JP7314863B2 - 角形鋼管およびその製造方法、並びに建築構造物 - Google Patents

角形鋼管およびその製造方法、並びに建築構造物 Download PDF

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Description

本発明は、角形鋼管およびその製造方法に関する。本発明の塑性変形能に優れた角形鋼管は建築構造部材として好適に用いられ、本発明はこの角形鋼管を使用した建築構造物に関する。
角形鋼管(「角コラム」とも称する)は、通常、熱延鋼板(熱延鋼帯)または厚板を素材とし、冷間成形により製造される。冷間成形方法には、プレス成形およびロール成形がある。ロール成形によって製造される角形鋼管であるロールコラムは、生産性が高く、且つコストパフォーマンスが高いため、建築構造部材として広く用いられている。しかし、ロールコラムは、製造時に塑性ひずみが加わっているため、例えば溶接のみの加工で製造された建築構造部材に用いられる4面ボックスコラムと比較すると塑性変形能の点で劣る。さらに、角形鋼管の角部は、角形鋼管の平板部と比較して大きな歪みが加わるため、それにより部材(建築構造部材)としての塑性変形能がさらに低下する原因となる。
この問題に対して、直接的な検討が行われた例は多くないが、例えば建築構造物用の角形鋼管として特許文献1の技術がある。
特許文献1は、鋼板を冷間曲げ加工したものから得られる角形鋼管であって、前記角形鋼管は、C:0.02~0.18%(「質量%」の意味であり、化学成分について以下同じ)、Si:0.03~0.5%、Mn:0.7~2.5%、Al:0.005~0.12%およびN:0.008%以下(0%を含まない)を夫々含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、該不可避的不純物のうちP:0.02%以下(0%を含まない)、S:0.01%以下(0%を含まない)およびO:0.004%以下(0%を含まない)に夫々抑制されており、前記曲げ加工部は直角に加工ままの状態であり、且つ下記(A)~(C)の要件を満足することで、耐震性を確保する冷間成形角形鋼管が開示されている。
(A)鋼管の平坦部における降伏強度:355MPa以上、引張強度:520MPa以上である、
(B)前記平坦部のミクロ組織において、ベイナイト組織の面積分率:40%以上である、
(C)鋼管の角部における表層部がビッカース硬さHv:350以下、引張試験での伸び:10%以上、0℃のシャルピー吸収エネルギーvE:70J以上である。
特許第5385760号公報
上述のように、角形鋼管は、熱間圧延によって造り込まれた幅方向に平坦な材料(例えば熱間圧延材)を、冷間でロール成形することにより、角形鋼管に成形される。このような製法上、加工硬化によって塑性変形能が低下しやすいという問題があった。
しかし、特許文献1に開示された技術は、角形鋼管の製造方法において、熱間圧延での温度制御により、鋼板の表面の硬さが過度に上昇しないようにすることにとどまっており、冷間成形における塑性変形能の低下を抑制するものではない。したがって、得られた角形鋼管は、建築構造部材として十分な塑性変形能を有しているかは不明であった。
塑性変形能の低下を抑えるには、ロール成形に起因する塑性ひずみを小さくすることが有効である。しかし、ロール成形による塑性ひずみは、角形鋼管へ成形を行う際に必ず生じるものである。そのため、ロールコラムでは、所望の形状の実現と塑性変形能の低下の抑制とを両立することは、困難であった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであって、塑性変形能に優れた角形鋼管およびその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の角形鋼管は建築構造部材に好適であり、この角形鋼管を使用した建築構造物を提供することを目的とする。
なお、本発明でいう「塑性変形能に優れた」とは、角形鋼管の3点曲げ試験における累積塑性変形倍率ηが、等価幅厚比αに対して(40/α+70)以上であることを指す。3点曲げ試験は、後述する実施例に記載の方法で行うことができる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
まず、本発明者らは、ロール成形によって製造される角形鋼管(ロールコラム)の平板部と角部の塑性ひずみを適正に制御することに着目した。平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比 を、角形鋼管の肉厚t(mm)と辺長H(mm)との関係において適正な範囲に制御することにより、上記塑性ひずみが適正に制御でき、その結果、塑性変形能に優れた角形鋼管が得られることを見出した。
さらに、本発明者らは、ロール成形を施す際に、鋼板を円筒状に成形した際の外周長、および、角筒状に成形した際の外周長を適正に制御することにより、上記のような塑性変形能に優れた角形鋼管が得られることを見出した。
そして、本発明者らは、さらに詳細な検討を重ね、本発明を完成するに至った。本発明の要旨は、次の通りである。
[1] 平板部と角部を有する角形鋼管であって、
前記角形鋼管の管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaであり、
前記平板部のX線半価幅に対する前記角部のX線半価幅の比Xが、(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下(ここで、t(mm)は角形鋼管の肉厚、H(mm)は角形鋼管の辺長とする)である、角形鋼管。
[2] 成分組成は、質量%で、
C:0.07~0.20%、
Si:1.0%以下、
Mn:0.1~1.5%、
P:0.03%以下、
S:0.015%以下、
Al:0.01~0.06%、
N:0.006%以下
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる、[1]に記載の角形鋼管。
[3] 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
Nb:0.05%以下、
Ti:0.05%以下、
V:0.10%以下
のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する、[2]に記載の角形鋼管。
[4] 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
B:0.008%以下
を含有する、[2]または[3]に記載の角形鋼管。
[5] 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
Cr:1.0%以下、
Mo:1.0%以下、
Cu:0.50%以下、
Ni:0.30%以下、
Ca:0.010%以下
のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する、[2]~[4]のいずれか1つに記載の角形鋼管。
[6] [1]~[5]のいずれか1つに記載の角形鋼管の製造方法であって、
引張強度が390~510MPaである鋼板を、冷間でロール成形して円筒状にした端面を溶接し、
前記角形鋼管の肉厚をt(mm)、前記角形鋼管の辺長をH(mm)とするとき、外周が(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の円筒状に成形した後、外周が(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の角筒状に成形する造管工程を施す、角形鋼管の製造方法。
[7] [1]~[5]のいずれか1つに記載の角形鋼管が、柱材として使用される、建築構造物。
本発明によれば、塑性変形能に優れた角形鋼管およびその製造方法、並びに建築構造物を提供できる。特に、冷間のロール成形によって角形鋼管を製造する際に、塑性変形能に優れた角形鋼管を得ることができる。この角形鋼管は、高い耐震性などを有するため、例えば建築構造部材向け角形鋼管として好適に用いることができる。
図1は、本発明の角形鋼管の管軸方向に対して垂直な断面の平面図である。 図2は、肉厚t、辺長Hの角形鋼管における、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xと、角形鋼管の3点曲げ試験における累積塑性変形倍率ηとの関係を示すグラフである。 図3は、図2に示す結果を、t/HとXを用いて整理したグラフである。 図4は、造管工程のロール成形に好適な製造設備の一例を示す概略図である。 図5は、角形鋼管の成形過程を説明する概略図である。 図6は、本発明の角形鋼管を使用した建築構造物の一例を示す斜視図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の角形鋼管の一実施形態について説明する。
本発明の角形鋼管は、平板部と角部を有し、角形鋼管の管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaであり、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが、(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下である。ここで、tは角形鋼管の肉厚(mm)とし、Hは角形鋼管の辺長(mm)とする。なお、肉厚tおよび辺長(一辺長さ)Hは、図1の角形鋼管の断面図に示したtとHに対応する。
まず、本発明でX線半価幅を規定した理由について説明する。
平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比X:(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下
X線半価幅(以下、「半価幅」と記載する場合もある)は冷間加工によって導入された微視的なひずみに対応しており、塑性変形能を表すパラメータとして有効である。通常、角部は平板部よりも微視的なひずみが大きいために、半価幅が大きくなる。
本発明では、角形鋼管における平板部および角部の半価幅と塑性変形能の関係について調べた。
角形鋼管の塑性変形能は、肉厚tと辺長H、および降伏強度によって変化する。そこで、本発明では、角形鋼管の製造条件を変化させることによって、角形鋼管の平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xを変化させた各種の角形鋼管(肉厚t、辺長H、所定の降伏強度)を製造し、その塑性変形能を調べた。なお、上述のように、本発明の角形鋼管は295~445MPaの降伏強度を有するが、ここでは降伏強度を350MPaとして調べた。
図2および図3のグラフには、角形鋼管の肉厚t、辺長H、降伏強度と、平板部に対する角部のX線半価幅の比Xと、累積塑性変形倍率ηとの関係をそれぞれ示す。なお、累積塑性変形倍率ηは、後述の実施例に記載した角形鋼管の3点曲げ試験により得られた値である。
図2には、各種の肉厚t(mm)、辺長H(mm)の角形鋼管における、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xと累積塑性変形倍率ηの関係を示す。なお、図2に示す記号は、「●」がt/Hが0.08の角形鋼管であり、「▲」がt/Hが0.05の角形鋼管であり、「■」がt/Hが0.01の角形鋼管である。また、図中の点線は累積塑性変形倍率ηが、等価幅厚比αに対して(40/α+70)である線を示しており、累積塑性変形倍率ηがこれ以上である場合(すなわち、(40/α+70)以上である場合)は塑性変形能が十分、これに満たない場合は不十分と判断される。
角形鋼管は、辺長Hに対する肉厚tの値(t/H)が大きいほど座屈が生じにくく、塑性変形能に優れるが、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが大きくなるとそのt/Hに対して塑性変形能が不足し、耐震性が不十分と判断される。
図2に示すように、同じt/Hの角形鋼管において、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが著しく大きくなると、塑性変形能が低下する。一方、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが小さい場合は、角部を形成するためのひずみが不十分となり、角部のR(半径)が大きくなることで断面積が減少し、結果として塑性変形能の低下を招く。
図3のグラフは、図2で得られた結果を、t/HとXを用いて整理したものである。図3に示す記号は、「×」は塑性変形能が不十分であることを示し、「〇」は塑性変形能が十分であることを示す。図3のグラフより、Xを(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下に制御することによって、本発明で目的とする塑性変形能に優れた角形鋼管を得られることが分かった。
なお、ここでは一例として降伏強度が350MPaについて示しているが、本発明で対象とする角形鋼管の降伏強度295~445MPaの範囲でも同様の傾向が得られることが分かった。
したがって、本発明の角形鋼管は、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xは、(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下に限定する。平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが(-1.92×t/H+1.10)未満であると、角部のR(半径)が大きくなり、断面積が減少することで塑性変形能が低下する。一方、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが(-1.92×t/H+1.20)を超えると、平板部と角部の微視的なひずみの差が大きくなり、塑性変形能が低下する。平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xは、より好ましくは、(-1.92×t/H+1.12)以上(-1.92×t/H+1.18)以下である。
なお、角形鋼管の辺長Hは、200~600mmとすることが好ましい。角形鋼管の肉厚tは、6~28mmとすることが好ましい。
また、本発明の角形鋼管は、管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaである。
上述のように、本発明の角形鋼管は塑性変形能に優れるため、特に建築構造部材向けの角形鋼管として好適である。そのため、建築構造物の部材として必要な強度と塑性変形能を両立する観点から、管軸方向の降伏強度(YS)は295~445MPaとし、引張強度(TS)は400~520MPaとする。好ましくは、降伏強度は310~440MPaとし、引張強度は420~510MPaとする。この管軸方向の降伏強度、引張強度は、角形鋼管の溶接部を含む辺以外の辺(溶接部を12時方向としたときの3時または9時側の辺)における、平板部の降伏強度、引張強度を示す。角形鋼管の降伏強度および引張強度は、後述する本発明の実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明では、角形鋼管の成分組成は限定されない。
上述のように、本発明の角形鋼管は建築構造物の部材に好ましく適用できることから、本発明の角形鋼管の成分組成は、例えば以下の範囲とすることが好ましい。その理由について説明する。以下、特に断らない限り、「質量%」は単に「%」と記載する。
C:0.07~0.20%
Cは、固溶強化や硬質層の形成により角形鋼管の強度を増加させる元素である。所望の強度を得るためには、Cは0.07%以上含有することが好ましい。一方、0.20%を超えるCの含有は、角形鋼管の溶接時に熱影響によりマルテンサイト組織が生成し、溶接割れの原因となる懸念がある。このため、Cは0.07~0.20%であることが好ましい。Cは、より好ましくは0.09%以上である。また、Cは、より好ましくは0.18%以下である。
Si:1.0%以下
Siは、固溶強化で角形鋼管の強度増加に寄与する元素である。所望の角形鋼管の強度を確保するためには、Siは0.01%を超えて含有することが望ましい。しかし、1.0%を超えてSiを含有すると、靱性が低下する。このため、Siは1.0%以下であることが好ましい。なお、Siは、より好ましくは0.8%以下である。
Mn:0.1~1.5%
Mnは、固溶強化や組織微細化により角形鋼管の強度を増加させる元素であり、所望の角形鋼管の強度を確保するために、0.1%以上含有することが好ましい。Mnが0.1%未満の含有では、フェライト変態開始温度の上昇を招き、組織が過度に粗大化し、強度や靱性が低下する。一方、1.5%を超えてMnを含有すると、中心偏析部の硬度が上昇し、角形鋼管の溶接時の割れの原因となる懸念がある。このため、Mnは0.1~1.5%とすることが好ましい。Mnは、より好ましくは1.3%以下である。Mnは、より好ましくは0.3%以上である。
P:0.03%以下
Pは、フェライト粒界に偏析して、角形鋼管の靭性を低下させる作用を有する元素である。本発明では、不純物としてできるだけ低減することが望ましく、0.03%以下であることが好ましい。しかし、過度の低減は、精錬コストの高騰を招くため、Pは0.002%以上とすることが好ましい。Pの含有はより好ましくは0.025%以下である。
S:0.015%以下
Sは、鋼中では硫化物として存在し、本発明の成分組成の範囲であれば、主としてMnSとして存在する。MnSは、熱間圧延工程で薄く延伸され、角形鋼管の延性および靭性に悪影響を及ぼす。このため、本発明ではできるだけMnSを低減することが望ましく、0.015%以下であることが好ましい。しかし、過度の低減は、精錬コストの高騰を招くため、Sは0.0002%以上とすることが好ましい。Sの含有はより好ましくは0.010%以下である。
Al:0.01~0.06%
Alは、脱酸剤として作用するとともに、AlNとしてNを固定する作用を有する元素である。このような効果を得るためには、Alは0.01%以上の含有が好ましい。Alは0.01%未満では、酸化物系介在物が増加し、清浄度が低下する。一方、0.06%を超えるAlの含有は、固溶Al量が増加し、角形鋼管の長手溶接時(すなわち、角形鋼管の製造における鋼管長手方向の電縫溶接時)、特に大気中での溶接の場合に、溶接部に酸化物を形成させる危険性が高くなり、角形鋼管溶接部の靭性が低下する。このため、Alは0.01~0.06%であることが好ましい。Alは、より好ましくは0.02%以上である。また、Alは、より好ましくは0.05%以下である。
N:0.006%以下
Nは、転位の運動を強固に固着することで角形鋼管の靭性を低下させる作用を有する元素である。本発明では、Nは不純物としてできるだけ低減することが望ましく、0.006%以下であることが好ましい。Nは、より好ましくは0.005%以下である。本発明では特に規定しないが、製造コストの観点より、Nは0.001%以上とすることが好ましい。
上記の元素を基本の成分組成とすることが好ましい。この基本の成分組成により本発明で目的とする特性は得られる。本発明では、強度などの更なる向上を目的として、上記の元素に加えて、必要に応じてさらに下記の元素を含有してもよい。
Nb:0.05%以下(0%を含む)、Ti:0.05%以下(0%を含む)、V:0.10%以下(0%を含む)のうちから選ばれた1種または2種以上
Nb、Ti、Vはいずれも、鋼中で微細な炭化物、窒化物を形成し、析出強化を通じて鋼の強度向上に寄与する元素である。このような効果を得るために、Nb、Ti、Vを含有する場合は、それぞれ、Nb:0.05%以下、Ti:0.05%以下、V:0.10%以下とすることが好ましく、Nb:0.04%以下、Ti:0.04%以下、V:0.08%以下とすることがより好ましい。Nb、Ti、Vを含有する場合は、それぞれ、Nb:0.001%以上、Ti:0.001%以上、V:0.001%以上とすることが好ましく、Nb:0.003%以上、Ti:0.003%以上、V:0.003%以上とすることがより好ましい。
なお、Nb、Ti、Vのうちから選ばれた2種以上を含有する場合には、含有量の合計で0.2%以下とすることが好ましく、0.005%以上とすることが好ましい。
B:0.008%以下(0%を含む)
Bは、冷却過程のフェライト変態を遅延させ、低温変態フェライトの形成を促進し、角形鋼管の強度を増加させる作用を有する元素である。Bを含有する場合は、0.008%以下とすることが好ましい。Bは、より好ましくは0.0015%以下であり、さらに好ましくは0.0008%以下である。Bは、好ましくは0.0001%以上であり、より好ましくは0.0003%以上である。
Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.30%以下、Ca:0.010%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Cr:1.0%以下(0%を含む)
1.0%を超えてCrを含有すると靱性や溶接性を低下させるおそれがあるので、Crを含有する場合は1.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.8%以下である。Crは、焼入れ性を高めることで、角形鋼管の強度を上昇させる元素であり、必要に応じて含有することができる。そのような効果を得るためにCrを含有する場合は、0.01%以上のCrを含有することが好ましい。Crは、より好ましくは0.02%以上である。
Mo:1.0%以下(0%を含む)
1.0%を超えてMoを含有すると靱性を低下させるおそれがあるので、Moを含有する場合は1.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.8%以下である。Moは、焼入れ性を高めることで、角形鋼管の強度を上昇させる元素であり、必要に応じて含有することができる。そのような効果を得るためにMoを含有する場合は、0.01%以上のMoを含有することが好ましい。Moは、より好ましくは0.02%以上である。
Cu:0.50%以下(0%を含む)
0.50%を超えてCuを含有すると靱性を低下させるおそれがあるので、Cuを含有する場合は0.50%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.4%以下である。Cuは、固溶強化により角形鋼管の強度を上昇させる元素であり、必要に応じて含有することができる。そのような効果を得るためにCuを含有する場合は、0.01%以上のCuを含有することが好ましい。Cuは、より好ましくは0.02%以上である。
Ni:0.30%以下(0%を含む)
0.30%を超えてNiを含有するとフェライトの面積率が低下しやすくなるおそれがあるので、Niを含有する場合は0.30%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.2%以下である。Niは、固溶強化により角形鋼管の強度を上昇させる元素であり、必要に応じて含有することができる。そのような効果を得るためにNiを含有する場合は、0.01%以上のNiを含有することが好ましい。Niは、より好ましくは0.02%以上である。
Ca:0.010%以下(0%を含む)
Ca含有量が0.010%を超えると、鋼中にCa酸化物クラスターが形成され、靱性が悪化するおそれがある。このため、Caを含有する場合は、Ca含有量は0.010%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0050%以下である。Caは、熱間圧延工程で薄く延伸されるMnS等の硫化物を、球状化することで鋼の靱性向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有することができる。このような効果を得るためにCaを含有する場合は、0.001%以上のCaを含有することが好ましい。Caは、より好ましくは0.0015%以上である。
上記した元素以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の効果を損なわない範囲においては、不可避的不純物として、例えばO(酸素):0.005%以下を含有することを許容できる。
次に、図4および図5を用いて、本発明の角形鋼管の製造方法の一実施形態について説明する。図4には、造管工程のロール成形に好適な製造設備の一例として、電縫鋼管の製造設備を示す。図5には、角形鋼管の成形過程の一例を示す。
本発明の角形鋼管の製造方法は、鋼板に造管工程を施して角形鋼管とするものである。本発明の造管工程では、鋼板を冷間でロール成形して円筒状にした端面を溶接し、外周が(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の長さとなる円筒状の丸形鋼管に成形した後、上下および左右に配置されたロールを用いて、丸形鋼管を、外周が(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の長さとなる角筒状に成形して角形鋼管を得る。ここで、t(mm)は得られる角形鋼管の肉厚であり、H(mm)は得られる角形鋼管の辺長である。また、鋼板の引張強度は390~510MPaである。
まず、図4に示すように、電縫鋼管の素材である鋼帯1は、例えばレベラー2による入側矯正を施した後、複数のロールからなるケージロール群3で中間成形されてオープン管とされた後、複数のロールからなるフィンパスロール群4で仕上げ成形される。仕上げ成形の後は、スクイズロール5で圧接しながら鋼帯1の幅端部を溶接機6で電気抵抗溶接して、円筒状の電縫鋼管7となる。なお、鋼帯1は、例えば炭素鋼の熱延鋼板であればよい。また、本発明では、電縫鋼管7の製造設備は図4のような造管工程に限定されない。
その後、図5に示すように、電縫鋼管7は複数のロールからなるサイジングロール群(サイジングスタンド)8によって円筒状のまま縮径され、外周が(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の長さである円筒状の丸形鋼管とされる。その後、複数のロールからなる角成形ロール群(角成形スタンド)9によって、順次R1、R2、R3のような形状に成形され、外周が(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の長さである角形鋼管10となる。なお、サイジングロール群8および角成形ロール群9のスタンド数は特に制限されない。
ここで、溶接した鋼管を、外周が(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の長さとなる円筒状に成形した後、外周が(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の長さとなる角筒状に成形する理由を説明する。
角形鋼管を得る際に、一旦円筒状に成形した後、角筒状に成形することは、角部と平板部の微視的なひずみの差を小さくする効果を有する。しかしながら、円筒状に成形した際にその外周が長すぎると、後に角筒状に成形した際の微視的なひずみが大きくなり、得られる角形鋼管の塑性変形能が低下する。一方、円筒状に成形した際にその外周が短すぎると、後に角筒状に成形した際の角R(角部のR)が大きくなるため、断面積が減少することにより、得られる角形鋼管の塑性変形能が低下する。
また、角筒状に成形した際にその外周が長すぎると、角部の微視的なひずみが大きくなり、得られる角形鋼管の塑性変形能が低下する。一方、角筒状に成型した際にその外周が短すぎると、角R(角部のR)が大きくなるため、断面積が減少することにより、得られる角形鋼管の塑性変形能が低下する。
上述したとおり、塑性変形能は角形鋼管の肉厚(t)と辺長(H)によって変化するため、許容される造管ひずみも角形鋼管の肉厚(t)と辺長(H)によって変化する。このため、本発明の造管工程では、円筒状に成形する際には、外周で(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の長さ、角筒状に成形する際には、外周で(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の長さにそれぞれ限定する。これにより、塑性変形能に優れた角形鋼管を得られる。好ましくは、円筒状に成形する際には、外周が(4×H-2.9×t)以上(4×H-1.5×t)以下であり、角筒状に成形する際には、外周が(4×H-5.1×t)以上(4×H-3.5×t)以下である。
なお、本発明の角形鋼管の製造方法では、角形鋼管の素材の製造方法は特に限定されない。
例えば、本発明の角形鋼管の素材として好適な、引張強度が390~510MPaの鋼板(熱延鋼板、熱延鋼帯)は、次の方法で製造することが好ましい。
溶鋼を転炉、電気炉、真空溶解炉等の溶製方法を用いて溶製し、連続鋳造法等の鋳造方法で上記した成分組成のスラブ(鋼素材)とする。熱間圧延工程での圧下率を確保する観点から、鋼素材の肉厚は、200~350mmが好ましい。
その後、得られたスラブを1100~1250℃に加熱した後、以下の条件で、熱間圧延工程(熱延工程)、冷却工程および巻取工程をこの順に施して鋼板(熱延鋼板)とする。巻取工程後、放冷してもよい。
熱延工程では、加熱されたスラブに粗圧延、仕上圧延を施して熱延板とする。この際、粗圧延終了温度:1000~850℃、仕上圧延開始温度:1000~800℃、仕上圧延終了温度:900~750℃、仕上圧延圧下率:40~70%の条件とすることが好ましい。
冷却工程では、熱延板に冷却を行う。この際、板厚中心温度での平均冷却速度:4~25℃/s、冷却停止温度:350℃以上700℃以下の条件とすることが好ましい。
巻取工程では、350℃以上650℃以下の条件で巻き取ることが好ましい。なお、角形鋼管の素材となる鋼板の板厚は、6~28mmとすることが好ましい。
その後、得られた鋼板に上述した造管工程を施して角形鋼管を得る。
次に、図6を用いて、本発明の角形鋼管を使用した建築構造物の一実施形態について説明する。図6には、上述した本発明の角形鋼管を建築構造物の部材に用いた建築構造物の一例を示す。
図6に示すように、本実施形態の建築構造物は、本発明の角形鋼管11が複数立設され、柱材として用いられている。隣り合う角形鋼管11の間には、H形鋼等の鋼材からなる大梁12が複数架設されている。また、隣り合う大梁12の間には、H形鋼等の鋼材からなる小梁13が複数架設されている。角形鋼管11と大梁12となるH形鋼は、通しダイアフラム14を介して溶接接合することによって、隣り合う角形鋼管11の間にH形鋼等の鋼材からなる大梁12が架設されている。また、壁等の取り付けのため、必要に応じて間柱15が設けられる。
以上説明したように、本発明によれば、管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaであり、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下である、塑性変形能に優れた角形鋼管を得ることができる。また、本発明によれば、従来技術では困難であった、ロールコラムであっても所望の形状の実現と塑性変形能の低下の抑制とを両立することができる。
本発明の角形鋼管は、冷間加工によって導入された平板部と角部の微視的なひずみの差が適切に制御され、塑性変形能に優れているため、大型の建築構造物に使用した場合でも構造物全体の塑性変形能を十分に確保することができる。また、本発明の建築構造物は、従来の角形鋼管を使用した建築構造物と比べて、優れた耐震性能を発揮するため、特に建築構造部材向け角形鋼管として好適に用いることができる。
以下、本発明の更なる理解のために、実施例を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
本発明の角形鋼管について説明する。
溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法で表1に示す成分組成のスラブ(鋼素材:肉厚250mm)とした。それらのスラブ(鋼素材)を、1200℃に加熱した後、熱間圧延工程、冷却工程、巻取工程を施し、その後、放冷し、板厚:16~28mmの鋼板(熱延鋼板)とした。ここでは、熱間圧延工程は、粗圧延終了温度:1000~900℃、仕上圧延開始温度:1000~850℃、仕上圧延終了温度:900~750℃、仕上圧延圧下率:50~60%となるように制御し、冷却工程は、板厚中心温度での平均冷却速度:5~20℃/s、冷却停止温度:400℃以上600℃以下となるように制御し、巻取工程は400℃以上580℃以下の巻取り温度となるように制御して行った。得られた鋼板は、以下に示す方法で引張試験を行い、引張強度を測定した。
その後、得られた鋼板を素材とし、表2に示す条件で、冷間でのロール成形による造管工程を施し、所定寸法の角形鋼管(辺長H:400~550mm、肉厚t:6~25mm)とした。なお、造管工程では、溶接された鋼管を一旦円筒状に成形した際の外周(円筒形外周)、および、その後に角筒状に成型した際の外周(角筒形外周)をそれぞれ測定した。
得られた角形鋼管は、X線回折により角部と平板部のX線半価幅を測定し、その後、角形鋼管から試験体をそれぞれ採取して曲げ試験により塑性変形能を評価した。X線半価幅および塑性変形能の評価方法は次の通りとした。また、角形鋼管から引張試験片を採取して、以下に示す方法で引張試験を行い、引張強度および降伏強度を測定した。
(1)鋼板の引張試験
鋼板の引張試験は、引張方向が鋼板の圧延方向と平行になるように、JIS5号の引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して実施し、引張強度(TS)を測定した。
(2)X線回折
得られた角形鋼管を用いて、平板部および角部のX線半価幅をcosα法により測定した。測定方向は、角形鋼管の長手方向とした。平板部の測定位置は、溶接部を有する面の両側の面(すなわち、溶接部を12時方向としたときの3時および9時側の辺)とし、その平均値を採用した。また、角部の測定位置は、4つの角とし、その平均値を採用した。
(3)曲げ試験
得られた角形鋼管の長手方向の中央位置に通しダイアフラムを溶接し、試験体を作製した。試験体は、水平方向と垂直方向の移動が固定されるように、試験体の両端を支持材でピン支持(回転支持)し、その中央部を正負交番漸増振幅繰返し載荷する3点曲げ実験を実施した。全塑性モーメントMpに対応する弾性部材回転角θpを用い、2θp、4θp、6θp、・・・の漸増振幅で各変形量を2回ずつ与える。急激に耐力が低下した時点、もしくは最大耐力から耐力が10%低下した時点を終局とし、載荷を終了した。終局時点までの累積塑性変形倍率ηが等価幅厚比αに対して、(40/α+70)以上となる場合を、塑性変形能良好とした。
なお、ここでは、「等価幅厚比α」は(σ/E)×(H/t)とし、σは降伏強度、Eはヤング率(=206GPa)とする。また、変形量は変位計を用いて試験体の両端および中央の変位を測定し、その値から試験体の回転角を算出した。「累積塑性変形倍率η」は試験体の回転角の塑性変形成分の累積値をθpで除した値とする。
(4)角形鋼管の引張試験
角形鋼管の引張試験は、引張方向が管軸方向と平行になるように、角形鋼管の平板部からJIS5号引張試験片およびJIS12B号引張試験片をそれぞれ採取した。これらを用いてJIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、降伏強度(YS)、引張強度(TS)を測定した。
なお、引張試験片は、角形鋼管の溶接部を含む辺以外の辺(溶接部を12時方向としたときの3時または9時側の辺)における、平板部の幅中央の位置から採取した。なお、試験片本数は各2本とし、それらの平均値を算出してYS、TSを求めた。
得られた結果を表2および表3に示す。
Figure 0007314863000001
Figure 0007314863000002
Figure 0007314863000003
本発明範囲であった発明例の角形鋼管では、いずれも管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaであり、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下を満足し、優れた塑性変形能を得られた。一方、本発明範囲を外れる比較例の角形鋼管では、平板部のX線半価幅に対する角部のX線半価幅の比Xが所定範囲を満足せず、優れた塑性変形能を得られなかった。
1 鋼帯
2 レベラー
3 ケージロール群
4 フィンパスロール群
5 スクイズロール
6 溶接機
7 電縫鋼管
8 サイジングロール群
9 角成形ロール群
10 角形鋼管
11 角形鋼管
12 大梁
13 小梁
14 ダイアフラム
15 間柱

Claims (6)

  1. 平板部と角部を有する角形鋼管であって、
    前記角形鋼管の管軸方向の降伏強度が295~445MPa、引張強度が400~520MPaであり、
    前記平板部のX線半価幅に対する前記角部のX線半価幅の比Xが、(-1.92×t/H+1.10)以上(-1.92×t/H+1.20)以下(ここで、t(mm)は角形鋼管の肉厚、H(mm)は角形鋼管の辺長とする)であり、
    成分組成は、質量%で、
    C:0.07~0.20%、
    Si:1.0%以下、
    Mn:0.1~1.5%、
    P:0.03%以下、
    S:0.015%以下、
    Al:0.01~0.06%、
    N:0.006%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる、角形鋼管。
  2. 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
    Nb:0.05%以下、
    Ti:0.05%以下、
    V:0.10%以下
    のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する、請求項に記載の角形鋼管。
  3. 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
    B:0.008%以下
    を含有する、請求項1または2に記載の角形鋼管。
  4. 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、
    Cr:1.0%以下、
    Mo:1.0%以下、
    Cu:0.50%以下、
    Ni:0.30%以下、
    Ca:0.010%以下
    のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の角形鋼管。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の角形鋼管の製造方法であって、
    引張強度が390~510MPaである鋼板を、冷間でロール成形して円筒状にした端面を溶接し、
    前記角形鋼管の肉厚をt(mm)、前記角形鋼管の辺長をH(mm)とするとき、外周が(4×H-3.0×t)以上(4×H-1.4×t)以下の円筒状に成形した後、外周が(4×H-5.2×t)以上(4×H-3.4×t)以下の角筒状に成形する造管工程を施す、角形鋼管の製造方法。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の角形鋼管が、柱材として使用される、建築構造物。
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