JPH0617786U - 玉払出機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速、且つ、任意な数の賞品玉払出動作を可
能にすると共に、組付作業の簡略化及び短縮化を図るこ
とができる玉払出機を提供する。 【構成】 玉払出機９を構成する基体６には、賞品玉１
０を案内する案内路１８が形成されており、その案内路
１８は、基体６の最下部に設けられた払出口１９に連通
している。この案内路１８と払出口１９との間の案内路
１８の内面側には、ゴム等の弾性体で形成された流下防
止補助部材２が、案内路１８に形成された凹部１８ａに
埋め込まれ、且つ、流下防止補助部材２の表面と案内路
１８の内面とが同一面となるように設けられている。こ
の流下防止補助部材２と対向した位置には、ゴム等の弾
性体で形成された流下防止部材１が、軸体１ａを中心と
して回転可能となると共に、該流下防止部材１と流下防
止補助部材２とが協働することにより案内路１８の径を
小さくするように設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パチンコ機における玉払出機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、パチンコ機における玉払出機としては、例えば実開昭６１−１７１９８ ３号公報に記載されているような装置が知られている。この公報に記載されてい る装置では、玉を収納する収納部から払出口へ通ずる通路中に、上方及び下方に 上方弁及び下方弁をそれぞれ設けることにより玉を一定数だけ貯蔵することので きる玉貯蔵部が設けられており、玉の通過を阻止している。

【０００３】 そして、入賞玉が生じることにより下方弁が開放して、玉貯蔵部に貯蔵された 玉が落下して払出口より商品玉として払い出され、貯蔵されていた玉がすべて払 い出されると、下方弁が閉じた後に上方弁が開放して、玉貯蔵部に再び前記一定 数の玉が貯蔵される仕組みとなっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、最近の顧客ニーズの多様化に伴い、入賞玉に対応する賞品玉の 数量が各パチンコ機により変動している。すなわち、従来は一発の入賞玉に対し 一定数の賞品玉が払い出されていたが、最近では一発の入賞玉に対して、その入 賞の種類に応じて払い出される賞品玉の個数が変化してきている。このため、上 記公報に記載されているような装置を使用すると、入賞の種類に応じて賞品玉を 払い出すための装置を複数配置する必要があり、さらに、各々の装置における賞 品玉の払出個数を異ならせるために、上方弁と下方弁との間に形成する玉貯蔵部 の大きさを変化させねばならず、装置の製造及び組立が非常に面倒である。

【０００５】 さらに、最近では、大型の変動入賞装置が採用されつつあり、連続的に入賞玉 が生ずることも多くなってきている。そのため、従来の方法では、一回賞品玉を 払い出した後、再度玉貯蔵部に所定数の賞品玉が貯められるまで次の賞品玉を払 い出すことができないので、賞品玉の払い出しに遅れを生じ、パチンコ機の遊戯 客の不満が高くなることがある。

【０００６】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、迅速、且つ 、任意な数の玉の払い出し動作を可能にすると共に、組付作業の簡略化及び時間 短縮を図ることができる玉払出機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案の玉払出機は、玉を収納する玉収納部と玉を 払い出す玉払出口との間に形成され、前記玉収納部から前記玉払出口へと玉を案 内する玉案内路と、玉の流下を防止するために前記玉案内路の内面に相対して配 置され、弾性部材によって形成された一対の流下防止部材と、その一対の流下防 止部材のうち少なくとも一方を回転駆動する駆動手段と、前記玉払出口から払い 出される玉の個数を計数する計数手段とを有する。

【０００８】

【作用】

上記の構成を有する本考案の玉払出機において、玉を収納する玉収納部と、玉 を払い出す玉払出口との間に形成された玉案内路の内面には、弾性部材によって 形成された一対の流下防止部材が相対して配置されている。この一対の流下防止 部材のうち少なくとも一方が駆動手段により回転駆動されると、玉は一対の流下 防止部材の間を通って、玉払出口から払い出される。このとき、玉払出口から払 い出された玉は計数手段により計数される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１に示すように、玉払出機９を構成する基体６には、賞品玉１０を案内する 案内路１８が形成されており、その案内路１８は、基体６の最下部に設けられた 払出口１９に連通している。この案内路１８と払出口１９との間の案内路１８の 内面側には、ゴム等の弾性体で形成された流下防止補助部材２が、案内路１８に 形成された凹部１８ａに埋め込まれ、且つ、流下防止補助部材２の表面と案内路 １８の内面とが同一面となるように設けられている。この流下防止補助部材２と 対向した位置には、ゴム等の弾性体で形成された流下防止部材１が、軸体１ａを 中心として回転可能となると共に、該流下防止部材１と流下防止補助部材２とが 協働することにより案内路１８の径を小さくするように設けられている。また、 流下防止部材１の軸体１ａはパルスモータ３の回転軸３ａに留めネジ５により取 り付けられている。さらに回転軸３ａは、基体６に形成された軸受部４により支 持されている。前記パルスモータ３はネジ８により基体６にネジ留めされる。

【００１１】 案内路１８内の流下防止部材１及び流下防止補助部材２の下部には、払出口１ ９から払い出される賞品玉１０の個数を光学的あるいは磁気的にカウントするた めの周知のカウントセンサ７が取り付けられている。

【００１２】 図２は、上記のように構成された玉払出機９によって賞品玉１０を払い出す仕 組みを示したものである。

【００１３】 案内路１８の上方から流れ込んだ賞品玉１０は、弾性体で形成された流下防止 部材１と流下防止補助部材２との間に挟まれ、それよりも下方へ落ちないように なっている（図２（ａ）参照）。そこで、パルスモータ３を駆動することにより 流下防止部材１を矢印Ａ方向に回転させると、弾性体で形成された流下防止部材 １と流下防止補助部材２とが賞品玉１０をその弾性力で挟み込み、賞品玉１０を 矢印Ｂ方向に回転させながら払出口１９方向へ運搬する。さらに、流下防止部材 １を回転させて、流下防止部材１及び流下防止補助部材２の弾性力が及ばなくな ると、賞品玉１０が自由落下で払出口１９方向へ落ち始め、カウントセンサ７が 賞品玉１０の個数をカウントする（図２（ｂ）参照）。

【００１４】 図３は、上記のように構成された玉払出機９を賞品玉１０を払い出すための装 置としてパチンコ機に取り付けた状態を示すものである。

【００１５】 玉払出機９は玉払出機固定用アゴ１３及び固定用枠１４に収納されており、さ らに押えレバー１２にてパチンコ機本体に取り付けられている。玉払出機９の上 方には、パチンコ機において入賞玉が生じた時に、賞品玉タンク１１より供給さ れる賞品玉１０の通路１５が、玉払出機９の基体６に形成された案内路１８と連 通して形成されている。また、玉払出機９の下方には、払出口１９から払い出さ れた賞品玉１０が衝突することにより、入賞に伴って賞品玉１０が払い出された ことを遊戯客に知らせるベル１７と、パチンコ機の正面に設けられた周知の玉受 部（図示せず）へ賞品玉１０を送り出すための送出口１６が設けられている。

【００１６】 次に、本実施例の玉払出機９に係る制御システムの構成について図４に示すブ ロック図を参照して説明する。

【００１７】 玉払出機９の動作を制御する玉払い出し制御回路２２には前記パルスモータ３ を駆動するための駆動パルスを発生するモータ駆動回路２３が接続されている。 玉払い出し制御回路２２は前記カウントセンサ７にも接続されており、カウント センサ７の出力を検出して、賞品玉１０の払出個数を計数し、所定数の賞品玉１ ０の払い出しが終了すると、モータ駆動回路２３による駆動パルスの発生をスト ップさせるように構成されている。また、玉払い出し制御回路２２は、パチンコ 機本体の制御を行う本体制御回路２１にも接続されている。この本体制御回路２ １は、複数の入賞玉検出器２０と接続され、入賞玉の発生に伴ってそれぞれの入 賞玉によって異なる賞品玉１０の個数データを玉払い出し制御回路２２へ送ると 共に、パチンコ機本体の例えば、スロットマシンの数字を変化させたり、入賞に 伴う電子音の発生を指示するなどの動作に関する制御を行うものである。

【００１８】 続いて、このように構成された玉払出機９の動作について説明する。

【００１９】 入賞玉検出器２０により入賞玉の発生が検出されると、本体制御回路２１は、 その入賞玉に応じた賞品玉１０の個数データを玉払い出し制御回路２２へ送る。 すると、玉払い出し制御回路２２はモータ駆動回路２３へ駆動パルスの発生を指 示する。そして、パルスモータ３がモータ駆動回路２３により発生させられた駆 動パルスにより回転駆動されると、パルスモータ３の回転軸３ａに接続されてい る流下防止部材１が図２に示す矢印Ａ方向へ回転する。それに伴い、賞品玉タン ク１１から通路１５及び案内路１８を通って供給されている賞品玉１０は、図２ に示す矢印Ｂ方向に回転させられながら流下防止部材１と流下防止補助部材２と の間に挟まれて下方へ移動し、流下防止部材１及び流下防止補助部材２による弾 性力が及ばなくなると、自由落下によりカウントセンサ７を通過して、払出口１ ９より落下する。

【００２０】 カウントセンサ７の出力に基づいて、払い出された賞品玉１０の個数が玉払い 出し制御回路２２にて計数され、払出口１９から払い出された賞品玉１０の合計 個数が該入賞玉に応じた個数に達すると、玉払い出し制御回路２２は、モータ駆 動回路２３への駆動パルス発生指示をストップし、パルスモータ３の回転が停止 する。それに伴って、案内路１８内の流下防止部材１と流下防止補助部材２との 間に挟まれた賞品玉１０は停止する。そして、次の入賞玉が発生して上述のよう にパルスモータ３が回転駆動されると、賞品玉１０は流下防止部材１と流下防止 補助部材２との間を通り、カウントセンサ７により払い出しを検出されて、払出 口１９より落下する。

【００２１】 払出口１９から落下した賞品玉１０は送出口１６よりパチンコ機の前面に設け られている前記玉受部へ送り出されると共に、その落下途中においてベル１７に 衝突するので、遊戯客はそのベル１７の音を聞くことにより入賞して賞品玉１０ が払い出されたことを知ることができる。

【００２２】 このように構成することにより、入賞玉の種類に応じて賞品玉１０の個数が変 化した場合でも、一系列の玉払出機９にて簡単にその変化に対応することができ 、また連続して入賞玉が生じた場合でも、従来のように賞品玉１０の払い出しに 遅れが生じるということがなくなり、遊戯客は快適に遊戯を楽しむことができる 。

【００２３】 なお、本考案は入賞玉の発生に伴う賞品玉１０の払い出しに使用するだけでな く、金銭の投入に伴って遊戯用の玉を貸し出す玉貸出機にも利用できることはも ちろんである。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したことから明かなように、本考案の玉払出機によれば、払い出す玉 の個数を任意に設定できるので、従来のように一度に払い出す玉の個数に合わせ て複数機の玉払出機を設ける必要がなく、玉払出機の製造及び組立が容易となる 。さらに連続して玉を払い出す必要が生じた場合でも玉を払い出す際に遅れを生 じることがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を具体化した玉払出機の構成を示す正面
図（ａ）及び側面図（ｂ）である。

【図２】本実施例の玉払出機の動作を示す説明図であ
る。

【図３】本実施例の玉払出機をパチンコ機に取付けた状
態を示す説明図である。

【図４】本実施例の玉払出機及びパチンコ機の動作を制
御する制御システムを示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 流下防止部材 ２ 流下防止補助部材 ３ パルスモータ ７ カウントセンサ １１ 賞品玉タンク １８ 案内路 １９ 払出口 ２２ 玉払い出し制御回路 ２３ モータ駆動回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 玉を収納する玉収納部と玉を払い出す玉
   払出口との間に形成され、前記玉収納部から前記玉払出
   口へと玉を案内する玉案内路と、 玉の流下を防止するために前記玉誘導路の内面に相対し
   て配置され、弾性部材によって形成された一対の流下防
   止部材と、 その一対の流下防止部材のうち少なくとも一方を回転駆
   動する駆動手段と、 前記玉払出口から払い出される玉の個数を計数する計数
   手段とを有することを特徴とする玉払出機。