JPH0616832A - オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いた化粧シート - Google Patents

オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いた化粧シート

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JPH0616832A
JPH0616832A JP19475192A JP19475192A JPH0616832A JP H0616832 A JPH0616832 A JP H0616832A JP 19475192 A JP19475192 A JP 19475192A JP 19475192 A JP19475192 A JP 19475192A JP H0616832 A JPH0616832 A JP H0616832A
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decorative sheet
sheet
resin
embossing
layer
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Kazuhiro Takahashi
一弘 高橋
Satomi Sadasue
さとみ 貞末
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃棄した際に塩素ガス等の有害なガスが発生
せず、環境を汚染する虞れのない無公害な化粧シートを
提供する。 【構成】 オレフィン系熱可塑性エラストマー(TP
O)を基材シート2として用いた。 【効果】、有害なガスが発生せず環境を汚染する虞れの
ない無公害な化粧シートが得られ、加工温度の範囲が広
いためにエンボス加工等の成形性が良好であり、凹みが
できても回復する度合いが大きいため痕が残りにくく、
良好な外観を保持することができ、長期間の使用で化粧
シートの寿命を長引かせ、化粧シートの取り扱いが容易
である等の効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂シートからなる基材
表面に、絵柄層等を印刷形成した化粧シートが壁紙、家
具、建材等の製造に用いられている。
【0003】従来、化粧シートの基材の材質として、塩
化ビニルシートや、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体シ
ート等が用いられていた。これらのシートは加工適性、
印刷適性、エンボス適性等に優れ、可塑剤の添加量によ
り硬度を容易に調節可能であり、また安価である等の利
点があるため広く用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
化粧シートは基材シートとして用いたシートが塩化ビニ
ル系のシートを用いているため、燃焼時に塩化ビニルモ
ノマーや塩素ガス等の有害なガスが発生するために、焼
却等の廃棄処理する際に焼却炉を傷めたり環境を汚染す
る虞れがある等の問題があった。
【0005】本発明は上記従来技術の欠点を解消するた
めのものであり、廃棄した際に塩素ガス等の有害なガス
が発生せず、環境を汚染する虞れのない無公害な化粧シ
ートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
欠点を解消するために化粧シートの材質として種々の材
料を検討した結果、オレフィン系熱可塑性エラストマー
が化粧シートの材質として上記の欠点がなく無公害で且
つ物性等の優れた化粧シートが得られることを見出し本
発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明化粧シートは、オレフィン系
熱可塑性エラストマーからなることを特徴とするもので
ある。
【0008】また、本発明化粧シートは、熱可塑性エラ
ストマーからなる基材シートを用いたことを特徴とする
ものである。
【0009】また、上記化粧シートにおいて基材シート
に絵柄やエンボスを設けることができる。
【0010】本発明において用いられるオレフィン系熱
可塑性エラストマーとは、a)オレフィン系エラストマ
ーと、b)オレフィン系樹脂とからなる複合材料の熱可
塑性エラストマーであり、下記の3種類がある。 ソフトセグメントしてのオレフィン系エラストマー
とハードセグメントとしてのオレフィン系樹脂とを単純
ブレンド オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂とを
部分的に架橋させて複合化した架橋タイプ オレフィン系エラストマーを架橋させて、それをオ
レフィン系樹脂に分散させたタイプ 上記オレフィン系エラストマーとはEPDM等に代表さ
れるエチレン系ゴムが挙げられ、またオレフィン系樹脂
とはポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。ま
た上記組成物には必要に応じ適宜、難燃剤、酸化防止剤
等の塩化ビニル樹脂に使用される(可塑剤を除く)添加
剤を添加することができる。
【0011】上記のタイプとしては例えばイ)特公昭
53−21021号公報、特公昭53−34210号公
報等に記載されているもの、ロ)特公昭56−1574
1号公報に記載されているもの等が挙げられる。
【0012】例えば具体的に上記イ)は、60〜80重
量部のモノオレフィン共重合エラストマー(A)と、4
0〜20重量部のポリオレフィン系プラスチック
(B)、及びその硬化剤を混合し、それらを硬化温度
で、素練り中に硬化していないブレンド物の通常の溶剤
に不溶にならない程度に部分的に硬化させたものであ
る。上記のオレフィン系共重合エラストマーとしては、
2種類又は3種類以上のオレフィンと共重合しうるポリ
エンを少なくとも1種を加えた弾性共重合体であり、オ
レフィンはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が
使用され、ポリエンとしては、1,4ヘキサジエン、環
状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレ
フィン系共重合体ゴムとしては例えばエチレン−プロピ
レン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエ
ンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のオレフ
ィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。
【0013】また、上記オレフィン系プラスチック
(B)はエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1,4−メチルペンテン等のオレフィンを常法で重合
して得られる熱可塑性樹脂であり、高級α−オレフィン
で変成したポリエチレン、ポリプロピレン等も含む。
【0014】また、硬化剤としてはパーオキサイド、ア
ザイド型、アルデヒド−アミン反応生成物、置換ウレ
ア、キサンテート類、ジチオカーバメート類、イミダゾ
ール類、スルファンアミド類、チウラムダイサルファイ
ド類、パラキノンジオキシム、ジベンゾパラキノンジオ
キシム、硫黄等が挙げられる。
【0015】そして部分的に架橋させるためには、上記
の配合物を開放型のロールの上で素練りするか、バンバ
リーミキサー、押出ミキサー、トランスファーミキサー
等の内部ミキサー内で温度150℃〜280℃、で1〜
20分程度素練りすればよい。
【0016】また、上記ロ)は、エチレンプロピレン共
重合ゴム、エチレンプロピレン非共役ジエンゴム、エチ
レンブタジエン共重合体ゴム、等のオレフィンを主成分
とするペルオキシド架橋型オレフィン系共重合ゴムと、
プロピレンエチレン共重合体、ブロピレン−1−共重合
体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−
4−メチル−1−ペンテン共重合体等を、高沸点石油留
分、パラフィン系、ナフテン系、あるいは芳香族系等の
鉱物油系軟化剤とともに、有機ペルキシドと共に、溶融
混練して部分的に架橋されたオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーが得られる。上記製造条件としては、前述の
イ)の方法と同様な方法で製造可能である。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基き詳細に説明
する。図面は本発明の実施例を示し図1は本発明化粧シ
ートの1例を示す断面図である。
【0018】図1に示すように本発明化粧シート1は、
例えばポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(以下、
TPOと略記する)を基材シート2として用いたもので
ある。
【0019】本発明化粧シート1は、基材シート2に意
匠性を付与してそれのみでも化粧シートとして使用する
ことができるが、図1に示すように絵柄印刷3やエンボ
ス4、該エンボス4へのワイピングを施したり、更に表
面に表面保護層6を設けることもできる。
【0020】TPOからなる基材シート2自体に意匠性
を付与するのは、例えばシート内にパール顔料等の顔料
を練り込んだりする。また基材シート2の厚みは後加工
や強度、取り扱いの容易さ等から通常0.05〜1mmの
範囲が好ましい。
【0021】絵柄層3は、絵柄等のパターンを印刷形成
したこもので、公知のベヒクルに顔料等を分散したイン
キを用いて、グラビア印刷、オフセットグラビア印刷、
シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、静電印刷、ジ
ェットプリント印刷等の公知の印刷手段、又は転写手段
を用いて形成される。前記パターンとしては、格子、水
玉等の模様や抽象柄、あるいは石目、木目等の天然物の
柄、文字、記号等から所望に応じ適宜選択すればよい。
また、絵柄層を形成するインキとしては通常の着色イン
キ(黄、赤、青等)の他にパール顔料インキやビーズ顔
料インキ等を使用することもできる。絵柄層は上記の印
刷や転写により形成するのみならず、部分蒸着、グロス
マット印刷等により形成することもできる。上記グロス
マット印刷とは、先ず全面に光沢のあるインキを用いて
全面ベタ印刷を施し、しかる後、該印刷上に艶消しイン
キを用いて模様を印刷することにより、目の錯覚により
物理的に凹凸とは無関係に艶消し模様部分が凹んで見え
る特公昭49−39166号等に記載の技術である。
【0022】絵柄層3は表面側のみならず、裏面側(こ
の場合、TPOからなる基材シートが透明なものを使用
する)、表裏両面のいずれに形成してもよい。また、特
に図示しないが絵柄層3は特開平3−224736号の
ように硬化型樹脂を用いて、10〜200μm程度の厚
みに盛上げ印刷を施し、而る後印刷面を鏡面板でプレス
することにより上記TPOからなる基材シート2の内部
に埋設し、絵柄に奥行、立体感を出すこともできる。
【0023】エンボス4は、絵柄層を設けた面に絵柄を
設けた部分を含めた全面に設けてもよいし、また、絵柄
を除いた部分にだけ設けてもよい。また、表裏両面に設
けても、裏面側のみに設けてもよい。エンボス4のパタ
ーンとしては限定されず任意のパターンを形成すればよ
いが、例えば木目、石目、砂目等の天然物の凹凸形状を
模写したもの、文字記号、万線、各種の抽象模様、各種
艶消し表面、鏡面光沢等が挙げられる。
【0024】エンボス4を基材シートの表面に形成する
方法は、例えば平版プレス機、ロールエンボス機等公知
の各種プレス、エンボス機等を用い、熱、圧力によりエ
ンボス版の凹凸形状を賦形する。上記ロールエンボス法
は円筒状のエンボス版の凹凸形状を対象材料に熱圧で賦
形する方法であり、材料の熱圧条件はTPOからなる基
材シート2の熱変形温度と溶融温度の間に加熱してエン
ボス版を該基材シートの表面に押圧して賦形した後冷却
して形状を固定する。上記加熱方法としては例えば赤外
線照射、温風吹付、加熱ローラーからの伝導熱、誘電加
熱等の方法が用いられる。また、エンボス4の形成は後
述するように、エンボス板を用いずに賦形フィルムを用
いたキャスト同時賦形等により設けることもできる。
【0025】更にエンボス3を形成した後ワイピングを
施して凹部内にワイピングインキを充填することで、化
粧シートの意匠性を更に向上させることができ、特に木
目の導管部の外観を再現するのに好適である。加工方法
としてはエンボス3を設けた基材シート2の表面全面に
着色インキや塗料等のワイピングインキを塗工し、該基
材シート上をドクターブレード、エアーナイフ或いはス
ポンジ、布等を表面材とするローラー等で拭き取り、凸
部のインキを除去することにより行われる。この際必要
に応じ(例えば、塗装した木目板の外観を表現する場合
等)凸部のインキを若干残留させてもよい。上記ワイピ
ングインキとしては公知のインキが使用されるが、特に
表面物性の点からはベヒクルとしてアクリル、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体等からなる水性エマルジョン、
或いはイソシアネート、アミン等の硬化材を用いた2液
硬化型のポリウレタン、ポリエステル、エポキシ、メラ
ミン等を用いるのが望ましい。
【0026】図1に示すように化粧シートの最表面側に
は透明な樹脂層からなる表面保護層6を形成するのが望
ましい。この層は化粧シートの表面を保護するととも
に、下層の絵柄やエンボス等の意匠に立体感が表現され
る。表面保護層6は、TPOを塗工又は貼合せしても良
いが、表面物性を更に向上させる為には耐候性、耐摩耗
性、耐汚染等の表面物性の優れた、無色透明又は着色透
明の樹脂を用いると良い。このような樹脂としては例え
ば、各種アクリレート、ポリエステル等からなる電離放
射線硬化性樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル等
の2液硬化型樹脂、フッ素樹脂、ポリシロキサン系樹脂
等が好適である。
【0027】図2は本発明化粧シートの1実施例である
スウェード調化粧シートの1例を示す断面図である。こ
の化粧シートはTPOの基材シート2の表面に絵柄層3
を設け、更にスウェード樹脂層7を形成し、該樹脂層に
エンボス版を用いプレスしてエンボス4を設けたもので
ある。このスウェード樹脂層7は化粧シートに艶消しの
意匠を付与するために設けるものであり、ビーズ顔料を
ベヒクル(バインダー樹脂)に添加したスウェード調塗
料を塗工して乾燥させて形成する。
【0028】スウェード樹脂層7を形成する上記ビーズ
顔料としては、Fe2 O 3 、TiO 2 、CaCO3 、キナクリド
ン等の通常の顔料の微粉末表面をポリウレタン、アクリ
ル、エポキシ、ポリエステル、ナイロン、フッ素樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、等の弾力性のある樹
脂、またはこれらに必要に応じ可塑剤、安定剤、界面活
性剤等を加えて、被覆して粒径10〜100μm程度の
粒状に形成したものである。
【0029】スウェード樹脂層7に用いられるバインダ
ー樹脂としては、熱可塑性樹脂や、常温硬化型樹脂、電
離放射線硬化性樹脂等が用いられる。具体的には、例え
ばアクリル、キレート硬化型アクリル、アクリルウレタ
ン、ウレタンエラストマー、等が挙げられ、電離放射線
硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、ポリエス
テルアクリレート、ウレタンアクリレート等をオリゴマ
ーとし、これに2−ヒドロキシエチルアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート等のモノマーを配合したものが挙げら
れる。なかでもアクリルウレタン、ウレタンエラストマ
ーが耐擦傷性に優れ好ましい。
【0030】図3は本発明化粧シートの他の例を示し、
図3に示すようにTPOからなる基材シート2の表面に
グラビア印刷を施して絵柄層3を設けた後基材シート2
どうしを積層一体化すると同時にエンボス4を設け、更
にエンボス4にワイピングを行ってワイピングインキを
充填して表面保護層6を設けたものである。また表面保
護層6には表面の艶を調整する目的でマット剤を添加し
てもよい。
【0031】図4は本発明化粧シートの他の例を示し、
図4に示すように化粧シート1の最表面側に設けた樹脂
層7の表面に賦形フィルム9を用いて、該賦形フィルム
9の表面形状を化粧シート1の表面に転写して形成した
ものである。
【0032】図4に示すように本発明化粧シート1は基
材シート2の表面に絵柄との印刷適性や他の基材や他の
樹脂層との接着性等を向上させるためにプライマー層8
を設けることが好ましい。
【0033】プライマー層8は、例えば塩素化ポリオレ
フィン、ポリエステル、又はエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体を主成分とし、これに必要に応じシリカ、炭
酸カルシウム等の充填剤等を添加した溶液を塗工、乾
燥、製膜して設ける。
【0034】図4に示す化粧シートを製造するには、ま
ず賦形フィルム9の凹凸形成面側にスウェード調インキ
を塗工し、スウェード調樹脂層を形成し、該スウェード
調樹脂層7の表面に接着剤層を設ける。一方TPOから
なる基材シート2の表面にプライマー層8を設け該プラ
イマー層8の表面に絵柄層を形成し、前記接着剤層とス
ウェード樹脂層とを設けた賦形フィルム9をラミネート
した後、賦形フィルムを剥離して化粧シートが得られ
る。
【0035】また、図5に示すようにプライマー層8を
設けたTPOからなる基材シート2の表面にスウェード
塗料を直接塗工して、賦形フィルム9を該塗料に接触さ
せた状態で硬化させ(所謂キャスト同時賦形法)た後、
賦形フィルム9を剥離して表面に凹凸が形成された化粧
シートを得ることもできる。
【0036】又、以上述べた構成の化粧シートの裏面
に、各種シート上又は板状の基材を積層することもでき
る。例えば図6は本発明化粧シートの壁紙、又は床材と
して使用する場合の1例であり、図6に示すように絵柄
層3を設けたTPOからなる基材シート2を裏打ち紙等
の他の基材10に貼着して壁紙として使用することもで
きる。例えばこのような他の基材10は特に限定され
ず、例えば薄葉紙、クラフト紙等の紙、ガラス繊維、ア
ルミナ繊維、炭素繊維等の無機質繊維、織布、不織布、
塩化ビニル樹脂系ポリマーを含まない樹脂フィルム又は
シート、金属箔、木質材料等の単体、或いは上記の材料
を接着や熱融着等の公知の手段で積層した複合材料を用
いることができる。又、板状基材を裏打する例として
は、鉄板、アルミニウム板等の金属板上に、前記化粧シ
ートを接着剤、熱融着等で積層した樹脂化粧板とするこ
ともできる。又、各種木質合板上に前記各種化粧シート
を接着剤等で積層し、樹脂化粧合板として用いることも
できる。
【0037】本発明化粧シートは特に図示しないが、裏
面側に粘着剤層、或いは該粘着剤層と離型シートとを積
層形成してタックシール形式の化粧シートとしても良
い。
【0038】本発明化粧シートの使用に際しては、上記
の壁紙やタックシール以外にも、例えばプラスチック成
形体の表面にラミネートして積層して使用することもで
きる。ラミネート手段としては、例えば真空プレス、真
空ラミネーション、真空積層成形法(OVL)、射出成
形同時絵付等が使用できる。
【0039】上記OVLとは例えば特公昭56−457
68号公報等に開示されるような成形品を中に載置した
箱の内部を化粧シートで上下に2分割し、上下両部屋を
真空にしながら化粧シートを加熱軟化させて、次いで下
室真空状態のままで、上室を圧空状態として化粧シート
を両室の圧力差で成形品に沿わせて接着するという手法
である。
【0040】また、上記の射出成形同時絵付とは、例え
ば特公昭43−27488号公報等記載の如く樹脂を射
出成形する際に金型内に挿入した化粧シートを注入樹脂
と一体化させ、成形体の表面に絵付をする方法である。
化粧シートを成形品形状に良好に追従させるためには、
例えば特公昭50−19132号公報に開示される様な
射出成形用雌金型の内部形状と同形状となるように、真
空成形法或いは真空圧空成形法により予備成形を行うの
が望ましい。予備成形はa)金型で行う場合とb)外部
で行う場合がある。
【0041】本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を更
に詳細に説明する。
【0042】実施例1 厚み0.2mmのTPOの基材シート(共和レザー製)に
グラビア印刷を施した後、木目柄の熱エンボスを行った
後ワイピングを行った後、UV硬化型樹脂(大日精化
製)を10 g/m2 塗工し、高圧水銀燈80w×10m/mi
n ×2回照射して硬化させて化粧シートを得た。
【0043】実施例2 厚み0.2mmのTPOからなる基材シート(共和レザー
製)にグラビア印刷にてプライマーを2 g/m2 塗工した
後、グラビア印刷にて柄印刷を施した後、熱エンボスを
行いワイピングを行った後、UV硬化型樹脂(大日精化
製)を10 g/m2 塗工し高圧水銀燈 80w×10m/mi
n ×2回照射して硬化させて化粧シートを得た。
【0044】実施例3 厚み0.15mmのTPOからなる基材シート(共和レザ
ー製)にグラビア印刷にて柄を印刷した後、下記組成か
らなるスウェード調塗料を20g/m2 (dry)塗工し、
40℃にて30秒乾燥させた後、室温で3日間放置した
後、エンボス板(凹凸高低差1mm)を用いて、1kg/cm
2 の圧力を加え温度120°で5分間プレスした後室温
に冷却して、スウェード調化粧シートを得た。
【0045】 〔スウェード調塗料組成〕 ・アクリル樹脂ビーズ 30 重量部 ・ポリエステル系ウレタン樹脂 12.8 〃 ・スリップ剤 1 〃 ・酢酸エチル 27.6 〃 ・トルエン 27.6 〃 ・イソプロピルアルコール 1 〃 ・硬化剤 5 〃
【0046】実施例4 厚み0.1mmの着色したTPOからなる基材シート(共
和レザー製)にグラビア印刷にて木目柄を印刷した後、
厚み0.1mmの透明なTPOからなる基材シート(共和
レザー製)と木目調のダブリングエンボスを行い、1液
型ワイピングインキにてワイピングを行った後該ワイピ
ング面に下記組成のUV硬化型型樹脂(大日精化製)を
10 g/m2 塗工し高圧水銀燈(80w) ×10m/min ×
2回照射して硬化させて化粧シートを得た。
【0047】 〔UV硬化型型樹脂組成〕 ・ウレタンアクリレート 50重量部 ・単官能アクリルモノマー 30 〃 ・2官能アクリルモノマー 20 〃 ・マット剤 20 〃 (尚、上記組成物の硬化物の伸びは30〜40%であっ
た。)
【0048】実施例5 凹凸差が0.01〜0.1mmのSi処理ポリエステルマッ
トフィルム(厚み50μm)にスウェード調樹脂(昭和
インク製)を100μm/wet にロールコートにて塗工
し、60℃×1分間乾燥させて、常温にて24時間放置
した後スウェード調樹脂面にヒートシール用インキを6
0μm/wet (30μm/dry)にロールコートにて塗工
し80℃×1分間乾燥後、厚み300μmのTPOシー
トにプライマーを10μm/dry に塗工して印刷したも
のと80℃でラミネートした後24時間放置して前記ポ
リエステルフィルムを剥がす。
【0049】実施例6 実施例5のヒートシール用インキを使用する代わりにド
ライラミネート用接着剤を用いた以外は実施例1と同様
にして化粧シートを得た。
【0050】実施例7 厚み300μmのTPOシートにプライマーを20μ/
dry塗工した後、スウェード調樹脂(昭和インク製)
を100μ/wet厚みにロールコートにて塗工し、40℃×
30分乾燥して化粧シートを得た。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明化粧シート
は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を用
いたことにより、塩化ビニル系樹脂を使用した従来の化
粧シートと比較して、廃棄した際に塩素ガスや塩化ビニ
ルモノマー等の有害なガスが発生せず、環境を汚染する
虞れのない無公害な化粧シートが得られる。
【0052】そして本発明化粧シートは更に下記の如き
効果を有する。 TPOはポリ塩化ビニル系(PVC)樹脂に比較し
て、使用限界温度が高く、加工温度の範囲が広いために
加工性に優れ、化粧シート製造の際のエンボス加工等の
成形性が良好である。
【0053】 TPOはPVCと比較すると圧縮永久
歪み率が小さく、化粧シートとして応力が加わった場合
に、凹みができても回復する度合いが大きいため、痕が
残りにくく、良好な外観を保持することができる。
【0054】 TPOは耐候性に優れるために長期間
の使用で化粧シートの寿命を長引かせることができる。
【0055】 TPOは比重が軽いことから、化粧シ
ートの重量を軽量化することができるために、化粧シー
トの取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明化粧シートの1実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:化粧シート 2:オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)から
なる基材シート 3:印刷層 4:エンボス 5:ワイピングインキ 6:表面保護層 7:スウェード調樹脂層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから
    なることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから
    なる基材シートを用いたことを特徴とする化粧シート。
  3. 【請求項3】 基材シートに絵柄を設けた請求項2記載
    の化粧シート。
  4. 【請求項4】 基材シートにエンボスを設けた請求項2
    記載の化粧シート。
JP19475192A 1992-06-29 1992-06-29 オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いた化粧シート Pending JPH0616832A (ja)

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