JP2007073570A - 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 - Google Patents

多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007073570A
JP2007073570A JP2005255865A JP2005255865A JP2007073570A JP 2007073570 A JP2007073570 A JP 2007073570A JP 2005255865 A JP2005255865 A JP 2005255865A JP 2005255865 A JP2005255865 A JP 2005255865A JP 2007073570 A JP2007073570 A JP 2007073570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered body
porous sintered
porous
body according
electrolytic capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005255865A
Other languages
English (en)
Inventor
Chojiro Kuriyama
長治郎 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2005255865A priority Critical patent/JP2007073570A/ja
Publication of JP2007073570A publication Critical patent/JP2007073570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】 固体電解コンデンサの小型化と大容量化との両立を図ることが可能な多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】 複数の細孔13を有する多孔質焼結体1であって、NbまたはNb化合物を含む材質からなり、複数の細孔13の孔径分布は、第1の孔径d1と、第1の孔径よりも大である第2の孔径d2とにおける2つのピークを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法に関する。
図14は、従来の固体電解コンデンサの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示された固体電解コンデンサXは、多数の細孔を有する多孔質焼結体91を備えている。多孔質焼結体91からは、陽極ワイヤ91aが突出している。陽極ワイヤ91aは、外部陽極端子95Aと導通している。多孔質焼結体91は、誘電体層92により覆われている、誘電体層92上には、2つの固体電解質層93a,93bが積層されている。固体電解質層93a,93bは、グラファイト層および銀ペースト層からなる陰極導体層94を介して、外部陰極端子95Bに導通している。パッケージ樹脂96は、多孔質焼結体91などを封止するためのものである。固体電解コンデンサXにおいては、多孔質焼結体91をTaまたはNbにより形成することにより、小型化と大容量化とが図られている。
しかしながら、固体電解コンデンサXに対する小型化および大容量化の要請は、年々強まっている。固体電解コンデンサXのサイズを大きくすることなく大容量化を図るためには、CV値(μFV/g)を高める必要がある。CV値とは、単位質量あたりの静電容量Cと化成電圧Vとの積であり、一般にμFV/gで表される。このCV値は、多孔質焼結体91の材料であるTaまたはNbの微粉末の単位質量あたりの表面積に大きく左右される。上記微粉末の微細化を図るほど、単位質量あたりの表面積を増やし、CV値を高めることができる。しかし、上記微粉末の微細化を図っても、以下の理由により固体電解コンデンサXの大容量化を適切に図れないという問題があった。
まず、上記微細化を図るほど、多孔質焼結体91の上記細孔の平均孔径が小さくなる。固体電解コンデンサXの製造工程においては、誘電体層92を形成するためのリン酸水溶液や固体電解質層93a,93bを形成するための処理液を、上記細孔のすみずみに浸透させる。上記細孔の孔径が小さいと、この浸透が十分に促進されない。このようなことでは、多孔質焼結体91の表面に誘電体層92および固体電解質層93a,93bが形成されない部分が多く残存してしまう。この部分は、固体電解コンデンサXの大容量化には寄与しない。
また、上記微粉末が微細であるほど固体電解コンデンサXの製造工程において酸化または窒化されやすくなる。この酸化または窒化により、Nbの微粉末が、その中心までNbxyzで表されるNb化合物であって、その組成比がx=1に対してy+z>1.1であるものに変化すると、この微粉末全体が絶縁体となる。すなわち、多孔質焼結体91が部分的に絶縁体となってしまう。このような絶縁体となった部分は、固体電解コンデンサXの大容量化には寄与しない。
特開2002−289479号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、固体電解コンデンサの小型化と大容量化との両立を図ることが可能な多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供される多孔質焼結体は、複数の細孔を有する弁作用金属からなる多孔質焼結体であって、NbまたはNb化合物を含む材質からなり、上記複数の細孔の孔径分布は、第1の孔径と、この第1の孔径よりも大である第2の孔径とにおける2つのピークを有することを特徴としている。
このような構成によれば、上記多孔質焼結体の全表面に対して化成および化学重合/電解重合を確実に施すことができる。これにより、上記多孔質焼結体を用いて固体電解コンデンサを製造した場合、この固体電解コンデンサの小型化および大容量化を図ることができる。
上記第1の孔径は、0.05〜0.15μmである。このような構成によれば、上記多孔質焼結体に化成および化学重合/電解重合を適切に施しつつ、上記多孔質焼結体を比較的表面積が大きいものとすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、それぞれがNbまたはNb化合物からなる複数の微粉末が凝集してなる複数の凝集塊が、互いに結合した構造を有する。このような構成によれば、上記第1孔径と上記第2孔径とにピークを有する細孔分布とされた上記多孔質焼結体を合理的に形成することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記微粉末は、その平均粒径が0.10μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記微粉末は、その平均粒径が0.08μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記微粉末は、その平均粒径が0.05μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その平均粒径が200μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その平均粒径が100μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その平均粒径が10μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その圧縮強度が1ton/cm2以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その圧縮強度が2ton/cm2以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊は、その圧縮強度が4ton/cm2以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、重量あたりの表面積が、1m2/g以上のNbまたはNb化合物の微粉末が用いられている。
本発明の好ましい実施の形態においては、重量あたりの表面積が、3m2/g以上のNbまたはNb化合物の微粉末が用いられている。
本発明の好ましい実施の形態においては、重量あたりの表面積が、5m2/g以上のNbまたはNb化合物の微粉末が用いられている。
本発明の好ましい実施の形態においては、重量あたりの表面積が、10m2/g以上のNbまたはNb化合物の微粉末が用いられている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記Nb化合物は、その組成が、NbxOyで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記組成比が、x=1に対して、y≦1.1である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記Nb化合物は、その組成が、NbxNzで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記組成比が、x=1に対して、z≦1.1である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記Nb化合物は、その組成が、NbxOyNzで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記組成比が、x=1に対して、y+z≦1.1である。
これらの好ましい実施形態によれば、上記多孔質焼結体を用いて小型かつ大容量である固体電解コンデンサを製造するのに適している。
本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体の少なくとも一部を覆う誘電体層と、上記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサであって、本発明の第1の側面によって提供される多孔質焼結体が用いられていることを特徴としている。
このような構成によれば、小型化と大容量化とを両立することが可能である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、20万μF/g以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、30万μF/g以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、40万μF/g以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、50万μF/g以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、70万μF/g以上である。
本発明の好ましい実施の形態においては、そのCV値が、100万μF/g以上である。
本発明の第3の側面によって提供される多孔質焼結体の製造方法は、複数の細孔を有する多孔質焼結体の製造方法であって、Nbの微粉末を加圧成形することによりNbの多孔質体を形成する工程と、上記多孔質体に対して焼結処理を施すことにより中間多孔質焼結体を形成する第1の焼結工程と、上記中間多孔質焼結体を破砕することによりそれぞれが複数の細孔を有する複数の凝集塊を生成する破砕工程と、上記複数の凝集塊を加圧成形することにより、凝集塊集合体を形成する工程と、上記凝集塊集合体に対して焼結処理を施すことにより上記多孔質焼結体を形成する第2の焼結工程と、を有することを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面によって提供される多孔質焼結体を適切に製造することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体を形成する工程においては、上記微粉末に液体または固体を加えた状態で加圧成形した後に、上記液体または上記固体を蒸発または昇華させることにより取り除く処理を含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体を形成する工程においては、上記多孔質体を板状に仕上げる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体の厚さを、5mm以下とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体の厚さを、1mm以下とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体の厚さを、300μm以下とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体の厚さを、100μm以下とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体の厚さを、50μm以下とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体のかさ比重を、3.0以上とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体のかさ比重を、3.5以上とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体のかさ比重を、4.0以上とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体のかさ比重を、4.5以上とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凝集塊集合体を形成する工程においては、上記多孔質焼結体のかさ比重を、上記凝集塊のかさ比重よりも小とする。このような構成によれば、上記多孔質焼結体を、化成または化学重合、電解重合に用いる処理液を浸透させやすいものとすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の焼結工程の後、上記破砕工程の前に、上記中間多孔質焼結体に対してドーピング処理を施すドーピング工程をさらに有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ドーピング工程においては、Oを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxOyで表され、かつ上記組成比がx=1に対してy≦1.1であるNb化合物を含むものとする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ドーピング工程においては、Nを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxNzで表され、かつ上記組成比がx=1に対してz≦1.1であるNb化合物を含むものとする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ドーピング工程においては、OとNとを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxOyNzで表され、かつ、上記組成比がx=1に対してy+z≦1.1であるNb化合物を含むものとする。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体を形成する工程の後、上記第1の焼結工程の前に、大気圧よりも低い気圧に減圧した状態において、H2ガスを用いた還元処理を上記多孔質焼結体に対して還元処理を施す還元工程をさらに有する。このような構成によれば、上記多孔質焼結体の一部が絶縁体となるほどに酸化されることを防止することができる。これは、上記多孔質焼結体を用いた固体電解コンデンサの大容量化に好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記多孔質体を形成する工程の後に上記多孔質体に対して、または、上記第1の焼結工程の後に上記中間多孔質焼結体に対して、H2ガスまたはMg蒸気を用いた還元処理を施す還元工程をさらに有する。このような構成によっても、上記多孔質焼結体の一部が絶縁体となるほどに酸化されることを防止することができる。これは、上記多孔質焼結体を用いた固体電解コンデンサの大容量化に好ましい。
本発明の第4の側面によって提供される固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金属からなる多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体の少なくとも一部を覆う誘電体層と、上記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサの製造方法であって、本発明の第3の側面によって提供される多孔質焼結体の製造方法を含むことを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサを適切に製造することが可能である。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2は、本発明に係る固体電解コンデンサの一例を示している。同図に示された固体電解コンデンサAは、多孔質焼結体1、誘電体層2、固体電解質層3、陰極導体層4、陽極リード5、陰極リード6、およびパッケージ樹脂7を備えている。なお、図1の部分拡大図においては、誘電体層2および固体電解質層3は省略されている。図2は、固体電解コンデンサAの微細構造を示す概念図である。固体電解コンデンサAは、そのサイズが縦1.0mm×横0.5mm×厚さ0.5mm程度である。
多孔質焼結体1は、直方体形状であり、Nb化合物からなる。このNb化合物は、たとえばNbO、NbN、Nb2ONである。これらのNb化合物としては、NbxOyで表され、その組成比がX=1に対してy≦1.1、NbxNzで表され、その組成比がx=1に対してz≦1.1、NbxOyNzで表され、その組成比がx=1に対してy+z≦1.1、のいずれかが好ましい。本実施形態においては、その一例としてNb2ONの微粉末が用いられている。多孔質焼結体1は、複数の凝集塊11が互いに結合した構造とされている。凝集塊11は、Nb2ONの微粉末が多孔質状に凝集したものである。図1に示すように、多孔質焼結体1には、多数の細孔13が形成されている。細孔13には、細孔13aと細孔13bとがある。細孔13aは、凝集塊11の内部に存在する細孔である。細孔13bは、複数の凝集塊11の間に生じた細孔である。ここで、細孔13aの平均孔径を孔径d1(本発明でいう第1の孔径)、細孔13bの平均孔径を孔径d2(本発明でいう第2の孔径)とする。図3は、細孔13の孔径分布を示している。細孔13の孔径分布は、孔径d1,d2において2つのピークを有する分布となっている。孔径d1は、たとえば、0.05〜0.15μm程度とされる。孔径d2は、たとえば10〜200μm程度とされる。また、上記微粉末の平均粒径は、0.05μm以下程度とされる。この平均粒径としては、上記に加えて0.08μm以下、あるいは、0.10μm以下とすることが好ましい。凝集塊11としては、その平均粒径が、200μm以下、100μm以下、さらには、10μm以下であることが好ましい。凝集塊11の圧縮強度は、1ton/cm2以上、2ton/cm2以上、さらには、4ton/cm2以上とされる。
図2に示すように、多孔質焼結体1をさらに微細に観察すると、多数のNb2ONの微粉末12が結合したものであるといえる。微粉末12は、重量あたりの表面積が、少なくとも1m3/g以上のものが用いられる。固体電解コンデンサAの大容量化の観点からは、微粉末12としては、重量あたりの表面積が3m3/g以上、5m3/g以上、さらには、10m3/g以上のものを用いることが好ましい。このような微粉末12は、たとえば気相水素還元反応または溶融塩プラズマ還元法を用いることにより形成することができる。微粉末12の重量あたり表面積が比較的大きいこと、および、複数の凝集塊11からなる構造とされた多孔質焼結体1とにより、固体電解コンデンサAは、そのCV値が少なくとも20万μF/g以上となっている。このCV値は、30万μF/g以上、40万μF/g以上、50万μF/g以上、70万μF/g以上、さらには、100万μF/g以上とすることができる。
多孔質焼結体1からは、陽極ワイヤ19が突出している。陽極ワイヤ19は、たとえばNb製のワイヤである。
誘電体層2は、Nb25からなり、多孔質焼結体1と固体電解質層3との間に介在することによりいわゆる半導体として機能するものである。図1に示すように、誘電体層2は、多孔質焼結体1と陽極リード5の一部とを覆うように形成されている。
固体電解質層3は、誘電体層2の大部分を覆うように形成されている。固体電解質層3は、たとえば二酸化マンガンからなる。固体電解質層3は、多孔質焼結体1の細孔13を埋めている。なお、固体電解質層3としては、二酸化マンガンに代えて、ポリエチレンジオキシチオフェンまたはポリピロールなどの導電性ポリマを用いてもよい。
陰極導体層4は、固体電解質層3と陰極リード6との間に介在しており、たとえばグラファイト層および銀ペースト層が積層されたものである。これにより、固体電解質層3と陰極リード6とが導通している。
陽極リード5は、たとえばCuからなる板状部材である。陽極リード5と陽極ワイヤ19とは、たとえばレーザ接合されている。陽極リード5のうちパッケージ樹脂7から露出した部分が、外部陽極端子51となっている。外部陽極端子51は、固体電解コンデンサAを図外の基板などに実装するために用いられる。
陰極リード6は、たとえばCuからなる板状部材であり、陰極導体層4を介して固体電解質層3に接合されている。陰極リード6のうちパッケージ樹脂7から露出した部分が、外部陰極端子61となっている。外部陰極端子61は、固体電解コンデンサA1を図外に基板などに実装するために用いられる。外部陽極端子51と外部陰極端子61とは、図1における図中上下方向の位置が略一致している。これにより、図1における図中下面を実装面として固体電解コンデンサA1を適切に実装できる。
パッケージ樹脂7は、多孔質焼結体1、誘電体層2、固体電解質層3、陰極導体層4、第1陽極リード5Aと、第2陽極リード5Bおよび陰極リード6の一部ずつとを覆うことにより、これらを保護するためのものである。パッケージ樹脂7は、たとえばエポキシ樹脂製である。
次に、固体電解コンデンサAの製造方法について、図4〜図13を参照しつつ以下に説明する。
図4は、固体電解コンデンサAの製造工程フローを示している。この製造工程においては、まず、多孔質体を形成する工程を行う。図5に示すように、下金型および上金型からなる金型M1を用意する。上記下金型には、断面矩形状とされた浅底の凹部が形成されている。上記凹部には、NbOの微粉末12を充填する。微粉末12としては、その重量あたり表面積が、1m3/g以上のものを用いる。固体電解コンデンサAの大容量化の観点からは、微粉末12として、重量あたりの表面積が、3m3/g以上、5m3/g以上、さらには、10m3/g以上のものを用いることが好ましい。微粉末12の平均粒径は、0.05μm以下程度とされる。この平均粒径としては、上記に加えて0.08μm以下、あるいは、0.10μm以下とすることが好ましい。このような微粉末12の形成は、たとえば気相水素還元反応または溶融塩プラズマ還元法により行う。なお、微粉末12の充填に際しては、バインダを混入させておくことが好ましい。このバインダとしては、後述する加圧成形後に、蒸発または揮発させることにより除去可能な液体(たとえば、蒸留水)を用いる。これにより、微粉末12間に所望の隙間を生じさせた状態で、以下に述べる加圧成形を行うことができる。
微粉末12を充填した後は、図6に示すように金型M1の上記上金型を上記凹部内に向けて前進させる。これにより、微粉末12が加圧されて、図7に示す矩形板状の多孔質体1Aが成形される。このときの加圧力は、たとえば0.5〜3.0ton/cm2程度とされる。多孔質体1Aの厚さは、1mm以下程度とすることが細孔13の孔径を望ましい大きさとするのに好ましい。多孔質体1Aの厚さは、さらに、300μm以下、100μm以下、さらには、50μm以下とすれば、固体電解コンデンサAの大容量化に好ましい。なお、金型M1を用いた方法に代えて、たとえばロールを用いて圧延する方法を用いてもよい。さらに、本実施形態とは異なり、多孔質体1Aを、直方体形状、円柱形状のものとして形成してもよい。
多孔質体を形成する工程の後は、図4に示すように還元工程を行う。この還元工程においては、たとえば大気圧よりも低い気圧に減圧したチャンバ内においてH2ガスを用いて多孔質体1Aを還元する。多孔質体1Aは、微粉末12からなるため、製造工程において酸化されやすい。本実施形態に用いられる微粉末12は、上述したとおりきわめて微細な微粉末とされている。このため、微粉末12の中心まで酸化が進行し、その全体がNb25とされているおそれがある。Nb25となった微粉末12は絶縁体となるため、このような微粉末12を用いて多孔質焼結体1を形成しても、この多孔質焼結体1によっては、固体電解コンデンサAの適切な大容量化は期待できない。本実施形態の還元工程を経ることにより、中心までがNb25とされるほど酸化が進行した微粉末12を、NbOやNbを含むものへと還元することができる。このような微粉末12を用いれば、固体電解コンデンサAの大容量化に適している。なお、この還元工程は、後述する第1の焼結工程の後に、図9に示す中間多孔質焼結体1Bに対して行ってもよい。また、H2ガスに代えて、Mg蒸気を用いて還元してもよい。
還元工程の後は、図4に示すように、脱バインダ処理、第1の焼結工程、ドーピング工程、および徐冷処理を行う。図8は、脱バインダ処理、第1の焼結工程、ドーピング工程、および徐冷処理における処理温度パターンを示している。まず、図7に示した多孔質体1Aを、図4に示すようにたとえば炉内温度が450℃とされたチャンバ内に載置し、脱バインダ処理を施す。おのしょりにおいては、多孔質焼結体1Aに含まれていたバインダが蒸発または揮発して除去される。これにより、多孔質焼結体1A内において上記バインダが占めていた空間は、細孔13aとなる。すなわち、上記バインダを用いることにより、微細な細孔13aを積極的に形成することができる。次いで、上記炉内温度を1000℃に上昇させる。この状態で20分程度おくと、多孔質体1Aに焼結反応が生じる。これが、第1の焼結工程である。第1の焼結工程により、多孔質体1Aは、図9に示す中間多孔質焼結体1Bとなる。第1の焼結工程に続いて、ドーピング工程を行う。このドーピング工程は、上記チャンバ内をN2によりパージし、上記炉内温度を700℃とした状態を100分程度保つ。これにより、中間多孔質焼結体1Bに含まれるNbOがNb2ONとされる。なお、本実施形態とは異なり、微粉末12としてNbの微粉末を用いた場合には、N2を用いたドーピング工程によりたとえばNbNが得られる。また、N2に代えてO2を用いると、たとえばNbOが得られる。ドーピング工程の後は、図8に示すように上記炉内温度を徐々に低下させる。これにより、中間多孔質焼結体1Bを構成する微粉末12内においてO,Nなどの濃度拡散が安定する。なお、本実施形態とは異なり、上記ドーピング工程を省略した製造方法としてもよい。
次いで、図4に示すように破砕工程および分級処理を行う。この破砕工程は、中間多孔質焼結体1Bに対して機械的衝撃を与えることなどによりおこなう。これにより、中間多孔質焼結体1Bが破砕され、図10に示す複数の凝集塊11が得られる。中間多孔質焼結体1Bが板状であることにより、比較的外形寸法が小さい複数の凝集塊11を容易に作成することができる。凝集塊11は、複数の微粉末12が強固に結合したものであり、その内部に複数の細孔13aが形成されている。上記破砕工程の後は、複数の凝集塊11に対して分級処理を行う。複数の凝集塊11のうち、その外形寸法が大きすぎるものや小さすぎるものを除去し、複数の凝集塊11の外形寸法を均一化することが、上記分級処理の目的である。なお、多孔質体1A、中間多孔質焼結体1B、および凝集塊11のかさ比重は、固体電解コンデンサAの大容量化の観点から、3.0以上であることが好ましい。さらに、これらのかさ比重を、3.5以上、4.0以上、4.5以上とすれば、そのかさ比重に応じてさらなる大容量化を図ることができる。本工程により、凝集塊11の平均粒径を、200μm以下、100μm以下、10μm以下とすることができる。また、凝集塊11の圧縮強度を、1ton/cm2以上、2ton/cm2以上、4ton/cm2以上としておく。
次いで、凝集塊集合体を形成する工程を行う。図11に示すように、まず上金型および下金型からなる金型M2を用意する。金型M2の下金型には、断面正方形状とされた深底の凹部が形成されている。次に、上記凹部内に、複数の凝集塊11を充填する。また、複数の凝集塊11にワイヤ1a’を挿入する。ワイヤ1a’は、たとえばNbからなるワイヤである。ワイヤ1a’は、金型M2の上金型に設けられた孔に貫通させておく。そして、金型M2の上記上金型を図中下方へと前進させる。これにより、複数の凝集塊11が加圧され、図12に示す凝集塊集合体11Aが成形される。凝集塊集合体11Aを加圧成形する際には、凝集塊集合体11Aのかさ比重が、凝集塊11のかさ比重よりも小となるように加圧成形の条件を設定する。すなわち、過度な加圧成形により、凝集塊集合体11Aのかさ比重が大きくなりすぎないように加圧成形を行う。そして、金型M2の下金型の中央部分を図中上方に押し上げることにより、凝集塊集合体11Aを金型M2外へと押し出す。
凝集塊集合体11Aを形成した後は、図4に示すように、第2の焼結工程を行う。凝集塊集合体11Aを炉内温度1250℃の状態で保持する。これにより、焼結反応が進行し、凝集塊集合体11Aを構成する複数の凝集体11どうしが焼結する。この第2の焼結工程を終えると、図1に示した多孔質焼結体1が得られる。
多孔質焼結体1を形成した後は、図4に示すように、多孔質焼結体1に対して化成を行う。この化成は、たとえばリン酸水溶液を用いた陽極酸化反応により行う。この化成を終えると、多孔質焼結体1の表面に誘電体層2が形成される。次に、化学重合を行う。この化学重合は、たとえばエチレンジオキシチオフェンまたはピロールを含む処理液を用いておこなう。この化学重合により、ポリエチレンジオキシチオフェンまたはポリピロールからなる層を誘電体層2上に形成することができる。続いて、再化成を行う。この再化成は、上述した化成と同様の処理を施すことにより、誘電体層2の修復を行うものである。再化成の後は、電解重合を行う。この電解重合は、たとえばエチレンジオキシチオフェンまたはピロールを含む処理液に電極を挿入した状態で行う。これにより、ポリエチレンジオキシチオフェンまたはポリピロールなどの導電性ポリマからなる電解質層3が得られる。なお、電解質層3は、二酸化マンガンにより形成してもよい。化成、再化成、化学重合、および電解重合においては、多孔質焼結体1の細孔13bを利用して、これらの処理に用いる処理液を多孔質焼結体1Aの全体に行き渡らせることができる。これにより、これらの処理液は、各凝集塊11の複数の細孔13aへと適切に浸透させることができる。
この後は、さらにもう一度再化成を行う。次いで、ワイヤ1a’の適所を切断することにより、図12に示す多孔質焼結体1が得られる。そして、この多孔質焼結体1にカーボン・銀焼付けを行う。これにより、図1に示す陰極導体層4が形成される。この後は、陽極リード5および陰極リード6の取り付け、およびパッケージ樹脂7の形成を経て、図1に示す固体電解コンデンサが得られる。この固体電解コンデンサAは、そのCV値を、20万μF/g以上とすることができる。さらに、微粉末12の性状や、凝集塊11の形成条件によっては、上記CV値を、30万μF/g以上、40万μF/g以上、50万μF/g以上、70万μF/g以上、100万μF/g以上とすることができる。
次に、固体電解コンデンサAの作用について説明する。
本実施形態によれば、細孔13としては、比較的大孔径の孔径d2である細孔13bと、比較的小孔径の孔径d1である細孔13aとが含まれている。細孔13bは、化成や化学重合、電解重合などに用いる処理液を多孔質焼結体1の全体に行き渡らせるのに都合がよい。これは、多孔質焼結体1の表面全体においてコンデンサとしての機能を発揮させるのに適している。すなわち、多孔質焼結体1全体を有効に活用して固体電解コンデンサAの大容量化を図ることができる。さらに、比較的小孔径である細孔13aを有することにより、多孔質焼結体1の表面積を拡大することができる。これは、固体電解コンデンサAの大容量化に有利である。したがって、本実施形態の固体電解コンデンサAは、その大容量化を合理的かつ効率よく図るのに好適である。
また、還元工程を経ることにより、微粉末12のうち不当に酸化されて絶縁体とされた部分を、NbOなどの適切な材質に戻すことが可能である。これにより、多孔質焼結体1の全体をコンデンサとして機能させることが可能であり、その大容量化に有利である。
本実施形態の固体電解コンデンサAは、上述したとおり非常に高いCV値を有するものとして構成することができる。これにより、固体電解コンデンサAを小型とする一方で、大容量化を確実に図ることが可能である。
本発明に係る多孔質焼結体、固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る多孔質焼結体、固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明に係る固体電解コンデンサの一例を示す断面図および部分拡大図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの一例の要部を示す模式図である。 本発明に係る多孔質焼結体の細孔の孔径分布を示すグラフである。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフロー図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例における、多孔質体を示す全体斜視図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例における、処理温度パターンを示すグラフである。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例における、中間多孔質焼結体を示す全体斜視図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例における、凝集塊を示す全体図および拡大断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示す断面図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例における、多孔質焼結体を示す断面図である。 従来の固体電解コンデンサの一例を示す断面図である。
符号の説明
A1,A2 固体電解コンデンサ
d1 第1の孔径
d2 第2の孔径
M1,M2 金型
1 多孔質焼結体
1a 陽極ワイヤ
1A 多孔質体
1B 中間多孔質焼結体
2 誘電体層
3 固体電解質層
4 陰極導体層
5 陽極リード
6 陰極リード
7 パッケージ樹脂
11 凝集塊
11A 凝集塊集合体
12 微粉末
13,13a,13b 細孔
51 外部陽極端子
61 外部陰極端子

Claims (49)

  1. 複数の細孔を有する弁作用金属からなる多孔質焼結体であって、
    NbまたはNb化合物を含む材質からなり、
    上記複数の細孔の孔径分布は、第1の孔径と、この第1の孔径よりも大である第2の孔径とにおける2つのピークを有することを特徴とする、多孔質焼結体。
  2. 上記第1の孔径は、0.05〜0.15μmである、請求項1に記載の多孔質焼結体。
  3. それぞれがNbまたはNb化合物からなる複数の微粉末が凝集してなる複数の凝集塊が、互いに結合した構造を有する、請求項1または2に記載の多孔質焼結体。
  4. 上記微粉末は、その平均粒径が0.10μm以下である、請求項3に記載の多孔質焼結体。
  5. 上記微粉末は、その平均粒径が0.08μm以下である、請求項3に記載の多孔質焼結体。
  6. 上記微粉末は、その平均粒径が0.05μm以下である、請求項3に記載の多孔質焼結体。
  7. 上記凝集塊は、その平均粒径が200μm以下である、請求項3ないし6のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  8. 上記凝集塊は、その平均粒径が100μm以下である、請求項3ないし6のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  9. 上記凝集塊は、その平均粒径が10μm以下である、請求項3ないし6のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  10. 上記凝集塊は、その圧縮強度が1ton/cm2以上である、請求項3ないし9のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  11. 上記凝集塊は、その圧縮強度が2ton/cm2以上である、請求項3ないし9のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  12. 上記凝集塊は、その圧縮強度が4ton/cm2以上である、請求項3ないし9のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  13. 上記微粉末は、その重量あたりの表面積が、1m2/g以上である、請求項3ないし12のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  14. 上記微粉末は、その重量あたりの表面積が、3m2/g以上である、請求項3ないし12のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  15. 上記微粉末は、その重量あたりの表面積が、5m2/g以上である、請求項3ないし12のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  16. 上記微粉末は、その重量あたりの表面積が、10m2/g以上であり、かつNbまたはNb化合物からなる、請求項3ないし12のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  17. 上記Nb化合物は、その組成が、NbxOyで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である、請求項1ないし16のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  18. 上記組成比が、x=1に対して、y≦1.1である、請求項17に記載の多孔質焼結体。
  19. 上記Nb化合物は、その組成が、NbxNzで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である、請求項1ないし16のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  20. 上記組成比が、x=1に対して、z≦1.1である、請求項19に記載の多孔質焼結体。
  21. 上記Nb化合物は、その組成が、NbxOyNzで表され、かつ、その電気伝導度が、Nbの電気伝導度の1/10以上である、請求項1ないし16のいずれかに記載の多孔質焼結体。
  22. 上記組成比が、x=1に対して、y+z≦1.1である、請求項21に記載の多孔質焼結体。
  23. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体の少なくとも一部を覆う誘電体層と、
    上記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサであって、
    請求項1ないし22のいずれかに記載の多孔質焼結体が用いられていることを特徴とする、固体電解コンデンサ。
  24. そのCV値が、20万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  25. そのCV値が、30万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  26. そのCV値が、40万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  27. そのCV値が、50万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  28. そのCV値が、70万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  29. そのCV値が、100万μF/g以上である、請求項23に記載の固体電解コンデンサ。
  30. 複数の細孔を有する多孔質焼結体の製造方法であって、
    Nbの微粉末を加圧成形することによりNbの多孔質体を形成する工程と、
    上記多孔質体に対して焼結処理を施すことにより中間多孔質焼結体を形成する第1の焼結工程と、
    上記中間多孔質焼結体を破砕することによりそれぞれが複数の細孔を有する複数の凝集塊を生成する破砕工程と、
    上記複数の凝集塊を加圧成形することにより、凝集塊集合体を形成する工程と、
    上記凝集塊集合体に対して焼結処理を施すことにより上記多孔質焼結体を形成する第2の焼結工程と、を有することを特徴とする、多孔質焼結体の製造方法。
  31. 上記多孔質体を形成する工程においては、上記微粉末に液体または固体を加えた状態で加圧成形した後に、上記液体または上記固体を蒸発または昇華させることにより取り除く処理を含む、請求項30に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  32. 上記多孔質体を形成する工程においては、上記多孔質体を板状に仕上げる、請求項30または31に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  33. 上記多孔質体の厚さを、5mm以下とする、請求項32に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  34. 上記多孔質体の厚さを、1mm以下とする、請求項32に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  35. 上記多孔質体の厚さを、300μm以下とする、請求項32に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  36. 上記多孔質体の厚さを、100μm以下とする、請求項32に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  37. 上記多孔質体の厚さを、50μm以下とする、請求項32に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  38. 上記多孔質体のかさ比重を、3.0以上とする、請求項30ないし37のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  39. 上記多孔質体のかさ比重を、3.5以上とする、請求項30ないし37のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  40. 上記多孔質体のかさ比重を、4.0以上とする、請求項30ないし37のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  41. 上記多孔質体のかさ比重を、4.5以上とする、請求項30ないし37のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  42. 上記凝集塊集合体を形成する工程においては、上記多孔質焼結体のかさ比重を、上記凝集塊のかさ比重よりも小とする、請求項30ないし41のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  43. 上記第1の焼結工程の後、上記破砕工程の前に、上記中間多孔質焼結体に対してドーピング処理を施すドーピング工程をさらに有する、請求項30ないし42のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  44. 上記ドーピング工程においては、Oを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxOyで表され、かつ上記組成比がx=1に対してy≦1.1であるNb化合物を含むものとする、請求項43に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  45. 上記ドーピング工程においては、Nを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxNzで表され、かつ上記組成比がx=1に対してz≦1.1であるNb化合物を含むものとする、請求項43に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  46. 上記ドーピング工程においては、OとNとを用いたドーピングを施すことにより、上記中間多孔質焼結体を、その組成がNbxOyNzで表され、かつ、上記組成比がx=1に対してy+z≦1.1であるNb化合物を含むものとする、請求項43に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  47. 上記多孔質体を形成する工程の後、上記第1の焼結工程の前に、大気圧よりも低い気圧に減圧した状態において、H2ガスを用いた還元処理を上記多孔質焼結体に対して還元処理を施す還元工程をさらに有する、請求項30ないし46のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  48. 上記多孔質体を形成する工程の後に上記多孔質体に対して、または、上記第1の焼結工程の後に上記中間多孔質焼結体に対して、H2ガスまたはMg蒸気を用いた還元処理を施す還元工程をさらに有する、請求項30ないし46のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法。
  49. 弁作用金属からなる多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体の少なくとも一部を覆う誘電体層と、
    上記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、を備える固体電解コンデンサの製造方法であって、
    請求項30ないし48のいずれかに記載の多孔質焼結体の製造方法を含むことを特徴とする、固体電解コンデンサ。
JP2005255865A 2005-09-05 2005-09-05 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 Pending JP2007073570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005255865A JP2007073570A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005255865A JP2007073570A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007073570A true JP2007073570A (ja) 2007-03-22

Family

ID=37934798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005255865A Pending JP2007073570A (ja) 2005-09-05 2005-09-05 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007073570A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008235897A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Avx Corp 電解コンデンサに使用するためのアノード
JP2010074049A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
WO2015019436A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 株式会社日立製作所 金属多孔質体とその製法
WO2020138018A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 成型体を製造するための金型、製造装置ならびに製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07142290A (ja) * 1993-11-16 1995-06-02 Nichicon Corp コンデンサ素子の製造方法
JP2005167223A (ja) * 2003-11-10 2005-06-23 Showa Denko Kk コンデンサ用ニオブ粉、ニオブ焼結体及びコンデンサ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07142290A (ja) * 1993-11-16 1995-06-02 Nichicon Corp コンデンサ素子の製造方法
JP2005167223A (ja) * 2003-11-10 2005-06-23 Showa Denko Kk コンデンサ用ニオブ粉、ニオブ焼結体及びコンデンサ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008235897A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Avx Corp 電解コンデンサに使用するためのアノード
JP2010074049A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
WO2015019436A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 株式会社日立製作所 金属多孔質体とその製法
WO2020138018A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 成型体を製造するための金型、製造装置ならびに製造方法
CN113260472A (zh) * 2018-12-28 2021-08-13 松下知识产权经营株式会社 用于制造成型体的模具、制造装置和制造方法
JPWO2020138018A1 (ja) * 2018-12-28 2021-11-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 成型体を製造するための金型、製造装置ならびに製造方法
CN113260472B (zh) * 2018-12-28 2023-08-25 松下知识产权经营株式会社 用于制造成型体的模具、制造装置和制造方法
US11984270B2 (en) 2018-12-28 2024-05-14 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Mold, manufacturing device, and manufacturing method for manufacturing molded body

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6775127B2 (en) Anode member for a solid electrolytic capacitor, method of producing the same and solid electrolytic capacitor using the same
US7687884B2 (en) Manufacture of solid state capacitors
JP4542295B2 (ja) 固体コンデンサの製造
US8562765B2 (en) Process for heat treating metal powder and products made from the same
EP1137021B1 (en) Sinter of niobium for capacitor, and method of manufacture thereof
US6673389B1 (en) Manufacture of solid state capacitors
JP2016181692A (ja) タンタル埋め込みマイクロチップ
US7049679B2 (en) Capacitor and production method therefor
JP2007073570A (ja) 多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法
JP5289669B2 (ja) Nb化合物の微粉末の製造方法、Nb化合物の微粉末を用いた固体電解コンデンサの製造方法
KR100812687B1 (ko) 커패시터용 니오브 분말, 그 소결체 및 소결체를 이용한커패시터
US8673025B1 (en) Wet electrolytic capacitor and method for fabricating of improved electrolytic capacitor cathode
CN116137209A (zh) 电解电容器及其制造方法
JP2006351609A (ja) 固体電解コンデンサ
JP5497076B2 (ja) Nb化合物の微粉末、多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法
JP4745196B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JPH1050564A (ja) タンタルコンデンサ素子の製造方法
JP2008270754A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP5329319B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP6908503B2 (ja) 電解コンデンサ
JP2004238670A (ja) コンデンサ用電極材料及びその製造方法並びに電解コンデンサ
JP2005216981A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JPH09134854A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法及び固体電解コンデンサ陽極体
US8379370B2 (en) Composite material, capacitor using the same, and their production methods
JP2008283040A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110405