JP2009295830A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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政行 藤田
Takuji Umemoto
卓史 梅本
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Abstract

【課題】耐電圧性を高めることができ、かつエージング工程及び信頼性試験において、高い歩留りを得ることができる固体電解コンデンサ及びその製造方法を得る。
【解決手段】金属粒子の焼結体により構成される陽極体1と、陽極体1の表面を陽極酸化することにより形成される誘電体層3と、誘電体層3の上に設けられる陰極とを備え、陽極体1が、第1の陽極部1aと、第1の陽極部1aの周囲を覆うように設けられる第2の陽極部1bを有し、第1の陽極部1aの金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、第2の陽極部1bの金属粒子の平均粒子径が、第1の陽極部1aの金属粒子の平均粒子径よりも小さく、誘電体層3が、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜であることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどに代表される携帯機器の高性能化に伴い、より小型で高い容量を有し、高周波特性に優れ、等価直列抵抗(ESR)が低いコンデンサが求められている。
アルミニウム(Al)やタンタル(Ta)等の弁作用金属を用いた固体電解コンデンサは、一般に、以下のようにして製造されている。
すなわち、タンタル等の金属または合金微粉末を、有機溶剤と混合した樹脂バインダーに添加して混練し、これに陽極用リード線の一端を埋め込んだ状態でプレス加圧成形して成形体を作製する。この成形体を、真空中で高温に加熱して焼結し、焼結体を作製する。ここで、アルミニウムやタンタルの代わりに、ニオブ(Nb)やチタン(Ti)を用いてもよい。
得られた焼結体を、リン酸中で陽極酸化し、焼結体の表面に酸化皮膜を形成し、誘電体層とする。さらに、この誘電体層の上に、二酸化マンガン、またはポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子からなる固体電解質層を形成し、さらにその上にカーボン層及び銀層を順次形成し、コンデンサ素子を作製する。このコンデンサ素子に、陽極端子及び陰極端子を取り付け、陽極端子及び陰極端子の端部を露出させた状態で樹脂をモールド成形して、樹脂外装体を形成し、固体電解コンデンサとしている。
コンデンサの高性能化を図るために、様々な方法が検討されている。例えば、同じ体積で高容量化を図るため、焼結体に用いる金属粒子の粒子径を小さくして、酸化皮膜からなる誘電体層と陰極とが接する面積を大きくすることが通常行われている。
しかしながら、焼結体に用いる金属粒子の粒子径を小さくした場合、陽極酸化の化成の際に、焼結体内部の細孔部分に化成のための溶液が行き渡らず、酸化皮膜を十分に形成することができないという問題を生じた。この結果、コンデンサ素子を形成する過程において、焼結体内部にクラックが発生し、耐電圧性を高めることができないという問題を生じた。
また、コンデンサ素子の耐電圧性を高めるため、焼結体に用いる金属粒子の粒子径を大きくすると、誘電体層の上に形成する導電性高分子層による被覆が不十分となり、エージング処理において酸化皮膜の被覆を十分に行うことができず、エージング工程後の製品の歩留りが悪くとなるという問題を生じる。
また、エージング工程において良品となったコンデンサにおいても、高い化成電圧により発生した微細なクラックや、エージング処理による修復が不十分なショート箇所などの潜在的な不良箇所を有しているため、高温負荷試験のような信頼性試験の際に、良好な結果を得ることができなかった。
従って、耐電圧性を高めることと、信頼性試験において高い歩留りを得ることとは相反しており、耐電圧性が高く、かつ信頼性試験において高い歩留りを示す固体電解コンデンサを得ることができなかった。
特許文献1においては、タンタル箔を用いたコンデンサにおいて、タンタル箔の上に焼結性の高い粒子径の小さなタンタル粒子を焼結させた層を形成し、この焼結層の上に、焼結性が低い粒子径の大きなタンタル粒子の焼結層を積層させた陽極体を用いることが提案されている。
しかしながら、特許文献1に示された積層型の焼結体においては、外側の粒子径が大きく、箔に近い側の粒子径が小さくなっており、焼結体と箔との結合力は増すが、表面積が大きく、化成後の応力が大きくなる小さい粒子径の焼結体層が、箔と外側の焼結体層との間に位置するため、クラックが生じ易く、陽極酸化の化成中及びエージング処理中の歩留りが低下するという問題がある。
特開2003−338433号公報
本発明の目的は、耐電圧性を高めることができ、かつ信頼性試験において高い歩留りを得ることができる固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の局面に従う固体電解コンデンサは、金属粒子の焼結体により構成される陽極体と、陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される誘電体層と、誘電体層の上に設けられる陰極とを備え、陽極体が、第1の陽極部と、第1の陽極部の周囲を覆うように設けられる第2の陽極部を有し、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、誘電体層が、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜であることを特徴としている。
本発明の第2の局面に従う固体電解コンデンサは、金属粒子の焼結体により構成される陽極体と、陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される誘電体層と、誘電体層の上に設けられる陰極とを備え、陽極体が、第1の陽極部と、第1の陽極部の周囲を覆うように設けられる第2の陽極部を有し、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、誘電体層の厚みが、40nm以上であることを特徴としている。
以下、本発明の第1の局面及び第2の局面に共通する技術的事項については、「本発明」として説明する。
本発明の固体電解コンデンサにおいては、陽極体が第1の陽極部と、第1の陽極部の周囲を覆うように設けられる第2の陽極部を有しており、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さくなっている。このため、陽極体の中心に位置する第1の陽極部における細孔の径が大きく、その周りに位置する第2の陽極部の細孔の径が小さくなっている。このため、誘電体層を形成するための陽極酸化の際に、化成液が陽極体の内部に浸透し易くなり、皮膜を陽極体の全体に渡って均一に形成することができる。このため、酸化皮膜の不均一な形成により応力が発生するのを防止することができる。また、従来よりも高い電圧を印加して陽極酸化を行うことができ、膜厚の厚い誘電体層を形成することができる。
本発明において、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径は、0.30〜1.00μmの範囲内である。第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30μm未満であると、陽極酸化の際、化成液を十分に第1の陽極部内に導くことが困難となり、十分に厚い酸化皮膜を形成することができない。また、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が1.00μmを超えると、エージング工程や信頼性試験における歩留りが低下する。
本発明の第1の局面において、誘電体層は、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜である。化成電圧が15V未満であると、膜厚の厚い誘電体層を形成することができず、耐電圧性に優れた固体電解コンデンサとすることができない。
本発明の第2の局面において、誘電体層の厚みは40nm以上である。誘電体層の厚みが、40nm未満であると、高い耐電圧性を得ることができない場合がある。
本発明の第2の局面に従えば、耐電圧性を高めることができ、かつ信頼性試験において高い歩留りを得ることができる。
本発明において、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径に対する第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径の比は、1.17〜2.5の範囲内であることが好ましい。平均粒子径の比が1.17未満であると、陽極酸化の工程において、酸化皮膜の形成が、陽極体の表面と内部において不均一となり、酸化皮膜により発生する応力の分布が不均一となり、酸化皮膜にクラックが生じる。このため、エージング工程及び信頼性試験における歩留りが低下する場合がある。また、平均粒子径の比が2.5を超えると、平均粒子径の比の差が大きいことによる、第1の陽極部と第2の陽極部の熱膨張率の差によって応力歪みが大きくなり、信頼性試験における歩留りが低下する場合がある。第1の陽極部と第2の陽極部の熱膨張率の差は、各陽極部における粒子の空間占有率が異なることにより生じる。
本発明において、陽極体は、第2の陽極部の周囲を覆うように設けられる第3の陽極部をさらに含むものであってもよい。第3の陽極部を設けることにより、さらに、中心部から表面部への平均粒子径の変化を段階的に変化させることができ、エージング工程及び信頼性試験においてさらに高い歩留りを得ることができる。
第3の陽極部を設ける場合、第3の陽極部の金属粒子の平均粒子径に対する第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径の比は、1.17〜2.5の範囲内であることが好ましい。平均粒子径の比が1.17未満であると、陽極酸化の工程における酸化皮膜の形成が、陽極体の表面付近と内部で不均一となり、酸化皮膜により発生する応力分布が不均衡となるため、酸化皮膜にクラックが生じ易くなる。このため、エージング工程及び信頼性試験での歩留りが低下する場合がある。また、平均粒子径の比が2.5を超えると、第2の陽極部と第3の陽極部との熱膨張率の差によって応力歪みが大きくなり、信頼性試験における歩留りが低下する場合がある。
本発明において、陽極体を構成する金属粒子は、弁作用を有する金属及び該金属の合金の粒子が挙げられる。弁作用を有する金属としては、ニオブ、チタン、タンタル、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。これらの中でも、ニオブ、チタン、タンタル、アルミニウムが好ましく、特に好ましくはニオブが用いられる。
本発明において、第1の陽極部は、陽極体の中心部に設けることが好ましい。中心部に設けた第1の陽極部の周囲を覆うように、第2の陽極部が設けられる。
本発明の製造方法は、上記本発明の固体電解コンデンサを製造することができる方法であり、第1の陽極部を形成する工程と、第1の陽極部を周囲を覆うように第2の陽極部を形成する工程と、第1の陽極部及び第2の陽極部を含む陽極体を、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより、陽極体の表面上に誘電体層を形成する工程と、誘電体層の上に、陰極を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の製造方法によれば、第1の陽極部及び第2の陽極部を含む陽極体を、15V以上の化成電圧で陽極酸化して、誘電体層を形成しているので、陽極体の表面近傍から内部まで全体に渡って誘電体層を均一に形成することができ、エージング工程及び信頼性試験における歩留りを高めることができる。また、15V以上の高い化成電圧で陽極を酸化しているので、膜厚の厚い誘電体層を形成することができ、耐電圧性を高めることができる。
本発明の製造方法においては、誘電体層及び陰極が形成された陽極体を覆う樹脂外装体を形成する工程をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の製造方法においては、樹脂外装体を形成した後、陽極体と陰極の間に電圧を印加してエージング処理を行う工程をさらに備えることが好ましい。このようなエージング処理を行うことにより、誘電体層の欠陥を修復することができ、より均一で膜厚の厚い誘電体層を形成することができる。従って、耐電圧性をより高めることができ、エージング工程及び信頼性試験における歩留りをさらに高めることができる。
本発明によれば、耐電圧性を高めることができ、かつエージング工程及び信頼性試験における歩留りを高めることができる。
以下、本発明に従う実施形態に基づき、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
本実施形態では、陽極体が第1の陽極部及び第2の陽極部から構成されている。
図1は、本発明の第1の実施形態に従う固体電解コンデンサを示す断面図である。図2は、図1に示すB−B線に沿う断面図である。図3は、図1に示すC−C線に沿う断面図である。
本実施形態の固体電解コンデンサは、図1に示すように、陽極体1が、陽極体1の中心部に設けられる第1の陽極部1aと、第1の陽極部1aの周囲を覆うように設けられる第2の陽極部1bから構成されている。陽極リード2は、第1の陽極部1a内にその一端が埋め込まれている。陽極リード2も、弁作用を有する金属から構成されている。
図7は、第1の陽極部1aの製造工程を示すフロー図である。図7に示すように、先ず、原料となる弁作用を有する金属からなる金属粒子A(S11)に、バインダーを混入した(S12)後、十分に混練したもの(S13)に陽極リード2を挿入し(S14)、共に金型に導入・成形する(S15)。これを減圧下においてバインダーを除去し(S16)、高温にして金属粒子同士を焼結して(S17)、第1の陽極部1aを形成する(S18)。金属粒子と混合するバインダーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、アクリル系樹脂などと有機溶剤との混合物を用いることができる。焼結温度としては、900℃〜1300℃が好ましい。900℃よりも焼結温度が低いと、焼結が不十分となる場合がある。また、1300℃よりも高くなると、焼結が進み過ぎて、空孔が減少し、表面積が減少する場合がある。
次に、第1の陽極部1aを覆うように、第2の陽極部1bを形成する。
図8は、第2の陽極部1bの製造工程を示すフロー図である。第1の陽極部1aで用いた金属粒子Aよりも小さい平均粒子径の金属粒子B(S21)に、バインダーを混入した(S22)後、十分に混練したもの(S23)に、上記の工程で作製した陽極リード2と第1の陽極部1aの焼結体を挿入し(S24)、共に金型に導入・成形する(S25)。ここで、上記の図7に示す工程と同様にして、バインダーの除去(S26)及び焼結(S27)を行い、第1の陽極部1aと第2の陽極部1bにより構成される陽極体1を形成することができる(S28)。
本発明においては、陽極体1の中心部に設けられる第1の陽極部1aが、第2の陽極部1bよりも平均粒子径の大きな金属粒子から形成されている。このため、陽極体1の中心部にまで化成液を十分に浸透させることができ、高い化成電圧で陽極酸化することができる。このため、誘電体層の膜厚を厚くすることができ、固体電解コンデンサの耐電圧性を高めることができる。また、誘電体層3を陽極体1の内部から表面付近までの全体に渡って均一に形成することができるので、エージング工程及び信頼性試験において高い歩留りを得ることができる。
陽極リード2及び陽極体1の表面には、弁作用を有する金属酸化物からなる誘電体層3が形成されている。弁作用を有する金属がニオブ金属から構成される場合には、誘電体層3は酸化ニオブとなる。
誘電体層3は、陽極リード2及び陽極体1を、リン酸などの水溶液中において陽極酸化することにより形成することができる。これにより、陽極体1の焼結体の内部においても、その表面に誘電体層4が形成される。
誘電体層3の上には、ポリピロール等からなる導電性高分子層4が形成される。導電性高分子層4の材料としては、導電性を有する高分子材料であれば、特に限定されないが、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等の材料が特に導電性において優れている。
導電性高分子層4は、化学重合法や電解重合法により形成することができる。
次に、導電性高分子層4の上に、カーボンペーストを塗布して乾燥することにより、カーボン粒子を含む層からなるカーボン層5を形成する。カーボン層5の上には、銀ペーストを塗布して乾燥することにより、銀粒子を含む層からなる銀層6を形成する。
本実施形態において、陰極7は、導電性高分子層4、カーボン層5及び銀層6から構成されている。
銀層6の上には、導電性接着剤を介して、平板状の陰極端子8が接続され、陽極リード2には、平板状の陽極端子9がスポット溶接により接続される。陽極端子9及び陰極端子8の幅は、陽極体1とほぼ同じ長さにまで広げることにより、端子部での抵抗損失を低減させることができる。
次に、陽極端子9及び陰極端子8の一部が、図1に示すように、外部に引き出されるようにエポキシ樹脂等からなる樹脂外装体10を射出成形等により形成する。
陽極端子9及び陰極端子8の材料としては、ニッケル等の導電性材料を用いることができ、樹脂外装体10から露出した陽極端子9及び陰極端子8の端部は、折り曲げて固体電解コンデンサの端子として用いることができる。
なお、本発明において、金属粒子の平均粒子径は、以下のようにして測定することができる。
焼結後の焼結体を断面SEM(走査電子顕微鏡)観察して、得られた画像に対し、画像処理ソフト(旭化成エンジニアリング製、「A像くん」)を用いて画像処理を行い、粒子の円相当径を大きさの順に並べ、この大きさの順に並べられた粒子の内、全粒子数の半分となる数の順に相当する粒子径を平均粒子径とした。
測定する断面SEM写真内に含まれる粒子数としては、100〜500個程度含まれるように断面SEM写真の倍率を調整する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、陽極体が、第1の陽極部、第2の陽極部及び第3の陽極部から構成されている。
図4は、本発明の第2の実施形態に従う固体電解コンデンサを示す断面図である。図5は、図4に示すB−B線に沿う断面図である。図6は、図4に示すC−C線に沿う断面図である。
図4〜図6に示すように、本実施形態では、陽極体1が、第1の陽極部1a、第2の陽極部1b及び第3の陽極部1cから構成されており、この点を除き、第1の実施形態と同様に構成されている。
第3の陽極部1cを形成する工程は、第2の陽極部1bで用いた金属粒子Bよりも小さな平均粒子径の金属粒子Cと、バインダーとを混合した後、図8に示す工程と同様にして、陽極リード2、第1の陽極部1a及び第2の陽極部1bの焼結体(S28)と共に、金型に導入して成形し、バインダーの除去及び焼結を行って、形成することができる。
本実施形態では、第1の陽極部1a、第2の陽極部1b及び第3の陽極部1cの順に、陽極体1の表面に向って、金属粒子の粒子径が小さくなっている。このため、金属粒子間の間隔もこの順で小さくなっている。このため、金属粒子間の細孔部分をより綿密に制御することができ、陽極体の中心部から表面付近までの全体に渡って、誘電体層を均一に形成することができる。このため、より耐電圧性を高めることができ、エージング工程及び信頼性試験における歩留りをさらに高めることができる。
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態においては、第1の陽極部及び第2の陽極部からなる陽極体、及び第1の陽極部、第2の陽極部及び第3の陽極部からなる陽極体を例にして示したが、本発明は、さらに第3の陽極部の周囲を覆う第4の陽極部、第4の陽極部の周囲を覆う第5の陽極部などのように複数の陽極部をさらに含む構成としてもよい。
以下、具体的な実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒子径が1.0μmであるニオブ粉Aを原料として、バインダーと混練し、混練ニオブ粉1を調製した。このバインダーと混練したニオブ粉1を、陽極リードとなる0.5mm径の金属タンタル製ワイヤーと共に金型を用いて、4.0×2.5×0.8mmのサイズに成形した。この成形体を減圧下でバインダー除去し、1100℃で焼結して第1の陽極部を形成した。
次に、平均粒子径が0.4μmであるニオブ粉Bを原料として、バインダーと混練し、混練ニオブ粉2を調製した。この混練ニオブ粉2を、上述のようにして作製した第1の陽極部と共に、金型を用いて、4.5×3.3×1.0mmのサイズに成形した。この成形体を減圧下でバインダー除去し、1200℃で焼結して、第1の陽極部及び第2の陽極部からなる陽極体を作製した。
以上のようにして形成した陽極体の表面に陽極酸化法により誘電体酸化皮膜を形成した(化成工程)。リン酸0.1重量%水溶液中で、得られた陽極体に化成電圧40Vを印加して、5時間化成処理を施した。化成処理により、焼結体である陽極体の表面に誘電体酸化皮膜が形成された。
次に、電解重合等により、酸化皮膜からなる誘電体層の上に、ポリピロールからなる導電性高分子層を形成した。導電性高分子層は、陽極体の内部の表面の上にも形成されている。
次に、陽極体の外周面の導電性高分子層の上に、カーボンペーストを塗布して、カーボン層を形成した。次に、カーボン層の上に銀ペーストを塗布して銀層を形成した。
以上のようにして得られたコンデンサ素子に、上述のようにして、陽極端子及び陰極端子を取り付け、陽極端子及び陰極端子の一部が外部に露出するようにエポキシ樹脂を射出成形して、樹脂外装体を形成した。
次に、陽極端子及び陰極端子に、定格電圧(10V)を印加しながら、所定の温度(100℃)で一定時間(1時間)保持するエージング工程を施し、固体電解コンデンサを得た。
エージング工程は、陽極酸化により形成した誘電体層における欠陥部分を修復するために行う。エージング工程は、一般に固体電解コンデンサに定められた定格電圧を印加することにより、陽極体と陰極の間に電圧を印加する。
本発明において、エージング工程で印加する電圧としては、1〜10Vの範囲が好ましい。また、電圧の印加時間は、1〜12時間であることが好ましい。また、エージング工程の処理温度は、25〜200℃の範囲内であることが好ましい。
なお、ニオブ粉の平均粒子径は、焼結体における金属粒子の平均粒子径と同様に、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、金属粒子を観察し、これを画像処理して測定した。
(実施例2)
平均粒子径が0.35μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、上記実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例3)
平均粒子径が0.80μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.20μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例4)
平均粒子径が0.45μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.20μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例5)
平均粒子径が0.45μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.30μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例6)
平均粒子径が0.45μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.35μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例7)
平均粒子径が0.45μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.40μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例8)
平均粒子径が0.35μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.20μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例9)
平均粒子径が0.35μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.30μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例10)
平均粒子径が0.30μmであるニオブ粉を用いて第1の陽極部を形成し、平均粒子径が0.20μmであるニオブ粉を用いて第2の陽極部を形成する以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製した。
(実施例11)
陽極体を、第1の陽極部、第2の陽極部及び第3の陽極部から構成した。第1の陽極部は、平均粒子径が0.45μmのニオブ粉を用いて形成し、第2の陽極部は、平均粒子径か0.30μmのニオブ粉を用いて形成し、第3の陽極部は、平均粒子径が0.20μmのニオブ粉を用いて形成した。第1の陽極部のサイズは、3.5×2.2×0.7mmとし、第2の陽極部のサイズは、4.0×2.5×0.8mmとし、第3の陽極部のサイズは、4.5×3.3×1.0mmとした。それ以外は、上記の実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例12)
化成電圧を15V、定格電圧を4Vとした。それ以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例13)
化成電圧を25V、定格電圧を6Vとした。それ以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例14)
化成電圧を50V、定格電圧を12Vとした。それ以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例15)
化成電圧を80V、定格電圧を20Vとした。それ以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例16)
第1の陽極部のサイズを、4.0×2.5×0.5mmとし、第2の陽極部のサイズを、4.5×3.3×0.7mmとした以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例17)
第1の陽極部のサイズを、4.0×2.5×0.5mmとし、第2の陽極部のサイズを、4.5×3.3×1.0mmとした以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施例18)
第1の陽極部のサイズを、4.0×2.5×0.5mmとし、第2の陽極部のサイズを、4.5×3.3×1.2mmとした以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(比較例1)
平均粒子径0.20μmのニオブ粉を用いて、第1の陽極部のサイズを、4.5×3.3×1.0mmのサイズとなるように成形し、これをそのまま陽極体として用いた。実施例12と同様に化成電圧を15V、定格電圧を4Vとして固体電解コンデンサを作製した。
(比較例2)
平均粒子径1.20μmのニオブ粉を用いて、第1の陽極部のサイズを、4.5×3.3×1.0mmのサイズとなるように成形し、これをそのまま陽極体として用いた。実施例1と同様に化成電圧を40V、定格電圧を10Vとして固体電解コンデンサを作製した。
(比較例3)
第1の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.20μmとし、第2の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.10μmとし、化成電圧を15V、定格電圧を4Vとした。それ以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(比較例4)
第1の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を1.20μmとし、第2の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.80μmとする以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(比較例5)
第1の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を1.00μmとし、第2の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.40μmとし、化成電圧を12V、定格電圧を3Vとした。それ以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
以上の実施例1〜18及び比較例1〜5について、以下のようにして評価した。
〔酸化皮膜の厚みの測定〕
得られた固体電解コンデンサについて、陽極酸化後の陽極体(焼結体)の断面が見えるるように破断し、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、焼結体内部の断面を観察することにより、酸化皮膜の厚みを測定した。酸化皮膜の厚みは、各陽極部において5箇所を測定し、これを平均して平均値として算出した。
〔エージング工程における評価)
実施例1〜18及び比較例1〜5の固体電解コンデンサのそれぞれ100個について、上記のエージング工程を施した。エージング工程後の固体電解コンデンサについて、LCRメーターを用いて静電容量を測定した。測定周波数は120Hzであった。
さらに、直流電源電流計を用いて、表1に示す定格電圧をそれぞれ印加して、印加後5分経過して得られる漏れ電流の値を測定した。
表1に、静電容量及び漏れ電流の測定値(n=100)を示す。
静電容量は、実施例1〜11、17、比較例2、4については100μF(許容値:±10%以内、90〜110μF、測定周波数120Hz)、実施例12、比較例1、3では250μF(同、225〜275μF)、実施例13では160μF(同、144〜176μF)、実施例14では80μF(同、72〜88μF)、実施例15では50μF(同、45〜55μF)、実施例16では70μF(同、63〜77μF)、実施例18では120μF(同、108〜132μF)、比較例5では330μF(同、297〜363μF)をそれぞれ満たし、かつ漏れ電流については0.1CV以下(定格電圧印加後5分経過後)を満たしたコンデンサを良品とし、エージング工程を行った100個に対するエージング後の良品の数(%)を、「エージング後製品歩留り」として算出した。その結果を併せて表1に示す。
〔高温負荷試験による評価〕
エージング工程で良品であったコンデンサに対し、85℃に温度を維持した恒温槽内で、定格電圧を連続して印加する高温負荷試験を1000時間実施した。試験後に、LCRメーターを用いて静電容量を測定し、試験後の静電容量が初期値であるエージング後静電容量に対して±20%以内を満たし、かつ直流電源電流計を用いて漏れ電流を測定し、0.1CV以下を満たすコンデンサを、高温負荷試験における良品とし、エージング後の良品の数に対する高温負荷試験後の良品の数(%)を、「高温負荷試験歩留り」として算出した。評価結果を表2に示す。
Figure 2009295830
Figure 2009295830
表1及び表2に示すように、本発明に従う実施例1〜18の固体電解コンデンサは、エージング後製品歩留りが、いずれも量産移行への1つの目安となる80%以上の値が得られている。これに対し、平均粒子径が0.2μmのニオブ粉を用いて陽極体を形成した比較例1、及び平均粒子径が1.2μmであるニオブ粉を用いて陽極体を形成した比較例2では、それぞれエージング後製品歩留りが25%及び70%となっており、実施例に比べ低い歩留りであった。
比較例3においては、第1の陽極部の平均粒子径を0.2μmとしているが、第1の陽極部の誘電体層(酸化皮膜)の厚みは40nmであり、エージング後の製品歩留りは0%となっている。第1の陽極部を形成する金属粒子の平均粒子径が本発明の範囲よりも小さいため、エージング工程での酸化皮膜の修復が十分になされていなかったためであると考えられる。
第1の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を1.2μmとし、第2の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.8μmとした比較例4では、容量が不十分なものが多く、製品歩留りも72%までしか得られなかった。
第1の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を1.0μm、第2の陽極部を形成するニオブ粉の平均粒子径を0.4μmとした比較例5では、第1の陽極部の酸化皮膜の厚みが30nmであった。定格電圧3Vの印加によりショート不良が続発し、エージング後製品歩留りは55%に留まった。
比較例3では、化成工程で全ての焼結体が破損したため、コンデンサが形成されず、静電容量及び漏れ電流の測定は不可能であった。また、比較例1及び5では、漏れ電流過多のため、漏れ電流の平均値を記載できなかった。
以上のことから、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、誘電体層が15V以上の化成電圧で陽極酸化により形成されることにより、エージング後製品歩留りが高くなることがわかる。
また、以上のことから、第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、誘電体層の厚みが40nm以上であることにより、エージング後製品歩留りが高くなることが明確となった。
信頼性試験として行った高温負荷試験では、第1の陽極部と第2の陽極部の平均粒子径比が1.17〜2.5の範囲内である実施例1、4〜6及び8〜11が、100%の高い歩留りを示した。また、3層構造の陽極体を用いた実施例11においても、100%の高い歩留りを示した。
これに対し、比較例1、2、4及び5では、低い歩留りしか得られなかった。比較例3は、エージング工程後の良品が0であったので、高温負荷試験を行っていない。
以上のことから、第1の陽極部の平均粒子径と第2の陽極部の平均粒子径の比を、1.17〜2.5の範囲内とすることにより、高温負荷試験後の歩留りが高くなることがわかる。また、実施例11で示すように、第1の陽極部と第2の陽極部の平均粒子径の比、及び第2の陽極部と第3の陽極部の平均粒子径の比をそれぞれ、1.17〜2.5の範囲内とすることにより、3層構造とした陽極体の場合においても、高温負荷試験において高い歩留りが得られることがわかる。
第1の陽極部と第2の陽極部の平均粒子径の比、または第2の陽極部と第3の陽極部の平均粒子径の比が、1.17より小さいと、陽極酸化の工程での酸化皮膜の形成が陽極体の表面と内部で不均一となり、酸化皮膜の形成により発生する応力分布が不均衡となるため、酸化皮膜にクラックが生じ、その結果エージング工程及び高温負荷試験での歩留りが低下するものと考えられる。
また、第1の陽極部と第2の陽極部の平均粒子径の比、または第2の陽極部と第3の陽極部の平均粒子径の比が2.5より大きくなると、各陽極部における粒子の空間占有率が異なるため、熱膨張率の差が大きくなり、これによって応力歪みが大きくなるため、高温負荷試験の歩留りが低下するものと思われる。
本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサを示す断面図。 図1に示すB−B線に沿う断面図。 図1に示すC−C線に沿う断面図。 本発明に従う他の実施形態の固体電解コンデンサの断面図。 図4に示すB−B線に沿う断面図。 図4に示すC−C線に沿う断面図。 本発明に従う実施形態における第1の陽極部の製造工程を示すフロー図。 本発明に従う実施形態における第2の陽極部の製造工程を示すフロー図。
符号の説明
1…陽極体
1a…第1の陽極部
1b…第2の陽極部
1c…第3の陽極部
2…陽極リード
3…誘電体層
4…導電性高分子層
5…カーボン層
6…銀層
8…陰極端子
9…陽極端子
10…樹脂外装体

Claims (10)

  1. 金属粒子の焼結体により構成される陽極体と、
    前記陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される誘電体層と、
    前記誘電体層の上に設けられる陰極とを備え、
    前記陽極体が、第1の陽極部と、前記第1の陽極部の周囲を覆うように設けられる第2の陽極部を有し、
    前記第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、
    前記第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が、前記第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、
    前記誘電体層が、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜であることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 金属粒子の焼結体により構成される陽極体と、
    前記陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される誘電体層と、
    前記誘電体層の上に設けられる陰極とを備え、
    前記陽極体が、第1の陽極部と、前記第1の陽極部の周囲を覆うように設けられる第2の陽極部を有し、
    前記第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径が0.30〜1.00μmの範囲内であり、
    前記第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径が、前記第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径よりも小さく、
    前記誘電体層の厚みが、40nm以上であることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. 前記第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径に対する前記第1の陽極部の金属粒子の平均粒子径の比が、1.17〜2.5の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記陽極体が、前記第2の陽極部の周囲を覆うように設けられる第3の陽極部をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記第3の陽極部の金属粒子の平均粒子径に対する前記第2の陽極部の金属粒子の平均粒子径の比が、1.17〜2.5の範囲内である特徴とする請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記陽極体を構成する金属粒子が、ニオブであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサを製造する方法であって、
    前記第1の陽極部を形成する工程と、
    前記第1の陽極部の周囲を覆うように前記第2の陽極部を形成する工程と、
    前記第1の陽極部及び前記第2の陽極部を含む前記陽極体を、15V以上の化成電圧で陽極酸化することにより、前記陽極体の表面上に前記誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の上に、前記陰極を形成する工程とを備えることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記第2の陽極部を形成した後、前記第2の陽極部の周囲を覆うように、前記第3の陽極部を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記誘電体層及び前記陰極が形成された前記陽極体を覆う樹脂外装体を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7または8に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記樹脂外装体を形成した後、前記陽極体と前記陰極の間に電圧を印加してエージング処理を行う工程をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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