JPH0617422A - 鉄筋入りphcくいの鉄筋の組立方法 - Google Patents

鉄筋入りphcくいの鉄筋の組立方法

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JPH0617422A
JPH0617422A JP4194716A JP19471692A JPH0617422A JP H0617422 A JPH0617422 A JP H0617422A JP 4194716 A JP4194716 A JP 4194716A JP 19471692 A JP19471692 A JP 19471692A JP H0617422 A JPH0617422 A JP H0617422A
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英治 山下
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由洋 池上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PC鋼棒と普通鉄筋を併用した鉄筋入りPH
Cくいの製造工程において、補強鉄筋についてはらせん
筋との交点において針金で結束して固定することが一般
に行なわれているが、本発明は作業の能率を向上させる
方法を提供する。 【構成】 補強鉄筋として降伏点が55kgf/mm2
以上でかつ炭素量が0.20%以上、0.32%以下、
炭素当量が0.60%以下の鋼棒を用い、主筋と共にら
せん筋とスポット溶接することによりかご編成する。 【効果】 溶接性の問題を解決したうえで、高強度の材
料を補強鉄筋として使用するので主筋との太さの差を小
さくでき、自動かご編成が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPRCくいと一般に呼ば
れているPC鋼棒(プレストレストコンクリート鋼棒)
と普通鉄筋を併用した鉄筋入りPHCくいの製造工程に
おける鉄筋の組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、PRCくいが普及し実用化されて
いる。図1はPRCくいの鉄筋を示す図で、(a)は軸
と直角方向から見た図、(b)は平行方向から見た図で
ある。その製法はPC鋼棒を主筋1である軸筋として使
用し、その軸筋を囲むようにらせん筋3をらせん状に巻
きつけて交点をスポット溶接してかご状に編成して用い
る。さらに主筋1の間にこれと平行に補強鉄筋2を入れ
てらせん筋3と針金等で結束する。
【0003】このPRCくいの鉄筋において、主筋1と
しては7.4mm、9.2mm、11mm、13mmな
どの太さのPC鋼棒(JIS規格SBPD材)を使用
し、らせん筋3は6mmといった太さの軟鋼線材を使用
している。これに対し補強鉄筋2としては13mm以上
の15mm、17mm、19mm、25mmといった太
さの鉄筋コンクリート用棒鋼(JIS規格SD材)を使
用している。
【0004】ところで、PC鋼棒は冷間で引き抜きなど
の加工を行い、焼入れ、焼戻しを行なって製造するもの
であって、降伏点はたとえば95kgf/mm2 以上と
いったものであるのに対し、補強鉄筋に用いられる鉄筋
コンクリート用棒鋼は熱間圧延材を前提としているもの
であって、規格としては降伏点50kgf/mm2 級ま
でである。実際には規格上限の降伏点50kgf/mm
2 級のSD490は普通の熱間圧延材としては強度的に
限界にあるためあまり生産されておらず、降伏点35k
gf/mm2 級のSD345が一般に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記補強鉄筋に規格品
の鉄筋コンクリート用棒鋼を使用する場合、主筋がたと
えば9.2mmのとき補強鉄筋は17mm、13mmの
ときは25mmといった主筋に比較して補強鉄筋は太い
ものが使用されている。これは補強鉄筋に使用される鉄
筋コンクリート用棒鋼の規格品の降伏応力がPC鋼棒に
比較して著しく小さいからで、主筋の方はコンクリート
打ち込みのさいプレテンションを掛けるという点を考慮
に入れてもなお補強鉄筋の太さは主筋よりかなり太くし
なければならない状況にある。
【0006】PRCくいの鉄筋の組み立てには通常自動
かご編成装置が使用され、主筋を平行に所定の相対位置
に保持しつつこの周囲にらせん筋を巻きつける。そして
その過程において主筋とらせん筋の重なり部分をスポッ
ト溶接して止めていくものである。ところでこの場合、
補強鉄筋については一般に自動かご編成の段階で取りつ
けることはなされていない。これは主筋に比較して補強
鉄筋は太く、形状的にもスポット溶接が同様な条件では
難しいことが理由の一つである。すなわち材料が太径に
なれば当然大電流でなければ溶接できないが主筋の溶接
と補強鉄筋の溶接と条件を変えねばならず、同じ装置で
交互に条件を変えて行なうこと自体わずらわしいという
問題がある。また異形の鉄筋コンクリート用棒鋼は幅の
狭い突起状のリブがあばら骨状に設けられているのが普
通であり、これが障害になってスポット溶接が困難にな
るという問題がある。すなわちリブの突起のところのみ
がらせん筋と接していると十分な接合面積がとれないか
らである。
【0007】このようなことから補強鉄筋については主
筋とらせん筋とでかご編成をした後に挿入し、らせん筋
との交点において針金で結束して固定するといった面倒
な作業が一般に行なわれている。本発明は上記のような
ことからPRCくいの製造における鉄筋の組み立て作業
の能率を向上させる方法を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、鉄筋入りPHCくいの補強鉄筋とし
て降伏点が55kgf/mm2 以上でかつ炭素量が0.
20%以上、0.32%以下、炭素当量が0.60%以
下の鋼棒を用い、主筋と共にらせん筋とスポット溶接す
ることによりかご編成することを特徴とする鉄筋入りP
HCくいの鉄筋の組立方法である。
【0009】またここにおいて補強鉄筋が冷間加工のま
まのものであること、または補強鉄筋が冷間加工後焼鈍
したものであること、または補強鉄筋が温間加工をした
ものであることも特徴とする。またさらに補強鉄筋表面
に設けるコンクリート付着性向上のための凹凸が、表面
積のうちの60%以内の面積の凹部よりなることも特徴
とする。
【0010】
【作用】本発明においては、鉄筋入りPHCくい、すな
わちPRCくいの補強鉄筋として降伏点が55kgf/
mm2 以上でかつ炭素量が0.20%以上、0.32%
以下、炭素当量が0.60%以下の鋼棒を用いる。鉄筋
コンクリート用棒鋼(SD材)のJIS規格品は先にも
述べたように降伏点50kgf/mm2 級のもの(SD
490)が最も高強度のものであるが、本発明において
はそれより降伏点が高いものを用いる。これにより細径
の補強鉄筋を使用できるので主筋と同様な条件でスポッ
ト溶接が可能となり、自動かご編成ができるようにな
る。
【0011】この場合、補強鉄筋としては従来用いられ
てきたSD材とコスト的にあまり変らないものが望まれ
る。極端な場合、たとえば補強鉄筋にも主筋と同じPC
鋼棒を使用することは材質的には可能である。しかしコ
スト的に不利であるので材質的には従来のSD材の延長
上にあり、安価にこれより必要量だけ降伏点を上昇させ
る方法が望まれる。特殊な合金元素を使わず安価に降伏
点を上昇する手段として炭素量を増加することが考えら
れるが、スポット溶接において割れが発生したり溶接性
に問題を生ずるおそれがある。そこで本発明においては
炭素量は0.32%以下、炭素当量としては0.60%
以下とする。炭素当量としては一般にC+Mn/6+S
i/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
の式が用いられる。特殊な合金元素を添加しない材料に
あってはC+Mn/6+Si/24ということになる。
一方炭素量が0.20%未満になると次に述べる強度上
昇手段を用いても降伏点強度が不十分となるので0.2
0%以上とする。
【0012】本発明においては炭素量増加に代わる降伏
点を上昇させる手段が必要になるが、その一つに冷間加
工による加工硬化を利用する方法がある。冷間加工とし
ては圧延、孔型ダイスによる引抜、ローラーダイスによ
る引抜などが適用される。加工率としてはたとえば20
%以下ですみ、冷間圧延のまま使用する場合は所定の強
度が得られかつ破断伸び、絞りなど材質特性を著しく悪
化させない範囲にする。さらに材質特性を良好にしつつ
降伏点を上昇させる手段として冷間加工後焼鈍を行なう
とよい。これにより微細な結晶粒の再結晶組織とし、強
度、靱性の優れた材料を得ることができる。また再結晶
温度以下に加熱して加工を行なういわゆる温間加工によ
れば、加工による硬化と炭化物、窒化物等の析出による
硬化の相乗作用により降伏点を大きく上昇させることが
できる。
【0013】また、補強鉄筋表面に設けるコンクリート
付着性向上のための凹凸は一般の鉄筋コンクリート用棒
鋼のような幅の狭い凸部を設けるのではなく、比較的広
い面積の凸部を確保する。これによりスポット溶接にお
いて十分な面積における付着を確保できる。凹部の表面
積として全表面積のうちの60%以内にすることが適当
であり、これを越えるとスポット溶接における未溶着部
分が多くなる。
【0014】
【実施例】くい径400mm、肉厚77mmの鉄筋入り
PHCくいの鉄筋について本発明の方法による組立てを
行なった。主筋1として直径9.2mmのPC鋼棒(J
IS規格SBPD1275/1420)を10本、補強
鉄筋2として直径13mmのものを10本用い、らせん
筋3は直径6mmの軟鋼線材を用いて図1に示すように
かご編成した。
【0015】
【表1】
【0016】補強鉄筋、主筋の化学成分、機械的性質等
について表1に示す。補強鉄筋は炭素量、炭素当量がそ
れぞれ0.30%、0.45%であるが、降伏点は6
0.9kgf/mm2 であり、これは熱間圧延材に20
%の冷間引抜を行ない、720℃で焼鈍を行なったもの
である。また主筋、補強鉄筋とも図2に示すように表面
には幅2.6mm、深さ0.6mmのらせん状の溝4が
6条形成されており、補強鉄筋の溝の部分の面積比は5
6%である。
【0017】らせん筋と主筋および補強鉄筋との接合は
スポット溶接により行なった。スポット溶接条件は溶接
電流4500A、加圧力40kgf、通電時間2サイク
ル(50Hz)である。
【0018】上記により製作した鉄筋は主筋に有効プレ
ストレス40kgf/mm2 をかけた状態でコンクリー
トを打ちオートクレーブ養生をしてくいを製作したが、
曲げ試験による結果はひび割れ曲げモーメントが8.8
t・m、破壊曲げモーメントが32.7t・mであっ
た。これに対し従来法である太さ19mmSD345材
を同数補強鉄筋として使用した比較材のひび割れ曲げモ
ーメント、破壊曲げモーメントはそれぞれ9.8t・
m、33.5t・mであり、実質上これと同等の特性と
いえる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、鉄筋入りPHCくいの
補強鉄筋として従来は降伏点が35kgf/mm2 級な
どの規格品しか使用されていなかったところ、溶接性の
問題を解決したうえで、55kgf/mm2 以上の高強
度のものを使用することにしたので補強鉄筋と主筋との
太さの差を小さくすることができ、スポット溶接による
自動かご編成が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄筋入りPHCくいの鉄筋の構成を示す図で、
(a)は軸と直角方向(b)は平行方向から見た図
【図2】本発明における鉄筋の表面の凹凸の例
【符号の説明】
1 主筋 2 補強鉄筋 3 らせん筋 4 溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋入りPHCくいの補強鉄筋として降
    伏点が55kgf/mm2 以上でかつ炭素量が0.20
    %以上、0.32%以下、炭素当量が0.60%以下の
    鋼棒を用い、主筋と共にらせん筋とスポット溶接するこ
    とによりかご編成することを特徴とする鉄筋入りPHC
    くいの鉄筋の組立方法。
  2. 【請求項2】 補強鉄筋が冷間加工のままのものである
    ことを特徴とする請求項1記載の鉄筋入りPHCくいの
    鉄筋の組立方法。
  3. 【請求項3】 補強鉄筋が冷間加工後焼鈍したものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の鉄筋入りPHCくい
    の鉄筋の組立方法。
  4. 【請求項4】 補強鉄筋が温間加工をしたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の鉄筋入りPHCくいの鉄
    筋の組立方法。
  5. 【請求項5】 補強鉄筋表面に設けるコンクリート付着
    性向上のための凹凸が、表面積のうちの60%以内の面
    積の凹部よりなることを特徴とする請求項1ないし4記
    載の鉄筋入りPHCくいの鉄筋の組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020190103A (ja) * 2019-05-21 2020-11-26 トヨタT&S建設株式会社 プレキャストコンクリート部材の接合方法

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