JPH06161103A - 新規な光重合性樹脂積層体 - Google Patents

新規な光重合性樹脂積層体

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JPH06161103A
JPH06161103A JP31048492A JP31048492A JPH06161103A JP H06161103 A JPH06161103 A JP H06161103A JP 31048492 A JP31048492 A JP 31048492A JP 31048492 A JP31048492 A JP 31048492A JP H06161103 A JPH06161103 A JP H06161103A
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Hideki Matsuda
英樹 松田
Shinji Arihisa
慎司 有久
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 以下の(1)〜(4)を必須成分とする光重
合性樹脂組成物と、支持体よりなる光重合性樹脂積層体 (1)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜60
0、重量平均分子量が2万〜50万の重合体 (2)下記化1で示される光重合性モノマー 【化1】 (3)少なくとも二つの末端エチレン基を持つ光重合体
性モノマー、 (4)光重合開始剤 【効果】 本発明の光重合性樹脂積層体は、特に耐めっ
き性、柔軟性、剥離性に優れた性能を示す、アルカリ現
像型回路板作製用ドライフィルムレジストとして有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板作成に
適したアルカリ現像可能な光重合性樹脂積層体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板作成用のレジスト
として支持層と光重合性層より成るいわゆるドライフィ
ルムフォトレジスト(以下DFRと略称)が用いられて
いる。DFRは、一般に支持層上に光重合性組成物から
成る光重合性層を積層し、多くの場合、さらに該組成物
上に保護用のフィルムを積層することにより調製され
る。
【0003】DFRを用いてプリント配線板を作成する
には、まず保護フィルムを剥離した後、銅張り積層板等
の永久回路作成用基板上にラミネーター等を用いてDF
Rを積層する。次に必要により支持層を剥離し、配線パ
ターンマスクフィルム等を通し露光を行う。露光後に支
持層がある場合は必要に応じて支持層を剥離し、現像液
により未露光部分の光重合性層を溶解、もしくは分散除
去し、基板上に硬化レジスト画像を形成する。光重合性
層としては、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるア
ルカリ現像型と、有機溶剤を用いる溶剤現像型が知られ
ているが、近年環境問題ないし費用の点からアルカリ現
像型の需要が伸びている。
【0004】現像後回路を形成させるプロセスは両型と
も同一であり、大きく二つの方法に分かれる。第一の方
法は、硬化レジストによって覆われていない銅面をエッ
チング除去した後、さらにレジストを除去するものであ
り、第二の方法は、同上の銅面に銅及び半田等のめっき
処理を行った後、レジストの除去、さらに現れた銅面を
エッチングするものである。
【0005】また、DFRを用いて作製されるプリント
配線板の中で、スルーホールの内周面に付設した導電性
回路形成物質層、例えば銅薄膜層によって永久回路作成
用基板の一方の面と他方の面とを電気的に接続した形式
のものがある。この種の印刷回路基板の製造方法として
は、銅スルーホール法と半田スルーホール法が一般的で
あって、銅スルーホールの中ではテンティング法が広く
採用されるようになってきている。
【0006】半田スルーホール法はスルーホール内周面
の導電性回路構成物質、例えば銅薄膜層を保護する耐エ
ッチング金属、例えば半田めっきで被覆し、次いで基板
表面の不要箇所をエッチングするものである。上述の方
法における銅めっきや半田めっき等の各種めっき工程に
おいて、レジストと基材との間の密着性が十分でないと
レジストの下部と基板との間にめっき液が入り込んでめ
っきが形成される、いわゆるめっきもぐりが発生する。
めっきがもぐると、回路間の短絡や回路のがたつきの原
因となる。したがって耐めっき性の優れたDFRが必要
である。
【0007】一方、硬化後のレジストは現像、めっき、
エッチング等における搬送時にリングロールに触れた
り、めっき治具に取り付ける場合に装置等に触れること
があり、またフレキシブル基板の場合には、作業中に折
り曲げたり、湾曲したりすることがあり、硬化レジスト
が硬くて脆いと欠けたり割れたりして重大な支障を及ぼ
すことになる。また、生産性の点から迅速に現像、剥離
が可能なDFRが必要とされている。
【0008】現在広く用いられているDFRの光重合性
層は、(1)少なくとも一個のエッチング性基を有し、
光重合開始剤によって重合体を形成できる不飽和化合
物、(2)熱可塑性有機重合体結合剤、(3)光重合開
始剤、および、(4)その他の添加剤から成っている
(特公昭50−9177号公報、特公昭57−2169
7号公報)。
【0009】上記不飽和化合物としては、脂肪族系多価
アルコールのアクリル酸及びメタクリル酸エステルが最
も一般的で、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート等の少なくとも二個の不
飽和基を持つものが知られている。しかし、前記の少な
くとも二個の不飽和基を持つモノマーを用いた場合、硬
化レジストの柔軟性が充分ではなく、また、剥離が遅く
生産性が悪いという問題がある。また、硬化レジストの
柔軟化や剥離性改良のためには、一個の不飽和基を持つ
モノマーと併用することが効果のあることが知られてい
るが(例えば特開昭60−11840号公報)、耐めっ
き性を著しく悪化させるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は硬化レジスト
の柔軟性が良好で、剥離性、耐めっき性に優れた光重合
性樹脂積層体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
鋭意検討を重ねた結果、モノマーとして下記一般式
〔I〕の化合物を用いた場合に、硬化レジストの柔軟性
が良好で、剥離性を損なうこと無く、耐めっき性に極め
て優れ、かつ耐エッチング性、耐テンティングにも優れ
た特性を有することを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0012】即ち、本発明は、 (1)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜60
0、重量平均分子量が2万〜50万の重合体 20〜
90重量%、 (2) 下記化学式〔I〕で示される光重合性モノマー
2〜30重量%、
【0013】
【化2】
【0014】(3)少なくとも二つの末端エチレン基を
持つ光重合性モノマー 5〜40重量% (4)光重合開始剤 0.01〜20重量% を含有し、かつ(2)の光重合性モノマーと、(3)の
光重合性モノマーとの合計が7〜60重量%であること
を特徴とする光重合性組成物からなる光重合性層と支持
層とからなる光重合性樹脂積層体を提供するものであ
る。
【0015】上記式〔I〕で示される光重合性モノマー
のAは下記化3に示される両方の繰り返し単位を含むこ
とが必須要件であり、繰り返し単位の合計は2〜15で
あり、ランダムでもブロックでも構わない。
【0016】
【化3】
【0017】上記化合物〔I〕は、アルキル置換、もし
くは無置換のフェノールに、エチレンオキサイドおよび
プロピレンオキサイドを公知の方法により付加した変性
モノオールと、アクリル酸またはメタクリル酸とのエス
テル化反応により得ることができる。この変性モノオー
ルはノニオン系界面活性剤として知られており、例えば
ディスパノールLS−100〔日本油脂(株)製 商品
名〕が市販されている。
【0018】本発明の光重合性組成物には、上記式
〔I〕で示されるモノマーが2〜30重量%含まれる必
要があり、5〜15重量%がより好ましい。2重量%よ
り少ないと、柔軟性および剥離性の改良効果が充分では
なく、また30重量%を越えると耐めっき性や保存安定
性が悪化する。上記光重合性組成物には、少なくとも二
つの末端エチレン基を持つ光重合性モノマーを含むこと
が必須である。モノマーの例としては、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘ
キサンジオールジ (メタ) アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジ (メタ) アクリレート、ポリエチレング
リコールジ (メタ) アクリレート、2−ジ(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパンジ (メタ) アクリレート、グリ
セロールトリ (メタ) アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ (メタ) アクリレート、ポリオキシプロピル
トリメチロールプロパントリ (メタ) アクリレート、ポ
リオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ (メタ) アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルト
リ (メタ) アクリレート、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテルジ (メタ) アクリレート、2,2−ビス(4
−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジ
(メタ) アクリレート、ウレタンアクリレート、例えば
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネートまたは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート等のジイソシアネート化合物と、一分子
中にヒドロキシル基と (メタ) アクリル基を有する化合
物(例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オ
リゴプロピレングリコールモノメタクリレート等)との
ウレタン化合物等がある。
【0019】これらのうち、好ましい例としては、ポリ
エチレングリコールジ (メタ) アクリレート、2,2−
ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プ
ロパン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリ
コールジ (メタ) アクリレート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリ
レートとのウレタン化合物等を挙げることができる。
【0020】これらのモノマーは一種類でも、二種類以
上を併用することも出来る。使用量は5〜40重量%が
より好ましく、化合物〔I〕との合計は7〜60重量%
であることが必要である。7重量%未満では、感度、膜
強度の点で充分ではなく、60重量%を越えると保存時
の光重合性層のはみ出しが著しくなるため好ましくな
い。
【0021】本発明に用いる重合体中に含まれるカルボ
キシル基の量は酸当量で100〜600である必要があ
り、300〜400が好ましい。また分子量は2万〜5
0万である必要があり、より好ましくは4万〜20万で
ある。ここで酸当量とは、その中に1当量のカルボキシ
ル基を有するポリマーの重量をいう。重合体中のカルボ
キシル基はアルカリ水溶液に対し現像性や剥離性を有す
るために必要である。酸当量が100以下では、塗工溶
媒または他の組成物、例えばモノマーとの相溶性が低下
し、600以上では現像性や剥離性が低下する。また、
分子量が50万以上であると現像性が低下し、2万以下
では光重合性樹脂積層体に用いたとき光重合性層の厚み
を均一に維持することが困難になるし、現像液に対する
耐性が悪化する。
【0022】なお酸当量の測定は、平沼レポーティング
タイトレーター COMTITE−7を用い、0.1N
水酸化ナトリウムで電位差滴定法により行われる。ま
た、分子量は日本分光製ゲルパ−ミエーションクロマト
グラフィー(ポンプ:TRIROTAR−V、カラム;
Shodex A−80M 2本直列、移動相溶媒;T
HF、ポリスチレン標準サンプルによる検量線使用)に
より重量平均分子量として求められる。
【0023】該重合体は、下記の2種類の単量体の中よ
り各々一種またはそれ以上の単量体を共重合させること
により得られる。第一の単量体は分子中に重合性不飽和
基を一個有するカルボン酸または酸無水物である。例え
ば (メタ) アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エス
テル等である。第二の単量体は非酸性で、分子中に重合
性不飽和基を一個有し、光重合性層の現像性、エッチン
グおよび、めっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の
種々の特性を保持するように選ばれる。例えば、メチル
(メタ) アクリレート、エチル (メタ) アクリレートブ
チル (メタ) アクリレート、2−エチルヘキシル (メ
タ) アクリレート等のアルキル (メタ) アクリレート類
がある。また酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステ
ル類や、スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体等が
ある。また上記の重合性不飽和基を分子中に一個有する
カルボン酸または酸無水物のみの重合によっても得るこ
とができる。
【0024】光重合性組成物に含有される重合体の量
は、20〜90重量%の範囲でなければならず、好まし
くは30〜70重量%である。重合体の量が90重量%
以上または20重量%未満では、露光によって形成され
る硬化画像が十分にレジストとしての特性、例えばテン
ティング、エッチング、各種めっき工程において十分な
耐性を有しない。
【0025】本発明の光重合性組成物には光重合開始剤
を必須成分として含んでいる。本発明に用いる光重合開
始剤は各種の活性光線、例えば紫外線などにより活性化
され重合を開始する公知のあらゆる化合物である。例え
ば、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラ
キノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベン
ズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,
3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキ
ノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラ
キノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナント
ラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、9,1
0−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフト
キノン、2,3−ジメチルアントラキノン、3−クロロ
−2−メチルアントラキノンなどのキノン類、ベンゾフ
ェノン、ミヒラーズケトン〔4,4′−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン〕、4,4′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン類、ベンゾ
イン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニル
エーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどの
ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、ベ
ンジルジエチルケタール、2−(o−クロロフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等のビイミダ
ゾール化合物、チオキサントン類とアルキルアミノ安息
香酸の組み合わせ、例えばエチルチオキサントンとジメ
チルアミノ安息香酸エチル、2−クロルチオキサントン
とジメチルアミノ安息香酸エチル、イソプロピルチオキ
サントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わ
せ、また2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体とミヒラーズケトンとの組み合
わせ、さらに2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾリル二量体とベンジルジメチルケター
ルとミヒラーズケトンとの組み合わせ、9−フェニルア
クリジン等のアクリジン類、1−フェニル−1,2−プ
ロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、1−フェ
ニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカ
ルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等がある。
これらの開始剤は、それぞれ単独で用いても、併用して
用いても構わない。
【0026】開始剤の好ましい例としては、ベンゾフェ
ノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾリル二量体、およびこれらの組み合わせをあげ
ることができる。本発明の光重合性組成物に含有される
光重合開始剤の量は、0.01〜20重量%であり、好
ましくは、0.05〜10重量%である。光重合開始剤
が20重量%以上では光重合性組成物の活性吸収率が高
くなり、光重合積層体として用いた時光重合性層の底の
部分の重合による硬化が不十分になる。また0.01重
量%未満では充分な感度が出なくなる。
【0027】本発明の光重合性組成物の熱安定性、保存
安定性を向上させるために、光重合組成物に重合禁止剤
を含有させることは好ましいことである。例えば、p−
メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、
ナフチルアミン、tert.−ブチルカテコール、塩化
第一銅、2,6−ジ−tert.−ブチル−p−クレゾ
ール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−te
rt.ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス
(4−メチル−6−tert.ブチルフェノール、ニト
ロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェ
ニルニトロソアミン等が挙げられる。
【0028】本発明の光重合性組成物には、染料、顔料
等の着色物質を含有してもよい。例えばフクシン、フタ
ロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグ
リーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、
メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブル
ー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイ
ヤモンドグリーン等が挙げられる。
【0029】また光照射により発色する発色系染料を含
有してもよい。発色系染料としては、ロイコ染料または
フルオラン染料と、ハロゲン化合物との組み合わせがあ
る。例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチル
フェニル)メタン〔ロイコクリスタルバイオレット〕、
トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メ
タン〔ロイコマラカイチグリーン〕等が挙げられる。一
方、ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソア
ミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニ
ルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメ
チルフェニルスルフォン、四臭化炭素、トリス(2,3
−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセト
アミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1
−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エ
タン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。また、ビイ
ミダゾール化合物とロイコ染料との組み合わせも有用で
ある。
【0030】さらに、該光重合性組成物には、必要に応
じて可塑剤等の添加剤を含有してもよい。例えばジエチ
ルフタレート等のフタル酸エステル類、p−トルエンス
ルホンアミド、トリエチレングリコールジアセテート類
が例示できる。本発明は、上記光重合性組成物からなる
光重合性層と、該光重合性層を支持する支持層とからな
る。支持層としては、活性光を透過する透明なものが望
ましい。
【0031】活性光を透過する支持層としては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコール
フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合
体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリ
デン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体
フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリ
ルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフ
ィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。
これらのフィルムは必要に応じ延伸されたものも使用可
能である。厚みは薄い方が画像形成性、経済性の面で有
利であるが、強度を維持する必要等から10〜30μm
のものが一般的である。
【0032】支持層と積層した光重合性層の反対側の表
面に、必要に応じて保護層を積層する。この保護層の重
要な特性は、光重合性層との密着力について、支持層よ
りも保護層の方が充分小さく容易に剥離できることであ
る。例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィ
ルム等がある。また、特開昭59−202457号公報
に示された剥離性の優れたフィルムを用いることができ
る。光重合性層の厚みは用途において異なるが、印刷回
路板作製用には5〜100μm、好ましくは5〜90μ
mであり、薄いほど解像度は向上する。また厚いほど膜
強度が向上する。
【0033】次に、本発明の光重合性樹脂積層体を用い
た印刷回路板の作成工程は、従来技術に準ずるものであ
るが簡単に述べる。まず、ラミネーターを用い、保護層
がある場合は、保護層を剥離した後、光重合性層を印刷
回路板用基板の金属表面に加熱圧着し積層する。この時
の加熱温度は一般的に40〜160℃である。次に必要
ならば支持層を剥離しマスクフィルムを通して活性光に
より画像露光する。次に、露光後光重合層上に支持層が
ある場合には必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ
水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去する。アル
カリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を用い
る。
【0034】これらは光重合性層の特性に合わせて選択
されるが、0.5%〜3%の炭酸ナトリウム水溶液が一
般的である。次に現像により露出した金属面をエッチン
グ法または、めっき法のいずれか既知の方法をもちいて
金属の画像パターンを形成する。その後、硬化レジスト
画像は一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に
強いアルカリ性水溶液により剥離される。剥離用のアル
カリ水溶液についても特に制限はないが、1〜5%の水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液が一般的に用
いられる。さらに現像液や剥離液に少量の水溶性溶媒を
加える事は可能である。
【0035】
【実施例】以下に実施例を示す。
【0036】
【実施例1】表1の実施例1の欄に記載の化合物を均一
に溶解した。次にこの混合溶液を厚さ25μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムにバーコーターを用いて
均一に塗布し、90℃の乾燥機中で5分間乾燥して光重
合性層の厚さ50μmの光重合性樹脂積層体を得た。そ
の後光重合性層の、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを積層していない表面上に35μmのポリエチレンフ
ィルムを張り合わせて積層フィルムを得た。一方、35
μm圧延銅箔を積層した銅張積層板を湿式バフロール
(スリーエム社製、商品名スコッチブライト#6002
連)研磨した表面にこの積層フィルムのポリエチレンフ
ィルムを剥しながら光重合層をホットロールラミネータ
ーにより105℃でラミネートして積層体を得た。
【0037】この積層体にマスクフィルムを通して、超
高圧水銀ランプ(オーク製作所、HMW−201KB)
により80mj/cm2 で光重合性層を露光した。続い
てポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、
60℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を約70秒スプ
レーして、未露光部分を溶解除去したところ良好な硬化
画像を得た。以下の方法で評価した。評価結果を表1に
示す。剥離性評価試験結果は48秒で剥離可能であっ
た。
【0038】(1)感度試験 上記の方法で銅張積層基板に光重合性層を積層した後、
ステップタブレット(ストウファー社製21段ステップ
タブレット)を通し、上記の超高圧水銀ランプにより1
00mj/cm2 で露光した。次いでポリエチレンテレ
フタレートフィルムを剥離した後、上記と同様の方法に
より現像した。この時のステップタブレットの、完全に
膜が残っている最大段数を読む。 (2)柔軟性試験 フレキシブル銅張積層板(ニカフレックスF−30T、
ニッカン工業)に光重合層を積層した後、上記と同様の
方法により露光、現像し、幅20cm、長さ20cmの
硬化レジストパターンを作り、直径2mmから10mm
の金属棒に当て、おり曲げて数回しごき、レジストパタ
ーンを観察する。柔軟性の良好な組成物では2mmの金
属棒でも、割れ、浮きは発生せず、この時は2mmと評
価する。即ち数値の小さいほど柔軟性が良好ということ
になる。 (3)めっき性試験 上記と同様の方法でラミネートした積層体に、ポジ型マ
スクを通して、超高圧水銀ランプにより60mj/cm
2 で露光した。同様の方法で現像した後、更に下記のめ
っき工程を実施した。硬化レジスト剥離後、光学顕微鏡
で観察する。 脱脂工程; 酸性クリーナーFR(シェーリング社、商標) 20
%、硫酸10% 40℃ 4分間浸漬 水洗工程 常温、浸漬、及びスプレー ソフトエッチング工程; 過硫酸アンモニウム水溶液200g/l、常温 60秒 水洗工程; 常温、浸漬、及びスプレー 硫酸処理工程; 硫酸10% 室温 2分 硫酸銅めっき工程; めっき液組成 硫酸銅 70g/l 硫酸(98%) 190g/l 塩酸(36%) 0.12g/l カッパーグリームPCM (ジャパンロナール社商標) 10cc/l 純水にて全量1リットルにする。
【0039】 電流密度 1.2A/dm2 常温 30分 水洗工程; 常温、浸漬、及びスプレー 半田めっき工程; めっき液組成 ホウフッカ第一錫(45%) 64cc/l ホウフッカ第一鉛(45%) 22cc/l ホウフッカ水素酸 200cc/l プルティンLAコンダクティビティソルト (ジャパンリーロナール社商標) 20g/l プルティンLAスターター 40cc/l (ジャパンリーロナール社商標) 純水にて全量1リットルにする。
【0040】電流密度 1.0A/dm2 10分 (4)剥離性評価試験 上記と同様の方法により得た硬化レジストパターンを、
3%水酸化ナトリウム水溶液、50℃に浸漬し、硬化レ
ジストパターンが基板から剥離するまでの最小時間を測
定する。
【0041】○;50秒未満で剥離可能 △;50秒以上65秒未満で剥離可能 ×;65秒以上で剥離可能
【0042】
【実施例2〜4、比較例1〜4】実施例1と同様の方法
により表1記載の組成の光重合性樹脂積層体を得た。感
度試験、柔軟性試験、めっき性試験、剥離性試験を行っ
た。結果を表1及び表2に示す。なお、表1および表2
で用いられている記号は下記のとおりである。 B−1;メタクリル酸メチル 57重量%、メタアクリ
ル酸 23重量%、アクリル酸ブチル 10重量%の三
元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度 3
2%、重量平均分子量 8.5万) M−1;ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロ
ピレングリコールモノメタクリレートとの反応物 M−2〜M−8;
【0043】
【化4】
【0044】M−9;2,2−ビス(4−メタクリロキ
シペンタエトキシフェニル)プロパン A−1;ベンゾフェノン A−2;4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン A−3;マラカイトグリーン A−4;ロイコクリスタルバイオレット A−5;トリブロモメチルフェニルスルフォン A−6;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾリル二量体
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明の光重合性樹脂積層体は、特に耐
めっき性、柔軟性、剥離性に優れた性能を示し、アルカ
リ現像型回路板作製用ドライフィルムレジストとして非
常に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)カルボキシル基含有量が酸当量で
    100〜600、重量平均分子量が2万〜50万の重合
    体 20〜90重量%、(2)下記化学式〔I〕で示
    される光重合性モノマー 2〜30重量%、 【化1】 (3)少なくとも二つの末端エチレン基を持つ光重合性
    モノマー 5〜40重量%、(4)光重合開始剤
    0.01〜20重量%、を含有し、かつ(2)の光重合
    性モノマーと、(3)の光重合性モノマーとの合計が7
    〜60重量%であることを特徴とする光重合性組成物か
    らなる光重合性層と支持層とからなる光重合性樹脂積層
    体。
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