JPH08148150A - 三次元基体を用いた電極及びその製造法 - Google Patents
三次元基体を用いた電極及びその製造法Info
- Publication number
- JPH08148150A JPH08148150A JP6285736A JP28573694A JPH08148150A JP H08148150 A JPH08148150 A JP H08148150A JP 6285736 A JP6285736 A JP 6285736A JP 28573694 A JP28573694 A JP 28573694A JP H08148150 A JPH08148150 A JP H08148150A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- substrate
- slurry
- layer
- active substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/24—Electrodes for alkaline accumulators
- H01M4/26—Processes of manufacture
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】円筒型電池を作製する際の捲回工程における、
電極が破断しやすい問題点を解決する三次元発泡金属基
体を用いた電極を提供する。 【構成】平均粒径15μmの水酸化ニッケルと金属コバ
ルト粉末からなる活性物質を重量比90:10で、水と
バインダと共に混練し、粘度5500cpのスラリをつ
くる。これを三次元発泡金属基体に塗着すると、スラリ
は基体中央までには浸透しない。乾燥後に圧縮すると、
厚み方向中央部に活性物質が存在せず、発泡金属が圧縮
された層1が形成される。そして、層1の両側に活性物
質2が保持された層が形成された電極となる。
電極が破断しやすい問題点を解決する三次元発泡金属基
体を用いた電極を提供する。 【構成】平均粒径15μmの水酸化ニッケルと金属コバ
ルト粉末からなる活性物質を重量比90:10で、水と
バインダと共に混練し、粘度5500cpのスラリをつ
くる。これを三次元発泡金属基体に塗着すると、スラリ
は基体中央までには浸透しない。乾燥後に圧縮すると、
厚み方向中央部に活性物質が存在せず、発泡金属が圧縮
された層1が形成される。そして、層1の両側に活性物
質2が保持された層が形成された電極となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三次元発泡金属基体を用
いた電極、特に捲回型電池用電極及びその製造法に関す
るものである。
いた電極、特に捲回型電池用電極及びその製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ニッケル・カドミウム電池やニッ
ケル・水素電池の電極には、発泡ニッケルに代表される
三次元発泡金属基体を用いるものが増加している。特
に、アルカリ蓄電池用ニッケル電極の場合、従来の焼結
式基体よりも基体の多孔度を増加させることができ、活
物質を単位体積中により多く充填できるため、電池を高
容量化することができることから、その普及が進んでい
る。三次元発泡金属基体を用いた電極の製造法として
は、活性物質粉末を水とバインダでスラリ状とし、基体
に充填し、乾燥、プレス、裁断という過程を経るのが一
般的である。
ケル・水素電池の電極には、発泡ニッケルに代表される
三次元発泡金属基体を用いるものが増加している。特
に、アルカリ蓄電池用ニッケル電極の場合、従来の焼結
式基体よりも基体の多孔度を増加させることができ、活
物質を単位体積中により多く充填できるため、電池を高
容量化することができることから、その普及が進んでい
る。三次元発泡金属基体を用いた電極の製造法として
は、活性物質粉末を水とバインダでスラリ状とし、基体
に充填し、乾燥、プレス、裁断という過程を経るのが一
般的である。
【0003】このような三次元発泡金属基体を用いるこ
とによって生じる問題点としては、三次元発泡金属基体
の強度が低いため、円筒型電池を作製する際の捲回工程
において、電極が破断しやすい点が挙げられる。円筒型
電池を形成する際の捲回時に電極の破断が起こると、電
池の端子部と導通のとれていない電極の部分は実質上充
放電には関与しない。従ってこのような電池は、理論容
量よりも著しく容量が低いものとなる。従来のアルカリ
蓄電池用焼結式ニッケル電極の場合、電極の構成とし
て、機械的強度の高い鋼板をニッケル鍍金したパンチン
グメタルが基体の厚み方向の中央部に存在するため、上
記した問題はなかった。しかし、電池の高容量密度化が
要望されるが故に三次元発泡金属基体を使用する必要が
生じてきたために上記問題点が生じてきた。上記問題点
を解決するために、三次元発泡金属基体と機械的強度の
高い従来のパンチングメタルを焼結などの手法で接合さ
せ、三次元発泡金属基体の機械的強度の低さを補うこと
が考えられるが、製造工程が煩雑となるため、前述した
通常の、三次元発泡金属基体を用いた電極の製造工程中
に問題を解決する手段を設けることが望ましいと考えら
れる。そこで三次元発泡金属基体を用いた電極の機械的
強度を向上させるため、特開昭55−39179号公報
では、基体への活性物質の充填前に基体をある程度プレ
スし、基体の骨格が細く破断しやすい部分を密とするこ
とを提案している。
とによって生じる問題点としては、三次元発泡金属基体
の強度が低いため、円筒型電池を作製する際の捲回工程
において、電極が破断しやすい点が挙げられる。円筒型
電池を形成する際の捲回時に電極の破断が起こると、電
池の端子部と導通のとれていない電極の部分は実質上充
放電には関与しない。従ってこのような電池は、理論容
量よりも著しく容量が低いものとなる。従来のアルカリ
蓄電池用焼結式ニッケル電極の場合、電極の構成とし
て、機械的強度の高い鋼板をニッケル鍍金したパンチン
グメタルが基体の厚み方向の中央部に存在するため、上
記した問題はなかった。しかし、電池の高容量密度化が
要望されるが故に三次元発泡金属基体を使用する必要が
生じてきたために上記問題点が生じてきた。上記問題点
を解決するために、三次元発泡金属基体と機械的強度の
高い従来のパンチングメタルを焼結などの手法で接合さ
せ、三次元発泡金属基体の機械的強度の低さを補うこと
が考えられるが、製造工程が煩雑となるため、前述した
通常の、三次元発泡金属基体を用いた電極の製造工程中
に問題を解決する手段を設けることが望ましいと考えら
れる。そこで三次元発泡金属基体を用いた電極の機械的
強度を向上させるため、特開昭55−39179号公報
では、基体への活性物質の充填前に基体をある程度プレ
スし、基体の骨格が細く破断しやすい部分を密とするこ
とを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の方法では、電極の機械的強度を向上するにはその効果
は十分ではない。本発明の目的は、円筒型電池を作製す
る際の捲回工程における、電極が破断しやすい問題点を
解決する三次元発泡金属基体を用いた電極を提供するこ
とである。
の方法では、電極の機械的強度を向上するにはその効果
は十分ではない。本発明の目的は、円筒型電池を作製す
る際の捲回工程における、電極が破断しやすい問題点を
解決する三次元発泡金属基体を用いた電極を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における電極は、三次元発泡金属基体に活性
物質を保持した電極において、電極の厚み方向に前記活
性物質が存在しない三次元発泡金属が圧縮された層を設
けることを特徴とする。また、前記電極は、前記三次元
発泡金属が圧縮された層が電極の厚み方向の中央部にあ
ることが好ましい。また、前記電極の製造法としては、
三次元発泡金属基体の厚み方向の表層部にのみ活性物質
を主成分とするスラリを塗着し、乾燥後プレスすること
を特徴とする。そのための手段の一つとして、活性物質
を主成分としたスラリを三次元発泡金属基体に塗着する
際のスラリ粘度を、スラリが基体中央部まで浸透しない
高粘度とする。ここで、活性物質は、充放電に関与する
物質の他に導電性などを付与するために適宜添加される
充放電に関与しない物質を含んでもよい。
に、本発明における電極は、三次元発泡金属基体に活性
物質を保持した電極において、電極の厚み方向に前記活
性物質が存在しない三次元発泡金属が圧縮された層を設
けることを特徴とする。また、前記電極は、前記三次元
発泡金属が圧縮された層が電極の厚み方向の中央部にあ
ることが好ましい。また、前記電極の製造法としては、
三次元発泡金属基体の厚み方向の表層部にのみ活性物質
を主成分とするスラリを塗着し、乾燥後プレスすること
を特徴とする。そのための手段の一つとして、活性物質
を主成分としたスラリを三次元発泡金属基体に塗着する
際のスラリ粘度を、スラリが基体中央部まで浸透しない
高粘度とする。ここで、活性物質は、充放電に関与する
物質の他に導電性などを付与するために適宜添加される
充放電に関与しない物質を含んでもよい。
【0006】
【作用】本発明の作用を以下に説明する。三次元発泡金
属基体(以下、基体と略記する)に粉体を充填し、プレ
スしたものは、曲げの応力がかかると、基体単体のとき
よりも破断しやすい。その理由は、曲げの応力がかかる
と充填された粉体が基体の骨格に対して、てこの原理の
支点の役目をし、当該支点の箇所で基体骨格を切るから
である。通常の電極の場合カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリビニルアルコール等のバイ
ンダが添加されているため、粉体同士の結着力は多少あ
るが、電極の破断を抑制する程の結着力はない。そこ
で、電極の厚み方向に活性物質の粉体を存在させない層
を形成する。そのことにより、電極中の粉体が存在する
部分では破断が起きても活性物質を存在させない層では
曲げ応力に対しては発泡金属の持つ靭性、延性が発揮さ
れ、電極全体が破断することが防止される。前記活性物
質を存在させない層は、電極の厚み方向の中央部にある
ことが好ましい。この理由は、電極の厚み方向に粉体の
充填量の片寄りがあると、電極をロール圧延機等で連続
的に圧縮し、生産する際に反りが生じ、その後の製造工
程において取り扱い性の点で不利となるためである。
属基体(以下、基体と略記する)に粉体を充填し、プレ
スしたものは、曲げの応力がかかると、基体単体のとき
よりも破断しやすい。その理由は、曲げの応力がかかる
と充填された粉体が基体の骨格に対して、てこの原理の
支点の役目をし、当該支点の箇所で基体骨格を切るから
である。通常の電極の場合カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリビニルアルコール等のバイ
ンダが添加されているため、粉体同士の結着力は多少あ
るが、電極の破断を抑制する程の結着力はない。そこ
で、電極の厚み方向に活性物質の粉体を存在させない層
を形成する。そのことにより、電極中の粉体が存在する
部分では破断が起きても活性物質を存在させない層では
曲げ応力に対しては発泡金属の持つ靭性、延性が発揮さ
れ、電極全体が破断することが防止される。前記活性物
質を存在させない層は、電極の厚み方向の中央部にある
ことが好ましい。この理由は、電極の厚み方向に粉体の
充填量の片寄りがあると、電極をロール圧延機等で連続
的に圧縮し、生産する際に反りが生じ、その後の製造工
程において取り扱い性の点で不利となるためである。
【0007】上記電極は、基体の厚み方向の表層部にの
み活性物質を充填し、その後プレスすることにより製造
可能である。例えば活性物質を主成分としたスラリを基
体に塗着する際のスラリ粘度を、スラリが基体中央部ま
で浸透しない高粘度にすることで、スラリが基体の厚さ
方向の中央部まで浸透しにくくなり、スラリが基体の厚
み方向の表層部にのみ充填される。その後乾燥し、プレ
スすることで上記電極が製造可能である。ここで、乾燥
しないでプレスすると、スラリがプレス時に流動し、活
性物質を存在させないよう意図した層まで移動するおそ
れがあるため、乾燥工程は必要である。
み活性物質を充填し、その後プレスすることにより製造
可能である。例えば活性物質を主成分としたスラリを基
体に塗着する際のスラリ粘度を、スラリが基体中央部ま
で浸透しない高粘度にすることで、スラリが基体の厚さ
方向の中央部まで浸透しにくくなり、スラリが基体の厚
み方向の表層部にのみ充填される。その後乾燥し、プレ
スすることで上記電極が製造可能である。ここで、乾燥
しないでプレスすると、スラリがプレス時に流動し、活
性物質を存在させないよう意図した層まで移動するおそ
れがあるため、乾燥工程は必要である。
【0008】スラリを充填する前の基体は、厚み、多孔
度を任意に選定できるため、それぞれの条件に合うよう
にスラリ粘度をコントロールする。例えば、スラリ充填
前の基体厚みを厚くする程、低粘度のスラリでも本発明
の電極は製造可能であり、基体厚みを薄くする程、本発
明の電極を製造するには高粘度のスラリが必要である。
また、スラリ充填前の基体多孔度を低くする程、低粘度
のスラリでも本発明の電極は製造可能であり、基体多孔
度を高くする程、本発明の電極を製造するには高粘度の
スラリが必要である。
度を任意に選定できるため、それぞれの条件に合うよう
にスラリ粘度をコントロールする。例えば、スラリ充填
前の基体厚みを厚くする程、低粘度のスラリでも本発明
の電極は製造可能であり、基体厚みを薄くする程、本発
明の電極を製造するには高粘度のスラリが必要である。
また、スラリ充填前の基体多孔度を低くする程、低粘度
のスラリでも本発明の電極は製造可能であり、基体多孔
度を高くする程、本発明の電極を製造するには高粘度の
スラリが必要である。
【0009】
【実施例】以下、アルカリ蓄電池用ニッケル極を例に本
発明を適用した実施例について説明する。まず、図2に
示す厚さ3mm、骨格の平均径が70μm、多孔度97%
の三次元発泡金属基体3として、三次元ニッケル発泡基
体を用意する。この基体は、例えば発泡ウレタンフォー
ムにニッケルを無電解鍍金し、その後ウレタンフォーム
を焼成除去して製作する。次に平均粒径15μmの水酸
化ニッケルと金属コバルト粉末を重量比にして90:1
0の割合で、水と、バインダとしてのカルボキシメチル
セルロースと共に混練し、粘度5500cpのスラリ4
をつくった。このスラリ4を上記基体3の両面から塗着
すると、それぞれ0.625mmの厚さまで充填される。
この状態で電極厚み方向中央部に、厚み1.75mmの、
スラリが充填されていない層5が形成される。その後、
80℃の気流中を通過させて水分を蒸発させる。これを
一対のロール(径300mm)からなる圧延機で0.70
mmの厚みまで圧縮すると、電極の厚み方向の中央部に厚
み0.053mmの、図1に示す活性物質が存在せず、三
次元発泡金属が圧縮された層1が形成される。層1の両
側に活性物質2が充填された層が形成される。
発明を適用した実施例について説明する。まず、図2に
示す厚さ3mm、骨格の平均径が70μm、多孔度97%
の三次元発泡金属基体3として、三次元ニッケル発泡基
体を用意する。この基体は、例えば発泡ウレタンフォー
ムにニッケルを無電解鍍金し、その後ウレタンフォーム
を焼成除去して製作する。次に平均粒径15μmの水酸
化ニッケルと金属コバルト粉末を重量比にして90:1
0の割合で、水と、バインダとしてのカルボキシメチル
セルロースと共に混練し、粘度5500cpのスラリ4
をつくった。このスラリ4を上記基体3の両面から塗着
すると、それぞれ0.625mmの厚さまで充填される。
この状態で電極厚み方向中央部に、厚み1.75mmの、
スラリが充填されていない層5が形成される。その後、
80℃の気流中を通過させて水分を蒸発させる。これを
一対のロール(径300mm)からなる圧延機で0.70
mmの厚みまで圧縮すると、電極の厚み方向の中央部に厚
み0.053mmの、図1に示す活性物質が存在せず、三
次元発泡金属が圧縮された層1が形成される。層1の両
側に活性物質2が充填された層が形成される。
【0010】比較例として、上記スラリ粘度を4000
cpとし、それ以外は上記方法と同じ条件で電極を作製
した。このスラリ粘度では上記のような、スラリが乾燥
した後の粉体が充填されてない層5が形成されずに、基
体に均一に活性物質が充填された。
cpとし、それ以外は上記方法と同じ条件で電極を作製
した。このスラリ粘度では上記のような、スラリが乾燥
した後の粉体が充填されてない層5が形成されずに、基
体に均一に活性物質が充填された。
【0011】以上に記載した本実施例の電極及び比較例
の電極を、それぞれ公知の水素極と共に公知のセパレー
タを介して捲回したときの電極破断率を表1に示す。こ
れにより本実施例によるものは電極が破断しにくいこと
がわかる。
の電極を、それぞれ公知の水素極と共に公知のセパレー
タを介して捲回したときの電極破断率を表1に示す。こ
れにより本実施例によるものは電極が破断しにくいこと
がわかる。
【0012】
【表1】
【0013】本実施例では、スラリ粘度を5500cp
として活性物質が充填されない層を形成した。これは当
方の実験により、スラリ充填前の厚みが3mm、多孔度が
97%の基体を用いた場合、スラリ粘度が5000cp
を境に、それ以上の時に活性物質が充填されない層が形
成され易いことがわかったためである。また、本実施例
では電極の厚み方向の中央部に活性物質が充填されない
層を形成したが、必ずしも中央部にある必要はなく、電
極の厚み方向に前記層が存在していれば、捲回時の電極
破断抑制効果はあった。その場合の電極作製方法は基体
の片面ずつそれぞれスラリ密度を変えて充填することな
どで容易にできる。ただし、本実施例のようにロール圧
延機を用いて電極を圧縮する場合には中央部に活性物質
が充填されない層を形成した方が圧縮時の電極の反りを
抑制できるため、その後の製造工程での電極の取り扱い
性を考慮すると好ましい。しかし、ロール圧延機を用い
ない場合にはどの位置に活性物質が充填されない層を形
成しても反りは起こらないため、特に前記層を形成する
位置を考慮する必要はない。また、本実施例では、スラ
リ粘度をコントロールして基体の表層部のみにスラリを
充填したが、他にも熱揮発性材料を充填した後、基体に
スラリを塗着し、その後熱処理する方法も考えられる。
本実施例では、基体の多孔度を97%と、かなり高くす
ることで、活性物質が充填されない層を形成したために
生じる活性物質充填量の低下を補い、さらに導電材とし
てのコバルトを添加したことにより、基体の多孔度を高
くすることにより生ずる活物質利用率の低下を補い、三
次元発泡金属基体を用いる本来の目的とするところの電
極の高容量化を実現した。
として活性物質が充填されない層を形成した。これは当
方の実験により、スラリ充填前の厚みが3mm、多孔度が
97%の基体を用いた場合、スラリ粘度が5000cp
を境に、それ以上の時に活性物質が充填されない層が形
成され易いことがわかったためである。また、本実施例
では電極の厚み方向の中央部に活性物質が充填されない
層を形成したが、必ずしも中央部にある必要はなく、電
極の厚み方向に前記層が存在していれば、捲回時の電極
破断抑制効果はあった。その場合の電極作製方法は基体
の片面ずつそれぞれスラリ密度を変えて充填することな
どで容易にできる。ただし、本実施例のようにロール圧
延機を用いて電極を圧縮する場合には中央部に活性物質
が充填されない層を形成した方が圧縮時の電極の反りを
抑制できるため、その後の製造工程での電極の取り扱い
性を考慮すると好ましい。しかし、ロール圧延機を用い
ない場合にはどの位置に活性物質が充填されない層を形
成しても反りは起こらないため、特に前記層を形成する
位置を考慮する必要はない。また、本実施例では、スラ
リ粘度をコントロールして基体の表層部のみにスラリを
充填したが、他にも熱揮発性材料を充填した後、基体に
スラリを塗着し、その後熱処理する方法も考えられる。
本実施例では、基体の多孔度を97%と、かなり高くす
ることで、活性物質が充填されない層を形成したために
生じる活性物質充填量の低下を補い、さらに導電材とし
てのコバルトを添加したことにより、基体の多孔度を高
くすることにより生ずる活物質利用率の低下を補い、三
次元発泡金属基体を用いる本来の目的とするところの電
極の高容量化を実現した。
【0014】
【発明の効果】本発明により、円筒型電池を作製する際
の捲回工程における、電極が破断しやすい問題点を解決
する三次元発泡金属基体を用いた電極を提供することが
できた。
の捲回工程における、電極が破断しやすい問題点を解決
する三次元発泡金属基体を用いた電極を提供することが
できた。
【図1】本発明に係る電極の断面図である。
【図2】本発明に係る電極の製造過程における、スラリ
を三次元発泡金属基体に充填した後の状態の断面図であ
る。
を三次元発泡金属基体に充填した後の状態の断面図であ
る。
【符号の説明】 1は三次元発泡金属が圧縮された層、2は活性物質層、
3は三次元発泡金属基体、4はスラリ、5はスラリが充
填されていない層
3は三次元発泡金属基体、4はスラリ、5はスラリが充
填されていない層
Claims (4)
- 【請求項1】三次元発泡金属基体に活性物質を保持した
電極において、電極の厚み方向に前記活性物質が存在し
ない三次元発泡金属が圧縮された層を設けることを特徴
とする電極。 - 【請求項2】前記活性物質を存在させない層が電極の厚
み方向の中央部であることを特徴とする請求項1記載の
電極。 - 【請求項3】三次元発泡金属基体の厚み方向の表層部に
のみ活性物質を主成分とするスラリを塗着し、乾燥後プ
レスすることを特徴とする電極の製造法。 - 【請求項4】活性物質を主成分としたスラリを三次元発
泡金属基体に塗着する際のスラリ粘度を、スラリが基体
中央部まで浸透しない高粘度とすることを特徴とする請
求項3記載の電極の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6285736A JPH08148150A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 三次元基体を用いた電極及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6285736A JPH08148150A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 三次元基体を用いた電極及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08148150A true JPH08148150A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17695384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6285736A Pending JPH08148150A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 三次元基体を用いた電極及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08148150A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007305396A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 二次電池用電極およびその製造方法 |
JP2009277477A (ja) * | 2008-05-14 | 2009-11-26 | Sanyo Electric Co Ltd | 円筒形アルカリ二次電池 |
JP2010165694A (ja) * | 2010-03-26 | 2010-07-29 | Panasonic Corp | 二次電池用電極の製造方法 |
JP2015191702A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 電池用正極板、アルカリ蓄電池、及び電池用正極板の製造方法 |
-
1994
- 1994-11-21 JP JP6285736A patent/JPH08148150A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007305396A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 二次電池用電極およびその製造方法 |
WO2007132655A1 (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Panasonic Corporation | 二次電池用電極およびその製造方法 |
JP2009277477A (ja) * | 2008-05-14 | 2009-11-26 | Sanyo Electric Co Ltd | 円筒形アルカリ二次電池 |
JP2010165694A (ja) * | 2010-03-26 | 2010-07-29 | Panasonic Corp | 二次電池用電極の製造方法 |
JP2015191702A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 電池用正極板、アルカリ蓄電池、及び電池用正極板の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6582855B1 (en) | Current collector substrate in electrode for use in alkaline secondary battery, electrode using the same, and alkaline secondary battery having incorporated thereinto the electrode | |
US20230121023A1 (en) | Continuous manufacture ofa nickel-iron battery | |
JPH11154517A (ja) | 二次電池用金属多孔体及びその製造方法 | |
JP2000268813A (ja) | 電池及びキャパシタの電極構造、並びに電極の製造方法 | |
JPH09504905A (ja) | バッテリ・プレートの改良およびそれを製造する方法 | |
JPH08329954A (ja) | 電池用極板及びその製造方法 | |
JPH08148150A (ja) | 三次元基体を用いた電極及びその製造法 | |
JP2007123244A (ja) | 円筒型アルカリ蓄電池 | |
JP4772185B2 (ja) | アルカリ蓄電池用正極板およびその製造方法ならびにそれを用いたアルカリ蓄電池 | |
JP2765029B2 (ja) | 水酸化ニッケル電極の製造方法 | |
JP2007234484A (ja) | 電池用電極 | |
JP5092277B2 (ja) | 二次電池用電極およびその製造方法 | |
JPH11144715A (ja) | 二次電池の電極製造方法 | |
JP2002246032A (ja) | アルカリ二次電池用電極の集電基板、それを用いた電極、その電極が組み込まれているアルカリ二次電池 | |
JP2000113880A (ja) | 水素吸蔵合金負極とその製造方法 | |
WO2022050367A1 (ja) | 二次電池及びその製造方法 | |
JPH07335211A (ja) | アルカリ電池用ペースト式極板の製造法 | |
JPH11233120A (ja) | アルカリ蓄電池用電極及びその製造方法 | |
JP5093275B2 (ja) | 二次電池用電極の製造方法 | |
US7247409B2 (en) | Alkaline storage battery and hydrogen storage alloy electrode used therefor | |
JP3173775B2 (ja) | ペースト式ニッケル正極及びアルカリ蓄電池 | |
JPH06283162A (ja) | 金属水素化物電極、電池及び製造法 | |
JP3432865B2 (ja) | アルカリ蓄電池用焼結基板の製造方法 | |
JPH103928A (ja) | ニッケル−水素二次電池 | |
JP2538322B2 (ja) | アルカリ蓄電池用極板の製造方法 |