JPH06176985A - タンタルコンデンサチップの製造方法、この方法によって製造されたタンタルコンデンサチップ、および、このタンタルコンデンサチップを包含するタンタルコンデンサ - Google Patents

タンタルコンデンサチップの製造方法、この方法によって製造されたタンタルコンデンサチップ、および、このタンタルコンデンサチップを包含するタンタルコンデンサ

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JPH06176985A
JPH06176985A JP4328154A JP32815492A JPH06176985A JP H06176985 A JPH06176985 A JP H06176985A JP 4328154 A JP4328154 A JP 4328154A JP 32815492 A JP32815492 A JP 32815492A JP H06176985 A JPH06176985 A JP H06176985A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンタル焼結体の密度をその外周部と内部に
わたって平均化させ、これによってタンタルワイヤに対
する保持力を高めて機械的ストレスに対する耐久性を高
めることができるようにすることを目的とする。 【構成】 所定形状をもつとともにタンタルワイヤの一
端が埋没するタンタル粉末成形体を加圧成形した後、こ
のタンタル粉末成形体を真空焼結し、次いで酸化被膜形
成処理、半導体層形成処理、グラファイト塗布処理、お
よび金属層形成処理を含む所定処理を施してタンタルコ
ンデンサチップを製造する方法において、上記タンタル
粉末成形体の加圧成形を、複数回に分けて行うことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、タンタルコンデンサ
チップの製造方法、この方法によって製造されたタンタ
ルコンデンサチップ、および、このタンタルコンデンサ
チップを包含するタンタルコンデンサに関する。特に、
本願発明は、固体電解コンデンサの範疇に分類される乾
式タンタルコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾式タンタルコンデンサは、長寿命で
ある、温度特性が良好である、漏洩電流が少ない、
周波数特性が良好である、小型大容量である、との
数々の特徴を備えているため、最近多用される傾向にあ
る。
【0003】樹脂モールドタイプのタンタルコンデンサ
の構造例を図10に示す。エポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂パッケージ1内には、タンタルコンデンサチップ2が
包み込まれており、このタンタルコンデンサチップ2の
陽極タンタルワイヤ3および陰極素子部4は、上記樹脂
パッケージ1の外表面に一部が露出させられているフレ
ーム5,5に電気的に接続されている。このタンタルコ
ンデンサの製造は、樹脂パッケージ型の半導体等の電子
部品の製造とほぼ同様にして行われる。すなわち、製造
用フレームのリード部間を掛け渡すようにして上記タン
タルコンデンサチップ2をボンディングした後、このチ
ップを樹脂で包み込むモールド成形を行い、フレームの
不要部分を除去するとともにフレームのリード部を所定
の形状にフォーミングする。
【0004】そして、上記タンタルコンデンサチップ2
の作製は、タンタルワイヤの基部が埋没するようにして
タンタル粉末を所定の形状に加圧成形し、これを高真空
において焼結して多孔質焼結体を作製し、この焼結体に
対して酸化被膜形成処理、半導体層形成処理、グラファ
イト塗布処理、および金属層形成処理等の所定の処理を
施すことによって行われる。上記酸化被膜形成処理は、
たとえば、上記多孔質焼結体を強酸性の液中に浸漬する
とともに電圧印加することにより行われ、この結果、焼
結体中のタンタル粉末粒子表面に薄状の五酸化タンタル
(Ta2 5 )の被膜6(図11)が形成される。この
五酸化タンタル被膜が誘電体酸化被膜として機能し、こ
の被膜の総面積が、コンデンサとしての容量を規定す
る。
【0005】次に半導体層形成処理は、表面の全てが上
記のように五酸化タンタル被膜で覆われた上記焼結体の
多孔空洞部を半導体7(図11)で埋めるものであっ
て、たとえば、上記酸化被膜成形処理後の焼結体を硝酸
マンガン溶液中に浸漬して空洞部中に含浸させられた硝
酸マンガン溶液を熱分解することによって、上記誘電体
酸化被膜上に酸化物半導体である二酸化マンガン(Mn
2 )を形成することにより行われる。かかる硝酸マン
ガン溶液の含浸およびこれを熱分解して二酸化マンガン
層を形成する処理は、複数回にわたって行われ、これに
より、上記誘電体酸化被膜で覆われた焼結体内空洞部が
半導体である二酸化マンガンで埋められる。
【0006】こうしてできた上記焼結体の外周部分に
は、グラファイト層8、および金属層9で覆い、この金
属層が陰極として機能する。
【0007】ところで、焼結前のタンタル粉末圧縮成形
体は、次のようにして作製するのが通常である。すなわ
ち、図12に示すように、所定断面の貫通孔10を有す
るダイス11と、上記貫通孔内を上下動させられる下ポ
ンチ12および上ポンチ13とをもつ加圧成形装置14
を用い、図12の状態のように下ポンチ12をある程度
上記貫通孔10内に進入させた状態で上記貫通孔内に上
方からタンタル粉末15を所定量投入した後、上ポンチ
13を上記貫通孔10に挿入し、そして下ポンチ12お
よび上ポンチ13を互いに近づけるように駆動して、上
記タンタル粉末15を加圧成形する(図13)。この
際、上ポンチ13には、陽極となるべくタンタルワイヤ
3が保持されており、したがって、上記の加圧成形操作
によって、上記タンタルワイヤの一端が埋設されたタン
タル粉末成形体2aができあがる。
【0008】上記下ポンチ12および上ポンチ13の移
動行程は、たとえば、カム等によって規制される。上記
圧縮成形の比率は、成形体の嵩密度が6ないし8となる
ように設定される。タンタルの比重は、16.6である
から、圧縮成形体2aの内部には、タンタル粉末の固体
体積とほぼ同等の多孔状空間が形成されることになる。
なお、タンタル粉末は、100〜300メッシュのもの
が通常用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なダイス11および上下のポンチ12,13による圧縮
成形を1の圧縮行程で行う場合、成形体の内部密度は一
様とはならず、図14に模式的に示すように、外表面に
近い部分の密度が高く、内部に向かうほど密度が低くな
る傾向となる。これにより、次のような問題が生じる。
【0010】第一に、上記圧縮成形体2aの内部には、
陽極としてのタンタルワイヤ3が延入するが、内部に向
かうほど上記圧縮成形体の密度が低くなるため、焼結後
においてこの焼結体の中心部近くの上記タンタルワイヤ
に対する保持力が弱まってしまう。したがって、コンデ
ンサチップの特に陽極ワイヤ3に外力が作用すると、こ
れによって焼結体内部における陽極ワイヤとこれを取り
囲む焼結タンタル粒子との間の焼結接続がストレスに耐
えきれずに破損し、これによって誘電体酸化被膜が破損
して故障に到ることになる。乾式タンタルコンデンサ
は、既に説明したように数々の特徴をもつがために多用
されているのであるが、機械的ストレスあるいは熱的ス
トレスに弱いという欠点をもつのであり、かかる欠点
は、主として上述したことに起因しているのである。
【0011】第二の問題は、上述したように、圧縮成形
体2aが真空焼結された後に誘電体酸化被膜形成処理お
よび半導体層形成処理が行われるのであるが、焼結体の
周囲部の密度が高いために、上記半導体層7を形成をす
るべく焼結体を硝酸マンガン溶液中に浸漬しても、この
硝酸マンガンが焼結体内部に浸入しにくくなるというこ
とである。このような硝酸マンガン溶液の含浸およびそ
の熱分解による二酸化マンガン層の形成は、焼結体内部
の多孔質空洞部を埋めるために繰り返し行われるのであ
るが、かかる処理を繰り返すうちに、より硝酸マンガン
溶液が焼結体内部に浸入しにくくなり、したがって、こ
の半導体層形成処理に多くの時間を要するか、または、
とりわけ焼結体内部における半導体層形成が不十分とな
って特性に悪影響を及ぼすという不具合が生じる。
【0012】本願発明は、上記の事情のもとで考え出さ
れたものであって、タンタルコンデンサチップを構成す
るタンタル粉末焼結体の密度を、表面部と内部とにおい
て差が生じないようにすることをその課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0014】すなわち、本願の請求項1に記載した発明
は、所定形状をもつとともにタンタルワイヤの一端が埋
没するタンタル粉末成形体を加圧形成した後このタンタ
ル粉末成形体を真空焼結し、次いで酸化被膜形成処理、
半導体層形成処理、グラファイト塗布処理、および金属
層形成処理を含む所定の処理を施してタンタルコンデン
サチップを製造する方法において、上記タンタル粉末成
形体の加圧成形は、複数回の加圧成形により行うように
したことを特徴としている。
【0015】上記複数回の加圧成形は、少なくとも次の
二つの態様が考えられる。すなわち、その第一は、まず
最終的な形状より小さい中間成形体を加圧成形により得
た後、順次これを取り巻くようにして複数層の加圧成形
層を形成するというものである(請求項2)。
【0016】そして、その第二は、まず、最終的な形状
より薄状の中間成形体を加圧成形より得た後、順次これ
に積み重ねるようにして複数層の加圧成形層を形成する
というものである(請求項3)。
【0017】
【発明の作用および効果】本願発明においては、タンタ
ル粉末の加圧成形体を作製するにあたり、これを一回の
加圧成形により行うのではなく、複数回に分けて行うよ
うにしている。すなわち、第一の態様によれば、最終的
な加圧成形体の形状よりも小さな中間成形体を加圧によ
り行い、そして、これを芯として、その周囲に加圧成形
層を形成し、これを所望回数繰り返すことにより、最終
的なタンタル粉末の加圧成形体を得るようにしている。
【0018】加圧成形は、ダイスの孔内に投入したタン
タル粉末をポンチによって圧縮して行うのが通常であ
り、こうして形成される成形体は、このポンチにより圧
縮力を直接受ける外表面ないしはその近傍の密度が内部
の密度よりも高くなる傾向となる。本願発明では、かか
る圧縮操作を複数回に分けて行うことにより、ポンチあ
るいはダイスの内壁によって押されることにより生じる
比較的密度の高い層が複数層にわたって形成されること
になる。
【0019】したがって、上記圧縮成形体を焼結した後
において、陽極タンタルワイヤが、焼結体の表面に近い
部分と、中心部に近い部分との双方において、密度の高
い層によって保持されることになり、結局、タンタルワ
イヤに作用する外力に対するこのワイヤの保持耐久性が
高められ、従前のこの種の乾式タンタルコンデンサに見
られたような機械的ストレスあるいは熱的ストレスに対
する脆弱性が改善される。
【0020】さらに、タンタル焼結体の密度が全体とし
て平均化され、従前のように所定の嵩密度まで加圧成形
した状態において表面部ないしその近傍のみに偏って高
密度層が形成されるということがなくなる。したがっ
て、たとえば硝酸マンガン溶液を含浸してこれを熱分解
するという操作を繰り返す半導体層形成処理において、
上記硝酸マンガン溶液の焼結体内部への浸入が促進さ
れ、したがって、この半導体層形成処理をより容易にか
つ短時間で行うことができるようになるとともに、内部
における半導体層の不完全形成が有効に回避される。こ
れにより、タンタルコンデンサの製造の効率が改善され
るとともに、性能の均一化が図られる。
【0021】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を図
面を参照しつつ、具体的に説明する。
【0022】図2ないし図7は、本願発明方法の第一の
実施例を説明するための図である。
【0023】この実施例は、図1に模式的に示すような
密度構造をもつ加圧成形体16を得るように構成したも
のである。この図からわかるように、この実施例では、
最終的な形状よりも小さい第一の中間成形体16aの周
囲に、第二、第三の加圧成形層16b,16cを順次形
成するというようにして、複数層の加圧成形層を形成
し、最終的な形状を得るようにした例である。
【0024】かかる複数回にわたる加圧成形は、それぞ
れ、以下に説明するようにして、行われる。
【0025】まず、図2に示すように、得るべき最終的
な形状に対応する寸法よりも小さい貫通孔10aを有す
るダイス11aと、このダイスの孔10a内を上下動す
る下ポンチ12aおよび上ポンチ13aを有する加圧成
形装置14aを用い、図2に示すようにして下ポンチ1
2aが所定量上記ダイスの孔内に進入した状態において
上方から上記孔内に所定量のタンタル粉末15を投入
し、その上でタンタルワイヤ3を保持する上ポンチ13
aを上記孔10a内に下動進入させるとともに、これら
両ポンチ間の間隔が所定となるまで両ポンチ12a,1
3aを互いに近づけるように駆動する。この時、下ポン
チ12aには、あらかじめタンタルワイヤ3の下端部を
受け入れるための孔17が開けられており、その結果、
図3に示すような第一の中間成形体16aができあが
る。
【0026】次に、上記第一の中間成形体16aの周囲
に第二の加圧成形層16bが形成される。このための加
圧成形装置14bを図4および図5に示す。
【0027】この第二の加圧成形層を形成するための装
置14bは、基本的には上記図2および図3に示した装
置と同様であるが、ダイス11bの孔10bの大きさが
より大きくなっている点と、上ポンチ13bには単なる
タンタルワイヤ受け入れ孔18が形成されている点で異
なっている。
【0028】まず、図4に示すように、下ポンチ12b
に、上記第一の中間成形体16aをセットする。そし
て、ダイス11bの孔10b内に所定量のタンタル粉末
を投入した上、下ポンチ12bと上ポンチ13bとを互
いに所定距離まで近づくように駆動する。この結果、図
5に表れているような第一中間成形体16aを取り巻く
ように第二加圧成形層16bが形成された第二中間成形
体16b’ができあがる。
【0029】そしてさらに、図6および図7に表れてい
るように、第三の加圧成形装置14cを用い、上記第二
の加圧成形層16bを形成するのと同様の手法によって
第三(最終)成形層16cを形成する。すなわち、図6
に示すようにして下ポンチ12c上に上記第二中間成形
体をセットし、その上でダイスの孔内に所定量のタンタ
ル粉末を投入し、そして、上下のポンチ12c,13c
を互いに所定距離まで近づくように駆動する。
【0030】その結果、図7に示すような層構造をもつ
加圧成形体16ができあがる。
【0031】このような加圧成形体16に対するその後
の処理は、従前と同様である。すなわち、この成形体を
真空焼結して焼結体を造り、次いで酸化被膜形成処理を
行って焼結体表面に酸化被膜を形成し、次いで硝酸マン
ガン溶液を含浸するとともにこれを熱分解して上記誘電
体酸化被膜上に二酸化マンガンを形成する半導体層形成
処理を行う。そして、焼結体の周囲にグラファイトを塗
布するとともに、さらにこれを金属層で覆って陰極を形
成する。
【0032】こうしてできたタンタルコンデンサチップ
2は、後述するようにして、たとえば、モールドタイプ
のコンデンサとされる。
【0033】図1および図7からわかるように、この例
では、焼結体内に延入するタンタルワイヤ3が、複数の
高密度層を貫通して延びている。したがって、複数の高
密度層がタンタルワイヤを確実かつ安定的に保持し、ワ
イヤに対する外力が作用しても、焼結体内部においてワ
イヤとそれを取り巻く焼結タンタルとの間に剥離が起こ
るといった事態を有効に回避することができる。したが
って、とりわけ、ワイヤに対する外力に起因して焼結体
内部の酸化被膜が破損するリーク不良を効果的に回避す
ることができる。
【0034】また、焼結体の全体としての密度を所望に
設定するにあたり、高密度層を分散させているので、最
外表面の密度が従前に比して小さくなり、したがって、
半導体層形成処理においてこの焼結体を硝酸マンガン溶
液に浸漬した場合にこの溶液が焼結体内部まで浸透しや
すくなる。かかる処理は、多孔質焼結体の内部空間を酸
化物半導体としての酸化マンガンで埋めるべく、複数回
繰り返されるのであるが、本願発明方法ではかかる処理
を繰り返していくうちに表面近傍が目詰まりを起こして
硝酸マンガン溶液の浸透が阻害されるということがなく
なる。したがって、半導体層形成処理をより容易にかつ
短時間で行い得るようになるとともに、焼結体内部にお
ける半導体層の不完全な形成が都合よく回避され、特性
のばらつき等が改善される。
【0035】なお、半導体層成形処理において、二酸化
マンガン溶液のより効率的な浸透は、第一成形体16a
の平均密度を、第三(最終)加圧成形層16cの平均密
度よりも高くし、換言すると、中心部の平均密度を外周
部の平均密度よりも高く設定することによってより促進
される。本願発明では、タンタル粉末の加圧成形体を得
るために、上記のようにして、複数回の加圧成形を経る
ようにしているので、このような密度分布の設定ができ
るのである。ただしこの場合も、最終的な加圧成形体の
密度を所定のように設定するべきであることはいうまで
もない。また、加圧成形を何回に分けて行うかは選択的
な事項である。
【0036】図8および図9は、上記タンタル粉末の加
圧成形体を得るための方法の第二の例を示している。
【0037】この例では、図8に示すような層構造をも
つ成形体19が得られる。すなわち、第一中間成形体1
9aの上に、順次加圧成形層19b,19cを積み重ね
てゆくのである。
【0038】かかる加圧成形をするための装置および操
作は、たとえば次のようにして容易に行うことができ
る。
【0039】まず、図9に示すように、タンタルワイヤ
3を下ポンチ12に保持させておき、その上でダイス1
1の孔10内に所定量、すなわち、最終的な成形体を得
るに必要な量よりも少ない量のタンタル粉末を投入し、
そして上ポンチ13をダイスの孔10内に下動進入させ
るとともに両ポンチを互いに近づけるように駆動する。
【0040】そうすると、図9に示すように、所定厚み
の加圧成形体19aができあがる。そして、上ポンチ1
3を上方に退動させた状態で上記第一の加圧成形体19
aの上に積み重ねるようにして、所定量のタンタル粉末
を投入し、その上で上ポンチ13を下動させて第二の加
圧成形層19bを形成する。かかる操作を繰り返すこと
により、図8に示すように、複数の層が積み重なったよ
うなタンタル粉末加圧成形体ができあがる。
【0041】この例においても、上ポンチによって直接
押される表面ないしその近傍の密度がそれよりも下方の
密度よりも高くなるのであり、したがって、図8に示す
ように、高密度層が平行に積層されるような構造ができ
あがる。
【0042】こうしてできた加圧成形体は、上述と同様
にして焼結体とされ、そして酸化被膜形成処理、半導体
層形成処理、グラファイト塗布処理、および金属層形成
処理等の所定の処理が施されて最終的なタンタルコンデ
ンサチップが得られる。
【0043】この例においても、図8からわかるよう
に、焼結体2内に延入するタンタルワイヤ3は、複数層
の高密度層を貫通して内部に延びている。換言すると、
このタンタルワイヤは、複数層の高密度層によって保持
されている。したがって、外力に対する耐久性が高ま
り、タンタルワイヤに外力が作用することに起因する焼
結体内部における酸化被膜の破損といった事態は、効果
的に回避されることになる。
【0044】また、全体としての平均嵩密度を所定のよ
うに設定しつつ、高密度層を分散させているので、概し
て焼結体の周囲に高密度層が集中するといったことがな
く、よって、上述の第一の実施例によって得られる焼結
体と同様、半導体層の形成処理が容易かつ効果的に行わ
れるようになる。
【0045】上記のようにして得られたタンタルコンデ
ンサチップ2は、従前と同様にして、たとえば樹脂パッ
ケージ型のタンタルコンデンサの作製に供される。すな
わち、所定の形態をもつ製造用フレーム上に上記チップ
2をボンディングし、その上で熱硬化性樹脂により上記
チップを包み込むモールド工程処理を行い、そして上記
製造用フレームのリードを切断して単体としてのコンデ
ンサを切り離すとともに、電極リードを所定の形状にフ
ォーミングする。これによって、たとえば図10に示さ
れるような、いわゆる面実装型の樹脂パッケージタンタ
ルコンデンサが完成する。
【0046】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
例に限定されることはない。タンタル粉末を加圧成形す
るに際し、これをどのような形状にするかは問われない
し、また何回に分けて加圧成形するかも問われない。ま
た、タンタルコンデンサとしての最終形態は、樹脂パッ
ケージタイプの他、どのようなものであってもよい。ま
た、とりわけ第一の実施例に関して、複数次の中間成形
体を形成していくにあたり、複数に分けられた各加圧成
形処理を全て行った後に、焼結処理をする他、たとえ
ば、一次中間成形体を得た後これを焼結し、この焼結体
を芯としてその周囲に加圧成形体層を形成してその時点
でさらに焼結するといった手法も考えられ、もちろんこ
のような方法も本願発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明方法で製造したタンタルコンデンサチ
ップの構造例を模式的に示す断面図である。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】図1の構造をもつタンタルコンデンサチップの
製造方法の説明図である。
【図8】本願発明の方法で製造したタンタルコンデンサ
チップの構造の他の例を模式的に示す断面図である。
【図9】図8の構造をもつタンタルコンデンサチップの
製造の一工程の説明図である。
【図10】タンタルコンデンサの構造例を示す断面図で
ある。
【図11】タンタルコンデンサチップの一般的構造例を
模式的に示す断面図である。
【図12】
【図13】従来のタンタルコンデンサチップの製造方法
の説明図である。
【図14】従来の製造方法で製造されたタンタルコンデ
ンサチップの構造例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
2 タンタルコンデンサ 3 タンタルワイヤ 4 陰極素子部 11 ダイス 12 上ポンチ 13 下ポンチ 15 タンタル粉末 16 加圧成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状をもつとともにタンタルワイヤ
    の一端が埋没するタンタル粉末成形体を加圧形成した後
    このタンタル粉末成形体を真空焼結し、次いで酸化被膜
    形成処理、半導体層形成処理、グラファイト塗布処理、
    および金属層形成処理を含む所定の処理を施してタンタ
    ルコンデンサチップを製造する方法において、 上記タンタル粉末成形体の加圧成形は、複数回の加圧成
    形により行うことを特徴とする、タンタルコンデンサチ
    ップの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記複数回の加圧成形は、最終的な形状
    より小さい中間成形体を加圧成形した後、順次これを取
    り巻くようにして複数層の加圧成形層を形成することに
    より行う、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 上記複数回の加圧成形は、最終的な形状
    より薄状の中間成形体を加圧成形した後、順次これに積
    み重ねるようにして複数層の加圧成形層を形成すること
    により行う、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの方法によ
    って製造されたタンタルコンデンサチップ。
  5. 【請求項5】 請求項4のタンタルコンデンサチップを
    包含するタンタルコンデンサ。
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