JPH1050564A - タンタルコンデンサ素子の製造方法 - Google Patents

タンタルコンデンサ素子の製造方法

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JPH1050564A
JPH1050564A JP22313096A JP22313096A JPH1050564A JP H1050564 A JPH1050564 A JP H1050564A JP 22313096 A JP22313096 A JP 22313096A JP 22313096 A JP22313096 A JP 22313096A JP H1050564 A JPH1050564 A JP H1050564A
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Noriyasu Miura
範靖 三浦
Junichiro Tamaki
淳一郎 玉木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ひとつの素子に粒径の異なる複数種のタンタ
ル金属粉末を用いることにより、素子表面の細孔を確保
して硝酸マンガン液の浸透及びNOxガスの排出を行
い、電気特性及び製造効率の向上を図る。 【解決手段】 素子成形工程では、まず粗い粒径のタン
タル金属粉末をプレスして第1の粗粒層11を形成す
る。続いて、第1の粗粒層11に用いたタンタル金属粉
末よりも細かい粒径のタンタル金属粉末を第1の粗粒層
11の上に投入し、プレスして第1の粗粒層の上部に細
粒層12を形成する。最後に粗い粒径のタンタル金属粉
末を金型に入った細粒層12の上から投入してこれをプ
レスし、第2の粗粒層13を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタルコンデン
サ素子の製造方法に関するものであり、特にタンタル金
属粉末のプレス成形を行う素子成形工程に改良を加えた
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、陽極金属にタンタルを用いたタ
ンタルコンデンサは、耐熱性・耐蝕性に優れており、高
い静電容量を持つため、電子製品分野で高い需要を得て
いるが、これに応えるべく、様々な観点から研究開発が
なされている。例えば、タンタルコンデンサの主要部材
として、図5に示すようなタンタルコンデンサ素子1が
知られているが、このようなタンタルコンデンサ素子1
は、その製造方法が性能を左右する重要な要因となるた
め、優れた製造技術が待たれている。
【0003】タンタルコンデンサ素子1は通常、次のよ
うにして製造されている。まず、バインダの役割を担う
ワックスと共にタンタル金属粉末を金型に投入し、これ
をプレスして成形する。なお、タンタル金属粉末をプレ
ス成形する場合、タンタル金属粉末の密度にばらつきや
偏りがないよう、ひとつの素子には単一の粒径の金属粉
末が用いられている。
【0004】また、素子1には陽極リード線としてタン
タル線3を接続する。この接続工程は素子1のプレス時
にタンタル金属粉末にタンタル線3を挿入してプレスと
同時に接続することもできるし、プレスした素子1にタ
ンタル線3を溶接することにより接続することもでき
る。このように成形した素子1に対して脱ワックス操作
及び焼結操作を行い、素子1表面にポーラス状の細孔を
形成する。その後、素子1を電解液槽に入れて所定の直
流電圧を加えることにより、酸化タンタルの皮膜を素子
1の表面に生成する。この皮膜は誘電体となり、その厚
さは1Vあたり16オングストローム程度である。
【0005】皮膜の生成後、素子1表面の細孔から素子
1内に硝酸マンガン液を浸透させて硝酸マンガンを熱分
解し、皮膜上に半導体となる二酸化マンガンを付着させ
る。この工程は硝酸マンガン液が十分に素子1に含浸す
るまで繰り返して行う。
【0006】また、硝酸マンガンの熱分解時にはNOx
ガスが発生するが、このガスは素子1表面の細孔から素
子1の外部に排出する。なお、これらの操作によって損
傷を受けた酸化皮膜は電解液槽中で再化成することによ
って補修する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タンタルコ
ンデンサ素子の電気特性を高めるためには、タンタル金
属粉末の高容量化を進めることが有効である。そこで近
年では、細かい粒径のタンタル金属粉末が用いられる傾
向にある。
【0008】しかしながら、細かい粒径のタンタル金属
粉末をプレス成形する場合、金型との摩擦によって素子
表面が目つぶれ状態となり易く、また、表面の細孔も径
が小さいものとなる。すなわち、タンタル金属粉末の粒
径を細かくすれば、素子表面にポーラスな細孔を確保す
ることが困難となった。
【0009】素子表面にポーラスな孔が少ないと、素子
への硝酸マンガン液の浸透が不十分となる。その結果、
酸化皮膜上に付着する二酸化マンガン量が少なくなり、
容量出現率が低下し、且つ損失率が大きくなった。この
ような不具合を防止する処置としては、含浸・焼成回数
を多くすることが考えられるが、この方法だと工程数が
増えることになるので、製造効率が低下する。しかも、
含浸・焼成回数に比例して酸化皮膜の損傷度も増大する
ので、LC特性が劣化することになる。
【0010】また、素子表面にポーラスな孔が少ない
と、硝酸マンガン分解時に発生するNOxガスが素子か
ら排出され難くなる。そのため素子内にNOxガスが残
留し、やはりLC特性が劣化することになる。
【0011】上述したように、細かい粒径のタンタル金
属粉末をプレス成形したタンタルコンデンサ素子では素
子表面の細孔形成が難しくなり、硝酸マンガン液の浸透
とNOxガスの排出が不十分となった。その結果、電気
特性及び製造効率の低下といった不具合を招くおそれが
あった。
【0012】本発明は、このような状況に鑑みて提案さ
れたものであり、その目的は、ひとつの素子に粒径の異
なる複数種のタンタル金属粉末を用いることにより、タ
ンタル金属粉末の高容量化を進めつつ素子表面の細孔を
確保して硝酸マンガン液の浸透及びNOxガスの排出を
十分に行い、電気特性及び製造効率の向上を図ることが
可能なタンタルコンデンサ素子の製造方法を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1の発明は、タンタル金属粉末をプレスして
素子を成形する素子成形工程と、前記素子に硝酸マンガ
ン液を浸透させ、硝酸マンガンを熱分解して前記素子上
に二酸化マンガンを付着させる硝酸マンガン液含浸工程
とを有するタンタルコンデンサ素子の製造方法におい
て、前記素子成形工程は、細かい粒径のタンタル金属粉
末を金型に投入し、これをプレスして細粒層を形成する
細粒層形成ステップと、前記細粒層に用いたタンタル金
属粉末よりも粗い粒径のタンタル金属粉末を前記細粒層
の周囲に投入し、これをプレスして粗粒層を形成する粗
粒層形成ステップとを持つことを特徴とする。
【0014】以上のような請求項1のタンタルコンデン
サ素子の製造方法では、同一の金型を用いて細粒層形成
ステップと粗粒層形成ステップとを選択的に行うことに
より、細粒層と粗粒層とに分けて素子をプレス成形する
ことができる。このとき、粗粒層では粗い粒径のタンタ
ル金属粉末を用いるため、プレス成形の際に素子表面の
目つぶれが起き難く、また、表面の細孔径も比較的大き
くなる。そのため、素子表面にポーラスな細孔を確保す
ることができる。したがって、粗粒層では硝酸マンガン
液の浸透及びNOxガスの排出を確実に行うことが可能
となる。その結果、含浸・焼成回数を増やすことなく十
分な量の二酸化マンガンを得ることができ、且つNOx
ガス残留によるLC特性の劣化を防止することができ
る。
【0015】また、細粒層では細かい粒径のタンタル金
属粉末を用いているので、タンタル金属粉末を高容量化
することができる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1記載のタンタ
ルコンデンサ素子の製造方法において、まず粗い粒径の
タンタル金属粉末を金型に投入し、これをプレスして第
1の粗粒層を形成する第1の粗粒層形成ステップを行
い、続いて前記第1の粗粒層よりも細かい粒径のタンタ
ル金属粉末を第1の粗粒層の周囲に投入し、これをプレ
スして細粒層を形成する細粒層形成ステップを行い、さ
らに前記細粒層に用いたタンタル金属粉末よりも粗い粒
径のタンタル金属粉末を前記細粒層の周囲に投入し、こ
れをプレスして第2の粗粒層を形成する第2の粗粒層形
成ステップを行うことを特徴とする。
【0017】以上のような請求項2のタンタルコンデン
サ素子の製造方法では、素子の中心部に細粒層を形成
し、素子の周辺部に第1及び第2の粗粒層を形成するこ
とができる。したがって、素子の周辺部から確実に硝酸
マンガン液を取入れることができ、且つNOxガスを排
出することができる。
【0018】請求項3の発明は、タンタル金属粉末をプ
レスして素子を成形する素子成形工程と、前記素子に硝
酸マンガン液を浸透させ、硝酸マンガンを熱分解して前
記素子上に二酸化マンガンを付着させる硝酸マンガン液
含浸工程とを有するタンタルコンデンサ素子の製造方法
において、前記素子成形工程は、細かい粒径のタンタル
金属粉末をプレスして前記素子の中心部を形成する中心
部形成ステップと、前記中心部に用いたタンタル金属粉
末よりも粗い粒径のタンタル金属粉末を用いて前記中心
部の主表面と側面を覆う被覆部を形成する被覆部形成ス
テップとを持つことを特徴とする。
【0019】以上のような請求項3のタンタルコンデン
サ素子の製造方法では、素子成形工程において中心部形
成ステップと被覆部形成ステップとを行うことにより、
素子を中心部と被覆部とに分けてプレス成形することが
できる。このとき、被覆部では粗い粒径のタンタル金属
粉末を用いるため、プレス成形の際に金型との摩擦が大
きくても素子表面はつぶれ難い。そのため、広い表面積
を持つ被覆部にポーラスな細孔を確保することができ
る。したがって、被覆部への硝酸マンガン液の浸透及び
素子からのNOxガスの排出をスムーズに行うことがで
きる。また、素子の中心部ではタンタル金属粉末の粒径
が細かいので、タンタル金属粉末の高容量化を進めるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
について図面を参照して具体的に説明する。なお、第1
の実施形態は請求項2に対応しており、第2の実施形態
は請求項3に対応している。
【0021】(1)第1の実施形態 A:構成 図1に示すタンタルコンデンサ素子10は、上下端部に
第1の成形体11,13が形成され、これらに挟まれる
ようにして中央部に第2の成形体12が形成されてい
る。また、素子10の上端部にはタンタル線3が垂直に
配置されている。この素子10は次の〜の工程を経
て製造される。本発明に係る第1の実施形態では、の
素子成形工程に特徴がある。
【0022】素子成形工程 [第1の粗粒層形成ステップ]まず、18000cv/
g、平均粒径3.2μmのタンタル金属粉末0.003
gを金型に投入し、これをプレスして第1の粗粒層11
を形成する。これを第1の粗粒層形成ステップとする。
【0023】[細粒層形成ステップ]次に、第1の粗粒
層11にて用いたタンタル金属粉末よりも細かい粒径の
タンタル金属粉末として、30000cv/g、平均粒
径2.5μmのタンタル金属粉末0.012gを、金型
に入った第1の粗粒層11の上に投入してこれをプレス
し、第1の粗粒層11の上に細粒層12を形成する。こ
れを細粒層形成ステップとする。なお、細粒層形成ステ
ップにおいてタンタル金属粉末を投入する際、同時にタ
ンタル線3を素子10に挿入する。
【0024】[第2の粗粒層形成ステップ]さらに第1
の粗粒層形成ステップにて用いたタンタル金属粉末(1
8000cv/g、平均粒径3.2μm)を、金型に入
った細粒層12の上から投入してこれをプレスし、細粒
層12の上に第2の粗粒層13を形成する。これを第2
の粗粒層形成ステップとする。
【0025】焼結工程 素子10に脱ワックス操作を行い、続いて高真空槽に素
子10を入れ、真空槽内で素子10を焼結する。このと
き、素子10表面にはポーラス状の細孔が形成される。
【0026】皮膜化成工程 焼結した素子10を電解液槽に入れ、素子10に所定の
直流電圧を加えることにより、素子10の表面に酸化タ
ンタル皮膜が生成する。
【0027】硝酸マンガン液含浸工程 酸化皮膜の生成後、素子10表面の細孔から素子10内
に硝酸マンガン液を浸透させると、NOxガスが発生し
つつ硝酸マンガンを熱分解する。これにより、半導体と
なる二酸化マンガンが皮膜上に付着する。このようにし
て、T×W×H=1.0×1.8×1.4mm、520
μF・Vのタンタルコンデンサ素子10を製造する。
【0028】B:作用効果 以上のような第1の実施形態の素子成形工程では、同一
の金型にてまず粗粒層11を形成し、続いて細粒層12
を形成して、最後に再び粗粒層13を形成している。こ
のようにして素子10は上部及び下部に第1及び第2の
粗粒層11,13を形成し、中央部に細粒層12を形成
することができる。このとき、粗粒層11,13を構成
するタンタル金属粉末の平均粒径は3.2μmであり、
細粒層12の平均粒径2.5μmよりもかなり粗いもの
が使用されている。そのため、粗粒層11,13は細粒
層12に比べて表面がつぶれ難く、また、表面の細孔径
も大きくなる。
【0029】したがって、粗粒層11,13には表面に
大きな摩擦力が加わっても、ポーラスな細孔を確保する
ことができ、硝酸マンガン液含浸工程における硝酸マン
ガン液の浸透及びNOxガスの排出を確実に行うことが
可能となる。その結果、含浸・焼成回数を増やさなくて
も二酸化マンガンを十分に得ることができ、製造効率が
向上する。しかも、粗粒層11,13内にNOxガスが
残留することがないため、素子10のLC特性の劣化を
防止することができる。
【0030】また、細粒層12では粉末の粒径が細かい
ので、タンタル金属粉末を高容量化することができ、素
子10の電気特性の向上に寄与することができる。
【0031】ここで、上記のタンタルコンデンサ素子1
0を用いて作ったチップタンタルコンデンサI (寸法L
×W×H=3.5×2.8×1.9mm)16V−10
μFの電気特性と、従来のタンタルコンデンサ素子1を
用いて作ったチップタンタルコンデンサIIの電気特性と
を比較する。比較結果は下記の表1の通りである。な
お、2つのチップタンタルコンデンサI ,IIは、従来の
チップタンタルコンデンサIIが30000cv/g、平
均粒径2.5μmの細粒のタンタル金属粉末のみを使用
した以外は、同一材料、同一寸法であり、同定格品であ
る。
【0032】この表から明らかなように、漏れ電流、静
電容量及び損失率といった特性すべてにおいて、第1の
実施形態によるチップタンタルコンデンサI は従来品に
比べて改善がなされている。
【0033】
【表1】 (2)第2の実施形態 A:構成 図3に示すタンタルコンデンサ素子16は、中心部14
と、これを上方及び側方から覆う被覆部15とから構成
されている。なお、第2の実施形態は、素子成形工程だ
けが前記第1の実施形態と異なるもので、〜の工程
に関しては同一であるため、素子成形工程についてだけ
説明し、他の工程の説明は省略する。
【0034】[中心部形成ステップ]第2の実施形態の
素子成形工程においては、まず、30000cv/g、
平均粒径2.5μmのタンタル金属粉末0.007gを
金型に投入し、T×W×H=0.9×1.5×0.8m
mにプレス成形して中心部14を形成する。この中心部
14のプレス工程を中心部形成ステップとする。
【0035】[被覆部形成ステップ]上記の中心部14
を最初の金型よりも大きな他の金型の中心部に投入し、
その上部及び側部に18000cv/g、平均粒径3.
2μmのタンタル粉末0.012gを投入する。さらに
タンタルワイヤを挿入してプレス成形し、被覆部15を
形成する。この被覆部15のプレス工程を被覆部形成ス
テップとする。
【0036】このようにして成形した後、真空焼結、皮
膜化成、硝酸マンガン液含浸といった各工程を経て、T
×W×H=1.1×1.9×1.5nm、452μF・
Vのタンタルコンデンサ素子16を製造する。
【0037】B:作用効果 以上のような第2の実施形態では素子成形工程におい
て、まず素子16の中心部14をプレス成形し、次に素
子16の周辺部として被覆部15をプレス成形する。こ
のとき、素子16の被覆部15に使用するタンタル金属
粉末の粒径は中心部14のそれよりも粗いため、プレス
成形の際に金型との摩擦が大きくても被覆部15の表面
はつぶれることがない。したがって、被覆部15の表面
にポーラスな細孔を確保することができ、被覆部15へ
硝酸マンガン液が十分に浸透する。その結果、含浸・焼
成回数を増やすことなく二酸化マンガンを十分に確保す
ることができ、優れた製造効率を発揮できる。また、被
覆部15からNOxガスを確実に排出することができる
ので、素子16のLC特性を維持することができる。さ
らに、中心部14ではタンタル金属粉末の粒径が細かい
ので、タンタル金属粉末の高容量化を進めることがで
き、素子13の電気特性が向上する。
【0038】ここで、上記のタンタルコンデンサ素子1
6を用いて作ったチップタンタルコンデンサIII (寸法
L×W×H=3.5×2.8×1.9mm)16V−
6.8μFの電気特性と、従来のタンタルコンデンサ素
子1を用いて作ったチップタンタルコンデンサIVの電気
特性とを比較する。なお、2つのチップタンタルコンデ
ンサIII ,IVは、従来のチップタンタルコンデンサIVが
30000cv/g、平均粒径2.5μmの細粒のタン
タル金属粉末のみを使用した以外は、同一材料、同一寸
法であり、同定格品である。
【0039】この表から明らかなように、漏れ電流、静
電容量及び損失率といった特性すべてにおいて、第2の
実施形態によるチップタンタルコンデンサIII は従来品
よりも優れている。
【0040】
【表2】
【0041】なお、本発明は、以上のような実施の形態
に限定されるものではなく、タンタル金属粉末の粒径や
純度、素子の寸法や諸特性などは適宜変更可能であり、
また、プレスや焼結の圧力または処理時間、あるいは真
空槽における真空度といった各工程の諸条件は、製造す
る素子に対応して適宜選択可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタンタル
コンデンサ素子の製造方法によれば、ひとつの素子に粒
径の異なる複数種のタンタル金属粉末を用いることによ
り、タンタル金属粉末の高容量化を進めつつ素子表面の
細孔を確保して硝酸マンガン液の浸透及びNOxガスの
排出を十分に行い、電気特性及び製造効率の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるタンタルコンデ
ンサ素子の構成図。
【図2】本発明の第2の実施形態によるタンタルコンデ
ンサ素子の構成図。
【図3】従来のタンタルコンデンサ素子の構成図。
【符号の説明】
1,10,16…タンタルコンデンサ素子 3…タンタル線 11,13…粗粒層 12…細粒層 14…中心部 15…被覆部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンタル金属粉末をプレスして素子を成
    形する素子成形工程と、前記素子に硝酸マンガン液を浸
    透させ、硝酸マンガンを熱分解して前記素子上に二酸化
    マンガンを付着させる硝酸マンガン液含浸工程とを有す
    るタンタルコンデンサ素子の製造方法において、前記素
    子成形工程は、細かい粒径のタンタル金属粉末を金型に
    投入し、これをプレスして細粒層を形成する細粒層形成
    ステップと、前記細粒層に用いたタンタル金属粉末より
    も粗い粒径のタンタル金属粉末を前記細粒層の周囲に投
    入し、これをプレスして粗粒層を形成する粗粒層形成ス
    テップとを持つことを特徴とするタンタルコンデンサ素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記素子成形工程は、まず粗い粒径のタ
    ンタル金属粉末を金型に投入し、これをプレスして第1
    の粗粒層を形成する第1の粗粒層形成ステップを行い、
    続いて前記第1の粗粒層よりも細かい粒径のタンタル金
    属粉末を第1の粗粒層の周囲に投入し、これをプレスし
    て細粒層を形成する細粒層形成ステップを行い、さらに
    前記細粒層に用いたタンタル金属粉末よりも粗い粒径の
    タンタル金属粉末を前記細粒層の周囲に投入し、これを
    プレスして第2の粗粒層を形成する第2の粗粒層形成ス
    テップを行うことを特徴とする請求項1記載のタンタル
    コンデンサ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 タンタル金属粉末をプレスして素子を成
    形する素子成形工程と、前記素子に硝酸マンガン液を浸
    透させ、硝酸マンガンを熱分解して前記素子上に二酸化
    マンガンを付着させる硝酸マンガン液含浸工程とを有す
    るタンタルコンデンサ素子の製造方法において、前記素
    子成形工程は、細かい粒径のタンタル金属粉末をプレス
    して前記素子の中心部を形成する中心部形成ステップ
    と、前記中心部に用いたタンタル金属粉末よりも粗い粒
    径のタンタル金属粉末を用いて前記中心部の主表面と側
    面を覆う被覆部を形成する被覆部形成ステップとを持つ
    ことを特徴とするタンタルコンデンサ素子の製造方法。
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