JPH0616744A - ゴム変性共重合樹脂の製法およびゴム変性共重合樹脂組成物 - Google Patents

ゴム変性共重合樹脂の製法およびゴム変性共重合樹脂組成物

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JPH0616744A
JPH0616744A JP7182693A JP7182693A JPH0616744A JP H0616744 A JPH0616744 A JP H0616744A JP 7182693 A JP7182693 A JP 7182693A JP 7182693 A JP7182693 A JP 7182693A JP H0616744 A JPH0616744 A JP H0616744A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1,2−ビニル結合20重量%、スチレン含
有率40重量%のブタジエン/スチレン共重合体の存在
下、スチレン、メタアクリル酸メチル、アクリル酸−n
−ブチルを選択図で示される重合ラインを用いて連続塊
状重合を行なう。(実施例2) 【効果】 透明性と耐衝撃性とに優れたゴム変性共重合
樹脂が得られる。特にシート成形品とした場合の透明
性、耐衝撃性及び引き裂き強度に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良されたゴム変性共重
合樹脂の製法およびこれを含有するゴム変性共重合樹脂
組成物に関し、さらに詳細にはスチレン系モノマーとジ
エン系モノマーとのブロック共重合ゴムの存在下で、ス
チレン系モノマーと、(メタ)アクリル酸メチル又は
(メタ)アクリル酸エチルと、その他のアクリル酸アル
キルエステルとをグラフト共重合して得られる透明性な
らびに実用強度、とりわけシ−ト成形品にした場合の透
明性、引き裂き強度及び耐衝撃性に優れたゴム変性共重
合樹脂の製法およびこれを含有するゴム変性共重合樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム変性スチレン系樹脂は、耐衝撃性に
優れた熱可塑性樹脂として現在広く用いられているが、
ゴム質が含まれる為にそのポリスチレンの有する透明性
は全く失われ、その用途が制限されるものであった。そ
のため従来より耐衝撃性と透明性とを合わせ持つ熱可塑
性樹脂として、例えば特開昭52−124095号公報
には、ゴム質重合体の存在下でスチレンモノマーとメタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸ブチルとをグラフト
重合させた四元共重合樹脂が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭5
2−124095号公報に開示された技術においては、
例えば透明性を持たせる為にゴム質重合体の含有量を少
量の5〜10重量%に設定しても、その平均ゴム粒子径
は透明性を付与するには大きな0.6μm程度になり、
充分な透明性が得られないものであった。また、透明性
を向上させる為にゴム質重合体の含有量を更に少なくす
ると耐衝撃性は殆ど期待できなくなる。
【0004】一方、耐衝撃強度を向上させる為に、樹脂
中のゴム量を10重量%以上に増加させるとゴムの粒子
径が0.6μmよりも大きくなり、透明性が著しく低下
するものであった。
【0005】また、透明性を更に向上させるためにスチ
レン−ブタジエン共重合体中のスチレン含有率を上げる
とグラフト化率が低下し、やはり耐衝撃性が低下するた
めにスチレン含有率25%以下のものが用いられてい
た。
【0006】即ち、上記52−124095公報に開示
された技術は、その透明性が充分でないばかりか、耐衝
撃性にも満足できないものであって、共に優れた性質を
示すものは未だ得られていないのが現状であった。
【0007】この透明性と耐衝撃性とを同時に得られな
い、という問題点は該樹脂をシート成形品に用いた場合
特に顕著なものであり、また、上記四元共重合樹脂をシ
ート成形品に用いた場合には更に、引き裂き強度が悪く
なるという課題を有するものであった。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、従来に
なく透明性と耐衝撃性とに優れ、特にシート成形品とし
た場合の透明性と耐衝撃性とに優れ、更にシート成形品
の引き裂き強度に著しく優れたゴム変性共重合樹脂を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この様な
状況に鑑み鋭意研究した結果、スチレン骨格含有率が3
3〜55重量%のスチレン系モノマーとジエン系モノマ
ーとのブロック共重合ゴム(A)の存在下に、スチレン
系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)ア
クリル酸エチルとその他のアクリル酸エステルとをグラ
フト共重合させると、透明性及び耐衝撃性が良好で、か
つ、シート成形品とした場合の透明性、耐衝撃性及び引
き裂き強度に優れるゴム変性共重合樹脂が得られること
を発現することを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】即ち、本発明は、スチレン骨格含有率が3
3〜55重量%のスチレン系モノマーとジエン系モノマ
ーとのブロック共重合ゴム(A)の存在下に、スチレン
系モノマー(B)と、(メタ)アクリル酸メチル又は
(メタ)アクリル酸エチル(C)と、その他のアクリル
酸アルキルエステル(D)とをグラフト共重合させるこ
とを特徴とするゴム変性共重合樹脂の製法、及び、スチ
レン系モノマーとジエン系モノマーとのブロック共重合
ゴム(A)の存在下に、スチレン系モノマー(B)と、
(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アクリル酸エチ
ル(C)と、その他のアクリル酸アルキルエステル
(D)とをグラフト共重合させてなり、かつ、25℃で
のトルエン不溶分含有率が4〜15重量%、25℃での
トルエンによる膨潤指数が11〜19で、かつトルエン
不溶分含有率/膨潤指数が0.20〜1.20重量%で
あるゴム変性共重合樹脂を含有することを特徴とするゴ
ム変性共重合樹脂組成物に関する。
【0011】本発明で用いるスチレン系モノマーとジエ
ン系モノマーとのブロック共重合ゴム(A)を構成する
スチレン系モノマーとしては、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、イソブチル
スチレン、ターシャリーブチルスチレン、o−ブロムス
チレン、m−ブロムスチレン、p−ブロムスチレン、o
−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロス
チレン等が挙げられるが、中でもスチレンがジエン系モ
ノマーとの反応性に優れる点から好ましい。
【0012】一方、上記スチレン系モノマーと反応させ
るジエン系モノマーとしては、ブタジエン、クロロプレ
ン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる
が、中でもブタジエンがスチレン系モノマーとの反応性
に優れる点から好ましい。
【0013】本発明で用いるブロック共重合ゴム(A)
は、上記の各成分を反応させて得られ、しかもそのスチ
レン骨格含有率は、33〜55重量%のスチレン−ブタ
ジエン−ブロック共重合体である。スチレン骨格含有率
が33重量%以下の場合には、ゴム変性共重合樹脂の透
明性が低下し、また、55重量%以上の場合は、該樹脂
のゴム弾性が低下し、耐衝撃性が悪くなる。
【0014】上記ブロック共重合ゴム(A)は、ジエン
系モノマーに基づく不飽和結合のうちの1,2−ビニル
結合の割合が14〜35重量%のものが、ゴム変性共重
合樹脂中のトルエン不溶分含有率が上昇し、更に、製造
時の高温下での架橋の進行を抑制でき、グラフト化率と
架橋の程度とのバランスが良好となってゴム弾性が向上
するために耐衝撃性が著しく向上する為に好ましい。こ
の場合、1,2−ビニル結合の残りはシスおよびトラン
ス結合を形成している。
【0015】また、本発明の如く、ゴムの存在下にスチ
レン系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル又は(メ
タ)アクリル酸エチルとその他のアクリル酸エステルと
をグラフト共重合させた場合、通常、そのマトリックス
中のグラフト共重合体は第2図に示す様に、グラフト共
重合樹脂中にマトリックス樹脂が不規則に分散してい
る、所謂「サラミ構造」の形態をとるが、ブロック共重
合ゴム(A)の1,2−ビニル結合の割合が18〜43
重量%で、かつ、スチレン骨格含有率を35〜43重量
%にした場合、第3図に見られる様に、マトリックス中
のグラフト共重合体は、コアーシェル構造が複数重なっ
た、所謂「オニオン構造」を形成する。後者の場合、そ
の成形物、特にシート成形品にした場合の透明性が極め
て優れたものとなり好ましい。尚、第4図にはサラミ構
造、コアーシェル構造、オニオン構造のそれぞれの模式
図を示したものである。
【0016】更に、本発明で用いる共重合ゴム(A)
は、5重量%スチレン溶液粘度が5〜15センチポイズ
のものが耐衝撃強度の向上効果が大きく、かつ製造に際
してゴム粒子径のコントロールが容易な点で好ましく、
特に25℃での5重量%スチレン溶液粘度が9〜15セ
ンチポイズで、かつ100℃でのLローター使用による
ムーニー粘度が20〜80のものが好ましい。
【0017】本発明で用いるスチレン系モノマー(B)
としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、ターシャ
リーブチルスチレン、o−ブロムスチレン、m−ブロム
スチレン、p−ブロムスチレン、o−クロロスチレン、
m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等が挙げら
れ、なかでも透明性に優れる点からスチレンが好まし
い。
【0018】本発明で用いる(メタ)アクリル酸メチル
(C)は、本発明のゴム変性共重合樹脂に透明性を付与
する必須成分であるが、特にその透明性に著しく優れる
点からメタアクリル酸メチルが好ましい。
【0019】また、その他のアクリル酸アルキルエステ
ル(D)としては、例えばアクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−is
o-ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げら
れ、なかでもシート成形品の引き裂き強度向上効果に著
しく優れる点からアクリル酸−n−ブチルが好ましい。
【0020】上記共重合ゴム(A)とスチレン系モノマ
ー(B)と(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アク
リル酸エチル(C)と、その他のアクリル酸アルキルエ
ステル(D)の使用割合は、特に限定されるものではな
いが、通常(A)/[(B)+(C)+(D)]の重量
比が3/97〜16/84で、かつ、(B)と(C)と
(D)との合計に対する(B)の含有率が30〜70重
量%、(C)の含有率が20〜60重量%、(D)の含
有率が2〜30重量%となる範囲が透明性と耐衝撃強度
に優れたものが得られる点で好ましい。(A)/
[(B)+(C)+(D)]の重量比は、更に5/95
〜12/88となることが透明性と耐衝撃強度が一層向
上する点から好ましい。
【0021】本発明のゴム変性共重合樹脂を製造するに
は、上記共重合ゴム(A)の存在下に、スチレン系モノ
マー(B)と(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)ア
クリル酸エチル(C)とその他のアクリル酸アルキルエ
ステル(D)を必須成分として用い、更に必要に応じて
その他の共重合可能なモノマーと共に塊状−懸濁重合、
溶液重合又は塊状重合によりグラフト共重合させればよ
いが、なかでも塊状重合が生産性とコスト面から好まし
い。
【0022】特に攪拌式反応器と可動部分のない複数の
ミキシングエレメントが内部に固定されている管状反応
器を組み込んだ連続塊状重合ライン中で、該管状反応器
による静的な混合を行いながら連続的に塊状重合を行う
と、ゴム粒子径が小さく、ポリマー組成を均一にコント
ロールでき、透明性と耐衝撃性とに優れるゴム変性共重
合樹脂が効率的に製造できる点で好ましい。
【0023】ここで用いるその他の共重合可能なモノマ
ーとしては、例えば(メタ)アクリロニトリル等のビニ
ル・シアン化合物類;イタコン酸、マレイン酸、フマル
酸、クロトン酸、桂皮酸等の重合性不飽和脂肪酸;N−
メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチル
マレイミド、N−オクチルマレイミド、N−イソプロピ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−p−ブロ
モフェニルマレイミド、N−o−クロルフェニルマレイ
ミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド
類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸等に代表される不飽和カルボン酸無水物類;アリルア
ミン、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アク
リル酸−アミノプロピル等のアミノ基含有不飽和化合物
類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド等アク
リルアミド系化合物があげられる。
【0024】以下に、攪拌式反応器と可動部分のない複
数のミキシングエレメントが内部に固定されている管状
反応器(以下、静的ミキシングエレメントを有する管状
反応器と略す)を組み込んだ連続塊状重合ラインを用い
てのゴム変性共重合樹脂の製法の一例を図面により説明
する。
【0025】第1図は、静的ミキシングエレメントを有
する管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ラインの一例
を示す工程図である。プランジャーポンプ(1)によっ
て供給される前記(A)、(B)、(C)および(D)
を必須成分として含む混合溶液は、まず撹拌式反応器
(2)へ送り、撹拌下で初期グラフト重合させた後、ギ
アポンプ(3)により、静的ミキシングエレメントを有
する管状反応器(4),(5)および(6)とギアポン
プ(7)とを有する循環重合ライン(I)に送る。
【0026】尚、撹拌式反応器(2)での初期グラフト
重合と循環重合ライン(I)と組み合わせることで、ゴ
ム粒子に余分な剪断が加わらずゴム粒子のより効率的な
微細化が可能となり、重合工程でのポリマー組成を均一
化出来る点で好ましい。この場合の初期グラフト重合
は、スチレン系モノマー(B)と(メタ)アクリル酸メ
チル又は(メタ)アクリル酸エチル(C)及びその他の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(D)の合計の重
合転化率が、該反応器(2)の出口において10〜28
重量%、好ましくは14〜24重量%となる様に実施さ
れる。また撹拌式反応器(2)としては、例えば撹拌式
槽型反応器、撹拌式塔型反応器等が挙げられ、撹拌翼と
しては、例えばアンカー型、タービン型、スクリュー
型、ダブルヘリカル型等の撹拌翼が挙げられる。
【0027】本発明では、反応器での上記混合溶液の粘
性を低下させる為に溶剤を使用してもよく、その使用量
は原料モノマーの合計100重量部に対して5〜20重
量部である。溶剤の種類としては、通常、塊状重合法で
使用されているトルエン、エチルベンゼン、キシレン等
が適している。
【0028】また、本発明では、上記混合溶液中にゴム
変性共重合樹脂の分子量調節のために連鎖移動剤を添加
すると好ましい。該連鎖移動剤の添加量は、通常原料モ
ノマーの合計に100重量部に対して0.05〜0.5
重量部の範囲である。上記の様に動的撹拌下に初期グラ
フト重合された混合溶液は、次いで循環重合ライン
(I)内を循環しながらグラフト重合されると共に、そ
の一部は連続的に静的ミキシングエレメントを有する管
状反応器(8),(9)および(10)が直列に組み込
まれた非循環重合ライン(II)に送られる。
【0029】循環重合ライン(I)内での混合溶液中の
ゴム粒子は、該循環重合ライン(I)内を循環しながら
静的に混合されて安定化し、粒子径も固定化してくる。
この場合、該循環重合ライン(I)での混合溶液の還流
比(R)と(B)、(C)及び(D)の合計の重合転化
率が重要な因子となる。 還流比Rは、非循環重合ライ
ン(II)に流出せずに循環重合ライン(I)内を還流す
る混合溶液の流量をF1 (リットル /時間)とし、循
環重合ライン(I)から非循環重合ライン(II)に流出
する混合溶液の流量F2 (リットル/時間)とした場
合、通常R=F1/F2 が3〜15の範囲であり、なか
でも管状反応器での圧力損失が小さく、生成するゴム質
重合体粒子が安定で、粒径を小さくすることができ、か
つゴム変性共重合樹脂中のスチレン系モノマー(B)と
(メタ)アクリル酸エステル(C)及び(D)の含有比
率を一定に保つことができる点でR=5〜10の範囲が
特に好ましい。
【0030】また、該循環重合ライン(I)でのグラフ
ト重合は、該循環重合ライン(I)出口での(B)と
(C)及び(D)の合計の重合転化率が、通常35〜5
5重量%、好ましくは40〜50重量%になる様に重合
させる。重合温度としては120〜135℃が適してい
る。
【0031】循環重合ライン(I)でグラフト重合され
た混合溶液は、次いで非循環重合ライン(II)に供給さ
れ、通常140〜160℃の重合温度でスチレン系モノ
マー(B)と(メタ)アクリル酸エステル(C)及び
(D)の合計の転化率が60〜80重量%となるまで連
続的にグラフト重合される。 次に、この混合溶液はキ
アポンプ(11)により予熱器、次いで脱揮発槽に送ら
れ、減圧下にて未反応単量体および溶剤を除去した後、
ペレット化することにより目的とするゴム変性共重合樹
脂が得られる。この際、予熱器および脱揮発槽内での転
化率の上昇が7重量%以下になる条件で予熱および脱揮
発を行うと好ましい。
【0032】本発明で用いる静的ミキシングエレメント
を有する管状反応器の内部に固定されている複数のミキ
シングエレメントとしては、例えば管内に流入した重合
液の流れの分割と流れ方向を変え、分割と合流を繰り返
すことにより重合液を混合するものが挙げられる。この
ような管状反応器としては、例えば、SMX型、SMR
型のスルザー式の管状ミキサー、ケニックス式のスタテ
ィックミキサー、東レ式の管状ミキサー等が好ましい。
【0033】循環重合ライン(I)や非循環重合ライン
(II)に組み込まれるこれらの管状反応器の数は、上記
の如き管状反応器の場合、その長さやミキシングエレメ
ントの構造等による異なるので特に限定されないが、ミ
キシングエレメントを4個以上有する該管状反応器を4
〜15個、好ましくは6〜10個組み合せて用いる。こ
のうち循環重合ライン(I)内に組み込む該管状反応器
の数は、通常1〜10個、好ましくは2〜6個である。
【0034】本発明で原料として用いる混合溶液には、
必要に応じて重合開始剤として分解した際にフリーラジ
カルを放出する有機過酸化物を添加すると、比較的低い
温度でのクラフト化と反応の促進が行えるので好まし
い。その添加量は原料モノマーの合計100重量部に対
して0.005〜0.04重量部の範囲である。
【0035】ここで用いる有機過酸化物としては、半減
期が10時間になる温度が75〜170℃のものが好ま
しく、その具体例としては 1,1−ジ−t−ブチパーオキ
シシクロヘキサン、1,1-ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ジ−t−ブチルパ
ーオキシオクタン、n−ブチル−4,4-ジ−t−ブチルパ
ーオキシバレレート、2,2-ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン等のパーオキシケタール類;t−ブチルパーオキシ
アセテート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5-トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルジパ
ーオキシイソフタレート、2,5-ジメチル−2,5-ジベンゾ
イルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイ
ン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジークミルパーオ
キサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド等のパーオキシエステル類等が
挙げられ、単独あるいは2種以上組み合せて用いられ
る。
【0036】さらに、本発明で用いる混合溶液には、必
要に応じて、ミネラルオイル等の可塑剤、酸化防止剤、
連鎖移動剤、長鎖脂肪酸、そのエステルもしくはその金
属塩等の離型剤、シリコンオイルなどの如き公知の添加
剤を併用しても良い。
【0037】この様にして得られるゴム変性共重合樹脂
は、25℃でのトルエン不溶分含有率が4〜22重量
%、トルエンによる膨潤指数が11〜19で、かつトル
エン不溶分含有率/膨潤指数が0.20〜1.20重量
%であることが好ましい。この数値範囲にある場合、ゴ
ム変性共重合樹脂は、該樹脂内において該共重合ゴムの
グラフト化率と架橋の程度のバランスが良好となり、透
明性及び耐衝撃性のみならす、更にシート成形品とした
場合の透明性、耐衝撃性、引き裂き強度、特に引き裂き
強度が著しく向上するものである。
【0038】また、ゴム変性共重合樹脂中の共重合ゴム
(A)の平均ゴム粒子径は0.05〜0.80μmであ
ることが好ましく、特にゴム変性共重合樹脂組成物の透
明性と耐衝撃性とに優れる点から0.10〜0.50μ
mのものが好ましい。
【0039】また、該樹脂中のマトリックス相である
(B)、(C)及び(D)との共重合体の重量平均分子
量(Mw)が10万〜18万で、かつ重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.
8〜2.5のものが好ましく、なかでも重量平均分子量
(Mw)が12〜15万のもの耐衝撃性及び樹脂の流動
性が向上し透明性に優れる点から特に好ましい。
【0040】このようにして得られる本発明のゴム変性
共重合樹脂は、さらに通常用いられる酸化防止剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡
剤、補強材等を配合することが出来る。
【0041】これらの中でも好ましいものとしては、例
えばミネラルオイル、エステル系可塑剤、ポリエステル
系可塑剤、有機ポリシロキサン、高級脂肪酸及びその金
属塩、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ガラス繊維
等が挙げられ、それぞれ単独又は併用して用いることが
出来る。特にエステル系可塑剤およびポリエステル系可
塑剤は、本発明のゴム変性共重合樹脂の溶融時の流動性
改良剤として有効であり、しかも透明性を低下させない
という利点があるが、なかでもフタル酸ジブチル、フタ
ル酸ブチルベンジルが好ましい。
【0042】また、本発明のゴム変性共重合樹脂はシ−
ト成形品に限定されるものでは無く、さらに、射出成
形、単軸押出成形、二軸延伸押出成形、インフレ−ショ
ン押出成形、異形押出成形、真空成形、圧空成形、吹込
成形などの成形方法により各種成形品にして使用するこ
とが出来る。その用途は広範なものに及び、例えばラジ
オカセット、オーディオプレーヤー、ビデオテープレコ
ーダなどの家庭電気・器具類の部品;複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ、パソコンなどのOA機器の各種部
品;ICキャリア−マガジン;食品容器;医療器具類の
部品;ブリスターパッケージ、食品の包装容器等として
用いられる。
【0043】更に本発明のゴム変性共重合樹脂には、必
要に応じてポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹
脂、AS樹脂、ABS樹脂、スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合樹脂、ゴム変性スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−無水
マレイン酸共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸
共重合樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、塩化ビニル樹脂等
の熱可塑性樹脂を適宜添加することもできる。
【0044】尚、前記ゴム質重合体の平均粒子径、トル
エン不溶分含有率とトルエンによる膨潤指数の測定方法
を以下に記す。 1.樹脂中のゴム質重合体の平均粒子径 樹脂の超薄切片法による透過型電子顕微鏡写真をとり、
写真中の粒子1000個の粒子径を測定して次式により平均
粒子径を求めた。 (ただし、ni は粒径Di を有するゴム粒子の個数であ
る。) 2.トルエン不溶分含有率およびトルエンによる膨潤指
数 ゴム変性共重合樹脂1gを精秤し、トルエン100 ml
に25℃で24時間かけて溶解させた後、溶解液を遠心
管に移し、10℃以下、8500rpm で15分間遠心分離を
行ない、上澄液をデカンテーションにより除いた後、ト
ルエンで膨潤した不溶分の重さを測定する。次に60℃
の真空乾燥器で24時間乾燥させ、得られたトルエン不
溶分の重さを測定し、以下の式によりトルエン不溶分含
有率を算出する。 また、膨潤指数は次式により算出する。
【0045】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を更に具体的に
説明する。ただし、例中の部はすべて重量部を、また%
は全光線透過率と1,2-ビニル結合の割合を除きすべて重
量%を示す。
【0046】尚、例中の物性値は以下の様に測定した。 1) 全光線透過率および曇価 ASTMD-1003に準拠してその値を求めた。 2) 直角引裂荷重 JIS K-6732に準拠し試験速度を毎分50mmとしてその
値を求めた。 3)引張降伏強さ及び引張破断伸び JIS K-7113に準拠し試験速度を毎分50mmとしてその
値を求めた。但し、試験片はJIS K-6732記載の引張試験
片を用いた。 4) 耐衝撃性評価 デユポン衝撃試験機(東洋精機製作所製)を用い、試験
片の50%破壊エネルギ−を求めた。(重錘200g、
撃芯先端半径6.3mm、受台半径6.3mm) 5) 共重合ゴム中の1,2−不飽和結合の割合の測定法 赤外分光分析(モレロ法)によって測定した。
【0047】実施例1 本実施例では第1図に示すように配列された装置を用い
た。スチレン、メタクリル酸メチル、ゴム質重合体およ
び溶媒を含む混合溶液を、プランジャーポンプ(1)に
よって20リットルの撹拌式反応器(2)へ送り、撹拌
翼による動的混合下に初期グラフト重合した。次いでこ
の混合溶液をギアポンプ(3)によって循環重合ライン
(I)に送る。循環重合ライン(I)は入口から順に内
径2.5インチ管状反応器(スイス国ゲブリューダー・ズ
ルツァー社製SMX型スタティックミキサー・静的ミキ
シングエレメント30個内蔵)(4)、(5)および
(6)と混合溶液を循環させるためのギアポンプ(7)
から構成されている。管状反応器(6)とギアポンプ
(7)の間には非循環重合ライン(II)に続く出口が設
けられている。非循環重合ライン(II)には入口から順
に上記と同様の管状反応器(8)、(9)および(1
0)とギアポンプ(11)が直列に連結されている。
【0048】スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム
〔25℃における5%スチレン溶液粘度(以下、5%SV
と略す):20センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:
17重量%、スチレン/ブタジエン重量比:35/65 〕7
部、スチレン46部、メタクリル酸メチル44部、アク
リル酸−n−ブチル10部およびエチルベンゼン10部
から成る混合溶液を調製し、さらに、連鎖移動剤として
単量体混合物100部に対して0.1部のn−ドデシルメ
ルカプタンおよび有機過酸化物として単量体混合物10
0部に対して0.02部のt−ブチルパーオキシベンゾエ
ートを加え、上記装置を用いて以下の条件下で連続的に
塊状重合させた。
【0049】 混合溶液の連続的な供給量:10リットル/時間 撹拌式反応器(2)での反応温度:120℃ 循環重合ライン(I)での反応温度:135℃ 非循環重合ライン(II)での反応温度:140〜160
℃ 重合させて得られた混合溶液を熱交換器で225 ℃まで加
熱し、50mmHgの減圧下で揮発性成分を除去した後、ペ
レット化して本発明のゴム変性共重合樹脂組成物を得
た。
【0050】このようにして得られたゴム変性共重合樹
脂組成物を押出成形して厚さ0.3mmのシートを作成
し、各種物性を測定した。尚、シート成形条件は次の通
りである。
【0051】シート成形機 :ユニオンプラスチック
(株)製UEV型30mm押出機 シリンダー温度:210℃ Tダイ設定温度:210℃ タッチロール設定温度:70℃ 引取速度 :1.4m/分 リップ開度 :0.45mm 還流比 :R=F1/F2=5 該樹脂の分析データおよび物性の測定結果を第1表に示
す。
【0052】尚、実施例1で得られたゴム変性共重合樹
脂組成物の電子顕微鏡写真を第2図に示した。第2図か
ら明らかなようにマトリックス中のグラフト共重合体は
サラミ構造を有するものであった。
【0053】実施例2 スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム〔5%SV:
10センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:20重量
%、スチレン/ブタジエン重量比:40/60 〕8部、スチ
レン51部、メタクリル酸メチル39部、アクリル酸ブ
チル10部およびエチルベンゼン10部から成る混合溶
液を用いた以外は実施例1と同様にして本発明のゴム変
性共重合樹脂を得た。次いで、実施例1と同様にして厚
さ0.3mmのシートを作成し、各種物性を測定した。
結果を第1表に示す。
【0054】尚、実施例2で得られたゴム変性共重合樹
脂組成物の電子顕微鏡写真を第3図に示した。第3図か
ら明らかなようにマトリックス中のグラフト共重合体は
オニオン構造を有するものであった。
【0055】実施例3 ヘリカル型の撹拌翼を備えた完全混合式で20リットル
の3基の槽型反応器(i),(ii),(iii)と熱交換
器と脱揮槽とを直列して配置して成る連続反応装置を用
いて重合反応を行なった。実施例2で用いたものと同様
のスチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム8部、スチ
レン51部、メタクリル酸メチル39部、アクリル酸2
−エチルヘキシル10部およびエチルベンゼン10部か
ら成る混合溶液を調製し、さらに、連鎖移動剤として単
量体混合物100部に対して0.1部のn−ドデシルメル
カプタンと有機過酸化物として単量体混合物100部に
対して0.02部のt−ブチルパーオキシベンゾエートを
加え、上記装置を用いて以下の条件下で連続的に塊状重
合せしめた。
【0056】 混合溶液の連続的な供給量:7リットル/時間 槽型反応器(i)での反応温度:125℃ 槽型反応器
(ii)での反応温度:130℃ 槽型反応器(iii)で
の反応温度:145℃ 以下、実施例1と同様にして本
発明のゴム変性共重合樹脂を得た。次いで実施例1と同
様にして厚さ0.3mmのシートを作成し、各種物性を
作成した。結果を第1表に示す。
【0057】比較例1 スチレン−ブタジエン共重合ゴム[5%SV:50セン
チポイズ、1,2−ビニル結合の割合が13%、スチレ
ン/ブタジエンの重量比が25/75]7部、スチレン
32部、メタアクリル酸メチル62部及びエチルベンゼ
ン10部からなる混合溶液を用いた以外は実施例1と同
様にしてゴム変性共重合樹脂を得た。次いで実施例1と
同様にして厚さ0.3mmのシートを作成し、各種物性
を測定した。
【0058】結果を第1表に示す。
【0059】
【表1】 (第1表中、1)縦はシート押出方向、2)横はシート幅方
向を表わし、また、「不溶分/膨潤」は「トルエン不溶
分含有率/膨潤指数」を略記したものである。
【0060】)
【発明の効果】本発明によれば、従来になく透明性と耐
衝撃性とに優れるゴム変性共重合樹脂が提供できる。該
共重合樹脂は、各種成形品に好適に使用できるが、特に
シート成形品とした場合にはその透明性、耐衝撃性及び
引き裂き強度が著しく優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、静的ミキシングエレメントを有する
管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ラインの1例を示
す工程図である。 (1):プラジャーポンプ (2):攪拌式反応器 (3):ギヤポンプ (4):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (5):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (6):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (7):ギヤポンプ (8):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (9):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (10):静的ミキシングエレメントを有する管状反応
器 (I):循環重合ライン (II):非循環重合ライン
【図2】第2図は実施例1で得られたサラミ構造のグラ
フト共重合体の電子顕微鏡写真である。(×18,00
0)
【図3】第3図は実施例2で得られたオニオン構造のグ
ラフト共重合体の電子顕微鏡写真である。(×18,0
00)
【図4】第4図はグラフト共重合体の「サラミ構造」、
「コアーシェル構造」及び「オニオン構造」の模式図で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、静的ミキシングエレメントを有する
管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ラインの1例を示
す工程図である。 (1):プラジャーポンプ (2):攪拌式反応器 (3):ギヤポンプ (4):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (5):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (6):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (7):ギヤポンプ (8):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (9):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (10):静的ミキシングエレメントを有する管状反応
器 (I):循環重合ライン (II):非循環重合ライン
【図2】第2図は実施例1で得られたゴム変性共重合樹
脂中のグラフト共重合体の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真である。(×18,000)
【図3】第3図は実施例2で得られたゴム変性共重合樹
脂中のグラフト共重合体の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真である。(×18,000)
【図4】第4図はグラフト共重合体の「サラミ構造」、
「コアーシェル構造」及び「オニオン構造」の模式図で
ある。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン骨格含有率が33〜55重量%
    のスチレン系モノマーとジエン系モノマーとのブロック
    共重合ゴム(A)の存在下に、スチレン系モノマー
    (B)と、(メタ)アクリル酸メチル(C)と、その他
    のアクリル酸アルキルエステル(D)とをグラフト共重
    合させることを特徴とするゴム変性共重合樹脂の製法。
  2. 【請求項2】 ブロック共重合ゴム(A)が、1,2−
    不飽和結合の割合が14〜35重量%である請求項1記
    載の製法。
  3. 【請求項3】 ブロック共重合ゴム(A)が、1,2−
    不飽和結合の割合が18〜35重量%であり、かつ、ス
    チレン骨格含有率が35〜43重量%である請求項2記
    載の製法。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合ゴム(A)が、その25
    ℃での5重量%スチレン溶液粘度が5〜15センチポイ
    ズである請求項2又は3記載の製法。
  5. 【請求項5】 スチレン系モノマー(B)がスチレンで
    あり、かつ(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アク
    リル酸エチル(C)が(メタ)アクリル酸メチルであっ
    て、その他のアクリル酸アルキルエステル(D)が、そ
    のアルキル基の炭素原子数4以上のアルキル基である請
    求項2、3又は4記載の製法。
  6. 【請求項6】 ブロック共重合ゴム(A)と、スチレン
    系モノマー(B)と、(メタ)アクリル酸メチル又は
    (メタ)アクリル酸エチル(C)と、その他のアクリル
    酸アルキルエステル(D)とを、(A)/[(B)+
    (C)+(D)]の重量比が3/97〜16/84で、
    かつ(B)と(C)と(D)の合計に対して(B)が3
    0〜70重量%、(C)が20〜60重量%、(D)が
    2〜30重量%となる範囲で用いる請求項1、2、3、
    4又は5記載の製法。
  7. 【請求項7】 攪拌式反応器とそれに続き可動部分のな
    い複数のミキシングエレメントが内部に固定されている
    管状反応器を組み込んでなる連続塊状重合ライン内でグ
    ラフト共重合させる請求項1、2、3、4、5又は6記
    載の製法。
  8. 【請求項8】 連続塊状重合ライン内でのグラフト共重
    合が、ブロック共重合ゴム(A)とスチレン系モノマー
    (B)と(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アクリ
    ル酸エチル(C)とその他のアクリル酸アルキルエステ
    ル(D)とを含有する混合溶液を、先ず攪拌下に予備重
    合させた後、可動部分のない複数のミキシングエレメン
    トが内部に固定されている管状反応器を組み込んでなる
    循環ライン(I)内を循環させつつグラフト共重合させ
    ると共に、その重合液の一部を該循環重合ラインから続
    く、可動部分のない複数のミキシングエレメントが内部
    に固定されている管状反応器を組み込んでなる非循環重
    合ライン(II)に流入させて、更にグラフト共重合させ
    ることである請求項7記載の製法。
  9. 【請求項9】 スチレン系モノマーとジエン系モノマー
    とのブロック共重合ゴム(A)の存在下に、スチレン系
    モノマー(B)と、(メタ)アクリル酸メチル又は(メ
    タ)アクリル酸エチル(C)と、その他のアクリル酸ア
    ルキルエステル(D)とをグラフト共重合させてなり、
    かつ、25℃でのトルエン不溶分含有率が4〜15重量
    %、25℃でのトルエンによる膨潤指数が11〜19
    で、かつトルエン不溶分含有率/膨潤指数が0.20〜
    1.20重量%であるゴム変性共重合樹脂を含有するこ
    とを特徴とするゴム変性共重合樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ブロック共重合ゴム(A)が、スチレ
    ン骨格含有率が35〜45重量%のスチレン−ブタジエ
    ン−ブロック共重合ゴムである請求項9記載の組成物。
  11. 【請求項11】 ブロック共重合ゴム(A)が、その平
    均粒子径が0.1〜0.5μmである請求項9又は10
    記載の組成物。
  12. 【請求項12】 更にエステル系の可塑剤を含有する請
    求項9、10又は11記載の組成物。
  13. 【請求項13】 可塑剤が、ジブチルフタレート又はブ
    チルベンジルフタレートである請求項12記載の組成
    物。
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