数、最大負荷時における回
転速度変動幅を|(d/dt)θ|とし、原動機の最低回転
数時における加振角速度をω L とした時、|(d/dt)θ
|/ωL で表される値よりも大きく設定した本発明の構
成によれば、遊び角がトルク変動吸収域に正確にマッチ
して上記の作用効果を一層確実に奏し得る。
【0028】更に摩擦抵抗型振動減衰装置において、ト
ーショナルダンパのダンパ機能中に相対変位するトーシ
ョナルダンパ構成部材間の摺接部に低摩擦部材を介在さ
せる本発明の構成によれば、これらトーショナルダンパ
構成部材間の相対変位がスムーズになってトーショナル
ダンパのダンパ機能を有効に生じさせ得る。
【0029】また、摩擦抵抗型振動減衰装置において、
トーショナルダンパが原動機の出力軸からトルクコンバ
ータへ動力を伝える場合、原動機出力軸とトルクコンバ
ータのコンバータカバーとの間の中心突合せ部に弾性体
を介在させる本発明の構成によれば、トルクコンバータ
から原動機出力軸へのスラストを該弾性体の弾性変形に
より緩和することができ、耐久性の点で有利である。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は自動変速機の入力段に用いるトルクコ
ンバータと、エンジンとの間の結合部に採用するトーシ
ョナルダンパ用として構成した本発明振動減衰装置の一
実施例を示し、1は第1回転体としてのエンジンクラン
クシャフト、2は第2回転体としてのトルクコンバー
タ、3はこれら両者間を駆動結合するトーショナルダン
パ、4は粘性抵抗型振動減衰装置である。
【0031】トルクコンバータ2は、その入力要素とし
ての図示せざるポンプインペラに結着したコンバータカ
バー5を具え、上記ポンプインペラにトルクコンバータ
出力要素としてのタービンランナ6を対設すると共に、
これらポンプインペラ及びタービンランナ間に反力要素
としてのステータインペラ7を介在させて構成する。ト
ルクコンバータ2は、コンバータカバー5、従ってポン
プインペラを、トーショナルダンパ3を介してエンジン
クランクシャフト1により駆動され、これにより内部作
動流体をタービンランナ6に衝突させた後、ステータイ
ンペラ7を経てポンプインペラに戻し、この間ステータ
インペラ7による反力下でタービンランナ6をトルク増
大しつつ又トルク変動吸収機能下に流体駆動する。その
後タービンランナ6への伝達動力はこれにスプライン嵌
合した変速機入力軸8に伝達される。
【0032】トルクコンバータ2は更に、ロックアップ
クラッチ9及びその作動ピストン10を具え、ピストン
10によるロックアップクラッチ9の締結時コンバータ
カバー5及びタービンランナ6間を直結(ロックアッ
プ)してトルクコンバータ2の所謂スリップをなくし得
るロックアップ式トルクコンバータとする。この直結
は、トルクコンバータの上記トルク増大機能及びトルク
変動吸収機能が不要なエンジン運転状態で実行させ、ス
リップがなくなる分トルクコンバータの伝動効率を高め
ることができる。
【0033】エンジンクランクシャフト1及びコンバー
タカバー5間を駆動結合するトーショナルダンパ3は、
エンジンクランクシャフト1の軸端にボルト11で結合
したドライブプレート12と、コンバータカバー15の
端面にボルト13で結合したドリブンプレート14と、
トーションスプリング15とで通常通りに構成する。し
かして両プレート12,14は、ドライブプレート12
に形成した径方向溝12aと、これに浸入するドリブン
プレート14の放射爪14aとが衝接するまでの角度範
囲で相対回転可能とし、また両プレート12,14はそ
の円周方向に延在するトーションスプリング15により
相対回転中立位置に弾性的に保持する。
【0034】粘性抵抗型振動減衰装置4は、コンバータ
カバー5の端面に開口させて形成した窪み5aと、これ
を塞ぐ端蓋16及び回転メンバ17とを具え、端蓋16
はコンバータカバー5の端面に固着し、回転メンバ17
はエンジンクランクシャフト1にスプライン嵌合してこ
れと共に回転可能とする。端蓋16及び回転メンバ17
により密閉された窪み5aの空間内に高粘性の流体を封
入すると共に、回転メンバ17にスプライン嵌合したド
ライブプレート18及びコンバータカバー15にスプラ
イン嵌合したドリブンプレート19の隣接配置になるパ
ックを収納する。
【0035】なお図2に示すように、ドライブプレート
18と回転メンバ17との間のスプライン嵌合部には、
回転方向の遊び角αを持たせ、この遊び角だけドライブ
プレート18と回転メンバ17との間を相対回転可能と
する。当該遊び角はこの代わりに、コンバータカバー1
5とドリブンプレート19との間のスプライン嵌合部に
設定したり、或は回転メンバ17及びエンジンクランク
シャフト1間のスプライン嵌合部に設定してもよい。
【0036】上記実施例の作用を次に説明する。クラン
クシャフト1からのエンジン動力はトーショナルダンパ
3を経てコンバータカバー5に入力され、このエンジン
動力をトルクコンバータ2は前記の作用により変速機入
力軸8に伝達する。この際トーショナルダンパ3は、ト
ーションスプリング15を介して動力伝達を行うため、
緩衝機能によりエンジンのトルク変動を吸収することが
でき、滑らかな動力伝達を可能ならしめる。
【0037】一方、トーショナルダンパ3を設けたため
に上記の伝動系は或る共振周波数で共振する傾向にある
が、粘性抵抗型振動減衰装置4は以下の作用によりこの
共振を抑制することができる。即ち、粘性抵抗型振動減
衰装置4内のプレート18,19は夫々、トーショナル
ダンパ3の前後回転体であるエンジンクランクシャフト
1及びコンバータカバー5と共に回転し、上記の共振に
伴うこれら両者の大きな相対回転は、プレート18,1
9間に存在する高粘性作動流体の粘性抵抗で抑制され、
従って粘性抵抗型振動減衰装置4は上記の共振を防止す
ることができ、当該共振に伴う振動や伝動部品の破損を
確実に防止し得る。
【0038】ところで、コンバータカバー5の端面に形
成した窪み5aを端蓋16及びメンバ17により塞いで
生じさせた密閉空間内に粘性抵抗型振動減衰装置4を収
納する構成故に、流体封入密閉空間がトーションスプリ
ング15をも内包ような大きなものでなくなり、従って
粘性抵抗型振動減衰装置が左程大きくならず、これを具
えたトーショナルダンパを、それ自体大きなロックアッ
プ式トルクコンバータ2と組み合わせて用いることが可
能となる。
【0039】なお、プレート18(または19)と、関
連するクランクシャフト1(またはコンバータカバー
5)との間の回転係合部に遊び角α(図2参照)を設定
したため、当該遊び角域においては粘性抵抗型振動減衰
装置4の粘性抵抗がトーショナルダンパ3の前後回転体
1,5間に作用せず、従ってトルク変動を吸収すべき当
該領域では粘性抵抗型振動減衰装置4を無効にし、トー
ショナルダンパ3の緩衝機能を確実に有効ならしめ、ト
ーショナルダンパ3によるトルク変動吸収機能を確実に
することができる。
【0040】この意味合において、上記の遊び角αはト
ルク変動吸収域に対応させる必要があり、以下の如くに
設定するのが良い。即ち、図3は図1の伝動系を自動変
速機搭載車に用いた場合における振動系のモデルを示
し、ここでIE はエンジンに係わるイナーシャ、IC
トルクコンバータに係わるイナーシャ、またKはトーシ
ョナルダンパに係わる捩りばね定数である。ところで、
トーショナルダンパ3に係わる捩りばね定数Kが、トル
クコンバータ2及び自動変速機間の捩りばね定数K1
または自動変速機からプロペラシャフトを経て終減速機
に至る系の捩りばね定数K2 、またはアクスルシャフト
を含む終減速機以後の捩りばね定数K3 よりも十分に小
さいことから、図3のモデルは図4の簡略モデルと見な
し得る。従って、エンジンの振動変位幅|θ|はほぼト
ーショナルダンパの相対変動幅に等しく、エンジンの振
動変位幅|θ|と、検出測定可能なエンジンの振動変位
速度幅|(d/dt)θ|との関係は、エンジンの加振
周波数をωとした時、|(d/dt)θ|=|θ|ωで
表され、
【数2】|θ|=|(d/dt)θ|/ω の関係が成立する。
【0041】そして、振動減衰装置4の前記遊び角αを
トルクコンバータ2のロックアップクラッチ締結状態に
おける|θ|よりも大きく設定すれば、振動減衰装置4
の粘性抵抗が通常のトルク変動吸収域でトーショナルダ
ンパ3の緩衝機能を妨げることがなく、滑らかな伝動を
実現し得る。この事実から、振動減衰装置4の遊び角α
は、トルクコンバータのロックアップ状態でエンジンの
最低回転数(NL で以後表す)、最大負荷時における回
転速度変動幅を|(d/dt)θ|とし、トルクコンバ
ータのロックアップ状態でエンジンの最低回転数時にお
ける加振角速度をωL とした時、
【数3】α≧|(d/dt)θ|/ωL のように与えることとする。ちなみに、上記加振角速度
ωL は、D気筒4サイクルのエンジンの場合、
【数4】ωL =(D/2)2π(NL /60) =DπNL /60 で求め得る。
【0042】粘性抵抗型振動減衰装置4の遊び角αを上
記の如くに設定した場合の作用効果を次に図5を参照し
つつ説明する。同図において、aは振動減衰装置に遊び
角αを設定しなかった時のアクスルシャフト上における
トルク変動特性を示し、振動レベルが最も高くなる。ま
たbは、振動減衰装置自体を設けなかった場合(遊び角
αが無限大の場合に相当)のアクスルシャフト上におけ
るトルク変動特性を示し、振動レベルが最も低い。そし
て、cは粘性抵抗型振動減衰装置4の遊び角αを上記の
設定値よりも小さくした場合のアクスルシャフト上にお
けるトルク変動特性を示し、エンジン回転数NM に至っ
て初めてトーショナルダンパの前後相対変位幅が遊び角
αよりも小さくなるため、ロックアップ作動開始エンジ
ン回転数NL 以上、且つ上記NM で示すエンジン回転数
以下の領域で、遊び角αを設定しなかった場合と同様に
振動レベルが高くなってしまう。dは上記設定通りに遊
び角αを与えた場合のアクスルシャフト上におけるトル
ク変動特性を示し、NL よりも小さなエンジン回転数N
S に至る時点で既にトーショナルダンパの前後相対変位
幅が遊び角αよりも小さくなるため、ロックアップ作動
エンジン回転数N L 以上で確実に、振動減衰装置自体を
設けなかった場合のトルク変動特性bとほぼ同じ低い振
動レベルを実現することができる。従って遊び角αの前
記設定によれば、回転振動が問題となるトルクコンバー
タのロックアップ状態において振動減衰装置を設けなか
った場合と同じトルク変動特性となし得て、トーショナ
ルダンパの共振対策のために設けた振動減衰装置がトー
ショナルダンパの本来の緩衝機能を阻害するのを防止す
ることができる。
【0043】図6は本発明振動減衰装置の他の例を示
し、本例では振動減衰装置を21で示すように摩擦抵抗
型に構成する。しかして、トーショナルダンパ3を含む
他の構成は基本的に図1におけると同じとし、図中対応
部分に同符号を付して図示するにとどめ、重複説明を避
けた。
【0044】本例においては、スタータリングギヤ22
をドライブディスク23を介してエンジンクランクシャ
フト1に結合し、エンジンクランクシャフト1に対する
ドライブディスク23の結合は、トーショナルダンパド
ライブプレート12の結合に用いたボルト11を兼用し
てこれを行う。そして、ドライブディスク23の外周を
軸線方向に切曲してドラム23aを形成し、トーショナ
ルダンパドリブンプレート14の外周を切曲してハブ1
4aを形成し、これらドラム23a及びハブ14aを径
方向に対向させて両者間に摩擦板24,25を介在させ
ることにより摩擦抵抗型振動減衰装置21を構成する。
【0045】摩擦板24はハブ14aの外周にスプライ
ン嵌合し、摩擦板25はドラム23aの内周にスプライ
ン嵌合し、これら摩擦板24,25を交互に配置する。
しかして、ハブ14aにスプライン嵌合する摩擦板24
には対応するハブ14aとの間に図7に示す如く遊び角
αを設定する。なお、この代わりに、ドラム23aとこ
れにスプライン嵌合する摩擦板25との間に遊び角αを
設定しても良い。
【0046】ドラム23aの内周には更に図6に示すよ
うにストッパリング26を係着すると共に皿ばね27を
嵌合し、皿ばね27により摩擦板24,25をストッパ
リング26に向け附勢して摩擦板間に常時摩擦抵抗を生
起させる。
【0047】なお本例では特に、トーショナルダンパ3
のドライブプレート12及びドリブンプレート14間の
摺接部に両者の相対変位を滑らかに行わせるためにニー
ドルベアリング28を介在させる。このニードルベアリ
ング28の代わりにテフロンワッシャ等の低摩擦部材を
介在させても良いことは言うまでもない。
【0048】更に、エンジンクランクシャフト1とコン
バータカバー5との中心突合せ部に皿ばね29をプリロ
ードを持って介在させ、皿ばね29の大径端をエンジン
クランクシャフト1の端面に着座させ、小径端を中間板
30及びスラストベアリング31を介してコンバータカ
バー5の心出し部5bに突き当てる。なお、皿ばね29
は他の弾性部材に置き換えてもよいし、弾性部材を用い
る場合上記の中間板30及びスラストベアリング31は
必ずしも必要でない。さらに、この構成を後述の如く所
定通りに機能させるためには、エンジンクランクシャフ
ト1に対してコンバータカバー5が軸方向に若干変位可
能であることが必要であるが、トーショナルダンパ3の
構成上この程度の軸方向変位は既に可能であり、不足で
あれば任意の箇所に軸方向の遊びを設定することも容易
である。
【0049】上記本実施例の作用を次に説明する。クラ
ンクシャフト1からのエンジン動力はトーショナルダン
パ3を経てコンバータカバー5に入力され、このエンジ
ン動力をトルクコンバータ2は後段の例えば自動変速機
に伝達する。この際トーショナルダンパ3は、トーショ
ンスプリング15を介して動力伝達を行うため、緩衝機
能によりエンジンのトルク変動を吸収することができ、
滑らかな動力伝達を可能ならしめる。ここで、ニードル
ベアリング28はトーショナルダンパ3のドライブプレ
ート12及びドリブンプレート14間における相対回転
をスムーズに行わせ、コンバータカバー5の軸方向変形
等でドライブプレート12及びドリブンプレート14間
の押し付け力が増大しても、トーショナルダンパ3の上
記緩衝機能を所定通りに生じさせることができる。
【0050】一方、トーショナルダンパ3を設けたため
に上記の伝動系は或る共振周波数で共振する傾向にある
が、摩擦抵抗型振動減衰装置21は以下の作用によりこ
の共振を抑制することができる。即ち、摩擦抵抗型振動
減衰装置21の摩擦板24,25は夫々、トーショナル
ダンパ3の前後回転体であるエンジンクランクシャフト
1及びコンバータカバー5と共に回転し、上記の共振に
伴うこれら両者の大きな相対回転は、皿ばね27のばね
力によって摩擦板24、25間に生起されている摩擦抵
抗による図8の一点鎖線特性(図9の特性に相当)にお
けるヒステリシストルク△TH で抑制され、従って摩擦
抵抗型振動減衰装置21は上記の共振を防止することが
でき、当該共振に伴う振動や伝動部品の破損を確実に防
止し得る。
【0051】ところで、振動減衰装置21の摩擦板24
と、関連するハブ14aとの間のスプライン係合部に遊
び角α(図7参照)を設定したため(この遊び角αは摩
擦板25及びドラム23a間に設定しても良い)、当該
遊び角域においては振動減衰装置21の上記摩擦抵抗が
トーショナルダンパ3の前後回転体1,5間に作用せ
ず、従って捩りトルク特性が図8に実線で示す如きもの
となって上記ヒステリシストルク△TH が存在しない。
このため、トルク変動を吸収すべき当該領域では摩擦抵
抗型振動減衰装置21が無効になり、トーショナルダン
パ3の緩衝機能を確実に有効ならしめ、トーショナルダ
ンパ3によるトルク変動吸収機能を確実にすることがで
きる。
【0052】なお、本例でも遊び角αは、図1の例にお
いて遊び角αを設定したと同様に決定するのが良いこと
勿論である。
【0053】ところで、トルクコンバータ2内は所定の
圧力に保たれており、この圧力がコンバータカバー5を
変形させてその心出し部5bからクランクシャフト1へ
推力を及ぼす。他方、自動変速機はその変速時に歯車の
ヘリカル作用等によりインパルス的な推力を発生し、ト
ルクコンバータ2はこの推力をもクランクシャフト1に
入力する。しかして、これら推力は皿ばね29の弾性変
形によって十分緩和されてクランクシャフト1に至り、
クランクシャフト1の軸受けが早期に駄目になるのを回
避することができる。
【0054】
【発明の効果】かくして本発明によるトーショナルダン
パの粘性抵抗型振動減衰装置は請求項1に記載の如く、
トーショナルダンパの前後における回転体の一方に、少
なくとも他方の回転体と共に回転するメンバで塞がれた
流体封入密閉空間を設定し、このメンバに回転係合した
プレートと上記一方の回転体に回転係合したプレートと
の隣接配置になるパックを上記流体封入密閉空間内に収
納して粘性抵抗型振動減衰装置を構成したから、流体封
入密閉空間がトーションスプリングをも内包ような大き
なものでなくなり、従って粘性抵抗型振動減衰装置を具
えたトーショナルダンパが左程大きくならず、これをそ
れ自体大きなロックアップ式トルクコンバータと組み合
わせて用いることも可能となる。
【0055】なお、上記の粘性抵抗型振動減衰装置にお
いて、上記両回転体の一方と、対応する上記プレートと
の間を所定遊び角だけ相対回転可能に回転係合させた請
求項2の構成によれば、当該遊び角域において粘性抵抗
型振動減衰装置の粘性抵抗がトーショナルダンパの前後
回転体間に作用しなくなり、従ってトルク変動を吸収す
べき当該領域でトーショナルダンパの緩衝機能を確実に
有効ならしめ、トーショナルダンパによるトルク変動吸
収機能を確実にしつつ、粘性抵抗型振動減衰装置による
前記した共振の抑制作用を確実にし得る。
【0056】そして、上記の遊び角を特に、原動機の最
低回転数、最大負荷時における回転速度変動幅を|(d/
dt)θ|とし、原動機の最低回転数時における加振角速
度をωL とした時、|(d/dt)θ|/ωL で表される値
よりも大きく設定した請求項3の構成によれば、遊び角
がトルク変動吸収域に正確にマッチして上記の作用効果
を一層確実に奏し得る。
【0057】また、本発明によるトーショナルダンパの
摩擦抵抗型振動減衰装置は請求項4に記載の如く、第1
回転体の外周を軸線方向に切曲してドラムを形成し、第
2回転体の外周を軸線方向に切曲して上記ドラムと径方
向に対向するハブを形成し、これらドラム及びハブに夫
々回転係合させて摩擦部材を設けると共にこれら摩擦部
材を相互に接触させて構成したから、本発明においては
摩擦抵抗型振動減衰装置もトーショナルダンパの軸方向
及び径方向寸法を増大させるようなものでなくし得る。
【0058】なお、この摩擦抵抗型振動減衰装置におい
ても、上記両回転体の一方と、対応する上記メンバとの
間を所定遊び角だけ相対回転可能に回転係合させた請求
項5の構成によれば、この遊び角の領域で振動減衰装置
の摩擦抵抗によるヒステリシストルクが付与されなくな
り、摩擦抵抗型振動減衰装置の存在にもかかわらずトル
ク変動を吸収すべき領域ではトーショナルダンパの緩衝
機能を所定通りに生じさせ、トルク変動を確実に吸収す
ることができる。
【0059】そして、この摩擦抵抗型振動減衰装置にお
いても上記の遊び角を、粘性抵抗型振動減衰装置の場合
と同様に、原動機の最低回転数、最大負荷時における回
転速度変動幅を|(d/dt)θ|とし、原動機の最低回転
数時における加振角速度をω L とした時、|(d/dt)θ
|/ωL で表される値よりも大きく設定した請求項6の
構成によれば、遊び角がトルク変動吸収域に正確にマッ
チして上記の作用効果を一層確実に奏し得る。
【0060】更に摩擦抵抗型振動減衰装置において、ト
ーショナルダンパのダンパ機能中に相対変位するトーシ
ョナルダンパ構成部材間の摺接部に低摩擦部材を介在さ
せる請求項7の構成によれば、これらトーショナルダン
パ構成部材間の相対変位がスムーズになってトーショナ
ルダンパのダンパ機能を有効に生じさせ得る。
【0061】また、摩擦抵抗型振動減衰装置において、
トーショナルダンパが原動機の出力軸からトルクコンバ
ータへ動力を伝える場合、原動機出力軸とトルクコンバ
ータのコンバータカバーとの間の中心突合せ部に弾性体
を介在させる請求項8の構成によれば、トルクコンバー
タから原動機出力軸へのスラストを該弾性体の弾性変形
により緩和することができ、耐久性の点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明振動減衰装置の一実施例を示すトルクコ
ンバータ用トーショナルダンパの断面図である。
【図2】同例における粘性抵抗型振動減衰装置の詳細部
分図である。
【図3】同例を自動変速機搭載車に用いた場合における
振動モデル図である。
【図4】同振動モデルの簡略図である。
【図5】図1の実施例を用いた場合のアクスルシャフト
上におけるトルク変動特性を他のトルク変動特性と比較
して示す線図である。
【図6】本発明の他の例を示す摩擦抵抗型振動減衰装置
を具えたトーショナルダンパの断面図である。
【図7】同例における振動減衰装置の詳細部分図であ
る。
【図8】同例における振動減衰装置の捩りトルク変化特
性図である。
【図9】従来の摩擦抵抗型振動減衰装置における捩りト
ルク変化特性を示す線図である。
【符号の説明】
1 エンジンクランクシャフト(第1回転体) 2 トルクコンバータ(第2回転体) 3 トーショナルダンパ 4 粘性抵抗型振動減衰装置 5 コンバータカバー 5a 窪み(流体封入密閉空間) 9 ロックアップクラッチ 10 ピストン 15 トーションスプリング 16 端蓋 17 回転メンバ 18 ドライブプレート 19 ドリブンプレート α 振動減衰装置遊び角 21 摩擦抵抗型振動減衰装置 23 ドライブディスク 24 摩擦板 25 摩擦板 26 ストッパリング 27 皿ばね 28 スラストベアリング 29 皿ばね(弾生体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 淳弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 平野 弘之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 土屋 章一 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内 (72)発明者 森下 達也 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ア ツギユニシア内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により回転される第1回転体と、
    これからの回転を入力されるべき第2回転体との間を緩
    衝下に駆動結合するトーショナルダンパと共に用いら
    れ、前記両回転体の相対回転振動を流体の粘性抵抗によ
    り減衰する粘性抵抗型振動減衰装置において、 前記回転体の一方に、少なくとも他方の回転体と共に回
    転するメンバで塞がれた流体封入密閉空間を設定し、該
    メンバに回転係合したプレートと前記一方の回転体に回
    転係合したプレートとの隣接配置になるパックを前記流
    体封入密閉空間内に収納して前記粘性抵抗型振動減衰装
    置を構成したことを特徴とするトーショナルダンパの振
    動減衰装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記両回転体の一方
    と、対応する前記プレートとの間を所定遊び角だけ相対
    回転可能に回転係合させたことを特徴とするトーショナ
    ルダンパの振動減衰装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記原動機の最低回
    転数、最大負荷時における回転速度変動幅を|(d/dt)
    θ|、原動機の最低回転数時における加振角速度をωL
    とした時、前記遊び角を|(d/dt)θ|/ωL で表され
    る値よりも大きく設定したことを特徴とするトーショナ
    ルダンパの振動減衰装置。
  4. 【請求項4】 原動機により回転される第1回転体と、
    これからの回転を入力されるべき第2回転体との間を緩
    衝下に駆動結合するトーショナルダンパと共に用いら
    れ、前記両回転体の相対回転振動を、これらに回転係合
    した摩擦部材間の摩擦抵抗により減衰する摩擦抵抗型振
    動減衰装置において、 前記第1回転体の外周を軸線方向に切曲してドラムを形
    成し、前記第2回転体の外周を軸線方向に切曲して前記
    ドラムと径方向に対向するハブを形成し、これらドラム
    及びハブに夫々回転係合させて前記摩擦部材を設けると
    共にこれら摩擦部材を相互に接触させて、前記摩擦抵抗
    型振動減衰装置を構成したことを特徴とするトーショナ
    ルダンパの振動減衰装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記回転体の一方
    と、対応する前記摩擦部材との間を所定遊び角だけ相対
    回転可能に回転係合させたことを特徴とするトーショナ
    ルダンパの振動減衰装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記原動機の最低回
    転数、最大負荷時における回転速度変動幅を|(d/dt)
    θ|、原動機の最低回転数時における加振角速度をωL
    とした時、前記遊び角を|(d/dt)θ|/ωL で表され
    る値よりも大きく設定したことを特徴とするトーショナ
    ルダンパの振動減衰装置。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれかにおいて、前
    記トーショナルダンパのダンパ機能中に相対変位するト
    ーショナルダンパ構成部材間の摺接部に低摩擦部材を介
    在させたことを特徴とするトーショナルダンパの振動減
    衰装置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至6のいずれかにおいて、前
    記トーショナルダンパが原動機の出力軸からトルクコン
    バータへ動力を伝える場合、原動機出力軸とトルクコン
    バータのコンバータカバーとの間の中心突合せ部に弾性
    体を介在させたことを特徴とするトーショナルダンパの
    振動減衰装置。
JP17808992A 1992-07-06 1992-07-06 トーショナルダンパの振動減衰装置 Pending JPH0617878A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112352119A (zh) * 2018-08-01 2021-02-09 株式会社F.C.C. 扭矩缓冲器装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112352119A (zh) * 2018-08-01 2021-02-09 株式会社F.C.C. 扭矩缓冲器装置
CN112352119B (zh) * 2018-08-01 2022-09-30 株式会社F.C.C. 扭矩缓冲器装置

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