JPH06175395A - カラートナー - Google Patents

カラートナー

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JPH06175395A
JPH06175395A JP43A JP35160792A JPH06175395A JP H06175395 A JPH06175395 A JP H06175395A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 35160792 A JP35160792 A JP 35160792A JP H06175395 A JPH06175395 A JP H06175395A
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color toner
meth
toner
color
styrene
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Yoshiki Nishimori
芳樹 西森
Akizo Shirase
明三 白勢
Hiroyuki Takagiwa
裕幸 高際
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平滑性に優れた定着画像を形成でき、熱ロー
ラによる定着プロセスにおいて、オフセットを発生させ
ない、耐破砕性および高い硬度を兼ね備えたカラートナ
ーを提供すること。 【構成】 少なくともバインダー樹脂と着色剤とを含む
カラートナーにおいて、バインダー樹脂が、イオン架橋
構造を有するスチレン−(メタ)アクリレート共重合体
またはイオン架橋構造を有する(メタ)アクリレート
(共)重合体からなり、前記カラートナーの90℃にお
ける貯蔵弾性率をG’(90)(dyne/cm2 )、15
0℃における貯蔵弾性率をG’(150) (dyne/cm
2 )と定義したときに、「3≦logG’(90) ≦4.
5」および「1≦logG’(150) ≦2.5」の条件を
満足することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は少なくともバインダー樹
脂と着色剤とを含むカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラーコピーにおいては、画像の色
再現性、光沢性およびOHP用転写材における光透過性
等を満足させるために、画像表面を平滑に定着すること
が要求される。このような観点から、未定着画像表面に
おけるカラートナーによる凹凸に対して追従性の良好な
ソフトローラを使用する熱ローラによる定着プロセスが
好適である。
【0003】一方、フルカラーコピーに使用するカラー
トナーとしては、定着時の加熱加圧によって容易に平滑
な表面が形成されるものであること、すなわち、加熱温
度下における弾性が小さいものであることが必要とされ
る。
【0004】しかし、溶融温度下における弾性が小さい
カラートナーは、ホットオフセットを発生させやすいた
め、定着可能な温度範囲が狭くなるという問題がある。
従来、良好な低温定着性を発揮できる樹脂として、低分
子量・低軟化点の非架橋ポリエステル樹脂をバインダー
樹脂として用いることが行われているが、この非架橋ポ
リエステル樹脂は多くのエステル結合(極性基)を主鎖
に有するものであるため、定着ローラとのぬれ性・接着
性が高くホットオフセット現象を発生させやすい。
【0005】また、加熱温度下における弾性が小さいカ
ラートナーは、これを構成するバインダー樹脂の分子量
が低いものであって十分な強度を有するものではない。
例えば、特開平2−135459公報には、低分子量・
低軟化点のスチレン−アクリル系樹脂をバインダー樹脂
に用いる技術が紹介されているが、このような樹脂は非
常に脆くかつ硬度も低いものである。従って、このよう
なバインダー樹脂によるカラートナーを用いた場合に
は、現像器内における攪拌によってトナー粒子が破砕さ
れ微粉を発生しやすい。また、低硬度であるトナー粒子
表面において外添剤粒子が埋没しやすくなる。そして、
破砕により発生した微粉、外添剤粒子の埋没したトナー
粒子は、キャリアに対して大きな付着力を有するものと
なるため感光体への現像性が低下する。また、発生した
微粉や外添剤粒子の埋没したトナー粒子が、感光体表面
に対して大きな付着力を有するものとなるために転写性
の低下を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基いてなされたものであって、本発明の目的は、
表面の平滑性に優れた定着画像が得られるカラートナー
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、熱
ローラによる定着プロセスにおいて、ホットオフセット
を生じさせないカラートナーを提供することにある。更
に、本発明の他の目的は、現像器内での攪拌によるスト
レスによっても破砕されない大きな強度、外添剤の埋没
等を生じさせない高い硬度を兼ね備えたカラートナーを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカラートナー
は、少なくともバインダー樹脂と着色剤とを含むカラー
トナーにおいて、前記バインダー樹脂が、イオン架橋構
造を有するスチレン−(メタ)アクリレート共重合体ま
たはイオン架橋構造を有する(メタ)アクリレート
(共)重合体からなり、前記カラートナーの90℃にお
ける貯蔵弾性率をG’(90)(dyne/cm2)、15
0℃における貯蔵弾性率をG’(150) (dyne/cm
2 )と定義したときに、下記の条件〜を満足するこ
とを特徴とする。 <条件> 3≦logG’(90) ≦4.5 1≦logG’(150) ≦2.5
【0008】また、イオン架橋構造を有する共重合体
が、スチレン系モノマー0〜49モル%と、(メタ)ア
クリル酸エステル系モノマー50〜99モル%と、下記
化2で表される半エステル化合物1〜10モル%とから
合成される共重合体に多価金属化合物を反応させて得ら
れたものであることが好ましい。
【0009】
【化2】 〔化2において、Rは水素原子またはメチル基を示し、
Lは、分子鎖中にエステル結合を有する炭素数が3以上
の2価の結合基を示す。〕
【0010】
【作用】
(1)logG’(150) の値が2.5以下と、溶融温度
下における弾性がある程度小さいので、定着時の加熱加
圧によって容易に平滑な表面を形成することができる。 (2)logG’(90)の値が4.5以下と、加熱温度下
における弾性がある程度小さいので、比較的低温下での
定着によっても平滑な表面を形成することができる。 (3)バインダー樹脂が、スチレン−(メタ)アクリレ
ート共重合体または(メタ)アクリレート(共)重合体
からなり、かつ、logG’(150) の値が1以上である
ので、定着ローラ表面に対するぬれ性・接着性が低いも
のとなり、後述する実施例の結果からも明らかなよう
に、ホットオフセットの発生が抑制され、従って、定着
可能な温度範囲も広いものとなる。 (4)バインダー樹脂が、イオン架橋構造を有する
(共)重合体からなり、かつ、logG’(90)の値が3
以上であるので、(スチレン−)アクリル系(共)重合
体の脆性が緩和され、トナー粒子は、常温下における強
靱性に優れたものとなる。そして、斯かるトナー粒子
は、現像器内での攪拌によるストレスによっても破砕さ
れず、外添剤の埋没等も生じさせないため、後述する実
施例の結果からも明らかなように、優れた現像性および
優れた転写性が長期にわたり安定的に発現される。しか
も、イオン架橋構造は、溶融時において容易に切断され
るので、溶融温度下での特性に影響を与えるものではな
い。
【0011】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
のカラートナーを構成するバインダー樹脂は、イオン架
橋構造を有するスチレン−(メタ)アクリレート共重合
体またはイオン架橋構造を有する(メタ)アクリレート
(共)重合体からなるものである。
【0012】<モノマー成分>このようなイオン架橋構
造を有する(共)重合体を得るために用いられるモノマ
ーとしては、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸
エステル系モノマー、上記化2で表される半エステル化
合物(以下、「特定の半エステル化合物」という)等を
挙げることができる。
【0013】スチレン系モノマーとしては、スチレン、
メチルスチレン、ジエチルスチレン等のアルキルスチレ
ン、クロロスチレン等のハロゲン化スチレンなどを用い
ることができる。
【0014】(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを
得るための(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、α−エチルアクリル酸等を用いることが
でき、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を得るため
のアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のア
ルキルアルコール、これらアルキルアルコールの一部を
ハロゲン化したハロゲン化アルキルアルコール等の炭素
数が1〜4のアルコールを好ましく用いることができ
る。
【0015】<特定の半エステル化合物>特定の半エス
テル化合物は、(共)重合体にイオン架橋構造を導入す
るためにモノマー成分に含有される化合物である。この
特定の半エステル化合物は、水酸基を有する(メタ)ア
クリル酸の誘導体とジカルボン酸のエステル化反応によ
り得ることができ、具体的には、琥珀酸モノメタクリロ
イルオキシエチルエステル、フマル酸モノメタクリロイ
ルオキシエチルエステル等を挙げることができる。
【0016】(共)重合体へのイオン架橋構造の導入
は、通常の(メタ)アクリル酸モノマーによっても可能
であるが、特定の半エステル化合物を用いて得られる
(共)重合体は、形成される長い側鎖によって、カルボ
キシル基の位置が主鎖から遠ざかり、化学構造上の立体
障害を受けにくくなるので好ましい。これにより、当該
(共)重合体と多価金属化合物とのイオン架橋を効率よ
く生成することができる。
【0017】イオン架橋構造を導入するためには、特定
の半エステル化合物を含有するモノマー成分から得られ
る(共)重合体に多価金属化合物を反応させればよく、
カルボキシル基と金属イオンとの配位結合(イオン結
合)によってイオン架橋構造が形成される。ここに、好
適な多価金属化合物としては、例えばアルカリ土類金
属、亜鉛族金属の酢酸塩、酸化物等を挙げることができ
る。
【0018】イオン架橋構造が導入された(共)重合体
は、(スチレン−)アクリル系(共)重合体の脆性が緩
和され、常温下における強靱性が発現される。その結
果、現像器内での攪拌によるストレスによっても破砕さ
れず、外添剤の埋没等も生じさせない。しかも、このイ
オン架橋構造は、溶融時において容易に切断されるの
で、溶融温度下での特性に影響を与えるものではない。
【0019】イオン架橋構造が導入された(共)重合体
を得るために用いられる上記モノマー成分の含有割合と
しては、「スチレン系モノマー:(メタ)アクリル酸エ
ステル系モノマー:特定の半エステル化合物」が、0〜
49:50〜99:1〜10(モル比)であることが好
ましい。(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの割合
が50モル%以上とすることにより、得られる(共)重
合体は、凝集エネルギー密度が大きいものとなって強靱
性に一層優れたものとなり、トナー粒子の破砕による微
粉の発生や外添剤の埋没が確実に防止される。なお、当
該(共)重合体の強靱性の向上を図る観点からは、アク
リル酸エステル系モノマーよりもメタクリル酸エステル
系モノマーを用いることが好ましい。特定の半エステル
化合物の割合が1モル%未満である場合には、有効なイ
オン架橋構造が形成されにくい。一方、この割合が10
モル%を超える場合には、側鎖が結晶化し、ドメインを
形成するため、カラートナーに要求される透明性が損な
われるようになり好ましくない。すなわち、透過光が散
乱し、OHP定着像の発色等に不利になる。また、イオ
ン架橋構造を導入するための多価金属化合物は、バイン
ダー樹脂を形成するためのモノマー成分に添加すること
ができ、その添加割合としては、特定の半エステル化合
物1モルに対して0.05〜0.5モルの範囲で選択す
ることが好ましい。
【0020】<カラートナーの貯蔵弾性率>本発明のカ
ラートナーは、90℃における貯蔵弾性率G’(90)およ
び150℃における貯蔵弾性率G’(150) が特定の範囲
に制御されている点に特徴を有するものである。具体的
には、logG’(90)が、3〜4.5の範囲とされ、l
ogG’(150)が1〜2.5の範囲とされる。log
G’(90)の値は、主として常温下における強靱性に反映
される。logG’(90)が3未満となる場合には、常温
下における強靱性が十分に発現されず、トナー粒子の耐
破砕性や高硬度化を十分に満足させることができない。
また、ガラス転移点が低いものとなって保存安定性にも
劣るものとなる。一方、この値が4.5より大きくなる
場合には、平滑な定着画像表面を形成するために多量の
熱エネルギーが必要となり、定着可能な温度範囲が高い
ものとなるので好ましくない。logG’(150) の値
は、主として溶融時の状態に反映される。logG’
(150) が1より小さくなる場合には、定着ローラ表面に
対するぬれ性・接着性が高いものとなり、ホットオフセ
ットの発生を招きやすい。一方、この値が2.5より大
きくなる場合には、溶融温度下における弾性が大きいた
め、十分に平滑な定着画像表面を形成することができな
い。
【0021】ここで、貯蔵弾性率G’(90)および貯蔵弾
性率G’(150) は、レオメーター「ソリキッドメータ
ー:MR−3型」(日本レオロジー社製)を用いたコー
ン/プレート法によって測定された値(dyne/cm
2 )をいうものとする。ここに、測定条件としては、コ
ーン角を1.8deg、コーン径を32.0mm、ワイ
ヤー径を1.0mm、周波数を0.1Hz、捩り角を
2.0deg、測定開始温度を200℃、昇温速度を毎
分2℃とした。
【0022】<着色剤>本発明のカラートナーを構成す
る着色材としては特に制限されるものではなく、一般に
用いられる染料乃至顔料を用いることができる。なお、
本発明のカラートナーを製造するに際しては、予めバイ
ンダー樹脂の一部にフラッシング工程を用いて高濃度に
顔料を分散含有させたマスターバッチを作製し、このマ
スターバッチと、バインダー樹脂の残部とを混合してカ
ラートナーを製造することが好ましい。このようにして
製造されたカラートナーは、着色剤の分散性およびバイ
ンダー樹脂に対するぬれ性に優れたものであり、発色性
を向上させ、トナーの耐破砕性や耐オフセット性を一層
向上させることができる。
【0023】<各種添加剤>本発明のカラートナーに
は、必要に応じて荷電制御剤等各種の内添剤および外添
剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、従来
公知のものを用いることができるが、カラートナー粒子
の一部を構成するものであるため無色または白色のもの
であることが好ましい。好ましい荷電制御剤の具体例と
しては、サリチル酸またはサリチル酸誘導体の亜鉛塩等
を挙げることができる。外部添加剤としては、一般に用
いられる無機微粒子や有機微粒子等の微粒子、脂肪酸、
脂肪酸金属塩等からなる滑剤等を用いることができる。
特に脂肪酸金属塩を添加することにより、トナー粒子と
他の物質との摩擦係数が減少し、その結果、トナー粒子
の受けるストレスが軽減されてトナー粒子の破砕、外添
剤の埋没等をより有効に防止することができるので好ま
しい。
【0024】<製造例・粒径範囲>本発明のカラートナ
ーを製造する方法は、特に限定されるものではなく、従
来公知の方法により製造することができる。本発明のカ
ラートナーの粒径としては1〜30μmの範囲とされ、
形成される画像の解像性や表面平滑性の向上を図る観点
からは、体積平均粒径で3〜9μmの範囲のものが好ま
しい。
【0025】本発明のカラートナーは、キャリアと混合
させて2成分現像剤として用いてもよいし、カラートナ
ーが磁性トナーである場合には、当該カラートナーのみ
によりなる1成分現像剤として用いることもできる。斯
かるキャリアとしては、従来公知のものが用いることが
できるが、磁化が低く、比重の小さなキャリアが好まし
い。このような低磁化、低比重のキャリアを用いること
により、混合攪拌時において、トナー粒子が受けるスト
レスが軽減される。具体的には、磁化が15〜40em
u/g、比重が3〜7g/cm3 であるキャリアを好ま
しく用いることができる。なお、キャリアの耐久性の向
上等の観点から、磁性体粒子の表面に樹脂被覆層が設け
られたキャリア、樹脂粒子中に磁性粉が分散されたキャ
リアを好ましく用いることができる。
【0026】本発明のカラートナーは、熱ローラによる
定着プロセスに好適に用いることができる。ここに、定
着プロセスに用いる熱ローラが、転写材上の未定着画像
表面に接触する表面層を弾性体で構成し、未定着画像表
面におけるカラートナーによる凹凸に対して追従性の良
好なソフトローラである場合には、定着画像の表面の平
滑性を一層向上させることができるので好ましい。しか
して、上記のような定着プロセスにおいては、溶融状態
のトナーの熱ローラ表面に対する高い接着性によってホ
ットオフセットが発生しやすいため、通常、多量のシリ
コンオイル等の離型剤を塗布することが行われている
が、本発明のカラートナーを用いた場合においては、塗
布する離型剤の量をごく少量に押さえることができ、塗
布された離型剤に起因する定着画像のベタツキ、ムラ等
のない最終定着画像を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、
以下において「部」は「重量部」を示す。
【0028】<実施例1> 共重合体(バインダー樹脂)の調製 スチレンと、メチルメタクリレートと、琥珀酸モノメタ
クリロイルオキシエチルエステルと、酸化亜鉛とが、3
0:67:3:0.3(モル比)となるような組成の重
合性混合物を共重合反応させて、イオン架橋構造を有す
る共重合体を調製した。 顔料マスターバッチの調製 上記と同様にして調製したイオン架橋構造を有する共
重合体と、マゼンタ顔料「C.I.ピグメントNo.1
22」とを、重量比が6:4となる割合で混合し、フラ
ッシング処理を行って顔料マスターバッチを調製した。 カラートナーの製造 上記で調製した共重合体100部と、上記で調製し
た顔料マスターバッチ20部と、3,5−ジターシャリ
ーブチルサリチル酸の亜鉛塩3部とをヘンシェルミキサ
ーで混合し、次いで、2軸型エクストルーダーで溶融混
練し、冷却固化し、粗砕した後、粒子衝突型の微粉砕機
および気流式分級機を用いて体積平均粒径8.5μmの
着色粒子を得た。得られた着色粒子の100部に対し
て、疎水性シリカ「R−972」(日本アエロジル社
製)0.5部と、疎水性チタニア「T−805」(日本
アエロジル社製)1.0部と、ステアリン酸アルミニウ
ム(滑剤)0.2部とを添加し、ヘンシェルミキサーを
用いて混合処理することにより本発明のカラートナーT
1を製造した。
【0029】<実施例2〜5>イオン架橋構造を有する
共重合体および顔料マスターバッチを調製するために用
いた重合性混合物を、後記表1に示す配合処方に従った
組成としたこと以外は実施例1と同様にして本発明のカ
ラートナーT2〜T5を製造した。
【0030】<比較例1〜7>共重合体および顔料マス
ターバッチを調製するために用いた重合性混合物を、後
記表1に示す配合処方に従った組成としたこと以外は実
施例1と同様にして比較用のカラートナーH1〜H7を
製造した。
【0031】以上のようにして得られたカラートナーの
各々について、レオメーター「ソリキッドメーター:M
R−3型」(日本レオロジー社製)を用いたコーン/プ
レート法によって貯蔵弾性率G’(90)および貯蔵弾性率
G’(150) を測定した。ここに、測定条件としては、コ
ーン角を1.8deg、コーン径を32.0mm、ワイ
ヤー径を1.0mm、周波数を0.1Hz、捩り角を
2.0deg、測定開始温度を200℃、昇温速度を毎
分2℃とした。各カラートナーにおける「logG’
(90)」および「logG’(150) 」の値を併せて表1に
示す。
【0032】
【表1】
【0033】<キャリアの調製>体積平均粒径が45μ
m、比重が5.0であるCu−Fe系のコア粒子の表面
に、このコア粒子に対して2.0重量%となる割合で、
スチレン−メチルメタクリレート樹脂〔スチレン/メチ
ルメタクリレート=4/6(モル比)〕からなる樹脂被
覆層を形成させて樹脂被覆キャリアを調製した。
【0034】<現像剤の調製>上記の実施例および比較
例で得られたカラートナー(T1〜T5およびH1〜H
7)の各々と、上記樹脂被覆キャリアとを、トナー濃度
が7重量%となるよう、V型混合機を用いて混合するこ
とにより、現像剤1〜5および比較現像剤1〜7を調製
した。
【0035】<現像剤の評価>以上のようにして得られ
た現像剤1〜5および比較現像剤1〜7を用いて画像形
成テスト・現像剤の混合攪拌テストを行い、光沢度
(画像表面の平滑性)、耐オフセット性、トナー粒
径(耐破砕性)、現像性および転写性について評価
した。
【0036】なお、光沢度および耐オフセット性に
ついては、定着装置の構成を下記のように改造したフル
カラー複写機「DC9028」(コニカ(株)製)を用
いて定着画像を形成することにより行った。 (定着装置の構成)図1に示すような、ヒーターランプ
1(ハロゲンランプ,600W)を中央に内蔵し、直径
60mmの中空アルミローラ2の表面にLTVゴム層3
が形成された定着ローラと、ヒーターランプ1を中央に
内蔵し、直径60mmの中空アルミローラ2の表面にH
TVゴム層4が形成された圧着ローラとを有してなる定
着装置。同図において、5はクリーニングローラ、6は
オイル塗布ローラ、7はオイル供給ローラ、8はシリコ
ンオイル貯槽、9はオイル規制ブレードである。なお、
定着ローラおよび圧着ローラの表面温度は調整可能であ
り、また、定着線速は160mm/秒に設定した。
【0037】また、トナー粒径、現像性および転
写性については、現像器を単体で駆動できるような構造
に改造したフルカラー複写機「DC9028」(コニカ
(株)製)を用い、上記の各現像剤を現像器内に投入
し、温度40℃相対湿度60%の環境下で3時間混合攪
拌を行って評価した。
【0038】(評価項目) 光沢度(画像表面の平滑性) 定着ローラの表面温度および圧着ローラの表面温度を1
30℃に設定し、形成されたベタ黒の定着画像の光沢度
をJIS Z 8741に準じて測定した。 耐オフセット性 定着ローラおよび圧着ローラの表面温度を逐次上昇さ
せ、ホットオフセットが発生した時の温度を測定した。 トナー粒径(耐破砕性) 現像器内での攪拌前後において、カラートナーの体積平
均粒径を測定した。 現像性 現像器内での攪拌前後において、静電潜像を現像するた
めに感光体表面に搬送されたカラートナーについて、単
位面積あたりのトナー量(mg/cm2 )を測定した。 転写性 現像器内での攪拌前後において、感光体表面に搬送され
たトナー量に対する支持体上に転写されたトナー量の割
合(%)を測定した。 結果を後記表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2の結果から理解されるように、実施例
1〜5により製造された本発明のカラートナーT1〜T
5は、画像表面の平滑性、耐オフセット性、耐破
砕性、現像性および転写性の全ての性能に優れ、安
定したカラー定着画像を形成することができる。これに
対して、logG’(90)およびlogG’(150) の値が
本発明の範囲から外れているカラートナーH1〜H5
は、それぞれ、上記の性能〜をバランスよく発揮で
きるものではない。また、直鎖状ポリエステル樹脂をバ
インダー樹脂として用いたカラートナーH6〜H7は、
特に耐オフセット性に劣るものである。
【0041】
【発明の効果】本発明のカラートナーは、これを構成す
るバインダー樹脂が、イオン架橋構造を有する(スチレ
ン−)(メタ)アクリレート(共)重合体であり、貯蔵
弾性率G’(90)および貯蔵弾性率G’(150) が好適な範
囲に制御されているので、フルカラーコピーに好適な表
面平滑性に優れたカラー定着画像を形成することがで
き、熱ローラによる定着プロセスにおいてホットオフセ
ットを生じさせない。また、現像器内での攪拌によるス
トレスによっても破砕されない大きな強度、外添剤の埋
没等を生じさせない高い硬度を兼ね備えた強靱性に優れ
たものであるので、現像性、転写性に優れ、安定したカ
ラー定着画像を長期にわたり安定して形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成テストに用いたフルカラー複写機にお
いて、改造された定着装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ヒーターランプ 2 中空アルミ
ローラ 3 LTVゴム層 4 HTVゴム
層 5 クリーニングローラ 6 オイル塗布
ローラ 7 オイル供給ローラ 8 シリコンオ
イル貯槽 9 オイル規制ブレード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂と着色剤とを
    含むカラートナーにおいて、 前記バインダー樹脂が、イオン架橋構造を有するスチレ
    ン−(メタ)アクリレート共重合体またはイオン架橋構
    造を有する(メタ)アクリレート(共)重合体からな
    り、 前記カラートナーの90℃における貯蔵弾性率をG’
    (90)(dyne/cm2)、150℃における貯蔵弾性
    率をG’(150) (dyne/cm2 )と定義したとき
    に、下記の条件〜を満足することを特徴とするカラ
    ートナー。 <条件> 3≦logG’(90) ≦4.5 1≦logG’(150) ≦2.5
  2. 【請求項2】 イオン架橋構造を有する共重合体が、ス
    チレン系モノマー0〜49モル%と、(メタ)アクリル
    酸エステル系モノマー50〜99モル%と、下記化1で
    表される半エステル化合物1〜10モル%とから合成さ
    れる共重合体に多価金属化合物を反応させて得られたも
    のであることを特徴とする請求項1に記載のカラートナ
    ー。 【化1】 〔化1において、Rは水素原子またはメチル基を示し、
    Lは、分子鎖中にエステル結合を有する炭素数が3以上
    の2価の結合基を示す。〕
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5851714A (en) * 1996-04-02 1998-12-22 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic image and fixing method
US6300024B1 (en) 1999-06-30 2001-10-09 Canon Kabushiki Kaisha Toner, two-component type developer, heat fixing method, image forming method and apparatus unit
US6326114B1 (en) 1999-04-14 2001-12-04 Canon Kabushiki Kaisha Toner, and process for producing a toner
JP2019199534A (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 三井化学株式会社 着色剤マスターバッチ用ベース樹脂、着色剤マスターバッチ、着色剤マスターバッチの製造方法およびトナー

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